JP2018114619A - 記録装置 - Google Patents

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小池 良和
Yoshikazu Koike
良和 小池
千葉 悟志
Satoshi Chiba
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Abstract

【課題】無端搬送ベルトの搬送方向における液滴の着弾位置のずれを容易に抑制でき、また、搬送ユニットを交換した場合にも、その交換後の新たな搬送ユニットに対する補正値の更新を容易に行えるようにすること。
【解決手段】本発明の記録装置1は、記録媒体Pに液滴を吐出する記録部13と、無端搬送ベルト21を有し、記録媒体Pを記録部13の記録領域15に搬送する搬送装置17と、無端搬送ベルト21の基準位置Oからの搬送量の変化を正弦波近似した正弦波23の振幅Aと位相αとして記憶する記憶部25と、振幅Aと位相αにより補正値Xを設定し、該補正値Xにより補正された吐出タイミングによって記録媒体Pに液滴を吐出させて記録を実行する制御部19と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無端搬送ベルトを備える記録装置に関する。
無端搬送ベルトで記録媒体を連続的に搬送しつつ記録部からインクを吐出して記録を実行する記録装置がある。無端搬送ベルトは、通常一対の搬送ローラーによって駆動され、駆動部である搬送ローラーの回転についてのエンコーダ出力により搬送量が制御されるのが通常である。ここで、前記搬送ローラーは軸周りの回転において偏芯等に起因するずれがあるので、このずれによって搬送量もずれることになる。この搬送量がずれるとインクの着弾位置も搬送方向にずれる問題が生じる。
この問題を考慮した技術が特許文献1に記載されている。特許文献1には、搬送速度検出手段の出力に基づいて補正値を設定し、または、テスト印字の結果に基づいて補正値を設定し、該補正値に基づいてインクの吐出タイミングを補正して搬送される記録媒体に記録する構成が開示されている。
特開2007−283644号公報
しかし、インクの吐出タイミングについての補正値の取得に用いる搬送速度検出手段は、搬送ベルト表面を検出するセンサーを用いる構造である。そのため、その補正値の取得が簡単ではなく、前記着弾位置のずれを抑制するための負荷が大きいという問題がある。更に、そのセンサーを設置するためのスペースを要し、装置が大型化する問題がある。また、そのセンサー及びセンサー信号処理回路を搭載する分、製造コストが増加する問題がある。
また、搬送ベルトを駆動する駆動ローラーの1周分についての前記ずれを抑制するための補正値を記憶部に入力し、記憶させておく必要がある構造である。プリンターの使用継続により搬送ベルトを有する部分である搬送ユニット(搬送装置)が寿命に達したとき、又は動作不具合が生じたとき、該搬送装置を交換する必要が出てくる場合がある。この場合、前記記憶部に記憶された補正値を、交換する新規の搬送装置に適合する値に更新する必要がある。
しかし、駆動ローラー1周期分の補正値であるのでデータ数が膨大であり、該補正値の更新作業が容易ではないという問題がある。
本発明の目的は、無端搬送ベルトの搬送方向における液滴の着弾位置のずれを容易に抑制でき、また、搬送装置を交換した場合にも、その交換後の新たな搬送装置に対する補正値の更新を容易に行えるようにすることにある。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の記録装置は、記録媒体に液滴を吐出する記録部と、無端搬送ベルトを有し、記録媒体を前記記録部の記録領域に搬送する搬送装置と、前記無端搬送ベルトの基準位置からの搬送量の変化を正弦波近似した正弦波の振幅と位相として記憶する記憶部と、前記振幅と位相により展開される正弦波から補正値を生成し、該補正値により補正された吐出タイミングによって記録媒体に前記液滴を吐出して記録を実行する制御部と、を備えることを特徴とする。
ここで、「無端搬送ベルトの基準位置からの搬送量の変化」とは、無端搬送ベルトの駆動部である搬送ローラー等の回転についてのエンコーダ信号による計算上の搬送量に対する前記搬送ローラー等の偏芯等に起因するずれを意味する。
また「基準位置」は、エンコーダ信号による計算上の搬送量に対して設定される液滴の吐出タイミングを定める際の基点になると共に、振幅と位相により展開される正弦波の基点にもなるものである。
本態様によれば、前記無端搬送ベルトの基準位置からの搬送量の変化を正弦波近似した正弦波の振幅と位相とを求め、この振幅と位相により展開される正弦波から補正値を生成し、該補正値により液滴の吐出タイミングを補正し、該補正された吐出タイミングによって記録媒体に前記液滴を吐出して記録を実行する。従って、無端搬送ベルトの搬送方向における液滴の着弾位置のずれを容易に抑制できる。また、動作不具合等により搬送装置を交換した場合にも、その交換後の新たな搬送装置に対する補正値の更新を、その新たな搬送装置用の振幅と位相に置換するだけで容易に行うことができる。
本発明の第2の態様の記録装置は、第1の態様において、前記振幅と位相を入力する入力部を備え、前記制御部は、前記入力された振幅と位相から正弦波を展開し、該正弦波から前記補正値を生成する、ことを特徴とする。
本態様によれば、入力部から振幅と位相を入力することで、以前のデータを消去してリセットすることが可能になる。これにより、当該搬送装置について正弦波に基づく新たな補正値を生成することが可能になり、液滴の着弾位置のずれを抑制するための補正値を容易に得ることができる。
本発明の第3の態様の記録装置は、第2の態様において、前記搬送装置は、無端搬送ベルトと、前記無端搬送ベルトが架け渡される少なくとも2つの搬送ローラーと、前記無端搬送ベルトの駆動部である搬送ローラーの回転についてのエンコーダ信号を出力するエンコーダ部と、前記基準位置を検出するための基準位置センサーと、を備える搬送ユニットであり、前記搬送ユニットは、予め前記振幅と位相が求められており、該搬送ユニットを当該記録装置に取り付けて、前記振幅と位相を前記入力部から入力することで、前記補正された液滴の吐出タイミングが生成可能になる、ことを特徴とする。
本態様によれば、動作不具合等により搬送ユニットを交換する必要が生じた場合に、新たな搬送ユニットを取り付ける際に、その新たな搬送ユニット用の振幅と位相を入力部から入力するだけで、新たな搬送ユニットに対する前記補正値の更新を容易に行うことができる。
本発明の第4の態様の記録装置は、第1の態様から第3の態様のいずれか1つの態様において、前記記録部は、搬送方向と交差する方向に複数のノズルが配置され、搬送される記録媒体の幅方向の全域に液滴を吐出するラインヘッドである、ことを特徴とする。
本発明は、ラインヘッドを備える記録装置に適用すると、その効果が顕著である。
本発明の第5の態様の記録装置は、第1の態様から第4の態様のいずれか1つの態様において、前記補正された液滴の吐出タイミングの生成は、当該記録装置の起動時に行う、ことを特徴とする。
本態様によれば、前記補正された吐出タイミングの生成は、当該記録装置の起動時に行うので、即ち、記録実行のジョブ毎に行わないので、前記液滴の吐出タイミングの制御が簡単化でき、また記録のスループットを向上させることができる。
本発明の第6の態様の記録装置は、第1の態様から第5の態様のいずれか1つの態様において、前記補正された液滴の吐出タイミングの生成を行うか否かの閾値が設定されており、前記振幅が前記閾値よりも小さい場合は補正をしない、ことを特徴とする。
無端搬送ベルトの駆動部である搬送ローラー等の回転についてのエンコーダ信号による計算上の搬送量に対する前記搬送ローラーの偏芯等に起因するずれが小さい場合は、他の周期成分がノイズ成分となり振幅と位相の値が適切でないと考えられる。このような場合は前記搬送ローラの偏心等に起因する液滴の着弾位置のずれは問題にならない状態であると言える。
本態様によれば、このような場合には前記吐出タイミングの補正は行わないので、不適切な補正を行うことを回避できる。
本発明の実施形態に係る記録装置の全体構成を表すブロック図。 本発明の実施形態に係る記録装置の内部構造を表す側断面図。 本発明の実施形態に係る記録装置の搬送ユニットを表す側断面図。 本発明の実施形態に係る記録装置の制御部で扱う実測データと正弦波データを表すグラフである。 本発明の実施形態に係る記録装置の制御部で扱う誤差と補正値の関係を表すグラフである。 本発明の実施形態に係る記録装置の制御部で扱うエンコーダ信号と吐出タイミング信号の関係を表すグラフである。 本発明の実施形態に係る記録装置の制御部で扱う正弦波データの振幅が閾値よりも大きな場合の実測データと正弦波データを表すグラフである。 本発明の実施形態に係る記録装置の制御部で扱う正弦波データの振幅が閾値よりも小さな場合の実測データと正弦波データを表すグラフである。
以下に、本発明の実施形態に係る記録装置として、無端搬送ベルトを備えたインクジェットプリンターを例にとって本発明の記録装置及び記録方法について、添付図面を参照して詳細に説明する。
尚、以下の説明では、最初に図1のブロック図に基づいて本発明の実施形態に係る記録装置の全体構成の概略について説明する。次に、図2及び図3に基づいて当該記録装置の内部構造の概略と搬送ユニットの要部の構成について説明する。
またこれに続き、前述した記録装置を使用することによって実行される本発明の実施形態に係る記録方法の内容を図4から図8に示す5種のグラフに基づいて、液滴の吐出タイミング制御の内容を中心に具体的に説明する。
(1)記録装置の全体構成の概略(図1、図2参照)
本実施形態の記録装置1は、記録媒体Pに液滴を吐出する記録部13と、無端搬送ベルト21を有し、記録媒体Pを記録部13の記録領域15に搬送する搬送装置17と、無端搬送ベルト21の基準位置Oからの搬送量の変化を正弦波近似した正弦波データ23(図4)の振幅Aと位相αとして記憶する記憶部25を有する制御部19と、を備えることによって基本的に構成されている。
そして、本実施形態では制御部19において、振幅Aと位相αにより展開される正弦波データ23から補正値X(図5)を生成し、該補正値Xにより補正された吐出タイミングを決定して記録媒体Pに前記液滴を吐出させて記録を実行するように制御している。
このような記録装置1の全体構成の概略は、図1に表すブロック図のようになっている。記録装置1は、記録部13と搬送装置17を含む各構成部材の動作を制御する制御部19と、記録部13、給送ユニット27と、搬送装置17の要部である搬送ユニット18及び排出ユニット29を含む出力要素31と、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部装置33、後述する表示操作パネル等の入力部35及び検出器37を含む入力要素39と、を備えることによって所望の記録が実行できるように構成されている。
制御部19は、振幅Aと位相αを記憶する記憶部25であるEPROMと、記憶部25に記憶した振幅Aと位相αを読み出して正弦波データ23を展開し、正弦波データ23から補正値Xを生成する演算処理部41であるCPUと、演算処理部41で設定した補正値Xに基づいて液滴の吐出タイミングを設定するタイミング制御部43と、を備えることによって構成されている。
そして、このようにして構成される記録装置1は、外部装置33であるPC等から送られる記録データに基づき、給送ユニット27、搬送ユニット18及び排出ユニット29を駆動させて記録媒体Pを媒体カセット5や手差しトレイ7から給送し、記録部13の記録領域15に向けて搬送する。また、検出器37等からの信号に基づいて液滴の吐出タイミング信号Tを生成し、記録部13の記録ヘッド14を駆動させて記録媒体Pに対して液滴を吐出させる。
(2)記録装置の内部構造の概略と搬送装置の要部の構成(図2及び図3参照)
記録装置1の装置本体2の内部には着脱可能に設けられる媒体カセット5、開閉可能に設けられる手差しトレイ7及び給送された記録媒体Pの傾き(スキュー)を補正するレジストローラー45等を備える給送ユニット27が搬送方向Yの上流位置に設けられている。
給送ユニット27の下流位置には、搬送ユニット18が配設されており、該搬送ユニット18には、無端搬送ベルト21と、該無端搬送ベルト21が架設される駆動ローラー49と従動ローラー51の2本のローラーを備える搬送ローラー47と、無端搬送ベルト21の駆動部である搬送ローラー47の回転についてのエンコーダ信号を出力するエンコーダ部55と、基準位置Oを検出するための基準位置センサー59と、が配設されている。
また、従動ローラー51には図3中左向きに荷重が付与されており、常時無端搬送ベルト21に所定のテンションが作用するように構成されている。また、無端搬送ベルト21は、一例として駆動ローラー49寄りの位置に設けられる帯電ローラー53によって帯電されるように構成されており、該帯電によって付与された静電吸着力で記録媒体Pを表面に吸着させて搬送し得るようになっている。
また、駆動ローラー49は、検出器37の一つであるロータリー式のエンコーダ部55を備えており、前述した駆動ローラー49の回転軸の同軸上には多数の放射状のスリットが刻まれたスケールを有する円板57が設けられていて、該スケールを読み取ることによってパルス状のエンコーダ信号を出力して駆動ローラー49の回転量が把握できるように構成されている。
また、前記スケールと対向する位置には検出器37の一つである基準位置センサー59が配設されており、該スケール上に構成されている基準位置を示すマーキング等を読み取ることで、駆動ローラ49の基準位置Oを示す信号を出力するように構成されている。
そして、前記出力されたエンコーダ信号と基準位置信号とが制御部19に送られて駆動ローラー49の基準位置Oを基点とした駆動ローラー49の回転量ないし回転速度が求められるように構成されている。
また、駆動ローラー49の上流位置には検出器37の一つである媒体検出センサー61が備えられており、給送ユニット27によって給送された記録媒体Pの先端の通過を検出して媒体検出信号として出力するように構成されている。
また、以上述べた搬送ユニット18の下流には、図2に表すように搬送装置17の他の構成部材である複数のガイドローラとガイド板と反転機構とを備える搬送経路63が設けられており、該搬送経路63の下流位置に排出トレイ11を備える排出ユニット29が設けられている。
また、記録部13は、各色(例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー、K(ブラック)の4色)の液滴を吐出する記録ヘッド14と、前記各色の液滴を貯留するカートリッジタンク16と、記録ヘッド14とカートリッジタンク16とを接続する図示しない液滴チューブと、を備えている。
また、記録ヘッド14としては、記録媒体Pの搬送方向Yと交差する方向に複数のノズルが配置され、該搬送方向Yと交差する幅方向の全域の記録を一定の送りピッチで一挙に実行する、いわゆるラインヘッドが設けられている。
勿論、図示しないキャリッジに搭載した記録ヘッドを前記幅方向に往復移動させて記録を実行する、いわゆるシリアルヘッドを適用することも可能である。
そして、記録部13では各検出器37等から送られる信号に基づいて制御部19で生成されて、出力される液滴の吐出タイミング信号Tによって記録が実行されるように構成されている。
また、記録装置1は正弦波データ23に対応する振幅Aと位相αを入力する入力部35を備えており、該入力部35から入力された振幅Aと位相αから正弦波データ23を展開し、該正弦波データ23に基づいて制御部19で補正値Xを生成して用いるように構成されている。
また、記録装置1に対して取り付ける前の搬送ユニット18に対して予め正弦波データ23に対応する振幅Aと位相αが求められていることが望ましく、このようにすれば搬送ユニット18を記録装置1に取り付けて、振幅Aと位相αを入力部35から入力することで、正弦波データ23が展開され、補正値Xが生成され、前記補正された液滴の吐出タイミング信号Tが直ちに生成できる。
尚、入力部35としては、記録装置1に搭載されている表示操作パネルが一例として適用可能である。
(3)記録方法の内容(図4から図8参照)
記録装置1の記録方法を説明する。
制御部19は、記憶部25に記憶した振幅Aと位相αから正弦波データ23を展開し、該正弦波データ23に基づいて補正値Xを生成し、該補正値Xにより補正された吐出タイミングを設定し、該吐出タイミングにより記録媒体Pに液滴を吐出して記録を実行する。
以下、(A)正弦波データの生成、(B)補正値の生成、(C)吐出タイミング信号の生成、(D)振幅が閾値より小さい場合の処理、(E)記録実行の全体の流れの4つに分けて本実施形態に係る記録方法の内容を具体的に説明する。
(A)正弦波データの生成(図4参照)
無端搬送ベルト21の搬送量の誤差Eは、前述したエンコーダ部55によって計測される駆動ローラー47の回転量の実測データ65から求められる。具体的には所定間隔の罫線パターンをテスト印刷し、その間隔を計測することで実測データ65が取得できる(図4中の破線を参照)。尚、図4では駆動ローラー49の偏芯やスケールを備えた円板57の取付け時の偏芯等が合成された結果が図示されており、本実施形態では一例として4周期分を計測した状態を表している。
尚、実測データ65の計測の開始は基準位置センサー59が基準位置Oを検出し基準位置信号が出力されたタイミングで実施されている。
次に、実測データ65を最小二乗法で正弦波近似して正弦波データ23を生成する(図4中の実線を参照)。
この正弦波データ23から駆動ローラー49の基準位置Oを基点とした振幅Aと位相αが求められ、この振幅Aと位相αの記憶部25であるERROMに記憶させる。
(B)補正値の生成(図5参照)
次に、制御部19の演算処理部41であるCPUで記憶部25に記憶された振幅Aと位相αを読み出し、sin関数を用いてエンコーダ部55で検出するエンコーダ位置に対する正弦波データ23を展開し、この正弦波データ23に基づいて補正値Xを算出し、タイミング制御部43に対して補正値Xを設定する。
具体的には、エンコーダパルス番号nの位置の誤差Enは以下の式(1)で算出され、その誤差Enに対する補正値Xnは以下の式(2)で算出される。

En=A・sin(n/エンコーダパルス全数−α) …(1)
Xn=−A・sin(n/エンコーダパルス全数−α) …(2)
(C)吐出タイミング信号の生成(図6参照)
タイミング制御部43では、演算処理部41であるCPUから送られた補正値Xに基づいて、記録ヘッド14から液滴の吐出タイミングを設定する吐出タイミング信号Tを生成する。具体的には、図6中、最下段に示すように補正値X0,X1,X2,…,X,を加えて補正された吐出タイミング信号Tを生成する。
因みに、図6中、上から三段目に示す補正を行わない吐出タイミング信号Tは、エンコーダ信号のみに基づいているため、駆動ローラー49の偏心等、エンコーダ信号に現れない搬送量の変動要因は反映されておらず、これに起因する液滴の着弾位置のずれが発生する。
一方、補正値Xを加えた図6中、最下段の吐出タイミング信号Tは、駆動ローラー49の偏芯等による搬送量の変動に対応している。即ち、搬送量が大きくなる区間は液滴の吐出タイミングを早くし、搬送量が小さくなる区間は液滴の吐出タイミングを遅くできるので、区間毎に適切な吐出タイミング信号Tを生成することができる。
また、前記補正された液滴の吐出タイミング信号Tの生成は、記録装置1の起動時に行うことが望ましく、このようにすれば、前記液滴の吐出タイミング信号Tの生成を記録実行のジョブ毎に行わないので、制御部19での制御を簡単化でき、記録実行のスループットを向上させることができる。
(D)振幅が閾値より小さい場合の処理(図7及び図8参照)
本実施形態に係る記録装置1では、前記(C)の液滴の吐出タイミング信号Tの生成を行うか否かの判断を行うに際して、予め閾値Bを設定しておくことが可能である。そして、この場合には取得または入力された振幅Aが閾値Bよりも小さい場合は補正を行わないように設定することが可能である。
具体的には、取得または入力した振幅Aが閾値Bよりも大きい図7の場合は、取得または入力した値をそのまま振幅A及び位相αとして記憶部25であるEPROMに記憶させる。
一方、取得または入力した振幅Aが閾値Bよりも小さい図8の場合は、他の周期成分等が検出誤差となり、当該振幅Aと位相αの値が適切でないと考えられるので、例えば振幅A及び位相αの値をゼロとして記憶部25であるEPROMに記憶させる。
(E)記録実行の全体の流れ
このようにして構成される本発明の記録方法による記録実行の全体の流れは以下のようになる。
最初に、PC等の外部装置33から記録データを記録装置1に送信し、入力部35に必要な入力データを入力する。次に、給送ユニット27、搬送ユニット18及び排出ユニット29を駆動して記録媒体Pの搬送を開始する。
また、これと同時に制御部19では記憶部25であるEPROMから演算処理部41であるCPUで振幅Aと位相αを読み出して正弦波データ23を展開し、この正弦波データから補正値Xを生成し、該補正値Xをタイミング制御部43に送信する。
次に、タイミング制御部43で前記エンコーダ信号、基準位置信号、補正値Xに基づき、液滴の吐出タイミング信号Tを生成し、更に媒体検出信号に基づいて液滴の吐出タイミング信号Tを出力する。
そして、前記液滴の吐出タイミング信号Tを受信した記録部13は、記録ヘッド14から各色の液滴を吐出して記録を実行し、記録データに対応した画像等を記録媒体Pの被記録面に形成する。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る記録装置1及び記録方法によれば、無端搬送ベルト21の搬送方向Yにおける液滴の着弾位置のずれを容易に抑制でき、本実施形態では無端搬送ベルト21の表面の搬送量を直接検出するセンサーは不要であるから、記録装置1を小型化し、製造コストを削減することが可能になる。
また、補正値Xを求める際に使用するパラメータは正弦波データ23に対応する振幅Aと位相αのみなのでデータ数が少なく、搬送ユニット18の交換時にPC等の外部装置33を使用したデータの書換え手段等は不要になって、正弦波データ23の更新作業が容易になる。
[他の実施形態]
本発明に係る記録装置1は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
例えば、演算処理部41であるCPUで算出される補正値Xやタイミング制御部43で生成される吐出タイミング信号Tは、搬送ユニット18の組付けや交換時のみに設定や更新をするだけでなく、記録実行のその都度、自動的にその値を更新するようにすることも可能である。
また、スケールを有する円板57とエンコーダ部55は、駆動ローラー49側に設ける他、従動ローラー51側に設けてもよく、駆動ローラー49側と従動ローラー51側の両方に設けることも可能である。
1 記録装置、2 装置本体、5 媒体カセット、7 手差しトレイ、
11 排出トレイ、13 記録部、15 記録領域、16 カートリッジタンク、
17 搬送装置、18 搬送ユニット、19 制御部、21 無端搬送ベルト、
23 正弦波データ、25 記憶部(EPROM)、27 給送ユニット、
29 排出ユニット、31 出力要素、33 外部装置、35 入力部、
37 検出器、39 入力要素、41 演算処理部(CPU)、
43 タイミング制御部、45 レジストローラー、47 搬送ローラー、
49 駆動ローラー、51 従動ローラー、53 帯電ローラー、
55 エンコーダ部、57 円板、59 基準位置センサー、
61 媒体検出センサー、63 搬送経路、65 実測データ、
P 記録媒体、Y 搬送方向、O 基準位置、A 振幅、α 位相、E 誤差、
X 補正値、n エンコーダパルス番号、T 吐出タイミング信号、B 閾値

Claims (6)

  1. 記録媒体に液滴を吐出する記録部と、
    無端搬送ベルトを有し、記録媒体を前記記録部の記録領域に搬送する搬送装置と、
    前記無端搬送ベルトの基準位置からの搬送量の変化を正弦波近似した正弦波の振幅と位相として記憶する記憶部と、
    前記振幅と位相により展開される正弦波から補正値を生成し、該補正値により補正された吐出タイミングによって記録媒体に前記液滴を吐出させて記録を実行する制御部と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記振幅と位相を入力する入力部を備え、
    前記制御部は、前記入力された振幅と位相から正弦波を展開し、該正弦波から前記補正値を生成する、ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置において、
    前記搬送装置は、
    無端搬送ベルトと、
    前記無端搬送ベルトが架け渡される少なくとも2つの搬送ローラーと、
    前記無端搬送ベルトの駆動部である搬送ローラーの回転についてのエンコーダ信号を出力するエンコーダ部と、
    前記基準位置を検出するための基準位置センサーと、
    を備える搬送ユニットであり、
    前記搬送ユニットは、予め前記振幅と位相が求められており、
    該搬送ユニットを当該記録装置に取り付けて、前記振幅と位相を前記入力部から入力することで、前記補正された液滴の吐出タイミングが生成可能になる、ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の記録装置において、
    前記記録部は、搬送方向と交差する方向に複数のノズルが配置され、搬送される記録媒体の幅方向の全域に液滴を吐出するラインヘッドである、ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の記録装置において、
    前記補正された液滴の吐出タイミングの生成は、当該記録装置の起動時に行う、ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の記録装置において、
    前記補正された液滴の吐出タイミングの生成を行うか否かの閾値が設定されており、
    前記振幅が前記閾値よりも小さい場合は補正をしない、ことを特徴とする記録装置。
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