JP2007299958A - 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より高い静電容量を得ることのできるアルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法を提供する。
【解決手段】塩酸水溶液に硝酸、リン酸、硫酸、ふっ酸のうち少なくとも1種を混合したエッチング液中で、アルミニウム箔に化学的または/および電気化学的にエッチングを行って電解コンデンサ用電極箔を製造する際、エッチング液にマロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸等、炭素数が奇数のジカルボン酸を添加する。ジカルボン酸の濃度は1.0〜5.0wt%、エッチング液の温度は25〜35℃が好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】塩酸水溶液に硝酸、リン酸、硫酸、ふっ酸のうち少なくとも1種を混合したエッチング液中で、アルミニウム箔に化学的または/および電気化学的にエッチングを行って電解コンデンサ用電極箔を製造する際、エッチング液にマロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸等、炭素数が奇数のジカルボン酸を添加する。ジカルボン酸の濃度は1.0〜5.0wt%、エッチング液の温度は25〜35℃が好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、電解コンデンサ用電極箔の製造方法に関するものである。
電解コンデンサ用電極箔を製造するにあたっては、陽極用、陰極用ともエッチング工程において塩酸等を含む水溶液中でアルミニウム箔に化学的または/および電気化学的なエッチングを施して表面積の拡大を図る。エッチング液としては、塩酸水溶液にリン酸、硝酸、硫酸、フッ酸等を混合したものが用いられる。(例えば非特許文献1参照)。
永田伊佐也著、「電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ」、日本蓄電器工業株式会社、平成9年2月24日、第2版第1刷、P238〜P240
永田伊佐也著、「電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ」、日本蓄電器工業株式会社、平成9年2月24日、第2版第1刷、P238〜P240
近年、電解コンデンサの小形化の要求はますます高まっており、それに伴い、電解コンデンサに用いられる電極箔も従来以上に高い静電容量が要求され、より表面積が拡大されたエッチング箔の開発が求められている。しかしながら、従来のエッチング方法では、アルミニウムを溶解する際に発生する皮膜(エッチング皮膜)がエッチングピットの効率的な発生、成長を妨げており、表面積を十分に拡大できないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、より高い静電容量を得ることのできるアルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために種々検討を行った結果、到達したものであり、少なくとも塩素イオンを含むエッチング液中でアルミニウム箔を化学的または/および電気化学的にエッチングする電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、前記エッチング液に炭素数が奇数のジカルボン酸を添加したことを特徴とする。
本発明において、炭素数が奇数のジカルボン酸としては、マロン酸(HOOCCH2COOH)、グルタル酸(HOOCC3H6COOH)、ピメリン酸(HOOCC5H10COOH)、アゼライン酸(HOOCC7H14COOH)等を挙げることができ、本発明において、かかるジカルボン酸を添加するにあたっては、酸または塩のいずれの形態で添加してもよい。
本発明によれば静電容量の高い電解コンデンサ用電極箔を製造でき、その理由については、上記のジカルボル酸の添加によって、エッチング中にアルミニウム箔表面に形成されるエッチング皮膜の形態を適正化でき、その結果、エッチングピットの発生、成長を制御でき、表面積を効率よく拡大できるからと考えられる。また、ジカルボン酸において、炭素数が奇数である場合と偶数である場合とではジカルボン酸としての性質が相違しており、本発明では、炭素数が奇数のジカルボン酸を用いたため、上記の作用効果を奏する。
本発明は、前記エッチング液に、さらに硝酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、およびフッ酸イオンのうち少なくとも1種を配合してエッチングピットの発生、成長を制御して静電容量を高めた場合に適用すると、さらに静電容量の向上を図ることができる。
本発明においては、前記のジカルボン酸のうち、マロン酸を用いることが好ましい。
本発明において、前記エッチング液における前記ジカルボン酸濃度としては1.0〜5.0wt%の範囲が好ましい。また、本発明において、前記エッチング液の液温は25〜35℃の範囲であることが好ましい。
本発明においては、炭素数が奇数のジカルボン酸をエッチング液に添加することにより、エッチングピットの発生、成長を制御でき、表面積を効率よく拡大できる。それ故、本発明によれば静電容量の高い電解コンデンサ用電極箔を製造することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。以下に説明する従来例、実施例、比較例において用いたエッチング液は、10.0wt%の塩酸水溶液に、リン酸2.0wt%、硝酸2.0wt%、硫酸1.0wt%を添加した組成である。アルミニウム箔としては純度99.9%のものを用いてエッチングを行った。また、エッチング条件は
電圧波形:正弦波、周波数:40Hz、電流密度:0.4A/cm2とし、添加剤、電荷濃度、温度については、表1のとおりとした。
電圧波形:正弦波、周波数:40Hz、電流密度:0.4A/cm2とし、添加剤、電荷濃度、温度については、表1のとおりとした。
上記の条件でアルミニウム箔をエッチングした後、公知の方法でケミカル洗浄を行い、電解コンデンサ用電極箔(エッチング箔)を作製した。また、得られたエッチング箔をアジピン酸アンモニウム中で印加電圧が20Vの条件で陽極酸化を行い、静電容量を測定した。エッチング条件および静電容量(従来例に対する比率%)を表1に示す。
表1から明らかなように、上記の水溶液にジカルボン酸としてのマロン酸を、添加濃度が1.0〜5.0wt%の範囲で添加すると、エッチング中に発生するエッチング皮膜が良好なものとなる。その結果、エッチングピットの多孔質化が促進され、表面積が拡大することで、同一の条件(例えば、エッチング温度が25℃同士)での従来例と比較すると、容量がアップした。
なお、マロン酸、0.1wt%酸添加では、静電容量のばらつきは圧縮できるが、静電容量はアップせず、容量向上効果が少ない(実施例1〜3)。またマロン酸6.0wt%添加では、静電容量が低下した(実施例11)。
そして、エッチング液温が20℃、40℃のときには静電容量が著しく低下した(実施例12、13)。
よって、マロン酸の濃度については1.0〜5.0wt%で、エッチング液の温度については25〜35℃が好ましく、このような条件で1.8〜4.6%の静電容量アップが得られる(実施例4〜10)。
なお、マロン酸、0.1wt%酸添加では、静電容量のばらつきは圧縮できるが、静電容量はアップせず、容量向上効果が少ない(実施例1〜3)。またマロン酸6.0wt%添加では、静電容量が低下した(実施例11)。
そして、エッチング液温が20℃、40℃のときには静電容量が著しく低下した(実施例12、13)。
よって、マロン酸の濃度については1.0〜5.0wt%で、エッチング液の温度については25〜35℃が好ましく、このような条件で1.8〜4.6%の静電容量アップが得られる(実施例4〜10)。
これに対して、エッチング液にジカルボン酸としてコハク酸を0.1〜5.0wtの範囲で添加した場合には、静電容量はアップしなかった。
なお、上記実施例では、エッチング溶液を塩酸10.0wt%、リン酸2.0wt%、硝酸2.0wt%、硫酸1.0wt%をベース組成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、フッ酸イオンを添加してもよい。
また、エッチング液に添加するジカルボン酸としては、マロン酸の他、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸等についても同様の効果を得ることができた(実施例14〜16)。
Claims (5)
- 少なくとも塩素イオンを含むエッチング液中でアルミニウム箔を化学的または/および電気化学的にエッチングする電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、
前記エッチング液に炭素数が奇数のジカルボン酸を添加したことを特徴とする電解コンデンサ用電極箔の製造方法。 - 前記エッチング液には、さらに硝酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、およびフッ酸イオンのうち少なくとも1種を配合したことを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
- 前記ジカルボン酸はマロン酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
- 前記エッチング液における前記ジカルボン酸の濃度が1.0〜5.0wt%の範囲であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
- 前記エッチング液の液温が25〜35℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
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JP2006127031A JP2007299958A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60175409A (ja) * | 1984-02-20 | 1985-09-09 | 昭和アルミニウム株式会社 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法 |
JP2001176863A (ja) * | 1999-12-15 | 2001-06-29 | Matsushita Electronics Industry Corp | エッチング液および半導体膜のエッチング方法 |
JP2003086468A (ja) * | 2000-11-29 | 2003-03-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法およびこれに用いる交流電源装置 |
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2006
- 2006-04-28 JP JP2006127031A patent/JP2007299958A/ja active Pending
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