JP2009290084A - 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エッチングピットの発生、成長をより好適化することにより、静電容量の増大を図ることのできる電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも塩素イオンを含むエッチング液中で、アルミニウム箔に化学的または/および電気化学的にエッチングする電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、前記エッチング液に0.001〜0.10wt%の寒天を添加する。さらに、エッチング液には、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンおよびシュウ酸イオンのうち少なくとも1種を配合する。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも塩素イオンを含むエッチング液中で、アルミニウム箔に化学的または/および電気化学的にエッチングする電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、前記エッチング液に0.001〜0.10wt%の寒天を添加する。さらに、エッチング液には、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンおよびシュウ酸イオンのうち少なくとも1種を配合する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電解コンデンサ用電極箔の製造方法に関するものである。
電解コンデンサ用電極箔を製造するにあたっては、一般に陽極用、陰極用ともエッチング工程において、塩素イオンを含む水溶液中で、アルミニウム箔に化学的または/および電気化学的なエッチングを行うことにより、表面を粗面化し、表面積の拡大化を図っている(例えば、非特許文献1参照)。
また、エッチング液には、さらに、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、シュウ酸イオン等が配合されることもある(例えば、特許文献1、2参照)。
近年、電解コンデンサの小形化の要求はますます高まっており、それに伴い、電解コンデンサに用いられる電極箔も従来以上に高い静電容量が要求され、より表面積が拡大されたエッチング箔の開発が求められている。
しかしながら、従来の方法では、微細なピットは形成されるものの、全体のエッチング層を見た場合、エッチングされない残部が存在し、当該部分のエッチング効率をいかに向上させるかが問題となる。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、エッチングされない残部にエッチングピットを発生させ、成長を好適化することにより、静電容量の増大を実現できる電解コンデンサ用電極箔の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法では、少なくとも塩素イオンを含むエッチング液中で、アルミニウム箔を化学的または/および電気化学的にエッチングする電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、前記エッチング液に、寒天を添加したことを特徴とする。
本発明において、前記エッチング液における前記寒天の濃度は、エッチング液全体に対して0.001〜0.10wt%の範囲が望ましい。
本発明において、前記エッチング液には、さらに、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンおよびシュウ酸イオンのうち少なくとも1種を配合したことを特徴とする。
塩素イオンを含む、前記エッチング液に対して、さらに、リン酸イオン、硫酸イオンおよびシュウ酸イオンのうち少なくとも1種を配合した場合、エッチング時に、かかる酸イオンにより形成される皮膜が、アルミニウム金属の過剰な溶解を抑制し、エッチングピットの発生、成長が好適化されるが、それでもなお、十分とはいえない。
そこで、エッチング液に前記の寒天を添加すると、エッチングピットの発生、成長をより好適化することができ、単位面積当たりの静電容量の増大を図ることができる。
すなわち、寒天の主成分であるアガロースとアガロペクチンの効果により静電容量増大の効果がより大きくなる。その理由としては、アガロースの多糖類としての還元性が主な効果であると考えられるが、同時にアガロペクチン(アガロース以外のイオン性多糖類全て)に含まれるスルホン酸エステルやカルボキシル基により、エッチング時に生成する皮膜への還元作用の抑制も行われていると考えられる。
アガロースのみの添加ではそれらのバランスが崩れてしまうため効果は得られず、アガロペクチン(アガロース以外のイオン性多糖類全て)の存在が不可欠となる。両者が併存する場合に、アルミニウムの溶解と皮膜生成のいずれもが効率よく起こるため、エッチングピットの発生、成長をより好適化することができると考えられる。
すなわち、寒天の主成分であるアガロースとアガロペクチンの効果により静電容量増大の効果がより大きくなる。その理由としては、アガロースの多糖類としての還元性が主な効果であると考えられるが、同時にアガロペクチン(アガロース以外のイオン性多糖類全て)に含まれるスルホン酸エステルやカルボキシル基により、エッチング時に生成する皮膜への還元作用の抑制も行われていると考えられる。
アガロースのみの添加ではそれらのバランスが崩れてしまうため効果は得られず、アガロペクチン(アガロース以外のイオン性多糖類全て)の存在が不可欠となる。両者が併存する場合に、アルミニウムの溶解と皮膜生成のいずれもが効率よく起こるため、エッチングピットの発生、成長をより好適化することができると考えられる。
以下、本願発明の実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
以下に説明する実施例および従来例では、
塩酸 10.0wt%
リン酸 2.0wt%
硝酸 2.0wt%
硫酸 1.0wt%
を配合したエッチング液をベースとして用いた。
塩酸 10.0wt%
リン酸 2.0wt%
硝酸 2.0wt%
硫酸 1.0wt%
を配合したエッチング液をベースとして用いた。
[実施例1〜10]寒天濃度の比較
上記ベースとなるエッチング液中に寒天を各々、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.02、0.05、0.10、0.15、0.20、0.40wt%添加したエッチング液を調合し、電極箔試料を作製した。
上記ベースとなるエッチング液中に寒天を各々、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.02、0.05、0.10、0.15、0.20、0.40wt%添加したエッチング液を調合し、電極箔試料を作製した。
(従来例)
ベースとなるエッチング液中に寒天を添加しないエッチング液を使用し、電極箔試料を作製した。
ベースとなるエッチング液中に寒天を添加しないエッチング液を使用し、電極箔試料を作製した。
ここで、アルミニウム箔は、純度99.9%以上のものを用いた。
また、エッチング条件は、エッチング液の温度を30℃、電圧波形を正弦波、周波数を60Hz、電流密度を0.4A/cm2とし、電気量は40C/cm2 とした。
また、いずれの条件においても、アルミニウム箔をエッチングした後、アルカリ、酸を用いた公知の方法でケミカル洗浄を行った。
上記の電極箔試料に対してアジピン酸アンモニウム水溶液中で印加電圧20Vの条件で陽極酸化を行い、得られた電極箔試料について、静電容量値を測定した結果を表1および図1に示す。図1は、エッチング液中への寒天の添加量と、従来例に対する静電容量比との関係を示すグラフである。
[試験結果の検討]
表1および図1から明らかなように、寒天の添加によって、エッチングピットの発生、成長が効率的に行われ、静電容量の向上を図ることができた。
ここで、寒天の添加量については、0.0005〜0.40wt%とすることで静電容量の向上を図ることができ、0.001〜0.10wt%とすることがより好ましい(実施例2〜7)。
表1および図1から明らかなように、寒天の添加によって、エッチングピットの発生、成長が効率的に行われ、静電容量の向上を図ることができた。
ここで、寒天の添加量については、0.0005〜0.40wt%とすることで静電容量の向上を図ることができ、0.001〜0.10wt%とすることがより好ましい(実施例2〜7)。
また、上記実施例では、エッチング液の塩酸に組み合わせる酸として、リン酸、硝酸、硫酸を用いたが、これに限定されるものではない。
すなわち、塩酸に組み合わせる酸として、リン酸、硝酸、硫酸、シュウ酸のうち、1種以上を配合して用いることができ、これらの場合も、上記と同様の効果を得ることができた。
すなわち、塩酸に組み合わせる酸として、リン酸、硝酸、硫酸、シュウ酸のうち、1種以上を配合して用いることができ、これらの場合も、上記と同様の効果を得ることができた。
さらに、上記実施例では、低電圧用の陽極箔を対象としたが、陰極用または中高圧用の陽極箔を使用した場合でも、寒天を添加することで静電容量の増大を図ることができた。
Claims (3)
- 少なくとも塩素イオンを含むエッチング液中で、アルミニウム箔を化学的または/および電気化学的にエッチングする電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、
前記エッチング液に、寒天を添加したことを特徴とする電解コンデンサ用電極箔の製造方法。 - 前記エッチング液における前記寒天の濃度が、エッチング液全体に対して0.001〜0.10wt%であることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
- 前記エッチング液には、さらに、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオンおよびシュウ酸イオンのうち少なくとも1種を配合したことを特徴とする請求項1または2に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2008142712A JP2009290084A (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
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JP2008142712A Pending JP2009290084A (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019535120A (ja) * | 2017-08-30 | 2019-12-05 | 南通海星電子股▲フン▼有限公司Nantong Haixing Electronics Limited Liability Company | 低接触抵抗の低圧用アルミニウム電解コンデンサ用の電極箔のエッチング方法 |
CN113611536A (zh) * | 2021-08-10 | 2021-11-05 | 南通海星电子股份有限公司 | 一种减少低压电极箔箔灰的制造方法 |
-
2008
- 2008-05-30 JP JP2008142712A patent/JP2009290084A/ja active Pending
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