JP2007299907A - 電磁波を伝導又は吸収する特性を有する構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁波を伝導又は吸収する特性を有しており、容易且つ安価に製造される構造体を提供する。
【解決手段】構造体1は、基体1aの表面に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を用いて凸状構造となるように形成された構成の電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部1bと、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部1bの凸状構造を保持させるための保持材部1cとが形成された構成を有し、基体1aの表面に貫通穴部を有する部材を貼着させて保持材部1cを形成させた後、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を導入して、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部1bを形成し、さらに、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部1bが露出している側の表面を被覆層1dにより被覆された構成を有していてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する構造体に関する。
粘着テープが用いられる各種接合(特に、電子部品等の接合)において、導電性や、電磁波シールド性等の電磁波を伝導又は吸収する特性が必要とされる場合が多くなっている。そのため、粘着テープに導電性や電磁波シールド性等の電磁波を伝導又は吸収する特性を具備させる(持たせる)方法について、従来多くの検討がなされている。例えば、導電性や電磁波シールド性を有するものとして、粒子の非ランダム単層コーティングによって得られる導電性の相互接続材料(特許文献1参照)、シリコーンゴムに、シリカ粉末とカーボンブラックと金属粉末とを配合して得られる導電性のシール材(特許文献2参照)などが提案されている。また、導電性や電磁波シールド性を有するものとして、高分子基体上に、導電性繊維からなるフロックを植毛固着してなり、植毛の根元において植毛間に導電性が付与されている電磁波シールド性を有する高分子成形体が提案されている(特許文献3参照)。
前記導電性の相互接続材料は、導電性を保つために、導電性を有する粒子を規則的に配することを必要としている。導電性を有する粒子を規則的に配することが出来れば、確かに導電性の点では有用であるが、粒子を規則的に配することは、非常に煩雑であり、工程上困難が伴う。
また、前記導電性のシール材は、導電性を有する粒子を各種樹脂中に練り込むことで、導電性が具備されている。そのため、この場合の作製方法は簡単であり、工程上の問題は少ないが、導電性を持たせるために、多量の導電性の粒子を配合しなければならず、コスト的に割高になる欠点があった。また、多量の導電性の粒子が配合されるので、他の特性に影響が及ぼされる欠点などもあった。
さらに、前記電磁波シールド性を有する高分子成形体は、高分子基体上に、導電性を有する接着剤層等を用いて導電性繊維を植毛した構成を有しているので、電磁波シールド性が向上されているが、いまだ十分であるとは言えず、より一層優れた電磁波シールド性を有する構造体が求められている。
特表2002−501821号公報 特開平10−120904号公報 特開昭61−2394号公報
従って、本発明の目的は、電磁波を伝導又は吸収する特性を優れたレベルで有しており、容易且つ安価に製造される構造体を提供することにある。
本発明の他の目的は、導電性材、電磁波吸収材、電磁波シールド材として好適に利用することができる構造体を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、粘着剤層の表面に、部分的に、金属粉を凸状構造となるように堆積させて、金属粉による凸状構造部を設けると、該粘着剤層を有する部材に導電性を具備させることができ、しかも、容易且つ安価に作製することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している構造体であって、基体の表面に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を用いて凸状構造となるように形成された構成の電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部と、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させるための保持材部とが形成された構成を有していることを特徴とする構造体である。
本発明の構造体としては、基体の表面に貫通穴部を有する部材を貼着させて、保持材部を形成させた後、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を導入して、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部を形成し、さらに、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を被覆層により被覆することにより、基体の表面に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部と、保持材部とが形成された構成を有していることが好ましい。この際、貫通穴部を有する部材としては、ネット状に貫通穴部を複数有している部材、または、穿孔により形成された貫通穴部を複数有しているシート状部材を好適に用いることができる。
本発明の構造体としては、また、保持材部としての凹部を有する部材における凹部内に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を導入して、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部を形成し、さらに、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を基体により被覆することにより、基体の表面に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部と、保持材部とが形成された構成を有していることが好ましい。
前記保持材部の素材としては、プラスチック材が好適である。
また、基体において、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が設けられている部位の全面積は、基体の一方の側の全表面積に対して0%より大きく99.9%以下の割合となる面積であることが好ましい。
前記基体としては、粘着剤層、接着剤層、およびポリマー層から選択された少なくとも1種の層が好適である。基体としては、電磁波を伝導又は吸収する特性を有していることが好ましい。基体は、支持体の少なくとも一方の面に形成されていてもよく、前記支持体としては、電磁波を伝導又は吸収する特性を有していることが好ましい。
このような構造体としては、シート状の形態を有するシート状構造体が好適である。
本発明の構造体は、導電性材、電磁波吸収材や、電磁波シールド材として好適に利用することができる。
本発明の構造体は、前記構成を有しているので、電磁波を伝導又は吸収する特性を優れたレベルで有しており、容易且つ安価に製造される。そのため、本発明の構造体は、導電性材、電磁波吸収材、電磁波シールド材として好適に利用することができる。
本発明の構造体は、図1に示されるように、基体の表面に、部分的に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料(「電磁波伝導吸収性粉末材料」と称する場合がある)を用いて凸状構造となるように形成された構成の電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部(「電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部」と称する場合がある)と、該電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させるための保持材部とが形成された構成を有している。すなわち、本発明の構造体では、電磁波伝導吸収性粉末材料による凸状構造の形態を保持材部により保持させることにより、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されている。このように、本発明の構造体は、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を有しているので、電磁波を伝導又は吸収する特性(「電磁波伝導吸収性」と称する場合がある)を優れたレベルで発揮することができる。しかも、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部は、保持材部により保持された形態で形成されているため、容易に且つ安価に、本発明の構造体を製造することが可能となっている。
なお、図1は本発明の構造体の一例を部分的に示す概略断面図である。図1において、1は構造体、1aは基体、1a1は基体1aの表面、1bは電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部、1cは保持材部、1dは被覆層である。図1で示される構造体1は、基体1aの表面1a1に、部分的に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部1bが形成され、且つ電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部1bが形成されていない基体1aの表面1a1の部分には、保持材部1cが形成された構成を有している。なお、図1で示される構造体1では、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部1b及び保持材部1c側の表面に、被覆層1dが形成されており、基体1a、保持材部1cおよび被覆層1dにより囲まれた空間内に電磁波伝導吸収性粉末材料が密閉(封鎖)されることにより、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部1bが形成されている。
(電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部)
本発明の構造体では、前述のように、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部は、基体の表面に、部分的に、電磁波伝導吸収性粉末材料を用いて凸状構造となるように形成されている。電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部としては、電磁波伝導吸収性粉末材料を用いて、凸状構造の形態で形成され、且つ電磁波伝導吸収性を有している構造部であればよく、例えば、柱状(棒状)の構造を有する電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部、略円錐状又は略多角錐状(略三角錐状や略四角錐状など)の構造を有する電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部、逆略円錐状又は逆略多角錐状(逆略三角錐状や逆略四角錐状など)の構造を有する電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部などが挙げられる。このように、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部において、基体の表面と平行な方向で切断した際の断面形状としては、一定な形状、特定の条件で連続的に変化した形状、不定形状などの何れの形状であってもよい。
本発明では、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部は、単一の構造よりなるものであってもよく、複数の構造が組み合わされた構造よりなるものであってもよい。
なお、1つの電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部は、通常、複数の電磁波伝導吸収性粉末材料により構成されている。1つの電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する複数の電磁波伝導吸収性粉末材料の数や密度は、特に制限されず、目的とする電磁波伝導吸収性などに応じて適宜選択することができる。
電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部としては、柱状(棒状)の構造を有する電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部(「電磁波伝導吸収性粉末材料柱状構造部」と称する場合がある)が好適である。電磁波伝導吸収性粉末材料柱状構造部において、柱状の構造の断面形状としては、例えば、略円形の形状(例えば、真円形の形状、楕円形の形状など)、略多角形の形状(例えば、略三角形の形状、略四角形の形状、略五角形の形状、略六角形の形状、略八角形の形状など)、不定形の形状の何れの形状であってもよいが、略円形の形状(真円形の形状、楕円形の形状など)、略多角形の形状(略四角形の形状など)が好適である。
電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部は基体の表面に部分的に設けられており、その全体としての形状としては、特に制限されず、所定のパターン形状を有していてもよい。
基体の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が設けられている部位の全面積(全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の面積)としては、特に制限されないが、電磁波伝導吸収性の観点から、例えば、基体の一方の側の全表面積に対して0%より大きく99.9%以下の割合となる面積であることが望ましい。全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の面積としては、構造体の用途や、構造体の一方の面における表面積の大きさなどに応じて適宜選択することができる。具体的には、本発明の構造体が、例えば、電子部品(特に、いわゆる「携帯電話」で用いられる電子部品など)用の電磁波シールド材として用いられる場合や、構造体の一方の面における表面積が小さい場合(例えば、表面積が500mm2以下である場合)、全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の面積としては、0.3〜99.8%であることが好ましく、さらに好ましくは30〜90%であり、特に45〜80%であることが好適である。また、本発明の構造体が、例えば、建築物用の電磁波シールド材として用いられる場合[例えば、建築物の各面(壁面、天井壁面、床壁面など)を構成している部材や、予め建材(各種ボード、床材など)に貼付する形態で用いられる場合]や、構造体の一方の面における表面積が大きい場合(例えば、表面積が0.5m2以上である場合)、全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の面積としては、0.03〜99.8%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜50%であり、特に0.3〜40%であることが好適である。全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の基体表面における面積が、基体の一方の側の全表面積に対して低すぎると、電磁波伝導吸収性が低下する。一方、全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の基体表面における面積が、基体の一方の側の全表面積に対して99.9%を越えると、保持材部を設ける部分の割合が低くなり、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の保持性が低下する場合がある。
また、各電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の基体表面における面積や、各電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部間の最短の間隔などは、特に制限されない。
なお、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の基体表面における面積としては、通常、基体表面において、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されている部分の面積であるが、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が逆略円錐状や逆略多角錐状などの形状を有している場合、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されている側の表面から見た際の電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の平面形状(例えば、上面の形状)に対応又は相当する面積であってもよい。
このような電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部としては、電磁波伝導吸収性粉末材料により構成することができる。電磁波伝導吸収性粉末材料としては、特に制限されず、粉末素材自体が電磁波伝導吸収性を有する粉末材料(「電磁波伝導吸収性素材粉末材料」と称する場合がある)であってもよく、粉末素材に電磁波伝導吸収性が電磁波伝導吸収性材料により付与された粉末材料(「電磁波伝導吸収性付与粉末材料」と称する場合がある)であってもよい。電磁波伝導吸収性粉末材料は単独で又は2種以上組み合わせて用いられていてもよい。
電磁波伝導吸収性粉末材料において、電磁波伝導吸収性素材粉末材料としては、粉末素材自体が電磁波伝導吸収性を有している材料により構成された粉末材料を用いることができる。電磁波伝導吸収性素材粉末材料としては、例えば、炭素系粉末材料や、導電性ポリマーによる粉末材料の他、金属系粉末材料などが挙げられる。なお、炭素系粉末材料としては、カーボンブラック等の炭素系素材による粉末材料などが挙げられる。また、導電性ポリマーによる粉末材料における導電性ポリマーとしては、特に制限されず、ポリアセチレン系導電性ポリマー、ポリピロール系導電性ポリマー、ポリアセン系導電性ポリマー、ポリフェニレン系導電性ポリマー、ポリアニリン系導電性ポリマー、ポリチオフェン系導電性ポリマーなどが挙げられる。さらに、金属系粉末材料としては、特に制限されず、例えば、下記に具体的に例示された金属材料よりなる粉末材料などから適宜選択することができる。具体的には、金属系粉末材料としては、例えば、金製粉末材料、銀製粉末材料、アルミニウム製粉末材料、鉄製粉末材料、銅製粉末材料、ニッケル製粉末材料、ステンレス製粉末材料、銅−ニッケル合金製粉末材料等の金属元素よりなる粉末材料の他、硫化銅製粉末材料等の金属元素とともに非金属元素を含む各種金属系化合物よりなる粉末材料などが挙げられる。
また、電磁波伝導吸収性粉末材料において、電磁波伝導吸収性付与粉末材料としては、電磁波伝導吸収性材料により電磁波伝導吸収性が付与された形態の粉末材料であれば特に制限されず、例えば、電磁波伝導吸収性材料により被覆された粉末材料(「電磁波伝導吸収材被覆粉末材料」と称する場合がある)や、電磁波伝導吸収性材料が含浸された粉末材料(「電磁波伝導吸収材含浸粉末材料」と称する場合がある)の他、粉末素材中に電磁波伝導吸収性材料が含有された粉末材料(「電磁波伝導吸収材含有素材粉末材料」と称する場合がある)などが挙げられる。
電磁波伝導吸収性付与粉末材料としては、電磁波伝導吸収材被覆粉末材料を好適に用いることができる。電磁波伝導吸収性付与粉末材料としての電磁波伝導吸収材被覆粉末材料において、電磁波伝導吸収性が電磁波伝導吸収性材料により付与される前の粉末(粉末素材)としては、特に制限されず、有機系粉末、無機系粉末のいずれであってもよい。また、粉末素材としては、電磁波伝導吸収性粉末材料であってもよく、電磁波伝導吸収性を有していない粉末材料であってもよい。より具体的には、粉末素材としては、例えば、ポリアミド製粉末、ポリエステル製粉末、ポリアクリロニトリル製粉末、アクリル系樹脂製粉末、ポリビニルアルコール製粉末、ポリエチレン製粉末、ポリイミド製粉末、ポリオレフィン系樹脂製粉末、シリコーン系樹脂製粉末、フッ素系樹脂製粉末等の有機系粉末や、粉砕石製粉末等の無機系粉末などが挙げられる。粉末素材としては、有機系粉末が好適である。なお、粉末素材は、1種のみが用いられていてもよく、2種以上が組み合わせられて用いられていてもよい。
また、電磁波伝導吸収性付与粉末材料としての電磁波伝導吸収材被覆粉末材料において、電磁波伝導吸収性材料としては、特に制限されず、例えば、金属材料や、電磁波伝導吸収性を有するプラスチック材料(「電磁波伝導吸収性プラスチック材料」と称する場合がある)の他、各種磁性材料などを用いることができ、金属材料を好適に用いることができる。電磁波伝導吸収性材料は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。電磁波伝導吸収材被覆粉末材料において、金属材料としては、金属元素単体や合金等の金属元素のみからなる金属材料であってもよく、金属元素とともに非金属元素を含む各種金属系化合物であってもよい。金属材料としては、金属元素のみからなる金属材料が好適である。具体的には、金属元素単体よりなる金属材料における金属元素としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の周期表1族元素;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期表2族元素;スカンジウム、イットリウム、ランタノイド元素(ランタン、セリウムなど)、アクチノイド元素(アクチニウムなど)等の周期表3族元素;チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の周期表4族元素;バナジウム、ニオブ、タンタル等の周期表5族元素;クロム、モリブデン、タングステン等の周期表6族元素;マンガン、テクネチウム、レニウム等の周期表7族元素;鉄、ルテニウム、オスミウム等の周期表8族元素;コバルト、ロジウム、イリジウム等の周期表9族元素;ニッケル、パラジウム、白金等の周期表10族元素;銅、銀、金等の周期表11族元素;亜鉛、カドミウム、水銀等の周期表12族元素;アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム等の周期表13族元素;スズ、鉛等の周期表14族元素;アンチモン、ビスマス等の周期表15族元素などが挙げられる。一方、合金としては、例えば、ステンレス、銅−ニッケル合金、真ちゅう、ニッケル−クロム合金、鉄−ニッケル合金、亜鉛−ニッケル合金、金−銅合金、スズ−鉛合金、銀−スズ−鉛合金、ニッケル−クロム−鉄合金、銅−マンガン−ニッケル合金、ニッケル−マンガン−鉄合金などが挙げられる。
また、金属元素とともに非金属元素を含む各種金属系化合物としては、前記に例示の金属元素や合金を含む電磁波伝導吸収性を発揮できる金属系化合物であれば特に制限されず、例えば、硫化銅等の金属硫化物;酸化鉄、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウムスズ等の金属酸化物や金属複合酸化物などが挙げられる。
金属材料としては、具体的には、金、銀、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、ステンレス、銅−ニッケル合金を好適に用いることができ、特に、金、銀、アルミニウム、銅、ニッケル、銅−ニッケル合金を好適に用いることができる。
なお、電磁波伝導吸収性プラスチック材料としては、例えば、ポリアセチレン系導電性ポリマー、ポリピロール系導電性ポリマー、ポリアセン系導電性ポリマー、ポリフェニレン系導電性ポリマー、ポリアニリン系導電性ポリマー、ポリチオフェン系導電性ポリマー等の導電性ポリマー等の導電性プラスチック材料などが挙げられる。
さらに、磁性材料としては、特に制限されず、例えば、軟磁性粉、各種フェライト、酸化亜鉛ウイスカーなどが挙げられる。磁性材料としては、フェロ磁性やフェリ磁性を示す強磁性体が好適である。具体的には、磁性材料としては、例えば、高透磁率フェライト(いわゆる「ソフトフェライト」;いわゆる「Mnフェライト」、いわゆる「Niフェライト」、いわゆる「Znフェライト」、いわゆる「Mn−Znフェライト」、いわゆる「Ni−Znフェライト」など)、純鉄、ケイ素原子含有鉄(いわゆる「ケイ素鋼」)、ニッケル−鉄系合金(いわゆる「パーマロイ」;ニッケル−マンガン−鉄合金、ニッケル−モリブデン−銅−鉄合金、ニッケル−モリブデン−マンガン−鉄合金など)、鉄−コバルト系合金、アモルファス金属高透磁率材料、鉄−アルミニウム−ケイ素合金(いわゆる「センダスト合金」)、鉄−アルミニウム−ケイ素−ニッケル合金(いわゆる「スーパーセンダスト合金」)、いわゆる「フェライト磁石」(いわゆる「ハードフェライト」;いわゆる「Baフェライト」、いわゆる「Srフェライト」など)、いわゆる「アルニコ磁石」(鉄−ニッケル−アルミニウム−コバルト合金)、鉄−クロム−コバルト合金、いわゆる「希土類コバルト磁石」(いわゆる「Sm−Co磁石」、いわゆる「2−17型磁石」)、いわゆる「Nd−Fe−B磁石」、いわゆる「希土類鉄窒素侵入型化合物磁石」、いわゆる「Mn−Al−C磁石」などが挙げられる。
電磁波伝導吸収材被覆粉末材料において、電磁波伝導吸収性材料を粉末素材に被覆させる方法としては、特に制限されず、電磁波伝導吸収性材料の種類に応じて、公知の被覆方法を適宜選択して利用することができる。例えば、電磁波伝導吸収性材料が金属材料である場合、電磁波伝導吸収材被覆粉末材料の形成方法としては、金属材料の蒸着による被覆方法や、金属材料のメッキによる被覆方法が好適である。
なお、電磁波伝導吸収性付与粉末材料としての電磁波伝導吸収材含浸粉末材料において、電磁波伝導吸収性材料としては、前記電磁波伝導吸収材被覆粉末材料における電磁波伝導吸収性材料と同様の電磁波伝導吸収性材料(例えば、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料など)を用いることができ、金属材料(特に、金、銀、アルミニウム、銅、ニッケル、銅−ニッケル合金)を好適に用いることができる。電磁波伝導吸収材含浸粉末材料において、電磁波伝導吸収性材料を粉末素材に含浸させる方法としては、特に制限されず、電磁波伝導吸収性材料の種類に応じて、公知の含浸方法を適宜選択して利用することができる。例えば、電磁波伝導吸収性材料が金属材料である場合、電磁波伝導吸収材含浸粉末材料の形成方法としては、金属材料中に粉末素材を浸漬させる含浸方法が好適である。
また、電磁波伝導吸収性付与粉末材料としての電磁波伝導吸収材含有素材粉末材料において、電磁波伝導吸収性材料としては、前記電磁波伝導吸収材被覆粉末材料における電磁波伝導吸収性材料と同様の電磁波伝導吸収性材料(例えば、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料など)を用いることができ、金属材料(特に、金、銀、アルミニウム、銅、ニッケル、銅−ニッケル合金)を好適に用いることができる。このような金属材料等の電磁波伝導吸収性材料は、粉末状、フィルム状、箔状、薄層状や繊維状などの各種の形態を有していてもよい。また、電磁波伝導吸収材含有素材粉末材料における粉末素材の材料としては、プラスチック材料(例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリイミド、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂など)が好適に用いられる。電磁波伝導吸収材含有素材粉末材料において、電磁波伝導吸収性材料を粉末素材中に含有させる方法としては、特に制限されず、電磁波伝導吸収性材料の種類に応じて、公知の含有方法を適宜選択して利用することができる。例えば、粉末素材の材料と、電磁波伝導吸収性材料とを混練等により混合した後、粉末化させることにより、電磁波伝導吸収性材料を粉末素材中に含有させる方法などが挙げられる。
なお、本発明では、電磁波伝導吸収性粉末材料は、そのままの粉体の形態で用いられていてもよく、分散された形態(スラリー状の形態など)や溶解された形態などの形態で用いられていてもよい。例えば、分散された形態の電磁波伝導吸収性粉末材料組成物としては、金属粉がバインダー成分中に分散された状態の金属ペーストのような形態のものなどが挙げられる。
このような電磁波伝導吸収性粉末材料(または粉末素材)の粒子径としては、粉末状となる粒子径であれば特に制限されない。なお、電磁波伝導吸収性粉末材料(または粉末素材)としては、アトマイズ状(球状)、フレーク状、針状、デンドライト状(ツリー状)などの何れの粒子形状を有していてもよい。
なお、電磁波伝導吸収性粉末材料としては、複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性粉末材料や、複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性材料が用いられている電磁波伝導吸収性粉末材料を用いることが好ましく、特に複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性粉末材料を好適に用いることができる。このように、電磁波伝導吸収性粉末材料としては、複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性粉末材料等を用いると、下記に示されるように、幅広い電磁波に対応した構造体を得ることができる。
電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成する方法としては、特に制限されないが、下記に示されるように、保持材部を形成するための部材として、貫通穴部を有する部材や、凹部を有する部材を用いて形成する方法を好適に利用することができる。具体的には、例えば、貫通穴部を有する部材を用いて形成する場合、基体の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成する所定の部位に対応した位置に、貫通穴部を有している部材を、予め基体の表面の所定の位置に貼着させてから、電磁波伝導吸収性粉末材料を、貫通穴部を有する部材における貫通穴部に導入して、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形成を行うことが好ましい。なお、電磁波伝導吸収性粉末材料を、そのままの粉体の形態で用いる場合、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に、電磁波伝導吸収性粉末材料を導入して堆積させることにより、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成することができる。また、電磁波伝導吸収性粉末材料を、分散された形態で用いる場合、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に、電磁波伝導吸収性粉末材料を導入して貯留させることにより、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成することができる。
(保持材部)
本発明の構造体では、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が、基体の表面に、凸状構造となるような形態で形成されており、且つ、保持材部が、基体の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されていない部位に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させることが可能な形態で、少なくとも部分的に(全面的に又は部分的に)、形成されている。このように、保持材部は、基体の表面において、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されていない部位に、少なくとも部分的に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させることが可能な形態で形成されていることが重要である。なお、保持材部としては、基体の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されていない部位に、全面的に、設けられていることが好ましい。また、保持材部が基体の表面に形成されている形態としては、保持材部が容易に剥がれない状態で基体の表面に固定させることができる形態であれば特に制限されないが、基体の表面に貼着された状態で設けられた形態であることが好ましい。例えば、基体が下記に示されるように、粘着剤層又は接着剤層(粘接着剤層)である場合、基体としての粘接着剤層の表面に保持材部を形成するための部材(「保護材部用部材」と称する場合がある)を貼り合わせることにより、基体の表面に貼着された状態の保持材部を形成することができ、基体が粘接着剤層でない場合、公知の固定手段等を利用することにより(例えば、粘着剤や接着剤を利用して基体に貼り合わせる方法や、保護材部用部材の片面に粘着剤層又は接着剤層を形成させて、該保護材部用部材の片面に形成された粘着剤層又は接着剤層を利用して、基体の表面に貼り合わせる方法などを利用することにより)、基体の表面に貼着された状態の保持材部を形成することができる。
前記保護材部用部材としては、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させることが可能な部材であれば特に制限されない。保持材部としては、基体に形成された電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部に対応した部位に少なくとも貫通穴部又は凹部を有している部材により構成されていることが好ましい。このように、保護材部用部材として、貫通穴部を有する部材や、凹部を有する部材を用いることにより、基体の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を容易に形成することができる。従って、本発明の構造体としては、基体の表面に、貫通穴部を有する部材又は凹部を有する部材による保持材部が設けられているとともに、前記保持材部の貫通穴部又は凹部に対応した基体の部位に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成された構成を有していることが好ましい。
なお、貫通穴部を有する部材や、凹部を有する部材による保持材部としては、基体に形成される電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形状に応じて、複数の貫通穴部又は凹部を有する部材を単数のみ用いて構成されていてもよく、単数乃至複数の貫通穴部又は凹部を有する部材を複数用いて構成されていてもよい。
貫通穴部を有する部材や凹部を有する部材において、貫通穴部又は凹部の形状としては、貫通穴部内に又は凹部内に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を位置させることが可能な形状であれば特に制限されないが、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形状に対応した形状であることが好ましい。具体的には、貫通穴部を有する部材における貫通穴部の形状としては、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形状に応じて、例えば、略円形状、略多角形状等の定形形状の他、様々な不定形形状などのいずれの形状を有していてもよい。また、複数の貫通穴部を有している場合、複数の貫通穴部の配置状態は、特に制限されず、規則的に配置された状態、不規則的に配置された状態のいずれの状態であってもよい。
また、凹部を有する部材において、凹部の形状としては、前記貫通穴部を有する部材における貫通穴部の形状と同様に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形状に応じて、例えば、略円形状、略多角形状等の定形形状の他、様々な不定形形状などのいずれの形状を有していてもよい。また、複数の凹部を有している場合、複数の凹部の配置状態は、特に制限されず、規則的に配置された状態、不規則的に配置された状態のいずれの状態であってもよい。
従って、保持材部を形成するための貫通穴部又な凹部を有する部材において、貫通穴部又は凹部の径(平均径、最小径や最大径など)や形状や、貫通穴部間の間隔の幅(平均幅、最小幅や最大幅など)としては、特に制限されず、基体に形成された電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形状などに応じて適宜選択することができる。従って、貫通穴部又は凹部は、規則的に又は不規則的に形成されていてもよい。
本発明では、貫通穴部を有する部材としては、貫通した穴部を有する部材であれば特に制限されないが、例えば、図2で示されるように、ネット状に貫通穴部を複数有している部材(「ネット状部材」と称する場合がある)や、図3で示されるように、穿孔により形成された貫通穴部を複数有しているシート状部材(「穿孔シート部材」と称する場合がある)を好適に用いることができる。すなわち、保護材部用部材としては、ネット状部材や穿孔シート部材が好ましい。
図2は本発明の構造体で用いられる保護材部用部材の一例を部分的に示す概略図である。図2において、21〜22は、それぞれ、ネット状部材、21aはネット状部材21における貫通穴部、22aはネット状部材22における貫通穴部である。ネット状部材2は、ネット状に形成された貫通穴部2aを複数有している。このように、ネット状部材は、定形形状又は不定形形状の貫通穴部を、規則的に又は不規則的に複数有することができる。
図3は本発明の構造体で用いられる保護材部用部材の一例を部分的に示す概略図である。図3において、23は穿孔シート部材、231はシート状基材、232は穿孔により形成された貫通穴部(穿孔部)である。穿孔シート部材23は、シート状基材231の所定の部分に、穿孔により、貫通穴部としての穿孔部232を複数有している。このように、穿孔シート部材は、ネット状部材と同様に、定形形状又は不定形形状の貫通穴部を、規則的に又は不規則的に複数有することができる。
特に、穿孔シート部材は、穿孔機を用いて、穿孔させることにより、形成されているので、穿孔シート部材における貫通穴部(穿孔部)の形状、大きさや形成されている部位などを、容易にコントロールすることができる。すなわち、穿孔シート部材では、形成する貫通穴部の設計の自由度が高く、また、穿孔シート部材は、粘接着剤層などの基体に粘着又接着させる際には、ネット状部材よりも接着面積を確保しやすいという利点がある。このように、穿孔シート部材の場合、穿孔する際に、貫通穴部の大きさや形成位置などを調整することにより、貫通穴部が所定のパターン形状で配置された形態の穿孔シート部材を容易に作製することができる。
このような穿孔シート部材は、穿孔により形成されているので、形成された穿孔部の周領域部には、通常、一方の面側にのみ隆起した形状の肉厚部が形成されており、該肉厚部の隆起している方が外側に位置する形態で、穿孔シート部材が用いられる。そのため、本発明では、貫通穴部を有する部材が穿孔シート部材である場合、穿孔シート部材の厚さとしては、穿孔部の周領域部の肉厚部の厚さ(最大の厚さ)を採用する。一方、貫通穴部を有する部材が、ネット状部材や、穿孔部の周領域部に肉厚部が形成されていない穿孔シート部材である場合、貫通穴部を有する部材の厚さとしては、貫通穴部の周領域部の厚さを採用するが、該厚さは、貫通穴部を有する部材の平均的な厚さに相当している。
なお、ネット状部材や穿孔シート部材等の貫通穴部を有する部材において、空隙率としては、特に制限されず、基体に形成される電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の面積に応じて適宜選択することができ、例えば、0%より大きく99.9%以下の範囲から適宜選択することができる。なお、貫通穴部を有する部材における空隙率は、構造体の用途や、構造体の一方の面における表面積の大きさなどに応じて適宜選択することができる。具体的には、本発明の構造体が、例えば、電子部品(特に、いわゆる「携帯電話」で用いられる電子部品など)用の電磁波シールド材として用いられる場合や、構造体の一方の面における表面積が小さい場合(例えば、表面積が500mm2以下である場合)、貫通穴部を有する部材における空隙率としては、0.3〜99.8%であることが好ましく、さらに好ましくは30〜90%であり、特に45〜80%であることが好適である。また、本発明の構造体が、例えば、建築物用の電磁波シールド材として用いられる場合[例えば、建築物の各面(壁面、天井壁面、床壁面など)を構成している部材や、予め建材(各種ボード、床材など)に貼付する形態で用いられる場合]や、構造体の一方の面における表面積が大きい場合(例えば、表面積が0.5m2以上である場合)、貫通穴部を有する部材における空隙率としては、0.03〜99.8%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜50%であり、特に0.3〜40%であることが好適である。
貫通穴部を有する部材における空隙率は、以下の「空隙率の測定方法」により測定された値である。
(空隙率の測定方法)
貫通穴部を有する部材を、必要に応じて適宜な色に着色させた後、貫通穴部を有する部材と異なる一定の色を呈している紙の上に置いて(例えば、貫通穴部を有する部材が白色や乳白色等の白色系の色を呈している場合、貫通穴部を有する部材を、黒色の紙の上に置いて、または、貫通穴部を有する部材がどのような色を呈している場合であっても、貫通穴部を有する部材を、黒色に着色した後、白色の紙の上に置いて)、スキャナーを用いてスキャンして、貫通穴部を有する部材の画像データをコンピュータに取り込む(入力する)。コンピュータ上で、画像処理関係ソフトとして、商品名「PHOTOSHOP ELEMENTS 2.0」(アドビ システムズ社製;デジタル画像編集ソフト)を用いて、余分な部分を除去する等の加工処理又は編集を施す(具体的には、例えば、貫通穴部を有する部材が黒色を呈している場合、又は黒色に着色されている場合、貫通穴部を有する部材の部分が黒色の部分となり、貫通穴部の部分が白色の部分となるように、余分な色の部分を所定の色にする等の加工処理又は編集を施す)。このようにして、貫通穴部を有する部材の部分に対応している色と、貫通穴部の部分に対応している色との2つの色になるように加工処理又は編集を行った後、画像処理関係ソフトとして、「MATROX INSPECTOR 2.1」(MATROX社製;販売:キャノンシステムソリューションズ株式会社;画像処理アルゴリズム検証用ツール)を用いて、2値化処理を行い、単位面積(10mm×10mm)あたりの各色の割合又は比率を算出して(異なる3カ所で各色の割合又は比率を算出し、その平均値を求める)、貫通穴部を有する部材における貫通穴部の比率を求める。なお、具体的には、例えば、黒色を呈している又は黒色に着色されている貫通穴部を有する部材を、白色の紙の上に置いた場合、白色と黒色との割合又は比率が求められ、この場合、黒色の比率(黒比率)が貫通穴部を有する部材の比率となり、白色の比率(白比率)が貫通穴部を有する部材における貫通穴部の比率(すなわち、貫通穴部を有する部材の空隙率)となる。
なお、スキャナーによりコンピュータに取り込まれた貫通穴部を有する部材の画像データにおいて、貫通穴部を有する部材を着色しなくても、コンピュータの出力により表示される画面上で、貫通穴部を有する部材の部分と、貫通穴部の部分とが明確に区別可能な場合、商品名「PHOTOSHOP ELEMENTS 2.0」(アドビ システムズ社製;デジタル画像編集ソフト)を用いて、貫通穴部を有する部材の部分と、貫通穴部の部分とを、色分けする加工処理又は編集を施して、貫通穴部を有する部材の部分に対応している色と、貫通穴部の部分に対応している色との2つの色になるように加工処理又は編集を行うことも可能である。その後は、もちろん、前記と同様にして、「MATROX INSPECTOR 2.1」(MATROX社製;販売:キャノンシステムソリューションズ株式会社;画像処理アルゴリズム検証用ツール)を用いて、2値化処理を行い、単位面積(10mm×10mm)あたりの各色の割合又は比率を算出して(異なる3カ所で各色の割合又は比率を算出し、その平均値を求める)、貫通穴部を有する部材における貫通穴部の比率を求める。
また、凹部を有する部材としては、貫通していない凹部(陥没部)を有する部材であれば特に制限されないが、具体的には、図2〜3で示されるような貫通穴部を有する部材に対応した、凹部を有する部材などを用いることができる。特に、穿孔機を用いて凹部が形成されていると、穿孔シート部材の場合と同様に、凹部の形状、大きさや形成されている部位などを、容易にコントロールすることができる。
なお、凹部を有する部材において、凹部の含有率(すなわち、凹部が形成されている側の表面において、凹部が形成されている面積の割合)は、貫通穴部を有する部材における空隙率と同様に、基体に形成される電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の面積に応じて適宜選択することができ、例えば、0%より大きく99.9%以下の範囲から適宜選択することができる。凹部の含有率は、前記の貫通穴部を有する部材における空隙率と同様の方法を利用して求めることができる。
このような保護材部用部材の素材としては、特に制限されず、例えば、プラスチック材、繊維材、紙材、金属材などが挙げられる。プラスチック材としては、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル系共重合体(エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体など)、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリアクリレート;ポリスチレン、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド6,6等のポリアミド系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリカーボネートなどが挙げられる。
また、繊維材としては、例えば、綿繊維、レーヨン繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、アクリル系繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリイミド系繊維、シリコーン系繊維、フッ素系樹脂繊維などが挙げられる。紙材としては、例えば、和紙、洋紙、上質紙、グラシン紙、クラフト紙、クルパック紙、クレープ紙、クレーコート紙、トップコート紙、合成紙、プラスチックラミネート紙、プラスチックコート紙などが挙げられる。金属材としては、例えば、アルミニウム材、銅材などが挙げられる。
本発明では、保護材部用部材の素材としては、プラスチック材、繊維材、紙材が好ましく、特にプラスチック材が好適である。なお、保護材部用部材の素材は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
保護材部用部材としては、軽量であり、また、屈曲性が良好であるものを好適に用いることができる。軽量性、屈曲性の観点からは、保護材部用部材としては、薄葉状の形態の部材(特に、シート状の形態の部材)を好適に用いることができる。また、保護材部用部材の素材としては、プラスチック材が好ましく、その中でもオレフィン系樹脂(特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレンモノマー及び/又はプロピレンモノマーが少なくとも用いられたエチレン系樹脂及び/又はプロピレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(特に、ポリエチレンテレフタレート)が好適である。
保護材部用部材の厚さ(又は高さ)としては、特に制限されず、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持することが可能な厚さであることが重要であり、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の厚さ(又は高さ)等に応じて適宜選択することができ、特に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の厚さ(又は高さ)と同様の厚さ(又は高さ)であることが好ましく、例えば、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の厚さ(又は高さ)に対して95〜105%の範囲から選択することができ、特に、ほぼ100%(例えば、99〜100%)であることが好適である。
保護材部用部材の作製方法は、特に制限されず、例えば、保護材部用部材が貫通穴部を有する部材(特に、ネット状部材や穿孔シート部材)である場合、貫通穴部を有していない部材に、穿孔加工等により貫通穴部を形成させて、貫通穴部を有する部材を作製する方法や、部材の材料を、貫通穴部が形成されるような形態で使用して、貫通穴部を有する部材を作製する方法などが挙げられる。具体的には、例えば、保護材部用部材が貫通穴部を有する部材(特に、ネット状部材や穿孔シート部材)であり、プラスチック材により構成されている場合、例えば、貫通穴部を有していない部材に、穿孔加工等により、所定の部位に貫通穴部を形成する方法や、プラスチック材を熱溶融させて、貫通穴部が形成されるような形態で、グラビア印刷等を行う方法(例えば、凸部又は凹部を有するロールを利用した方法など)などにより、プラスチック材により形成され且つ貫通穴部を有する部材(特に、プラスチック材により形成されたネット状部材や穿孔シート部材)を作製することができる。
なお、保護材部用部材としては、構造体の外観性等の観点から、基体と同色の色に着色されていてもよい。また、保護材部用部材は、構造体の電磁波伝導吸収性を向上させる観点から、電磁波伝導吸収性を有していてもよい。
(基体)
このような構造体において、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成する基体としては、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部と、保持材部とを形成することが可能なものであれば特に制限されない。基体は、単層の形態、積層された形態の何れの形態を有していてもよい。本発明では、基体としては、図4(a)〜(c)で示されるように、粘着剤層、接着剤層やポリマー層を好適に用いることができ、特に、粘着剤層又接着剤層(「粘接着剤層」と称する場合がある)が好適である。図4は本発明の構造体の例を示す概略断面図である。図4において、3aは構造体、3a1は粘接着剤層(粘着剤層又は接着剤層)、3a2は基材、3a3は電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部、3a4は保持材部、3a5は被覆層、3bは構造体、3b1は粘着剤層、3b2は剥離ライナー、3b3は電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部、3b4は保持材部、3b5は被覆層、3cは構造体、3c1はポリマー層、3c2は電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部、3c3は保持材部、3c4は被覆層である。図4(a)で示される構造体3aは、支持体としての基材3a2の片面に、基体としての粘接着剤層3a1が形成され、該粘接着剤層3a1の表面に、部分的に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部3a3が形成され、且つ前記粘接着剤層3a1の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部3a3が形成されていない部位(又は部分)に、保持材部3a4が電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持する形態で設けられた構成を有している。図4(b)で示される構造体3bは、支持体としての剥離ライナー3b2の片面に、基体としての粘着剤層3b1が形成され、該粘着剤層3b1の表面に、部分的に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部3b3が形成され、且つ前記粘着剤層3b1の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部3b3が形成されていない部位に、保持材部3b4が電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持する形態で設けられた構成を有している。図4(c)で示される構造体3cは、基体としてのポリマー層3c1の表面に、部分的に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部3c2が形成され、且つ前記ポリマー層3c1の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部3c2が形成されていない部位に、保持材部3c3が電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持する形態で設けられた構成を有している。
基体としての粘着剤層又は接着剤層(粘接着剤層)において、粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限されず、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤を用いることができる。また、粘着剤は、ホットメルト型粘着剤であってもよい。一方、接着剤層を構成する接着剤としては、特に制限されず、例えば、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤、ビニルアルキルエーテル系接着剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤などの公知の接着剤を用いることができる。また、接着剤は、感熱接着剤であってもよい。粘着剤や接着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。粘着剤や接着剤は、エマルジョン系、溶剤系、オリゴマー系、固系などのいずれの形態の粘着剤又は接着剤であってもよい。
なお、粘着剤や接着剤は、粘着性成分又は接着性成分等のポリマー成分(ベースポリマー)の他に、粘着剤や接着剤の種類等に応じて、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン化合物系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂など)、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を含んでいてもよい。粘着剤層や接着剤層を形成する際に架橋する場合は、加熱による加熱架橋方法、紫外線照射による紫外線架橋方法(UV架橋方法)、電子線照射による電子線架橋方法(EB架橋方法)、室温等で自然に硬化させる自然硬化方法等の公知の架橋方法を利用することができる。
本発明では、粘接着剤層としては、粘着剤層が好適である。粘着剤層を構成する粘着剤としては、ゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤を好適に用いることができる。
粘接着剤層の形成方法としては、公知の粘着剤層の形成方法又は公知の接着剤層の形成方法(例えば、塗布形成方法や転写形成方法など)を採用することができ、構造体や、粘接着剤層が形成される支持体の種類、形状や大きさなどに応じて、適宜選択することができる。具体的には、例えば、粘着剤層が、下記に示されるように、支持体としての基材上に形成されている場合、粘着剤層の形成方法としては、基材上に、粘着剤を塗布する方法(塗布方法)、剥離ライナーなどの剥離フィルム上に、粘着剤を塗布して粘着剤層を形成した後、該粘着剤層を基材上に転写する方法(転写方法)などが挙げられる。また、例えば、下記に示されるように、支持体としての剥離ライナー上に形成されている場合、粘着剤層の形成方法としては、剥離ライナーの剥離面上に、粘着剤を塗布する方法(塗布方法)などが挙げられる。なお、接着剤層の形成方法としては、例えば、接着剤層が支持体としての基材上に形成されている場合、基材の所定の面に、接着剤を塗布する方法(塗布方法)などが挙げられる。
一方、基体としてのポリマー層を構成するためのポリマー成分としては、特に制限されず、公知のポリマー成分(例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の樹脂成分の他、ゴム成分やエラストマー成分など)の中から1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。具体的には、ポリマー層を構成するポリマー成分において、樹脂成分しては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアリール、ポリスルホンなどが挙げられる。また、ゴム成分としては、例えば、天然ゴムや、合成ゴム(ポリイソブチレン、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルブチルゴム等)などが挙げられる。さらにまた、エラストマー成分としては、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、アクリル系熱可塑性エラストマーなどの各種熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
基体(粘接着剤層やポリマー層など)の厚さとしては、特に制限されず、例えば、1〜1000μm(好ましくは10〜500μm)程度の範囲から選択することができる。
本発明では、基体(粘接着剤層や、ポリマー層など)は、構造体の電磁波伝導吸収性をより一層向上させる観点などから、電磁波伝導吸収性を有していることが好ましい。電磁波伝導吸収性を有している基体は、電磁波伝導吸収性材料を含有する組成物(粘着剤組成物、接着剤組成物や、ポリマー組成物など)により形成することができる。基体において用いられる電磁波伝導吸収性材料としては、特に制限されず、例えば、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料(導電性プラスチック材料等)や磁性材料などの電磁波伝導吸収性材料から1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。なお、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料としては、前記に例示の金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料(例えば、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料において例示の金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料など)などが挙げられる。金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料等の電磁波伝導吸収性材料は、粉末状、フィルム状、箔状又は薄層状など何れの形態を有していてもよい。
電磁波伝導吸収性材料を含有する基体(粘着剤組成物、接着剤組成物やポリマー組成物など)は、粘着剤層を構成する粘着剤、接着剤層を構成する接着剤またはポリマー層を構成するポリマー成分と、電磁波伝導吸収性材料とを混合することにより調製することができる。なお、電磁波伝導吸収性材料の含有割合としては、特に制限されず、粘着剤又は接着剤の粘着性又は接着性、粘接着剤層やポリマー層の電磁波伝導吸収性などに応じて適宜選択することができ、例えば、粘着剤組成物、接着剤組成物又はポリマー組成物中の固形分全量に対して3〜98重量%(特に5〜95重量%)であることが好ましい。電磁波伝導吸収性材料の含有割合が過少であると基体の電磁波伝導吸収性が低下し、一方、過多であると、基体が粘接着剤層である場合、粘着性又は接着性が低下する。
(支持体)
本発明の構造体において、基体(特に、基体としての粘接着剤層)は、支持体の少なくとも一方の面に形成されていてもよい。なお、基体が支持体の両面に形成されている場合、支持体の一方の面に形成された基体のみに、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部が形成されていてもよく、また、支持体の両面に形成された基体に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部が形成されていてもよい。
このような支持体としては、特に制限されず、構造体の種類などに応じて適宜選択して用いることができる。支持体の形状としては、何れの形状を有していてもよい。支持体の形状としては、例えば、球状、円柱状、多面体形状、多角錐状、円錐状、板状、シート状などが挙げられる。また、支持体の材料としては、特に制限されず、いずれの材料であってもよく、例えば、プラスチック材、金属材、繊維材、紙材などが挙げられ、これらの材料は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。
本発明では、支持体としては、シート状の形態を有していることが好ましい。支持体がシート状の形態を有している場合、構造体は、シート状の形態を有するシート状構造体として利用することが可能となる。このようなシート状の形態を有している支持体としては、例えば、基体が粘接着剤層である場合、粘着テープ又はシート用基材などのシート状の基材や、粘着テープ又はシート用剥離ライナーなどを用いることができる。具体的には、構造体が、例えば、基材付きタイプの片面又は両面が粘着剤層となっている粘着テープ又はシートにより形成されている場合、支持体としては、粘着テープ又はシート用基材を用いることができる。また、構造体が、例えば、基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートにより形成されている場合、支持体としては、粘着テープ又はシート用剥離ライナー(セパレータ)を用いることができる。なお、構造体が、基材付きタイプの片面又は両面が粘着剤層となっている粘着テープ又はシートにより形成されている場合、構造体としては、例えば、支持体としての基材(粘着テープ又はシート用基材)の片面又は両面に粘着剤層が形成されているとともに、基材の片面又は両面に形成された粘着剤層の表面に電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部が形成された構成を有していてもよい。一方、構造体が、基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートにより形成されている場合、構造体としては、例えば、剥離ライナー(粘着テープ又はシート用剥離ライナー)が粘着剤層の支持体となっているとともに、粘着剤層の表面に電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部が形成された構成を有していてもよい。なお、支持体としての剥離ライナーは、構造体を使用するまでの間、粘着剤層を支持しているとともに、粘着剤層の表面を保護している。
(基材)
支持体としての基材としては、前述のように、シート状の基材を好適に用いることができる。このようなシート状の基材としては、粘着テープ又はシート用基材(基材)が好適に用いられる。基材としては、例えば、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;紙(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙等)などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体等の適宜な薄葉体を用いることができる。基材は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。例えば、基材としては、ラミネートや共押し出しなどにより、プラスチック系基材と他の基材(金属系基材、紙系基材、繊維系基材など)とを複層化したもの(2〜3層の複合体)などであってもよい。なお、基材として発泡体を用いると、被着体の表面の凹凸部に対する追従性を高めることができる。
基材としては、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材が好ましい。このようなプラスチック系基材の素材(プラスチック材料)としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。また、基材において、プラスチック系基材のプラスチック材料としては、電磁波伝導吸収性プラスチック材料(導電性プラスチック材料など)であってもよい。導電性プラスチック材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の導電性ポリマーなどが挙げられる。プラスチック材料は単独で用いられていてもよく、2種以上組み合わせられた混合状態で用いられていてもよい。なお、プラスチックのフィルムやシートは、無延伸タイプであってもよく、1軸または2軸の延伸処理が施された延伸タイプであってもよい。
また、金属系基材(金属箔や金属板など)を形成するための金属材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の金属材料などが挙げられる。金属材料は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、構造体の電磁波伝導吸収性をより一層高めるために、基材としては、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する基材(「電磁波伝導吸収性基材」と称する場合がある)を好適に用いることができる。電磁波伝導吸収性基材としては、電磁波伝導吸収性を発揮可能な基材であれば特に制限されず、例えば、電磁波伝導吸収性材料により構成された基材、電磁波伝導吸収性材料を表面又は内部に含有する基材などが挙げられる。
電磁波伝導吸収性基材において、電磁波伝導吸収性材料により構成された基材としては、特に制限されず、例えば、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料(導電性プラスチック材料等)や磁性材料などの電磁波伝導吸収性材料から1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。なお、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料や、粘着剤組成物又は接着剤組成物中に含有させる電磁波伝導吸収性材料において例示の金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料などが挙げられる。
また、電磁波伝導吸収性材料を表面又は内部に含有する基材としては、各種基材の表面又は内部に、電磁波伝導吸収性材料が用いられている基材であれば特に制限されない。電磁波伝導吸収性材料を表面に含有する基材としては、電磁波伝導吸収性材料を含有する電磁波伝導吸収性材料含有組成物による層(「電磁波伝導吸収性材料含有層」と称する場合がある)を表面に有する基材などが挙げられる。電磁波伝導吸収性材料含有層を表面に有する基材において、電磁波伝導吸収性材料含有層としては、基材の少なくとも一方の面に形成されていればよい。また、電磁波伝導吸収性材料含有層の厚みとしては特に制限されず、例えば、0.1μm以上(例えば、0.1μm〜1mm)の範囲から適宜選択することができ、電磁波伝導吸収性材料含有層は、厚みが薄い層(例えば、厚みが0.1〜30μm程度の薄膜層)であってもよい。従って、電磁波伝導吸収性材料含有層を表面に有する基材としては、電磁波伝導吸収性を有していない基材(「非電磁波伝導吸収性基材」と称する場合がある)上に、厚みが薄い電磁波伝導吸収性材料含有層が形成された構成を有している基材であってもよく、また、非電磁波伝導吸収性基材と、電磁波伝導吸収性材料含有層とが積層された構成を有している基材であってもよい。
このような電磁波伝導吸収性材料含有層を形成するための電磁波伝導吸収性材料含有組成物において、電磁波伝導吸収性材料は、主成分として含有していてもよく、混合成分(副成分)として含有していてもよい。電磁波伝導吸収性材料としては、特に制限されず、例えば、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料(導電性プラスチック材料等)や磁性材料などを用いることができる。従って、電磁波伝導吸収性材料含有層は、金属箔や金属板等の金属材料層や、電磁波伝導吸収性プラスチック材料製フィルム又はシート等の電磁波伝導吸収性プラスチック材料層、磁性材料層などであってもよい。なお、電磁波伝導吸収性材料含有層を形成するための金属材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の金属材料などが挙げられる。また、電磁波伝導吸収性プラスチック材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の電磁波伝導吸収性プラスチック材料などが挙げられる。さらにまた、磁性材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の磁性材料などが挙げられる。電磁波伝導吸収性材料は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。なお、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料等の電磁波伝導吸収性材料は、粉末状、フィルム状、箔状又は薄層状など何れの形態を有していてもよい。
また、電磁波伝導吸収性材料により被覆又は積層される非電磁波伝導吸収性基材としては、電磁波伝導吸収性を有していない基材であれば特に制限されず、例えば、電磁波伝導吸収性を有していないプラスチック系基材(ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン等の電磁波伝導吸収性を有していない樹脂を素材とするプラスチック系基材など)、電磁波伝導吸収性を有していない紙系基材(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙など)、電磁波伝導吸収性を有していない繊維系基材(電磁波伝導吸収性を有していない布や不織布など)などを用いることができる。なお、非電磁波伝導吸収性基材は、単層、積層体の何れの形態を有していてもよい。
なお、電磁波伝導吸収性材料含有層を表面に有する基材において、電磁波伝導吸収性材料含有層を基材の表面に形成する方法としては、特に制限されず、電磁波伝導吸収性材料の種類や、電磁波伝導吸収性材料含有層の厚みなどに応じて、公知の方法(例えば、金属蒸着方法、金属メッキ方法、接着による積層方法、含浸方法、塗装方法など)より適宜選択して利用することができる。例えば、電磁波伝導吸収性材料が金属材料であり、且つ電磁波伝導吸収性材料含有層が厚みが薄い電磁波伝導吸収性材料含有層である場合、金属材料の蒸着による被覆方法や、金属材料のメッキによる被覆方法等を利用して、電磁波伝導吸収性材料含有層を基材の表面に形成することができる。従って、電磁波伝導吸収性材料含有層を表面に有する基材としては、表面に金属材料が蒸着されたプラスチックフィルム又はシート(金属蒸着プラスチックフィルム又はシート)や、表面に金属材料がメッキされたプラスチックフィルム又はシート(金属メッキプラスチックフィルム又はシート)などであってもよい。
一方、電磁波伝導吸収性材料を内部に含有する基材としては、電磁波伝導吸収性材料を含有する電磁波伝導吸収性材料含有組成物により形成された基材などが挙げられる。このような基材としては、電磁波伝導吸収性材料が基材を構成する主材料として形成された基材(「電磁波伝導吸収性材料系基材」と称する場合がある)であってもよく、基材を構成する主材料と電磁波伝導吸収性材料とを含む混合材料により形成された基材(「電磁波伝導吸収性材料含有基材」と称する場合がある)であってもよい。電磁波伝導吸収性材料系基材としては、金属箔、金属板などの金属系基材;電磁波伝導吸収性プラスチック材料により形成されたフィルム又はシートなどの電磁波伝導吸収性プラスチック系基材;電磁波伝導吸収性を有する繊維により形成された織物(布など)や不織布などの電磁波伝導吸収性を有する繊維系基材(電磁波伝導吸収性繊維系基材);磁性材料板などの磁性材料系基材などが挙げられる。金属系基材を形成するための金属材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の金属材料などが挙げられる。また、電磁波伝導吸収性プラスチック系基材を形成するための電磁波伝導吸収性プラスチック材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の電磁波伝導吸収性プラスチック材料などが挙げられる。さらにまた、電磁波伝導吸収性繊維系基材における繊維としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の電磁波伝導吸収性粉末材料が用いられた繊維(炭素系繊維、導電性ポリマーによる繊維や、金属系繊維など)などを用いることができる。さらに、磁性材料系基材における磁性材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の磁性材料などが挙げられる。
また、電磁波伝導吸収性材料含有基材において、基材を構成する主材料としては、電磁波伝導吸収性を有していないプラスチック材料(ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン等の電磁波伝導吸収性を有していない樹脂など)、電磁波伝導吸収性を有していない紙材料(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙等の電磁波伝導吸収性を有していない紙系基材を形成するための紙材料など)、電磁波伝導吸収性を有していない繊維材料(電磁波伝導吸収性を有していない布や不織布等の電磁波伝導吸収性を有していない繊維系基材を形成するための繊維材料など)等の電磁波伝導吸収性を有していない材料(「非電磁波伝導吸収性材料」と称する場合がある)などが挙げられる。非電磁波伝導吸収性材料は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。電磁波伝導吸収性材料含有基材における電磁波伝導吸収性材料としては、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の金属材料、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の電磁波伝導吸収性プラスチック材料や、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料などにおいて例示の磁性材料などが挙げられる。
なお、電磁波伝導吸収性材料含有基材において、基材を構成する主材料が、電磁波伝導吸収性を有していない繊維材料である場合、電磁波伝導吸収性材料は、繊維に含浸された形態や、繊維を形成する繊維材料中に混合された形態で含有されていてもよい。
電磁波伝導吸収性材料を内部に含有する基材において、電磁波伝導吸収性材料を基材の内部に含有させる方法としては、特に制限されない。例えば、電磁波伝導吸収性材料を内部に含有する基材が電磁波伝導吸収性材料系基材である場合、電磁波伝導吸収性材料系基材の種類等に応じて、公知の金属箔形成方法、公知のプラスチックフィルム又はシート形成方法、公知の繊維形成方法等を利用して、電磁波伝導吸収性材料系基材を形成することができる。また、電磁波伝導吸収性材料を内部に含有する基材が電磁波伝導吸収性材料含有基材である場合、基材を構成する主材料や電磁波伝導吸収性材料の種類等に応じて、例えば、基材を構成する主材料と、電磁波伝導吸収性材料とを混合した後、公知の金属箔形成方法や公知のプラスチックフィルム又はシート形成方法などを利用して、電磁波伝導吸収性材料含有基材を形成することができる。
なお、基材には、必要に応じて、無機質充填剤(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛など)、老化防止剤(例えば、アミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、ヒドロキノン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、リン系老化防止剤、亜リン酸エステル系老化防止剤など)、酸化防止剤、紫外線吸収剤(例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤など)、滑剤、可塑剤、着色剤(例えば、顔料、染料など)等の各種添加剤が配合されていてもよい。また、前述のように、基材には電磁波伝導吸収性材料が配合されていてもよい。
基材の片面または両面には、粘接着剤層等との密着力の向上等を目的に、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的処理、下塗り剤等の化学的処理などの適宜な表面処理が施されていてもよい。
基材の厚さとしては、特に制限されず、例えば、10μm〜20mm、好ましくは30μm〜12mmの範囲から選択することができる。
(剥離ライナー)
支持体としての剥離ライナー(粘着テープ又はシート用剥離ライナーなど)としては、例えば、剥離処理剤による剥離処理層を少なくとも一方の表面に有する基材の他、公知の低接着性基材などが挙げられる。剥離ライナーとしては、例えば、剥離ライナー用基材の少なくとも一方の面に剥離処理層が形成されている剥離ライナーが好適である。剥離ライナー用基材としては、各種プラスチック系基材フィルム(合成樹脂フィルム)や、紙類の他、これらを、ラミネートや共押し出しなどにより、複層化したもの(2〜3層の複合体)などが挙げられる。剥離処理層は、例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤などの公知の剥離処理剤を単独で又は2種以上を組み合わせて用いて形成することができる。剥離処理層は、剥離処理剤を剥離ライナー用基材の所定の面(少なくとも一方の面)に塗布した後、乾燥や硬化反応等のための加熱工程を経て形成することができる。
なお、剥離ライナーの厚み、剥離ライナー用基材の厚みや、剥離処理層の厚みなどは特に制限されず、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形状などに応じて適宜選択することができる。
(被覆層)
本発明では、保持材部が、貫通穴部を有する部材により形成されている場合、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に導入された電磁波伝導吸収性粉末材料を、保持するために、図1や図4で示されているように、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を被覆する被覆層が形成されていることが重要である。このような被覆層は、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を被覆している層であるので、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部は、基体、貫通穴部を有する部材により形成された保持材部、および被覆層により形成された空間内部(貫通穴部を有する部材における貫通穴部内)に、電磁波伝導吸収性粉末材料が包含されて形成された構成を有している。
なお、被覆層は、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部に接触していない形態で形成されていてもよいが、通常、図1や図4で示されるように、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部に接触した形態で形成されている。
被覆層を構成する被覆材としては、特に制限されず、公知のポリマー成分(例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の樹脂成分の他、ゴム成分やエラストマー成分など)を主成分として含む被覆材組成物などが挙げられる。具体的には、被覆層を構成する被覆材組成物において、ポリマー成分としては、前記基体において例示のポリマー成分と同様のポリマー成分(例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の樹脂成分や、ゴム成分、エラストマー成分など)から適宜選択して用いることができる。
被覆層は、単層の形態、積層された形態の何れの形態を有していてもよい。
本発明では、被覆層は、電磁波伝導吸収性を有していることが好ましい。被覆層も電磁波伝導吸収性を有していると、構造体の電磁波伝導吸収性を、より一層高めることができる。電磁波伝導吸収性を有している被覆層は、電磁波伝導吸収性材料を含有する被覆材組成物により形成することができる。被覆材において用いられる電磁波伝導吸収性材料としては、特に制限されず、例えば、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料(導電性プラスチック材料等)や磁性材料などの電磁波伝導吸収性材料から1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料としては、前記に例示の金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料(例えば、前記電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料、前記粘接着剤層を構成する粘着剤組成物又は接着剤組成物や、基体を構成する組成物において例示の金属材料、電磁波伝導吸収性プラスチック材料や磁性材料など)などが挙げられる。
電磁波伝導吸収性材料を含有する被覆材組成物は、被覆材と、電磁波伝導吸収性材料とを混合することにより調製することができる。なお、被覆材組成物において、電磁波伝導吸収性材料の含有割合としては、特に制限されず、被覆材のポリマー成分の種類、被覆層の電磁波伝導吸収性などに応じて適宜選択することができ、例えば、被覆材組成物中の固形分全量に対して3〜98重量%(特に5〜95重量%)であることが好ましい。電磁波伝導吸収性材料の含有割合が過少であると被覆層の電磁波伝導吸収性が低下し、一方、過多であると被覆層の形成が困難になる。
なお、被覆層は、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部を被覆する層であるため、被覆層を形成する際には、予め電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部が基体に形成されていることが好ましい。しかし、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成する前に、保持材部用部材としての貫通穴部を有する部材の一方の面に、被覆層を形成することも可能である。具体的には、例えば、保持材部用部材としての貫通穴部を有する部材の一方の面に被覆層を形成した後、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成するための電磁波伝導吸収性粉末材料を導入した後、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が露出している側の表面に、基体を貼着させることにより、本発明の構造体を作製することもできる。
被覆層の形成方法としては、公知の形成方法(例えば、塗布形成方法、浸漬形成方法、スプレー形成方法など)を採用することができ、被覆層の形態、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部や保持材部の種類や形態などに応じて適宜選択することができる。具体的には、例えば、基体における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が露出している側の表面に、被覆材組成物を塗布することにより、被覆層を形成することができる。
被覆層の厚さとしては、特に制限されず、被覆層の種類や形態、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部における厚さ(高さ)、保持材部の厚さなどに応じて適宜設定することができる。被覆層の厚さとしては、例えば、10〜5000μm(好ましくは30〜3000μm、さらに好ましくは30〜2000μm)の範囲から選択することができる。
なお、本発明では、被覆層は、粘着テープ又はシートにより形成された層であってもよい。具体的には、粘着テープ又はシートを、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が露出している側の表面に貼り合わせることにより、被覆層が形成されていてもよい。被覆層を形成するための粘着テープ又はシートとしては、粘着剤層のみにより形成された構成を有している粘着テープ又はシート(基材レスタイプの粘着テープ又はシート)であってもよく、基材の片面又は両面に粘着剤層が形成された構成を有している粘着テープ又はシート(基材付きタイプの粘着テープ又はシート)であってもよい。このように、被覆層は、粘着剤層のみによる層であってもよく、粘着剤層と基材との積層体による層であってもよい。粘着テープ又はシートにより形成された被覆層は、被覆材組成物の塗布などではなく、粘着テープ又はシートを電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部及び保持材部上に貼り合わせることにより形成することができる。
被覆層が基材レスタイプの粘着テープ又はシートや、基材付きタイプの粘着テープ又はシートにより形成されている場合、各粘着テープ又はシートにおける粘着剤層としては、電磁波伝導吸収性を有してない粘着剤層(非電磁波伝導吸収性粘着剤層)、電磁波伝導吸収性を有している粘着剤層(電磁波伝導吸収性粘着剤層)のいずれであってもよい。このような被覆層において、各粘着テープ又はシートにおける非電磁波伝導吸収性粘着剤層を構成するための粘着剤組成物としては、例えば、前記基体としての粘接着剤層の項で例示の粘着剤組成物などが挙げられる。一方、各粘着テープ又はシートにおける電磁波伝導吸収性粘着剤層を構成するための粘着剤組成物としては、前記基体としての粘接着剤層の項において、電磁波伝導吸収性を有している粘接着剤層を構成する粘着剤組成物として例示の電磁波伝導吸収性材料を含有する粘着剤組成物などが挙げられる。
また、被覆層が基材付きタイプの粘着テープ又はシートにより形成されている場合、粘着テープ又はシートにおける基材としては、電磁波伝導吸収性を有してない基材(非電磁波伝導吸収性基材)であってもよく、電磁波伝導吸収性を有している基材(電磁波伝導吸収性基材)であってもよい。このような被覆層において、基材付きタイプの粘着テープ又はシートにおける非電磁波伝導吸収性基材としては、例えば、非電磁波伝導吸収性を有しているプラスチック系基材、非電磁波伝導吸収性を有している紙系基材、非電磁波伝導吸収性を有している繊維系基材などが挙げられ、これらの具体例としては、構造体における支持体としての基材の項で例示のプラスチック系基材、紙系基材や繊維系基材などが挙げられる。一方、基材付きタイプの粘着テープ又はシートにおける電磁波伝導吸収性基材としては、構造体における支持体としての基材の項で例示のもの(電磁波伝導吸収性材料により構成された基材、電磁波伝導吸収性材料を表面又は内部に含有する基材など)が挙げられる。
具体的には、被覆層を形成するための粘着テープ又はシートとしては、例えば、基材を有していない粘着テープ又はシート、プラスチックフィルム又はシート(ポリエステルフィルム又はシートなど)を基材とする粘着テープ又はシート、不織布を基材とする粘着テープ又はシート、金属箔(アルミニウム箔など)を基材とする粘着テープ又はシートを用いることができる。これらの粘着テープ又はシートにおいて、粘着剤層を構成する粘着剤としては、アクリル系粘着剤やゴム系粘着剤が好適であり、電磁波伝導吸収性材料を含有していてもよい。
被覆層を形成するための粘着テープ又はシートの形成方法は、公知の粘着テープ又はシートの形成方法から適宜選択することができる。粘着テープ又はシートの厚さは、もちろん、被覆層の厚さとなるので、前記に例示の被覆層の厚さとなるように、粘着テープ又はシートにおける粘着剤層や基材の厚さを調整することが重要である。また、被覆層を形成するための粘着テープ又はシートにおいて、粘着剤層や基材は、それぞれ、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。なお、被覆層が基材の両面に粘着剤層が形成された構成を有している粘着テープ又はシートにより形成されている場合、基材の両面に形成された粘着剤層は、同一の粘着剤層であってもよく、異なる粘着剤層であってもよい。
(構造体)
本発明の構造体は、前述のように、基体の表面に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部と、該電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させるための保持材部とが形成された構成を有していることが重要であり、このような構成を有していれば、本発明の効果や作用などを大きく損なわない限り、適宜な部位に適宜な層を有していてもよい。具体的には、本発明の構造体の構成としては、例えば、次の(A)〜(D)等の構成などが挙げられる。
(A)基体を支持する支持体としての基材の少なくとも一方の面(片面又は両面)に、基体としての粘着剤層又接着剤層(粘接着剤層)が形成され、且つ該基材の少なくとも一方の面(片面又は両面)の粘接着剤層の表面に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部と、保持材部とが形成されている構成
(B)基体を支持する剥離ライナーの一方の剥離面に、基体としての粘着剤層が形成され、且つ該剥離ライナーの一方の面の粘着剤層の表面に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部と、保持材部とが形成されている構成
(C)基体が支持体により支持されておらず、基体としての粘着剤層又はポリマー層の少なくとも一方の面(片面又は両面)に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部と、保持材部とが形成されている構成
(D)前記構成(A)〜(C)において、保持材部が貫通穴部を有する部材により形成されており、且つ電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部の表面が、被覆層により被覆されている構成[すなわち、基体が必要に応じて支持体(基材や剥離ライナー等)により支持され、且つ基体としての粘接着剤層又はポリマー層の少なくとも一方の面(片面又は両面)に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部と、貫通穴部を有する部材により形成された保持材部とが形成されているとともに、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部の表面が、被覆層により被覆されている構成]
また、構造体としては、前記構成(A)〜(D)を有する構造体から選択された少なくとも2種以上が段重ねに重ねられた構成の構造体なども用いることができる。
なお、基体の両面に形成された電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部は、同一の電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部であってもよく、異なる電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部であってもよい。また、各電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を被覆している被覆層は、同一の被覆層であってもよく、異なる被覆層であってもよい。さらに、基材の両面に形成された粘接着剤層は、同一の粘接着剤層であってもよく、異なる粘接着剤層であってもよい。
さらに、構造体が、一方の面のみに電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を有している場合、構造体の他方の面は、全面的に又は部分的に(例えば、少なくとも何れかの1つの端部のみに)、粘着面又は接着面となっていてもよい。このように、構造体の一方の面が粘着面又は接着面となっている場合、該粘着面又は接着面は、電磁波伝導吸収性を有する粘着剤層又は接着剤層による粘着面又は接着面、電磁波伝導吸収性を有していない粘着剤層又は接着剤層による粘着面又は接着面のいずれであってもよいが、電磁波伝導吸収性を有する粘着剤層又は接着剤層による粘着面又は接着面であることが好ましい。また、構造体が、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および、貫通穴部を有する部材により形成された保持材部が被覆層により被覆された構成を有している場合、被覆層の表面は、全面的に又は部分的に(例えば、少なくとも何れかの1つの端部のみに)、粘着面又は接着面となっていてもよい。このように、構造体に被覆層が形成されており、該被覆層の表面が粘着面又は接着面となっている場合、該粘着面又は接着面は、電磁波伝導吸収性を有する粘着剤層又は接着剤層による粘着面又は接着面、電磁波伝導吸収性を有していない粘着剤層又は接着剤層による粘着面又は接着面のいずれであってもよい。このような粘着面や接着面は、例えば、公知の粘着剤や接着剤を用いる方法や、公知の両面粘着テープを用いる方法などを利用して形成することができる。従って、構造体の表面が粘着面又は接着面となっている場合、予め、外部に露出する側の表面が粘着面又は接着面となっている支持体(基材)を用いる方法、外部に露出する側の表面が粘着面又は接着面となっていない支持体(基材)の表面に、粘着剤又は接着剤を塗布する方法、外部に露出する側の表面が粘着面又は接着面となっていない支持体(基材)の表面に、両面粘着テープ又はシート(基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートや、基材付きタイプの両面粘着テープ又はシートなど)を貼り付ける方法、予め、外部に露出する側の表面が粘着面又は接着面となっている粘着テープ又はシートを用いる方法、外部に露出する側の表面が粘着面又は接着面となっていな被覆層の表面に、粘着剤又は接着剤を塗布する方法、外部に露出する側の表面が粘着面又は接着面となっていない被覆層の表面に、両面粘着テープ又はシート(基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートや、基材付きタイプの両面粘着テープ又はシートなど)を貼り付ける方法などにより、表面を粘着面又は接着面となっている構造体を作製することができる。
なお、本発明では、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および、貫通穴部を有する部材により形成された保持材部が被覆層により被覆されており、且つ被覆層が絶縁層(例えば、粘着面又は接着面となる非導電性の粘着剤層又は接着剤層等の非導電性部材など)を含んでいても又は絶縁層となっていても、電磁波伝導吸収性の低下が抑制又は防止されており、電磁波伝導吸収性(特に、電磁波を伝導ないし吸収してシールドする電磁波シールド性)を有効に保持して発揮することができる。本発明では、構造体に被覆層が形成されている場合、該被覆層の表面は、絶縁層となっていることが好ましい。このような絶縁層は、例えば、非電磁波伝導吸収性基材(特に、電磁波伝導吸収性を有していないプラスチック製基材)が用いられた基材付きタイプの粘着テープ又はシートを用いる方法、被覆層の表面に、非電磁波伝導吸収性基材(特に、電磁波伝導吸収性を有していないプラスチック製基材)が用いられた基材付きタイプの粘着テープ又はシートを貼り付ける方法などにより形成することができる。
このような構造体において、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が基体の両面に形成されている場合、電磁波伝導吸収性をより一層高めることができるので、基体を支持する基材の厚みを薄くしたり、また、用いなかったりすることができ、構造体の軽量化を図ることができるとともに、構造体の柔軟性や追従性(被着体への追従性)を向上させることができる。
本発明の構造体としては、前記構成を有していれば、その形態は特に制限されない。具体的には、構造体としては、例えば、球状、円柱状、多面体形状、多角錐状、円錐状、板状、シート状等の各種形態を有していてもよく、シート状の形態を有していることが好ましい。すなわち、本発明の構造体は、シート状の形態を有しているシート状構造体であることが好ましい。なお、シート状構造体は、電磁波伝導吸収性とともに、粘接着性(特に、粘着性)を有することができる。例えば、シート状構造体が粘着性を有している場合、シート状構造体は、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されていない側の粘着剤層の表面が粘着面となっている粘着テープ又はシートの形態を有することができる。
なお、構造体がシート状構造体である場合、該シート状構造体は、ロール状に巻回した形態や、単層又はシートを積層した形態で作製することができる。従って、本発明では、構造体がシート状構造体である場合、ロール状に巻回した形態の構造体(巻回体又は巻重体)や、単層又はシートを積層した形態の構造体として製品化することができる。
このように、本発明の構造体は、基体の表面に、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が形成されており、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部による電磁波伝導吸収性を効果的に発揮させることができるので、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部による電磁波伝導吸収性を利用した各種用途で用いることができ、例えば、電気を伝導する又は導電する導電性、電磁波を伝導する特性(電磁波伝導性)、電磁波を吸収する特性(電磁波吸収性)、電磁波を伝導ないし吸収してシールドする電磁波シールド性や、静電気を通電により取り除く静電気除去性を利用した用途で好適に用いることができる。具体的には、本発明の構造体は、電気を伝導する又は導電することが可能な導電性材、電磁波を伝導することが可能な電磁波伝導材、電磁波を吸収することが可能な電磁波吸収材、電磁波をシールドすることが可能な電磁波シールド材や、静電気を取り除いて、静電気の発生を防止することが可能な静電気防止材(又は静電気による各種障害を防止することが可能な静電気障害防止材)として好適に用いることができ、特に、導電性材、電磁波吸収材や、電磁波シールド材として好適に用いることができる。
具体的には、本発明の構造体は、電磁波シールド材として用いる場合、例えば、電線被覆用の電磁波シールド材(特に、自動車で用いられている電線を被覆するための電磁波シールド材)、電子部品用の電磁波シールド材、衣料用の電磁波シールド材、建築物用の電磁波シールド材などとして用いることができる。なお、本発明の構造体は、電線被覆用の電磁波シールド材として用いる場合、電線より発せられる電磁波をシールドさせて、電線からのノイズを抑制又は防止することなどを目的として用いることができる。また、本発明の構造体は、電子部品用の電磁波シールド材として用いる場合、外部からの電子部品(例えば、電子回路基板や、電子回路基板を具備する電子機器など)への電磁波をシールドして、電子部品へのノイズを抑制又は防止することや、電子部品からの電磁波をシールドして、電子部品から発せられるノイズを抑制又は防止することなどを目的として用いることができる。さらに、本発明の構造体は、衣料用の電磁波シールド材として用いる場合、コンピュータより発せられる電磁波、家庭用電気調理機器から発せられる電磁波や、医療用の各種機器(いわゆる「MRI」用機器や、いわゆる「CTスキャナ」用機器、いわゆる「X線造影」用機器などの各種機器)から発せられる電磁波などをシールドして、人体への電磁波の影響を抑制又は防止することなどを目的として用いることができる。さらにまた、本発明の構造体は、建築物用の電磁波シールド材として用いる場合、建築物の内部から発せられる電磁波をシールドして、情報の漏洩を抑制又は防止することや、外部から建築物の内部への電磁波をシールドして、例えば、各種用途で利用される会館(映画館、コンサート会館、演劇会館、美術館、博物館、結婚式会館、会議や講演用の会館など)などの建築物や、建築物内の一部の部屋(会議室など)などで、いわゆる「携帯電話」の使用禁止や、FM波(ラジオ波)による悪影響の防止(例えば、ワイヤレスマイクの誤作動の防止など)を図ることなどを目的として用いることができる。
また、本発明の構造体は、電磁波吸収材として用いる場合、例えば、建築物用の電磁波吸収材として用いることができる。具体的には、本発明の構造体を建築物用の電磁波吸収材として用いる場合、例えば、部屋を仕切っている部材(例えば、天井面、壁面、床面などの部材)に貼付することにより、部屋の内部に設置されている電子機器から発せられる電磁波の散乱又は乱反射を抑制又は防止して、部屋の内部に設置されている各種電子機器の誤作動を防止したり、該電子機器を効率よく作動させたりすることなどを目的としても用いることが可能である。
特に、本発明の構造体としては、その電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成する電磁波伝導吸収性粉末材料として、複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性粉末材料(例えば、複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性素材粉末材料や、電磁波伝導吸収性材料として異なる金属材料が用いられている複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収材被覆粉末材料や電磁波伝導吸収材含浸粉末材料等の電磁波伝導吸収性付与粉末材料など)を用いたり、1種の電磁波伝導吸収性粉末材料であっても、複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性材料が用いられている電磁波伝導吸収性粉末材料(例えば、複数種又は2種以上の電磁波伝導吸収性材料が用いられている電磁波伝導吸収材被覆粉末材料や電磁波伝導吸収材含浸粉末材料等の電磁波伝導吸収性付与粉末材料など)を用いたりすることにより、単一のピーク波長を有する電磁波のみならず、複数のピーク波長を有する電磁波に対しても、シールド機能を効果的に発揮させることが可能となる。すなわち、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を構成する電磁波伝導吸収性粉末材料として、複数の電磁波伝導吸収性粉末材料を組み合わせ且つその割合を適宜調整して用いることにより、種々のピーク波長を有する電磁波が所定の割合で複数発せられる物体や物質等の放射源に対して、1つの構造体(電磁波シールド材)により、電磁波のシールドを効果的に行うことができる。このように、本発明の構造体を電磁波シールド材として用いる場合、電磁波が発せられる放射源の種類に制限されず、幅広い放射源に対してシールド機能を発揮させることが可能な構成で容易に作製することができる。従って、本発明では、より一層効果的に電磁波を伝導ないし吸収してシールドを行うことが可能な電磁波シールド材を容易に得ることができる。
なお、具体的には、電磁波伝導吸収性粉末材料として電磁波伝導吸収性付与粉末材料が用いられている場合、電磁波伝導吸収性付与粉末材料を構成する電磁波伝導吸収性材料における金属材料が、例えば、ニッケルと、金とでは、電磁波を伝導ないし吸収してシールドすることが可能な電磁波の種類又は波長が異なっている。従って、電磁波伝導吸収性粉末材料として、例えば、ニッケルメッキされた粉末材料と、金メッキされた粉末材料とを用いて電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成すると、電磁波シールド材は、ニッケルによる電磁波シールド効果と、金による電磁波シールド効果とを、それぞれ、有効に発揮させることができ、より一層効果的に電磁波のシールドを行うことが可能となる。
本発明の構造体は、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成する電磁波伝導吸収性粉末材料の種類の他、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の厚さや、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部における電磁波伝導吸収性粉末材料の密度等を適宜調整することにより、目的の又は適宜な導電性や電磁波シールド性等を発揮することができる構造体とすることができる。
なお、本発明の構造体には、より一層、電磁波を伝導ないし吸収させるために、アースがとられていてもよい。
また、本発明の構造体は、電磁波伝導吸収性を利用した各種用途の他、防音性、熱電導性、光反射性、意匠性等の各種特性を利用した各種用途でも用いることができる。
本発明の構造体の製造方法は、特に制限されず、例えば、保持材部用部材として貫通穴部を有する部材を用いる場合、基体の表面に貫通穴部を有する部材を貼着させて、保持材部を形成させた後、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を導入して、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部を形成し、さらに、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を被覆層により被覆する方法が好適であり、また、保持材部用部材として凹部を有する部材を用いる場合、保持材部としての凹部を有する部材における凹部内に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を導入して、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部を形成し、さらに、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を基体により被覆する方法が好適である。
なお、保持材部用部材を基体の表面に貼着させる方法としては、特に制限されず、基体の種類や保持材部用部材の種類などに応じて、公知の固定手段から適宜選択した固定手段を利用ことができる。具体的には、基体が粘接着剤層である場合、基体としての粘接着剤層の表面の所定の部位に、保持材部用部材を貼着させることができる。また、基体がポリマー層である場合、粘着剤や接着剤を用いた固定手段や、保持材部用部材の表面に粘接着剤層を形成させることによる固定手段などを利用して、基体としてのポリマー層の表面の所定の部位に、保持材部用部材を貼着させることができる。
なお、保持材部用部材における貫通穴部又は凹部を形成する位置や、保持材部用部材の貫通穴部又は凹部の大きさ及び数などによって、基体の表面における電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成する位置や、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の大きさや数などをコントロールすることができる。
なお、本発明では、構造体の電磁波伝導吸収性(特に、導電性)の評価は、JIS K 6705に準じて体積固有抵抗を測定することにより、行うことができる。構造体の電磁波伝導吸収性は、基体に形成される各電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の大きさ(1つの電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の占有面積)や形状、基体に形成された全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の基体の表面全面に対する割合(全電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の占有面積の割合)、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の形状(高さや断面積の大きさなど)や素材などによって、コントロールすることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
電磁波伝導吸収性基材としてのアルミニウム製基材(厚さ50μm)の片面に、ニッケル粉末が35重量%(固形分全量に対する割合)配合されているアクリル系粘着剤(ベースポリマー:アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体)を、乾燥後の厚みが35μmとなるように塗工して、電磁波伝導吸収性粘着剤層を形成し、さらに、該電磁波伝導吸収性粘着剤層の表面に、商品名「日石コンウッド ON6200」(新日石プラスト株式会社;目合4mm×4mm、目付34g/m2、空隙率76%、厚さ0.5mm)(ネット状部材)を貼着させて、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させるための保持材部を形成した後、前記ネット状部材における貫通穴部内に、電磁波伝導吸収性粉末材料としての銅粉末(商品名「Cu−HWQ 5μm」福田金属箔粉工業社製)を導入して、銅粉末が堆積している部分の高さと、ネット状部材の高さとがほぼ等しくなるように、ネット状部材の表面で擦り切って、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部を形成した。その後、電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部および保持材部の上面に、片面にアクリル系粘着剤層(厚さ:24μm)が形成されたポリエチレンテレフタレート製フィルム(フィルム部の厚さ:50μm)を貼り合わせて、被覆層(蓋)を形成することにより、電磁波伝導吸収性基材上に形成されている電磁波伝導吸収性粘着剤層の表面に、部分的に、電磁波伝導吸収性粉末材料による凸状構造部(電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部)が形成され、且つ電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部が保持材部により凸状構造が保持された形態のシート状構造体(「シート状構造体A1」と称する場合がある)を作製した。
(比較例1)
電磁波伝導吸収性基材としてのアルミニウム製基材(厚さ50μm)の片面に、ニッケル粉末が35重量%(固形分全量に対する割合)配合されているアクリル系粘着剤(ベースポリマー:アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体)を、乾燥後の厚みが35μmとなるように塗工して、電磁波伝導吸収性粘着剤層を形成し、さらに、該電磁波伝導吸収性粘着剤層の表面に、商品名「日石コンウッド ON6200」(新日石プラスト株式会社;目合4mm×4mm、目付34g/m2、空隙率76%、厚さ0.5mm)(ネット状部材)を貼着させて、シート状構造体(「シート状構造体A2」と称する場合がある)を作製した。
(評価)
実施例1および比較例1により得られたシート状構造体A1〜A2について、KEC法電磁波シールド評価装置を用いて、磁界シールド効果を評価した。評価結果は、表1に示した。
なお、KEC法電磁波シールド評価装置におけるKEC法とは、関西電子工業振興センター(Kansai Electronic Industry Development Center)によって開発された方法である。この方法では、増幅器およびスペクトラム・アナライザーを用いるとともに、アンリツ社より商品化されている各シールドボックス(電界用シールドボックス、磁界用シールドボックス)を用いて、近傍電磁界でのシールド効果を評価している。具体的には、図5(a)で示されるような電界用シールドボックス、または、図5(b)で示されるような磁界用シールドボックスのシールドボックスを用いて、シート状構造体を所定の位置に置き、所定の周波数(MHz)を有する電磁波(入射波;入射電界又は入射磁界)を所定のエネルギー(「E1」と称する場合がある)で、シート状構造体の電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部側から入射させて、シート状構造体の他方の面に透過する透過波(透過電界又は透過磁界)のエネルギー(「E2」と称する場合がある)を測定し、下記式(1)により、シールド効果(dB)を求める。
シールド効果(dB)=20×log(E2/E1) (1)
図5は、KEC法電磁波シールド評価装置において用いられるシールドボックスを示す概略図であり、図5(a)は電界用シールドボックス、図5(b)は磁界用シールドボックスを示している。電界用シールドボックス(電界シールド評価用装置)は、TEMセルの寸法配分を取り入れ、その伝送軸方向に垂直な面内で左右対称に分割した構造を有している。但し、測定試料の挿入によって、短絡回路が形成されることを防止している。また、磁界用シールドボックス(磁界シールド評価用装置)は、磁界成分の大きな電磁界を発生させるために、シールド型円形ループ・アンテナを使用し、90度角の金属板と組み合わせて、ループ・アンテナの1/4の部分が外部にでている構造を有している。
なお、シールド効果については、社団法人発明協会発行の「特許マップシリーズ 電気23」における「電磁波遮蔽技術(253〜269ページ)」などで詳細に記載されている。この文献では、入射電界又は入射磁界の電磁波エネルギーを、どの程度減衰させることができるかの指標が、シールド効果と記載されており、シールド効果は、前記式(1)で表されるように、入射電界又は入射磁界の電磁波エネルギーと、透過電界又は透過磁界の電磁波エネルギーとの比の常用対数を20倍したものとして表されている(単位はdB)。また、シールド効果としては、シールド効果の目安として、0〜10dBでは、シールド効果はほとんどなく、10〜30dBでは、シールド効果として最小限度であり、30〜60dBでは、シールド効果は平均レベルであり、60〜90dBでは、かなりのシールド効果があり、90dB以上では、シールド効果として最高級と記載されている(254〜253ページ)。
前記KEC法では、低周波数領域と、高周波数領域とで、測定限界が異なっている。これは、遮蔽(アルミニウムシールド板)の伝送特性が、周波数によらず一定(電界シールドボックスでは、1MHzから1GHzに渡って−105dBm)であるのに対して、スルーの伝送特性が周波数特性(低周波数側では約−50dBmに減衰し、高周波数側では0dBmと送信側とほぼ同じ大きさのまま受信される)をもっているためである。なお、遮蔽(2ミリ厚のアルミニウムシールド板)の伝送特性は、実際にはもっと小さな値であり、−105dBmは、スペアナのノイズレベル(能力)であると考えられる。また、スペアナのノイズレベル(能力)がさらに良くなれば、遮蔽(アルミニウムシールド板)の伝送特性がさらに小さな値となり、スルーとの差が大きくなり、これにより、測定限界も拡張されると考えられるが、−105dBmは、電力で表示すれば、0.1pW以下と微小な値であるため、これ以上は難しいと思われる。
Figure 2007299907
表1より明らかなように、実施例1に係るシート状構造体A1は、比較例1に係るシート状構造体A2に比べて、磁界シールド効果が、格段に優れていることが確認された。
もちろん、実施例1に係るシート状構造体A1は、電界シールド効果も優れていることは明らかである。
図1は本発明の構造体の一例を部分的に示す概略断面図である。 図2は本発明の構造体で用いられる保護材部用部材の一例を部分的に示す概略図である。 図3は本発明の構造体で用いられる保護材部用部材の一例を部分的に示す概略図である。 図4は本発明の構造体の例を示す概略断面図である。 図5はKEC法電磁波シールド評価装置において用いられるシールドボックスを示す概略図であり、図5(a)は電界用シールドボックス、図5(b)は磁界用シールドボックスを示している。
符号の説明
1 構造体
1a 基体
1a1 基体1aの表面
1b 電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部
1c 保持材部
1d 被覆層構造体
21 ネット状部材
22 ネット状部材
21a ネット状部材21における貫通穴部
22a ネット状部材22における貫通穴部
23 穿孔シート部材
231 シート状基材
232 穿孔により形成された貫通穴部(穿孔部)
3a 構造体
3a1 粘接着剤層(粘着剤層又は接着剤層)
3a2 基材
3a3 電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部
3a4 保持材部
3a5 被覆層
3b 構造体
3b1 粘着剤層
3b2 剥離ライナー
3b3 電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部
3b4 保持材部
3b5 被覆層
3c 構造体
3c1 ポリマー層
3c2 電磁波伝導吸収性粉末材料凸状構造部
3c3 保持材部
3c4 被覆層

Claims (14)

  1. 電磁波を伝導又は吸収する特性を有している構造体であって、基体の表面に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を用いて凸状構造となるように形成された構成の電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部と、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部の凸状構造を保持させるための保持材部とが形成された構成を有していることを特徴とする構造体。
  2. 基体の表面に貫通穴部を有する部材を貼着させて、保持材部を形成させた後、貫通穴部を有する部材における貫通穴部内に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を導入して、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部を形成し、さらに、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を被覆層により被覆することにより、基体の表面に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部と、保持材部とが形成された構成を有している請求項1記載の構造体。
  3. 貫通穴部を有する部材が、ネット状に貫通穴部を複数有している部材、または、穿孔により形成された貫通穴部を複数有しているシート状部材である請求項2記載の構造体。
  4. 保持材部としての凹部を有する部材における凹部内に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している粉末材料を導入して、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部を形成し、さらに、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が露出している側の表面を基体により被覆することにより、基体の表面に、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部と、保持材部とが形成された構成を有している請求項1記載の構造体。
  5. 保持材部の素材が、プラスチック材である請求項1〜4の何れかの項に記載の構造体。
  6. 基体において、電磁波を伝導又は吸収する特性を有する粉末材料凸状構造部が設けられている部位の全面積が、基体の一方の側の全表面積に対して0%より大きく99.9%以下の割合となる面積である請求項1〜5の何れかの項に記載の構造体。
  7. 基体が、粘着剤層、接着剤層、およびポリマー層から選択された少なくとも1種の層である請求項1〜6の何れかの項に記載の構造体。
  8. 基体が、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している請求項1〜7の何れかの項に記載の構造体。
  9. 基体が、支持体の少なくとも一方の面に形成されている請求項1〜8の何れかの項に記載の構造体。
  10. 支持体が、電磁波を伝導又は吸収する特性を有している請求項9記載の構造体。
  11. シート状の形態を有するシート状構造体である請求項1〜10の何れかの項に記載の構造体。
  12. 導電性材として利用される請求項1〜11の何れかの項に記載の構造体。
  13. 電磁波吸収材として利用される請求項1〜11の何れかの項に記載の構造体。
  14. 電磁波シールド材として利用される請求項1〜11の何れかの項に記載の構造体。
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