JP2009170634A - 積層型電磁波制御部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 可撓性と電磁波制御特性に優れた部材を提供すること。
【解決手段】
単層の厚さが10〜80μmである金属磁性体層の2層以上、並びに厚さ10〜50μm、かつ単層の金属磁性体層の厚さの10〜150%の厚さの粘着層を有することを特徴とする電磁波制御部材。金属磁性体層の金属磁性体がパーマロイである電磁波制御部材。粘着層の粘着強度が3N/10mm以上100N/10mm以下である電磁波制御部材。粘着層がアクリル系粘着剤である電磁波制御部材。
【選択図】 なし
【解決手段】
単層の厚さが10〜80μmである金属磁性体層の2層以上、並びに厚さ10〜50μm、かつ単層の金属磁性体層の厚さの10〜150%の厚さの粘着層を有することを特徴とする電磁波制御部材。金属磁性体層の金属磁性体がパーマロイである電磁波制御部材。粘着層の粘着強度が3N/10mm以上100N/10mm以下である電磁波制御部材。粘着層がアクリル系粘着剤である電磁波制御部材。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子部品等から発生する電磁波ノイズ制御に適した部材に関する。
近年の電子回路の高集積化に伴い、回路から発生する電磁波ノイズによる干渉・誤作動の問題が深刻となっている。その対策部材として、軟磁性金属粉やフェライトなどの磁性損失を有する粉を有機マトリックスに充填した、いわゆるノイズ抑制シートが使用されている。これらは薄型で柔軟性があり、取扱が容易であるため、デジタルビデオカメラや携帯電話など各種電子機器で広く用いられている(特許文献1、2)。ただその磁気特性は磁性体単体に比べると著しく低下するため、特に数百MHz以下の周波数帯域のノイズに対しては効果が小さいという問題がある。
一方、磁性体そのものが使用できれば、磁気特性の高さから大きな効果が期待されるが、フェライト等の磁性体は焼結体であり、加工性、フレキシビリティーなどの点で劣るため、シート状の製品にすることは難しかった。金属軟磁性体を用いると、薄膜化は可能だが、電磁波制御特性が低下する問題があった。
特開平8―92623
特開平8−22683
本発明の目的は、上記に鑑み、可撓性と電磁波制御特性を兼ね備え、高集積化する電子部品の電磁波制御に適した部材を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。
(1)単層の厚さが10〜80μmである金属磁性体層の2層以上、並びに厚さ10〜50μm、かつ単層の金属磁性体層の厚さの10〜150%の厚さの粘着層を有することを特徴とする電磁波制御部材。
(2)金属磁性体層の金属磁性体がパーマロイであることを特徴とする前記(1)に記載の電磁波制御部材。
(3)粘着層の粘着強度が3N/10mm以上100N/10mm以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の電磁波制御部材。
(4)粘着層がアクリル系粘着剤であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の電磁波制御部材。
(1)単層の厚さが10〜80μmである金属磁性体層の2層以上、並びに厚さ10〜50μm、かつ単層の金属磁性体層の厚さの10〜150%の厚さの粘着層を有することを特徴とする電磁波制御部材。
(2)金属磁性体層の金属磁性体がパーマロイであることを特徴とする前記(1)に記載の電磁波制御部材。
(3)粘着層の粘着強度が3N/10mm以上100N/10mm以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の電磁波制御部材。
(4)粘着層がアクリル系粘着剤であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の電磁波制御部材。
本発明によれば、ある一定の厚さの範囲にある複数の金属磁性体層と粘着層を積層することにより、可撓性と電磁波制御特性を兼ね備えた電磁波制御部材を提供することができる。
本発明において使用される金属磁性体層は、その単層の厚さが10〜80μmの範囲にある。10μm未満では電磁波制御特性が不十分となり、80μmを超えると可撓性が悪くなり、取扱性に影響が出てくる。
本発明において使用される粘着層の厚さは、10〜50μmの範囲である。10μm未満では粘着特性が不足し、50μmを超えると電磁波制御特性に影響が出る。また、粘着層の厚さが積層する金属磁性体層の厚さの10〜150%厚さである。粘着層の厚さが積層する金属磁性体層の厚さの10%未満では粘着特性に、150%を超える場合は電磁波制御特性に問題があり、好ましくない。
本発明において使用される金属磁性体層の金属磁性体としては、鉄、パーマロイなど磁性を有する任意の金属が用いられるが、電磁波制御特性を考慮するとパーマロイが特に好ましい。
粘着層を構成する材料としては特に制限はなく、厚さの条件を満たせば任意のものが使用できるが、3N/10mm以上の粘着強度を有することが好ましい。その粘着強度と可撓性の兼合いを考慮すると、アクリル系であることが特に好ましい。そのような条件を満たすアクリル系の粘着剤としては、綜研化学社製SKダイン1717、コニシ社製WF722Dなどが挙げられる。また粘着強度の上限については、貼り合わせの失敗等の再利用性を考慮すると、100N/10mm以下であることが好ましい。
金属磁性体層と粘着層を積層した積層体の片面若しくは両面の最表面は粘着層であっても良いし、金属磁性体層であっても良い。また、保護フィルム等何らか別の層で覆われていても良いが、取付性と電磁波制御特性の効果を考慮すると、片側の最表面は粘着層、もう一方の最表面は金属磁性体層であることが好ましい。
金属磁性体層及び粘着層の積層方法は、それぞれの層をラミネート手法として通常行われている手法を任意に選択して実施することができる。例えば、金属磁性体層の表面に直接粘着層を塗布し、加熱あるいはUV光等で硬化させ、それを積層する手法を取っても良い。
以下、実施例及び比較例を挙げて更に具体的に本発明を説明する。
表1に示す厚さのパーマロイ箔及びニッケル箔(メルテック社製)と、アクリル系粘着層(綜研化学社製SKダイン1717)、及びシリコーン系粘着層(旭化成ワッカーシリコーン社製RT745S)を10cm×20cmの大きさに切断し、片方の最表面は粘着層、もう一方の最表面が金属磁性体層となるように、金属磁性体層と粘着層をハンドラミネーターで交互に表1の層数貼り合わせた後、5cm角に切断してシート状の積層型電磁波制御部材を得た。その後、図1に示すノイズ発信治具の上面に同部材を配置し、VCCI規定の3m法に準拠して電波暗室内で70MHzの放射電磁波強度を測定し、部材が配置されていない場合との差をノイズ抑制効果とした。また、シートの可撓性については、シートの最小曲げ半径を評価した。具体的には上記シートをある直径の円筒に巻き付けた際に、外観上の変化が無く、曲面に追従できれば合格とした。曲面に追従できないか、外観上の折れ目、シートの剥離などを発生する場合を不合格とした。合格となる最小の円筒半径を最小曲げ半径とした。また、粘着層の粘着特性については、対パーマロイの粘着強度をJIS Z 0237に準拠して測定した。
その結果を表1に示す。本発明の積層型電磁波制御部材は、可撓性良好でかつ優れた電磁波制御特性を示した。一方、特許請求の範囲外の部材には、電磁波制御特性が低い、最小曲げ半径が大きい、層間の剥離が生じる、等の問題が生じた。
表1に示す厚さのパーマロイ箔及びニッケル箔(メルテック社製)と、アクリル系粘着層(綜研化学社製SKダイン1717)、及びシリコーン系粘着層(旭化成ワッカーシリコーン社製RT745S)を10cm×20cmの大きさに切断し、片方の最表面は粘着層、もう一方の最表面が金属磁性体層となるように、金属磁性体層と粘着層をハンドラミネーターで交互に表1の層数貼り合わせた後、5cm角に切断してシート状の積層型電磁波制御部材を得た。その後、図1に示すノイズ発信治具の上面に同部材を配置し、VCCI規定の3m法に準拠して電波暗室内で70MHzの放射電磁波強度を測定し、部材が配置されていない場合との差をノイズ抑制効果とした。また、シートの可撓性については、シートの最小曲げ半径を評価した。具体的には上記シートをある直径の円筒に巻き付けた際に、外観上の変化が無く、曲面に追従できれば合格とした。曲面に追従できないか、外観上の折れ目、シートの剥離などを発生する場合を不合格とした。合格となる最小の円筒半径を最小曲げ半径とした。また、粘着層の粘着特性については、対パーマロイの粘着強度をJIS Z 0237に準拠して測定した。
その結果を表1に示す。本発明の積層型電磁波制御部材は、可撓性良好でかつ優れた電磁波制御特性を示した。一方、特許請求の範囲外の部材には、電磁波制御特性が低い、最小曲げ半径が大きい、層間の剥離が生じる、等の問題が生じた。
1 マイクロストリップ線路
2 電磁波制御部材
3 誘電体(ポリテトラフルオロエチレン)
4 受信アンテナ
2 電磁波制御部材
3 誘電体(ポリテトラフルオロエチレン)
4 受信アンテナ
Claims (4)
- 単層の厚さが10〜80μmである金属磁性体層の2層以上、並びに厚さ10〜50μm、かつ単層の金属磁性体層の厚さの10〜150%の厚さの粘着層を有することを特徴とする電磁波制御部材。
- 金属磁性体層の金属磁性体がパーマロイであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波制御部材。
- 粘着層の粘着強度が3N/10mm以上100N/10mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波制御部材。
- 粘着層がアクリル系粘着剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電磁波制御部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008006673A JP2009170634A (ja) | 2008-01-16 | 2008-01-16 | 積層型電磁波制御部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008006673A JP2009170634A (ja) | 2008-01-16 | 2008-01-16 | 積層型電磁波制御部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009170634A true JP2009170634A (ja) | 2009-07-30 |
Family
ID=40971492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008006673A Pending JP2009170634A (ja) | 2008-01-16 | 2008-01-16 | 積層型電磁波制御部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009170634A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10448546B1 (en) | 2018-09-27 | 2019-10-15 | Tdk Corporation | Noise suppression sheet |
KR20200035875A (ko) | 2018-09-27 | 2020-04-06 | 티디케이가부시기가이샤 | 금속 자성 막 및 자성 시트 |
-
2008
- 2008-01-16 JP JP2008006673A patent/JP2009170634A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10448546B1 (en) | 2018-09-27 | 2019-10-15 | Tdk Corporation | Noise suppression sheet |
CN110958827A (zh) * | 2018-09-27 | 2020-04-03 | Tdk株式会社 | 噪声抑制片 |
KR20200035874A (ko) | 2018-09-27 | 2020-04-06 | 티디케이가부시기가이샤 | 노이즈 억제 시트 |
KR20200035875A (ko) | 2018-09-27 | 2020-04-06 | 티디케이가부시기가이샤 | 금속 자성 막 및 자성 시트 |
CN110958827B (zh) * | 2018-09-27 | 2021-11-02 | Tdk株式会社 | 噪声抑制片 |
US11765874B2 (en) | 2018-09-27 | 2023-09-19 | Tdk Corporation | Metal magnetic film and magnetic sheet |
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