JP2007296574A - 形鋼の冷却方法及び冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】突っ掛けトラブルを生じることなく、形鋼のフランジおよびフィレットの内面を効果的に均一に冷却する方法と装置を提供する。
【解決手段】H形鋼1の搬送パスラインPを挟んで、接離移動可能に一対のサイドガイド11a,11bを設け、その上方と下方にH形鋼1のフランジ1fa,1fb内面とウエブ1w面を冷却する冷却ノズル22a,22b、30a,30bを設ける。これら冷却ノズル22a,22b、30a,30bの噴射角度をリンク25a,25b、33a,33bとシリンダ26a,26b、34a,34bで調整可能とし、H形鋼1におけるフランジ1fa,1fb外面と、これに対峙するサイドガイド11a,11bの相対位置を検知し、検知した相対位置に応じて制御装置36で冷却ノズル22a,22b、30a,30bの噴射角度を調整する。
【効果】形鋼のフランジおよびフィレットの内面を、同一断面内及び長手方向に均一に冷却できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、形鋼の冷却方法及び冷却装置に係り、さらに詳しくは、たとえば極厚のH形鋼や平行フランジ溝形鋼といった極厚の形鋼の冷却に用いて有効な形鋼の冷却方法及び冷却装置に関するものである。
近年、高層の建築構造物用の柱材として、フランジおよびウエブの肉厚が厚い極厚のH形鋼や平行フランジ溝形鋼などの形鋼が使用されている。これらの極厚の形鋼には、高強度、高靱性および高溶接性などの性能が求められ、この性能を得るために、前記極厚の形鋼を熱間圧延ライン中で冷却する技術が多数提案されている。
最近では、図5に模式的に示すように、例えばH形鋼1の両フランジ1fa,1fb間を避けた位置に内面冷却装置2,3を設けたH形鋼の冷却装置が提案されている。
特開2001−129607号公報
しかしながら、この特許文献1で提案された冷却装置は、上側フランジ内面冷却装置2のヘッダー管2bおよび上ノズル2cが、フランジ1fa,1fbの外面側に設けられたサイドガイド4a,4bからフランジ1fa,1fbの内面側に張り出した上部支持部材2aによって支持されている。すなわち、上部支持部材2aはH形鋼1のフランジ1fa,1fbに比較的近い上方位置に設けられているため、H形鋼1が上方向に反っている場合、H形鋼1が上部支持部材2aなどに衝突するおそれがある。
また、前記上部支持部材2aの先端に取り付けられた左右のヘッダー管2bが互いに近接しているため、ウエブ1wの内幅すなわち両フランジ1fa,1fbの内面間の間隔W1が小さいH形鋼1を冷却する場合に、左右の上ノズル2cを所定の位置に設定しようとすると、左右のヘッダー管2b同士および左右の上ノズル2c同士が互いに干渉する場合がある。
この干渉を避けるため、左右の上ノズル2cを互いに干渉しない位置、すなわちフランジ1fa,1fbの内面に近い位置に設定すると、必然的に噴射角度θが小さくなるので、フランジ1fa,1fbの内面冷却が効果的に行えないおそれがある。この現象は、下側フランジ内面冷却装置3の場合も同様である。
さらに、H形鋼1に高圧の冷却水が噴射されると、H形鋼1の表面に付着しているスケールが剥離して落下する。このスケールは、熱間圧延により材料の新生面が発生する都度生成するので、H形鋼1の中間圧延のような複数パスの繰り返し圧延の場合には、冷却水が噴射される各パスにおいてスケールが剥離して落下する。そのため、一方のサイドガイド4aから他方のサイドガイド4bの方向に張り出した下部支持部材3aに支持されたヘッダー管3bに設けた下ノズル3cに、冷却時に剥離したスケールが落下して付着するおそれがある。
またさらに、フィレットの内面を集中的に冷却しようとすると、前記上ノズル2cの噴射角度θが小さい場合には、冷却水をフィレットの内面に集中して噴射することが極めて難しく、フランジ1fa,1fbの内面にも冷却水が噴射される。これを防止すべく、上部支持部材2aを他側のサイドガイド4b又は4aの方向に張り出すと、左右の上ノズル2cの位置がより接近し、冷却可能なH形鋼1のウエブ1w内幅がさらに制限されることになる。これは、下ノズル3cの場合も同様である。
そこで、本出願人は、上述したような問題点を解決することが可能な形鋼の冷却装置およびこの冷却装置を使用した冷却方法を特許文献2で提案した。
特開2003−19510号公報
この特許文献2で提案した冷却装置を用いた冷却方法によれば、H形鋼や平行フランジ溝形鋼などの形鋼を中間圧延あるいは仕上げ圧延などの熱間圧延後に冷却する際に、ウエブ内幅の小さな形鋼であっても、その内面、特にフランジおよびフィレットの内面を効果的に冷却することができる。
図6に特許文献2で開示した形鋼の冷却方法を実施する冷却装置の正面図を示すが、この場合、形鋼(図6の場合はH形鋼1)を幅方向両側から挟み込む両サイドガイド4a,4bの内側と該H形鋼1のフランジ1fa,1fb外面との間隙dは数10mm程度に設定するのが一般的である。これはH形鋼1を冷却する前段階の圧延工程で発生する、あるいは当該H形鋼1の冷却工程で発生する左右方向の曲がりにより、冷却中のH形鋼1のサイドガイド4a又は4bへの突っかけや、サイドガイド4a又は4bとH形鋼1の間で発生する過大な摩擦力により、H形鋼1の搬送が不能になるのを防止するためである。なお、図6中の5はヘッダー管5aとノズル5bを備えた外面冷却装置を示す。
しかしながら、冷却効率の観点からは、前記サイドガイド4a,4bとH形鋼1の間の間隙dは極力小さめに設定することが望ましい。なぜなら、両サイドガイド4a,4bの内面間の間隔LがH形鋼1の幅Wに対して大きいほど、冷却工程でH形鋼1が幅方向に蛇行あるいは揺動しやすくなって、H形鋼1の内面冷却用のノズル2c,3cとH形鋼1のフランジ1fa,1fb内面やフィレットとの距離の変動に伴ってフランジ1fa,1fb内面やフィレットの冷却領域が変動し、冷却後のH形鋼1の断面内ならびに長手方向における冷却が不均一になるからである。
すなわち、左右のサイドガイド4a,4bとH形鋼1との間隙dが大きい場合、図7(a)の例えば白抜き矢印で示す水平方向にH形鋼1が偏り、冷却ノズル2c,3cから噴射される冷却水が当該H形鋼1のフランジ1fa,1fbの内面に十分当たらない領域(破線丸印で示す)、すなわち冷却不足領域が発生することになる。この問題は、図7(b)に示すように、平行フランジ溝形鋼6を冷却する場合も同様である。
なお、冷却中のH形鋼に左右曲がりがある場合においても、冷却装置と被冷却面との距離を常にほぼ一定に保つことのできるH形鋼の冷却装置が特許文献3に開示されている。
特開平8−257621号公報
しかしながら、特許文献3で開示された冷却装置には以下の問題がある。
特許文献3では、案内部材の左右を被冷却材であるH形鋼のフランジ内面に、その下面をウエブに摺接させているが、H形鋼のウエブとフランジ内面で囲まれた溝状部内に案内部材を誘導させる際に、突っ掛けトラブル等が生じる可能性がある。このような突っ掛けトラブルはH形鋼の寸法が小さくなるに従って左右曲がりや上下反り、あるいは蛇行が発生しやすくなるため、一層生じやすくなる。
また、特許文献3で開示された冷却装置は、案内部材やそれに隣接して設置された冷却装置、および被冷却材を跨ぐように設置されたガイドレール等、設備構成がかなり大掛かりになり、設備の製作および設置費用が非常に高くなる。
さらに、特許文献3で開示された冷却装置の冷却器には、外部から冷却水を導くための配管類が付随して必要となるため、かなり大掛かりな構造となることが容易に推定でき、H形鋼の前記溝状部内に案内部材や冷却装置を誘導させる際に、冷却装置の配管類がH形鋼に突っ掛ける可能性がある。また、寸法の小さなH形鋼を冷却する際には前記配管類の設置がネックとなり、冷却装置の設置が実現できない可能性が極めて高い。
要するに、特許文献3で開示されたH形鋼の冷却装置は、実現性の乏しい装置である。
本発明が解決しようとする問題点は、従来の冷却では、中間圧延や仕上げ圧延などの熱間圧延後にH形鋼や平行フランジ溝形鋼などの形鋼を冷却する際に、当該形鋼に左右曲がりや上下反り、あるいは蛇行が生じている場合は、当該形鋼の冷却装置への突っ掛けトラブルを生じることなく、当該形鋼のフランジおよびフィレットの内面を、同一断面内及び長手方向に均一で効果的に冷却することができないという点である。
発明者らは、特許文献2で開示した形鋼の冷却装置において、被冷却材である形鋼のサイドガイドに対する水平方向の位置に応じて冷却ノズルの冷却水噴射角度を調整することで前述の問題点を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の形鋼の冷却方法は、
形鋼を冷却する際に、当該形鋼に左右曲がりや上下反り、あるいは蛇行が生じている場合や、ウエブ内幅が小さい形鋼であっても、冷却装置への突っ掛けトラブルを生じることなく、形鋼のフランジおよびフィレットの内面を断面内ならびに長手方向に均一で効果的に冷却できるようにするために、
互いに接離する方向に移動が可能なように、形鋼の搬送経路にパスラインを挟んで設けた一対のサイドガイドそれぞれの上方または下方の少なくとも一方に、前記パスラインに沿って設けた複数の冷却ノズルで、前記パスライン上を搬送される形鋼のフランジ内面とウエブ面、或いはフランジ内面又はウエブ面を冷却するに際し、
前記搬送される形鋼におけるフランジ外面の、このフランジ外面と対峙する前記サイドガイドに対する相対位置を検知し、
この検知した前記相対位置に応じて前記冷却ノズルの噴射角度を調整しつつ冷却することを最も主要な特徴としている。
本発明の形鋼の冷却方法は、
互いに接離する方向に移動が可能なように、形鋼の搬送経路にパスラインを挟んで設けられた一対のサイドガイドと、
これら一対のサイドガイドそれぞれの上方または下方の少なくとも一方にパスラインに沿って設けられ、前記形鋼のフランジ内面とウエブ面、或いはフランジ内面又はウエブ面を冷却する複数の冷却ノズルと、
これら冷却ノズルの噴射角度を調整する噴射角度調整機構と、
前記パスライン上を搬送される形鋼におけるフランジ外面の、このフランジ外面と対峙する前記サイドガイドに対する相対位置を検知する検知器と、
この検知器によって検知した前記相対位置に応じて前記冷却ノズルの噴射角度を調整する制御装置を備えたことを主要な特徴とする本発明の形鋼の冷却装置を用いて実施できる。
本発明によれば、形鋼の熱間圧延後に冷却する際に、当該形鋼に左右曲がりや上下反り、あるいは蛇行が生じていても、またウエブとフランジに囲まれた溝形領域に大掛かりな装置を組み込むことが困難な、ウエブ内幅の比較的小さい形鋼を冷却する際にも、当該形鋼のフランジおよびフィレットの内面を、同一断面内及び長手方向に均一で効果的に冷却することができる。
また、サイドガイドと形鋼の相対位置の検知器をサイドガイドに組み込めば、冷却装置全体をコンパクトにできるので、設備の製作や設置にかかる費用を少なくできる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図4を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の形鋼の冷却方法を実施する本発明の形鋼の冷却装置の一例を模式的に示す図、図2は図1を上方向から見た図である。
図1において、11a,11bは冷却される例えばH形鋼1の搬送経路に、パスラインPを挟んで設けられた、前記パスラインP方向に長い一対のサイドガイドであり、その長手方向の複数位置の下部にスライドベース12a,12bを備えている。
そして、これらのスライドベース12a,12bは、H形鋼1を搬送する搬送ローラ7間に設けられた複数の架台13上に搭載され、これらスライドベース12a,12bと架台13に設けた例えばラックとピニオンにより、前記一対のサイドガイド11a,11bは互いに接離する方向に同期して水平移動するようになっている。
このサイドガイド11a,11bは、その対向する内側の間隔Lが、H形鋼1の両フランジ1fa,1fbの外面間の間隔Wより所定量大きくなるように、その位置が調整され、通過するH形鋼1の大きな左右方向の曲がりや位置ずれを防止する。
また、サイドガイド11a,11bには、その長手方向に孔部を設けて長いヘッダー管14a,14bを挿入し、このヘッダー管14a,14bの複数位置に、その先端をパスラインPの方向に向けた外面冷却ノズル15a,15bが設けられている。
また、ヘッダー管14a,14bの例えば両端位置には、リンク16a,16bの一端が固定され、リンク16a,16bの他端は、前記スライドベース12a,12bに設けられたシリンダ17a,17bのロッド端に枢支している。つまり、このリンク16a,16bとシリンダ17a,17bにより外面冷却ノズル15a,15bの噴射角度調整機構が構成され、シリンダ17a,17bの駆動により、ヘッダー管14a,14bがその軸まわりに回動して、外面冷却ノズル15a,15bの向きが調整される。
サイドガイド11a,11bの上方には、例えば下面が前記パスラインP側に向かって下り勾配の傾斜面とされた、サイドガイド11a,11bの長手方向に長い上部ベース18a,18bが、上面が前記上部ベース18a,18bの下面と同じ方向の下り勾配の傾斜面となされた楔19a,19bを介して設けられている。
そして、これらの楔19a,19bは、モータ20a,20bによって正逆回転するねじ軸21a,21bとのねじ嵌合によってパスラインPの方向に水平移動し、その上部に設けられた上部ベース18a,18bを昇降させて、後述する上側内面冷却ノズル22a,22bおよびヘッダー管23a,23bの上下位置を調整する。なお、前記くさび19a,19b、モータ20a,20bおよびねじ軸21a,21b等により上側ノズルの位置調整機構が構成される。
上部ベース18a,18bの両端付近を含む長手方向の複数の位置には、支持部材24a,24bが設けられ、この支持部材24a,24bに支持されて、上部ベース18a,18bの長手方向に長いヘッダー管23a,23bが設けられている。そして、これらのヘッダー管23a,23bの長手方向の複数位置には、上部内面冷却ノズル22a,22bが、その先端をパスラインPに対して他側にあるフランジ1fの内面に向けて設けられている。
この上側内面冷却ノズル22a,22bは、例えば図2に示すように一方の上側内面冷却ノズル22aのパスラインP方向の配置間隔と、他方の上側内面冷却ノズル22bのパスラインP方向の配置間隔が同一となるように設けられている。
また、これらの上側内面冷却ノズル22a,22bは、前記外面冷却ノズル15a,15bと同様に、リンク25a,25bとシリンダ26a,26bにより上側内面冷却ノズル22a,22bの噴射角度調整機構が構成され、シリンダ26a,26bの駆動により、ヘッダー管23a,23bがその軸まわりに回動して、上側内面冷却ノズル22a,22bの向きが調整される。
サイドガイド11a,11bの下方には、サイドガイド11a,11bの長手方向に長い下部ベース(図示省略)が楔27a,27bを介して設けられている。そして、これらの楔27a,27bは、モータ28a,28bによって正逆回転するねじ軸29a,29bとのねじ嵌合によってパスラインPの方向に水平移動し、その下部に設けられた下部ベースを昇降させて、後述する下側内面冷却ノズル30a,30bおよびヘッダー管31a,31bの上下位置を調整する。なお、前記くさび27a,27b、モータ28a,28bおよびねじ軸29a,29b等により下側ノズルの位置調整機構が構成される。
下部ベースの長手方向の複数の位置には、支持部材32a,32bが設けられ、この支持部材32a,32bに支持されて、下部ベースの長手方向に長いヘッダー管31a,31bが、前記サイドガイド11a,11bの前面より反パスライP側に設けられている。そして、これらのヘッダー管31a,31bの長手方向の複数位置には、下側内面冷却ノズル30a,30bが、その先端をパスラインPに対して他側にあるフランジ1fb,1faに向けて設けられている。また、この下側内面冷却ノズル30a,30bは、上側内面冷却ノズル22a,22bと同様に、一方の下側内面冷却ノズル30aのパスラインP方向の配置間隔と、他方の下側内面冷却ノズル30bのパスラインP方向の配置間隔が同一となるように設けられている。
また、これらの下側内面冷却ノズル30a,30bも、前記外面冷却ノズル15a,15bと同様に、リンク33a,33bとシリンダ34a,34bにより下側内面冷却ノズル30a,30bの噴射角度調整機構が構成され、シリンダ34a,34bの駆動により、ヘッダー管31a,31bがその軸まわりに回動して、下側内面冷却ノズル30a,30bの向きが調整される。
なお、前記の外面冷却ノズル15a,15bが設けられたヘッダー管14a,14b、上側内面冷却ノズル22a,22bが設けられたヘッダー管23a,23b、および下側内面冷却ノズル30a,30bが設けられたヘッダー管31a,31bには、図示省略した圧力水供給配管を介して圧力水が供給される。
35a,35bは前記パスラインP上を搬送されるH形鋼1のフランジ1fa,1fb外面の、このフランジ1fa,1fb外面と対峙する前記サイドガイド11a,11bに対する相対位置を検知する検知器である。本例では、サイドガイド11a,11bの前記対峙する部分に、図示しないばねを用いてH形鋼1のフランジ1fa,1fb外面に接触するタッチローラセンサーを6個(サイドガイド11a,11bの片側当り3個)組み込み、これらタッチローラセンサーを介してH形鋼1の左右方向(水平方向)の位置を検知するものを示している。
そして、前記検知器35a,35bによって検知したH形鋼1の左右方向(水平方向)の位置に応じて、制御装置36は各ヘッダー管14a,14b、23a,23b、31a,31bの各々について独立して、前記冷却ノズル15a,15b、22a,22b、30a,30bの最適噴射角度を算出し、各冷却ノズル噴射角度調整機構に噴射角度の調整を指令する。
以上説明した構成の冷却装置を用いてH形鋼1の冷却を行う場合を、図3を用いて説明する。なお、図3は他方の上側内面冷却ノズル22bによって極厚のH形鋼1の一方のフランジ1fa内面と、ウエブ1w上面の一方側を冷却する場合を示した図である。
図3に示すように、本発明の形鋼の冷却装置では、H形鋼1とサイドガイド11bとの相対位置(距離)の変化に応じて、当該サイドガイド11bの上方に位置する上側内面冷却ノズル22bの噴射角度を、シリンダ26bを駆動して変更することで、H形鋼1のフランジ1fa内面やフィレット部の冷却領域を変化させることなく冷却することが可能となる。
すなわち、H形鋼1のフランジ1fb外面とサイドガイド11bの間隙dが大きくなると(図3(a))、上側内面冷却ノズル22bが所定量上向きになるようにシリンダ26bを駆動する。逆にH形鋼1のフランジ1fb外面とサイドガイド11bの間隙dが小さくなると、上側内面冷却ノズル22bが所定量下向きになるようにシリンダ26bを駆動する。このように上側内面冷却ノズル22bの噴射角度を調整することで、H形鋼1の左右曲がりやサイドガイド11a,11b内での揺動が生じても、H形鋼1の狙いとする領域をほとんど変化させることなく冷却することが可能となる。
なお、本発明の冷却装置は、形鋼のウエブ上下面や上下フランジ内面を冷却するノズルを配置したものであれば、図1に示すノズル配置でなくてもよく、例えば図5に示すようなノズル配置であってもよい。
また、本発明の冷却装置を構成する検知器も、前記のタッチローラセンサー以外に、様々な構造の接触式センサー(変位計)や非接触式のセンサー(変位計)を用いてもよいことは言うまでもない。
さらに、各ヘッダー管の本数もサイドガイドそれぞれに各1本ではなく複数本設けてもよい。
またさらに、冷却ノズルの噴射方向調整機構やノズルの位置調整機構なども、前記した構成に限らず、同様の作用を奏するものであればどのようなものでもよい。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
図4に示す熱間圧延設備列の第1の粗ユニバーサルミルC1の上流側に本発明の冷却装置Aを設けた。なお、冷却装置Aは、外面冷却ノズルが設けられたヘッダーを上下に2段備えた以外は図1および図2に示す構造のものを採用した。
図4に示した熱間圧延設備列により、幅1600mm、厚さ300mmの連続鋳造スラブを加熱炉で1250〜1300℃に加熱し、ブレークダウンミルBにより10数パスの往復圧延を行って粗形鋼片とした。続いて第1の粗ユニバーサルミルC1、エッジャーミルDおよび第2の粗ユニバーサルミルC2により19パスの往復圧延を行って中間材とし、その後、仕上げユニバーサルミルEにより1パスの整形圧延を行い、フランジ幅が612mm、ウエブ内幅が520mm、フランジ厚みが70mm、ウエブ厚みが80mmの、引張強度が500MPa級のH形鋼を製造した。
このH形鋼の製造工程において、中間材に圧延される際の各パス毎に、以下の仕様の冷却装置Aにより以下の冷却条件で中間材のフランジ外面および4個所のフィレットを冷却した。その際、フィレット冷却用の冷却装置の上下に位置するノズルの噴射角度を冷却中に制御し、H形鋼が冷却装置内において水平方向に揺動しても常時フィレット部に冷却水が当たるようにした。
(上下の冷却装置の仕様および冷却条件)
冷却ゾーンの長さ:10m
フランジ外面冷却の冷却範囲:300mm
フランジ1個所当たりの外面冷却の冷却水量:1分当り600リットル/m2
フィレット冷却の冷却範囲:100mm
フィレット1個所当たりの冷却水量:1分当り260リットル/m2
冷却時の材料搬送速度:3m/秒
製造されたH形鋼を、その圧延方向中央部で切断し、切断面の温度を走査型温度計にて測定した結果、H形鋼の断面の温度は、750〜850℃であった。
比較のために、4箇所のフィレットの冷却を行うノズルの噴射角度をH形鋼の冷却中に制御しない方法(比較例)、すなわち当該ノズルの噴射角度を一定に保持する方法により、H形鋼を製造し、製造したH形鋼をその圧延方向中央部で切断し、切断面の温度を走査型温度計にて測定した。
その結果、比較例の冷却装置により製造されたH形鋼の断面の温度は、700〜900℃と本発明の冷却装置を使用した本発明方法に比し、温度ばらつきが大きくなった。また、本発明の冷却装置により冷却を行ったH形鋼に比べて、比較例の冷却装置により製造されたH形鋼は、仕上げ圧延終了後について左右曲がりの大きい製品となり、その後の矯正工程により多くの工数を要した。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇内で、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
本発明は、H形鋼の冷却だけでなく、平行フランジ溝形鋼の冷却にも適用できる。
本発明の形鋼の冷却方法を実施する本発明の形鋼の冷却装置の一例を模式的に示す図である。 図1を上方向から見た図である。 本発明の冷却装置を用いたH形鋼の冷却方法の説明図で、(a)はH形鋼のフランジ外面とサイドガイドの間隙が大きい場合、(b)はH形鋼のフランジ外面とサイドガイドの間隙が小さい場合の図である。 本発明の形鋼の冷却装置を備えた形鋼の熱間圧延設備列の一例を示す配置図である。 特許文献1で開示された冷却装置を模式的に示す図である。 特許文献2で開示された冷却装置を模式的に示す図である。 特許文献2で開示された冷却装置を用いた冷却方法における問題点を説明する図で、(a)はH形鋼を冷却する場合、(b)は平行フランジ溝形鋼を冷却する場合の図である。
符号の説明
A 冷却装置
1 H形鋼
1fa,1fb フランジ
1w ウエブ
11a,11b サイドガイド
12a,12b スライドベース
22a,22b 上側内面冷却ノズル
23a,23b ヘッダー管
25a,25b リンク
26a,26b シリンダ
30a,30b 下側内面冷却ノズル
31a,31b ヘッダー管
33a,33b リンク
34a,34b シリンダ
35a,35b 検知器
36 制御装置

Claims (3)

  1. 互いに接離する方向に移動が可能なように、形鋼の搬送経路にパスラインを挟んで設けた一対のサイドガイドそれぞれの上方または下方の少なくとも一方に、前記パスラインに沿って設けた複数の冷却ノズルで、前記パスライン上を搬送される形鋼のフランジ内面とウエブ面、或いはフランジ内面又はウエブ面を冷却するに際し、
    前記搬送される形鋼におけるフランジ外面の、このフランジ外面と対峙する前記サイドガイドに対する相対位置を検知し、
    この検知した前記相対位置に応じて前記冷却ノズルの噴射角度を調整しつつ冷却することを特徴とする形鋼の冷却方法。
  2. 互いに接離する方向に移動が可能なように、形鋼の搬送経路にパスラインを挟んで設けられた一対のサイドガイドと、
    これら一対のサイドガイドそれぞれの上方または下方の少なくとも一方にパスラインに沿って設けられ、前記形鋼のフランジ内面とウエブ面、或いはフランジ内面又はウエブ面を冷却する複数の冷却ノズルと、
    これら冷却ノズルの噴射角度を調整する噴射角度調整機構と、
    前記パスライン上を搬送される形鋼におけるフランジ外面の、このフランジ外面と対峙する前記サイドガイドに対する相対位置を検知する検知器と、
    この検知器によって検知した前記相対位置に応じて前記冷却ノズルの噴射角度を調整する制御装置を備えたことを特徴とする形鋼の冷却装置。
  3. 前記検知器が前記サイドガイドに内装されていることを特徴とする請求項2に記載の形鋼の冷却装置。
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