JP2007294227A - 燃料電池システムおよびその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アニオン交換膜型の燃料電池システムにおいて燃料水溶液の増加によって発電が継続できなくなることを防止できる、燃料電池システムおよびその運転方法を提供する。
【解決手段】燃料電池システム10は、アニオン交換膜を有する電解質膜12aとアノード12bとカソード12cとを含むセルスタック12、メタノール水溶液を保持する水溶液タンク14a,14bを含みメタノール水溶液をアノード12bに循環供給するアノード循環手段13、およびメタノール水溶液をカソード12cに循環供給するカソード循環手段37を備える。メタノール水溶液を外部に放出する必要があるか否かの判断結果に基づいて、水溶液タンク14a,14bのいずれか一方からアノード12bにメタノール水溶液を循環供給しかつ他方の水溶液タンクからカソード12cにメタノール水溶液を循環供給するように、アノード循環手段13およびカソード循環手段37を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は燃料電池システムおよびその運転方法に関し、より特定的には、電解質膜としてアニオン交換膜を用いた燃料電池を含む燃料電池システムおよびその運転方法に関する。
近年、触媒技術や電解質膜技術の向上に伴って電解質膜としてアニオン交換膜を用いた燃料電池が開発されつつある。カチオン交換膜が水素イオン(プロトン)を透過させる性質があるのに対し、アニオン交換膜は水酸化物イオン(ハイドロキシジェン)を透過させる性質を有する。
アニオン交換膜型の燃料電池を従来から知られている直接メタノール型燃料電池システムに用いた場合について検討する。
一般に、直接メタノール型燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池に供給すべきメタノール水溶液を保持する水溶液タンクと、水溶液タンクに保持されるメタノール水溶液よりも高濃度のメタノール燃料を保持する燃料タンクとを備えている。そして、アニオン交換膜型の燃料電池は、水溶液タンクのメタノール水溶液を燃料電池のアノードに、水と酸素を含む空気とを燃料電池のカソードにそれぞれ供給することで発電し、反応後のアノードから水溶液タンクに未反応のメタノール水溶液と生成された水と二酸化炭素とが還流される。このときアニオン交換膜型の燃料電池では、化1に示すような化学反応が行われる。
Figure 2007294227
特開2006−12550号公報
化1からわかるように、水溶液タンクに戻される水溶液には水が含まれているため水溶液タンク内のメタノール水溶液の濃度は低下し、水溶液量も増加する。さらに、濃度を調整するために水溶液タンクには燃料タンクから高濃度燃料が供給されるため、水溶液タンクの液位は発電を継続する限り上昇し続け最終的に満タンになり発電を継続できなくなってしまう。
特許文献1には、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを併せて使用している燃料電池システムが開示されているが、アニオン交換膜のみを用いた燃料電池システムにおける上記問題を解決するものではない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、アニオン交換膜型の燃料電池システムにおいて燃料水溶液の増加によって発電が継続できなくなることを防止できる、燃料電池システムおよびその運転方法を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の燃料電池システムは、アニオン交換膜を有する電解質膜とアノードとカソードとを含む燃料電池、燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する第1水溶液タンクを含み、燃料水溶液を前記アノードに循環供給するアノード循環手段、燃料水溶液をアノード循環手段の外部に放出する外部放出手段、燃料水溶液を外部に放出する必要があるか否かを判断する判断手段、および判断手段による判断結果に基づいて外部放出手段を制御する放出制御手段を備える。
請求項2に記載の燃料電池システムは、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、燃料水溶液よりも高濃度の燃料をアノード循環手段に補給する燃料補給手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項3に記載の燃料電池システムは、請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、外部放出手段は燃料水溶液をカソードに供給するカソード供給手段を含み、燃料水溶液はカソードに供給された後、外部に放出されることを特徴とする。
請求項4に記載の燃料電池システムは、請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、燃料水溶液をカソードに循環供給するカソード循環手段を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の燃料電池システムは、請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、判断手段は、第1水溶液タンクの液位を検出する第1液位検出手段を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の燃料電池システムは、請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、アノード循環手段は燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、判断手段による判断結果に基づいて、第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとのいずれか一方からアノードに燃料水溶液を循環供給しかつ他方の水溶液タンクからカソードに燃料水溶液を供給するように、アノード循環手段およびカソード供給手段を制御する送液制御手段を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の燃料電池システムは、請求項4に記載の燃料電池システムにおいて、アノード循環手段は燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、判断手段による判断結果に基づいて、第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとのいずれか一方からアノードに燃料水溶液を循環供給しかつ他方の水溶液タンクからカソードに燃料水溶液を循環供給するように、アノード循環手段およびカソード循環手段を制御する送液制御手段を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の燃料電池システムは、請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、アノード循環手段はアノードへ燃料水溶液を供給する元を第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの間で切り替える第1切替手段、およびアノードから燃料水溶液が戻される先を第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの間で切り替える第2切替手段を含み、カソード供給手段はカソードへ燃料水溶液を供給する元を第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの間で切り替える第3切替手段を含み、送液制御手段は、第1切替手段から第3切替手段を制御することを特徴とする。
請求項9に記載の燃料電池システムは、請求項7に記載の燃料電池システムにおいて、アノード循環手段はアノードへ燃料水溶液を供給する元を第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの間で切り替える第1切替手段、およびアノードから燃料水溶液が戻される先を第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの間で切り替える第2切替手段を含み、カソード循環手段はカソードへ燃料水溶液を供給する元を第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの間で切り替える第3切替手段、およびカソードから燃料水溶液が戻される先を第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの間で切り替える第4切替手段を含み、送液制御手段は、第1切替手段から第4切替手段を制御することを特徴とする。
請求項10に記載の燃料電池システムは、請求項8または9に記載の燃料電池システムにおいて、燃料補給手段は、アノード循環手段における第2切替手段よりも上流側に燃料を補給することを特徴とする。
請求項11に記載の燃料電池システムは、請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、カソード供給手段は燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、アノード循環手段の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送する移送手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項12に記載の燃料電池システムは、請求項4に記載の燃料電池システムにおいて、アノード循環手段の燃料水溶液をカソード循環手段に移送する移送手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項13に記載の燃料電池システムは、請求項12に記載の燃料電池システムにおいて、カソード循環手段は燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、移送手段はアノード循環手段の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送することを特徴とする。
請求項14に記載の燃料電池システムは、請求項11から13のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、判断手段による判断結果に基づいて移送手段を制御する移送制御手段を備えることを特徴とする。
請求項15に記載の燃料電池システムは、請求項6から11および13のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、判断手段は、第1水溶液タンクの液位を検出する第1液位検出手段と、第2水溶液タンクの液位を検出する第2液位検出手段とを含むことを特徴とする。
請求項16に記載の燃料電池システムは、請求項11,13および15のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、第1水溶液タンクは第2水溶液タンクよりも上側に設けられていることを特徴とする。
請求項17に記載の燃料電池システムは、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、アノード循環手段は、第1水溶液タンクからアノードに供給した燃料水溶液を戻す第2水溶液タンクと、第2水溶液タンク内の燃料水溶液をカソードに供給するカソード供給手段とを含み、アノード循環手段はカソードからの燃料水溶液を第1水溶液タンクに戻すことを特徴とする。
請求項18に記載の燃料電池システムは、請求項1から17のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、判断手段は燃料水溶液の濃度を検出する濃度検出手段を含むことを特徴とする。
請求項19に記載の燃料電池システムは、請求項4,7,9,12および13のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、カソード循環手段は燃料水溶液を霧状にしてカソードに供給する供給手段を含むことを特徴とする。
請求項20に記載の燃料電池システムは、請求項3,6,8,11および17のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、カソード供給手段は燃料水溶液を霧状にしてカソードに供給する供給手段を含むことを特徴とする。
請求項21に記載の燃料電池システムは、請求項19または20に記載の燃料電池システムにおいて、外部放出手段はカソードからの燃料水溶液と空気とを分離する気液分離手段を含むことを特徴とする。
請求項22に記載の燃料電池システムは、請求項21に記載の燃料電池システムにおいて、気液分離手段による分離で回収される燃料水溶液の量を調整する調整手段をさらに含むことを特徴とする。
請求項23に記載の燃料電池システムは、請求項22に記載の燃料電池システムにおいて、放出制御手段は判断手段の判断結果に基づいて調整手段を制御することを特徴とする。
請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法は、アニオン交換膜を有する電解質膜とアノードとカソードとを含む燃料電池および燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する第1水溶液タンクを備える燃料電池システムの運転方法であって、第1水溶液タンク内の燃料水溶液をアノードに循環供給し、燃料水溶液を外部に放出する必要があるとき燃料水溶液を外部に放出することを特徴とする。
請求項25に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液よりも高濃度の燃料を補給することで燃料水溶液の濃度を調整することを特徴とする。
請求項26に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液をカソードに供給し、その後外部に放出することを特徴とする。
請求項27に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液をカソードに循環供給することを特徴とする。
請求項28に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項26に記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、第1水溶液タンク内の燃料水溶液をアノードに供給し、アノードからの燃料水溶液を第1水溶液タンクに戻すとともに、第2水溶液タンク内の燃料水溶液をカソードに供給し、第1水溶液タンク内の燃料水溶液を外部に放出する必要があるときには第1水溶液タンクおよび第2水溶液タンクの燃料水溶液の供給先を切り替え、第2水溶液タンク内の燃料水溶液をアノードに供給しながらアノードからの燃料水溶液を第2水溶液タンクに戻すとともに、第1水溶液タンク内の燃料水溶液をカソードに供給することを特徴とする。
請求項29に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項27に記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、第1水溶液タンク内の燃料水溶液をアノードに供給しかつ第2水溶液タンク内の燃料水溶液をカソードに供給するとともに、アノードからの燃料水溶液を第1水溶液タンクに戻しかつカソードからの燃料水溶液を第2水溶液タンクに戻し、第1水溶液タンク内の燃料水溶液を外部に放出する必要があるときには第1水溶液タンクおよび第2水溶液タンクの燃料水溶液の供給先を切り替え、第2水溶液タンク内の燃料水溶液をアノードに供給しながらアノードからの燃料水溶液を第2水溶液タンクに戻すとともに、第1水溶液タンク内の燃料水溶液をカソードに供給しながらカソードからの燃料水溶液を第1水溶液タンクに戻すことを特徴とする。
請求項30に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項26に記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、第2水溶液タンク内の燃料水溶液を前記カソードに供給し、第1水溶液タンク内の燃料水溶液を外部に放出する必要があるとき第1水溶液タンク内の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送することを特徴とする。
請求項31に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項27に記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、第2水溶液タンク内の燃料水溶液をカソードに循環供給し、第1水溶液タンク内の燃料水溶液を外部に放出する必要があるとき第1水溶液タンク内の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送することを特徴とする。
請求項32に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項24から31のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法において、第1水溶液タンクの液位が第1閾値以上になれば、第1水溶液タンク内の燃料水溶液を外部に放出する必要があると判断することを特徴とする。
請求項33に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項24から31のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法において、第2水溶液タンクの液位が第2閾値以下になれば、第1水溶液タンク内の燃料水溶液を外部に放出する必要があると判断することを特徴とする。
請求項34に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項24から31のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法において、アノードに供給される燃料水溶液の濃度が所定値以下になれば、第1水溶液タンク内の燃料水溶液を外部に放出する必要があると判断することを特徴とする。
請求項35に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項26から34のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法において、燃料水溶液を空気と混合してカソードに供給することを特徴とする。
請求項36に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項35に記載の燃料電池システムの運転方法において、カソードからの燃料水溶液と空気との混合物を気液分離して燃料水溶液を回収することを特徴とする。
請求項37に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項36に記載の燃料電池システムの運転方法において、気液分離能力を調整し燃料水溶液の回収量を変更することを特徴とする。
請求項38に記載の燃料電池システムの運転方法は、請求項37に記載の燃料電池システムの運転方法において、気液分離された燃料水溶液を気体の状態で外部に放出することを特徴とする。
請求項1に記載の燃料電池システムでは、発電を継続してアノード循環手段に存在する燃料水溶液の量が増加しても、燃料水溶液を外部に放出することによって燃料水溶液量を調整でき、燃料水溶液の増加によって発電が継続できなくなることを防止できる。また、燃料水溶液を外部に放出する必要があると判断したときに燃料水溶液を放出することで、外部に放出され発電に使用されなくなる燃料水溶液を最小限に抑えることができる。請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
この発明は、請求項2に記載の燃料電池システムのようにアノード循環手段に燃料水溶液よりも高濃度の燃料を補給するアニオン交換膜型燃料電池システムに好適に用いることができる。請求項25に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項3に記載の燃料電池システムでは、燃料水溶液を燃料電池のカソードに供給してから外部に放出することで、発電反応に使用される水をカソードに多く供給することができる。請求項26に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項4に記載の燃料電池システムでは、たとえば第1水溶液タンク内の燃料水溶液を燃料電池のカソードに循環供給することで、燃料水溶液の濃度を十分小さくしてから外部に放出することができる。これによって燃料を有効に利用することができる。請求項27に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項5に記載の燃料電池システムでは、第1水溶液タンクの液位に基づいて燃料水溶液を外部に放出する必要があるか否かを簡単かつ確実に判断することができる。
請求項6に記載の燃料電池システムでは、第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとのいずれか一方からアノードに燃料水溶液を供給しかつ他方の水溶液タンクからカソードに燃料水溶液を供給し、これらの水溶液タンクからの燃料水溶液の供給先を切り替えることによって、第1水溶液タンクおよび第2水溶液タンクの液位を調整できる。したがって、水溶液タンクから燃料水溶液が溢れたり無くなるということはなく、発電を長時間継続することができる。請求項28に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項7に記載の燃料電池システムでは、アノード側とカソード側とで別々の水溶液タンクによって循環供給でき、燃料水溶液の供給先を切り替えることによって両方のタンクの液位を調整できる。また、アノードから一方の水溶液タンクに、カソードから他方の水溶液タンクにそれぞれ燃料水溶液を戻すことによって、燃料水溶液を有効に利用することができる。請求項29に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項8に記載の燃料電池システムでは、第1切替手段〜第3切替手段を制御するだけで、第1水溶液タンクおよび第2水溶液タンクとアノードおよびカソードとの接続を容易に切り替えることができる。
請求項9に記載の燃料電池システムでは、第1切替手段〜第4切替手段を制御するだけで、第1水溶液タンクおよび第2水溶液タンクとアノードおよびカソードとの接続を容易に切り替えることができる。
請求項10に記載の燃料電池システムでは、アノード出口と第2切替手段との間に高濃度燃料を供給することによって、高濃度燃料を第1水溶液タンクおよび第2水溶液タンクのいずれかに切り替えながら補給することができる。
請求項11に記載の燃料電池システムでは、アノード循環手段内の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送することによって、第1水溶液タンクの液位が上昇することを防ぐことができ発電を継続することができる。
請求項12に記載の燃料電池システムでは、燃料水溶液をカソードに循環供給することによって燃料水溶液を有効に利用することができるとともに、アノード循環手段内の燃料水溶液をカソード循環手段に移送することによって、第1水溶液タンクの液位が上昇することを防ぐことができ発電を継続することができる。
請求項13に記載の燃料電池システムでは、アノード循環手段内の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送することができるので、移送量の多少にかかわらず確実に燃料水溶液を移送できる。
請求項14に記載の燃料電池システムでは、必要に応じてアノード循環手段内の燃料水溶液を第2水溶液タンクやアノード循環手段に移送することができる。請求項30および31に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項15に記載の燃料電池システムでは、第1水溶液タンクおよび第2水溶液タンクの液位に基づいて燃料水溶液を外部に放出する必要があるか否かを簡単かつ確実に判断することができる。
請求項16に記載の燃料電池システムでは、移送ポンプを設けることなく燃料水溶液を第1水溶液タンクから第2水溶液タンクへ移送することができるので、消費電力を削減できる。また、第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとを結ぶ流路の取り付け高さを調整することによって、移送を行った後の第1水溶液タンクの液位を一定にできる。
請求項17に記載の燃料電池システムでは、切替手段や移送手段を用いることなく燃料水溶液を有効利用することができる。
カソードの反応では燃料は不要であるので燃料が混ざっていると気液分離等で外気に排出されてしまう恐れがあり好ましくない。請求項18に記載の燃料電池システムでは、たとえば第1水溶液タンクへの高濃度燃料の補給を停止して発電を継続することで第1水溶液タンク内の燃料水溶液の濃度を低下させた後、燃料水溶液を放出できるので、燃料が無駄に消費されることを防ぐとともに外気への燃料排出量を抑制できる。請求項34に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
カソードでの反応には水と空気とが必要であるが別々に供給すると水が電解質膜を覆ってしまう可能性がある。請求項19,20に記載の燃料電池システムでは、燃料水溶液と空気とを混合し霧状にして供給することによって、カソードでの反応を阻害することなく水と空気とを供給することができる。請求項35に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項21に記載の燃料電池システムでは、混合された燃料水溶液と空気とを分離することによって燃料水溶液を良好に回収できる。請求項36に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項22に記載の燃料電池システムでは、気液分離能力を可変とすることによって、燃料水溶液の回収量を調整し、水溶液タンク内の燃料水溶液の量を調整することができる。請求項37に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
請求項23に記載の燃料電池システムでは、燃料水溶液を気液分離して気体の状態で外部に放出することができるので、目立たずに燃料水溶液を放出することができる。請求項38に記載の燃料電池システムの運転方法についても同様である。
たとえば第1水溶液タンク内の燃料水溶液をアノードに供給しながらアノードからの燃料水溶液を第1水溶液タンクに戻す場合、アノードにおいて第1水溶液タンクからの燃料が反応して水と二酸化炭素とが生成されるが、消費される燃料よりも生成される水の方が多いので、第1水溶液タンクの液位が上昇していく。そこで、請求項32に記載の燃料電池システムの運転方法では、第1水溶液タンクの液位が第1閾値以上に上昇したとき、第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの燃料水溶液の供給先を切り替える、または第1水溶液タンク内の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送する。それによって、第1水溶液タンクから燃料水溶液が溢れてしまうことを確実に防止できる。
たとえば第2水溶液タンクからカソードに燃料水溶液を供給しながらカソードからの燃料水溶液を第2水溶液タンクに戻す場合、カソードに供給される燃料水溶液中の水は反応に使用されて第2水溶液タンクの液位が徐々に低下していく。そこで、請求項33に記載の燃料電池システムの運転方法では、第2水溶液タンクの液位が第2閾値以下に低下したとき、第1水溶液タンクと第2水溶液タンクとの燃料水溶液の供給先を切り替える、または第1水溶液タンク内の燃料水溶液を第2水溶液タンクに移送する。それによって、第2水溶液タンクから燃料水溶液が無くなることを確実に防ぐことができる。
この発明によれば、アニオン交換膜型の燃料電池システムにおいて燃料水溶液の増加によって発電が継続できなくなることを防止できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
図1を参照して、この発明の一実施形態の燃料電池システム10は、メタノール(メタノール水溶液)を改質せずにダイレクトに発電に利用する直接メタノール型でありかつ電解質膜としてアニオン交換膜を用いたアニオン変換膜型の燃料電池システムである。燃料電池システム10は、化学反応により電気エネルギを生成する燃料電池セルスタック(以下、単にセルスタックという)12を含む。セルスタック12は、セパレータを挟んで複数個積層された燃料電池(燃料電池セル)を含む。各燃料電池は、アニオン交換膜からなる電解質膜12aと電解質膜12aを両側から挟むアノード(燃料極)12bおよびカソード(空気極)12cを含む。アノード12bおよびカソード12cはそれぞれ、電解質膜12a側に設けられる触媒層を含む。
また、燃料電池システム10はアノード循環手段13を含む。アノード循環手段13は、アノード12bまたはカソード12cに供給されるメタノール水溶液が収容される水溶液タンク14aおよび14bを含む。水溶液タンク14aには上下に液位センサ16a,18aが装着され、水溶液タンク14a内のメタノール水溶液の液位が検出される。水溶液タンク14bには上下に液位センサ16b,18bが装着され、水溶液タンク14b内のメタノール水溶液の液位が検出される。
また、アノード循環手段13は、水溶液タンク14a,14b内のメタノール水溶液をアノード12bに供給するためのアノード供給手段20を含む。水溶液タンク14a,14bの出口とアノード12bの入口とはアノード供給手段20によって連結される。アノード供給手段20は、水溶液タンク14aの出口から延びる流路P1と、水溶液タンク14bの出口から延びる流路P2と、アノード12b上流側で流路P1,P2が合流する合流点に設けられるバルブAと、バルブAとアノード12bの入口とを接続する流路P3とを含む。流路P3には、上流側から、メタノール水溶液のメタノール濃度を検出するための濃度センサ22、アノード12bに向けてメタノール水溶液を供給するための水溶液ポンプ24、メタノール水溶液を浄化するための水溶液フィルタ26が介挿される。
さらに、アノード循環手段13は、アノード12b内のメタノール水溶液等を水溶液タンク14a,14bに戻すためのアノード回収手段28を含む。アノード12bの出口と水溶液タンク14a,14bの入口とはアノード回収手段28によって連結される。アノード回収手段28は、水溶液タンク14aの入口から延びる流路P4と、水溶液タンク14bの入口から延びる流路P5と、アノード12b下流側で流路P4,P5が合流する合流点に設けられるバルブBと、バルブBとアノード12bの出口とを接続する流路P6とを含む。アノード12bから排出される未反応のメタノール水溶液や生成された水や二酸化炭素が水溶液タンク14a,14bに与えられる。
アノード供給手段20およびアノード回収手段28を介して、2つの水溶液タンク14a,14bとアノード12bとの間でメタノール水溶液を循環させることができる。
また、アノード12bの出口とバルブBとを結ぶ流路P6には、燃料補給手段30が接続される。燃料補給手段30は、メタノール水溶液よりも高濃度のメタノール燃料(たとえばメタノールを約50wt%程度含む水溶液)を収容する燃料タンク32と、燃料タンク32と流路P6とを連結する流路P7と、流路P7に介挿されメタノール燃料を水溶液タンク14a,14bに補給するための燃料ポンプ34とを含む。燃料タンク32には液位センサ36が装着され、燃料タンク32内のメタノール燃料の液位が検出される。
また、燃料電池システム10はカソード循環手段37を含む。カソード循環手段37は、水溶液タンク14a,14b内のメタノール水溶液をカソード12cに供給するためのカソード供給手段38を含む。水溶液タンク14a,14bの出口とカソード12cの入口とはカソード供給手段38によって連結される。カソード供給手段38は、水溶液タンク14aの出口から延びる流路P8と、水溶液タンク14bの出口から延びる流路P9と、カソード12c上流側で流路P8,P9が合流する合流点に設けられるバルブCと、バルブCとカソード12cの入口とを接続する流路P10とを含む。バルブCにドレイン40が接続され、ドレイン40にはソレノイドバルブ42が介挿される。
また、流路P10には混合器44が介挿され、混合器44には流路P11が接続され、流路P11にはエアポンプ46およびエアフィルタ48が接続される。エアポンプ46によって外部から吸入された酸素を含む空気が、エアフィルタ48によって浄化されたのち、混合器44に与えられる。混合器44によって、メタノール水溶液や水と空気とが混合されて霧状にしてカソード12cに供給される。なお、メタノール水溶液等を混合器44に容易に供給するために、流路P10のうち混合器44よりも上流側に水溶液ポンプをさらに設けてもよい。
さらに、カソード循環手段37は、カソード12bの出口と水溶液タンク14a,14bの入口とを連結するカソード回収手段50を含む。カソード回収手段50は、水溶液タンク14aの入口から延びる流路P12と、水溶液タンク14bの入口から延びる流路P13と、カソード12c下流側で流路P12,P13が合流する合流点に設けられるバルブDと、バルブDとカソード12cの出口とを接続する流路P14とを含む。流路P14には、カソード12c側から順に、冷却ファン52を有する気液分離器54、排気ガスパイプ56を有する気液分離室58、および再送ポンプ60が介挿される。
セルスタック12における反応後の空気とメタノール水溶液はカソード12cから排出され、気液分離器54によって気液分離された後、気液分離室58に送られる。ここで完全に空気とメタノール水溶液とが分離され、空気は排気ガスパイプ56から排出され、メタノール水溶液のみが再送ポンプ60によって水溶液タンク14a,14bに戻される。
カソード供給手段38とカソード回収手段50とを介して、2つの水溶液タンク14a,14bとカソード12cの間でメタノール水溶液を循環させることができる。
なお、切り替え用のバルブA〜Dによって、2つの水溶液タンク14a,14bのうちの一方がアノード12bにメタノール水溶液を循環供給し他方がカソード12cにメタノール水溶液を循環供給するように設定される。そして、バルブA〜Dを切り替えることによって、アノード12bおよびカソード12cのそれぞれに接続される水溶液タンクを切り替えることができる。
また、流路P3の濃度センサ22近傍にはメタノール水溶液の温度を検出するための水溶液温度センサ62が設けられ、セルスタック12の温度を検出するためのセルスタック温度センサ64がセルスタック12に装着され、外気温度を検出するための外気温度センサ66がエアフィルタ48近傍に設けられる。
濃度センサ22としては、たとえばメタノール濃度変化による音速変化を測定する超音波センサが用いられる。また、メタノール水溶液の濃度は、メタノール水溶液の比重、屈折率、粘性、光屈折率、電気抵抗を利用して測定されてもよい。
ついで、図2を参照して、燃料電池システム10の電気的構成について説明する。
燃料電池システム10は制御回路68を含む。制御回路68は、必要な演算を行い燃料電池システム10の動作を制御するためのCPU70、燃料電池システム10の動作を制御するためのプログラムやデータおよび演算データ等を格納するための、たとえばEEPROMからなるメモリ72、燃料電池システム10の誤動作を防ぐためのリセットIC74、セルスタック12を負荷76に接続するための電気回路78における電圧を検出するための電圧検出回路80、電気回路78を流れる電流を検出するための電流検出回路82、電気回路78を開閉するためのON/OFF回路84、電気回路78の過電圧を防止するための電圧保護回路86、電気回路78に設けられるダイオード88、および電気回路78に電圧を供給するための電源回路90を含む。
このような制御回路68のCPU70には、濃度センサ22、水溶液温度センサ62、セルスタック温度センサ64および外気温度センサ66からの検出信号が入力される。さらに、CPU70には、液位センサ16a,16b,18a,18bおよび36からの検出信号も与えられる。
また、CPU70によって、バルブA〜D、水溶液ポンプ24、燃料ポンプ34、ソレノイドバルブ42、混合器44、エアポンプ46、気液分離器用冷却ファン52および再送ポンプ60等の補機類が制御される。
また、セルスタック12には二次電池92が接続される。二次電池92は負荷76にも接続される。二次電池92は、セルスタック12からの出力を補完するものであり、セルスタック12からの電気エネルギによって充電され、その放電によって負荷76や補機類に電気エネルギを与える。
負荷76には、負荷76の各種データを計測するためのメータ94が接続され、メータ94によって計測されたデータや負荷76の状況は、インターフェイス回路96を介してCPU70に与えられる。負荷76は、たとえば輸送機器を駆動するモータである。
なお、メモリ72には、図3に示す動作を実行するためのプログラム、液位の第1閾値および第2閾値等が記憶される。
この実施形態では、外部放出手段は、ソレノイドバルブ42および気液分離器54を含む。判断手段は、液位センサ16a,16b,18a,18bおよび濃度センサ22を含む。各種制御手段はCPU70を含む。第1液位検出手段は液位センサ16a,16bを含み、第2液位検出手段は液位センサ18a,18bを含む。燃料水溶液を霧状にして供給する供給手段は混合器44を含む。気液分離手段は気液分離器54を含む。調整手段は、冷却ファン52およびCPU70を含む。濃度検出手段は濃度センサ22を含む。
つぎに、図3を参照して、燃料電池システム10の動作を説明する。
まず、燃料電池システム10のメインスイッチ(図示せず)がオンされると、燃料電池システム10が起動され(ステップS1)、CPU70は、2つの水溶液タンク14a,14bについて前回の運転停止時の接続状態を判断し、水溶液タンク14a,14bの接続状態をその接続状態に設定する(ステップS3)。すなわち、前回アノード12bにメタノール水溶液を供給していた水溶液タンクからアノード12bへ、カソード12cにメタノール水溶液を供給していた水溶液タンクからカソード12cへ、それぞれメタノール水溶液が供給されるように、バルブA〜Dが制御される。
前回の水溶液タンクの使用状態は次のようにして判断できる。たとえば、燃料電池システム停止時におけるバルブA〜Dのうち少なくとも1つのバルブの開閉状態を検出してメモリ72に記憶しておきCPU70がその情報に基づいて判断する。また、バルブA〜Dのうち少なくとも1つのバルブの開閉の切り替え回数をメモリ72に記憶しておき、CPU70がその切り替え回数に基づいて判断してもよい。また、2つの水溶液タンク14a,14bにそれぞれ濃度センサを設ければ、それぞれの濃度センサの出力により判断することもできる。さらに、バルブA〜Dが前回の運転停止時の接続状態を維持していれば、敢えて前回の運転停止時の接続状態を検出する必要はない。
以下、図3に関する動作説明において、水溶液タンク14a,14bのうち、前回の停止時点でアノード12bにメタノール水溶液を供給していた方を水溶液タンクX、カソード12cにメタノール水溶液を供給していた方を水溶液タンクYとする。
この場合、燃料タンク32からメタノール燃料を水溶液タンクXに供給してメタノール水溶液の濃度が調整され、水溶液タンクX内のメタノール水溶液がアノード12bに、水溶液タンクY内のメタノール水溶液がカソード12cにそれぞれ供給され発電が開始される(ステップS5)。
セルスタック12では、化1の化学反応が行われる。すなわち、アノード12bでは化1の1行目の化学反応式に示される反応が起こり、カソード12cでは2行目の化学反応式に示される反応が起こる。したがって、アノード12bとカソード12cの両方の反応を合わせると、3行目の化学反応式に示す反応が燃料電池ひいてはセルスタック12全体で行われていることになる。
Figure 2007294227
化1に示すように、アノード12bではメタノールが消費され水が生成される。つまり水溶液タンクX内のメタノール水溶液は反応が起こるたびに濃度が低くなっていく。したがって、発電中、水溶液タンクXには燃料タンク32から燃料ポンプ34によって高濃度のメタノール水溶液が供給され濃度が調整される。
これに対して、カソード12cでは、水と酸素から水酸化物イオンが生成され、当該水酸化物イオンはアニオン交換膜12aを通ってアノード12b側へ供給されるので、水溶液タンクY内のメタノール水溶液量は徐々に減少していく。そこで、次のステップにおいて水溶液タンクYの液位が第2閾値以下に低下したか否かが判断される(ステップS7)。これは、水溶液タンクYに設けられている2つの液位センサのうち下側の液位センサの出力に基づいて判断される。第2閾値は、後述の切り替え準備工程において発電を継続した場合でも水溶液タンクY内のメタノール水溶液がなくならないように設定されることが好ましい。
水溶液タンクYの液位が第2閾値以下であると判断されれば、水の回収量が増加するように水回収パラメータが変更される(ステップS9)。この実施形態では、CPU70からの指令によって流路P14に設けられている気液分離器54の冷却ファン52の回転数を上げて水の回収量を増やす。そして、燃料ポンプ34が停止される(ステップS11)。
一方、水溶液タンクYの液位が第2閾値を超えている場合には水溶液タンクXの液位が第1閾値以上か否かが判断される(ステップS13)。この動作は水溶液タンクXに設けられた2つの液位センサのうち高い位置に設けられた液位センサの出力に基づいて判断される。水溶液タンクXの液位が第1閾値未満であればステップS5に戻り発電が継続され、一方、水溶液タンクXの液位が第1閾値以上であればステップS11に進む。第1閾値は、切り替え準備工程において発電を継続した場合でも水溶液タンクX内のメタノール水溶液が満タンにならないように設定されることが好ましい。なお、ステップS11における燃料ポンプ32の停止からステップS25におけるバルブA,Bの切り替え完了までの工程が切り替え準備工程に相当する。
ステップS11において燃料ポンプ32が停止された後も発電を継続することで、水溶液タンクXに保持されるメタノール水溶液の濃度を低下させる。
濃度センサ22によって検出されるメタノール水溶液の濃度が1%以下に低下するまで発電が継続される。しかし、このとき水溶液タンクYの液位が第2閾値よりも高い位置にあると、切り替え後にその水溶液タンクの液位が早く第1閾値以上になり、その結果、その水溶液タンクからアノード12bにメタノール水溶液を供給して発電を行う時間が短くなってしまう。すなわち、切り替えのインターバルが短くなってしまう。したがって、切り替えのインターバルを長くするために、水溶液タンクYの液位が第2閾値以下か否かが監視される(ステップS15)。その液位が第2閾値を超えている場合には、ドレイン40を開いて液位が第2閾値になるまでメタノール水溶液が捨てられる。一方、ステップS15において、水溶液タンクYの液位が第2閾値以下であると判断されれば、ドレイン40を閉じる(ステップS19)。
そして、水溶液タンクXから供給されるメタノール水溶液の濃度が1%以下になりかつ水溶液タンクYの液位調整が終わるまで(ステップS21がNOである限り)、ステップS11に戻る。そして、水溶液タンクXから供給されるメタノール水溶液の濃度が1%以下になりかつ水溶液タンクYの液位調整が終われば(ステップS21がYESになれば)、バルブC,Dを切り替えた(ステップS23)後、バルブA,Bを切り替える(ステップS25)。これによって、2つの水溶液タンクX,Yの接続が切り替えられる。
そして、水溶液タンクYに燃料タンク32から燃料としての高濃度水溶液が補給され初期の濃度設定が行われ(ステップS27)、発電が継続される。このとき、水溶液タンクXからカソード12cへメタノール水溶液が供給されるとともに、カソード12cからのメタノール水溶液が水溶液タンクXへ戻される。また、水溶液タンクYからアノード12bへメタノール水溶液が供給されるとともに、アノード12bからのメタノール水溶液が水溶液タンクYへ戻される。その後、ステップS7に戻り、上記処理が繰り返される。
このような燃料電池システム10における効果を、たとえば水溶液タンク14aからアノード12bにメタノール水溶液を供給しかつ水溶液タンク14bからカソード12cにメタノール水溶液を供給している場合について説明する。
この場合において、発電を継続し水溶液タンク14a,14bの液位が変動しても、液位センサおよび濃度センサの出力に基づいてメタノール水溶液を外部に放出する必要があるか否かを簡単かつ確実に判断することができ、水溶液タンク14a,14bのメタノール水溶液の供給先を適切なタイミングで切り替えることができる。これによって、水溶液タンク14a,14bの液位を調整でき、水溶液タンク14a,14bからメタノール水溶液が溢れたり無くなるということはなく、発電を長時間継続することができる。特に、アノード12b側とカソード12c側とで別々の水溶液タンクによってメタノール水溶液を循環供給している場合に有効である。
また、水溶液タンク14aへの高濃度燃料の補給を停止して発電を継続することで水溶液タンク14a内のメタノール水溶液の濃度を低下させた後、バルブA〜Dを切り替えて水溶液タンク14aからのメタノール水溶液を放出できるので、燃料が無駄に消費されることを防ぐとともに外気へのメタノール排出量を抑制できる。
さらに、アノード12bから一方の水溶液タンクに、カソード12cから他方の水溶液タンクにそれぞれメタノール水溶液を戻すことによって、メタノール水溶液を有効に利用することができる。
また、第1切替手段〜第4切替手段としてバルブA〜Dを用いることによって構成を簡単にでき、バルブA〜Dを制御するだけで水溶液タンク14a,14bとアノード12bおよびカソード12cとの接続を容易に切り替えることができる。
アノード12bの出口とバルブBとの間の流路P6に高濃度燃料を供給することによって、高濃度燃料を水溶液タンク14a,14bのいずれかに切り替えながら補給することができる。
また、メタノール水溶液と空気とを混合し霧状にしてカソード12cに供給することによって、カソード12cでの反応を円滑にすることができる。
さらに、混合されたメタノール水溶液と空気とをカソード12cの下流で分離することによってメタノール水溶液を良好に回収できる。その気液分離能力を可変とすることによって、メタノール水溶液の回収量を調整し、メタノール水溶液14a,14b内のメタノール水溶液の量を調整することができる。
また、メタノール水溶液を気液分離して気体の状態で外部に放出することができるので、目立たずにメタノール水溶液を放出することができる。
上述の効果は、たとえば水溶液タンク14bからアノード12bにメタノール水溶液を供給しかつ水溶液タンク14aからカソード12cにメタノール水溶液を供給している場合であっても、同様に奏されることはいうまでもない。
なお、上述の実施形態では、濃度が1%以下になるまで運転を継続しているが、電解質膜12aの劣化等の問題がなければさらに濃度を低下させてもよい。ここで濃度を低下させるのは、水溶液タンク14a,14bを切り替えてそれまでアノード12bに供給されていたメタノール水溶液がカソード12cに供給されたとき、水溶液中のメタノールがカソード12cにて反応することを抑制するためである。また、メタノールが気液分離によって外部に排出され無駄に消費されるのを防止するためである。カソード12cでメタノールが反応しないような触媒を用いかつメタノールが外部に排出されるのを防止できるならば、1%よりも高い濃度で切り替えてもよいし、濃度を低下させずに切り替えてもよい。後述の燃料電池システム10aについても同様である。
つぎに、図4を参照して、この発明の他の実施形態の燃料電池システム10aについて説明する。なお、燃料電池システム10aの構成要素のうち、燃料電池システム10の構成要素と同一または類似のものには、燃料電池システム10における符号と同一または類似の符号を付すことによって、重複する説明は省略する。
燃料電池システム10aはアニオン交換膜型の燃料電池システムであり、セルスタック12を含む。セルスタック12は、セパレータを挟んで複数個積層された燃料電池を含み、各燃料電池は、アニオン交換膜からなる電解質膜12aと電解質膜12aを両側から挟むアノード12bおよびカソード12cを含む。
また、燃料電池システム10aはアノード循環手段13aを含む。アノード循環手段13aは、アノード12bに供給されるメタノール水溶液が収容される水溶液タンク14と、水溶液タンク14内のメタノール水溶液をアノード12bに供給するために水溶液タンク14の出口とアノード12の入口とを連結するアノード供給手段20aと、アノード12b内のメタノール水溶液を水溶液タンク14に戻すためにアノード12bの出口と水溶液タンク14の入口とを連結するアノード回収手段となる流路P6aとを含む。
水溶液タンク14には液位センサ16(水溶液タンク14aの液位センサ16aに相当)が装着され、水溶液タンク14内のメタノール水溶液の液位が検出される。
アノード供給手段20aは、水溶液タンク14の出口とアノード12の入口とを結ぶ流路P1aを含み、流路P1aには上流側から濃度センサ22、水溶液ポンプ24および水溶液フィルタ26が介挿される。
アノード供給手段20aおよび流路P6a(アノード回収手段)を介して、水溶液タンク14とアノード12bとの間でメタノール水溶液を循環させることができる。
また、水溶液タンク14には燃料補給手段30が接続される。燃料補給手段30は、メタノール水溶液よりも高濃度のメタノール燃料を収容する燃料タンク32と、燃料タンク32と水溶液タンク14とを連結する流路P7と、流路P7に介挿される燃料ポンプ34とを含む。燃料タンク32には液位センサ36が装着され、燃料タンク32内のメタノール燃料の液位が検出される。
また、燃料電池システム10aはカソード循環手段37aを含む。カソード循環手段37aは、メタノール水溶液(初期的には水)が収容される水溶液タンク98と、水溶液タンク98内のメタノール水溶液をカソード12cに供給するために水溶液タンク98の出口とカソード12cの入口とを連結するカソード供給手段38aと、カソード12cの出口と水溶液タンク98の入口とを連結するカソード回収手段50aとを含む。
水溶液タンク98には液位センサ100(水溶液タンク14bの液位センサ18bに相当)が装着され、水溶液タンク98内のメタノール水溶液の液位が検出される。
カソード供給手段38aは、水溶液タンク98の出口とセルスタック12cの入口とを結ぶ流路P10aと、流路P10aに介挿される混合器44とを含む。混合器44には流路P11が接続され、流路P11にはエアポンプ46およびエアフィルタ48が接続される。また、水溶液タンク98にはドレイン40が接続され、ドレイン40にはソレノイドバルブ42が介挿される。
カソード回収手段50aは、水溶液タンク98の入口とカソード12cの出口とを結ぶ流路P14aを含む。流路P14aには、カソード12c側から順に気液分離室58aおよび再送ポンプ60が介挿され、気液分離室58aには、冷却ファン52aを有する気液分離器54aが設けられ、さらに気液分離器54aには排気ガスパイプ56aが設けられる。
セルスタック12における反応後の空気とメタノール水溶液はカソード12cから気液分離室58aに向けて送られ、気液分離器54aによって空気とメタノール水溶液とが分離され、空気は排気ガスパイプ56aから排出され、メタノール水溶液のみが再送ポンプ60によって水溶液タンク98に戻される。
カソード供給手段38aとカソード回収手段50aとを介して、水溶液タンク98とカソード12cとの間でメタノール水溶液を循環させることができる。
アノード12bにメタノール水溶液を供給する水溶液タンク14とカソード12cにメタノール水溶液を供給する水溶液タンク98とは切り替えられず、水溶液タンク14と水溶液タンク98とは移送手段102によって連結される。移送手段102は、水溶液タンク14と水溶液タンク98とを結ぶ流路P15と、流路P15に介挿される移送ポンプ104とを含む。
また、流路P1aの濃度センサ22近傍には水溶液温度センサ62が設けられ、セルスタック温度センサ64がセルスタック12に装着され、外気温度センサ66がエアフィルタ48近傍に設けられる。
このような燃料電池システム10aの電気的構成を図5に示す。
燃料電池システム10aでは、CPU70に、液位センサ16,100から検出信号が与えられ、CPU70によって、バルブA〜Dではなく移送ポンプ104が制御される。また、メモリ72に、図6に示す動作を実行するためのプログラムやデータが記憶される。その他の点については燃料電池システム10と同様であるのでその重複する説明は省略する。
この実施形態では、第1水溶液タンクは水溶液タンク14を含み、第2水溶液タンクは水溶液タンク98を含む。外部放出手段はソレノイドバルブ42および気液分離器54aを含む。判断手段は、液位センサ16,100および濃度センサ22を含む。各種制御手段はCPU70を含む。第1液位検出手段は液位センサ16を含み、第2液位検出手段は液位センサ100を含む。燃料水溶液を霧状にして供給する供給手段は混合器44を含む。気液分離手段は気液分離器54aを含む。調整手段は、冷却ファン52aおよびCPU70を含む。濃度検出手段は濃度センサ22を含む。
つぎに、図6を参照して、燃料電池システム10aの動作を説明する。
まず、燃料電池システム10aのメインスイッチ(図示せず)がオンされると、燃料電池システム10aが起動され(ステップS51)、燃料タンク32からのメタノール燃料が水溶液タンク14aに供給されてメタノール水溶液の濃度が調整され、水溶液タンク14内のメタノール水溶液がアノード12bに、水溶液タンク14b内のメタノール水溶液がカソード12cにそれぞれ供給され発電が開始される(ステップS53)。
セルスタック12では、上記化1の化学反応が行われ、水溶液タンク14内のメタノール水溶液の濃度が低くなっていくため、発電中、水溶液タンク14には燃料タンク32から高濃度のメタノール水溶液が供給され濃度が調整される。
一方、水溶液タンク98内のメタノール水溶液は徐々に減少していく。そこで、次のステップにおいて、液位センサ100の出力に基づいて水溶液タンク98の液位が第2閾値以下に低下したか否かが判断される(ステップS55)。
水溶液タンク98の液位が第2閾値以下であると判断されれば、水の回収量が増加するように水回収パラメータが変更される(ステップS57)。この実施形態では、CPU70からの指令によって流路P14aに設けられている気液分離器54aの冷却ファン52aの回転数を上げて水の回収量を増やす。そして、燃料ポンプ34が停止される(ステップS59)。
一方、水溶液タンク98の液位が第2閾値を超えている場合には、液位センサ16の出力に基づいて水溶液タンク14の液位が第1閾値以上か否かが判断される(ステップS61)。水溶液タンク14の液位が第1閾値未満であればステップS53に戻り、発電が継続される。一方、水溶液タンク14の液位が第1閾値以上であればステップS59に進む。
ステップS59において燃料ポンプ32が停止された後も発電を継続することで、水溶液タンク14に保持されるメタノール水溶液の濃度を低下させる。
濃度センサ22によって検出されるメタノール水溶液の濃度が1%以下に低下するまで発電が継続される。しかし、このとき水溶液タンク98の液位が第2閾値よりも高い位置にあると、水溶液タンク14から水溶液タンク98へのメタノール水溶液の移送量が制限され、十分に移送できなくなるおそれがある。したがって、メタノール水溶液の移送量を十分に確保するために、水溶液タンク98の液位が第2閾値以下か否かが監視される(ステップS63)。その液位が第2閾値を超えている場合には、ドレイン40を開いて液位が第2閾値になるまでメタノール水溶液が捨てられる(ステップS65)。一方、ステップS63において、水溶液タンク98の液位が第2閾値以下であると判断されれば、ドレイン40を閉じる(ステップS67)。
そして、水溶液タンク14から供給されるメタノール水溶液の濃度が1%以下になりかつ水溶液タンク98の液位調整が終わるまで(ステップS69がNOである限り)、ステップS59に戻る。そして、水溶液タンク14から供給されるメタノール水溶液の濃度が1%以下になりかつ水溶液タンク98の液位調整が終われば(ステップS69がYESになれば)、水溶液ポンプ24およびエアポンプ46を停止し発電を停止させる(ステップS71)。そして、移送ポンプ104を駆動することによって水溶液タンク14のメタノール水溶液が水溶液タンク98に移送される(ステップS73)。この移送処理は水溶液タンク14の液量が第1閾値未満になるまで(水溶液タンク75がYESになるまで)継続され、当該液量が第1閾値未満になると移送ポンプ104が停止される(ステップS77)。移送処理が終了すると、水溶液タンク14に燃料タンク32から高濃度燃料が補給され初期の濃度設定が行われ(ステップS79)、発電が再開され(ステップS81)、ステップS55に戻る。
燃料電池システム10aによれば、液位センサ16,100および濃度センサ22の出力に基づいて水溶液タンク14内のメタノール水溶液を外部に放出する必要があるか否かを簡単かつ確実に判断することができる。そして、必要なときに水溶液タンク14内のメタノール水溶液を水溶液タンク98に移送することによって、水溶液タンク14の液位を確実に制御でき、発電を継続することができる。
また、アノード12bからのメタノール水溶液を水溶液タンク14に戻し、カソード12cからのメタノール水溶液を水溶液タンク98に戻すことによって、メタノール水溶液を有効に利用することができる。
さらに、アノード循環手段13a内のメタノール水溶液を水溶液タンク98に移送することができるので、移送量の多少にかかわらず確実にメタノール水溶液を移送できる。
燃料電池システム10aにおいても、燃料電池システム10と略同様の効果を得ることができる。
なお、図7に示すように、水溶液タンク14を水溶液タンク98よりも重力方向上側に設けておき、移送用の流路P15aにバルブ105を設け重力を利用することによって、移送ポンプ104を用いることなくステップS73の移送処理を行うこともできる。このように移送ポンプ104が不要であるので、消費電力を削減できる。
また、水溶液タンク14の所定の位置に移送用流路の接続口を設けておけば、電気的に制御することなく移送後の水溶液タンク14の液位を一定に保つことができる。水溶液タンク14および水溶液タンク98の液量が多いときには、気液分離器の分離能力を変更することでタンクの液量を調整することができる。
さらに、図3のステップS9、図6のステップS57において、次のようにして水回収パラメータを変更してもよい。
たとえば、エアポンプ46による空気の供給量を減らして飽和水蒸気量を減らすことによって、水の回収量を増やす。また、カソード12cへのメタノール水溶液の供給を停止し、外気に含まれる水分をカソード12cに取り込むことによって、水の回収量を増やす。さらに、燃料電池運転時の目標温度を低く設定することで水の蒸散を抑えて、水の回収量を増やす。
なお、この発明は、以下のように構成されてもよい。
図8に示す燃料電池システム10bでは、セルスタック12のアノード12bに、水溶液タンク14を含みメタノール水溶液をアノード12bに循環供給するアノード循環手段13aを接続し、メタノール水溶液を外部に放出する外部放出手段106をアノード循環手段13aの供給側に設け、アノード循環手段13aに高濃度のメタノール燃料を補給する燃料補給手段30を接続する。
燃料電池システム10bでは、発電を継続してアノード循環手段13aに存在するメタノール水溶液の量が増加しても、メタノール水溶液を外部に放出することによってメタノール水溶液量を調整でき、メタノール水溶液の増加によって発電が継続できなくなることを防止できる。また、メタノール水溶液を外部に放出する必要があると判断したときにメタノール水溶液を放出することで、外部に放出され発電に使用されなくなる燃料水溶液を最小限に抑えることができる。
この発明は、燃料電池システム10bのようにアノード循環手段13aにメタノール水溶液よりも高濃度のメタノール燃料を補給するアニオン交換膜型燃料電池システムに好適に用いることができる。
また、図9に示す燃料電池システム10cでは、外部放出手段106aが、メタノール水溶液をカソード12cに供給するカソード供給手段38aを含み、メタノール水溶液をカソード12cに供給した後に外部に放出するように設けられる。その他の構成については燃料電池システム10bと同様である。
燃料電池システム10cでは、メタノール水溶液をカソード12cに供給してから外部に放出することで、発電反応に使用される水をカソードに多く供給することができる。
さらに、図10に示す燃料電池システム10dでは、メタノール水溶液をカソード12cに循環供給するカソード循環手段37bを備え、メタノール水溶液を外部に放出する外部放出手段106をカソード循環手段37bの供給側に設ける。その他の構成については燃料電池システム10bと同様である。
燃料電池システム10dでは、水溶液タンク14内のメタノール水溶液をカソード12cに循環供給することで、メタノール水溶液の濃度を十分小さくしてから外部に放出することができる。これによって燃料を有効に利用することができる。
図11に示す燃料電池システム10eでは、セルスタック12のアノード12bにアノード循環手段13を接続し、アノード循環手段13は、それぞれメタノール水溶液を保持する水溶液タンク14a,14bを含む。さらに、外部放出手段106bが、メタノール水溶液をカソード12cに供給するカソード供給手段38を含み、メタノール水溶液をカソード12cに供給した後に外部に放出するように設けられる。
燃料電池システム10eでは、水溶液タンク14a,14bのいずれか一方からアノード12bにメタノール水溶液を供給しかつ他方の水溶液タンクからカソード12cにメタノール水溶液を供給し、これらの水溶液タンクからのメタノール水溶液の供給先を切り替えることによって、水溶液タンク14a,14bの液位を調整できる。したがって、水溶液タンクからメタノール水溶液が溢れたり無くなるということはなく、発電を長時間継続することができる。
図12に示す燃料電池システム10fでは、アノード循環手段13は、アノード12bへメタノール水溶液を供給する元を水溶液タンク14a,14b間で切り替える第1切替手段となるバルブA、およびアノード12bからメタノール水溶液が戻される先を水溶液タンク14a,14b間で切り替える第2切替手段となるバルブBを含み、カソード供給手段38aはカソード12cへメタノール水溶液を供給する元を水溶液タンク14a,14b間で切り替える第3切替手段となるバルブCを含む。その他の構成については燃料電池システム10eと同様である。
燃料電池システム10fでは、バルブA〜Cを制御するだけで、水溶液タンク14a,14bとアノード12bおよびカソード12cとの接続を容易に切り替えることができる。
さらに、図13に示す燃料電池システム10gでは、カソード供給手段38aはメタノール水溶液を保持する水溶液タンク98を含む。また、水溶液タンク14内のメタノール水溶液を水溶液タンク98に移送する移送手段102をさらに備える。その他の構成については燃料電池システム10cと同様である。
また、図14に示す燃料電池システム10hでは、アノード循環手段13bは、水溶液タンク14,98、水溶液タンク14からアノード12bにメタノール水溶液を供給するアノード供給手段20a、アノード12bから水溶液タンク98にメタノール水溶液を戻すアノード回収手段28a、水溶液タンク98内のメタノール水溶液をカソード12cに供給するカソード供給手段38a、およびカソード12cから水溶液タンク14へメタノール水溶液を戻すカソード回収手段50bを含む。そして、カソード供給手段38aに外部放出手段106が設けられている。
燃料電池システム10hでは、切替手段や移送手段を用いることなくメタノール水溶液を有効利用することができる。
さらに、図15に示す燃料電池システム10iでは、アノード循環手段13cは、メタノール水溶液をアノード12bに循環供給するだけではなくカソード12cにも供給するように構成されており、カソード12cの出口に外部放出手段106が設けられている。
また、図16に示す燃料電池システム10jでは、アノード循環手段13dは、メタノール水溶液をアノード12bに供給し、アノード12bから放出されるメタノール水溶液をカソード12cに供給し、さらにカソード12cからのメタノール水溶液を水溶液タンク14に戻すように構成される。そして、アノード循環手段13dのうち水溶液タンク14とアノード12bとの間の箇所に外部放出手段106が設けられている。
図8から図16に示す燃料電池システム10bから10jにおいて、水溶液タンク内の液位やセルスタック12に供給されるメタノール水溶液の濃度に基づいて、メタノール水溶液を外部に放出する必要があるか否かを判断し、その結果に基づいて、外部放出手段、第1切替手段〜第3切替手段および移送手段の動作を制御するようにしてもよい。
また、図9から図16に示す燃料電池システム10cから10jにおいて、メタノール水溶液を空気と混合して霧状にカソード12cに供給するようにしてもよい。この場合、カソード12cからのメタノール水溶液と空気との混合物を気液分離してメタノール水溶液を回収してもよい。さらに、気液分離能力を調整してメタノール水溶液の回収量を変更してもよく、気液分離されたメタノール水溶液は気体の状態で外部に放出されることが望ましい。
さらに、図13に示す燃料電池システム10gにおいて、図7に示すように水溶液タンク14を水溶液タンク98よりも高くなるように構成してもよい。
上述の実施形態では、セルスタック12に供給される燃料としてメタノールを用いる場合について説明したが、これに限定されず、燃料としてメタノール以外のアルコール類、エーテル類、炭化水素類、アセタール類等が用いられてもよい。
燃料電池システム10は、自動二輪車、自動車、船舶等の任意の輸送機器に用いることができる。
この発明の一実施形態の要部を示す図解図である。 図1に示す実施形態の電気的構成を示すブロック図である。 図1に示す実施形態の動作の一例を示すフロー図である。 この発明の他の実施形態の要部を示す図解図である。 図4に示す実施形態の電気的構成を示すブロック図である。 図4に示す実施形態の動作の一例を示すフロー図である。 メタノール水溶液の移送態様の変形例を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。 この発明のその他の実施形態の要部を示す図解図である。
符号の説明
10,10a〜10j 燃料電池システム
12 セルスタック
12a 電解質膜
12b アノード
12c カソード
13,13a,13b,13c,13d アノード循環手段
14,14a,14b,98 水溶液タンク
16,16a,16b,18a,18b,36,100 液位センサ
20,20a アノード供給手段
22 濃度センサ
28,28a アノード回収手段
30 燃料補給手段
32 燃料タンク
37,37a,37b カソード循環手段
38,38a カソード供給手段
44 混合器
50,50a,50b カソード回収手段
54,54a 気液分離器
52,52a 気液分離器用冷却ファン
70 CPU
72 メモリ
102 移送手段
106,106a,106b 外部放出手段
A,B,C,D,105 バルブ
P1〜P15,P1a,P6a,P10a,P14a,P15a 流路

Claims (38)

  1. アニオン交換膜を有する電解質膜とアノードとカソードとを含む燃料電池、
    前記燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する第1水溶液タンクを含み、前記燃料水溶液を前記アノードに循環供給するアノード循環手段、
    前記燃料水溶液を前記アノード循環手段の外部に放出する外部放出手段、
    前記燃料水溶液を前記外部に放出する必要があるか否かを判断する判断手段、および
    前記判断手段による判断結果に基づいて前記外部放出手段を制御する放出制御手段を備える、燃料電池システム。
  2. 前記燃料水溶液よりも高濃度の燃料を前記アノード循環手段に補給する燃料補給手段をさらに備える、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記外部放出手段は前記燃料水溶液を前記カソードに供給するカソード供給手段を含み、前記燃料水溶液は前記カソードに供給された後、前記外部に放出される、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料水溶液を前記カソードに循環供給するカソード循環手段を備える、請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記判断手段は、前記第1水溶液タンクの液位を検出する第1液位検出手段を含む、請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池システム。
  6. 前記アノード循環手段は前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、
    前記判断手段による判断結果に基づいて、前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとのいずれか一方から前記アノードに前記燃料水溶液を循環供給しかつ他方の水溶液タンクから前記カソードに前記燃料水溶液を供給するように、前記アノード循環手段および前記カソード供給手段を制御する送液制御手段を備える、請求項3に記載の燃料電池システム。
  7. 前記アノード循環手段は前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、
    前記判断手段による判断結果に基づいて、前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとのいずれか一方から前記アノードに前記燃料水溶液を循環供給しかつ他方の水溶液タンクから前記カソードに前記燃料水溶液を循環供給するように、前記アノード循環手段および前記カソード循環手段を制御する送液制御手段を備える、請求項4に記載の燃料電池システム。
  8. 前記アノード循環手段は前記アノードへ前記燃料水溶液を供給する元を前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとの間で切り替える第1切替手段、および前記アノードから前記燃料水溶液が戻される先を前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとの間で切り替える第2切替手段を含み、
    前記カソード供給手段は前記カソードへ前記燃料水溶液を供給する元を前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとの間で切り替える第3切替手段を含み、
    前記送液制御手段は、前記第1切替手段から前記第3切替手段を制御する、請求項6に記載の燃料電池システム。
  9. 前記アノード循環手段は前記アノードへ前記燃料水溶液を供給する元を前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとの間で切り替える第1切替手段、および前記アノードから前記燃料水溶液が戻される先を前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとの間で切り替える第2切替手段を含み、
    前記カソード循環手段は前記カソードへ前記燃料水溶液を供給する元を前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとの間で切り替える第3切替手段、および前記カソードから前記燃料水溶液が戻される先を前記第1水溶液タンクと前記第2水溶液タンクとの間で切り替える第4切替手段を含み、
    前記送液制御手段は、前記第1切替手段から前記第4切替手段を制御する、請求項7に記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料補給手段は、前記アノード循環手段における前記第2切替手段よりも上流側に前記燃料を補給する、請求項8または9に記載の燃料電池システム。
  11. 前記カソード供給手段は前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、
    前記アノード循環手段の前記燃料水溶液を前記第2水溶液タンクに移送する移送手段をさらに備える、請求項3に記載の燃料電池システム。
  12. 前記アノード循環手段の前記燃料水溶液を前記カソード循環手段に移送する移送手段をさらに備える、請求項4に記載の燃料電池システム。
  13. 前記カソード循環手段は前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクを含み、
    前記移送手段は前記アノード循環手段の前記燃料水溶液を前記第2水溶液タンクに移送する、請求項12に記載の燃料電池システム。
  14. 前記判断手段による判断結果に基づいて前記移送手段を制御する移送制御手段を備える、請求項11から13のいずれかに記載の燃料電池システム。
  15. 前記判断手段は、前記第1水溶液タンクの液位を検出する第1液位検出手段と、前記第2水溶液タンクの液位を検出する第2液位検出手段とを含む、請求項6から11および13のいずれかに記載の燃料電池システム。
  16. 前記第1水溶液タンクは前記第2水溶液タンクよりも上側に設けられている、請求項11,13および15のいずれかに記載の燃料電池システム。
  17. 前記アノード循環手段は、前記第1水溶液タンクから前記アノードに供給した前記燃料水溶液を戻す第2水溶液タンクと、
    前記第2水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記カソードに供給するカソード供給手段とを含み、
    前記アノード循環手段は前記カソードからの前記燃料水溶液を前記第1水溶液タンクに戻す、請求項1に記載の燃料電池システム。
  18. 前記判断手段は前記燃料水溶液の濃度を検出する濃度検出手段を含む、請求項1から17のいずれかに記載の燃料電池システム。
  19. 前記カソード循環手段は前記燃料水溶液を霧状にして前記カソードに供給する供給手段を含む、請求項4,7,9,12および13のいずれかに記載の燃料電池システム。
  20. 前記カソード供給手段は前記燃料水溶液を霧状にして前記カソードに供給する供給手段を含む、請求項3,6,8,11および17のいずれかに記載の燃料電池システム。
  21. 前記外部放出手段は前記カソードからの前記燃料水溶液と空気とを分離する気液分離手段を含む、請求項19または20に記載の燃料電池システム。
  22. 前記気液分離手段による分離で回収される前記燃料水溶液の量を調整する調整手段をさらに含む、請求項21に記載の燃料電池システム。
  23. 前記放出制御手段は前記判断手段の判断結果に基づいて前記調整手段を制御する、請求項22に記載の燃料電池システム。
  24. アニオン交換膜を有する電解質膜とアノードとカソードとを含む燃料電池および前記燃料電池に供給すべき燃料水溶液を保持する第1水溶液タンクを備える燃料電池システムの運転方法であって、
    前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記アノードに循環供給し、
    前記燃料水溶液を外部に放出する必要があるとき前記燃料水溶液を前記外部に放出する、燃料電池システムの運転方法。
  25. 前記燃料水溶液よりも高濃度の燃料を補給することで前記燃料水溶液の濃度を調整する、請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法。
  26. 前記燃料水溶液を前記カソードに供給し、その後前記外部に放出する、請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法。
  27. 前記燃料水溶液を前記カソードに循環供給する、請求項24に記載の燃料電池システムの運転方法。
  28. 前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、
    前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記アノードに供給し、前記アノードからの前記燃料水溶液を前記第1水溶液タンクに戻すとともに、前記第2水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記カソードに供給し、
    前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記外部に放出する必要があるときには前記第1水溶液タンクおよび前記第2水溶液タンクの前記燃料水溶液の供給先を切り替え、前記第2水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記アノードに供給しながら前記アノードからの前記燃料水溶液を前記第2水溶液タンクに戻すとともに、前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記カソードに供給する、請求項26に記載の燃料電池システムの運転方法。
  29. 前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、
    前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記アノードに供給しかつ前記第2水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記カソードに供給するとともに、前記アノードからの前記燃料水溶液を前記第1水溶液タンクに戻しかつ前記カソードからの前記燃料水溶液を前記第2水溶液タンクに戻し、
    前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記外部に放出する必要があるときには前記第1水溶液タンクおよび前記第2水溶液タンクの前記燃料水溶液の供給先を切り替え、前記第2水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記アノードに供給しながら前記アノードからの前記燃料水溶液を前記第2水溶液タンクに戻すとともに、前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記カソードに供給しながら前記カソードからの前記燃料水溶液を前記第1水溶液タンクに戻す、請求項27に記載の燃料電池システムの運転方法。
  30. 前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、
    前記第2水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記カソードに供給し、
    前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記外部に放出する必要があるとき前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記第2水溶液タンクに移送する、請求項26に記載の燃料電池システムの運転方法。
  31. 前記燃料水溶液を保持する第2水溶液タンクをさらに備え、
    前記第2水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記カソードに循環供給し、
    前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記外部に放出する必要があるとき前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を前記第2水溶液タンクに移送する、請求項27に記載の燃料電池システムの運転方法。
  32. 前記第1水溶液タンクの液位が第1閾値以上になれば、前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を外部に放出する必要があると判断する、請求項24から31のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法。
  33. 前記第2水溶液タンクの液位が第2閾値以下になれば、前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を外部に放出する必要があると判断する、請求項24から31のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法。
  34. 前記アノードに供給される前記燃料水溶液の濃度が所定値以下になれば、前記第1水溶液タンク内の前記燃料水溶液を外部に放出する必要があると判断する、請求項24から31のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法。
  35. 前記燃料水溶液を空気と混合して前記カソードに供給する、請求項26から34のいずれかに記載の燃料電池システムの運転方法。
  36. 前記カソードからの前記燃料水溶液と前記空気との混合物を気液分離して前記燃料水溶液を回収する、請求項35に記載の燃料電池システムの運転方法。
  37. 気液分離能力を調整し前記燃料水溶液の回収量を変更する、請求項36に記載の燃料電池システムの運転方法。
  38. 気液分離された前記燃料水溶液を気体の状態で前記外部に放出する、請求項37に記載の燃料電池システムの運転方法。
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