JP2007299647A - 燃料電池および燃料電池の制御方法 - Google Patents

燃料電池および燃料電池の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007299647A
JP2007299647A JP2006126954A JP2006126954A JP2007299647A JP 2007299647 A JP2007299647 A JP 2007299647A JP 2006126954 A JP2006126954 A JP 2006126954A JP 2006126954 A JP2006126954 A JP 2006126954A JP 2007299647 A JP2007299647 A JP 2007299647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
fuel
fuel cell
generation time
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006126954A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiji Kuno
泰司 久野
Akihiro Ozeki
明弘 尾関
Daisuke Watanabe
大介 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2006126954A priority Critical patent/JP2007299647A/ja
Publication of JP2007299647A publication Critical patent/JP2007299647A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 スタックの劣化を考慮した発電出力の制御を行うことの可能な燃料電池および燃料電池の制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 燃料電池1の発電部2により発電を開始したら、累積発電時間のカウントをする。累積発電時間の増加が基準量以上の場合は、その時点でのスタック内のメタノール濃度を算出する。スタック内のメタノール濃度を算出したら、メタノール濃度を、適切な値に変更するように制御部3により各所のバルブやポンプ等を制御する。累積発電時間の増加に伴い、供給するメタノール濃度を上昇させることで発電出力の低下を防止または軽減することができ、燃料電池システムの寿命を延ばすことが可能になる。発電出力を保つために必要なメタノール濃度を、累積発電時間を基に算出するため、スタックの劣化の度合いを考慮に入れた発電出力の制御が可能となる
【選択図】 図6

Description

本発明は、燃料電池に関する。
現在、携帯可能なノート型のパーソナルコンピュータ(以下、ノートPCと称する)、モバイル機器等の電子機器の電源としては、主に、リチウムイオンバッテリなどの二次電池が用いられている。近年、これら電子機器の高機能化に伴う消費電力の増加や更なる長時間使用の要請から、高出力で充電の必要のない小型燃料電池が新たな電源として期待されている。燃料電池には種々の形態があるが、特に、燃料としてメタノール溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池(以下、DMFCと称する)は、水素を燃料とする燃料電池に比べて燃料の取扱いが容易で、システムが簡易である。DMFCは発電の際に排出される未使用燃料を再度発電のために使用することができるため、小型で長時間運転が求められる電子機器の電源として適している。このような未使用燃料を再度発電のために使用するDMFCは、DMFCの運転状況の変化に伴い、排出される未使用燃料のメタノール濃度も変化する。DMFCを安定動作させるためには、スタックへ供給する濃度または未使用燃料の濃度をリアルタイムに検出し、検出されたメタノール濃度に応じた量の濃度の高いメタノールを供給する必要がある。
DMFCへの小型化への要求に伴い、メタノール濃度を測定する濃度計にも小型化が要求されるが、濃度計を小型化すると検出精度が低下しDMFCの要求する機能を実現できない場合がある。このような問題を解決するものとして、例えば特許文献1に記載されている燃料電池システムが挙げられる。
特許文献1には、スタックの出力電圧を定期的に測定し、出力電圧が既定の値よりも下回った場合に、メタノール溶液中のメタノール濃度を算出して濃度調整を行う燃料電池が記載されている。この時のメタノール濃度は、定常的に電流を流している状態の電圧と、電流がほとんど流れていない無負荷時の電圧から測定され、別途濃度計を設ける必要がない。そのため、濃度計の小型化に伴う濃度検出精度低下を防止することができ、出力低下を防止することが可能となる。
特開2005−285628号公報
しかし、上記の方式の場合、定期的に出力電圧を監視して制御しているのみで、使用時間の増加に伴うスタックの劣化を考慮した制御ではないという問題がある。
そこで本発明の目的は、スタックの劣化を考慮した発電出力の制御を行うことの可能な燃料電池および燃料電池の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る燃料電池は、それぞれ対向配置されたアノードおよびカソードを有する単セルと、前記アノードに燃料を供給する燃料流路と前記カソードに酸化剤を供給する酸化剤流路とを有するセパレータと、前記単セルと前記セパレータとが交互に積層されたスタックと、前記スタックに液体燃料を供給する燃料供給手段と、前記燃料供給手段により供給された液体燃料を用いて化学反応により発電を行う起電部と、前記起電部による発電時間を測定する発電時間測定手段と、前記発電時間に基づいて、前記液体燃料の供給を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために本発明に係る燃料電池の制御方法は、それぞれ対向配置されたアノードおよびカソードを有する単セルと、前記アノードに燃料を供給する燃料流路と前記カソードに酸化剤を供給する酸化剤流路とを有するセパレータと、前記単セルと前記セパレータとが交互に積層されたスタックと、前記スタックに液体燃料を供給する燃料供給手段と、前記燃料供給手段により供給された液体燃料を用いて化学反応により発電を行う起電部と、を有する燃料電池の制御方法において、前記液体燃料を用いて前記起電部により発電し、 前記起電部による発電時間を測定し、前記測定された発電時間に基づいて、前記液体燃料の供給を制御することを特徴とする。
本発明によれば、スタックの劣化を考慮した発電出力の制御を行うことの可能な燃料電池および燃料電池の制御方法を提供することができる。
以下本発明に係る実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る燃料電池装置を示す外観斜視図である。図2は燃料電池装置をノート型コンピュータに接続した状態を示す外観斜視図である。燃料電池1は例えばノート型コンピュータ10の外部電源として用いられる。この燃料電池1はダイレクトメタノール方式の燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)である。メタノールと水を混合した予混合液を燃料とし、この予混合液を空気中の酸素と電解質膜で化学反応させることによって発電させる。このDMFCは、水素を燃料に用いる燃料電池よりも取り扱いが容易で、装置全体を小型にまとめることができる。
燃料電池1は、直方体に形成された本体11と、本体11の底に沿って平坦に延出した載置部12とを有している。本体11の壁部には多数の通気孔11aが形成されている。本体11の内部には後述する発電部が納められている。本体11の一部は、カバー11bとして取り外せるように形成されている。本体11のカバー11bを取り外した部分には後述する燃料タンクが入れられている
載置部12は、ノート型コンピュータ10の後部とドッキングできるように形成されている。載置部12の内部には、後述する制御部が設けられている。制御部は発電部の動作を制御する。載置部12の上面には、ノート型コンピュータ10を連結するロック機構13と、燃料電池1から電力をノート型コンピュータ10に供給するためのコネクタ14とが設けられている。
ロック機構13は、載置部12上の3箇所に配置されており、それぞれ位置決め突起131とフック132とを備える。ノート型コンピュータ10の後部底面には、ロック機構13に連結される係合孔、およびコネクタ14に接続されるソケットが設けられている。
ノート型コンピュータ10が載置部12に押し当てられると、ロック機構13がノート型コンピュータ10の係合孔に挿入される。フック132によって載置部12にノート型コンピュータ10が保持される。その結果、ノート型コンピュータ10のソケットがコネクタ14と電気的に接続される。この状態で、本体11に設けられたスイッチがオンにされると、燃料電池1は、発電を開始する。
載置部12は、さらにイジェクトボタン15を備える。このイジェクトボタン15を押すと、ロック機構13のフック132が解除され、ノート型コンピュータ10を燃料電池1から取り外すことができるようになる。
図3は燃料電池装置本体内に配設された発電部を示す外観斜視図である。発電部2は、燃料タンク31、混合タンク41、起電部50、排液冷却器71、第1の冷却ファン72、復水器81、第2の冷却ファン82、濃度センサ90、および送気ポンプ61、水回収ポンプ85等を備える。これらはベースマニホールド100の上に載置され、一体に支持される。混合液や水等の流体を流す複数の流路は、ベースマニホールド100の中に形成されている。
ベースマニホールド100は、外径が矩形状のベース基板およびベース基板とほぼ同一外形に形成された板状のカバー部材を有している。ベース基板には、流路となる溝が形成され、カバー部材は、これらの溝を覆うようにベース基板に張り合わされている。
排液冷却器71は、第1の冷却ファン72および第2の冷却ファン82を挟んで、復水器81と並べて配置される。予混合液冷却器73は、配管を蛇腹状に折り返した形状を有する。
復水器81は、水平方向に対して傾斜して伸びる複数の凝縮管と、この凝縮管の回りに取り付けられる冷却フィンとを備える。第2の冷却ファン82は、復水器81の凝縮管に取り付けられた冷却フィンに沿って、本体11の通気孔11aを通して取り入れた外気を送る。
図4は燃料電池の発電システムの系統図である。発電部2は、燃料供給部30と予混合液循環部40と起電部50と空気供給部60と燃料冷却部70と水回収部80と濃度センサ90とを備える。
燃料供給部30は、燃料タンク31と燃料供給路32と燃料バルブ33と燃料ポンプ34とで構成されている。予混合液循環部40は、混合タンク41と循環ポンプ42と混合液供給路43と混合液回収路44とフィルタ45とイオンフィルタ46と循環逆止弁47とで構成されている。起電部50は、複数のセルが積層されて構成されている。各セルは、アノード(燃料極)51とカソード(空気極)52とこれらの間に挟まれる電解質膜53とで構成されている。空気供給部60は、送気ポンプ61と吸気バルブ62と吸気フィルタ63とで構成されている。燃料冷却部70は、排液冷却器71と第1の冷却ファン72と予混合液冷却器73とで構成される。水回収部80は、復水器81と第2の冷却ファン82と回収槽83と水供給路84と水回収ポンプ85とで構成される。濃度センサ90は、例えば音速センサが適用されている。物質中の音速を計測することでその物質の密度が分かる。これを基に燃料であるメタノールと水との分子量から予混合液の濃度が求まる。
燃料タンク31には、液体燃料として高濃度のメタノールが入れられている。燃料タンク31は、取替えが簡単な燃料カートリッジとして構成されている。したがって、燃料タンク31を取り替える際は、本体11に設けられたカバー11bを取り外し、燃料タンク31を本体11から取り出す。燃料タンク31は、燃料供給路32によって混合タンク41に連通されている。燃料供給路32の途中には、燃料バルブ33と燃料ポンプ34が設けられている。燃料バルブ33は、電磁弁であり、燃料ポンプ34とともに制御部3によって、動作制御される。
制御部3は、燃料バルブ33、燃料ポンプ34、循環ポンプ42、送気ポンプ61、吸気バルブ62、第1の冷却ファン72、第2の冷却ファン82、水位センサ83a、水回収ポンプ85、排気バルブ88、濃度センサ90と信号線で接続され、これらを制御する。制御部3は、燃料ポンプ34、循環ポンプ42、送気ポンプ61、水回収ポンプ85の各々の流量、および吸気バルブ62、排気バルブ88の各々の開度によって、燃料電池1内の各流体の流れを制御する補機を構成している。
混合タンク41は槽41aと蓋41bとで構成されている。混合タンク41の槽41aには燃料供給路32と連通される燃料流入口32aと、混合液供給路43と連通される混合液流出口43aと、混合液回収路44と連通される混合液流入口44aとが設けられている。
混合液供給路43および混合液回収路44は、混合タンク41と起電部50との間に設けられ、予混合液を循環させるループを形成している。混合液供給路43は、混合タンク41から起電部50へ予混合液を送通する。混合液回収路44は、起電部50から混合タンク41へ予混合液を送通する。
混合液供給路43には、循環ポンプ42とフィルタ45とイオンフィルタ46と循環逆止弁47とが設けられている。フィルタ45は、混合タンク41と循環ポンプ42との間に配置されている。イオンフィルタ46は、循環ポンプ42と循環逆止弁47との間に配置されている。循環ポンプ42は、予混合液を混合タンク41から起電部50へ送液する。
混合液回収路44には、排液冷却器71が設けられている。排液冷却器71は、複数回折り返された伝熱管と、この伝熱管の周りに直角に取り付けられた多数の放熱フィンとを有している。また、第1の冷却ファン72が、排液冷却器71に取り付けられる。第1の冷却ファン72は、本体11の通気孔11aから外気を冷却空気として吸い込み、放熱フィンに沿う方向に空気を送る。
起電部50には、アノード51とカソード52とが電解質膜53を挟むように配置されている。アノード51には混合液供給路43及び混合液回収路44が接続され、予混合液が流される。カソード52には空気供給部60と通じる吸気路64及び復水器81と通じる排気路86が接続され、空気が流される。
起電部50では、アノード51に流される予混合液中のメタノールおよび水が電解質膜53を介して、カソード52に流される空気中の酸素と反応し、発電される。このとき、アノード51側では、反応生成物として二酸化炭素が生成される。生成された二酸化炭素は余った予混合液とともに混合液回収路44に排出される。また、カソード52側では、水が水蒸気の状態で生成される。生成された水は湿り空気となって排気路86に排出される。
空気供給部60は、送気ポンプ61で吸気フィルタ63から酸素を含む空気を吸い込み、吸気路64を通してカソード52に送通する。送気ポンプ61とカソード52との間には、吸気バルブ62が設けられている。排気路86は、復水器81、排気フィルタ87および排気バルブ88を通って、排気口89へと通じている。排気口89は本体11の通気孔11aに向かって開口している。排気路86を通って送られてきた湿り空気中の水分は、復水器81で凝縮され、復水器81の下部に配置される回収槽83に溜まる。回収槽83は、水供給路84によって混合液回収路44の途中に連通している。水位センサ83aが回収槽83に設けられ、溜まった水の水位を検出する。水供給路84の途中には、水回収ポンプ85と逆止弁85aとが設けられている。水回収ポンプ85は、回収槽83の水を混合タンク41に送る。
また、復水器81で水分がある程度回収された空気は、復水器81の上部から排気され、排気フィルタ87へと送通される。排気フィルタ87は、金属触媒などにより構成される。排気フィルタ87は排気路86を通して排気される空気中に含まれるメタノールなどの有害物質を除去する。排気フィルタ87の直下には、貯溜部87aが設けられている。この貯溜部87aは回収路87cを介して、水回収ポンプ85と逆止弁85aとの間で水供給路84に連通される。回収路87cは貯溜部87aへの逆流を防止する逆止弁87bを備える。
濃度センサ90は、予混合液中のメタノール濃度を計測するために、バイパス路91の途中に設けられている。バイパス路91は、循環ポンプ42とイオンフィルタ46との間の混合液供給路43から分岐され、混合タンク41に予混合液を還流する。濃度センサ90の検出分解能が熱によって低下することを防止するために、バイパス路91には、濃度センサ90の上流に予混合液冷却器73が設けられる。
予混合液冷却器73は、第1の冷却ファン72によって形成される冷却空気流に対し排液冷却器71の上流側に配置される。予混合液冷却器73は、配管を蛇腹状に折り返した形状を有する。濃度センサ90に送られる予混合液は、予混合液冷却器73を通過することで冷却される。この場合、予混合液冷却器73の冷却能力は、濃度センサ90に送られる予混合液の温度を40℃以下にする程度であることが望ましい。
燃料電池1の動作中、第1の冷却ファン72および第2の冷却ファン82が駆動され、本体11に形成された通気孔11aを通して外気が本体11内に導入される。通気孔11aを通して本体11内に導入された外気および本体11内の空気は、予混合液冷却器73および排液冷却器71を通り、第1の冷却ファン72に吸気される。第2の冷却ファン82により本体11内に導入された外気および本体11内の空気は、復水器81を通って第2の冷却ファン82に吸気される。また、第1の冷却ファン72および第2の冷却ファン82から排気された空気は、起電部50およびその周囲を通過した後、本体11の外部に排気される。
発電を行う時は、制御部3によってポンプやバルブの動作が制御される。制御部3は燃料ポンプ34を駆動させ、燃料タンク31から混合タンク41に高濃度のメタノールを供給する。燃料流入口32aから噴出したメタノールは、混合タンク41内で、既存の予混合液、アノードから還流された予混合液、混合液回収路44の途中で復水器81の回収槽83から戻された水と、攪拌希釈される。この攪拌は、燃料流入口32aから噴出するメタノールの流れ、および混合液流入口44aから噴出する予混合液の流れによって行われる。
メタノールが足された予混合液は、循環ポンプ42によってアノード51に供給される。カソード52には、送気ポンプ61によって空気が供給されている。供給されたメタノールおよび空気は、アノード51とカソード52との間に設けられた電解質膜53で化学反応する。その結果、アノード51とカソード52との間に電力が発生する。起電部50で発生した電力は、制御部3からコネクタ14を介してノート型コンピュータ10へ供給される。
発電反応に伴い、起電部50のアノード51側には二酸化炭素が生成され、カソード52側には水(水蒸気)が生成される。アノード51側に生じた二酸化炭素および化学反応に供されなかった予混合液は、混合液回収路44へ送られ、排液冷却器71を通して冷却された後、混合タンク41に還流する。
混合タンク41に還流した二酸化炭素は、混合タンク41内で気化する。気化した二酸化炭素は気液分離膜41kを通過して、混合タンク41から生成ガス回収路86aを通って排気路86の途中に合流される。二酸化炭素は、湿り空気とともに排気フィルタ87に通される。二酸化炭素と湿り空気は排気バルブ88を介して、最終的には排気口89から外部へ排気される。気液分離膜41kを通して空気中に飛沫したメタノール及び空気は、排気フィルタ87を通過することで排気フィルタ87に回収除去される。
カソード52側に生じた水は、その大部分が水蒸気となって空気とともに排気路86に排出される。水分を含む湿り空気は、復水器81によって水分が凝縮分離される。空気は、排気バルブ88を通り、排気口89から本体11内に排気される。本体11内の空気は更に通気孔11aを通して外部に排気される。復水器81によって凝縮された水は、回収槽83に溜まり、水回収ポンプ85で混合液回収路44の途中に注入される。水は混合タンク41へ送られ、メタノールと混合された後、混合液供給路43から再び起電部50へ供給される。
また、復水器81によって回収しきれず復水器81よりも下流側の排気路86で結露した水は、排気フィルタ87の直下に設けられる貯溜部87aに溜められる。貯留部87aに溜められた水は水供給路84を介して混合液回収路44の途中に合流される。
混合タンク41内におけるメタノールの濃度は、濃度センサ90によって検出される。制御部3は、検出された濃度に応じて水回収ポンプ85を作動させ、回収槽83から混合タンク41へ供給する水の量を調整する。これにより、予混合液のメタノールの濃度を一定に維持する。また、排気路86を通じて回収される水の回収量、つまり、水蒸気の凝縮量は、復水器81の冷却能力を制御することにより調整される。復水器81の冷却能力は回収槽83の水位に応じて、調整する。本実施形態では、水位センサ83aにより検出された水位に応じて第2の冷却ファン82の駆動電圧を制御する。冷却ファン82の制御により復水器81の冷却能力を調整し、水の回収量を制御する。水回収ポンプ85が制御部3により正転駆動される間、逆止弁85aが開き、逆止弁87bが閉じられる。回収槽83内の水は、水供給路84および逆止弁85aから混合液回収路44を通って混合タンク41へ送られる。
また、制御部3は、一定の動作期間ごとに水回収ポンプ85を所定時間、逆転駆動させる。貯溜部87a内に溜まった水を回収槽83に回収する。水回収ポンプ85が逆転駆動されると、逆止弁87bが開き、逆止弁85aが閉じられる。この結果、貯溜部87aに溜まった水および復水器81より下流の排気路86内で結露した水は、回収路87c、逆止弁87b、および水供給路84を通って回収槽83に回収される。その後、回収された水は、混合タンク41へ供給され、メタノールの希釈に用いられる。
図5は燃料電池の出力制御を実施した場合の燃料供給濃度と累積発電時間との関係を示す図である。図6は燃料電池の出力制御動作を示すフローチャートである。燃料電池1は、電解質膜53をアノード51とカソード52との間に配置した構成の単セルと、表裏両面に空気や燃料の流路としての溝を形成したセパレータと、を交互に積層したセルスタック構成を有している。 DMFCにおいては一般的に、使用に伴ってスタックが経時劣化する。スタックは、経時劣化により同一条件での発電出力は徐々に低下する傾向にある。通常、燃料として供給するメタノール濃度はあらかじめ定められた最適の値となるように制御されるが、スタックに供給するメタノール濃度を一定に保ったままでは、累積発電時間の増加に伴って発電出力が徐々に低下することになる。ここで、累積発電時間とは、スタックに燃料が供給され発電を行っている時間の累積値を指す。従って、発電出力の低下を防ぐためには、例えば図5に示すように、スタックの累積発電時間の増加に伴って、スタックに供給するメタノール濃度を徐々に大きくするように制御を行うことが望ましい。
累積発電時間に対して、発電出力を一定に保つために必要なメタノール濃度をあらかじめ、燃料電池1の制御部3に接続された記憶部4に記憶させておくことで、任意の累積発電時間において適切なメタノール濃度に制御することができる。
燃料電池1の発電部2により発電を開始したら、累積発電時間のカウントをする(ステップ1−1)。累積発電時間の増加が基準量以下の場合は(ステップ1−2のNo)、特別な処理は行わず引き続き累積時間のカウントをする。累積発電時間の増加が基準量以上の場合は(ステップ1−2のYes)、その時点でのスタック内のメタノール濃度を算出する(ステップ1−3)。スタック内のメタノール濃度を算出する際の累積発電時間は、任意に設定して良い。例えば、累積発電時間が10時間増えるごとにメタノール濃度を算出するようにしても良いし、累積発電時間が10時間、50時間、100時間となった時にメタノール濃度を算出するようにしても良い。スタック内のメタノール濃度を算出する累積発電時間は、燃料電池1の記憶部4に記憶させておくことができる。スタック内のメタノール濃度を算出したら、メタノール濃度を、適切な値に変更するように制御部3により各所のバルブやポンプ等を制御する(ステップ1−4)。累積発電時間の増加に伴い、供給するメタノール濃度を上昇させることで発電出力の低下を防止または軽減することができ、燃料電池システムの寿命を延ばすことが可能になる。
本実施形態では、発電出力を保つために必要なメタノール濃度を、累積発電時間を基に算出するため、スタックの劣化の度合いを考慮に入れた発電出力の制御が可能となる。
図7は燃料電池の出力制御を実施した場合の下限電圧値と総発電時間との関係を示す図である。スタックの累積発電時間を基に制御するのは、メタノール濃度に限らず、下限電圧を基準としても良い。ここで、下限電圧とは燃料電池システムが正常に動作するための最小の出力電圧を指す。使用に伴ってスタックが経時劣化すると、発電効率のピークが低電圧側にシフトする。累積発電時間の増加に伴い、下限電圧が徐々に小さくなるように制御することで発電出力の低下を防止または軽減することができ、燃料電池システムの寿命を延ばすことが可能になる。
図8は燃料電池の出力制御を実施した場合の出力電流値と累積発電時間との関係を示す図である。スタックの累積発電時間を基に制御するのは、出力電流を基準としても良い。使用に伴ってスタックが経時劣化すると、発電効率のピークが高電流側にシフトする。累積発電時間の増加に伴い、出力電流が徐々に大きくなるように制御することで発電出力の低下を防止または軽減することができ、燃料電池システムの寿命を延ばすことが可能になる。
スタックの経時劣化により下限電圧や出力電流が変化するが、図7および図8に示すように累積発電時間に応じて下限電圧や出力電流を制御することにより、発電性能の低下を防ぐようにしても良い。
本実施形態を実施した場合、燃料電池のスタックの劣化を考慮した発電出力の制御を行うことが可能となる。
本発明ではその主旨を逸脱しない範囲であれば、上記の実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
本発明に係る燃料電池装置を示す外観斜視図。 燃料電池装置をノート型コンピュータに接続した状態を示す外観斜視図。 燃料電池装置本体内に配設された燃料電池ユニットを示す外観斜視図。 燃料電池の発電システムの系統図。 燃料電池の出力制御を実施した場合の燃料供給濃度と累積発電時間との関係を示す図。 燃料電池の出力制御動作を示すフローチャート。 燃料電池の出力制御を実施した場合の下限電圧値と累積発電時間との関係を示す図。 燃料電池の出力制御を実施した場合の出力電流値と累積発電時間との関係を示す図。
符号の説明
1…燃料電池、2…発電部、3…制御部、10…ノート型コンピュータ、11…本体、11a…通気孔、11b…カバー、12…載置部、13…ロック機構、14…コネクタ、15…イジェクトボタン、31…燃料タンク、32…燃料供給路、32a…燃料流入口、33…燃料バルブ、34…燃料ポンプ、41…混合タンク、41a…槽、41b…蓋、43…混合液供給路、43a…混合液流出口、44…混合液回収路、44a…混合液流入口、51…アノード、52…カソード、53…電解質膜、63…吸気フィルタ、64…吸気路、71…排液冷却器、72…第1の冷却ファン、73…予混合液冷却器、81…復水器、82…第2の冷却ファン、83…回収槽、84…水回収路、86…排気路、87…排気フィルタ、90…濃度センサ、100…ベースマニホールド

Claims (10)

  1. アノードとカソードを有し、液体燃料と酸素を化学反応させて発電を行う起電部と、
    前記起電部に液体燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記起電部による発電時間を測定する発電時間測定手段と、
    前記発電時間に基づいて、前記液体燃料の供給を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記起電部に供給する液体燃料の濃度を前記発電時間に基づいて算出する濃度算出手段を有し、前記制御手段は、前記濃度算出手段により算出された燃料濃度に基づいて、前記液体燃料の供給を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記発電時間に基づいてあらかじめ設定された燃料濃度を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記記憶手段により記憶された燃料濃度に基づいて、前記液体燃料の供給を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記発電時間に基づいて前記発電手段による発電出力を算出する発電出力算出手段を有し、前記制御手段は、算出された発電出力に基づいて前記起電部を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記記憶手段は前記発電時間に基づいてあらかじめ設定された発電出力を記憶し、前記制御手段は、前記記憶手段により記憶された発電出力に基づいて、前記起電部を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  6. アノードとカソードを有し、液体燃料と酸素を化学反応させて発電を行う起電部と、
    前記起電部に液体燃料を供給する燃料供給手段と、を有する燃料電池の制御方法において、
    前記液体燃料と前記酸素を化学反応させて前記起電部により発電し、
    前記起電部による発電時間を測定し、
    前記測定された発電時間に基づいて、前記液体燃料の供給を制御することを特徴とする燃料電池の制御方法。
  7. 前記起電部に供給する燃料の濃度を、前記起電部による発電時間に基づいて算出し、
    前記算出された燃料濃度に基づいて、前記液体燃料の供給を制御することを特徴とする請求項6記載の燃料電池の制御方法。
  8. 前記発電時間に基づいてあらかじめ設定された燃料濃度を記憶し、
    前記記憶された燃料濃度に基づいて、前記液体燃料の供給を制御することを特徴とする請求項6記載の燃料電池の制御方法。
  9. 前記発電時間に基づいて前記発電手段による発電出力を算出し、前記算出された発電出力に基づいて前記起電部を制御することを特徴とする請求項6記載の燃料電池の制御方法。
  10. 前記発電時間に基づいてあらかじめ設定された発電出力を記憶し、前記された発電出力に基づいて、前記起電部を制御することを特徴とする請求項6記載の燃料電池の制御方法。
JP2006126954A 2006-04-28 2006-04-28 燃料電池および燃料電池の制御方法 Pending JP2007299647A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006126954A JP2007299647A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 燃料電池および燃料電池の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006126954A JP2007299647A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 燃料電池および燃料電池の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007299647A true JP2007299647A (ja) 2007-11-15

Family

ID=38768969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006126954A Pending JP2007299647A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 燃料電池および燃料電池の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007299647A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014512651A (ja) * 2011-03-29 2014-05-22 ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション 燃料電池発電装置の制御
US8889310B2 (en) 2010-06-29 2014-11-18 Samsung Sdi Co., Ltd. Fuel cell system and driving method for the same
CN110676486A (zh) * 2019-09-30 2020-01-10 西安新衡科测控技术有限责任公司 一种ht-pem甲醇水燃料电池的甲醇水浓度及电堆活性计算方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003022830A (ja) * 2001-05-02 2003-01-24 Toshiba Corp 燃料電池発電装置、燃料電池発電装置の運転方法及び組電池
JP2005243353A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池システム
JP2005285628A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Toshiba Corp 直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法および直接型メタノール燃料電池システム
JP2007095588A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池制御装置
JP2007294334A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Nec Corp 燃料電池及び燃料濃度測定方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003022830A (ja) * 2001-05-02 2003-01-24 Toshiba Corp 燃料電池発電装置、燃料電池発電装置の運転方法及び組電池
JP2005243353A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池システム
JP2005285628A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Toshiba Corp 直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法および直接型メタノール燃料電池システム
JP2007095588A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Sanyo Electric Co Ltd 燃料電池制御装置
JP2007294334A (ja) * 2006-04-27 2007-11-08 Nec Corp 燃料電池及び燃料濃度測定方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8889310B2 (en) 2010-06-29 2014-11-18 Samsung Sdi Co., Ltd. Fuel cell system and driving method for the same
JP2014512651A (ja) * 2011-03-29 2014-05-22 ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション 燃料電池発電装置の制御
US9472822B2 (en) 2011-03-29 2016-10-18 Audi Ag Fuel cell power plant control
CN110676486A (zh) * 2019-09-30 2020-01-10 西安新衡科测控技术有限责任公司 一种ht-pem甲醇水燃料电池的甲醇水浓度及电堆活性计算方法
CN110676486B (zh) * 2019-09-30 2022-07-12 西安新衡科测控技术有限责任公司 一种ht-pem甲醇水燃料电池的甲醇水浓度及电堆活性计算方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3722019B2 (ja) 燃料電池システム
US7998630B2 (en) Fuel cell
JP2007123245A (ja) 燃料電池システム
US20080268313A1 (en) Electronic apparatus system
US20080299427A1 (en) Fuel cell device and electronic apparatus system including fuel cell device
US7318969B2 (en) Fuel cell
US20060177724A1 (en) Fuel cell
JP2006236743A (ja) 燃料電池
US8227118B2 (en) Method of driving fuel cell device
US20050069742A1 (en) Fuel cell
JP2007299647A (ja) 燃料電池および燃料電池の制御方法
WO2010029696A1 (ja) 燃料電池システムとその制御方法
JP2005108713A (ja) 燃料電池
JP2007205811A (ja) 水位センサおよび燃料電池
JP2006221868A (ja) 燃料電池
JP5223169B2 (ja) 燃料容器及び発電システム
JP4886255B2 (ja) 燃料電池装置
JP5075360B2 (ja) 冷却装置を備えた燃料電池
JP2006221867A (ja) 燃料電池
JP2005108714A (ja) 燃料電池
JP2005108717A (ja) 燃料電池
JP5208612B2 (ja) 燃料電池システム
US20050069738A1 (en) Fuel cell
JP2008066201A (ja) 燃料電池
JP2005032600A (ja) 気液分離システムおよび気液分離方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090108

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120302

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130219