JP2008066201A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カートリッジ交換時に燃料不足が生じるのを防ぐことの可能な燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 燃料カートリッジ23が燃料電池1に取り付けられると、燃料カートリッジ23の供給口23bから燃料電池1の流入口102を介して、まずバッファタンク105に燃料が供給される。バッファタンク105に供給された燃料は、ベローズ106と液体ポンプ107とに供給される。ベローズ106に取り付けられたバネ108の力によりベローズ106は縮むことなく、ベローズ106に供給された燃料はベローズ106内に蓄えられる。燃料カートリッジ23を取り外すと、ベローズ106が収縮することでベローズ106内に貯えられた燃料を使用することができる。これにより燃料カートリッジ23を交換する際も、一定時間は燃料の供給量を落とすことなく発電を継続することができる。
【選択図】 図6
【解決手段】 燃料カートリッジ23が燃料電池1に取り付けられると、燃料カートリッジ23の供給口23bから燃料電池1の流入口102を介して、まずバッファタンク105に燃料が供給される。バッファタンク105に供給された燃料は、ベローズ106と液体ポンプ107とに供給される。ベローズ106に取り付けられたバネ108の力によりベローズ106は縮むことなく、ベローズ106に供給された燃料はベローズ106内に蓄えられる。燃料カートリッジ23を取り外すと、ベローズ106が収縮することでベローズ106内に貯えられた燃料を使用することができる。これにより燃料カートリッジ23を交換する際も、一定時間は燃料の供給量を落とすことなく発電を継続することができる。
【選択図】 図6
Description
本発明は、燃料電池に関し、特に燃料の供給機構に関する。
現在、携帯可能なノート型のパーソナルコンピュータ、モバイル機器等の電子機器の電源としては、主に、リチウムイオンバッテリなどの二次電池が用いられている。近年、これら電子機器の高機能化に伴う消費電力の増加や更なる長時間使用の要請から、高出力で充電の必要のない小型燃料電池が新たな電源として期待されている。燃料電池には種々の形態があるが、特に、燃料としてメタノール溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池(以下、DMFCと称する)は、水素を燃料とする燃料電池に比べて燃料の取扱いが容易で、システムが簡易である。DMFCは発電の際に排出される未使用燃料を再度発電のために使用することができるため、小型で長時間運転が求められる電子機器の電源として適している。
燃料が充填されたカートリッジを交換することで燃料の補充を行う燃料電池システムでは、カートリッジ内の燃料が不足した場合に、カートリッジの交換を行う必要がある。カートリッジ内の燃料が尽きた場合には新たなカートリッジを交換する必要があり、燃料電池が発電をしたままの状態でカートリッジを交換すると、新たなカートリッジが装着されるまでの間は燃料供給が途絶えることになり、必要な燃料濃度を下回る可能性がある。
特許文献1には、液体燃料を貯留する燃料タンクと、液体燃料を改質して得られた水素を一時的に貯蔵する水素予備室を備えた水素カートリッジが記載されている。少量の液体燃料を改質して大量の水素を得ることができる。燃料供給手段から改質器へ液体燃料を供給してから水素を得るまでにはある程度の時間が必要であるため、水素予備室に予めある程度の水素を貯蔵しておくことにより、水素カートリッジの水素供給の応答性が良好となる。
特開2005−298302号公報
しかし、上記の方式の場合、液体燃料を供給してから水素を得るまでの間に水素を溜めておくことは可能であるが、カートリッジの交換時には供給が途切れてしまうという問題があった。
そこで本発明は、カートリッジ交換時に燃料不足が生じるのを防ぐことの可能な燃料電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る燃料電池は、液体燃料と空気を化学反応させることにより発電を行う発電部を有する燃料電池において、本体と、前記液体燃料を収容するとともに、前記本体に着脱可能な燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジから第1の流路を介して液体燃料が供給される第1のタンクと、前記第1のタンクから第2の流路を介して液体燃料が供給される第2のタンクと、を備え、前記第1のタンクは、前記燃料カートリッジが取り付けられると前記第1の流路を介して前記燃料カートリッジから供給される液体燃料を貯えるとともに、前記燃料カートリッジが取り外されると前記第1のタンクに貯えられた液体燃料を前記第2の流路を介して前記第2のタンクに供給することを特徴とする。
本発明によれば、カートリッジ交換時に燃料不足が生じるのを防ぐことの可能な燃料電池を提供することができる。
以下本発明に係る実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る燃料電池装置を示す外観斜視図である。図2は燃料電池装置をノート型コンピュータに接続した状態を示す外観斜視図である。燃料電池1は例えばノート型コンピュータ10の外部電源として用いられる。この燃料電池1はダイレクトメタノール方式の燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)である。メタノールと水を混合した予混合液を燃料とし、この予混合液を空気中の酸素と電解質膜で化学反応させることによって発電させる。このDMFCは、水素を燃料に用いる燃料電池よりも取り扱いが容易で、装置全体を小型にまとめることができる。
燃料電池1は、略直方体に形成された本体11と、本体11の底に沿って平坦に延出した載置部12とを有している。本体11の壁部には多数の通気孔11aが形成されている。本体11の内部には後述する発電部が納められている。本体11の一部は、カバー11bとして取り外せるように形成されている。本体11のカバー11bを取り外した部分には後述する燃料タンクが入れられている。
載置部12は、ノート型コンピュータ10の後部とドッキングできるように形成されている。載置部12の内部には、後述する制御部が設けられている。制御部は発電部の動作を制御する。載置部12の上面には、ノート型コンピュータ10を連結するロック機構13と、燃料電池1から電力をノート型コンピュータ10に供給するためのコネクタ14とが設けられている。
ロック機構13は、載置部12上の3箇所に配置されており、それぞれ位置決め突起13aとフック13bとを備える。ノート型コンピュータ10の後部底面には、ロック機構13に連結される係合孔、およびコネクタ14に接続されるソケットが設けられている。
ノート型コンピュータ10が載置部12に押し当てられると、ロック機構13がノート型コンピュータ10の係合孔に挿入される。フック13bによって載置部12にノート型コンピュータ10が保持される。その結果、ノート型コンピュータ10のソケットがコネクタ14と電気的に接続される。この状態で、本体11に設けられたスイッチがオンにされると、燃料電池1は、発電を開始する。
載置部12は、さらにイジェクトボタン15を備える。このイジェクトボタン15を押すと、ロック機構13のフック13bが解除され、ノート型コンピュータ10を燃料電池1から取り外すことができるようになる。
図3は燃料電池の発電システムの系統図である。図4は発電部のセル構造を模式的に示した図である。燃料電池1は、発電部20と、燃料電池1の動作を制御する制御部21とを備えている。制御部21は発電部20の制御を行う他、ノート型コンピュータ10との通信を行う通信制御部としての機能を有する。発電部20は本体11内に設けられており、制御部21は載置部12内に設けられている。
発電部20は、発電を行うための中心となるスタック22を有する他、燃料となるメタノールを収納する燃料カートリッジ23を備えている。スタック22は、化学反応によって発電を行う発電部として機能する。燃料カートリッジ23には高濃度のメタノールが封入されている。燃料カートリッジ23は、燃料を消費した時には容易に交換できるよう、着脱可能となっている。
発電部20は燃料、その他の流体を流す液体流路と、空気、その他の気体を流す気体流路と、を備えている。液体流路には、燃料カートリッジ23の出力部に配管接続された燃料ポンプ24、燃料ポンプ24の出力部に配管を介して接続された混合タンク25、混合タンク25の出力部に接続された送液ポンプ26が設けられる。送液ポンプ26の出力部は配管91を介してスタック22のアノード(燃料極)27に接続される。配管91は、混合タンク25からスタック22にメタノール水溶液を送出するための流路を規定している。
混合タンク25には気液分離膜25aが設けられる。発電反応に伴って生成され、混合タンク25へ還流した二酸化炭素は、混合タンク25内で気化する。気化した二酸化炭素は気液分離膜25aを通過して、配管94aを介して湿った空気とともに最終的には排気口58から外部へ排気される。気液分離膜25aを通して空気中に飛沫したメタノール及び空気は、排気フィルタ60を通過することで回収除去される。
送液ポンプ26とスタック22との間で、配管91にはイオンフィルタ28が設けられている。混合タンク25の出力部は、送液ポンプ26、イオンフィルタ28を介してアノード(燃料極)27に接続されている。イオンフィルタ28は例えば金属イオン吸着物質を用いて実現され、配管91を介して混合タンク25からスタック22に向けて送出されるメタノール水溶液中に含まれる金属イオンを吸着することにより、メタノール水溶液から金属イオンを除去する。
アノード27の出力部は配管92を介して混合タンク25の入力部に接続されている。配管92は、スタック22のアノード27から排出される排出流体、つまり化学反応で用いられなかった未反応メタノール水溶液および生成された二酸化炭素、を混合タンク25に戻す流路を規定している。配管92には放熱フィン29が取り付けられている。放熱フィン29は、アノード27から排出されるメタノール水溶液を冷却するアノード冷却部として機能する。放熱フィン29の近傍には冷却ファン30が取り付けられている。アノード27から排出されるメタノール水溶液の温度は例えば60℃以上である。このメタノール水溶液の温度は、放熱フィン29を通過することにより、例えば45℃〜50℃程度にまで低下される。上述した燃料カートリッジ23、燃料ポンプ24、混合タンク25、送液ポンプ26は、スタック22に燃料を供給する燃料供給部を構成している。
一方、気体流路には、吸気口50、送気ポンプ51が設けられる。送気バルブ52が配置された配管93を介して、送気ポンプ51がスタック22のカソード(空気極)53に接続される。配管94a、94bを介して、凝縮器54がカソード53の出力部に接続される。また、混合タンク25の出力部は、混合タンクバルブ59が配置された配管94aを介して凝縮器54に接続されている。凝縮器54は排気バルブ57を介して排気口58に接続される。凝縮器54と排気バルブ57は配管96、98を介して接続され、凝縮器54と排気バルブ57との間には排気フィルタ60と温度センサ61が設けられる。
凝縮器54は、カソード53の出力部から排出される排出流体(水蒸気、水)を冷却するカソード冷却部として機能する。凝縮器54には図示しないフィンが備えられ、水蒸気を効果的に凝縮する。凝縮器54に対向して冷却ファン55が配設されている。凝縮器54による冷却により、水蒸気は凝固され、またカソード53の出力部から排出される水の温度も低下される。これにより、水回収タンク56から配管96を介して流れる水の温度は45℃〜50℃程度となる。
後に詳述するように、発電反応に伴って発電部20のアノード27側には二酸化炭素が生成され、カソード53側には水(水蒸気)が生成される。アノード27側で生じた二酸化炭素および化学反応に供されなかったメタノール溶液は、配管92を通り放熱フィン29で冷却された後、混合タンク25に還流する。
混合タンク25に還流した二酸化炭素は、混合タンク25内で気化する。気化した二酸化炭素は気液分離膜25aを通過して、混合タンク25から配管94aを通って、カソード53からの配管94bに合流される。二酸化炭素は、湿り空気とともに排気フィルタ60に通される。二酸化炭素と湿り空気は排気バルブ57を介して、最終的には排気口58から外部へ排気される。気液分離膜25aを通して空気中に飛沫したメタノール及び空気は、排気フィルタ60を通過することで回収除去される。
次に、燃料電池1における発電部20の発電メカニズムについて、燃料と空気(酸素)の流れに沿って説明する。図4に示すように、まず、燃料カートリッジ23内の高濃度メタノールは、燃料ポンプ24によって、混合タンク25に供給される。混合タンク25の内部で高濃度メタノールは、回収された水やアノード27からの低濃度メタノール(発電反応の残余分)等と混合されて希釈され、低濃度メタノール水溶液が生成される。低濃度メタノール水溶液の濃度は発電効率の高い濃度、例えば3〜6%、を保てるように制御される。この濃度制御は、例えば、濃度センサ62の検出結果を基に燃料電池1の制御部21が、燃料ポンプ24によって混合タンク25に供給される高濃度メタノールの量を制御することによって実現される。または、混合タンク25に環流する水の量を水回収ポンプ63等で制御することによって実現できる。
混合タンク25には、混合タンク25内のメタノール水溶液の液量を検出する液量センサ64や、温度を検出する温度センサ65が設けられ、これらセンサの検出結果は制御部21に送られて発電部20の制御などに使用される。
混合タンク25で希釈されたメタノール水溶液は送液ポンプ26によって、配管91を介してスタック22へ圧送され、アノード27に注入される。送液ポンプ26からのメタノール水溶液はイオンフィルタ28によって金属イオンが除去された後に、スタック22のアノード27に送られる。図4に示すように、アノード27では、メタノールの酸化反応が行われることで電子が発生する。酸化反応で生成される水素イオン(H+)はスタック22内の固体高分子電解質膜70を透過してカソード53に達する。
アノード27で行われる酸化反応によって生成される二酸化炭素は、反応に供されなかったメタノール水溶液とともに再び混合タンク25に環流する。この場合、アノード27から排出されるメタノール水溶液は放熱フィン29および冷却ファン30によって冷却され、混合タンク25に送られる。二酸化炭素は混合タンク25内で気化し、混合タンクバルブ59を介して、凝縮器54へ向かい、最終的には排気バルブ57を介して、排気口58から外部へ排気される。
空気(酸素)は、空気供給部を構成する送気ポンプ51により、吸気口50から取り込まれ、加圧された後、送気バルブ52から配管93を介しスタック22のカソード(空気極)53に供給される。カソード53では、酸素(O2)の還元反応が進行し、外部の負荷からの電子(e-)と、アノード27からの水素イオン(H+)と酸素(O2)とから水(H2O)が水蒸気として生成される。この水蒸気はカソード53から排出され、凝縮器54に入る。凝縮器54では、冷却ファン55によって水蒸気が冷却されて水(液体)となり、水回収タンク56内に一時的に蓄積される。この回収された水は水回収ポンプ63によって混合タンク25へと環流し、高濃度メタノールを希釈する循環システムが構成される。
アノード27から配管92を介して混合タンク25に還流した二酸化炭素は、混合タンク25内で気化する。気化した二酸化炭素は気液分離膜25aを通過して、混合タンク25から配管94aを通る。混合タンク25からの配管94aはカソード53からの配管94bと合流される。カソード反応で生じた湿り空気は配管94bを通って凝縮器54に通される。配管94a、94bを通る気体は、カソード反応で生じた湿り空気と、気液分離膜25aを通過した二酸化炭素と、を含むため高温多湿になっている。また、凝縮器54で凝縮されずに残る湿り空気は、配管96に導入される。スタック22から排出する気体に含まれるメタノール成分を清浄化し、無害化し、放出しなくてはならないため、排気フィルタ60をスタック22より下流側に設けている。排気フィルタ60で無害化された気体は排気口58から燃料電池1の外に放出される。
図5は燃料カートリッジの取付け部を示す斜視図である。図6は燃料カートリッジとバッファタンクの接続部を示す上面図である。燃料電池1は図1に示すカバー11bを取り外すと、燃料カートリッジ23を交換することができる。燃料カートリッジ23には、燃料電池1に装着するための取付け部23aが設けられている。取付け部23aには燃料カートリッジ23内の燃料を燃料電池1に供給するための供給口23bが設けられている。
燃料電池1のカバー11bを取り外すと、燃料電池1の内面11cには燃料カートリッジ23の取付け部23aと嵌合する嵌合部101とともに、供給口23bと嵌合する流入口102が設けられている。燃料カートリッジ23の供給口23bから流入口102を介して、燃料電池1の内部に燃料が供給される。
燃料カートリッジ23の取付け部23aと、燃料電池1の嵌合部101とは着脱可能となるように形成されている。また、燃料カートリッジ23の取付け部23aと燃料電池1の嵌合部101との着脱を検知する。燃料カートリッジ23と燃料電池1には図示しないバルブが設けられ、燃料カートリッジ23の取付け部23aと燃料電池1の嵌合部101との着脱を検知して、バルブの開閉を制御する。例えば、燃料カートリッジ23の取付け部23aと嵌合部101とに端子を設け、端子同士が接触したことを検知して燃料カートリッジ23の着脱を検知することができる。
燃料カートリッジ23の取付け部23aと燃料電池1の嵌合部101とが取り付けられると、燃料カートリッジ23から燃料電池1内に燃料が流れるようにバルブが開かれる。燃料カートリッジ23の取付け部23aと燃料電池1の嵌合部101とが取り外されると、取り外されたことを検知して、燃料が漏れないように、バルブが閉じられる。
また、燃料電池1の内面11cには押さえ棒103が摺動自在に設けられている。燃料カートリッジ23を燃料電池1に取り付けると、燃料カートリッジ23の取付け部23aと燃料電池1の嵌合部101とが嵌合するとともに、燃料カートリッジ23の端面23cに押されて押さえ棒103が燃料電池1の内面11cよりも内部に入り込む。
燃料カートリッジ23が燃料電池1に取り付けられると、燃料カートリッジ23の供給口23bから燃料電池1の流入口102を介して、まずバッファタンク105に燃料が供給される。バッファタンク105に供給された燃料は、ベローズ106と液体ポンプ107とに供給される。ベローズ106に取り付けられたバネ108の力によりベローズ106は縮むことなく、ベローズ106に供給された燃料はベローズ106内に蓄えられる。押さえ板109には押さえ棒103とバネ108とが取り付けられる。
燃料カートリッジ23が取り付けられている時は、押さえ棒103が押された状態となり、押さえ板109は混合タンク25に当接する。また、押さえ棒103が押されることで、ベローズ106が伸びた状態が維持される。バッファタンク105に貯えられた燃料は流路120aを介して液体ポンプ107に供給される。液体ポンプ107内の燃料は流路120bを介して混合タンク25に送られる。混合タンク25に送られた燃料は希釈されスタック22に送られる。
図7は燃料カートリッジが取り外され、バッファタンクから燃料が混合タンクへ供給される時の状態を示す上面図である。上述のように、バッファタンク105にはベローズ106が設けられており、通常使用時には一定量の燃料を貯めておくことができる。交換のために燃料カートリッジ23を取り外した時は、混合タンク25に当接されていた押さえ板109が離れ、押さえ棒103も外れた状態になる。押さえ棒103が外れると、ベローズ106が伸びた状態から縮んだ状態になる。燃料カートリッジ23の供給口23b、および燃料電池1の流入口102は閉鎖されるとともに、ベローズ106内に蓄えられていた燃料がバッファタンク105から流路120aを介して液体ポンプ107へ流れ込む。液体ポンプ107に流れ込んだ燃料は続いて、流路120bを介して混合タンク25に流れ込む。
燃料カートリッジ23を取り外すと、ベローズ106が収縮することでベローズ106内に貯えられた燃料を使用することができる。これにより燃料カートリッジ23を交換する際も、一定時間は燃料の供給量を落とすことなく発電を継続することができる。
図8は燃料カートリッジが取り付けられ、燃料カートリッジからバッファタンクへ燃料が供給される時の状態を示す上面図である。燃料カートリッジ23を取り外した後、燃料カートリッジ23を取り付けると、閉じられていた供給口23bおよび流入口102が開き、バッファタンク105に燃料が流れ込む。この時、液体ポンプ107の吸引力よりもバネ108の力を強くしておくと、バッファタンク105に流れ込んだ燃料は最初ベローズ106に流れ込む。ベローズ106に燃料が流れ込み満タンになったら、続いて液体ポンプ107に燃料が流れ込む。燃料カートリッジ23を交換して新たに取り付けた時も、まずベローズ106に燃料を流すことで、ベローズ106に燃料を貯えておくことができる。
図6乃至図8に示したように、燃料カートリッジ23を交換するために取り外した時に、ベローズ106内に蓄えられた燃料を混合タンク25に供給することができる。そのため、燃料カートリッジ23の交換時に燃料供給が急に途絶えるのを防ぐことができる。
図9は本実施形態に係る燃料電池を通常運転した時の、時間と燃料供給量との関係を模式的に示す図である。ここでは横軸に時間を取り、縦軸には、ある所望の発電量に対して必要とされる燃料濃度が実線で示されている。縦軸には、他に、供給される燃料の濃度は一点鎖線で示され、燃料供給量は点線で示されている。所望の発電量が一定であれば、その発電量に対して必要とされる燃料濃度は一定である。また、その時の燃料供給量と供給される燃料の濃度は一定になる。
図10は本実施形態に係る燃料電池の燃料カートリッジを交換した時の、時間と燃料供給量との関係を模式的に示す図である。所望の発電量を維持するために必要な燃料の濃度は一定である。燃料が少なくなると燃料カートリッジ23を交換する必要があるが、燃料カートリッジ23を取り外すと、再び燃料カートリッジ23を取り付けるまでの間、燃料の供給は途絶える。燃料カートリッジ23を交換している間は点線で示すように燃料の供給は途絶えるため、一転鎖線で示すように、供給される燃料濃度は徐々に低下する。燃料カートリッジ23が取り付けられると、供給される燃料濃度は徐々に上昇し、ある時点で元の水準に戻る。また、燃料供給量は燃料カートリッジ23を取り付けた直後は多くなるが徐々に少なくなり元の水準に戻る。燃料カートリッジ23が取り外されてから再び取り付けられるまでの間、必要とされる濃度よりも供給される燃料濃度が小さくなるため、発電出力の低下を防ぐためには燃料を補う必要がある。
図11は燃料カートリッジ交換時に燃料を多めに供給する場合の、時間と燃料供給量との関係を模式的に示す図である。図10に示したように燃料カートリッジ23を交換するとき、燃料カートリッジ23を取り外して再び取り付けるまでの間に、燃料供給が途絶える。そのため、所定の発電に必要な燃料濃度に対して燃料濃度が小さくなる時間が生じるため、出力が足りなくなる場合がある。そのため、燃料カートリッジ23を取り外す直前に燃料濃度と燃料供給量を多めにしておくことが有効となる。
燃料カートリッジ23を取り外してから再び取り付けるまでの間に燃料供給量は途絶えるため、燃料濃度は徐々に低下するが、予め供給する燃料濃度を大きくしておくと、再び燃料カートリッジ23を取り付ける時は、燃料濃度は元の水準に戻っている。燃料カートリッジ23を取り付けると、燃料供給量も元の水準に戻る。
燃料カートリッジ23を取り外す直前に燃料濃度と供給量を多くするには、例えばイジェクトボタン15が押された時に、取り外し可能になるまでタイムラグを設ける方法がある。イジェクトボタン15が押されてから、例えば数秒間のタイムラグを設け、その間に液体ポンプ107の流量を上げて、通常の必要量よりも多くの燃料を吸い出しておくことができる。燃料カートリッジ23を交換する前に、予め多目に燃料を吸い出しておくことで供給される燃料の燃料濃度が低下するのを防ぐことができる。
図12は燃料カートリッジ交換時に発電量を低めに一定に保つ場合の、時間と燃料供給量との関係を模式的に示す図である。燃料カートリッジ23を取り外して再び取り付けるまでの間、発電量を低く一定に保つようにすることもできる。発電量が低くなるように制御されれば、実線で示すように発電に必要な燃料濃度も小さくなる。そのため、燃料が供給されなくても、燃料濃度の低下を抑えることができる。燃料カートリッジ23を取り外すと、再び燃料カートリッジ23を取り付けるまでの間、燃料の供給量は途絶える。その時、燃料の供給量は途絶えるため、供給される燃料の濃度は徐々に低下する。燃料カートリッジ23を取り付けると、燃料濃度は徐々に上昇し、元の水準に戻る。燃料供給量は燃料カートリッジ23の取り付け直後は多くなるが徐々に少なくなり元の水準に戻る。
図13は燃料カートリッジ交換時に発電量を燃料濃度に応じて供給する場合の、時間と燃料供給量との関係を模式的に示す図である。燃料カートリッジ23を交換するとき、燃料カートリッジ23を取り外して再び取り付けるまでの間に、燃料供給が途絶える。そのため、燃料カートリッジ23が交換されるまでの間、供給される燃料濃度は次第に小さくなる。次第に小さくなる燃料濃度に合わせて、燃料電池1の発電量を小さくする方法を取ることもできる。
燃料カートリッジ23が取り付けられるまでの間は、燃料電池1の発電量を小さくすることで、燃料の不足に対応する。燃料カートリッジ23が取り付けられて燃料が供給され始めると燃料濃度は徐々に上昇し、元の水準に戻る。
上記のいずれの方法についても、燃料カートリッジ23を取り外してから、ある一定時間しか燃料を確保できない。ユーザに速やかな交換を促すために、ディスプレイを燃料電池1に設けて燃料カートリッジ23を交換するまでに許容できる時間を表示したり、警告音を発するなどの方法を採用することができる。また、燃料電池1にインジケータとしてLED等を設け、LEDの点灯や点滅により燃料カートリッジ23取り外し後の交換を促すこともできる。
燃料が充填されたカートリッジを交換することで燃料の補充を行う燃料電池システムではカートリッジ内の燃料が不足した時、カートリッジの交換を行う必要がある。しかし、燃料電池が発電をしたままの状態でカートリッジを交換すると、新たなカートリッジが装着されるまでの間は燃料供給が途絶えることになり、必要な燃料濃度を下回る可能性がある。また、燃料濃度が不足した状態での発電は電力が不足するだけでなく、スタックの性能劣化にもつながる。従来例では、カートリッジの交換時には供給が途切れてしまうという問題があった。本発明は、カートリッジ交換時にバッファタンクに貯められた液体燃料を活用することで、燃料不足が生じるのを防ぐことが可能となる。
上記ではDMFC型の燃料電池を例に説明したが、その他に水素燃料を用いるものや液体燃料を用いる燃料改質型の燃料電池であっても良い。本発明を実施した場合、燃料電池の燃料カートリッジ交換時に燃料不足が生じるのを防ぐことができる。
本発明ではその主旨を逸脱しない範囲であれば、上記の実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
1…燃料電池、10…ノート型コンピュータ、11…本体、11a…通気孔、11b…カバー、12…載置部、13…ロック機構、13a…突起、13b…フック、14…コネクタ、15…イジェクトボタン、20…発電部、21…制御部、22…スタック、23…燃料カートリッジ、24…燃料ポンプ、25…混合タンク、25a…気液分離膜、26…送液ポンプ、27…アノード、28…イオンフィルタ、29…放熱フィン、30…冷却ファン、50…吸気口、51…送気ポンプ、52…送気バルブ、53…カソード、54…凝縮器、55…冷却ファン、56…水回収タンク、57…排気バルブ、58…排気口、59…混合タンクバルブ、60…排気フィルタ、61…温度センサ、62…濃度センサ、63…水回収ポンプ、64…液量センサ、65…温度センサ、70…固体高分子電解質膜、103…押さえ棒、105…バッファタンク、106…ベローズ、107…液体ポンプ、108…バネ、109…押さえ板
Claims (6)
- 液体燃料と空気を化学反応させることにより発電を行う発電部を有する燃料電池において、
本体と、
前記液体燃料を収容するとともに、前記本体に着脱可能な燃料カートリッジと、
前記燃料カートリッジから第1の流路を介して液体燃料が供給される第1のタンクと、
前記第1のタンクから第2の流路を介して液体燃料が供給される第2のタンクと、を備え、
前記第1のタンクは、前記燃料カートリッジが取り付けられると前記第1の流路を介して前記燃料カートリッジから供給される液体燃料を貯えるとともに、前記燃料カートリッジが取り外されると前記第1のタンクに貯えられた液体燃料を前記第2の流路を介して前記第2のタンクに供給することを特徴とする燃料電池。 - 前記第2の流路上に設けられ、前記第1のタンクから前記第2のタンクへ前記液体燃料を送出するポンプを備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
- 前記燃料カートリッジの取り外しを検知する検知手段を有し、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記ポンプを制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
- 前記検知手段により前記燃料カートリッジが取り外されたと検知された時、前記ポンプを制御することにより前記バッファタンクからの燃料吸出し量を多くすることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
- 前記検知手段により前記燃料カートリッジが取り外されたと検知された時、前記発電部による発電量を低減することを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
- 前記検知手段により前記燃料カートリッジが取り外されたことを表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006244757A JP2008066201A (ja) | 2006-09-08 | 2006-09-08 | 燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006244757A JP2008066201A (ja) | 2006-09-08 | 2006-09-08 | 燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008066201A true JP2008066201A (ja) | 2008-03-21 |
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ID=39288716
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006244757A Pending JP2008066201A (ja) | 2006-09-08 | 2006-09-08 | 燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008066201A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2228860A1 (de) * | 2009-03-06 | 2010-09-15 | Forschungszentrum Jülich GmbH | Betriebsmittel verbrauchende Systeme mit Aufnahme einer austauschbaren Tankpatrone sowie Verfahren zur unterbrechungsfreien Versorgung dieser Systeme |
JPWO2013080415A1 (ja) * | 2011-11-30 | 2015-04-27 | パナソニック株式会社 | 燃料電池システム |
-
2006
- 2006-09-08 JP JP2006244757A patent/JP2008066201A/ja active Pending
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EP2228860A1 (de) * | 2009-03-06 | 2010-09-15 | Forschungszentrum Jülich GmbH | Betriebsmittel verbrauchende Systeme mit Aufnahme einer austauschbaren Tankpatrone sowie Verfahren zur unterbrechungsfreien Versorgung dieser Systeme |
JPWO2013080415A1 (ja) * | 2011-11-30 | 2015-04-27 | パナソニック株式会社 | 燃料電池システム |
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