JP2010055796A - 燃料電池システム - Google Patents

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治通 中西
Hidekazu Arikawa
英一 有川
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Abstract

【課題】燃料電池から排出される排燃料の外部への無駄な排出を抑えて有効に利用すると共に、燃料電池に供給される燃料濃度を適正範囲に維持することができるにする。
【解決手段】この発明の燃料電池システムは、内燃機関と、燃料の供給を受けて発電するアルカリ型の燃料電池とを備えている。また、内燃機関と燃料電池との間には、燃料電池のアノード側から排出される排燃料を内燃機関に導入する導入経路が備えられている。更に、燃料電池から排出される排燃料を循環して燃料電池に供給する循環経路を有するシステムの場合には、導入経路内に排燃料が流入する状態と、排燃料が流入しない状態とを切り替える切替手段が備えられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池システムに関する。更に具体的には、燃料の供給を受けて発電するアルカリ型の燃料電池を備える燃料電池システムに関するものである。
特許文献1には、水酸化物イオン伝導性を有するアニオン交換膜を用いたアルカリ型の燃料電池が開示されている。この燃料電池システムは、アノードから排出された生成水を含む燃料溶液を環流させてアノード側に循環供給する循環流路と、燃料溶液を環流させてカソード側に循環供給する循環流路とを有している。また、この燃料電池システムは、循環流路の途中に、循環する燃料溶液を一時的に貯留するための2つの燃料タンクを備えている。アノード側の循環流路及びカソード側の循環流路は両燃料タンクに接続する流路をそれぞれ含んでいるが、燃料電池の運転中は、循環流路に取り付けられた複数のバルブの切り替えによって、一方の燃料タンクのみからアノードに燃料溶液が供給され、他方の燃料タンクのみからカソードに燃料溶液が供給されるように調整される。
特許文献1の燃料電池システムにおいては、燃料溶液としてメタノール水溶液が用いられる。カソードでは薄いメタノール水溶液中の水と空気中の酸素とから水酸化物イオンが生成され、生成された水酸化物イオンはアニオン交換膜中を移動してアノードに到達する。アノードではメタノール中の水素と水酸化物イオンとにより水が生成される。
このような反応によりアノードからは未反応の燃料と共に生成水が排出されるため、排出された燃料溶液の濃度は低下し、燃料溶液の液量は増加している。従って、燃料電池の発電が続くに連れて、アノード側の燃料タンク内の燃料溶液は次第に増量し、その燃料濃度は次第に低下する。一方、カソード側での反応には水が使用される。従って、カソード側の燃料タンクの燃料溶液は次第に減少することとなる。
このため特許文献1のシステムでは、アノード側に燃料溶液を供給している燃料タンク内の濃度が所定値以下に低下した場合に、バルブの切り替えにより、アノード側の接続する燃料タンクと、カソード側に接続する燃料タンクとの接続とを切り替える。このとき、カソード側からアノード側へと接続が切り替えられる燃料タンク内の燃料溶液の液量は、カソードでの水の使用により少なくなっている。従って、この切り替えのタイミングで、アノード側に接続される燃料タンクに濃度の濃い燃料を追加することで、アノードに供給する燃料溶液の燃料濃度を高くすることができる。また、アノード側に接続することとなる燃料タンク内の液量の減少が十分でない場合には、アノード側への接続の切り替え前に、不要な燃料溶液を外部に排出させ、その後、燃料タンクの接続の切り替えと高濃度燃料の補充が行なわれる。
特開2007−294227号公報 特開2008−108667号公報
上記従来技術によれば、燃料タンクと循環経路の接続の切り替えにより、燃料の無駄な排出を抑えつつ、燃料タンクに濃度の濃い燃料を追加して燃料濃度を高くすることができる。しかしながら、上記従来技術においては、カソード側に接続している間に燃料タンクの液量が十分に減少しなかった場合には、アノード側へ接続が切り替えられる前に、その燃料タンク内の燃料溶液が排出される。この場合、燃料の一部が未使用のまま無駄に排出されることとなる。また、上記従来技術においては、カソードから排出されたオフガスは気液分離器を通過し、オフガス中の気体が外部に放出されて、主にメタノールと水とが回収されて循環経路により燃料タンクに戻される。しかしながら、気液分離器による分離では完全に燃料を分離しきれず、少量の燃料溶液が排出される。このように燃料溶液が排出されることは、燃料利用率の向上の観点からは好ましいものではない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、燃料電池から排出される排燃料の外部への無駄な放出を抑えて有効に利用すると共に、燃料電池に供給される燃料濃度を適正範囲に維持することができるよう改良した燃料電池システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池システムであって、
内燃機関と、
燃料の供給を受けて発電するアルカリ型の燃料電池と、
前記燃料電池のアノード側から排出される排燃料を前記内燃機関に導入する導入経路と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記燃料電池から排出される排燃料を、循環して前記燃料電池に供給する循環経路と、
前記導入経路に配置され、前記導入経路内に前記排燃料が流入する状態と、前記排燃料が流入しない状態とを切り替える切替手段と、
を、更に備えることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、
前記排燃料中の燃料濃度を検出する濃度検出手段と、
前記燃料濃度が、基準濃度より低くなっているか否かを判別する濃度判別手段と、
前記燃料濃度が、前記基準濃度よりも低くなっていると判別された場合に、前記導入経路に排燃料が流入する状態となるように前記切替手段の切り替えを制御する制御手段と、
を、更に備えることを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記導入経路に配置され、前記導入経路内の前記排燃料を気化する第1気化手段を、更に備えることを特徴とする。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明において、
前記燃料電池に供給させる燃料が貯蔵された燃料貯蔵手段に接続し、前記燃料貯蔵手段に貯蔵された燃料を、前記燃料電池に供給するための燃料電池用供給経路と、
前記燃料貯蔵手段に接続し、前記燃料貯蔵手段に貯蔵された燃料を、前記内燃機関に供給するための内燃機関用供給経路と、
を、更に備えることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、前記内燃機関用供給経路に配置され、前記燃料貯蔵手段内に液体状態で貯蔵された前記燃料を気化する第2気化手段を、更に備えることを特徴とする。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明において、
前記内燃機関に接続し、前記内燃機関の排ガスが排出される排気経路と、
前記排気経路に配置され、前記排ガスを浄化する触媒と、
を、更に備えることを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明において、前記燃料電池に供給される燃料は、窒素原子を含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、燃料電池のアノード側から排出される排燃料を、内燃機関に導入することができる。これにより、アノード側から排出される排燃料中に燃料が含まれている場合にも、その燃料を内燃機関の燃料または助燃剤として用いることができる。従って、排燃料中の燃料の有効利用を図ることができる。また、排燃料を内燃機関で燃焼させることにより、複雑な分離装置等を必要とせずに、排燃料を浄化して外部に排出することができる。このように燃料電池から排出される燃料を有効に利用して適切に処理することができるため、燃料電池の排燃料を適切なタイミングで燃料電池外部に排出することができ、燃料電池に供給される燃料の濃度を発電に適した濃度範囲に維持することができる。
第2の発明によれば、燃料電池から排出される排燃料を循環して燃料電池に供給させることができ、燃料の循環利用を図ることができる。また、必要に応じて切替手段を切り替えることにより、導入経路を介して排燃料を内燃機関側に導入させることができる。従って、ある程度循環利用した後の排燃料を内燃機関で処理する等の制御を行なうことができ、循環する排燃料の燃料濃度を適正な範囲に維持しつつ、有効に燃料を利用することができる。
第3の発明によれば、循環する排燃料の燃料濃度が基準濃度以下に低下した場合に、排燃料を内燃機関に導入することができる。従って、燃料電池に供給される燃料の濃度を発電に適した濃度範囲に確実に維持することができる。
第4の発明によれば、燃料電池からの排燃料を内燃機関に導入する際、気化して導入することができる。燃料電池からの排燃料は、例えば反応生成物である生成水を含む水溶液である場合のように、その気化熱が大きいものである場合がある。このような場合、気化手段によって気化した状態で内燃機関に導入するようにできることで、内燃機関での熱損失を小さくすることができる。
第5の発明によれば、内燃機関および燃料電池へは、同一の燃料貯蔵手段から燃料を供給することができる。従って、2つの燃料貯蔵手段を設置する必要がなく、省スペース化を図ることができる。
第6の発明によれば、燃料貯蔵手段に液体の状態で燃料が保存されているような場合にも、気化手段により燃料を気化して内燃機関に供給することができ、内燃機関での熱損失を小さくすることができ、燃料電池と内燃機関との燃料が同一の燃料タンクに貯蔵される場合にも、その供給時に内燃機関に適した状態で燃料を供給することができる。
第7の発明によれば、内燃機関で燃焼させた後の排ガスを触媒装置で処理できる。従って、燃料電池から排出された排燃料が完全に内燃機関で燃焼されなかった場合にも、触媒により確実に浄化して、排出することができる。
第8の発明によれば、内燃機関の燃焼によりNOxが発生する場合にも、確実に下流の触媒により浄化することができる。従って、燃料電池の燃料として窒素を含む燃料を用いる場合にも、排燃料を内燃機関に導入することで確実に処理することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態の燃料電池システムの構成を説明するための図である。図1に示す燃料電池システムは、ハイブリットシステムを基本とする車両等の移動体に搭載されて用いられる。即ち、この燃料電池システムは燃料電池2と内燃機関4とを有するものであり、このシステムが搭載された車両においては、燃料電池2と内燃機関4とが駆動力源とされる。
燃料電池2には、燃料溶液を循環供給するための循環経路10が接続している。循環経路10には、後述するように、燃料電池2に供給されて反応に供された後、燃料電池2から排出された生成水や未反応の燃料等を含む排燃料が、未使用の燃料と混合して循環する。従って、以下この実施の形態においては、循環経路10を流通しているのが、排燃料がまだ混合していない未使用の燃料のみであるか、未使用の燃料に排燃料が混合したものであるかに関わらず、循環経路10を環流する燃料を「燃料溶液」と称することとする。
循環経路10は、燃料サーバ12、経路14、16、18、及び三方弁20(切替手段)を含んで構成される。循環経路10に設置された燃料サーバ12は内部に循環ポンプ(図示せず)を含み、循環経路10の燃料溶液を燃料電池2に所定の圧力で供給する。経路14は、燃料サーバ12と燃料電池2の燃料導入口(図示せず)との間を接続し、燃料サーバ12から燃料溶液を燃料電池2に供給する。経路16と経路18とは、三方弁20により連結して燃料電池2の燃料排出口(図示せず)と燃料サーバ12との間を接続している。これにより燃料電池2から排出される燃料溶液を、再び燃料サーバ12に流入させることができる。経路16には、燃料溶液の燃料濃度に応じた出力を発する濃度センサ22が設置されている。
燃料サーバ12には燃料供給経路24(燃料電池用供給経路)が接続している。燃料供給経路24にはバルブ26が取り付けられている。燃料供給経路24の上流側端部は燃料タンク30(燃料貯蔵手段)に接続している。燃料タンク30内部には、燃料としてのアンモニア(NH)が液体状態で貯蔵されている。
一方、燃料タンク30には、内燃機関4に燃料を供給するための燃料供給経路32(内燃機関用供給経路)が接続している。燃料供給経路32には、バルブ34、気化器36(第2気化手段)、及び流量制御器38が取り付けられている。気化器36は、内燃機関4の排熱を利用して、燃料供給経路32内から気化器36に流入する液体燃料を気化して、再び下流側の燃料供給経路32内に排出する。
燃料供給経路32の下流側端部は、内燃機関4内に空気を取り込むための吸気経路40に連通している。また内燃機関4には、内燃機関4内で燃焼した後の排気ガスを排出するための排気経路42が接続している。排気経路42には触媒装置44が取り付けられている。触媒装置44は、アンモニアにより排ガス中に含まれるNOxを還元することができる。
循環経路10の一部である経路16、18とを連結する三方弁20には、更に、導入経路46の一端が取り付けられている。つまり三方弁20により、燃料溶液が、経路16から経路18側へ流入する状態と、導入経路46側へ流入する状態とが切り替えられる。導入経路46の他端は、内燃機関4側の燃料供給経路32に設置された流量制御器38に接続している。導入経路46には、導入経路46内を流通する燃料溶液を、内燃機関4の排熱を利用して気化する気化器48(第1気化手段)が取り付けられている。
この燃料電池システムは、制御装置50を有している。制御装置50は、例えば、濃度センサ22の信号の入力を受けて燃料溶液中の燃料濃度を検出するなど、各種センサに電気的に接続されて燃料電池2の運転状態に関する必要な情報を検出する。また、制御装置50は、三方弁20、バルブ26、34、流量制御器38等に電気的に接続され、これらに制御信号を出力することで開閉や切り替え等を制御する。
ところで、燃料電池2は、膜―電極接合体(MEA)がセパレータを介して複数積層されて構成されている。図2は、燃料電池2内に積層されたMEAとその両側のセパレータについて説明するための図である。図2に示すように、MEAは、アニオン交換膜である電解質膜52を有している。電解質膜52の両側にはそれぞれ、アノード極54とカソード極56とが形成されている。アノード極54及びカソード極56のそれぞれは、触媒が担持された担体から構成される触媒層と、この触媒層にそれぞれ燃料および空気を均一に供給するための拡散層とを有している。アノード極54とカソード極56との積層方向の両外側には、セパレータ58、60が配置されている。図2では1のMEAのみを示しているが、実際には、セパレータ58、60の外側にも他のMEAが配置されるような形で、複数のMEAがセパレータを介して積層された構造となっている。
セパレータ58、60のアノード極54に接する面には、アノード極54に燃料溶液を流通させるためのアノード流路が形成され、カソード極56に接する面には、カソード極56に加湿された空気を供給するためのカソード流路が形成されている。各アノード流路は、燃料電池2を貫通して形成された燃料供給用又は排出用のマニホールドに接続している。循環経路10から燃料電池2に供給される燃料溶液は、マニホールドを介して各アノード流路に流入し、アノード流路から排出される反応生成物を含む燃料溶液(排燃料)は、マニホールドを介して循環経路10に流出する。同様に、各カソード流路は、燃料電池2を貫通して形成された空気供給又は排出用のマニホールドに接続している。燃料電池2外部の空気供給系(図示せず)から供給される加湿された空気は、マニホールドを介してカソード流路に流入し、カソード流路から排出される空気オフガスは、マニホールドを介して燃料電池2外部に排出される。
ところで、このシステムにおいて、燃料電池2と内燃機関4とは、共に、燃料タンク30から供給されるアンモニアを燃料としている。燃料電池2の通常の運転中は、循環経路10内に燃料溶液としてアンモニア水溶液が循環し、アノード流路からアノード極54にアンモニア水溶液が供給される。一方、図示しない空気供給系を介して、カソード極56には加湿された空気が供給される。その結果、カソード極56の機能により、一部の酸素と水とが、次式(1)のように反応し、水酸化物イオン(OH)が生成される。
1/2O+HO+2e → 2OH ・・・・(1)
生成された水酸化物イオンは、電解質膜52を通過してアノード極54に到達する。アノード極54には、燃料であるアンモニア水溶液由来のアンモニウムイオン(NH )が存在するため、次式(2)のような反応が起きる。
2NH +8OH → 8HO+N+6e ・・・(2)
式(2)に示されるように、アノード極54では燃料から、水と窒素とが生成される。生成された水の一部は、電解質膜52を逆拡散してカソード極56側に到達し、カソード極56での反応に用いられる。しかしながら、残りの生成水の多くは未使用のアンモニア水溶液と混ざり、アノード流路、排出用のマニホールドを介して循環経路10の経路16に排出される。従って、経路16に排出された燃料溶液は、経路14側から燃料電池2に流入したときと比べて、生成水によってその濃度が低下し、その体積が増加した状態となっている。
従って、循環経路10によって燃料溶液を循環利用して運転を続けると、循環経路10内の燃料溶液の濃度は次第に低下し、また、その体積は次第に増加する。一方、燃料電池2の発電性能を高く維持するためには、燃料溶液を発電に適正な範囲に維持する必要がある。従って、燃料溶液の濃度が低下した場合、高濃度の燃料(アンモニア)を燃料タンク30から燃料サーバ12に供給する。しかし、燃料の循環利用により燃料濃度の低下した状態では、生成水によって燃料溶液の体積が増大した状態となっている。従って、燃料を追加するため、濃度の低下した燃料溶液の一部又は全てを循環経路10から外に排出する。
この燃料電池システムは、循環経路10からの燃料溶液排出のため、循環経路10の経路16の端部に三方弁20が設置され、三方弁20に経路18及び導入経路46が接続された構造を有している。経路18は循環経路10を構成するものであり、一方、導入経路46は、内燃機関4に燃料を供給するための流量制御器38に接続している。三方弁20を切り替えることで、経路16から経路18への循環方向へ燃料溶液が流れ導入経路46へは燃料溶液が流入しない状態と、経路18へは燃料溶液が流入せず導入経路46側に燃料溶液が流入する状態とを切り替えることができる。
この燃料電池システムでは、通常は、三方弁20は循環経路10側に設定され、燃料溶液は経路16から経路18に流入し循環経路10内を流通する。一方、燃料濃度が低下した場合には三方弁20が切り替えられる。これにより燃料溶液は、経路16から経路18への流入が禁止され、経路16から導入経路46側に排出される。その結果、燃料サーバ12内の燃料溶液の液量が次第に低下することとなる。燃料サーバ12内の燃料溶液の液量が十分に低下した後、バルブ26が開放されて燃料タンク30から燃料供給経路24を介して、燃料サーバ12内に燃料である液体アンモニアが供給される。
一方、内燃機関4は、通常運転中、燃料タンク30から燃料供給経路32を介して燃料としてのアンモニアが供給される。より具体的に、燃料タンク30内の燃料は、バルブ34の開閉により供給量が調整された状態で、まず気化器36を通過することで気化されて流量制御器38に流入する。流量制御器38からは、燃料の供給量が制御されて、吸気経路40に噴射される。燃料は、吸気経路40内の空気と混合され、この混合気が必要なタイミングで内燃機関4の各気筒に供給される。より具体的に、このシステムでは、内燃機関4の気筒内に供給される混合気中のアンモニア濃度が、燃焼に適した濃度範囲(例えば15〜28vol%)となるように、流量制御器38による燃料の噴射量が制御される。
上記のように三方弁20が導入経路46側に切り替えられると、燃料電池2から排出される燃料溶液が、導入経路46から流量制御器38に流入する。この際、燃料溶液は、気化器48を通過することで、気化されている。この場合にも、流量制御器38において混合気のアンモニア濃度が、この内燃機関4の燃焼に適した濃度範囲になるように調整される。具体的には、燃料電池2から排出される燃料溶液は、濃度センサ22により燃料濃度(即ち、アンモニア濃度)を検出することができる。従って、検出された燃料濃度と、導入経路46側から流入する燃料溶液の量、燃料供給経路32からのアンモニアの量とから、流量制御器38では、内燃機関4に供給される混合気のアンモニア濃度が適正な濃度範囲となるように調整され、吸気経路40に噴射される。
内燃機関4では燃料であるアンモニアが燃焼され、燃焼後の排ガスは排気経路42に排気される。その後、排ガスは触媒装置44により浄化された後、外部に放出される。ここで、内燃機関4内における混合気中のアンモニアガスと酸素との燃焼反応は次式(3)による。
4NH+3O → 2N+6HO ・・・(3)
また、アンモニアは1分子中に窒素原子を含む。このため、次式(4)、(5)に示すように、アンモニアガスと酸素とからNOxが発生する場合がある。
4NH+5O → 4NO+6HO ・・・(4)
4NH+O → 2NO+6HO ・・・(5)
このようにして生成したNOxは、次式(6)、(7)に示すように、内燃機関4内で未反応のアンモニアガスと更に反応させることができる。
6NO+4NH → 5N+6HO ・・・(6)
6NO+8NH → 7N+12HO ・・・(7)
このように、燃料電池2からの燃料溶液の排出時、流量制御器38を介して内燃機関4に供給することで、燃料電池2から排出された燃料溶液中のアンモニアを、内燃機関4で燃料として利用して、燃焼させることができる。またアンモニアからNOxが発生したとしても、このNOxとアンモニアとが更に反応することでNOxの処理も可能となる。従って、燃料電池2から排出される排燃料を適切に処理することができる。
また、内燃機関4の排ガスは排気通路42に排出され、排気通路42に配置された触媒装置44を通過する。ここで触媒装置44は、次式(8)、(9)のように、排ガス中のNOxを、NHにより還元することができる。
4NO+4NH+O → 4N+6HO ・・・(8)
2NO+4NH+O → 3N+6HO ・・・(9)
これにより、例えば排ガス中に未燃焼のアンモニアやNOxが残留している場合にも、触媒により浄化することができる。
従って、燃料電池2から燃料がそのまま外部に排出されるのを確実に防止することができる。また、同時に、燃料電池2から排出された燃料溶液中の燃料を内燃機関4での燃料として利用することができる。従って、燃料電池2の循環経路10から燃料溶液を排出する場合にも、燃料溶液中に残る燃料を有効利用することができ、燃料の無駄な排出を抑制することができる。
図3、図4は、この発明の実施の形態において制御装置50が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図3に示すルーチンは一定時間ごとに繰り返し実行されるルーチンである。図3のルーチンにおいて、まず、フラグがOFFとなっているか否かが判別される(S12)。フラグは、後述する処理において、循環経路10から導入経路46側に燃料溶液を排出する処理が行なわれている場合にONとされるフラグである。ステップS12においてフラグ=OFFであることが認められない場合、即ち、フラグがONとなっている場合には、現在、燃料溶液の排出処理中であるため、一旦、今回の処理が終了する。
一方、ステップS12においてフラグ=OFFであることが認められた場合、次に、循環経路10内の燃料濃度が検出される(S14)。燃料濃度は、濃度センサ22の出力が制御装置50に入力されこれに基づいて検出される。
次に、燃料濃度が第1基準濃度より低いか否かが判別される(S16)。ここで、第1基準濃度は、循環経路10内の燃料溶液の燃料濃度が低下し、導入経路46側への燃料溶液の排出が必要となっているか否かを判断する判断の基準となる値であり、従って、燃料電池2の発電に適した燃料濃度範囲の下限値付近の値である。なお、第1基準濃度は、燃料電池の性能や運転条件等を考慮して、適した値が実験等により求められ、制御装置50に記憶されている。
ステップS16において燃料濃度<第1基準濃度の成立が認められない場合には、燃料溶液の現段階での排出が不要であるため、一旦今回の処理は終了する。一方、ステップS16において、燃料濃度<第1基準濃度の成立が認められた場合、まず、フラグがONとされる(S18)。
次に、ステップS20において、図4に示される燃料溶液の排出処理ルーチンの実行が開始される。図4に示される、燃料溶液の排出処理ルーチンにおいては、まず、三方弁20が切り替えられる(S102)。三方弁20は、制御装置50からの制御信号によって、循環経路10の経路18側から、内燃機関4側、即ち導入経路46側に切り替えられる。これにより、燃料電池2から排出路16に排出された燃料溶液は、三方弁20を介して導入経路46を通過し、気化器48において気化された後、流量制御器38に流入する。流量制御器38において、燃料タンク30から供給された純燃料と混合されて、その供給量が適正な濃度範囲になるように調整された状態で、吸気経路40に噴射される。吸気経路40において、燃料と空気とが混合して混合気が内燃機関4内に導入されて燃焼されることとなる。
次に、循環経路10側からの燃料溶液の排出が完了したか否かが判別される(S104)。ここでは、ステップS102における三方弁20の切り替え開始からの経過時間が、排出基準時間に達したか否かにより判別される。排出基準時間は、燃料サーバ12の容量や、第1基準濃度の値等を考慮して予め実験等により定められ制御装置50に記憶された値であり、排出基準時間の経過により燃料サーバ12内の液量が十分に低下していると判断できる基準となる時間である。
ステップS104において排出の完了が認められない場合、ステップS104の判別は一定時間ごとに繰り返し行なわれ、ステップS104において排出完了が認められるまで、三方弁20は導入経路46側を開くように切り替えられた状態が継続される。
一方、ステップS104において、排出完了が認められた場合、三方弁20は、再び、導入経路46を閉じて、循環経路10側に切り替えられる(S106)。これにより燃料電池2から排出される燃料溶液は再び、経路16から経路18に流入し、循環経路10を環流することとなる。
次に、燃料供給経路24に設置されたバルブ26が開放される(S108)。バルブ26は、制御装置50からの信号により開放され、これにより、燃料タンク30から燃料サーバ12に燃料としての液体アンモニアの供給が開始される。
次に、循環経路10内を循環する燃料溶液の燃料濃度が検出される(S110)。燃料濃度は、濃度センサ22の出力に基づいて制御装置50により検出される。次に検出された燃料濃度が、第2基準濃度より高いか否かが判別される(S112)。ここで、第2基準濃度は、燃料タンク30からの燃料供給を停止するか否かを判断する基準となる値であり、従って、燃料電池2の運転に適した濃度範囲の上限値に近い値である。第2基準濃度は、燃料電池2の性能や運転条件等を考慮して予め実験等により求められ、制御装置50に記憶されている。
ステップS112において、燃料濃度>第2基準濃度の成立が認められない場合には、成立が認められるまでの間、ステップS112の判別が定期的に繰り返され、バルブ26が開放された状態のまま燃料タンク30から燃料サーバ12への燃料の供給が継続される。
一方、ステップS112において、燃料濃度>第2基準濃度の成立が認められた場合、バルブ26が閉じられる(S114)。バルブ26は制御装置50からの制御信号により閉弁される。これにより、燃料タンク30から燃料サーバ12への燃料供給は終了する。その後、フラグがOFFとされ(S118)、排出制御ルーチンが終了する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、燃料電池2の循環経路10を流れる燃料溶液の濃度が低下した場合に、内燃機関4側に燃料を排出することができる。従って、循環する燃料濃度を発電に適した範囲に維持することができる。また、排出する燃料は、内燃機関4により燃焼された後、更に触媒装置44により浄化されて外部に放出される。従って、燃料の外部への漏出を抑えることができる。また、排燃料を内燃機関4に流入させて燃焼させることにより、排燃料中の燃料をも内燃機関4の燃料として利用している。従って、燃料の無駄な消費を防ぎ、システム全体としての燃料利用率を向上させることができる。
なお、この実施の形態においては、循環経路10により燃料溶液を循環して燃料電池2に供給し、燃料溶液の燃料濃度が第1基準濃度以下に低下した場合にのみ、循環経路10から内燃機関4側へ燃料溶液を排出する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではない。例えば、燃料電池2に循環経路10を設けず、常に、一定濃度に調整した燃料を供給し、燃料電池2から排出される燃料は、全て、内燃機関4側にそのまま流入させて、燃焼させるものであってもよい。このように常に燃料を内燃機関4に排出する構造としても、排燃料は内燃機関4において燃料又は助燃剤として利用することができるため、燃料の無駄はなく、また、制御やシステムを簡略化することができる。
また、内燃機関4に燃料を供給するために、別途、燃料の供給系(燃料供給経路32、気化器36、流量制御器38等)を設けて、供給経路32からの純燃料と燃料電池2からの排燃料を混合して内燃機関4に供給する場合について説明した。しかし、別途供給系を配置せず、内燃機関4に供給させる燃料の全てが、燃料電池2を通過したものとなるような構成としてもよい。但し、この場合には燃料電池2に供給される燃料溶液の燃料濃度が燃料電池2の発電に適した範囲となり、かつ、内燃機関4に供給される混合気中の燃料濃度が燃焼に適した範囲となるように、燃料電池2に供給される燃料の濃度設定を行なうことが望まれる。
また、燃料排出処理において、燃料サーバ12への燃料供給を燃料溶液排出直後のタイミングで、バルブ26の開くことにより行なう場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、燃料サーバ12内の圧力が一定となるように調整し、循環経路10から内燃機関4への燃料溶液排出処理の直後以外のタイミングにも燃料を供給するようにしてもよい。このような処理は例えば、燃料電池2の運転において、燃料が微量に減少するような燃料を用いる場合や、上記のように循環経路10を設けずに、燃料電池2の排燃料を常に内燃機関4に供給するような場合、あるいは循環経路10からの燃料溶液の排出頻度が多くなる場合などには特に有効である。
また、この発明は、実施の形態に説明したように、燃料溶液を循環経路10によりある程度循環利用した後、内燃機関4側に排出するように制御する場合にも、その排出のタイミングが燃料溶液の燃料濃度により判断されるものに限るものではない。このような排出のタイミングは、燃料電池2の出力や継続運転時間等に基づいて判断することもできる。また、この発明によれば、排燃料中の燃料は内燃機関4内で有効に利用することができるため、燃料溶液の燃料濃度が発電可能な濃度範囲の限界値以下に低下するまで使用せずに排出しても良い。従って、燃料溶液を循環利用する場合であっても、ある程度燃料を循環した段階で内燃機関4に排出されるように設定すればよく、切り替えのための制御を省略、あるいは簡略化することができる。
また、この実施の形態では、燃料溶液の内燃機関4側への排出を開始した後、基準時間経過により排出終了を判断し、再び三方弁20を切り替える場合について説明した。しかし、この発明において排出の終了の判断もこれに限るものではなく、例えば燃料溶液の燃料濃度がある程度上昇した段階で燃料溶液の排出を終了するようにすることもできる。
また、例えば、制御装置50による制御により三方弁20を切り替えることで循環経路10側と内燃機関4側への切り替えを行なうものに限らず、例えば三方弁20に替えて、自動的に一定時間ごとに切り替わるような弁を用いることもできる。これにより切り替えのための制御を省略することができる。
また、この実施の形態においては、循環経路10側と内燃機関4側への燃料溶液の流入を、三方弁20により切り替える場合について説明した。しかし、この発明において、循環経路10側と内燃機関4側への切り替えは、三方弁20に限るものではなく、他の手段により切り替えるものであってもよい。また、内燃機関4側に燃料溶液を排出する場合に循環経路10側に燃料溶液が流入しないようにするものに限らず、例えば、内燃機関4側に一部の燃料溶液を排出させると同時に、残りの燃料溶液を循環経路10側に流通させるようなものを用いてもよい。
また、この発明においては、例えば、内燃機関4の燃料がガソリンである場合など、内燃機関4の燃料と燃料電池2の燃料とが異なるものであってもよい。この場合にも、燃料電池2の排燃料を内燃機関4内に導入して燃焼させることで、助燃剤として効果的に利用することができる。従って、内燃機関4と燃料電池2とで燃料が異なる場合であっても、燃料電池2の燃料の無駄な排出を抑えることができる。
また、この実施の形態では、燃料電池2の燃料と内燃機関4の燃料とを同一とし、燃料が同一のタンクに貯蔵されている場合について説明した。これにより、燃料を貯蔵するためのタンクスペースが節約できる。しかし、この発明はこれに限るものではなく、同じ燃料を用いる場合であっても、異なるタンクから燃料電池2と内燃機関4のそれぞれに供給するものであってもよい。
また、この実施の形態においては、燃料タンク30に液体で燃料を貯蔵できることで、より多くの燃料を小さなタンクに貯蔵することができ、更なる省スペース化を図ることができる。また、内燃機関4へは気化器36を経由して気体で供給することができる。これにより、内燃機関4において液体燃料の気化熱のための熱損失を抑えることができ、燃料の貯蔵状態に関わらず、燃料電池2内燃機関4それぞれに適した状態で燃料の供給を行なうことができる。しかしながら、この発明において、燃料の貯蔵状態は液体に限定されるものではない。また、燃料を気化する気化器36を有するものに限るものでもなく、貯蔵された状態のまま内燃機関4に燃料が供給されるものであってもよい。
また、同様に、この実施の形態においては、燃料電池2から排出された燃料溶液を気化器48により気化して内燃機関4に供給する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、燃料溶液を直接内燃機関4に供給するものであってもよい。
また、気化器36、気化器48共に、内燃機関4の排熱を利用する場合について説明したが、この発明はこれに限るものでもなく、燃料電池2の排熱を利用するなど、他の方法により燃料又は燃料溶液を気化するものであってもよい。
更に、この実施の形態では、内燃機関4の下流に触媒装置44が配置されている場合について説明した。これにより、内燃機関4から排出される排ガスに燃料やNOxが含まれていたとしても、触媒装置44で確実に処理することができる。従って、燃料電池2の排燃料処理のための特別な機構を設置することなく、確実に燃料電池2からの排燃料を浄化して排出することができる。但し、この発明においては、内燃機関4において排燃料を燃焼させることにより燃料電池2の排燃料中の燃料成分を極低濃度に浄化することができるため、このように触媒装置44を配置しないものであってもよい。また、実施の形態では、燃料としてアンモニアを用いているため、アンモニアを吸蔵し、アンモニアによりNOxを還元可能な脱硝触媒を触媒装置44として用いる場合について説明した。しかし、アンモニア以外の燃料を用いる場合や、内燃機関4と燃料電池2とで異なる燃料を用いる場合には、それぞれの燃料により排ガスに含まれ得る成分を浄化するのに適した触媒を設置することが望ましい。
また、この実施の形態においては、燃料としてアンモニアを利用する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、アルカリ型燃料電池に使用可能な、可燃性の他の燃料を用いることもできる。可燃性の他の燃料としては、同一分子内に1つ以上のアミノ基を含む化合物や、同一分子内に1つ以上の水酸基を含む化合物であることが好ましい。また、これらの化合物は、同一分子内に1以上4以下の炭素原子を含むことが好ましい。これらの化合物としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミンといった第1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミンといった第2級アミン、ヒドラジン、エチレンジアミン、1,1−ジメチルヒドラジン、トリメチレンジアミンといったジアミン、メタノール、エタノール、ブタノールといった第1級アルコールや、エチレングリコール等のジオールも挙げられる。更に、例えば、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノブタノールといったヒドロキシルアミンも挙げられる。これらの燃料のうちでも、アンモニア、メタノール、エタノールおよびヒドラジンは入手が容易であると同時に、アノードに燃料を循環供給するシステムに容易に組み込むことができることから好ましい。このように可燃性の燃料を用いることにより、燃料電池2からの排燃料を内燃機関4側に導入した場合に、内燃機関4の燃料として直接使用するか、あるいは、助燃剤と利用することができる。但し、他の燃料を使用する場合には、それに応じて、燃料電池2に供給する燃料溶液の濃度範囲及び内燃機関4の燃焼に適した濃度範囲を設定することが望まれる。
また、この実施の形態においては、燃料電池システムが、燃料電池2と内燃機関4とを駆動力源とするハイブリットを基本とする車両に搭載される場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、内燃機関と燃料電池とを有する他のシステムに搭載することができる。具体的には、例えば、内燃機関4のトルクのみを駆動力とする車両に搭載し、燃料電池2の出力を補機等に利用するものに適用するものであってもよい。このような場合にも、燃料電池2から排出される排燃料を、内燃機関4に導入して燃焼させる構造とすることにより、排燃料を有効に処理することができる。
なお、例えば、この実施の形態において、図3のステップS14が実行されることにより、この発明の「濃度検出手段」が実現し、ステップS16が実行されることにより、この発明の「濃度判別手段」が実現し、ステップS102が実行されることにより「制御手段」が実現する。
この発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を説明するための図である。 この発明の実施の形態1の燃料電池内に積層された膜−電極接合体について説明するための図である。 この発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するための図である。 この発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するための図である。
符号の説明
2 燃料電池
4 内燃機関
10 循環経路
20 三方弁
22 濃度センサ
24 燃料供給経路
30 燃料タンク
32 燃料供給経路
36 気化器
38 流量制御器
40 吸気経路
42 排気経路
44 触媒装置
46 導入経路
48 気化器
50 制御装置

Claims (8)

  1. 内燃機関と、
    燃料の供給を受けて発電するアルカリ型の燃料電池と、
    前記燃料電池のアノード側から排出される排燃料を前記内燃機関に導入する導入経路と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池から排出される排燃料を、循環して前記燃料電池に供給する循環経路と、
    前記導入経路に配置され、前記導入経路内に前記排燃料が流入する状態と、前記排燃料が流入しない状態とを切り替える切替手段と、
    を、更に備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記排燃料中の燃料濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記燃料濃度が、基準濃度より低くなっているか否かを判別する濃度判別手段と、
    前記燃料濃度が、前記基準濃度よりも低くなっていると判別された場合に、前記導入経路に排燃料が流入する状態となるように前記切替手段の切り替えを制御する制御手段と、
    を、更に備えることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記導入経路に配置され、前記導入経路内の前記排燃料を気化する第1気化手段を、更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池に供給させる燃料が貯蔵された燃料貯蔵手段に接続し、前記燃料貯蔵手段に貯蔵された燃料を、前記燃料電池に供給するための燃料電池用供給経路と、
    前記燃料貯蔵手段に接続し、前記燃料貯蔵手段に貯蔵された燃料を、前記内燃機関に供給するための内燃機関用供給経路と、
    を、更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記内燃機関用供給経路に配置され、前記燃料貯蔵手段内に液体状態で貯蔵された前記燃料を気化する第2気化手段を、更に備えることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記内燃機関に接続し、前記内燃機関の排ガスが排出される排気経路と、
    前記排気経路に配置され、前記排ガスを浄化する触媒と、
    を、更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池に供給される燃料は、窒素原子を含むことを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
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