JP2007291815A - 電子ロック機構を備えたケース - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝撃が与えられても確実に施錠状態を保持する電子ロック機構を備えたケースを提供する。
【解決手段】 ロック用ソレノイド15を励磁させ、そのロック用ソレノイド15の鉄心を介して直接または間接的に施錠または解錠を行う電子ロック機構を備えたケースにおいて、上記電子ロック機構には補助用ソレノイド16を設けるとともに、この補助用ソレノイド16の鉄心の軸線が、上記ロック用ソレノイド15の鉄心の軸線と交差する関係にし、かつ、上記補助用ソレノイド16の励磁あるいは非励磁に応じて、ロック用ソレノイド15の鉄心が施錠時において解錠方向に移動するのを規制する構成にした電子ロック機構を備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ソレノイドを励磁して施錠または解錠を行う電子ロック機構を備えたケースに関する。
電子ロック機構を備えたケースは従来から知られているが、この従来のケースに用いられる電子ロック機構は、ソレノイドを励磁したりあるいは非励磁にしたりして、施錠あるいは解錠を行うのが一般的である。
この従来の電子ロック機構には、例えば自己保持型ソレノイドが用いられている。この自己保持型ソレノイドは、コイルを通電することによって、鉄心を施錠位置から解錠位置に移動したり、解錠位置から施錠位置に移動したりするとともに、スプリングのバネ力や永久磁石の磁力によって上記鉄心を施錠位置あるいは解錠位置に保持するようにしている。
このような電子ロック機構を備えたケースを、例えば荷物や書類の運送に利用すれば、発送人から受取人の手元にケースが届くまでの間に、第三者にケース内に収納した荷物や書類を見られる心配がなくなり、特に近年課題となっている個人情報保護強化を図ることができる。
特開2005−320695
上記のようにした従来のケースでは、スプリングのバネ力や永久磁石の磁力によって、ソレノイドの鉄心を施錠位置に保つようにしているので、そのバネ力や磁力が強ければ強いほど、ケースに多少の衝撃が作用したとしても、解錠してしまうような問題は発生しない。しかし、スプリングのバネ力や永久磁石の磁力を強くすれば、それだけソレノイドも大型化せざるを得ない。ところが、ソレノイドの大きさは、ケースの大きさに応じて相対的に決まるもので、ソレノイドだけをむやみに大きくすることはできない。結局、スプリングのバネ力や永久磁石の磁力をそれほど強くできないという制約を受けることになる。
このように、電子ロック機構に備えるスプリングのバネ力を強くすることができないため、ケースに大きな衝撃が作用すると、その衝撃によって、電子ロック機構が簡単に解錠してしまうという恐れがあった。特に、ソレノイドの鉄心の軸線方向と同じ方向から衝撃が作用すると、電子ロック機構が簡単に解錠してしまうという問題があった。
この発明の目的は、衝撃が与えられても確実に施錠状態を保持する電子ロック機構を備えたケースを提供することである。
この発明は、ロック用ソレノイドを励磁させ、そのロック用ソレノイドの鉄心を介して直接または間接的に施錠または解錠を行う電子ロック機構を備えたケースを前提とする。
そして、第1の発明は、上記電子ロック機構に補助用ソレノイドを設けるとともに、この補助用ソレノイドの鉄心の軸線が、上記ロック用ソレノイドの鉄心の軸線と交差する関係にし、かつ、上記補助用ソレノイドの励磁あるいは非励磁に応じて、ロック用ソレノイドの鉄心が、施錠時において解錠方向に移動するのを規制する点に特徴を有する。
第2の発明は、上記ロック用ソレノイドの鉄心の軸線と、補助用ソレノイドの鉄心の軸線とを直交させた点に特徴を有する。
第1の発明によれば、電子ロック機構が施錠状態にあるとき、補助用ソレノイドに設けた鉄心が、直接もしくは間接的に、ロック用ソレノイドが解錠方向に移動するのを防ぐ構成にしたので、ケースに大きな衝撃が与えられても、電子ロック機構の施錠が解除されない。
しかも、補助用ソレノイドの鉄心の軸線方向から衝撃が与えられ、次に連続的にロック用ソレノイドの鉄心の軸線方向から衝撃が与えられない限り、ロック用ソレノイドが解錠方向に移動することはない。そのために、衝撃によって電子ロック機構の施錠が解除されることはほとんどない。
このように、衝撃によって電子ロック機構の施錠が解除されることがほとんどなく、ケースの施錠状態を確実に保持することができる。
第2の発明によれば、ロック用ソレノイドの鉄心の軸線と、補助用ソレノイドの鉄心の軸線とを直交させたので、直交する二方向から連続的に大きな衝撃が与えられない限り、電子ロック機構の施錠状態が解除されることがない。
したがって、衝撃によってケースの施錠が解除される可能性がより低くなり、ケースをより確実に施錠状態に保つことができる。
図1〜図7を用いてこの発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すケースCは、蓋体1と本体2とからなり、上記蓋体1の開口面には、その一部を塞ぐように鉄製の板部材3が設けられている。この板部材3には、その長手方向両側近傍に二つのフック挿入孔4,4を形成するとともに、蓋体1が閉じる方向に突出する押し込みブロック5およびスイッチ部材Sを設けている。なお、上記押し込みブロック5の先端には、所定の傾斜角を有する傾斜部5aが形成されている。
一方、上記本体2には、ケースCを閉じたとき上記板部材3と対向する部分に電気錠ユニットUを固定するとともに、この電気錠ユニットUと電気的に接続した操作部6が外部から操作可能に設けられている。上記電気錠ユニットUについて図2、図3を用いて説明する。
図2は、蓋体1と本体2とが僅かに開いた状態における、板部材3と電気錠ユニットUとの関係を示す図であり、図3は、蓋体1と本体2とが完全に閉じるとともに、板部材3と電気錠ユニットUとの対向面が密着した状態を示す図である。
図2、図3からも明らかであるように、電気錠ユニットUは、本体2内に固定した箱体7に、後述する電子ロック機構等を収納してなる。上記箱体7であって上記板部材3との対向面には、上記フック挿入孔4,4に対応する貫通孔8,8を形成している。また、上記対向面には、ケースCの閉状態において、上記押し込みブロック5が貫通する押し込み孔9、および上記スイッチ部材Sが貫通するスイッチ孔10を形成している。
そして、箱体7の内壁には、板部材3と水平方向にスライド可能なスライド部材11を固定するとともに、引張バネ12が、そのバネ力によってスライド部材11を図2に示す位置に保持している。上記スライド部材11は、矩形形状の金属製部材であるが、スライド方向中央近傍から図2,3中右側に向かって凹部11aを形成している。また、スライド部材11のスライド方向中央近傍には、凹部11aから図2,3中左側に向かって切り欠き部11bを形成している。
この切り欠き部11bは、上記押し込みブロック5の先端に形成した傾斜部5aとその傾斜角を等しくするとともに、ケースCが閉じる過程において、傾斜部5aと切り欠き部11bとがすべり接触する寸法関係および位置関係を維持している。
すなわち、ケースCの開状態では、スライド部材11が引張バネ12のバネ力によって図2の開位置に保持されているが、ケースCを閉じる過程において、押し込みブロック5の傾斜部5aが、切り欠き部11bを図2中左方向に押す。したがって、ケースCを閉じる過程において、スライド部材11が引張バネ12のバネ力に抗して図3の閉位置までスライドすることとなる。
なお、ケースCが完全に閉じた状態で、押し込みブロック5の先端と凹部11aの底部との間に僅かな隙間ができる寸法関係を維持している。
また、上記スライド部材11には、箱体7の貫通孔8,8から突出するフック部材13,13を設けている。このフック部材13,13は、スライド部材11から垂直に突出する突出部13a,13aと、この突出部13a,13aの先端からスライド方向(図2,3中左方向)に向かって直角に折れ曲がる引っ掛け部13b,13bとからなる。そして、上記突出部13a,13aは、図3に示すように、板部材3の厚みと箱体7の厚みとの合計よりも僅かに長く形成されている。また、上記突出部13a,13aは、ケースCが閉じる過程において、図2の開位置から図3の閉位置に向かって、スライドしながら板部材3のフック挿入孔4,4を徐々に貫通していく。
そして、図3に示すように、ケースCが完全に閉じた状態において、引っ掛け部13b,13bがフック挿入孔4,4を貫通して板部材3の背面に位置するとともに、板部材3と箱体7とが互いに離れないように機能することとなる。
上記のように、ケースCが閉じる過程においては、押し込みブロック5がスライド部材11を閉位置に向かって徐々にスライドさせるとともに、フック部材13,13が、板部材3と箱体7とが互いに離れないように機能することとなる。これに対して、図3に示す状態からケースCを開く過程においては、押し込みブロック5が押し込み孔9から抜けるのに伴って、スライド部材11が引張バネ12のバネ力によって図2の開位置に徐々に戻ることとなる。
このように、ケースCを閉じた状態では、いまだケースCはロックされていないため、蓋体1と本体2とを互いに離すようにすれば、簡単にケースCを開くことができる。
上記のようなケースCをロックするためには、ケースCが閉状態にあるとき、スライド部材11が図3に示す閉位置に固定されればよい。すなわち、ケースCを開こうとしたときに、押し込みブロック5の移動に伴ってスライド部材11が開位置に向かってスライドしないようにすれば、引っ掛け部13b,13bによって、板部材3と箱体7とが互いに離れるのを阻止することができる。
このように、スライド部材11が引張バネ12のバネ力によって開位置にスライドするのを阻止して、ケースCをロックするのが電子ロック機構である。
この電子ロック機構は、スライド部材11に設けたロック部材14、ロック用ソレノイド15、補助用ソレノイド16によって構成される。
ロック部材14は、図2,3に示すように7字形の部材であって、スライド部材11から下方に突出した後スライド方向に折れ曲がり、その先端にさらに直角に折れ曲がるロック部14aを備えてなる。
また、スライド部材11が図2の開位置にあるとき、ロック部材14よりもスライド方向先端側には、自己保持型のロック用ソレノイド15を備えている。この自己保持型のロック用ソレノイド15は、その鉄心に軸方向を一致させた掛け止め部材15aを固定し、ロック用ソレノイド15の非励磁状態において、スプリングのバネ力あるいは永久磁石の磁力によって図2の解錠位置あるいは図3の施錠位置を保持する。
上記掛け止め部材15aが図2の解錠位置に保持された状態で、コイルを通電してソレノイドを励磁することによって、その掛け止め部材15aが解錠位置から施錠位置に移動する。そして、掛け止め部材15aが施錠位置に移動したときソレノイドを再び非励磁状態にすれば、スプリングのバネ力あるいは永久磁石の磁力によって当該施錠位置を保持することができる。
一方、上記掛け止め部材15aが施錠位置にある状態から、上記とは電流の方向を逆にしてコイルを通電すると、上記掛け止め部材15aが施錠位置から解錠位置に移動するとともに、このときソレノイドを再び非励磁状態にすれば、スプリングのバネ力あるいは永久磁石の磁力によって当該解錠位置を保持することができる。
上記のような掛け止め部材15aは、図2に示すように、ロック用ソレノイド15の鉄心の軸心線上に突出するが、その先端には、スライド部材11のスライド方向後端側(図2中右方向)に直角に折れ曲がり、さらにその先端が直角に折れ曲がった止め部15bを備える。また、掛け止め部材15aには、その軸方向から突出する切換片15cを形成しているが、この切換片15cの機能については後述することとする。
上記のようなロック用ソレノイド15を励磁することによって、その掛け止め部材15aが図2の解錠位置から図3の施錠位置まで下方に移動するが、スライド部材11が閉位置にあるとき、掛け止め部材15aを解錠位置から施錠位置まで移動させると、上記止め部15bとロック部14aとがかみ合うような関係を保っている。したがって、ケースCを閉じた状態でロック用ソレノイド15を励磁すれば、スライド部材11が開位置にスライドするのを阻止して、ケースCをロックすることができる。
そして、この発明の最大の特徴である補助用ソレノイド16は、次のように機能する。すなわち、上記ロック用ソレノイド15と同様、自己保持型の補助用ソレノイド16は、それを励磁することによって、その鉄心に固定した掛け止め部材16aを移動するが、この掛け止め部材16aの軸線とロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aの軸線とが直交するように設けられている。
そして、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが施錠位置にあるとき、補助用ソレノイド16を励磁すると、掛け止め部材16aが図2の解除位置から図3の規制位置に移動して、掛け止め部材15aが解錠方向へ移動するのを規制する。
言い換えれば、ロック用ソレノイド15がロック部14aをロックしたとき、補助用ソレノイド16を励磁すれば、その掛け止め部材16aがロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aの解錠方向への移動を規制する。
このように、ロック用ソレノイド15を励磁してケースCをロックするとともに、補助用ソレノイド16を励磁してロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが解錠方向へ移動するのを規制すれば、衝撃等によってケースCのロックが外れてしまう恐れが極めて低くなる。なぜなら、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが解除位置に移動しない限り、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aは施錠位置から移動することがないので、電子ロック機構のロックが解除されることがない。また、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが解除位置に移動してしまっても、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが施錠位置にある以上、電子ロック機構のロックが解除されることがないからである。
そして、上記の電子ロック機構を制御しているのが、電気錠ユニットUに設けた制御部17である。この制御部17は、ケースCの閉状態において電源の閉回路を構成するスイッチング18、両ソレノイド15,16の状態を検知するリミットスイッチ19,20、および操作部6と電気的に接続している。上記リミットスイッチ19,20には、スイッチング片19a,20aを設けるとともに、この両スイッチング片19a,20aと、両掛け止め部材15a,16aの切換片15c,16cとの接触状態から両掛け止め部材15a,16aの位置を検知している。
そして、上記制御部17が、リミットスイッチ19,20からの検知信号あるいは操作部6からの操作信号に基づいて両ソレノイド15,16を励磁あるいは非励磁状態にするが、この制御部17の具体的な制御について、作用の説明において詳細に述べることとする。なお、図中符号18aは、スイッチング18に設けたスイッチ片である。
以下に第1実施形態の作用について説明する。
図2に示す状態からケースCを閉じると、押し込みブロック5がスライド部材11を閉位置にスライドさせるとともに、引っ掛け部13b,13bが、板部材3の背面に位置すること前記したとおりであるが、このとき、図3に示すように、スライド部材11のスライドに伴ってロック部材14も図中左方向に移動する。また、上記板部材3に設けたスイッチ部材Sが、箱体7に形成したスイッチ孔10を貫通してスイッチング18のスイッチ片18aに接触する。
上記のようにスイッチ部材Sがスイッチ片18aに接触すると、電源回路が閉状態となって、操作部6の電源を操作して電子ロック機構の操作が可能となる。ただし、ここでいう電源がオンになった状態とは、電子ロック機構の施錠あるいは解錠を自由に制御できる状態、いわゆる操作電源がオンになった状態をいうものである。したがって、操作電源がオフの状態にあっても、いわゆるシステム電源は常時オンになっており、制御部17が両ソレノイド15,16およびスイッチング18の状態を検知している。
上記の状態から操作部6を操作して電気錠ユニットUの電源をオンにすると、制御部17が起動するとともに、図4の手順にしたがって電子ロック機構を制御する。なお、ケースCが開いている場合や、何らかの原因でスイッチ部材Sがスイッチング18に接触していない場合は、電源回路が開状態となって、電源をオンにすることができないようにしている。
いま、ケースCを閉じて、スイッチング18にスイッチ部材Sが接触した状態で操作部6を操作して電気錠ユニットUの電源をオンにする(ステップ100)。電気錠ユニットUの電源がオンになると、リミットスイッチ19,20から両ソレノイド15,16の状態が制御部17に送信されるとともに、電子ロック機構が解錠状態にあることを制御部17が判別する。
そして、制御部17は、ステップ101において待機状態となり、操作部6から暗証番号が入力されるのを待つ。ただし、電気錠ユニットUの電源がオンになってから10秒以内に暗証番号が入力されないときは、ステップ111に進んで、電子ロック機構を駆動せずに電気錠ユニットUの電源を自動的にオフにして操作を終了する。
一方、電気錠ユニットUの電源がオンになってから10秒以内に暗証番号が入力された場合には、ステップ103において、入力された暗証番号と、予め制御部17が記憶している番号とが一致するかどうかを制御部17が判別する。
ステップ103において、制御部17が、入力された暗証番号と、予め記憶した番号とが一致しないと判別した場合は、ステップ104においてブザーあるいはエラー表示によって暗証番号が一致しない旨の通知を行い、再度ステップ101に進んで待機状態となる。
一方、ステップ103において、制御部17が、入力された暗証番号と、予め記憶した番号とが一致すると判別した場合は、ステップ105において、掛け止め部材15aが施錠位置まで移動するようにロック用ソレノイド15を励磁する。
上記のように、制御部17がロック用ソレノイド15を励磁したら、ステップ106において、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが施錠位置まで移動したかをリミットスイッチ19が検知する。もし、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが施錠位置まで移動したという信号が、所定の時間内にリミットスイッチ19から制御部17に送信されなければ、ステップ107においてブザーあるいはエラー表示によって施錠が失敗した旨の通知を行い、再度ステップ101に進んで待機状態となる。
一方、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが施錠位置まで移動したという信号が、所定の時間内にリミットスイッチ19から制御部17に送信された場合は、ステップ108において、掛け止め部材16aが規制位置まで移動するように補助用ソレノイド16を励磁する。
上記のように、制御部17が補助用ソレノイド16を励磁したら、ステップ109において、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが規制位置まで移動したかをリミットスイッチ20が検知する。もし、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが規制位置まで移動したという信号がリミットスイッチ20から制御部17に送信されなければ、ステップ110においてブザー警報あるいはエラー表示をするとともに、掛け止め部材15aが解錠位置まで移動するようにロック用ソレノイド15を励磁する。そして、再度ステップ101に進んで待機状態となる。
一方、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが規制位置まで移動したという信号がリミットスイッチ20から制御部17に送信された場合は、施錠完了の通知を行うとともに、ステップ111に進んで制御部17の電源をオフにして操作を終了する。
このように、制御部17が、ロック用ソレノイド15、補助用ソレノイド16を連続的に励磁することによって、電子ロック機構を施錠するとともに、ケースCをロックする。
一方、上記のようにして電子ロック機構を施錠した状態から、電子ロック機構の施錠を解除する場合には、図5の手順にしたがって電子ロック機構を制御する。
電子ロック機構が施錠状態にあるときは、スイッチ部材Sがスイッチング18に接触しているので、電源回路が閉状態にある。したがって、操作部6を操作して電気錠ユニットUの電源をオンにすることができる(ステップ200)。電気錠ユニットUの電源がオンになると、リミットスイッチ19,20から両ソレノイド15,16の状態が制御部17に送信されるとともに、電子ロック機構が施錠状態にあることを制御部17が判別する。
そして、ステップ201において制御部17が待機状態となり、操作部6から暗証番号が入力されるのを待つ。このとき、電気錠ユニットUの電源がオンになってから10秒以内に暗証番号が入力されないと、ステップ212に進んで電子ロック機構を駆動せずに電気錠ユニットUの電源を自動的にオフにして操作を終了する。
一方、電気錠ユニットUの電源がオンになってから10秒以内に暗証番号が入力された場合には、ステップ203において、制御部17が、入力された暗証番号と、予め制御部17が記憶している番号とが一致するかどうかを判別する。
ステップ203において、制御部17が、入力された暗証番号と、予め記憶した番号とが一致しないと判別した場合は、ステップ204においてブザーあるいはエラー表示によって暗証番号が一致しない旨の通知を行い、再度ステップ201に進んで待機状態となる。
一方、ステップ203において、制御部17が、入力された暗証番号と、予め記憶した番号とが一致すると判別した場合は、ステップ205において、掛け止め部材16aを解除方向に移動するように補助用ソレノイド16を励磁する。
上記のように、制御部17が補助用ソレノイド16を励磁したら、ステップ206において、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが解除位置まで移動したかをリミットスイッチ20が検知する。もし、何らかの原因で、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが解除位置まで移動したという信号が、所定の時間内にリミットスイッチ20から制御部17に送信されなければ、ステップ207においてブザーあるいはエラー表示によって解錠が失敗した旨の通知を行い、再度ステップ201に進んで待機状態となる。
一方、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが解除位置まで移動したという信号が、所定の時間内にリミットスイッチ20から制御部17に送信された場合は、ステップ208において、その掛け止め部材15aを解錠方向に移動するようにロック用ソレノイド15を励磁する。
上記のように、制御部17がロック用ソレノイド15を励磁したら、ステップ209において、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが解錠位置まで移動したかをリミットスイッチ19が検知する。もし、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが解錠位置まで移動したという信号が、所定の時間内にリミットスイッチ19から制御部17に送信されなければ、ステップ210においてブザー警報あるいはエラー表示をするとともに、掛け止め部材16aを再び規制位置まで移動するように補助用ソレノイド16を励磁して、電子ロック機構を再度施錠する。そして、再度ステップ201に進んで待機状態となる。
一方、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが解錠位置まで移動したという信号が、所定の時間内にリミットスイッチ19から制御部17に送信された場合は、ステップ211で解錠通知を行う。
そして、ステップ212に進んで電気錠ユニットUの電源が自動的にオフになり電子ロック機構の制御が終了する。ただし、電源がオフになった後、30秒以内にケースCが開けられなかった場合には、図4のステップ105に進んで再度、電子ロック機構を施錠するように制御部17が制御を行う。このように、電子ロック機構の解錠後、所定の時間内にケースCが開けられなかった場合に、再度電子ロック機構を施錠するようにしたのは次の理由からである。すなわち、電子ロック機構を解錠したにも関わらず、ケースCをそのまま放置しておいた場合、ケースCが解錠状態にあるということを忘れてしまい、持ち主がケースCから離れてしまうおそれがある。そこで、上記のような制御を行うことで、持ち主がケースCから離れた場合であっても、第三者がケースCから収納物を持ち去るのをより完全に防止するようにしたのである。
また、電子ロック機構を施錠した状態において、ケースCをこじ開けようとする力が作用した場合には、図6に示す手順で制御部17が電子ロック機構を制御する。
すなわち、ケースCが施錠されている状態においては、スイッチング18によって電源回路が閉状態を保っており、また、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが施錠位置に、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが規制位置に移動している。制御部17は、スイッチング18および両ソレノイド15,16が、上記の状態にあることを判別しているが、この状態においてケースCをこじ開けると、スイッチング18の電源回路が遮断される。
上記したようにスイッチング18の電源回路が遮断された場合であっても、システム電源は常時オンになっており、制御部17が、両ソレノイド15,16およびスイッチング18の状態を検知している。
そして、両ソレノイド15,16の掛け止め部材15a,16aが施錠位置、規制位置にあると検知している状態で、制御部17が、スイッチング18の遮断を検知する(ステップ300)。
すると、ステップ301に進んでブザーやランプ等によってこじ開け警報を行うとともに、制御部17がこじ開け情報を記憶する。なお、こじ開け情報とは、制御部17がケースCのこじ開けを判別した時間等である。
そして、こじ開け警報を行ってから30秒経過したら、ステップ302に進んで警報を終了する。
このように、ケースCのこじ開けを検知した場合に、30秒間警報を鳴らすことで、第三者が無断でケースCをこじ開けるのを防止するようにしている。
また、こじ開け情報として、例えばこじ開けの発生時間を記憶するようにすれば、ケースCがどこでこじ開けられたかがわかる。このように、さまざまなこじ開け情報を記憶することによって、ケースCのセキュリティを強化することができる。
さらに、ケースCが施錠状態にある場合において、ケースCに衝撃が与えられ、この衝撃によって電子ロック機構が異常解錠してしまった場合には、図7(a)に示す手順に従って電子ロック機構が制御を行う。
すなわち、制御部17は、両掛け止め部材15a,16aがそれぞれ施錠位置,規制位置にあること検知している(ステップ400)。この状態において、ケースCに所定の大きさ以上の衝撃が与えられると、衝撃によって補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが、解除位置に移動してしまうおそれがある。
そして、掛け止め部材16aが衝撃によって解除位置に移動した場合には、リミットスイッチ20が、掛け止め部材16aが解除位置に移動したことを検知するとともに、当該情報が制御部17に送信される。(ステップ401)。そして、掛け止め部材16aが解除位置に移動したと判別した制御部17は、ステップ402において、掛け止め部材16aを規制位置に移動するように補助用ソレノイド16を励磁するとともに、ステップ403において制御部17が衝撃による解錠とみなし、解錠情報を記憶する。なお、解錠情報とは、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが規制位置から移動した時間等である。
上記のようにして、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aを規制位置に移動したら、ステップ404に進んで電子ロック機構の制御を終了する。
このように、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16aが規制位置に移動するまでの極めて短い時間内に、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが解錠位置に移動しなければ、電子ロック機構の施錠が解除されることはない。
しかも、補助用ソレノイド16とロック用ソレノイド15とは、その掛け止め部材16a,15aの軸線すなわち両ソレノイドの鉄心を直交させているので、ケースCに対して、直交する方向に短時間かつ連続的に大きな衝撃が与えられない限り、ロックは解除されない。
また、補助用ソレノイド16の掛け止め部材16a(補助用ソレノイド16の鉄心)が解除位置に移動しない限り、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15a(ロック用ソレノイド15の鉄心)が移動することはないので、一方向からの衝撃によって電子ロック機構の施錠が解除されることはない。
したがって、衝撃によってケースの施錠が解除されることがほとんどなく、ケースの施錠状態を確実に保持することができる。
また、ケースCが解錠状態にある場合において、ケースCに衝撃が与えられ、この衝撃によって電子ロック機構が異常施錠してしまった場合には、図7(b)に示す手順に従って電子ロック機構が制御を行う。
すなわち、制御部17は、掛け止め部材15aが解錠位置にあることを検知している(ステップ500)。この状態において、ケースCに所定の大きさ以上の衝撃が与えられると、衝撃によってロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが、施錠位置に移動してしまうおそれがある。そして、掛け止め部材15aが衝撃によって施錠位置に移動した場合には、リミットスイッチ19が、掛け止め部材15aが施錠位置に移動したことを検知するとともに、当該情報が制御部17に送信される。(ステップ501)。
そして、掛け止め部材15aが施錠位置に移動したと判別した制御部17は、ステップ502において、掛け止め部材15aを施錠位置に移動するようにロック用ソレノイド15を励磁するとともに、ステップ503において制御部17が衝撃による施錠とみなして、施錠情報を記憶する。なお、施錠情報とは、ロック用ソレノイド15の掛け止め部材15aが解錠位置から施錠位置に移動した時間等である。
上記のようにして、衝撃によって移動してしまった掛け止め部材15aを、もとの解錠位置に移動したら、ステップ504に進んで電子ロック機構の制御を終了する。
このように、電子ロック機構が解錠状態にある場合に、ケースCに大きな衝撃が与えられて、異常施錠がなされた場合に、掛け止め部材15aをもとの位置に移動するので、電子ロック機構を施錠しようとした場合に、掛け止め部材15aが邪魔になってしまうことがない。言い換えれば、制御部17が異常施錠をきちんと解除するので、電子ロック機構が施錠できなくなってしまうことがない。
なお、操作部6はケースC外部からテンキーのようなものを操作して暗証番号を入力してもよいし、赤外線で暗証番号を入力するようにしてもよい。いずれにしても、操作部6から制御部17に対して入力した暗証番号が送信される構成であればどのような構成でも構わない。
また、上記第1実施形態の制御部17が行う制御において、警報を行う時間や、暗証番号を入力するための待機時間等は一例に過ぎず、当該時間等は任意に決定すればよいものである。
図8、図9を用いてこの発明の第2実施形態について説明する。
なお、第2実施形態においては、スライド部材の形状および電子ロック機構の構造のみ上記第1実施形態と異なり、その他の構造、作用、および電子ロック機構の制御については、上記第1実施形態と同じである。したがって、上記第1実施形態と同様の構成要素については同様の符号を付するとともに、上記第1実施形態と異なる部分のみ説明することとする。
図8に示すケースCは、箱体7内にスライド部材21をスライド自在に固定している。このスライド部材21は、引張バネ12のバネ力によって図示の開位置に保持されている。また、スライド部材21のスライド方向先端付近には、スライド方向と直交する方向に孔が形成されており、この孔によってロック部21aを形成している。一方、スライド部材21のスライド方向後端には、切り欠き部21bを形成している。そして、ケースCが閉じる過程において、蓋体1側に設けた押し込みブロック5の傾斜部5aが、切り欠き部21bとすべり接触しながら、スライド部材21を図8中左方向の閉位置に向かって、引張バネ12のバネ力に抗してスライドさせる。
また、スライド部材21のスライド方向先端側には、ロック用ソレノイド22を備えている。このロック用ソレノイド22は、その鉄心に軸方向を一致させた掛け止め部材22aを固定し、ロック用ソレノイド22の非励磁状態において、スプリングのバネ力あるいは永久磁石の磁力によって図8の解錠位置あるいは図9の施錠位置を保持する。
上記掛け止め部材22aは、図8に示すように、ロック用ソレノイド22の鉄心の軸心線上に突出するが、その先端には、スライド部材21のスライド方向後端側(図2中右方向)に直角に折れ曲がり、さらにその先端が直角に折れ曲がった止め部22bを備える。また、掛け止め部材22aには、その軸方向から突出する切換片22cを形成するとともに、その反対側には突起部22dを形成している。
上記のようにロック用ソレノイド22を励磁することによって、その鉄心に固定した掛け止め部材22aが図8の解錠位置から図9の施錠位置まで下方に移動する。そして、スライド部材21が閉位置にあるとき、ロック用ソレノイド22を励磁して、図8の解錠位置から図9の施錠位置まで掛け止め部材22aを移動させると、止め部22bの先端がロック部21aを構成する孔に挿入する関係を保っている。したがって、ケースCを閉じた状態でロック用ソレノイド22を励磁すれば、スライド部材21が開位置にスライドするのを阻止して、ケースCをロックすることができる。
また、ロック用ソレノイド22近傍には、補助用ソレノイド23を設けている。この補助用ソレノイド23は、その鉄心に軸方向を一致させた掛け止め部材23aを固定し、補助用ソレノイド23の非励磁状態において、スプリングのバネ力あるいは永久磁石の磁力によって図8の解除位置あるいは図9の規制位置を保持する。
上記掛け止め部材23aは、図8に示すように、補助用ソレノイド23の鉄心の軸心線上に突出するが、その先端には直角に折れ曲がる突起部23bを備える。また、掛け止め部材23aには、その軸方向から突出する切換片23cを形成している。
上記補助用ソレノイド23は、それを励磁することによって掛け止め部材23aを移動するが、この掛け止め部材23aの軸線とロック用ソレノイド22の掛け止め部材22aの軸線とが直交するように設けられている。
そして、ロック用ソレノイド22の掛け止め部材22aが施錠位置にあるとき、補助用ソレノイド23を励磁すると、掛け止め部材23aが図8の解除位置から図9の規制位置に移動する。すると、上記掛け止め部材22aから突出する突起部22dと、掛け止め部材23aの突起部23bとが対向する位置に移動して、ロック用ソレノイド22の掛け止め部材23aが解錠方向へ移動するのを規制する。
言い換えれば、ロック用ソレノイド22がロック部21aをロックしたとき、補助用ソレノイド23を励磁すれば、掛け止め部材23aがロック用ソレノイド22の掛け止め部材22aの解錠方向への移動を規制する。
このように、ロック用ソレノイド22を励磁してケースCをロックするとともに、補助用ソレノイド23を励磁してロック用ソレノイド22の鉄心および鉄心に固定した掛け止め部材22aの解錠方向への移動を規制するのは上記第1実施形態と同様である。したがって、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記第1,2実施形態においては、ロック部を有するスライド部材を備える構成にしたが、この発明を実施するにあたっては必ずしもスライドレールを設ける必要はなく、また、両ソレノイドの形状や構造も上記実施形態に限られない。例えば、第3実施形態として、電子ロック機構を図10(a),(b)に示すような構成にしてもよい。
すなわち、第3実施形態においては、押し込みブロック24に凹みからなるロック部24aを形成し、ケースCの閉状態において、このロック部24aと、ロック用ソレノイド25の鉄心に固定した掛け止め部材25aとによって電子ロック機構の施錠を行っている。
ロック用ソレノイド25の鉄心に固定する掛け止め部材25aの先端には、この掛け止め部材25aから直角に折れ曲がる止め部25bを形成する。
そして、ケースを図10(a)に示す開状態から、図10(b)に示す閉状態にすると、押し込みブロック24が図10(b)に示す位置まで移動するとともに、ロック部24aと止め部25bとが同じ高さに位置する。この状態でロック用ソレノイド25を励磁して図10(a)の解除位置から図10(b)の施錠位置まで移動すれば、ロック部24aと止め部25bとによって電子ロック機構を施錠することができる。
また、補助用ソレノイド26は、その鉄心に軸方向を一致させた掛け止め部材26aを固定し、補助用ソレノイド26の非励磁状態において、スプリングのバネ力あるいは永久磁石の磁力によって図10(a)の解除位置あるいは図10(b)の規制位置を保持する。
上記掛け止め部材26aは、補助用ソレノイド26の鉄心の軸心線上に突出するが、その先端には上記止め部25bと同じ方向に折れ曲がる突起部26bを備える。
上記のように、ロック部24aと止め部25bとがロックされた状態で、補助用ソレノイド26を励磁して、その掛け止め部材26aを図10(a)の解除位置から図10(b)の規制位置に移動すれば、補助用ソレノイド26の突起部26bによって、ロック用ソレノイド25の掛け止め部材25aが解錠方向へ移動するのを規制することができる。
また、電子ロック機構は、図11(a),(b)に示す第4実施形態に示すような構成にしてもよい。
すなわち、図11(a)に示すように、ロック用ソレノイド27の掛け止め部材27aは、その先端に直角に折れ曲がる止め部27bを有するとともに、補助用ソレノイド28の掛け止め部材28aも、上記止め部27bと同じ方向に折れ曲がる突起部28bをその先端に形成している。
そして、上記掛け止め部材27aには、掛け止め部材28aよりも大きな幅を有する解除部29aと、この解除部29aよりも幅が小さく、上記掛け止め部材28aとほぼ等しい幅を有する規制部29bとからなるソレノイド孔29を形成する。そして、ロック用ソレノイド27の掛け止め部材27aが図11(b)の施錠位置にあるとき、押し込みブロック24のロック部24aと止め部27bとによって電子ロック機構のロックがされる。このとき、補助用ソレノイド28の掛け止め部材28aが解除部29aから規制部29bに移動することが可能となる。このようにして、補助用ソレノイド28を励磁して掛け止め部材28aを規制位置に移動すれば、ロック用ソレノイド27の掛け止め部材27aが解錠方向に移動するのを規制することができる。
上記各実施形態では、ソレノイドの鉄心と、この鉄心に固定する掛け止め部材とが、それら両者の軸心を一致させ、鉄心の移動方向と掛け止め部材の移動方向とを一致するようにしているが、ソレノイドの鉄心と掛け止め部材とは、その移動方向が必ずしも一致しなくてもよい。例えば、図12(a),(b)に示す第5実施形態のようにしてもよい。
すなわち、この第5実施形態におけるロック用ソレノイド30は、その鉄心に掛け止め部材30aを回転自在に設けている。つまり、掛け止め部材30aは、鉄心の軸方向への移動に伴って点Oを中心にして、図12(a)の解錠位置から図12(b)の施錠位置まで、円弧状の軌跡を描きながら移動する。
そして、上記掛け止め部材30aの先端には、直角に折れ曲がる止め部30bを形成し、掛け止め部材30aが図12(b)に示す施錠位置まで移動したとき、押し込みブロック24のロック部24aと止め部30bとによって電子ロック機構が施錠される。
また、補助用ソレノイド31には、その鉄心に固定した掛け止め部材31aを備えるとともに、この掛け止め部材31aの先端には、ロック用ソレノイド30側に向かって直角に折れ曲がる突起部31bを形成している。
上記のように、ロック部24aと止め部30bとがロックされた状態で、補助用ソレノイド31の掛け止め部材31aを図12(a)の解除位置から図12(b)の規制位置に移動すれば、突起部31bによって、ロック用ソレノイド30の掛け止め部材30aすなわちロック用ソレノイド30の鉄心が解錠方向へ移動するのを規制することができる。
なお、上記各実施形態においては、ロック用ソレノイドと補助用ソレノイドとが、その鉄心の軸線を互いに直交するように設けていたが、これら鉄心は必ずしも直交させる必要はなく、両鉄心の軸線が互いに交差する関係にあれば構わない。つまり、一方向からの衝撃に対して、両ソレノイドの鉄心が移動しない関係にあればよい。そして、補助用ソレノイドの鉄心が規制位置に移動したとき、ロック用ソレノイドの鉄心が解錠方向に移動することができない構成であればよい。
なお、掛け止め部材はソレノイドの鉄心に固定されているため、掛け止め部材が移動することができなければ、ソレノイドの鉄心も移動することができないこと当然である。したがって、各実施形態においてロック用ソレノイドに設けた掛け止め部材が移動することができない状態においては、ソレノイドを励磁しても、その鉄心を移動することができないことを意味するものである。
第1実施形態におけるケースを示す斜視図である。 第1実施形態におけるケースの解錠状態を示す概念図である。 第1実施形態におけるケースの施錠状態を示す概念図である。 第1実施形態におけるケースの施錠制御を示す流れ図である。 第1実施形態におけるケースの解錠制御を示す流れ図である。 第1実施形態におけるケースがこじ開けられた場合の制御を示す流れ図である。 電子ロック機構の施錠状態においてケースに衝撃が与えられた場合の制御を示す流れ図である。 電子ロック機構の解錠状態においてケースに衝撃が与えられた場合の制御を示す流れ図である。 第2実施形態におけるケースの解錠状態を示す概念図である。 第2実施形態におけるケースの施錠状態を示す概念図である。 第3実施形態における電子ロック機構の解錠状態を示す概念図である。 第3実施形態における電子ロック機構の施錠状態を示す概念図である。 第4実施形態における電子ロック機構の解錠状態を示す概念図である。 第4実施形態における電子ロック機構の施錠状態を示す概念図である。 第5実施形態における電子ロック機構の解錠状態を示す概念図である。 第5実施形態における電子ロック機構の施錠状態を示す概念図である。
符号の説明
15,22,25,27,30 ロック用ソレノイド
16,23,26,28,31 補助用ソレノイド
C ケース

Claims (2)

  1. ロック用ソレノイドを励磁させ、そのロック用ソレノイドの鉄心を介して直接または間接的に施錠または解錠を行う電子ロック機構を備えたケースにおいて、上記電子ロック機構には補助用ソレノイドを設けるとともに、この補助用ソレノイドの鉄心の軸線が、上記ロック用ソレノイドの鉄心の軸線と交差する関係にし、かつ、上記補助用ソレノイドの励磁あるいは非励磁に応じて、ロック用ソレノイドの鉄心が施錠時において解錠方向に移動するのを規制する構成にした電子ロック機構を備えてなるケース。
  2. 上記ロック用ソレノイドの鉄心の軸線と、補助用ソレノイドの鉄心の軸線とを直交させた上記請求項1記載の電子ロック機構を備えたケース。
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