JP2007291448A - 銅箔の表面処理方法及び銅箔 - Google Patents

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Abstract

【課題】 銅箔表面に1μmを超す凹凸を形成することなく、均一な凹凸を形成することによって樹脂基材などの絶縁樹脂と銅箔表面の接着強度を確保し、またエッチング性に優れ、微細配線形成が可能な、銅箔の表面処理方法及び銅箔を提供する。
【解決手段】 銅箔を粗化処理する工程において、銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成する工程、その後、前記銅箔表面に対し酸化剤を含むアルカリ性溶液で酸化処理する工程を有する銅箔の表面処理方法及び銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成し、その後、前記銅箔表面を、酸化剤を含むアルカリ性溶液で酸化処理してなる銅箔。
【選択図】 なし

Description

本発明は、銅箔と絶縁材料との接着に適した銅箔の表面処理方法及び銅箔に関する。
近年、携帯電話やパーソナルコンピュータに代表される情報通信端末機器の高機能化、高性能化とともに、これらの端末機器とサーバ間を繋ぐネットワーク技術の飛躍的進歩が急速に進んでいる。
これら端末機器やネットワーク関連装置では、大容量のデータを高速かつ高品質に処理、伝送することが不可欠となっているため、これらの分野で使用されるプリント配線板にも高速化・高周波化対応が一層要求されるようになってきた。
信号の高周波化に対応するためには、プリント配線板の電気特性の向上が重要である。高周波信号や高速デジタル信号を扱う回路において重要な電気特性としては、伝送損失、伝播遅延時間、特性インピーダンス等が挙げられるが、特に問題となるのが高周波化による信号減衰(伝送損失)とそれに伴うエラーレートの増加や消費電力の増大である。
この伝送損失は導体損失(αc)と誘電体損失(αd)に大別され、いずれも周波数が高くなるに従いに増大する。
このうちαdは、絶縁層(誘電体)の比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)に関与し、高速・高周波用途では低伝送損失に有利な低εrかつ低tanδの低極性樹脂を用いた配線板材料が必要である。
一方、αcは金属導体の抵抗値に関与するが、周波数が高くなるほど電流が導体表面部分に集中して流れようとする表皮効果と呼ばれる現象が発生するため、実質的な導体抵抗の増大により損失が大きくなる。
したがって、高周波信号を扱う場合、導体表面の粗化形状が大きくなると導体抵抗の増大も大きくなるため、導体損失の低減には,導体表面の平滑化が必要である。
しかし、高周波用途で使用される基板材料である低誘電率樹脂は、一般に極性基が少なく金属導体との接着性が低い傾向にある。このため、低極性樹脂とより平滑な導体表面との高接着技術の開発が望まれている。
一方、従来の絶縁樹脂と銅箔の接着方法は、銅箔の被接着面により強固な接着強度が得られるように、予め何らかの方法によって粗化処理がされている。
例えば、この粗化処理手段として適用されている主流の方法は、電解銅箔の場合めっき法である。この方法は酸性銅めっき浴を用いて、銅生箔を陰極として、まず限界電流密度以上の電流により、いわゆるコガシめっきで樹枝状銅電着層を銅箔の少なくとも一方の被接着面に形成させる。
更に、限界電流密度未満の電流により前記樹枝状銅電着層に平滑な銅電着層(カブセめっき)を形成して前記樹枝状銅をいわゆるコブ状銅に変化させる。このコブ状銅のアンカー効果により、接着強度を確保するものである(特許文献1参照)。
のコブ状銅を形成することにより該銅箔面は、電解処理前に比べて比表面積の増大が図られるとともに、コブ状銅によるアンカー効果が発揮されて樹脂基材と銅箔間の接着強度が向上する。
このコブ状銅が形成される銅生箔が電解銅箔の場合、一般に一方の面(粗面側:M面)は他方の面(光沢面側:S面)に比べて凹凸があり、電流は主に凸部に集中しやすく、コブ状銅は殆ど凸部の先端に集中して形成される。
特公昭53−39376号公報
その他、モリブデンと鉄、コバルト、ニッケル、タングステンから選ばれる1種以上の金属イオンを含む酸性銅めっき浴を用いて、限界電流密度付近で電解し、添加金属を含有する微小な突起による粗化処理層を形成する方法(特許文献2)などがある。
特開平11−256389号公報
前述の粗化処理により、樹脂基材と銅箔との接着強度を向上させる第1の従来技術は、電解銅箔のM面にRzで7〜10μmの凹凸を形成し、アンカー効果によって接着強度を確保していた。しかし、表面が1μmを超す凹凸形状の配線に高速の電気信号を流すと、表皮効果により電気信号は配線の表面付近に集中して流れるようになるため、導体損失が大きくなるという問題がある。
また、銅箔表面の小さな摩擦力に対し、コブ状銅が脱落するいわゆる銅粉落ち現象や、プリント回路作製時に行うエッチング工程後において樹脂基材の中にコブ状銅が残存する残銅現象が発生しやすくなる。従って、前述の残銅現象を防止しようとするとエッチング時間を長くする必要がある。
しかし、エッチング時間を長くすると、配線が細くなったり、配線幅のばらつきが大きくなったりするという問題がある。
電解銅箔のM面に微小な突起による粗化処理層の形成により、樹脂基材と銅箔との接着強度を向上させる第2の従来技術は、M面にRzで3μm前後の凹凸を形成するため、第1の従来技術との比較では、銅箔の表面粗さを抑制しているが、同様に導体損失が大きい問題、銅粉落ちの問題、残銅現象が発生しやすくなる問題がある。
本発明は、上記従来技術の問題点を改善するためになされたものであり、銅箔表面に1μmを超す凹凸を形成することなく、均一な凹凸を形成することによって樹脂基材などの絶縁樹脂と銅箔表面の接着強度を確保し、またエッチング性に優れ、微細配線形成が可能な、銅箔の表面処理方法及び銅箔を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、銅箔表面上に銅よりも貴な金属を離散的に形成し、その後、酸化処理することを基本とするものであり、本発明は次の事項に関する。
(1)銅箔を粗化処理する工程において、銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成する工程、その後、前記銅箔表面に対し酸化剤を含むアルカリ性溶液で酸化処理する工程を有する銅箔の表面処理方法。
(2)前記の銅箔表面を酸化処理する工程後、さらに還元処理、カップリング処理、腐食抑制処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理からなる群から選択される1つ以上の処理を行う工程を有する銅箔の表面処理方法。
(3)前記酸化剤が、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩からなる群から選択される1種以上である、(1)又は(2)に記載の銅箔の表面処理方法。
(4)前記銅よりも貴な金属が、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムからなる群から選択される金属、又は前記金属を含む合金である、(1)〜(3)のいずれかに記載の銅箔の表面処理方法。
(5)前記銅よりも貴な金属の形成量が、0.001μmol/dm以上かつ40μmol/dm以下である、(1)〜(4)のいずれかに記載の銅箔の表面処理方法。
(6) 銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成し、その後、前記銅箔表面を、酸化剤を含むアルカリ性溶液で酸化処理してなる銅箔。
(7)前記酸化処理後、さらに還元処理、カップリング処理、腐食抑制処理からなる群から選択される1つ以上の処理を施してなる、(6)に記載の銅箔。
(8)前記酸化剤が、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩からなる群から選択される1種以上である、(6)又は(7)に記載の銅箔。
(9)前記銅よりも貴な金属が、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムからなる群から選択される金属、又は前記金属を含む合金であることを特徴とする(6)〜(8)のいずれかに記載の銅箔。
(10)銅箔表面に形成された前記銅よりも貴な金属の量が、0.001μmol/dm以上かつ40μmol/dm以下である、(6)〜(9)のいずれかに記載の銅箔。
本発明によれば、銅箔表面に1μmを超す凹凸を形成することなく、均一な凹凸を形成することによって樹脂基材等の絶縁樹脂と銅箔表面の接着強度を確保し、またエッチング性に優れ、微細配線形成が可能な、銅箔の表面処理方法及び銅箔を提供することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。ここでは、電解銅箔を用いた半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを一例として説明するが、その他の銅箔表面の処理方法及び銅箔並びにこれらの銅箔を用いた配線板として同様に適用することができる。
(銅箔)
本発明に用いる銅箔としては、電気化学的に析出させる電解銅箔(生銅箔)及び銅の圧延により製造する圧延銅箔等があげられる。電解銅箔の表面は、回転ドラム側に電析させた側であるシャイニー面(S面)とその逆側のマット面(M面)がある。通常は、M面に粗化処理を施し、その表面と絶縁材料を接着させるのが一般的であるが、S面に粗化処理を施し、その表面と絶縁材料を接着させてもよい。電解銅箔の表面粗さRzは、S面で0.5μm〜1.5μm、M面で1.0μm〜2.0μmである。
(粗化処理)
銅箔表面の粗化処理手段としては、電気めっき処理あるいは無電解めっき処理により、銅を析出させて凹凸を形成する方法又はエッチングにより凹凸を形成する方法がある。後者の方法として、例えば、エッチング処理前に銅箔表面へ異種金属を部分的に形成することにより、銅と異種金属とのエッチング差異を利用することで、銅の部分を溶解させ凹凸を形成することができる。
また、エッチング液中に銅と吸着特性のある有機物を添加することで、銅箔表面に有機物が部分的に吸着することによって、その差異を利用することで、銅の部分を溶解させ凹凸を形成することができる。
しかし、上記の方法では、めっきによる銅の析出あるいは銅のエッチングによって、銅箔厚さの精度を維持することが困難である。また、緻密且つ均一な凹凸形成による粗化処理ができない問題がある。
本発明になる粗化処理の手段としては、上記の方法によって行うのではなく、銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成し、その後、酸化処理することにより酸化銅の結晶を形成あるいは酸化銅の結晶を還元した金属銅の結晶を形成にすることによって、微細な凹凸を形成することができる。この方法を用いることにより、上記の方法と比較し、銅箔厚さの制度を維持することが可能である。また10GHzレベルの高速信号伝送の際に導体損失(αc)を緩和することができる。
(銅箔表面の微細凹凸形成法)
銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成し、その後、銅箔表面を、酸化剤を含むアルカリ性溶液で酸化処理することで、銅箔表面に緻密且つ均一な酸化銅の結晶による微細凹凸を形成することができる。
また、上記酸化処理後に還元処理を行うことで、緻密且つ均一な金属銅の結晶による微細凹凸を形成できる。
さらに、上記酸化処理後、カップリング処理、腐食抑制処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理のうち少なくとも1つ以上の処理を行うことが好ましい。
また、「緻密且つ均一」とは、銅箔表面の形状を走査型電子顕微鏡(SEM)により、あるいは集束イオンビーム加工観察装置(FIB)により加工を行い、走査イオン顕微鏡(SIM)像を用いて観察した時に、処理によって形成した酸化銅の結晶あるいは処理によって形成した金属銅の結晶の大きさ及び高さが1nm以上、かつ1,000nm以下で形成され、その形成された結晶が密集しているという意味である。
以下において、上記した各処理について詳しく説明する。なお、本発明においては、各処理の前処理として、銅箔表面の清浄化を行う脱脂処理、酸洗処理あるいはこれらを適宜組み合わせて行うことが望ましい。
(銅よりも貴な金属形成法)
銅より貴な金属を離散的に銅箔表面に形成する方法としては、特に制限はないが、銅よりも貴な金属を、無電解めっき、電気めっき、置換めっき、スプレー噴霧、塗布、スパッタリング、蒸着等により、下地の銅箔表面を完全に覆うことなく、銅箔表面に均一に分散するように形成することが好ましい。より好ましくは、銅より貴な金属を置換めっきにより離散的に銅箔表面に形成する方法である。
置換めっきは、銅と銅よりも貴な金属とのイオン化傾向の違いを利用するものであり、これによれば銅より貴な金属を容易かつ安価に銅箔表面に離散的に形成することができる。
銅より貴な金属としては、特に制限はないが、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムから選択される金属又はこれらの金属を含む合金を用いることができる。
また、銅箔表面上に離散的に形成する上記銅よりも貴な金属の形成量は、特に制限はないが、0.001μmol/dm以上かつ40μmol/dm以下であることが好ましい。
また、形成量は0.01μmol/dm以上かつ10μmol/dm以下であることがより好ましく、0.1μmol/dm以上かつ4μmol/dm以下であることがさらに好ましい。形成量が0.001μmol/dm未満では、緻密且つ均一な微細凹凸を形成することが困難になる傾向があり、40μmol/dmを超えると接着強度が低下する傾向がある。
なお、銅より貴な金属を離散的に銅箔表面に形成した量は、王水によって銅箔表面上の貴な金属を溶解させた後、その溶解液を原子吸光光度計で定量分析を行うことにより求めることができる。
また、「離散的」とは、銅箔表面に貴金属が完全に被覆されることなく、0.001μmol/dm以上かつ40μmol/dm以下に形成した貴金属が銅箔表面に分散している・・・という意味である。
(銅箔表面の酸化処理方法)
銅箔表面を酸性溶液に酸化剤及び添加剤を含む溶液により酸化処理を行うと、銅をエッチング処理することにより、銅箔表面に凹凸を形成する粗化処理を行うことができる。しかし、銅のエッチングにより銅箔厚さの維持、また緻密且つ均一な凹凸形成の粗化処理ができない問題がある。
本発明では、上記のようにして銅より貴な金属を離散的に銅箔表面に形成した後、当該銅箔表面を、酸化剤を含むアルカリ性溶液にて酸化処理する。そのことにより、銅のエッチングをほとんどすることなく、銅箔表面に酸化銅の結晶付与による凹凸を形成する粗化処理を行うことができる。
上記酸化剤を含むアルカリ性溶液としては、特に制限はないが、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属などを含むアルカリ性溶液に、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩等の酸化剤がさらに含まれるアルカリ性溶液であることが好ましい。上記アルカリ金属やアルカリ土類金属などを含むアルカリ性溶液は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物を水又はイオン交換樹脂により処理した水などの溶媒に添加することで得ることができる。
また、上記酸化剤は、より具体的には、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、亜塩素酸カリウム、塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム等が挙げられる。
また、上記アルカリ性溶液にリン酸塩を添加してもよい。使用できるリン酸塩としては、特に制限はないが、例えば、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三リチウム等が挙げられる。
さらに、上記アルカリ性溶液に公知の有機酸やキレート剤を添加してもよい。
上記のような酸化剤を含むアルカリ性溶液による酸化処理により、銅箔表面に酸化銅の結晶による凹凸を形成することができる。酸化銅の結晶量は、0.001mg/cm以上かつ0.3mg/cm以下であることが好ましく、0.01mg/cm以上、かつ0.2mg/cm以下であることがより好ましく、0.03mg/cm以上、かつ0.1mg/cm以下であることが特に好ましい。酸化銅結晶量が0.001mg/cm未満では、絶縁樹脂等との接着力が低下する傾向があり、0.3mg/cmを超えると従来技術の問題点が発生しやすくなる傾向がある。
なお、銅箔表面に形成した酸化銅結晶量は、電解還元量を測定することにより調べることができる。例えば、酸化処理を施した銅を作用極(陰極)として、0.5mA/cmの一定の電気量を通電し、銅の表面電位が酸化銅の電位から金属銅の電位に完全に変化するまで、即ち−1.0V以下の安定な電位になるまでの時間を測定し、その電解還元量から酸化銅結晶量を求めることができる。
また、上記酸化剤を含むアルカリ性溶液により酸化処理を行う際の当該アルカリ性溶液の温度は、特に制限はないが、20〜95℃で行うことが好ましく、30〜80℃で行うことがより好ましく、40〜60℃で行うことが特に好ましい。
また、酸化剤を含むアルカリ性溶液の濃度及び該溶液による酸化処理時間については、上記した酸化銅の結晶量が0.001mg/cm以上、かつ0.3mg/cm以下となるように適宜条件を選択することが好ましい。
(還元処理方法)
上記酸化処理により銅箔表面に形成された酸化銅の結晶による凹凸は、還元処理により金属銅の凹凸にすることができる。この還元処理では、pH9.0〜13.5に調整したアルカリ性溶液中に、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、芳香族アルデヒド化合物等を添加した水溶液、次亜リン酸や次亜リン酸塩などを添加した水溶液、ジメチルアミンボランやそれを含む化合物などを添加した水溶液、水素化ほう素塩やそれを含む化合物などを添加した水溶液等を使用することができる。
より具体的には、例えば、HIST−100(日立化成工業株式会社製、商品名、HIST−100B及びHIST−100Dを含む)などを上記還元処理用の溶液として用いることができる。
また、ここに示すアルカリ性溶液としては、特に制限はないが、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属などを含むアルカリ性溶液である。
さらに詳細に説明すると、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物を水あるいはイオン交換樹脂により処理した水などの溶媒に添加することで得ることができる。
本発明に用いるその他の還元処理方法としては、電解還元処理を行うことにより、銅箔表面に金属銅の凹凸にすることができる。
(銅箔表面の粗化処理後の表面改質法)
銅箔に微細凹凸形成後、カップリング処理、腐食抑制処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理の少なくとも1つ以上の処理を行うことができる。
(カップリング処理)
上記酸化処理後、銅箔表面と絶縁層(ビルドアップ層など)との接着強度を向上させるために、カップリング処理を行ってもよく、当該カップリング処理は、上記還元処理後や上記腐食抑制処理後、上記亜鉛めっき処理後、上記クロメート処理後に行ってもよい。これにより、接着性が向上できる。
カップリング処理に使用するカップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用してもよい。中でもシラン系カップリング剤が好ましく、シラン系カップリング剤としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、イミダゾール基、ビニル基、又はメタクリル基等の官能基を分子中に有するものであることが好ましい。
また、上記カップリング剤は、これを含む溶液として使用することができ、当該カップリング剤溶液の調整に使用される溶媒は、特に制限はないが、水、アルコール、ケトン類等を用いることが可能である。
また、カップリング剤の加水分解を促進させるために、少量の酢酸や塩酸等の酸を添加することもできる。
また、カップリング剤の含有量は、カップリング剤溶液全体に対して、0.01質量%〜5質量%であることが好ましく、0.1質量%〜1.0質量%であることがさらに好ましい。カップリング剤による処理は、上記のように調整したカップリング剤溶液に処理対象となる銅を浸漬する、カップリング剤溶液を銅に対しスプレー噴霧もしくは塗布する等の方法により行うことができる。
また、上記シラン系カップリング剤で処理した銅は、自然乾燥、加熱乾燥、又は真空乾燥により乾燥するが、使用するカップリング剤の種類によっては、乾燥前に水洗又は超音波洗浄を行うことも可能である。
(腐食抑制剤)
上記酸化処理後、銅の腐食を抑制するために腐食抑制処理を行ってもよく、当該腐食抑制処理は、上記還元処理後又は上記カップリング処理後、上記亜鉛めっき処理後、上記クロメート処理後に行ってもよい。
腐食抑制処理に使用する腐食抑制剤としては、特に制限はないが、例えば、硫黄含有有機化合物又は窒素含有有機化合物を少なくとも1種以上含んでいるものであればよい。
腐食抑制剤としては、特に制限はないが、メルカプト基、スルフィド基、又はジスルフィド基のような硫黄原子を含有する化合物又は分子内に−N=又はN=N又は−NHを含む窒素含有有機化合物を少なくとも1種以上含む化合物であることが好ましい。
(メルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基のような硫黄原子を含有する化合物)
上記メルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基のような硫黄原子を含有する化合物としては、例えば、脂肪族チオール(HS−(CH)n−R(但し、式中、nは1から23までの整数、Rは一価の有機基、水素基又はハロゲン原子を表す)で表される構造を有し、Rはアミノ基、アミド基、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基のいずれかであることが好ましいが、これに制限したものではなく、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アシルオキシ基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、水素基、チオアルキル基、チオール基、置換されていても良いフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、複素環などが挙げられる。
また、R中のアミノ基、アミド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基は、1個あればよく、好ましくは1個以上、他に上記のアルキル基等の置換基を有していても良い。
また、式中、nが1〜23までの整数で示される化合物を用いることが好ましく、さらに、nが4〜15までの整数で示される化合物がより好ましく、さらに6〜12までの整数で示される化合物であることが特に好ましい。
チアゾール誘導体としては、(例えば、チアゾール、2−アミノチアゾール、2−アミノチアゾール−4−カルボン酸、アミノチオフェン、ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、2−アミノ−4−メチルベンゾチアゾール、2−ベンゾチアゾロール、2,3−ジヒドロイミダゾ〔2,1−b〕ベンゾチアゾール−6−アミン、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノ酢酸エーテル、2−メチルベンゾチアゾール、2−フェニルベンゾチアゾール、2−アミノ−4−メチルチアゾール等)、チアジアゾール誘導体(1,2,3−チアジアゾール)、1,2,4−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−エチル−1,3,4−チアジアゾール、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、2,5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3−メチルメルカプト−5−メルカプト−1,2,4−チアジアゾール、2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール、2−(エチルアミノ)−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール等)、メルカプト安息香酸、メルカプトナフトール、メルカプトフェノール、4−メルカプトビフェニル、メルカプト酢酸、メルカプトコハク酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオウラシル、3−チオウラゾール、2−チオウラミル、4−チオウラミル、2−メルカプトキノリン、チオギ酸、1−チオクマリン、チオクモチアゾン、チオクレゾール、チオサリチル酸、チオチアヌル酸、チオナフトール、チオトレン、チオナフテン、チオナフテンカルボン酸、チオナフテンキノン、チオバルビツル酸、チオヒドロキノン、チオフェノール、チオフェン、チオフタリド、チオフテン、チオールチオン炭酸、チオルチドン、チオールヒスチジン、3−カルボキシプロピルジスルフィド、2−ヒドロキシエチルジスルフィド、2−アミノプロピオン酸、ジチオジグリコール酸、D−システイン、ジ−t−ブチルジスルフィド、チオシアン、チオシアン酸等が挙げられる。
(分子内に−N=はN=N又はNHを含むN含有有機化合物を少なくとも1種以上含む化合物)
上記分子内に−N=又はN=N又は−NHを含むN含有有機化合物を少なくとも1種以上含む化合物として好ましい化合物は、トリアゾール誘導体(1H−1,2,3−トリアゾール、2H−1,2,3−トリアゾール、1H−1,2,4−トリアゾール、4H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、3−オキシ−1,2,4−トリアゾール、アミノウラゾール等)、テトラゾール誘導体(テトラゾリル、テトラゾリルヒドラジン、1H−1,2,3,4−テトラゾール、2H−1,2,3,4−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、1−エチル−1,4−ジヒドロキシ5H−テトラゾール−5−オン、5−メルカプト−1−メチルテトラゾール、テトラゾールメルカプタン等)、オキサゾール誘導体(オキサゾール、オキサゾリル、オキサゾリン、ベンゾオキサゾール、3−アミノ−5−メチルイソオキサゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−アミノオキサゾリン、2−アミノベンゾオキサゾール等)、オキサジアゾール誘導体(1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾロン−5、1,3,4−オキサジアゾロン−5等)、オキサトリアゾール誘導体(1,2,3,4−オキサトリアゾール、1,2,3,5−オキサトリアゾール等)、プリン誘導体(プリン、2−アミノ−6−ヒドロキシ−8−メルカプトプリン、2−アミノ−6−メチルメルカプトプリン、2−メルカプトアデニン、メルカプトヒポキサンチン、メルカプトプリン、尿酸、グアニン、アデニン、キサンチン、テオフィリン、テオブロミン、カフェイン等)、イミダゾール誘導体(イミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、4−アミノ−5−イミダゾールカルボン酸アミド、ヒスチジン等)、インダゾール誘導体(インダゾール、3−インダゾロン、インダゾロール等)、ピリジン誘導体(2−メルカプトピリジン、アミノピリジン等)、ピリミジン誘導体(2−メルカプトピリミジン、2−アミノピリミジン、4−アミノピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、4−アミノ−6−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、2−アミノー4−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン、4−アミノ−6−ヒドロキシ−2−メチルピリミジン、4−アミノ−6−ヒドロキシピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、4−アミノ−6−メルカプトピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、2−ヒドロキシピリミジン、4−メルカプト−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、4−アミノ−2,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ヒドロキシピリミジン、2,4,6−トリアミノピリミジン等)、チオ尿素誘導体(チオ尿素、エチレンチオ尿素、2−チオバルビツール酸等)、アミノ酸(グリシン、アラニン、トリプトファン、プロリン、オキシプロリン等)、1,3,4−チオオキサジアゾロン−5、チオクマゾン、2−チオクマリン、チオサッカリン、チオヒダントイン、チオピリン、γ−チオピリングアナジン、グアナゾール、グアナミン、オキサジン、オキサジアジン、メラミン、2,4,6−トリアミノフェノール、トリアミノベンゼン、アミノインドール、アミノキノリン、アミノチオフェノール、アミノピラゾール等が挙げられる。
(腐食抑制剤の溶液)
また、上記腐食抑制剤を含む溶液の調整には、水や有機溶媒を使用することができる。上記有機溶媒の種類は、特に限定はないが、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコールなどのアルコール類、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジアリルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、フェノール等の芳香族炭化水素などを用いることができ、これらの溶媒を1種類又は2種類以上組み合わせて用いることもできる。
また、上記酸化剤を含むアルカリ性溶液又はカップリング剤溶液に上記腐食抑制剤を加えて用いることも可能である。
(腐食抑制剤溶液の濃度及び処理時間)
また、上記腐食抑制剤を含む溶液の濃度は、0.1〜5000ppmの濃度が好ましく、0.5〜3000ppmがより好ましく、1〜1000ppmであることが特に好ましい。腐食抑制剤の濃度が0.1ppm未満では、イオンマイグレーション抑制効果や、銅箔表面と絶縁層との接着強度が低下する傾向がある。
一方、腐食抑制剤の濃度が5000ppmを超えると、イオンマイグレーション抑制効果は得られるが、銅箔表面と絶縁層との接着強度が低下する傾向がある。
腐食抑制剤を含む溶液による処理時間は、特に限定しないが、腐食抑制剤の種類及び濃度に応じて適宜変化させることが好ましい。また、処理後に超音波洗浄を行うことも可能である。
(亜鉛めっき処理方法)
上記還元処理後に、亜鉛めっき処理を行うことによって、絶縁樹脂との親和性を持たせることにより、接着強度を向上することができる。亜鉛めっき処理を行うめっき液としては、特に制限はないが、例えば、亜鉛化合物、アンモニウム塩を添加したpH3.5以上のめっき液を使用することができる。亜鉛化合物としては、特に制限はないが、例えば、塩化亜鉛、硫酸亜鉛7水和物、酢酸亜鉛2水和物を挙げることができる。アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等の添加剤を少なくとも1種以上加えることにより亜鉛薄膜の均一性、緻密性等を良好に付与することができる。
(クロメート処理方法)
上記亜鉛めっき処理後に、クロメート処理を行うことによって、亜鉛めっき皮膜の変色を防ぐことができる。クロメート処理を行う水溶液としては、特に制限はないが、例えば、6価クロムイオンを添加した水溶液又は3価クロムイオンを添加した水溶液を使用することができる。6価クロムイオンとしては、例えば、重クロム酸ナトリウム2水和物、重クロム酸カリウム、クロム酸等を挙げることができる。3価クロムイオンとしては、例えば、硫酸アンモニウムクロム、酸化クロム、硝酸クロム等を挙げることができる。
(半導体チップ搭載基板)
図1に、本発明の半導体チップ搭載基板の一実施例(片面ビルドアップ層2層)の断面模式図を示す。ここでは、ビルドアップ層(層間絶縁層)を片面にのみ形成した実施形態で説明するが、必要に応じて図8に示すようにビルドアップ層は両面に形成しても良い。
本発明の半導体チップ搭載基板は、図1に示すように、半導体チップが搭載される側の絶縁層であるコア基板100上に、半導体チップ接続端子及び第1の層間接続端子101を含む第1の配線106aが形成される。コア基板100の他方の側には、第2の層間接続端子103を含む第2の配線106bが形成され、第1の層間接続端子101と第2の層間接続端子は、コア基板100の第1の層間接続用IVH(バイアホール)102を介して電気的に接続される。コア基板100の第2の配線106b側には、層間絶縁層(以下、ビルドアップ層とする)104が形成され、ビルドアップ層104上には第3の層間接続端子を含む第3の配線106cが形成され、第2の層間接続端子と第3の層間接続端子は、第2の層間接続用IVH108を介して電気的に接続される。
ビルドアップ層が複数形成される場合は、同様の構造を積層し、最外層のビルドアップ層上には、マザーボードと接続される外部接続端子107が形成される。配線の形状や各々の接続端子の配置等は特に制限されず、搭載する半導体チップや目的とする半導体パッケージを製造するために、適宜設計可能である。
また、半導体チップ接続端子と第1の層間接続端子等を共用することも可能である。更に、最外層のビルドアップ層上には、必要に応じてソルダーレジスト等の絶縁被覆109を設けることもできる。
(コア基板)
コア基板100の材質は特に問わないが、有機基材、セラミック基材、シリコン基材、ガラス基材等が使用できる。熱膨張係数や絶縁性を考慮すると、セラミックや、ガラスを用いることが好ましい。
ガラスのうち非感光性ガラスとしては、ソーダ石灰ガラス(成分例:SiO 65〜75wt%、Al 0.5〜4wt%、CaO 5〜15wt%、MgO 0.5〜4wt%、NaO 10〜20wt%)、ホウ珪酸ガラス(成分例:SiO 65〜80wt%、B 5〜25wt%、Al 1〜5wt%、CaO 5〜8wt%、MgO 0.5〜2wt%、NaO 6〜14wt%、KO 1〜6wt%)等が挙げられる。
また、感光性ガラスとしてはLiO−SiO系結晶化ガラスに感光剤として金イオン及び銀イオンを含むものが挙げられる。
有機基板としては、ガラス布に樹脂を含浸させた材料を積層した基板や樹脂フィルムが使用できる。使用する樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はそれらの混合樹脂が使用できるが、熱硬化性の有機絶縁材料が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコン樹脂、シクロペンタジエンから合成した樹脂、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌラートを含む樹脂、芳香族ニトリルから合成した樹脂、3量化芳香族ジシアナミド樹脂、トリアリルトリメタリレートを含む樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、縮合多環芳香族を含む熱硬化性樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂等を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、アラミド樹脂、液晶ポリマ等が挙げられる。
これらの樹脂には充填材を添加しても良い。充填材としては、シリカ、タルク、水酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、窒化アルミニウム、アルミナ等が挙げられる。
コア基板100の厚さは100〜800μmであるのが、IVH形成性の点で好ましく、更に150〜500μmであるのがより好ましい。
ビルドアップ層104は、絶縁材料からなり、絶縁材料としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はそれらの混合樹脂が使用できる。またビルドアップ層104は熱硬化性の有機絶縁材料を主成分とするのが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シリコン樹脂、シクロペンタジエンから合成した樹脂、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌラートを含む樹脂、芳香族ニトリルから合成した樹脂、3量化芳香族ジシアナミド樹脂、トリアリルトリメタリレートを含む樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、縮合多環芳香族を含む熱硬化性樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂等を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、アラミド樹脂、液晶ポリマ等が挙げられる。
絶縁材料には充填材を添加しても良い。充填材としては、シリカ、タルク、水酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、窒化アルミニウム、アルミナ等が挙げられる。
(熱膨張係数)
半導体チップの熱膨張係数とコア基板100の熱膨張係数とが近似していて、かつコア基板100の熱膨張係数とビルドアップ層の熱膨張係数とが近似していることが好ましいが、これに制限したものではない。
さらに、半導体チップ、コア基板、ビルドアップ層の各々の熱膨張係数をα1、α2、α3(ppm/℃)としたとき、α1≦α2≦α3であることがより好ましい。
具体的には、コア基板の熱膨張係数α2は、7〜13ppm/℃が好ましく、更に好ましくは9〜11ppm/℃である。
ビルドアップ層の熱膨張係数α3は10〜40ppm/℃であるのが好ましく、更に好ましくは10〜20ppm/℃であり、11〜17ppm/℃が特に好ましい。
(ヤング率)
ビルドアップ層のヤング率は、1〜5GPaであるのが熱ストレスに対する応力緩和の点で好ましい。ビルドアップ層中の充填材は、ビルドアップ層の熱膨張係数が10〜40ppm/℃、ヤング率が1〜5GPaになるように添加量を適宜調整して添加するのが好ましい。
(半導体チップ搭載基板の製造方法)
半導体チップ搭載基板は、以下の製造方法の組み合わせで製造することができる。製造工程の順番は、本発明の目的を逸脱しない範囲では、特に制限しない。
(銅箔の形成方法)
電気化学的に析出させた電解銅箔又は銅を圧延することにより製造された圧延銅箔に対し、脱脂処理、酸洗を行い、その後、銅より貴な金属を離散的に銅箔表面に形成した後、当該銅箔表面を、酸化剤を含むアルカリ性溶液で、酸化処理を行い、銅箔表面に酸化銅の結晶による凹凸を形成させた銅箔を使用することができる。
また必要に応じて酸化処理後、還元処理、カップリング処理、腐食抑制処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理を少なくとも1つあるいは2つ以上組み合わせ処理を行った銅箔を使用することができる。
(配線形成方法)
銅箔を用いた配線の形成方法としては、コア基板表面又はビルドアップ層上に銅箔を形成し、銅箔の不要な箇所をエッチングで除去する方法(サブトラクティブ法)、コア基板表面又はビルドアップ層上に極薄銅箔(シード層)を形成し、その後、電解めっきで必要な配線を形成した後、薄い銅層をエッチングで除去する方法(セミアディティブ法)がある。
(サブトラクティブ法による配線形成)
銅箔の配線となる箇所にエッチングレジストを形成し、エッチングレジストから露出した箇所に、化学エッチング液をスプレー噴霧して、不要な銅箔をエッチング除去し、配線を形成することができる。エッチングレジストは、通常の配線板に用いることのできるエッチングレジスト材料を使用できる。
例えば、レジストインクをシルクスクリーン印刷してエッチングレジストを形成したり、またエッチングレジスト用ネガ型感光性ドライフィルムを銅箔の上にラミネートして、その上に配線形状に光を透過するフォトマスクを重ね、紫外線で露光し、露光しなかった箇所を現像液で除去してエッチングレジストを形成する。化学エッチング液には、塩化第二銅と塩酸の溶液、塩化第二鉄溶液、硫酸と過酸化水素の溶液、過硫酸アンモニウム溶液等、通常の配線板に用いる化学エッチング液を用いることができる。
(セミアディティブ法による配線形成)
コア基板又はビルドアップ層に接着機能がある場合は、銅箔をプレスやラミネートによって貼り合わせることによりシード層を形成することができる。
しかし、薄い金属層を直接貼り合わせるのは非常に困難であるため、厚い金属箔を張り合わせた後にエッチング等により薄くする方法や、キャリア付金属箔を貼り合わせた後にキャリア層を剥離する方法などがある。
例えば、前者としてはキャリア銅/ニッケル/薄膜銅の三層銅箔があり、キャリア銅をアルカリエッチング液で、ニッケルをニッケルエッチング液で除去できる。後者としては、アルミ、銅、絶縁材料等をキャリアとしたピーラブル銅箔などが使用でき、5μm以下のシード層を形成できる。また、厚み9〜18μmの銅箔を貼り付け、5μm以下になるように、エッチングにより均一に薄くし、シード層を形成してもかまわない。
前述の方法で形成されたシード層上に、めっきレジストを必要なパターンに形成し、シード層を介して電解銅めっきにより配線を形成する。その後、めっきレジストを剥離し、最後にシード層をエッチング等により除去することで、配線を形成することができる。
(配線の形状)
配線の形状は特に問わないが、少なくとも半導体チップが搭載される側には半導体チップ接続端子16(ワイヤボンド端子等)、その反対面にはマザーボードと電気的に接続される外部接続端子(はんだボール等が搭載される箇所)及びそれらを繋ぐ展開配線、層間接続端子等から構成される。
また、配線の配置も特に問わないが、図5に示すような(内層配線、層間接続端子等は省略)、半導体チップ接続端子16より内側に外部接続端子19を形成したファン−インタイプの半導体チップ搭載基板や、図6に示すような半導体チップ接続端子16の外側に外部接続端子19を形成したファン−アウトタイプの半導体チップ搭載基板又はこれらを組み合わせたタイプでもよい。
なお、図5及び図6において、13は半導体パッケージ領域、14はダイボンドフィルム接着領域(フリップチップタイプ)、15は半導体チップ搭載領域(フリップチップタイプ)、17はダイボンドフィルム接着領域(ワイヤボンドタイプ)、18は半導体チップ搭載領域(ワイヤボンドタイプ)、20は展開配線を示す。
また、半導体チップ接続端子16の形状は、ワイヤボンド接続やフリップチップ接続などが可能であれば、特に問わない。
また、ファン−アウト、ファン−インどちらのタイプでも、ワイヤボンド接続やフリップチップ接続などは可能である。さらに必要に応じて、半導体チップと電気的に接続されないダミーパターン21(図6参照)を形成してもかまわない。
ダミーパターンの形状や配置も特には問わないが、半導体チップ搭載領域に均一に配置するのが好ましい。これによって、ダイボンド接着剤で半導体チップを搭載する際に、ボイドが発生しにくくなり、信頼性を向上できる。
(バイアホール)
多層の半導体チップ搭載基板は、複数の配線層を有するため、各層の配線を電気的に接続するためのバイアホールを設けることができる。バイアホールは、コア基板又はビルドアップ層に接続用の穴を設け、この穴を導電性ペーストやめっき等で充填し形成することができる。穴の加工方法としては、パンチやドリルなどの機械加工、レーザー加工、薬液による化学エッチング加工、プラズマを用いたドライエッチング法などがある。
また、ビルドアップ層のバイアホール形成方法としては、予めビルドアップ層に導電性ペーストやめっきなどで導電層を形成し、これをコア基板にプレス等で積層する方法などもある。
(絶縁被覆の形成)
半導体チップ搭載基板の外部接続端子側には絶縁被覆を形成することができる。パターン形成は、ワニス状の材料であれば印刷で行うことも可能であるが、より精度を確保するためには、感光性のソルダーレジスト、カバーレイフィルム、フィルム状レジストを用いるのが好ましい。材質としては、エポキシ系、ポリイミド系、エポキシアクリレート系、フルオレン系の材料を用いることができる。
このような絶縁被覆は硬化時の収縮があるため、片面だけに形成すると基板に大きな反りを生じやすい。そこで、必要に応じて半導体チップ搭載基板の両面に絶縁被覆を形成することもできる。
さらに、反りは絶縁被覆の厚みによって変化するため、両面の絶縁被覆の厚みは、反りが発生しないように調整することがより好ましい。その場合、予備検討を行い、両面の絶縁被覆の厚みを決定することが好ましい。また、薄型の半導体パッケージとするには、絶縁被覆の厚みが50μm以下であることが好ましく、30μm以下がより好ましい。
(配線のめっき)
配線の必要な部分にニッケル、金めっきを順次施すことができる。さらに必要に応じてニッケル、パラジウム、金めっきとしても良い。
これらのめっきは、配線の半導体チップ接続端子と、マザーボード又は他の半導体パッケージと電気的に接続するための外部接続端子に施される。このめっきは、無電解めっき又は電解めっきのどちらを用いてもよい。
(半導体チップ搭載基板の製造方法)
このような半導体チップ搭載基板は、以下のような工程で製造することができる。図2の(a)〜(g)に、本発明半導体チップ搭載基板製造方法の実施形態一例を断面模式図で示す。ただし、製造工程の順番は、本発明の目的を逸脱しない範囲では、特に限定しない。
(工程a)
(工程a)は、図2の(a)に示したようにコア基板100の両面に、第1の銅層118a及び第2の銅層118bを形成する工程である。
(工程a−1)
まず、コア基板100に接着させる側の銅箔表面を、脱脂処理を行い、塩酸あるいは硫酸洗浄を行う。
(工程a−2)
次に、銅よりも貴な金属である金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムから選択される金属又はこれらの金属を含む合金を離散的に形成し、酸化剤を含むアルカリ性溶液に浸漬することにより酸化処理を行う。その後、還元処理を行うのが好ましい。更にその後カップリング処理、腐食抑制処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理の少なくとも1つ以上の処理を行ってもよい。
(工程a−3)
次に、コア基板100の両面と、(工程a−2)で処理した側の銅箔とを接着させ、第1の銅層118a及び第2の銅層118bを形成する。コア基板100の絶縁材料としては、前記したように熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はそれらの混合樹脂が使用できるが、熱硬化性材料を主成分とするのが好ましい。
接着方法は、プレス、ラミネート等の手法を用いて銅層を得ることができる。絶縁材料が熱硬化性材料を含む場合は、さらに加熱硬化させることが望ましい。
(工程b)
(工程b)は、図2(b)に示すように、後述する第1の層間接続端子101と、第2の配線106bとを接続するための第1の層間接続用IVH(バイアホール)102を形成し、その後、第1の銅層118aと第2の銅層118bの層間接続を行うために、導電層を形成する工程である。
バイアホールの形成は、通常、ドリル加工により行うことができるが、コア基板100が非感光性基材の場合、COレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザ等のレーザー光をバイアホールとなる箇所に照射することで形成することができる。生産性及び穴品質の観点からは、CO2レーザを用いることが好ましく、IVH径が30μm未満の場合には、レーザー光を絞ることが可能なYAGレーザーが適している。
なお、非感光性基材としては、前述した非感光性ガラスなどが挙げられるが、これに制限はない。上記のようにバイアホールとなる穴を形成した後は、層間を電気的に接続するために、必要に応じてデスミア処理を行った後、当該穴を導電性のペーストやめっきなどにより導電化し、バイアホールとする。
(工程c)
(工程c)は、図2(c)に示すようにコア基板100上に第1の配線106aと反対側の面に第2の配線106bを形成する工程である。
第1の銅層118aに対して、第1の配線形状にエッチングレジストを形成し、塩化銅や塩化鉄、硫酸−過酸化水素及び硝酸−過酸化水素などのエッチング液により銅層をエッチングした後、エッチングレジストを除去することで第1の配線106aを作製することができる。
また、第2の銅層118bに対して、第2の配線形状にエッチングレジストを形成し、塩化銅や塩化鉄、硫酸−過酸化水素及び硝酸−過酸化水素などのエッチング液により銅層をエッチングした後、エッチングレジストを除去することで第2の配線106bを作製することができる。
また、上記の方法により、第1の配線106a及び第2の配線106bを同時に形成することもでき、効率的で好ましい。
なお、第1の配線106aは、第1の層間接続端子101及び半導体チップ接続端子(半導体チップと電気的に接続される部分)を含んでいる。
また、第2の配線106bは、第2の層間接続端子103を含んでいる。
なお、微細配線の形成方法としてはセミアディティブ法を用いても良い。
(工程d)
(工程d)は、図2(d)に示すように、前記第2の配線106bを形成した面にビルドアップ層(層間絶縁層)104を形成し、更にビルドアップ層104上に第3の銅層118cを形成する工程である。
(工程d−1)
まず、第2の配線106b表面を、前記脱脂処理を行い、塩酸又は硫酸洗浄を行う。
次に、銅よりも貴な金属、例えば、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムから選択される金属又はこれらの金属を含む合金を離散的に銅配線表面(第2の配線106b上)に形成し、酸化剤を含むアルカリ性溶液に浸漬することにより酸化処理を行い、その後、必要に応じて還元処理、カップリング処理、腐食抑制処理の少なくとも1つ以上の処理を行ってもよい。
(工程d−2)
次に、ビルドアップ層104上に接着させる側の銅箔表面を、脱脂処理を行い、塩酸あるいは硫酸洗浄を行う。
次に、銅よりも貴な金属である金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムから選択される金属又はこれらの金属を含む合金を離散的に形成し、酸化剤を含むアルカリ性溶液に浸漬することにより酸化処理を行い、その後、必要に応じて還元処理、カップリング処理、腐食抑制処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理の少なくとも1つ以上の処理を行ってもよい。
(工程d−3)
次に、コア基板100表面及び第2の配線106b表面に、ビルドアップ層104を接着させ、更に、ビルドアップ層104と(工程d−2)で処理した側の銅箔とを接着させ、銅層118cを形成する。
ビルドアップ層104の絶縁材料としては、前記したように熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又はそれらの混合樹脂が使用できるが、熱硬化性材料を主成分とするのが好ましい。
接着方法は、プレス、ラミネート等の手法を用いてビルドアップ層を得ることができる。絶縁材料が熱硬化性材料を含む場合は、さらに加熱硬化させることが望ましい。
(工程e)
(工程e)は、図2(e)に示すように、前記ビルドアップ層に第2の層間接続用のIVH(バイアホール)108を形成する工程であり、その形成手段としては、レーザー加工による方法が好ましい。前記方法としては、上記工程(b)における第1の層間接続用IVH102と同様に行うことができる。その後、必要に応じて、デスミア処理を行うのが好ましい。
(工程f)
(工程f)は、図2(f)に示すように、第2の配線106bと第3の銅層118cの層間接続を行うために、第3の銅層118c及び第2の層間接続用IVH108、第2の層間接続端子103上に薄い導電層を形成し、その後、前記第2のバイアホール及び第3の配線106cを形成する工程である。第2のバイアホールは、導電性のペーストやめっきなどで充填して形成することができる。
さらに、第3の配線106cは、上記(工程a)における第1の配線106a及び第2の配線106bと同様にして形成することができる。L/S=35μm/35μm以下の微細な配線を形成するプロセスとしては、前記したセミアディティブ法が好ましい。
シード層である第3の銅層118c上に、めっきレジストを必要なパターンに形成し、シード層を介して電解銅めっきにより第3の配線106c及び第2のバイアホールを同時に形成する。その後、めっきレジストを剥離し、最後にシード層をエッチングなどにより除去することで、微細な配線を形成することが形成できる。
(工程d)〜(工程f)までを繰り返して、図2(g)に示すようにビルドアップ層104を2層以上作製してもよい。この場合、最外のビルドアップ層に形成された層間接続端子が、外部接続端子107となる。
(工程g)
(工程g)は、図2(g)に示すように、外部接続端子107以外の配線などを保護するための絶縁被覆109を形成する工程である。絶縁被覆材としては、ソルダーレジストが用いられ、熱硬化型や紫外線硬化型のものが使用できるが、レジスト形状を精度良く仕上げることができる紫外線硬化型のものが好ましい。
(半導体チップ搭載基板の形状)
半導体チップ搭載基板22の形状は、特に問わないが、図7に示すようなフレーム形状にすることが好ましい。半導体チップ搭載基板の形状をこのようにすることで、半導体パッケージの組立てを効率よく行うことができる。
以下、好ましいフレーム形状について詳細に説明する。
図7に示すように、半導体パッケージ領域13(1個の半導体パッケージとなる部分)を行及び列に各々複数個等間隔で格子状に配置したブロック23を形成する。さらに、このようなブロックを複数個行及び列に形成する。図7では、2個のブロックしか記載していないが、必要に応じて、ブロックも格子状に配置してもよい。ここで、半導体パッケージ領域間のスペース部の幅は、50〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましい。 さらに、後に半導体パッケージを切断するときに使用するダイサーのブレード幅と同じにするのが最も好ましい。
このように半導体パッケージ領域を配置することで、半導体チップ搭載基板の有効利用が可能になる。
また、半導体チップ搭載基板の端部には、位置決めのマーク等11を形成することが好ましく、貫通穴によるピン穴であることがより好ましい。ピン穴の形状や配置は、形成方法や半導体パッケージの組立て装置に合うように選択すればよい。
さらに、前記半導体パッケージ領域間のスペース部や前記ブロックの外側には補強パターン24を形成することが好ましい。補強パターン24は、別途作製し半導体チップ搭載基板と貼り合わせてもよいが、半導体パッケージ領域に形成される配線と同時に形成された金属パターンであることが好ましく、さらに、その表面には、配線と同様のニッケル、金などのめっきが施すか、絶縁被覆を施すことがより好ましい。
補強パターン24が、このような金属の場合は、電解めっきの際のめっきリードとして利用することも可能である。
また、ブロックの外側には、ダイサーで切断する際の切断位置合わせマーク25を形成することが好ましい。このようにして、フレーム形状の半導体チップ搭載基板を作製することができる。
(半導体パッケージ)
図3に、本発明のフリップチップタイプ半導体パッケージ実施形態の一例を断面模式図で示す。図3に示すように本発明の半導体パッケージは、上記本発明の半導体チップ搭載基板に、さらに半導体チップ111が搭載されているもので、半導体チップと半導体チップ接続端子とを接続バンプ112を用いてフリップチップ接続することによって電気的に接続されている。
さらに、これらの半導体パッケージには、図示するように、半導体チップと半導体チップ搭載基板の間をアンダーフィル材113で封止することが好ましい。アンダーフィル材の熱膨張係数は、半導体チップ及びコア基板100の熱膨張係数と近似していることが好ましいがこれに制限したものではない。さらに好ましくは(半導体チップの熱膨張係数)≦(アンダーフィル材の熱膨張係数)≦(コア基板の熱膨張係数)である。
さらに、半導体チップの搭載には異方導電性フィルム(ACF)や導電性粒子を含まない接着フィルム(NCF)を用いて行うこともできる。この場合は、アンダーフィル材で封止する必要がないため、より好ましい。さらに、半導体チップを搭載する際に超音波を併用すれば、電気的な接続が低温でしかも短時間で行えるため特に好ましい。
また、図4には、ワイヤボンドタイプ半導体パッケージの実施形態の断面図を示す。半導体チップの搭載には、一般のダイボンドペーストも使用できるが、ダイボンドフィルム117を用いるのがより好ましい。
半導体チップと半導体チップ接続端子との電気的な接続は金ワイヤ115を用いたワイヤボンドで行う。
半導体チップの封止は、半導体用封止樹脂116をトランスファモールドで行うことができる。
この場合、封止領域は、必要な部分だけ、例えば、半導体チップのフェース面だけを封止しても良いが、図4のように半導体パッケージ領域全体を封止するのが、より好ましい。これは、半導体パッケージ領域を行及び列に複数個配列した半導体チップ搭載基板において、基板と封止樹脂を同時にダイサー等で切断する場合、特に有効な方法である。
また、マザーボードとの電気的な接続を行うために、外部接続端子107には、例えば、はんだボール114を搭載することができる。はんだボールには、共晶はんだやPbフリーはんだが用いられる。はんだボールを外部接続端子107に固着する方法としては、例えば、Nリフロー装置などを用いることができるが、これに制限はない。
半導体パッケージ領域を行及び列に複数個配列した半導体チップ搭載基板においては、最後に、ダイサー等を用いて個々の半導体パッケージに切断する。
以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに制限するものではない。
実施例1
(工程a)
(工程a-1)
粗化処理及び化成処理、防錆処理をしていない18μmの電解銅箔マット面(M面)に対し、200ml/Lに調整した酸性脱脂液Z−200(ワールドメタル社製、商品名)に、液温50℃で2分間浸漬した後、液温50℃の水に2分間浸漬することにより湯洗し、さらに1分間水洗した。
次いで、3.6Nの硫酸水溶液に1分間浸漬し、1分間水洗した。
(工程a-2)
上記前処理工程を経た後に、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた
(工程a-3)
コア基板100となる基材として、0.1mm厚×4枚のGXA−67Y(日立化成工業株式会社製、商品名、低誘電率樹脂)プリプレグを用意し、4枚重ねたプリプレグの両面に、(工程a-2)で処理した側である銅箔のM面を、プレスにより、以下に示す条件1でそれぞれ接着処理を行い、コア基板100表面に第1の銅層118a及び第2の銅層118bを形成した。
(条件1)
熱板昇温速度:5℃/min
熱板保持時間:200℃・90min
熱板冷却時間:5℃/min
熱板冷却時間:30min
加圧時間:2.94MPa(30kgf/cm)・155min
(工程b)
コア基板100の第1の銅層118aと反対面から第1の層間接続端子101に到達するまで、ドリルでφ150μmの貫通穴を形成した。
次いで、穴内のデスミア処理を行った。デスミア処理方法としては、膨潤液サーキュポジットホールプリップ4125(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社、製品名)に80℃で3分浸漬後、3分間水洗した。
その後、デスミア液サーキュポジットMLBプロモーター213(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社、製品名)に80℃で5分浸漬後、3分間水洗した。
次いで、還元液サーキュポジットMLB216−4(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社、製品名)に40℃で3分浸漬後、3分間水洗し、85℃で30分間乾燥させた。
得られた貫通穴の側壁に、めっき処理として無電解銅めっき、電気銅めっきの順に銅めっきを形成した。その後、穴埋めを行い、更に、無電解銅めっき、電気銅めっきの順に銅めっき(フタ銅めっき)を形成し、コア基板100に第1の層間接続用IVH(バイアホール)102を形成した。
(工程c)
(工程a)で形成された第1の銅層118a上に、第1の配線106aの形状にエッチングレジストを形成し、また、第2の銅層118b上に、第2の配線106bの形状にエッチングレジストを形成し、塩化第二鉄エッチング液を用いて銅層をエッチングして、その後、エッチングレジストを除去することで、第1の配線106a(第1の層間接続端子101及び半導体チップ接続端子を含む)及び第2の配線106b(第2の層間接続端子103及び半導体チップ接続端子を含む)を形成した。
(工程d)
(工程d−1)
(工程c)で形成した第2の配線106b側の配線表面を、200ml/Lに調整した酸性脱脂液Z−200(ワールドメタル社製、商品名)に、液温50℃で2分間浸漬した後、液温50℃の水に2分間浸漬することにより湯洗し、さらに1分間水洗した。
次いで、3.6Nの硫酸水溶液に1分間浸漬し、1分間水洗した。
この前処理工程を経た後に、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dm置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。これらの工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。
(工程d−2a)
キャリア付銅箔3μmの極薄側銅箔面を、200ml/Lに調整した酸性脱脂液Z−200(ワールドメタル社製、商品名)に、液温50℃で2分間浸漬した後、液温50℃の水に2分間浸漬することにより湯洗し、さらに1分間水洗した。
次いで、3.6Nの硫酸水溶液に1分間浸漬し、1分間水洗した。
(工程d−2b)
上記前処理工程を経た後に、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dm置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた
(工程d−3)
0.03mm厚のGXA−67Y(日立化成工業株式会社製、商品名、低誘電率樹脂)プリプレグを用意し、プリプレグの片面に、(工程d−1)で処理した第2の配線106b表面を、一方の片面に(工程d−2a)(工程d−2b)で処理した側の銅箔面をプレスにより、以下に示す条件2で接着処理を行い、その後、キャリア付銅箔のキャリアを引き剥がし、ビルドアップ層104及び第3の銅層118cを形成した。
(条件2)
熱板昇温速度:5℃/min
熱板保持時間:175℃・20min、200℃・90min
熱板冷却時間:5℃/min
熱板冷却時間:30min
加圧時間:0.49MPa(5kgf/cm)・10min、2.94MPa(30kgf/cm)・165min
(工程e)
第3の銅層118cの表面から第2の層間接続用端子103に到達するまで、レーザーで穴径50μmの第2のバイアホールであるIVH穴を形成した。レーザーにはYAGレーザーLAVIA−UV2000(住友重機械工業株式会社製、商品名)を使用し、周波数4kHz、ショット数20、マスク径0.4mmの条件でIVH穴を形成した。
その後、デスミア処理を行った。デスミア処理方法としては、(工程b)と同様の方法で行った。
(工程f)
銅層118cと第2の層間接続端子103の層間接続を行うために、前記形成した第2のIVH108内に無電解めっきを形成した。
次に、第3の銅層118c上に、めっきレジストPMER P−LA900PM(東京応化工業株式会社製、商品名)を用いスピンコート法で、シード層上に、膜厚10μmのめっきレジスト層を形成した。1000mJ/cmの条件で露光し、PMER現像液P−7Gを用いて23℃で6分間浸漬揺動し、L/S=15μm/15μmのレジストパターンを形成した。
その後、硫酸銅めっき液を用いてパターン銅めっきを約5μm行った。めっきレジストの剥離は、メチルエチルケトンを用いて室温(25℃)で1分間浸漬し除去した。シード層のクイックエッチングには、CPE−700(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名)の5倍希釈液を用いて、30℃で30秒間浸漬揺動することにより、これらをエッチング除去し、配線を形成した。
この後、(工程d)〜(工程f)までを再度繰り返し、ビルドアップ層及び外部接続端子107を含む最外層の配線をさらに一層形成した。
(工程g)
最後にソルダーレジスト109を形成して、図1(1パッケージ分の断面図)、図5(1パッケージ分の平面図)及び図7(半導体チップ搭載基板全体図)に示すようなファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板を作製した。
(工程h)
次に、前記(工程a)〜(工程g)により作製された半導体チップ搭載基板の半導体チップ搭載領域に、接続バンプ112の形成された半導体チップ111を、フリップチップボンダを用いて超音波を印加しながら必要な数だけ搭載した。
さらに、半導体チップ搭載基板と半導体チップの隙間に、半導体チップ端部からアンダーフィル材を注入し、オーブンを用いて80℃で1時間の1次硬化及び150℃で4時間の2次硬化を行った。
次に、外部接続端子に直径0.45mmの鉛・錫共晶はんだボール114をNリフロー装置で融着した。
最後に、幅200μmのブレードを装着したダイサーで半導体チップ搭載基板を切断し、図3に示す半導体パッケージを作製した。
実施例2
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。これらの工程を経た後に、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5%水溶液に30℃で3分間浸漬してカップリング処理を施し、1分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例3
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。これらの工程を経た後に、2−アミノ−6−ヒドロキシ−8−メルカプトプリン(和光純薬工業株式会社製、商品名)の濃度が、10ppmであるエタノール溶液に25℃で、10分間浸漬し、1分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例4
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dm置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。これらの工程を経た後に、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製、商品名)の濃度が、10ppmであるエタノール溶液に25℃で、10分間浸漬し、1分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例5
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。これらの工程を経た後に、2−アミノ−6−ヒドロキシ−8−メルカプトプリン(和光純薬工業株式会社製、商品名)の濃度が、10ppmであるエタノール溶液に25℃で、10分間浸漬し、1分間水洗した。さらに、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5%水溶液に30℃で3分間浸漬してカップリング処理を施し、1分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例6
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。さらに、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン0.5%水溶液に30℃で3分間浸漬してカップリング処理を施し、1分間水洗した。これらの工程を経た後に、3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製、商品名)の濃度が、10ppmであるエタノール溶液に25℃で、10分間浸漬し、1分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例7
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換金めっき液HGS−500(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で1分間浸漬して1.0μmol/dmの置換金めっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で1分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例8
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、硝酸銀7.5g/L、水酸化アンモニア75g/L、チオ硫酸ナトリウム5水和物をそれぞれ含む置換銀めっき液に30℃で20秒間浸漬して1.0μmol/dmの置換銀めっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で3分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に30℃で1分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例9
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で3分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に40℃で3分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。さらに、塩化亜鉛10g/L及び塩化アンモニウム20g/Lを含むpH7.0の亜鉛めっき液により、電流密度0.4A/dmの条件で、2秒間浸漬した後、5分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例10
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で3分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に40℃で3分秒間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。
次いで、塩化亜鉛10g/L及び塩化アンモニウム20g/Lを含むpH7.0の亜鉛めっき液により、電流密度0.4A/dmの条件で、2秒間浸漬した後、5分間水洗し、さらに、重クロム酸ナトリウム・2水和物3.5g/Lを含むpH3.5のクロメート処理液により、電流密度0.5A/dmの条件で、5秒間浸漬した後、5分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例11
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に50℃で3分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名)に40℃で3分秒間浸漬後、10分間水洗を行った。
さらに、塩化亜鉛10g/L及び塩化アンモニウム20g/Lを含むpH7.0の亜鉛めっき液により、電流密度0.4A/dmの条件で、2秒間浸漬した。
この後、5分間水洗し、さらに、重クロム酸ナトリウム・2水和物3.5g/Lを含むpH3.5のクロメート処理液により、電流密度0.5A/dmの条件で、5秒間浸漬し、次いで5分間水洗した。
さらに、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5%水溶液に30℃で10秒間浸漬して、カップリング処理を施し、1分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
実施例12
粗化処理及び化成処理、防錆処理を施していない18μmの電解銅箔を5cm×8cm×2枚(接着試験用、銅箔表面粗さ評価用)に切り出し、この電解銅箔M面を試験片として、これに実施例1の(工程a−1)及び(工程a−2)に記載された表面処理を施した。
低誘電正接高耐熱多層材料として使用することが可能な、厚さ0.8mmのガラス布-シアネートエステル系樹脂組成物含浸両面銅張り積層板であるMCL−LX−67(日立化成工業株式会社製、商品名)の片面を、化学エッチング粗化処理液HIST−7300(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いて、表面粗さRz=3.5μmの銅表面を作製した。
その後、Rz=3.5μmの銅表面に、シアネートエステル系樹脂組成物をガラスクロスに含浸させたプリプレグのGXA−67N(日立化成工業株式会社製、商品名)を、さらに最外層に前記表面処理を施した接着評価用電解銅箔1枚を積層し、3.0MPaの圧力で常温(25℃)から5℃/minの昇温速度で200℃まで加熱し、200℃において90分間保持することにより積層接着し、接着性試験用基板を作製した。
銅箔表面粗さ評価用電解銅箔M面の表面粗さ(Rz)を簡易式原子間力顕微鏡(AFM) Nanopics2100を用いて、以下に示した条件3で測定した。
(条件3)
測定長さ:1μm
SCAN SPEED:1.35μm/sec
FORCE REFARENCE:160
実施例13
電解銅箔に対する表面処理が、実施例2の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例14
電解銅箔に対する表面処理が、実施例3の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例15
電解銅箔に対する表面処理が、実施例4の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例16
電解銅箔に対する表面処理が、実施例5の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例17
電解銅箔に対する表面処理が、実施例6の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例18
電解銅箔に対する表面処理が、実施例7の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例19
電解銅箔に対する表面処理が、実施例8の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例20
電解銅箔に対する表面処理が、実施例9の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例21
電解銅箔に対する表面処理が、実施例10の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例12と同様に行った。
実施例22
電解銅箔に対する表面処理が、実施例11の(工程a−2)に記載された表面処理である以外は、実施例11と同様に行った。
実施例23
(工程a’)
配線間絶縁信頼性試験を行うため、図13の(a’)に示すように、実施例1に示す(工程a−1)及び(工程a−2)を行った後、(工程a−3)においては、プリプレグの片面に(工程a−2)で処理した側の銅箔をプレスにより同様の条件で接着処理を行い、コア基板100片面に第2の銅層118bを形成した。但し、第2の銅層118bを形成するために使用した電解銅箔は、キャリア付銅箔3μmのキャリアを引き剥がした3μm銅箔を使用した。
(工程c’)
(工程a’)で形成された第2の銅層118b上に、第2の配線106bの形状にエッチングレジストを形成し、塩化第二鉄エッチング液を用いてエッチングを行い、その後、エッチングレジストを除去することで図9に示すL/S=10μm/10μm及び図10に示すL/S=15μm/15μmの第2の配線106bを形成した。
(工程d’)
(工程c’)で形成した第2の配線106b側の面を実施例1に示す(工程d−1)と同様に処理を行った。次に、0.03mm厚のGXA−67Y(日立化成工業株式会社製、商品名、低誘電率樹脂)プリプレグを用意し、第2の配線106b側の面とプリプレグの接着処理を、(工程d−3)と同様の条件で行った。
各L/S配線間の絶縁抵抗はアドバンテスト(株)製R−8340A型デジタル超高抵抗微小電流計を用いて、室温でDC5Vの電圧を30秒間印加し、櫛型間の絶縁抵抗値を測定した。
また、1GΩ以下の絶縁抵抗測定には、(株)ヒューレット・パッカード(HP)社製デジタルマルチメータ3457Aを用いた。
次に、85℃・相対湿度85%に保った恒湿恒温層中で連続的に電圧DC5Vを印加し、24h、48h、96h、200h、500h及び1,000h後に上記と同様に各L/S配線間の絶縁抵抗値を測定した。恒湿恒温槽は(株)日立製作所製EC−10HHPS型恒湿恒温を用い、投入後1000時間まで測定した。
実施例24
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例2に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例25
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例3に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例26
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例4に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例27
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例5に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例28
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例6に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例29
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例7に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例30
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例8に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例31
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例9に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例32
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例10に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例33
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例11に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
実施例34
配線形成評価及び配線間の残銅有無の確認を行うために、実施例23に示す(工程a’)、(工程c’)の処理を行い、第2の配線106bとして、図11に示すL/S=30μm/30μmの評価基板を作製した。但し、(工程a’)において第2の銅層118bを形成するために使用した電解銅箔は、12μm銅箔を使用した。
次に、配線のトップ幅(WT)を測定した。
その後、配線表面を酸性脱脂液Z−200(ワールドメタル社製、商品名)に、液温50℃で2分間浸漬した後、液温50℃の水に2分間浸漬することにより湯洗し、さらに1分間水洗した。次いで、3.6Nの硫酸水溶液に1分間浸漬し、1分間水洗した。
この前処理工程を経た後に、置換パラジウムめっき液SA−100(日立化成工業株式会社、製品名)に30℃で3分間浸漬して1.0μmol/dmの置換パラジウムめっきを施し、1分間水洗し、無電解ニッケルめっき液NIPS−100(日立化成工業株式会社、製品名)に85℃で20分間浸漬した。その後、配線間へのめっき析出の有無を確認することにより、配線間の残銅有無の評価をした。
実施例35
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例2に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例36
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例3に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例37
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例4に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例38
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例5に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例39
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例6に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例40
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例7に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例41
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例8に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例42
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例9に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例43
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例10に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
実施例44
(工程a’)の(工程a−2)を、実施例11に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
比較例1
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、電解銅箔M面に対し、硫酸銅5水和物100g/L及び硫酸120g/Lを含む電気銅めっき液を用いて、処理温度35℃、電流密度40A/dmで3.5秒間電解処理(限界電流密度以上)した。
その後、硫酸銅5水和物250g/L及び硫酸100g/Lを含む電気銅めっき液を用いて、処理温度50℃、電流密度5A/dmで80秒間電解処理(限界電流密度未満)した。
次に、10分間水洗を行った。
さらに、塩化亜鉛10g/L及び塩化アンモニウム20g/Lを含むpH7.0の亜鉛めっき液により、電流密度0.4A/dmの条件で、2秒間浸漬した。この後、5分間水洗し、さらに、重クロム酸ナトリウム・2水和物3.5g/Lを含むpH3.5のクロメート処理液により、電流密度0.5A/dmの条件で、5秒間浸漬した。
この後、5分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
比較例2
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、電解銅箔M面に対し、硫酸銅5水和物100g/L、硫酸120g/L及びタングステン酸ナトリウム2水和物0.6g/L、硫酸第1鉄7水和物15g/Lを含む電気銅めっき液を用いて、処理温度35℃、電流密度40A/dmで3.5秒間電解処理(限界電流密度以上)した。
その後、硫酸銅5水和物250g/L及び硫酸100g/Lを含む電気銅めっき液を用いて、処理温度50℃、電流密度5A/dmで80秒間電解処理(限界電流密度未満)した。
次に、10分間水洗を行った。
さらに、塩化亜鉛10g/L及び塩化アンモニウム20g/Lを含むpH7.0の亜鉛めっき液により、電流密度0.4A/dmの条件で、2秒間浸漬した。この後、5分間水洗し、さらに、重クロム酸ナトリウム・2水和物3.5g/Lを含むpH3.5のクロメート処理液により、電流密度0.5A/dmの条件で、5秒間浸漬した。
この後、5分間水洗した。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
比較例3
(工程a−2)及び(工程d−2b)で、りん酸三ナトリウム10g/L及び水酸化カリウム25g/Lを含むアルカリ性溶液に亜塩素酸ナトリウム15g/L添加した酸化処理液に85℃で3分間浸漬した。
この後、5分間水洗し、還元処理液HIST−100D(日立化成工業株式会社製、商品名、還元剤:ジメチルアミンボラン)に40℃で5分間浸漬し、さらに10分間水洗を行った。この処理工程を経た後に、85℃で30分間乾燥させた。これらの工程以外は、実施例1と同様にしてファン−インタイプBGA用半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージを作製した。
比較例4
(工程a)の(工程a−2)を、比較例1に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例12と同様に行った。
比較例5
(工程a)の(工程a−2)を、比較例2に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例12と同様に行った。
比較例6
(工程a)の(工程a−2)を、比較例3に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例12と同様に行った。
比較例7
(工程a’)の(工程a−2)を、比較例1に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
比較例8
(工程a’)の(工程a−2)を、比較例2に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
比較例9
(工程a’)の(工程a−2)を、比較例3に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例23と同様に行った。
比較例10
(工程a’)の(工程a−2)を、比較例1に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
比較例11
(工程a’)の(工程a−2)を、比較例2に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
比較例12
(工程a’)の(工程a−2)を、比較例3に記載された表面処理を行い、それ以外は、実施例34と同様に行った。
以上のように作製した試験サンプルに対し、以下の試験を行った。
(半導体パッケージの信頼性試験)
実施例1〜11及び比較例1〜3に記載された各々22個の半導体パッケージを、吸湿処理を行った後、到達温度240℃、長さ2mのリフロー炉に0.5m/分の条件で流し、リフローを行った。
その後、各サンプルについてクラック発生の有無を調べ、発生した場合をNGとした。結果を表1に示した。
また、同様に22個のサンプルを厚さ0.8mmのマザーボードに実装し、−55℃、30分〜125℃、30分の条件で、温度サイクル試験を行い、500サイクル目、1000サイクル目、1500サイクル目に、ヒューレットパッカード社製マルチメータ3457Aを用い、配線の導通抵抗値を測定した。測定した抵抗値が初期抵抗値より10%以上、抵抗値が変化した場合をNGとした。結果を表1に示す。
Figure 2007291448
(接着性試験)
実施例12〜22及び比較例4〜6に記載された接着性試験用基板を用いて、150℃放置後の接着性試験を行い、投入後240hまで行った。接着性の指標となるピール強度(N/m)の測定には、レオメータNRM−3002D−H(不動工業株式会社製、商品名)を用い、電解銅箔を基板に対して角度を90度に常に維持し、基板と垂直方向に50mm/minの速度で引き剥がした。ピール強度の値が800N/m以上の値を示した場合を○、800N/m未満の値を示した場合を×とした。その結果を表2に示す。
(銅箔表面粗さ評価試験)
実施例12〜22及び比較例4〜6に記載された銅箔表面粗さ評価用基板を用いて、銅表面粗さRzを測定した。Rzの値が1μm以下の値を示した場合を○、1μmを超える値を示した場合を×とした。その結果を表2に併記し示した。
Figure 2007291448
(配線間絶縁信頼性試験)
実施例23〜33及び比較例7〜9に記載された評価基板を用いて、放置後のL/S=10μm/10μm及びL/S=15μm/15μm配線間の絶縁抵抗値を測定した。抵抗値が1.0×10Ω以上の値を示した場合を○、1.0×10Ω未満の値を示した場合を×とした。その結果を表3及び表4に示す。
Figure 2007291448
Figure 2007291448
(配線形成評価試験)
実施例34〜44及び比較例10〜12に記載された評価基板を用いて、図12に示すL/S=30μm/30μm配線形成後の配線のトップ幅(WT)を測定した。結果を表5に示した。
(配線間残銅確認試験)
実施例34〜44及び比較例10〜12に記載された評価基板を用いて、配線間の残銅有無の確認をした。残銅が無い場合を○、残銅がある場合を×とした。その結果を表5に併記して示す。
Figure 2007291448
実施例1から44に示されるように、本発明の場合、表面粗さRzが1.0μm以下の微細な凹凸を銅箔表面に形成し、このような平滑な銅箔表面の場合においても、絶縁層との接着強度(ピール強度)は150℃・240h放置後で800N/m以上あり良好であった。また、作製した半導体パッケージの信頼性も極めて良好であった。電食試験によるL/S=10/10μm及びL/S=15/15μmの配線間絶縁信頼性においても極めて良好であった。
その他、配線のトップ幅及び配線間残銅有無の測定結果より、エッチングによる配線形成性が極めて良好であった。これに対し、従来技術では、比較例1から12に示したように、平滑性、接着性、半導体パッケージの信頼性、配線間絶縁信頼性、配線形成性の全てを満足することはできなかった。
したがって本発明により、銅箔表面と絶縁層との接着強度が良好な微細凹凸を銅箔表面に形成することができる。
また、本発明により、配線間絶縁信頼性及びエッチングによる配線形成性に優れた多層配線基板及び半導体チップ搭載基板、さらに耐リフロー性、温度サイクル性に優れた半導体パッケージが製造できる。
本発明の一実施形態が適用される半導体チップ搭載基板の断面図である。 (a)〜(g)は本発明の半導体チップ搭載基板製造方法の一実施形態を示す工程図である。 本発明の一実施形態が適用されるフリップチップタイプ半導体パッケージの断面図である。 本発明の一実施形態が適用されるワイヤボンドタイプ半導体パッケージの断面図である。 本発明のファン−インタイプ半導体チップ搭載基板の平面図である。 本発明のファン−アウトタイプ半導体チップ搭載基板の平面図である。
本発明の半導体チップ搭載基板のフレーム形状を表す平面図である。 本発明の一実施形態が適用される半導体チップ搭載基板の断面図である。 本発明の一実施形態が適用される絶縁信頼性試験用くし型評価基板の平面図である。 本発明の一実施形態が適用される絶縁信頼性試験用くし型評価基板の平面図である。 本発明の一実施形態が適用される配線形性評価用くし型評価基板の平面図である。 本発明の一実施形態が適用される配線形性評価用くし型評価基板の断面図である。 (a’)〜(d’)は本発明の電食試験用評価基板製造方法の一実施形態を示す工程図である。
符号の説明
11 位置決めマーク(位置合わせ用ガイド穴)
13 半導体パッケージ領域
14 ダイボンドフィルム接着領域(フリップチップタイプ)
15 半導体チップ搭載領域(フリップチップタイプ)
16 半導体チップ接続端子
17 ダイボンドフィルム接着領域(ワイヤボンドタイプ)
18 半導体チップ搭載領域(ワイヤボンドタイプ)
19 外部接続端子
20 展開配線
21 ダミーパターン
22 半導体チップ搭載基板
23 ブロック
24 補強パターン
25 切断位置合わせマーク
100 コア基板
101 第1の層間接続端子
102 第1の層間接続用IVH(バイアホール)
103 第2の層間接続端子
104 層間絶縁層(ビルドアップ層)
105 第3の層間接続用IVH(バイアホール)
106 配線
106a 第1の配線
106b 第2の配線
106c 第3の配線
107 外部接続端子
108 第2の層間接続用IVH(バイアホール)
109 絶縁被覆(ソルダーレジスト)
111 半導体チップ
112 接続バンプ
113 アンダーフィル材
114 はんだボール
115 金ワイヤ
116 半導体用封止樹脂
117 ダイボンドフィルム
118a 第1の銅層
118b 第2の銅層
118c 第3の銅層


Claims (10)

  1. 銅箔を粗化処理する工程において、銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成する工程、その後、前記銅箔表面に対し酸化剤を含むアルカリ性溶液で酸化処理する工程を有する銅箔の表面処理方法。
  2. 前記銅箔表面を酸化処理する工程後、さらに還元処理、カップリング処理、腐食抑制処理、亜鉛めっき処理、クロメート処理からなる群から選択される1つ以上の処理を行う工程を有する銅箔の表面処理方法。
  3. 前記酸化剤が、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩からなる群から選択される1種以上である、請求項1又は2に記載の銅箔の表面処理方法。
  4. 前記銅よりも貴な金属が、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムからなる群から選択される金属又は前記金属を含む合金である、請求項1〜3のいずれかに記載の銅箔の表面処理方法。
  5. 前記銅よりも貴な金属の形成量が、0.001μmol/dm以上かつ40μmol/dm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の銅箔の表面処理方法。
  6. 銅箔表面に銅よりも貴な金属を離散的に形成し、その後、前記銅箔表面を、酸化剤を含むアルカリ性溶液で酸化処理してなる銅箔。
  7. 前記酸化処理後、さらに還元処理、カップリング処理、腐食抑制処理からなる群から選択される1つ以上の処理を施してなる銅箔。
  8. 前記酸化剤が、塩素酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩からなる群から選択される1種以上である、請求項6又は7に記載の銅箔。
  9. 前記銅よりも貴な金属が、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウムからなる群から選択される金属又は前記金属を含む合金であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の銅箔。
  10. 銅箔表面に形成された前記銅よりも貴な金属の量が、0.001μmol/dm以上かつ40μmol/dm以下である、請求項6〜9のいずれかに記載の銅箔。
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