JP2007290977A - 活性酸素消去酵素の活性向上剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全で、効果の高い活性酸素消去酵素の活性向上剤の提供。
【解決手段】カフェイルキナ酸、フェルリルキナ酸等を含むクロロゲン酸類又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする活性酸素消去酵素、グルタチオンペルオキシダーゼやカタラーゼ、の活性向上剤及び前記クロロゲン酸類を含有する食品及び飲料。これらは、活性酸素に起因する疾患、例えば肝疾患、炎症、老化、腫瘍、循環器疾患等、の予防及び治療に有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性酸素消去酵素の活性向上剤に関する。
活性酸素は生体内で様々な作用をしており、例えば老化、腫瘍、循環器疾患、肝疾患、炎症反応に関与しているといわれている。このうち、肝臓における活性酸素の影響は大きく、肝炎や肝疾患の進行には活性酸素が深く関与している。一方、生体には活性酸素に対する防御機能が備わっており、活性酸素の一つである過酸化水素を分解する酵素であるカタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼが存在する。
このような活性酸素消去酵素の活性を向上させることができれば、活性酸素の異常亢進に基づく疾患を予防、治療又は改善できることから、当該酵素の活性を向上させるための成分が探索されている。かかる成分としては、乳酸菌の培養上清(特許文献1)、メハジキ、カンゾウ、エゾウコギ、ジオウ、ソクジョウ等の生薬(特許文献2)、及びローズマリー抽出物、セージ抽出物(特許文献3)等が知られている。
特開平8−99888号公報 特開2002−29992号公報 特開2006−8531号公報
活性酸素に起因する疾患の治療には活性酸素消去酵素を直接投与することが考えられるが、これらの酵素は安定性に問題があり、医薬や食品としては使用できない。また、前記の生薬や植物抽出物の効果は十分ではない。
従って、本発明は、安定性に優れ、かつ効果の高い活性酸素消去酵素の活性向上剤を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、種々の植物由来成分の活性酸素消去酵素の発現活性について検討してきたところ、コーヒー等に含有されていることから安全性が確立しているクロロゲン酸類に強いグルタチオンペルオキシダーゼ遺伝子発現低下抑制作用及びカタラーゼ遺伝子発現低下抑制作用を有することを見出した。
すなわち、本発明は、クロロゲン酸類又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする活性酸素消去酵素の活性向上剤を提供するものである。
また、本発明はクロロゲン酸類又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、活性酸素消去酵素の活性を向上する効果を有することを特徴とし、活性酸素消去酵素の活性を向上する為に用いるものである旨の表示をした食品又は飲料を提供するものである。
本発明の活性酸素消去酵素の活性向上剤を用いれば、これらの酵素遺伝子の発現低下を有意に抑制し、活性酸素消去酵素活性を有意に向上させる。
従って、活性酸素に起因する疾患において、グルタチオンペルオキシダーゼやカタラーゼの活性を向上させ、肝疾患、炎症、老化、腫瘍、循環器疾患等の予防及び治療に有用である。また、これらの酵素活性を向上させる食品又は飲料としても有用である。
本発明で用いるクロロゲン酸類は、これを含有する天然物、特に植物から抽出することもでき、化学合成により工業的に製造することもできる。
本発明におけるクロロゲン酸類には、立体異性体が存在し、本発明では、純粋な立体異性体又はそれらの混合物を用いることができる。本発明におけるクロロゲン酸類には、具体的には、3−カフェイルキナ酸、4−カフェイルキナ酸、5−カフェイルキナ酸、3,4−ジカフェイルキナ酸、3,5−ジカフェイルキナ酸、4,5−ジカフェイルキナ酸、3−フェルリルキナ酸、4−フェルリルキナ酸、5−フェルリルキナ酸及び3−フェルリル−4−カフェイルキナ酸等が含まれる(中林ら,コーヒー焙煎の化学と技術,弘学出版株式会社,p166−167)。
クロロゲン酸類は、塩にすることにより水溶性を向上させ、生理学的有効性を増大させることができる。これらの塩としては、薬学的に許容される塩であればよい。このような塩形成用の塩基物質としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;水酸化アンモニウム等の無機塩基、アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基が用いられるが、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。本発明においては、これらの塩を調製してから、その他の成分からなる組成物中に添加したものでもよいし、クロロゲン酸類等と塩形成成分とを別々に該組成物中に添加して、この中で塩を形成せしめたものでもよい。
クロロゲン酸類を含有する天然物抽出物としては、例えば、コーヒー、キャベツ、レタス、アーチチョーク、トマト、ナス、ジャガイモ、ニンジン、ゴボウ、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アプリコット、チェリー、ヒマワリ、モロヘイヤ、カンショ、南天の葉、ブルーベリー、小麦などの植物から抽出したものが好ましい。
クロロゲン酸類は、コーヒー生豆、南天の葉、リンゴ未熟果等の植物体から抽出したものが好ましく、さらにアカネ科コーヒー(Coffee arabica LINNE)の種子より、温時アスコルビン酸、クエン酸酸性水溶液又は熱水で抽出して得たものがより好ましい。具体的には、生コーヒー豆抽出物としては、長谷川香料(株)「フレーバーフォールダー」、リンゴ抽出物としては、ニッカウヰスキー(株)「アップルフェノン」、ヒマワリ種抽出物としては、大日本インキ化学工業(株)「ヘリアント」などが挙げられる。
後記実施例に示すように、クロロゲン酸類は、グルタチオンペルオキシダーゼ遺伝子及びカタラーゼ遺伝子が低下した状態を回復させる効果を有することから、活性酸素消去酵素の活性向上剤として有用である。従って、クロロゲン酸類は、活性酸素に起因する疾患の予防及び治療用医薬、食品および飲料として用いることができる。
本発明の活性酸素消去酵素の活性向上剤の有効成分であるクロロゲン酸類等は、そのまま服用してもよいが、好ましくは薬学的に許容されうる塩、例えば塩酸塩の形で、賦形剤、担体等の薬品及び食品分野で慣用の補助成分、例えば乳糖、ショ糖、液糖、蜂蜜、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、各種ビタミン類、クエン酸、リンゴ酸、香料、無機塩などとともに、カプセル剤、錠剤、粉末剤、顆粒剤、ドリンク剤、注射剤、点滴剤等にすることができる。
食品及び飲料の場合、必要に応じ、他の生理活性成分、ミネラル、ビタミン、ホルモン、栄養成分、香味剤等を混合することも可能である。また、緑茶系飲料、烏龍茶系飲料、紅茶系飲料、コーヒー系飲料、アイソトニック系飲料とすることもできる。
本発明の食品及び飲料は、活性酸素消去酵素が低下している方へ、グルタチオンペルオキシダーゼが低下している方へ、カタラーゼが低下している方へ等と表示して使用することができる。
本発明の活性酸素消去酵素の活性向上剤の服用量は成人1日あたりクロロゲン酸類又はその薬学的に許容される塩として30〜14000mg、より好ましくは50〜10000mg、さらに好ましくは200〜7600mg、特に250〜3000mgが好ましい。効果をより有効に発現させるためには、毎日継続して服用することが好ましいと考えられる。
実施例1
(1)活性酸素消去酵素低下モデルラットの作成
活性酸素消去酵素低下モデルとして、水浸ストレス負荷ラットを用いた。SDラット(♂、7週齢)を水深1.5cm(23±1℃)に設定したケージで5日間飼育(1匹/1ケージ)した。ケージ内の水は毎日交換した。1日目より1日1回腹腔内に生理食塩水(ストレス群)、CQA(300mg/kg、クロロゲン酸群)をそれぞれ投与した。また、通常床敷にて飼育し、1日目より1日1回腹腔内に生理食塩水を投与したものをコントロールとした(コントロール群)。実験のタイムスケジュールを図1に示す。
(2)Total RNA調製法
5日間の飼育終了後、6日目にペントバルビタール麻酔下にて採血(ヘパリン存在下)後、開腹し、肝臓を採取した。採取した臓器はRAN later(QIAGEN)に浸し、RNA抽出まで−30℃で保存した。
各サンプルはIsogen(Wako)を用いてtotal RNAを抽出し、使用までの間−80℃にて保存した。Total RNAの調製はIsogenの使用説明書に従って行った。沈殿したtotal RNAは70%エタノールで洗浄した後、DEPC処理をした蒸留水を加えて溶解した。
(3)逆転写反応
各RNAは濃度を揃えた後、65℃、10分間の熱処理を行い、急冷後使用した。反応溶液は下記表1の通り。
(4)遺伝子定量法
逆転写反応によって得られたcDNAを鋳型とし、ABI PRISM 7000 Sequence Detector(アプライドバイオシステムズ社)により、定量的PCR(RT−PCR)を行った。コントロールの1つを8段階希釈したものをスタンダードとして、作成した標準曲線に基づき定量を行った。得られた解析結果は36B4 mRNAの発現量を基準として補正し、相対的mRNA発現量として表した。反応溶液は下記表2の通り。使用したプローブおよびプライマーの配列を表3に記す。
得られた結果を図2及び図3に示す。
図2から明らかなように、クロロゲン酸の投与により、ストレス群において低下したグルタチオンペルオキシダーゼ遺伝子の発現が有意に回復することがわかる。また、図3から明らかなように、クロロゲン酸の投与により、ストレス群において低下したカタラーゼ遺伝子の発現が有意に回復することがわかる。従って、クロロゲン酸の投与により、低下したグルタチオンペルオキシダーゼ及びカタラーゼの活性が向上することがわかる。
実施例2 製剤例
(1)活性酸素消去酵素活性向上飲料
下記組成物を混合し、果汁飲料を製造した。
(表4)
クロロゲン酸 300mg
ビタミンC 300mg
リンゴ果汁 300mL
水 200mL
香料 若干量
ブドウ糖 2g
(2)活性酸素消去酵素活性向上食品
クロロゲン酸300mgを含む小麦粉に、食塩、ショ糖、バターなどで味付けしたものを適量の水でよく撹拌し、190〜200℃で30分間焼き上げクッキーを製造した。
実験のタイムスケジュールを示す図である。 クロロゲン酸のグルタチオンペルオキシダーゼ(Gpx1)遺伝子低下に及ぼす作用を示す図である。 クロロゲン酸のカタラーゼ(CAT)遺伝子低下に及ぼす作用を示す図である。

Claims (5)

  1. クロロゲン酸類又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする活性酸素消去酵素の活性向上剤。
  2. 活性酸素消去酵素の活性向上が活性酸素消去酵素遺伝子の発現向上によるものである請求項1記載の活性酸素消去酵素の活性向上剤。
  3. 活性酸素消去酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ又はカタラーゼである請求項1又は2に記載の活性酸素消去酵素の活性向上剤。
  4. クロロゲン酸類又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、活性酸素消去酵素の活性を向上する効果を有することを特徴とし、活性酸素消去酵素の活性を向上する為に用いるものである旨の表示をした食品又は飲料。
  5. 活性酸素消去酵素が、グルタチオンペルオキシダーゼ又はカタラーゼである請求項4記載の食品又は飲料。
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