JP2007289927A - 複合分離膜およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高透過性能、高破断強度を両立する複合分離膜を提供する。
【解決手段】 実質的にポリマーBからなる分離膜の分離機能層内の細孔を保護剤の塗布により保護し、次に、保護剤を塗布した分離機能層とは反対側の最外表面からポリマーAのモノマーを充填して重合させた後、保護剤を除去することにより、分離機能層が、膜全体の厚みの1%以上50%以下の厚みで実質的にポリマーBからなる層(ポリマーB層)で、該ポリマーB層以外の膜内部層が、膜全体の厚みの50%以上99%以下の厚みでポリマーAとポリマーBから実質的になる層(ポリマーAB層)である複合分離膜を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は透過性能、破断強度に優れた新規な構造の複合分離膜に関するものである。
精密ろ過膜や限外ろ過膜などの分離膜は浄水処理、排水処理などの水処理分野、血液浄化などの医療用途、食品工業分野、電池用セパレーター、荷電膜、燃料電池等様々な方面で利用されている。従来、このような分野で利用される分離膜としては、実用的な透過性能および分離性能を獲得するために、分離膜表面に分離活性を有する分離機能層を薄く形成させ、分離膜内部に比較的強度の高い網目構造を形成させた、いわゆる非対称構造膜が用いられている。
この非対称構造膜は、非溶媒誘起相分離法(以下、NIPS法という)によって簡便に作製することが可能である(特許文献1)。NIPS法による非対称構造膜は、一般的に高透過性能であるが、破断強度に劣る傾向にある。また、NIPS法では膜厚方向に均一に相分離を起こすことが困難であるために膜内部にマクロボイドと呼ばれる大きな空隙が発生する可能性が高く、マクロボイドが発生した場合は、分離膜内部の抵抗が低下するために、高透過性能となるが、さらなる破断強度の低下やピンホールなどの欠点の発生が懸念される。
そこで、このような問題を解決するためには、膜構造の補強を行うことが考えられ、例えば、マクロボイドの内表面を高分子物質で被覆する方法が提案されている(特許文献2)。しかしながら、このような方法で補強されて作製された分離膜では、分離活性を有する分離機能層までも被覆がなされてしまうため、分離機能層の細孔径が閉塞あるいは変化してしまい、高透過性能を維持することが困難であるという問題があった。
特公平1−22003号公報 特許第3290266号公報
本発明は、従来の技術の上述した問題点に鑑み、高透過性能、高破断強度を両立する複合分離膜を提供することを目的とするものである。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、新規な製法により、新規な構造を有する複合分離膜を開発するに至った。上記課題を解決するための本発明は、下記(1)〜(6)によって達成される。
(1)最外表面に分離機能層を有する、ポリマーAとポリマーBからなる分離膜であって、分離機能層が、分離膜全体の厚みのうち該最外表面側の1%以上50%以下の厚みをもつ実質的にポリマーBからなる層(ポリマーB層)であり、かつ、該ポリマーB層以外の膜内部層が、分離膜全体の厚みのうちの50%以上99%以下の厚みをもつポリマーAとポリマーBから実質的になる層(ポリマーAB層)であることを特徴とする複合分離膜。
(2)ポリマーAが、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリスチレンから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする上記(1)に記載の複合分離膜。
(3)ポリマーBが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、セルロース、セルロースアセテートから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の複合分離膜。
(4)25℃、50kPaにおける純水透過性能が1.0m/m・hr以上、かつ、破断強度が6.0MPa以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の複合分離膜。
(5)最外表面に分離機能層を有し実質的にポリマーBからなる分離膜の分離機能層内の細孔を保護剤の塗布により保護し、次に、保護剤を塗布した分離機能層とは反対側の最外表面から、及び/又は、保護剤を塗布しなかった層の断面方向から、ポリマーAのモノマーを充填して重合させた後、保護剤を除去することにより、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の複合分離膜を製造することを特徴とする複合分離膜の製造方法。
(6)保護剤が、界面活性剤、ポリエチレングリコール、グリセリン、単量体のグリコール、エチルセルロースから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする上記(5)に記載の複合分離膜の製造方法。
本発明によれば、最外表面に分離機能層を有する分離膜を、他のポリマーによって補強する際に、表層部の分離機能層中の細孔を閉塞したり破壊したりすることなく補強することができるので、高い透過性能を維持しながら、高い破断強度を分離膜に付与することができる。この結果、本発明によると、最外表面の分離機能層が、分離膜全体の厚みのうちの1%以上50%以下の厚みをもつ実質的にポリマーBからなる層(ポリマーB層)であり、かつ、該ポリマーB層以外の膜内部層が、分離膜全体の厚みのうちの50%以上99%以下の厚みをもつポリマーAとポリマーBから実質的になる層(ポリマーAB層)である複合分離膜であって、高い透過性能と高い破断強度とを共に具備する複合分離膜とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の複合分離膜では、最外表面に、分離機能層として、実質的にポリマーBのみからなるポリマーB層を有し、該ポリマーB層を除く部分(膜内部層)がポリマーAによって補強された、ポリマーAとポリマーBからなるポリマーAB層である。これら膜内部層及び分離機能層は、基材層上に膜内部層及び分離機能層が形成された積層構造でもよいし、また、基材層がなく、膜内部層の片側もしくは両側に分離機能層が形成された積層構造でもよい。
このような特別な2層構造を有するために、高い透過性能と高い破断強度を併せ有する分離膜とすることができる。
一般に、非対称構造膜では、片方の表層部に分離機能を有する分離機能層を薄く形成させ、内層部に比較的強度の高い層を形成させた構造を有している。このような非対称構造膜においては、表層部は内層部と比較して緻密な構造を有している。そして、表層部の緻密な構造の厚み及び緻密さの程度が大きくなるほど、ろ過に対する抵抗(ろ過抵抗)が大きくなる。この場合、分離膜全体のろ過抵抗に対する表層部のろ過抵抗が占める割合が大きくなり、内層部の割合が小さくなる。すなわち、分離膜の透過性能は、表層部のろ過抵抗によって大きく左右されるものとなる。
本発明においては、分離膜をポリマーAによって補強する際に、表層部の分離機能層の構造を破壊しないため、補強しても表層部のろ過抵抗を上昇させてしまうことがない。一方、表層部に比べてろ過抵抗が小さい内層部の一部をポリマーAによって補強しても、分離膜全体のろ過抵抗は大きな影響を受けない。従って、分離膜の透過性能を低下させることなく、破断強度を向上させることができる。従って、本発明は非対称構造膜の非対称性が高いほど、良好に適用することができる。つまり、表層部の分離機能を担う緻密な構造の厚み、及び緻密さの程度が大きいほど、ポリマーAによる補強効果が大きくなる。逆に、非対称性が小さいほど、特に対称膜においては、ポリマーAによる補強効果よりも分離膜全体の透過性能低下の影響が大きくなる傾向がある。
本発明におけるポリマーBとしては、従来から公知の膜形成用ポリマーを含むものを用いることができる。かかるポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、セルロース、セルロースアセテート等から選ばれ、これらのポリマーを主成分とするポリマーの混合物であってもよい。特に、水処理などの頻繁に薬液洗浄が行われる用途においては、耐薬品性の高いポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系ポリマーが好ましく用いられる。また、本発明の目的を逸脱しない範囲であれば、上記ポリマー中に有機物、無機物、他のポリマーが含有されていても構わない。
本発明におけるポリマーAとしては特に限定されないが、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリスチレンおよびそれらの共重合体等が例示できる。このとき、ポリマーAのガラス転移点(Tg)がポリマーBより高い場合は、ポリマーAによる補強の効果が大きくなり、本発明の複合分離膜の破断強度は大きく向上するため特に好ましい。かかるポリマーAのTgとしてはポリマーBよりも10℃以上高いことが好ましく、40℃以上高いことがより好ましく、80℃以上高いことがさらに好ましい。また、ポリマーAがポリマーBよりも親水性が高いポリマーの場合は、疎水性物質の吸着による膜ファウリングを防止する効果も付与することができるため、水処理用途などで特に好ましく使用することができる。
本発明におけるポリマーB層は、実質的にポリマーBのみからなり、ろ過に際して分離機能を担う分離機能層であって、通常は分離膜断面のどちらか一方の最外表面に存在するが、両方の最外表面に存在していてもよい。
ポリマーB層の表面細孔の平均孔径は、用途によって適切な透過性能と分離性能とを有するように自由に設計されるが、水処理用途に好適に使用するためには、0.01〜0.8μmが好ましく、0.02〜0.6μmがより好ましく、0.03〜0.4μmがさらに好ましい。
本発明におけるポリマーAB層は、ポリマーAとポリマーBからなり、上記ポリマーB層の支持体として機能し、実質的に分離膜の破断強度を担う膜内部層である。ポリマーAB層の構造は、高い透過性能と高い破断強度を併せもつように設計することができ、例えば、ポリマーAとポリマーBが相互侵入高分子ネットワークを形成する構造や、ポリマーBによって生じたマクロボイドをポリマーAが充填している構造とすれば良い。
ここでマクロボイドとは、10μm以上の大きさを有する球形、紡錘形、円筒形を有する空隙の総称であり、分離膜の膜厚内に存在する孔径10〜200μm の巨大空孔を意味する。一般的に、マクロボイドとは、分離機能層の細孔に比べて数十倍以上の空隙を有する空孔のことであり、透過流体に対してろ過抵抗をほとんど示さない。
本発明の複合分離膜の透過性能は、1.0m/m・hr以上であることが好ましく、破断強度は6.0MPa以上であることが好ましい。この値を満たすことにより、水処理用途に好適な高い透過性能と高い破断強伸度を両立した分離膜とすることができる。
本発明の複合多孔質膜を得る方法としては以下のような方法がある。
上記ポリマーBとその良溶媒からなる製膜溶液を、NIPS法により固化させる方法によって、最外表面に分離機能層を有する実質的にポリマーBのみからなる分離膜を製造する。この分離膜の分離機能層部分に保護剤を塗布して細孔を保護した後に、ポリマーAのモノマーと重合開始剤からなる混合物を、保護剤を塗布した分離機能層とは反対側の最外表面から、及び/又は、保護剤を塗布しなかった層の断面方向から、充填し、重合させた後に保護剤を除去することにより本発明の複合分離膜を製造する。
本方法における保護剤としては、上記ポリマーAのモノマーと重合開始剤からなる混合物に不溶性のものであって、かつ、最外表面の分離機能層の細孔を充填できるものであれは特に制限されない。保護剤としては、水溶性ポリマーや多価アルコール等が例示できるが、汎用性、取扱いの容易性から、界面活性剤、ポリエチレングリコール、グリセリン、単量体のグリコール、エチルセルロース等の増粘性多糖類やそれらの水溶液が好ましい。
保護剤によって分離機能層の細孔を保護する方法としては、保護剤を分離機能層部分に塗布した後にフィルムを貼るなどして分離機能層部分の細孔内に均一に行き渡らせる方法が好ましく、さらに乾燥または固化させる等して分離機能層内部に保護剤を固定させることが、さらに好ましい。ここで、保護剤を分離機能層に塗布するに際しては、保護剤がある程度以上の粘度を有することが作業効率の面から好ましく、有機物や無機物などの増粘剤を添加して保護剤の粘度調整を行う方法も好ましく用いられる。また、保護剤を乾燥するに際しては、保護剤の乾燥効率を上げるために気体透過性の良いフィルムを用いること
が好ましい。
上記ポリマーAのモノマーと重合開始剤からなる混合物を、分離膜に充填させる際には、上記保護剤の充填されていない側、つまり、保護剤を塗布充填している分離機能層とは反対側の最外表面から充填させると良い。また、両方に分離機能層を有する場合においては、保護剤を塗布しなかった層の断面方向側から充填させる方法が好ましく適用される。
保護剤の充填の程度については、分離機能層の厚みに応じて調整され、得られる複合分離膜の透過性能や破断強度のバランスが取れるように実験的に決定されればよい。特に、分離機能層を十分に保護できる程度にまで充填すると、上記性能バランスを取り易いので好ましい。
重合後に分離機能層部分に充填された保護剤を除去するには、ポリマーAおよびポリマーBを溶解せず、かつ、保護剤のみを溶解する溶媒に浸漬する方法が好ましく用いられる。この際、該溶媒を加熱したり、超音波洗浄を行うと効率よく保護剤を除去することができる。特に、保護剤が水溶性の場合、ポリマーAとポリマーBを溶解しない水によって除去できるので簡便かつ安価である。
本発明では、実質的にポリマーBのみからなる最外表面に分離機能層を有する分離膜において、その最外表面の分離機能層を保護剤によって保護した後に、該分離機能層を除く部分をポリマーAのモノマーと重合開始剤からなる混合物によって充填し、重合した後に該保護剤を除去することによって、高透過性能と高破断強度を両立した複合分離膜を製造するものである。
従って、ポリマーAとポリマーBからなる分離膜を作製した後に、その片側、もしくは両側表面にポリマーBからなる分離機能膜を積層させる方法では、本発明と同じ機能・特性をもつ複合分離膜とすることはできない。なぜならば、ポリマーBからなる分離膜をポリマーAとポリマーBからなる分離膜に単に張り付ける方法の場合は、貼り付け界面でのろ過抵抗が上昇したり、剥離強度が弱くなり、高透過性能と高破断強度を両立した分離膜にはならない。また、ポリマーBの製膜溶液を、ポリマーAとポリマーBからなる分離膜に塗布した後に、凝固させてポリマーBからなる分離膜を設ける方法の場合は、ポリマーAとポリマーBからなる分離膜にポリマーBが過剰に浸漬してしまい、界面のろ過抵抗が著しく上昇するため、本発明のような高透過性能と高破断強度を両立した分離膜を設計することは不可能である。
本発明の複合分離膜、すなわち高透過性能と高破断強度を達成する複合分離膜においては、透過性能と破断強度のバランスから、ポリマーB層の平均厚みが分離膜の厚さ方向に対して、1%以上50%以下であることが好ましく、2%以上40%以下であることがより好ましく、3%以上30%以下であることがさらに好ましい。またポリマーAB層の平均厚みとしては、分離膜の厚さ方向に対して50%以上99%以下であることが好ましく、60%以上98%以下であることがより好ましく、70%以上97%以下であることがさらに好ましい。
上記ポリマーB層の厚みは、X線マイクロ分析(XMA)や、2次イオン質量分析(SIMS)によって測定する。ここで、分離膜を膜表面に垂直に切断した断面について、1000倍像を撮影する。もし、分離膜断面全体が撮影できない場合は、分離膜断面を分割しそれぞれの1000倍像を撮影することによって、分離膜断面全体を包含できるように撮影する。まず、分離機能層を有する最外表面を含む1000倍像を用いて、最外表面から内部に向かって最外表面接線に対して垂直に進み、ポリマーAB層との界面までの距離を測定する。ここで、分離機能層を有する最外表面を含む1000倍像ではポリマーAB層との界面が決定されない場合には、別の(最外表面を含む1000倍像よりも内層側の)1000倍像を用いて同様の操作を繰り返し行う。この距離がポリマーB層の厚みである。
ここで、ポリマーB層とポリマーAB層の界面は、X線マイクロ分析(XMA)や、2次イオン質量分析(SIMS)において、特定元素含有の有無、もしくは特定元素含有量の差を確認することにより判断できる。つまり、分離膜断面の1000倍像において、分離機能層を有する最外表面から内部に向かって最外表面接線に対して垂直方向に上記分析を実施し、初めてポリマーAの元素が検出される箇所をポリマーB層とポリマーAB層の界面とする。
また、本発明は実質的にポリマーBからなる分離膜をポリマーAによって補強するものであるが、ポリマーB中に少量のポリマーAが含まれていても良い。この場合のポリマーB層とポリマーAB層の界面の決定方法は以下の通りである。まず、分離膜断面の1000倍像を100等分割(縦10等分割×横10等分割)した方形マスを作成する。次に、最外表面に最も近く、分離膜断面のみを含む方形マス(方形マス1)に対して、上記分析方法で面分析を実施する。次に、最外表面から内部に向かって最外表面接線に対して垂直方向に上記方形マスの面分析を実施していき、初めて、ポリマーAの割合が、方形マス1の5倍以上となる方形マスを、ポリマーB層とポリマーAB層の界面を含む方形マス(方形マス2)とする。そして、ポリマーB層とポリマーAB層の界面を、方形マス2の中央部分を横切るものとして定義する。
ここで、該複合分離膜が片側に分離機能層を有する場合は、複合分離膜全体の厚みから上記ポリマーB層の厚みを差し引くことにより、ポリマーAB層の厚みを求めることができる。また、該複合分離膜が両側に分離機能層を有する場合においては、上記と同様の操作を両側最外表面から行って、ポリマーB層の厚みをそれぞれ求め、全体の厚みからポリマーB層の厚みをそれぞれ差し引くことにより、ポリマーAB層の厚みを求めることができる。
これらの操作を任意の30カ所で行い、数平均して、ポリマーB層およびポリマーAB層の平均厚みを求める。
本発明の分離膜は、平膜であっても中空糸膜であっても良い。平膜の場合、その厚みは用途に応じて選択されるが、例えば、20μmから5000μm、好ましくは50μmから2000μmの範囲で選択される。また、セルロース繊維、セルローストリアセテート繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維を用いてなる織布や不織布や、無機材料からなる分離膜基材を含んだ形状のものでも良い。その際、分離膜基材にポリマー層が浸透していても、分離膜基材にポリマー層が浸透していなくてもどちらでも良く、用途に応じて選択される。分離膜基材の厚みは、50μmから3000μmの範囲で選択される。中空糸膜の場合、内径は200μmから5000μmの範囲で選択され、膜厚は20μmから2000μmの範囲で選択される。また、有機繊維または無機繊維を筒状にした織物や編み物を含んでいても良い。
本発明の複合分離膜の特定に用いた物性値や、本明細書中における特性値は以下の方法で測定した値である。
(1)膜構造観察
実施例における複合分離膜のポリマーB層の表面細孔の平均孔径は、複合分離膜の表面を、エネルギー分散型X線検出器を装着した走査型電子顕微鏡(FE−SEM−EDX,S−800)(日立製作所製)を用いて、30000倍で写真撮影し、30個の任意の細孔径の直径を測定し、数平均して求めた。
また、ポリマーB層およびポリマーAB層の平均厚みは、複合分離膜の断面(膜表面に垂直の切断面)を上記の走査型電子顕微鏡を用いて1000倍で写真撮影し、その写真から次のような方法で算出した。まず、ポリマーB層の平均厚みを次の方法で求めた。実施例の複合分離膜は片側の最外表面に分離機能層を有している。1000倍の写真において、分離機能層を有する最外表面から内部に向かって最外表面接線に対して垂直方向に、X線マイクロ分析を実施し、初めてポリマーAが検出されるまでの距離を測定する。この距離が、ポリマーB層の厚みであり、この部分がポリマーAB層との界面となる。この操作を任意の30カ所で行い、数平均して、ポリマーB層の平均厚みを算出した。中空糸膜の実施例においては、走査型電子顕微鏡を用いて30カ所の全体厚みを測定して全体の平均厚みを算出した。次いで、全体の平均厚みからポリマーB層の平均厚みを差し引いてポリマーAB層の平均厚みを算出した。平膜の実施例において支持体としてポリエステル製の不織布を用いているため、走査型電子顕微鏡の1000倍写真において、初めて不織布が確認されるまでの距離をポリマーAB層の厚みとした。
(2)純水透過性能
複合分離膜の透水量の測定は、多孔質膜を直径44mmの円形に切り出し円筒型のろ過ホルダーにセットし、温度25℃、ろ過差圧16kPaの条件下で逆浸透膜ろ過水の外圧全ろ過を10分間行い、透過量(m)を求めた。次に、その透過量(m)を単位時間(hr)および有効膜面積(m)あたりの値に換算し、さらに(50/16)倍することにより、圧力50kPaにおける値に換算することで純水透過性能を求めた。評価に際し、分離膜はエタノールに15分浸漬後水中に2時間以上浸漬置換し評価に用いた。
(3)破断強度
引張試験器(TENSILON/RTM−100)(東洋ボールドウィン製)を用いて、湿潤状態の試験長50mmの膜をフルスケール5000gの加重でクロスヘッドスピード50mm/分にて測定し、求めた。平膜の実施例では不織布を用いており、破断強度の測定が困難なため、中空糸膜の実施例のみ破断強度を測定した。
<実施例1>
分子量28.4万のフッ化ビニリデンホモポリマー(PVDF)と、水とジメチルホルムアミド(DMF)を、それぞれ30重量%、5重量%、65重量%の割合で混合し、120℃の温度で溶解してPVDFの製膜溶液を得た。この製膜溶液を60℃に恒温した後、密度が0.48g/cm、厚みが220μm、のポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、30℃の水で凝固せしめた後、水洗しDMFを脱溶媒することによって、NIPS法による分離膜を作製した。
この分離膜の純水透過性能は、2.3(m/m・hr)であり、片側最外表面に分離機能層を有した構造であった。分離機能層の表面細孔の平均孔径は0.07μm、平均厚みは25μmであり、膜内部には55μm程度のマクロボイドが確認された。
この分離膜表面の分離機能層上にグリセリンを塗布した後、ポリエチレンフィルムを張り付けて分離機能層に均一にグリセリンを行き渡らせ、フィルムを張り付けたまま80℃雰囲気中で6時間乾燥させることによって分離機能層部分にグリセリンを充填させた。その後、分離膜の分離機能層の逆側方向からメタクリル酸メチル(MMA)とアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)からなる混合物を導入し、70℃雰囲気中で12時間重合させ、分離機能層を除く分離膜中に、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を充填させた。その後、20℃のエタノールに3時間浸漬しグリセリンを除去することにより、ポリマー
B(PVDF)層と、ポリマーAB(A:PMMA、B:PVDF)層からなる複合分離膜を作製した。
このようにして補強処理して得られた複合分離膜の純水透過性能は2.0(m/m・hr)であった。また、ポリマーB層の表面細孔の平均孔径は0.07μm、平均厚みは25μmであり、ポリマーAB層の平均厚さは141μmであった。
また、この複合分離膜は、その最外表面付近を膜表面に略垂直な方向に切断した断面を示す写真(倍率1000倍)(図1)からわかるように、元々膜内部に存在していた上記55μm程度のマクロボイドが、上記混合物の重合体(PMMA)によって充填されている様子が確認された。図1において、写真上部の表面側から約25μmがポリマーB層(分離機能層)であり、その下側がポリマーAB層(膜内部層)である。膜内部層に存在していたマクロボイド部分は、図2(図1と同一写真に説明用の線を加えた断面写真)において斜線で示した部分にほぼ相当する。つまり、この複合分離膜は、膜内部層のみに補強がなされたことにより、高透過性能と高破断強度を達成したのである。
<実施例2>
ジメチルスルホキシド(DMSO)中で重合した、アクリロニトリル100モル%の重合体(PAN)と、DMSOを、それぞれ10重量%、90重量%の割合で混合し、90℃の温度で溶解してPANの製膜溶液を得た。この製膜溶液を、70℃に恒温し、二重管状口金からDMSO70%水溶液からなる注入液と共に、30℃の水からなる凝固浴に吐出し、凝固せしめた後、DMSOを脱溶媒することによって、NIPS法による中空糸分離膜を作製した。
この中空糸分離膜は外径1020μm、内径640μm、膜厚190μmであり、純水透過性能は、1.1(m/m・hr)、破断強度は2.5MPaであり、中空糸の外側の最外表面に分離機能層を有した構造であった。分離機能層の平均孔径は0.05μm、平均厚みは35μmであり、膜内部には120μm程度のマクロボイドが確認された。
この中空糸分離膜表面の分離機能層上に実施例1と同様の方法でグリセリンを塗布し充填した後、実施例1と同様の混合物(MMA+AIBN)を中空糸分離膜の内表面側から導入し、中空部の混合物をエアーで軽く除去した後に、50℃雰囲気中で16時間重合させることによって、中空糸分離膜中にポリマーAを充填させた。その後、20℃のエタノールに3時間浸漬しグリセリンを除去することにより、ポリマーB(PAN)層と、ポリマーAB(A:PMMA、B:PAN)層からなる複合中空糸分離膜を作製した。この分離膜の純水透過性能は1.0(m/m・hr)、破断強度は7.4MPaであり、ポリマーB層の平均孔径は0.05μm、平均厚みは34μmであり、ポリマーAB層の平均厚さは156μmであった。また、元々膜内部に存在していた上記120μm程度のマクロボイドは、上記混合物の重合体(PMMA)によって充填されている様子が確認された。
<実施例3>
実施例1と同様にNIPS法により分離膜を作製した。この分離膜の表面の分離機能層上にグリセリンを塗布した後、ポリエチレンフィルムを張り付けて分離機能層に均一にグリセリンを行き渡らせ、フィルムを張り付けたまま80℃雰囲気中で6時間乾燥させることによって分離機能層部分にグリセリンを充填させた。その後、分離膜の分離機能層の逆側方向からスチレンとアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)からなる混合物を導入し、60℃雰囲気中で12時間重合させ、分離機能層を除く分離膜中に、ポリスチレン(PS)を充填させた。その後、20℃のエタノールに3時間浸漬しグリセリンを除去することにより、ポリマーB(PVDF)層と、ポリマーAB(A:PS、B:PVDF)層からなる複合分離膜を作製した。
このようにして補強処理して得られた複合分離膜の純水透過性能は1.8(m/m・hr)であった。また、ポリマーB層の表面細孔の平均孔径は0.07μm、平均厚みは23μmであり、ポリマーAB層の平均厚さは145μmであった。また、元々膜内部に存在していた55μm程度のマクロボイドは、上記混合物の重合体(PS)によって充填されている様子が確認された。
<比較例1>
実施例1と同様にNIPS法により分離膜を作製した。この分離膜の表面の分離機能層部分にグリセリンを塗布しなかった以外は実施例1と同様にしてモノマー混合物を導入し重合させて複合分離膜を作製した。
この複合分離膜の純水透過性能は、0(m/m・hr)であり、著しく純水透過性能の低い分離膜であった。また、分離機能層の電子顕微鏡写真においては平均孔径が観察できず、また、分離機能層のX線マイクロ分析においては分離膜の最外表面にまでポリマーAが充填されている様子が観察された。
<比較例2>
分子量28.4万のフッ化ビニリデンホモポリマー(PVDF)と、水と、ジメチルスルホキシド(DMF)を、それぞれ30重量%、5重量%、65重量%の割合で混合し、120℃の温度で溶解してPVDFの製膜溶液を得た。この製膜溶液を60℃に恒温した後、密度が0.48g/cm、厚みが220μm、のポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、30℃の水で凝固せしめた後、水洗しDMFを脱溶媒することによって、NIPS法による分離膜を作製した。
この分離膜の純水透過性能は、2.3(m/m・hr)であり、片側最外表面に分離機能層を有した構造であった。分離機能層の表面細孔の平均孔径は0.07μm、平均厚みは14μmであり、膜内部には55μm程度のマクロボイドが確認された。
この分離膜に、平均重合度2.2万のポリビニルアルコール5重量%の水溶液を、100kPaの圧力下で30分間充填させた。その後、純水で洗浄した後、70℃雰囲気中で25時間乾燥させ複合分離膜を作製した。この複合分離膜の破断強度は3.6MPa、純水透過性能は0.4(m/m・hr)であり、処理前の分離膜と比較して純水透過性能が大きく低下した分離膜であった。また、走査型電子顕微鏡写真では分離機能層(PVDF層)の平均孔径が0.03μmと小さくなっていることが確認された。
本発明の複合多孔質膜は、高透過性能と高破断強度の両立を達成するため、飲料水製造、浄水処理、排水処理などの水処理分野、医薬品製造分野、食品工業分野、電池用セパレーター、荷電膜、燃料電池、血液浄化用多孔質膜等の膜ろ過プロセスに好適に利用することができる。
実施例1の方法により製造した複合分離膜の最外表面付近の断面写真である。 図1と同一写真に、説明用の線を加えた断面写真である。

Claims (6)

  1. 最外表面に分離機能層を有する、ポリマーAとポリマーBからなる分離膜であって、分離機能層が、分離膜全体の厚みのうちの1%以上50%以下の厚みをもつ実質的にポリマーBからなる層(ポリマーB層)であり、かつ、該ポリマーB層以外の膜内部層が、分離膜全体の厚みのうちの50%以上99%以下の厚みをもつポリマーAとポリマーBから実質的になる層(ポリマーAB層)であることを特徴とする複合分離膜。
  2. ポリマーAが、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリスチレンから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1に記載の複合分離膜。
  3. ポリマーBが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、セルロース、セルロースアセテートから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1または2に記載の複合分離膜。
  4. 25℃、50kPaにおける純水透過性能が1.0m/m・hr以上、かつ、破断強度が6.0MPa以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の複合分離膜。
  5. 最外表面に分離機能層を有し実質的にポリマーBからなる分離膜の分離機能層内の細孔を保護剤の塗布により保護し、次に、保護剤を塗布した分離機能層とは反対側の最外表面から、及び/又は、保護剤を塗布しなかった層の断面方向から、ポリマーAのモノマーを充填して重合させた後、保護剤を除去することにより、請求項1〜4のいずれかに記載の複合分離膜を製造することを特徴とする複合分離膜の製造方法。
  6. 保護剤が、界面活性剤、ポリエチレングリコール、グリセリン、単量体のグリコール、エチルセルロースから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項5に記載の複合分離膜の製造方法。
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