JP2007289747A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲームの面白みを保持させたまま、遊技者が安心して遊技を行うことができ、それにより客離れの問題を解消し得る遊技サーバ、遊技機、遊技管理方法及び遊技管理サーバを提供する。
【解決手段】遊技機に遊技者が変更されたことを検知し得る手段を設け、各遊技機におけるクレジットの累積消費量を遊技者ごとに管理し、遊技者の消費したクレジットの累積消費量が所定の上限に至った場合には、所定の還元率に基づいて、当該遊技者に対して還元を行うようにし、さらには、前記還元率を適宜変化させることにより、高いゲーム性を演出するように構成する。
【選択図】図20
【解決手段】遊技機に遊技者が変更されたことを検知し得る手段を設け、各遊技機におけるクレジットの累積消費量を遊技者ごとに管理し、遊技者の消費したクレジットの累積消費量が所定の上限に至った場合には、所定の還元率に基づいて、当該遊技者に対して還元を行うようにし、さらには、前記還元率を適宜変化させることにより、高いゲーム性を演出するように構成する。
【選択図】図20
Description
本発明は、パチスロやパチンコゲーム等の遊技機に関するものである。
従来から、パチンコやパチスロ等の遊技機は、メダル等の遊技媒体を遊技機に投入することによってゲームが開始されるように構成されている。そして、これらの遊技機は、ゲームを進行することによって発生する入賞状態に応じて、上述したような遊技媒体を払い出すようになされている。
このような遊技機では、予め設定された確率で、いわゆる大当たりのような入賞状態が発生するようになされており、遊技者は、自分が遊技を行っている遊技機で大当たりが発生することを期待してゲームを進めることになる。
このように、確率に依存して当たりを出す遊技機においては、常に一定の確率で当たりを発生させているわけではなく、相当な回数のゲームを消化したときに予め設定されている確率に収束していくように構成されているので、ゲーム回数が少ないにも関わらず当たりが発生する場合や、ゲーム回数が多いにも関わらずなかなか当たりが発生しない場合がでてくる。この点において、このような遊技機では、ギャンブル性が高まりゲームに面白みが出る一方で、なかなか当たらないことにより遊技者がゲームへの期待感を失っていく場合もあり、このことが客離れにつながる傾向にあった。
このような状態を解消するために、様々な方法が提案されてきた。
例えば、特開平8−24401号公報に提案されている発明では、大当たりを発生させる確率を制御するための確率テーブルを2つ用意し、ゲーム回数が多いにも関わらずなかなか当たりが発生しない場合には、2つの確率テーブルのうち、より高確率のものを選択して切り替えることで、当たりの発生する確率を上げるようにしている。
また、特開平6−79051号公報や特開平11−253640号公報に記載された発明では、いわゆる還元と呼ばれる方法を用いた遊技機が提案されている。ここで、「還元」とは、所定の条件を満たしたことを契機として、遊技者が投入した遊技媒体(例えばメダル等)の量に応じて、遊技機ごとにメダルを遊技機に払い戻すシステムのことである。特開平6−79051号公報に記載された発明は、この払い戻しの基準となる還元率を制御することによりゲーム性をより高めるものであり、特開平11−253640号公報に記載された発明は、遊技店の利益率と各遊技機への還元率とを考慮して、当たりの発生確率を調整するものである。
これらの発明では、当たりの発生確率や還元率を調整することにより、従来の遊技機に起こりがちであった、ゲーム回数が多いにも関わらずなかなか当たりが発生しないという事態を解消するようにしている。
特開平8−24401号公報
しかしながら、上記の特開平8−24401号公報に提案されている発明においては、大当たりの発生確率のばらつきをなくすことには成功しているものの、この「ばらつき」の管理は遊技機毎に行われているため、遊技者間の不均衡は解消されず、遊技者が安心して遊技を行えないという問題を解消することができていない。例えば、ある遊技者がしばらく当たりのでないままある遊技機で遊技を行い、その後、他の遊技機に移動した場合に、移動した直後に座った他の遊技者が、前記一の遊技機で当たりを引いてしまうというようなことは頻繁に起こる可能性がある。このような状況においては、1人の遊技者が、先に遊技を行っていた遊技機で遊技を続行するにも、他の遊技機に移動するにも、常に不安が付き物であり、その不安感を理由に客層が遊技から遠ざかる、いわゆる客離れの問題が、依然として解消されなかった。
また、上記の特開平6−79051号公報や特開平11−253640号公報に提案されている還元型の遊技機の場合も、同様に遊技機ごとに還元を行うことを管理しているため、上記と同様の事態が生じ、同じように客離れの問題は解消され得なかった。
本発明は、上述した如き課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ゲームの面白みを保持させたまま、遊技者が安心して遊技を行うことができ、それにより客離れの問題を解消し得る遊技機を提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明においては、遊技機に遊技者が変更されたことを検知し得る手段を設け、各遊技機における累積値を遊技者ごとに管理し、遊技者の消費した累積値が所定の上限に至った場合には、所定の還元の値に基づいて、当該遊技者に対して還元を行うようにし、さらには、前記還元の値を適宜変化させることにより、高いゲーム性を演出することを特徴とする。
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 投入されたコイン数又は与えられたクレジット数に基づいて遊技の開始が可能 な状態に移行され、当該開始された遊技の結果に応じた払出しが行われる遊技機であって 、当該遊技機は、CPUと、当該CPUが当該遊技機を制御するためのプログラムが記憶 されたROMと、前記投入されたコイン数又は与えられたクレジット数に基づいて遊技の 開始がなされることによって実行された累積値及び遊技の履歴が記憶されるRAMと、遊 技者の関与を検知するセンサと、を備え、前記CPUは、前記ROMに記憶されたプログ ラムに基づいて以下の処理を実行することを特徴とする遊技機。(a)前記センサにより 遊技者の関与が検知されたことに応じて、前記累積値の加算処理を開始するとともに、所 定の上限値を設定する処理、(b)投入されたコイン数又は与えられたクレジット数に基 づいて遊技の開始に応じて前記RAMに記憶された累積値に加算し、当該累積値を更新す る処理、(c)当該更新された累積値と前記上限値とを比較し、前記上限値に達している か否かを判断する処理、(d)前記累積値が前記上限値に達していると判断した場合に、 還元を実行する処理、(e)当該遊技機の遊技履歴に基づいて、所定の期間中当該遊技機 の還元の平均を保つように、当該遊技機の還元の値を変更する処理。
[用語の定義等]
(1) 投入されたコイン数又は与えられたクレジット数に基づいて遊技の開始が可能 な状態に移行され、当該開始された遊技の結果に応じた払出しが行われる遊技機であって 、当該遊技機は、CPUと、当該CPUが当該遊技機を制御するためのプログラムが記憶 されたROMと、前記投入されたコイン数又は与えられたクレジット数に基づいて遊技の 開始がなされることによって実行された累積値及び遊技の履歴が記憶されるRAMと、遊 技者の関与を検知するセンサと、を備え、前記CPUは、前記ROMに記憶されたプログ ラムに基づいて以下の処理を実行することを特徴とする遊技機。(a)前記センサにより 遊技者の関与が検知されたことに応じて、前記累積値の加算処理を開始するとともに、所 定の上限値を設定する処理、(b)投入されたコイン数又は与えられたクレジット数に基 づいて遊技の開始に応じて前記RAMに記憶された累積値に加算し、当該累積値を更新す る処理、(c)当該更新された累積値と前記上限値とを比較し、前記上限値に達している か否かを判断する処理、(d)前記累積値が前記上限値に達していると判断した場合に、 還元を実行する処理、(e)当該遊技機の遊技履歴に基づいて、所定の期間中当該遊技機 の還元の平均を保つように、当該遊技機の還元の値を変更する処理。
[用語の定義等]
「遊技機」とは、いわゆるパチンコ遊技機やスロット遊技機を含む概念であり、何らかの媒体を用いて遊技者自信の益を増やすために遊技を行い得る機構を備えたものをさす。
「遊技機群」とは、上記遊技機を複数集めたものであり、通常、遊技場において、同列に並べて設置された遊技機をさす概念であるが、本発明では、上記の形態のみをさすものではなく、遊技場及び遊技機を提供する提供者が任意に想定したグループに含まれる遊技機のことをさすものである。従って、同じ遊技サーバにより管理されるものであれば、例えば東京と大阪のように遊技場の場所が互いに離れて存在する場合でも、遊技機群をなすことができるものとする。
「与えられたクレジット数」とは、遊技者が遊技を行うために遊技機に投入する小球、メダル又は現金(硬貨、紙幣を含む)等の他、例えば数値データ、電子マネー、プリペイドカードのようなものにより数値化された概念である。
「消費」とは、上記与えられたクレジットが有体物であると無体物であるとを問わず、遊技者がそれを用いて遊技を行うことの意思表示をし、実際に遊技を行う行為を指すものである。
「所定の上限」とは、原則として遊技機ごとに定められた、還元を行う基準となるもののことであり、例えばスロット遊技機等に用いられるメダル等の枚数を基準に用いたり、スロット遊技機に設けられた回転ドラムを遊技者が何回回転させたか(すなわちプレイ数)を基準に用いたりして、定められるものである。
「還元」とは、原則として、上記所定の上限の設定内容により変動するものであり、一般的には、上限の値に還元率を乗じて算出されるものである。所定の上限となる基準がスロット遊技機等に用いられるメダルの枚数である場合には、還元もメダルを遊技者に与えることにより行われ、上限の基準がプレイ数である場合には、還元も無償のプレイを遊技者に与えることにより行われることとなる。
本発明によれば、遊技機に遊技者が変更されたことを検知し得る手段を設け、各遊技機における累積値を遊技者ごとに管理するようにしたため、遊技者の消費した累積値が所定の上限に至った場合には、当該遊技者に対して還元を行うことができるようになる。これにより、遊技者ごとに還元が保証されることとなるので、遊技者は、安心して遊技を行うことができるばかりでなく、還元が行われるまで遊技を続行しようという気持ちを喚起することができる可能性が生じる。
また、本発明においては、還元の値を適宜変化させるようにしているため、遊技者は、常に還元の値を気にしながら遊技を行うことになるため、還元の値が変化しない態様のときと比較して、遊技者がより高いスリル感を感じるのみならず、高いゲーム性を演出することが可能となる。これにより、客離れの問題を解消できる可能性がより高まることとなる。
以下、本発明に好適な実施形態について、図を参照しながら説明する。
[システムの全体構成]
[システムの全体構成]
図1は、本発明に係るサーバ1及び遊技機2を有するクレジット還元システム(以下、クレジットを遊技媒体と称することとする)の構成を示すブロック図である。
この図1に示す遊技媒体還元システムにおいて、遊技機2はネットワークNTを介してサーバ1に接続されている。このネットワークNTを介してサーバ1と種々の情報を送受信できるようになされている。
サーバ1は、遊技機2を含む複数の遊技機からなる遊技機群G01を一括管理するものであり、遊技機群G01に含まれる各遊技機には、それぞれ固有の識別番号(例えば、G01−01、G01−02、・・・、G01−10)が付され、サーバ1は当該識別番号により各遊技機2から送られてくるデータの出所を判別している。サーバ1から遊技機2にデータを送信する場合にも、上述した識別番号を用いて送信先の遊技機を指定している。
また、遊技機2から送受信されるデータには、各遊技機に設定された遊技機ごとの識別番号以外に、その遊技機で遊技を行っている遊技者を識別する識別情報も含まれている。この識別情報により、サーバ1では、遊技機2が遊技中であるか否か、遊技機2で遊技を行う遊技者が変更されたか否か等を判別するようにしている。
[遊技機の構成]
[遊技機の構成]
図2及び図3は、遊技機2の全体構成を示す外観斜視図及び縦断面図である。この図2及び図3に示されるように、遊技機2においては、中空箱状の枠体3に対して蝶番3A,3Bによって前面パネル4が開閉可能に取り付けられている。
前面パネル4の裏面には、3個の円筒形状のドラム体5(5A〜5C)が並置されており、当該ドラム体5を背面側から覆うケース6が取り付けられている。各ドラム体5A〜5Cは、それぞれ回転軸7を中心にして回転自在に枢支されており、当該各ドラム体5A〜5Cの外周面には図柄(「7」,ベル,プラム,チェリー等)が周方向に列をなすように描かれている。これら3個のドラム体5A〜5Cの外周面に描かれた図柄(マーク)は、前面パネル4に設けられている表示窓8A〜8Cを介して遊技機の正面側から、各ドラム体5A〜5Cにつき1個ずつ視認可能となるようになされている。
上述した各ドラム体5A〜5Cは、遊技機2のフレームに所定のブラケット(図示せず)を介して、回転自在に取り付けられており、ステッピングモータ11A〜11C(図4参照)によってそれぞれ回転駆動され、制御装置12(図4参照)によって所定の回転角度位置で停止されるように制御がなされる。ドラム体5A〜5Cの各々の周端部には基準位置を表す突起部(図示せず)が設けられており、これらの突起部が各ドラム体5A〜5Cに対応して設けられている各光センサ(図示せず)の光軸を横切ることにより、制御装置12では当該各ドラム体5A〜5Cの回転基準位置を検出することができる。尚、ステッピングモータ11A〜11Cは、図柄を変動表示される速度が一定である。
表示窓8A〜8Cの隣には、当該表示窓8A〜8Cに表示される図柄の停止ラインのいずれを賭けの対象とするかを表示するための賭けライン表示ランプ13が設けられている。前面パネル4に設けられた操作部14には、投入口15から投入されたメダルを何枚賭けるのかを設定するベットボタン16が設けられており、遊技者は賭けようとする賭け枚数分だけベットボタン16を押圧操作することにより、対応する賭けライン表示ランプ13が点灯する。また、賭けメダル枚数は、3枚が上限である。
尚、ベットボタン16が押圧操作される回数により賭けラインが異なる。1回の押圧操作では、表示窓8A〜8Cの中段において水平に延びる1ラインが賭けラインの対象となる。また、2回の押圧操作では、前記1ラインに、表示窓8A〜8Cの上下段において水平に延びる2ラインを加えた3ラインが賭けラインの対象となる。更にまた、3回の押圧操作では、前記3ラインに、表示窓8A〜8Cの対角線上の2ラインを加えた5ラインが賭けの対象となる。尚、4回以上の押圧操作は、無効となる。
このようにして、賭けるメダルの枚数が設定されると、制御装置12は遊技者によって設定された賭け枚数分のメダルを取り込むことにより、遊技を開始する条件が整うこととなり、この状態において遊技者がスタートレバー17を操作すると、制御装置12によって各ドラム体5A〜5Cの回転が開始される。
3個のストップボタン18A〜18Cは、各ドラム体5A〜5Cに対応しており、これらストップボタン18A〜18cの押圧操作により、その対応するドラム体を停止させる。
デジタル式の得点表示器19には、予め投入されているメダル枚数,排出されるメダル枚数等が表示される。遊技者が賭けた停止ライン上に、ドラム体5A〜5Cの予め定めた特定の組合せ(賞態様)の1つが並んだときは、その組合せの重みに従って予め定められている枚数のメダルが、メダル排出装置によりメダル排出口20から排出される。
さらに、遊技機2の前面パネル4には、カード挿入口22が設けられている。カード挿入口22は、遊技者が遊技機2で遊技を行うときに、遊技者を特定するための認証番号データ等が記録されたカードを挿入するためのものであり、挿入されたカードは、カードリーダ23(図4参照)により、そのデータが読み込まれるようになっている。
[遊技機の制御部の構成]
[遊技機の制御部の構成]
図4は、本発明の実施例である遊技機2の制御装置12及びこれに電気的に接続された周辺装置の回路構成を示すブロック図である。
ベットボタン16は、遊技機2の前部に設けられており、インターフェイス回路群31に接続されている。また、当該インターフェイス回路群31は、入出力バス32に接続されている。遊技者によりベットボタン16が押圧操作されたときには、操作信号がベットボタンからインターフェイス回路群31に発せられる。インターフェイス回路群31は、操作信号を所定の電圧信号に変換し入出力バス32に供給する。後述する如く、遊技が開始される前において、操作信号が示す値に応じた所定枚数のメダルが、賭けの対象として遊技機に投入される。
上述した入出力バス32は、中央演算処理回路(以下、CPUと称する)33にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。また、上述したスタートレバー17及びストップボタン18A〜18Cもインターフェイス回路群31に接続されており、スタートレバー17から発せられる始動開始信号や、ストップボタン18A〜18Cから発せられる停止信号も、インターフェイス回路群31により所定の電圧信号に変換されて入出力バス32に供給される。
遊技を開始すべくスタートレバー17が操作されたときには、上述した始動開始信号がCPU33に供給される。CPU33は、後述する如く、始動開始信号が供給されたときには、ドラム体5A〜5Cを回転動作させるべく、ステッピングモータ11A〜11Cに制御信号を発する。
更に、ドラム体5A〜5Cを停止させるべく、ストップボタン18A〜18Cが押圧操作されたときには、当該ストップボタン18A〜18Cの各々から停止信号がCPU33に供給される。尚、ドラム体5Aを停止させる際には、遊技者はストップボタン18Aを押圧操作し、ドラム体5Bを停止させる際には、遊技者はストップボタン18Bを押圧操作し、ドラム体5Cを停止させる際には、遊技者はストップボタン18Cを押圧操作する。後述する如く、停止信号が供給されたときには、CPU33は、押圧操作されたストップボタンに対応するドラム体を停止させるべく、ステッピングモータ11A〜11Cに停止信号を発する。
また、回転位置センサ34A〜34Cは、上述したステッピングモータ11A〜11Cの各々の近傍に設けられており、回転位置センサ34A〜34Cもインターフェイス回路31に接続されている。これらの回転位置センサ34A〜34Cは、例えば、ロータリーエンコーダからなり、ステッピングモータ11A〜11Cの各々の回転角度位置を示す角度位置信号をインターフェイス回路群31に発する。
更に、基準位置センサ35A〜35Cは、ドラム体5A〜5Cの各々の近傍に設けられ、インターフェイス回路31に接続されている。これらの基準位置センサ35A〜35Cは、上述した如く光センサからなり、ドラム体5A〜5Cの各々の基準位置を検出したときに、基準位置信号をインターフェイス回路群31に発する。
カードリーダ23は、遊技機2の内部に設けられており、インターフェイス回路31に接続されている。このカードリーダ23からは、CPU33の信号発信要求に従って、所定のタイミングでカード状態信号が送信されている。カード状態信号は、カード挿入口22にカードが挿入されると信号レベルが変化し、CPU33によりカードが挿入されたことを検出するものである。また、カードが非挿入状態(カード挿入口22からカードが抜かれた状態)になると、同様にカード状態信号のレベルが変化し、CPU33によりカードが挿入されていない状態であることを検出するように構成されている。
CPU33は、後述する如く、回転位置センサ34A〜34Cから発せられる角度位置信号や、基準位置センサ35A〜35Cから発せられる基準位置信号を検出することにより、表示窓8A〜8Cに表示される図柄データを取得することができる。
入出力バス32には、ROM(リード・オンリー・メモリ)36及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)37も接続されている。ROM36は、後述する如き遊技機を制御し、遊技球を払い戻すためのプログラムや、これらのプログラムで用いる変数の初期値が記憶されている。一方、RAM37には、後述する如きフラグや変数の値が記憶される。
また、入出力バス32には、通信インターフェイス回路41が接続されており、この通信インターフェイス回路41は、遊技機2とサーバ1との間でデータの送受信を行うときに用いられるものとなっている。
ROM36には、図柄の組合せと乱数との対応関係を示すデータ群も記憶されている。この乱数を発生させるための乱数発生器38も入出力バス32に接続されている。乱数を発生させるための命令がCPU33から乱数発生器38へ発せられたときには、乱数発生器38は所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号を入出力バスに発する。後述する如く、乱数が乱数発生器38から発せられたときには、その乱数に対応する図柄の組合せを定めるべく、上述したデータ群を検索し、その図柄の組合せに対応する数値を変数に代入する。
遊技機2は、通常遊技又は特別遊技のいずれかの遊技を行うことができる。この通常遊技において、有効なライン上に停止表示された図柄の組合せが、当選パターンと一致し得る当選可能状態と、図柄の組合せが、当選パターンと一致し得ない当選不可状態と、がある。
上述した当選不可状態では、有効なライン上に変動する図柄の組合せは、はずれパターンと小当たりパターンとである。小当たりパターンとは、「チェリー」や「ベル」といった図柄が有効なライン上に所定個揃ったときに発生し、数枚のメダルがメダル排出口20から排出される。一方、はずれパターンとは、小当たりパターンとは異なり、図柄が有効なライン上に揃わないパターンであり、メダルは排出されない。また、当選不可状態は、後述する内部抽選処理により、当選可能状態に移行し得る状態である。尚、当選不可状態は、ストップボタンが押圧操作されるタイミングに関わらず、当選パターンを揃えることができない状態であり、もちろん、特別遊技状態には移行できない。
一方、当選可能状態は、上述した当選不可状態とは異なり、ストップボタンが押圧操作されるタイミングによって停止表示される図柄の組合せが当選パターンと一致し得る唯一の状態であり、いわゆる「目押し」が利く状態である。有効ライン上に停止表示される図柄の組合せが当選パターンと一致したときには当選となり、遊技者が大量のメダルを獲得し得る特別遊技に移行する。尚、ストップボタンが押圧操作されるタイミングを損ない、当選パターンを揃えられなかった場合には、上述したはずれパターン、若しくは、小当たりパターンが揃う。また、当選可能状態は、一旦設定されると、停止表示される図柄の組合せが当選パターンと一致となるまで継続され、当選不可状態に移行することはない。
また、上述した特別遊技では、有効なライン上に停止表示される図柄の組合せが小当たりパターンと一致し得る確率が極めて高く設定されており、大量のメダルを獲得することが出来る可能性が高くなる。また、特別遊技は、その遊技を終えると通常遊技に移行する。尚、特別遊技の後に、通常遊技に移行した際においては、当選可能状態に移行するか、当選不可状態に移行するかは、後述する内部抽選処理により定まる。
また、上述した入出力バス32には、インターフェイス回路群39が接続されている。インターフェイス回路群39には、ステッピングモータ11A〜11C、賭けライン表示ランプ13、得点表示器19並びにスピーカ40も接続されており、インターフェイス回路群39は、上述した装置の各々に駆動信号や駆動電力を供給する。
例えば、上述したベットボタン16が遊技者により押圧操作されたときには、投入された遊技メダルの枚数に応じて有効となった賭けラインを示すべく、賭けライン表示ランプ13に駆動電流が供給される。更に、遊技が終了したときには、遊技の入賞態様に応じた得点を表示すべく、駆動信号が得点表示器19に供給される。更にまた、スピーカ40は、遊技が開始又は終了されたときに、これらの遊技の状況に対応する効果音を発する。
以下においては、遊技機は予め起動されており、後述する如きフラグや変数は所定の値に初期化されているものとする。
図5は、本発明の実施例である遊技機2を制御するサブルーチンを示す。
最初に、ベットボタン16が遊技者により押圧操作されたか否かを判断するベットボタン操作処理を行う(ステップS11)。ベットボタン操作処理は、ベットボタン16の押圧操作に応じた処理であり、ベットボタン16が押圧操作されて、ベットボタン16から操作信号が発せられたか否かを検出することにより、押圧操作により投入された遊技メダル枚数を記録し、その投入された遊技メダルの枚数に応じて有効となった賭けラインを示すべく、賭けライン表示ランプ13に駆動信号を発する処理である。
次いで、ベットボタン16の押圧操作が行われて、かつ、スタートレバー17の操作が行われたかを判断する(ステップS12)。ベットボタン16の押圧操作が行われて、かつ、スタートレバー17の操作が行われたと判別したときには、次のステップS13に処理を移す。一方、ベットボタン16の押圧操作が行われていないと判別したときや、スタートレバー17の操作が行われていないと判別したときには、ステップS11に処理を戻し、再びベットボタン操作処理を行う。尚、後述する如く、全ドラム体5A〜5Cが回転開始し始めてから停止するまでを一連の遊技と考えることとする。
上述したステップS12の処理を実行した後、内部抽選処理を行う(ステップS13)。この内部抽選処理は、上述した乱数発生器38を制御して乱数を発生させ、図柄の組合せと乱数との対応関係を示すデータ群を検索して発生させた乱数に応じて図柄の組合せを定めるものである。尚、後述する如く、前回の遊技において停止表示された図柄の組合せはRAM37に記録され、その図柄の組合せを読み出し、内部抽選処理を行う。なお、本実施形態においては、内部抽選処理を行うことにより遊技者の遊技状態を制御する態様を採っているが、本発明ではこれに限らず、内部抽選を行わずに実際に停止した図柄により遊技者が有利な遊技状態に入っていけるような態様の遊技機も含むものとする。
この内部抽選処理は、停止表示され得る図柄の組合せを上述したように抽選し、その抽選した結果を示す数値は現在遊技抽選データに代入される。例えば、当選不可状態であり、かつ、はずれである場合には、現在遊技抽選データは、「00」に設定され、当選不可状態であり、かつ、小当たりパターンと一致した場合には、現在遊技抽選データは、「01」に設定され、当選可能状態である場合には、現在遊技抽選データは、「12」に設定される。尚、特別遊技状態であり、はずれである場合には、現在遊技抽選データは、「20」に設定され、特別遊技状態であり、小当たりパターンと一致した場合には、現在遊技抽選データは、「21」に設定される。
次いで、ステッピングモータ制御処理に関するサブルーチン(図示せず)を呼び出し、上述したステッピングモータ11A〜11Cの各々を所定の回転速度で回転駆動すべく、制御信号をステッピングモータ11A〜11Cに発する(ステップS14)。尚、回転速度とは、上述した一連の遊技内において、ドラム体5A〜5Cの回転により図柄が変動表示される速度のことをいい、回転開始直後や、回転停止直前等の過渡状態を含まない概念である。
上述した過去遊技抽選データは、現在の遊技より以前の遊技における抽選結果を示すデータであり、RAM37に記録されている。尚、後述する如く、特別遊技終了後に移行する通常遊技における最初の遊技で、過去遊技抽選データがリセットされる。また、過去遊技抽選データは、後述する如く、各遊技の最後の処理として、現在の遊技より以前に行われた遊技の結果に、現在の遊技の結果を順次蓄積していくことにより更新されていく。
次いで、遊技者がドラム体5A〜5Cを停止させるべく、ストップボタン18A〜18Cのいずれかが押圧操作されて、ストップボタン18A〜18Cの停止信号が発せられたか否かを判断する(ステップS15)。ストップボタン18A〜18Cのいずれからも停止信号が発せられていないと判別したときには、再び本ステップS15を実行する。
一方、ストップボタン18A〜18Cのいずれかから停止信号が発せられたと判別したときには、後述するステッピングモータ停止処理を行う(ステップS16)。このステッピングモータ停止処理は、上述した乱数発生器38を制御して乱数を発生させ、図柄の組合せと乱数との対応関係を示すデータ群を検索して発生させた乱数に対応する図柄の組合せを定めるものである。
CPU33は、上述した回転位置センサ34A〜34C,基準位置センサ35A〜35Cの各々から発せられる回転位置信号,基準位置信号により、表示窓8A〜8Cに現在表示されている図柄を取得する。CPU33は、上述した図柄データと、ステップS13の内部抽選処理からの現在遊技抽選データと、に応じて、ステッピングモータ11A〜11Cを制御し、停止位置を決定する。
尚、CPU33は、現在遊技抽選データに応じてステッピングモータ11A〜11Cを停止させるが、ストップボタン18A〜18Cのいずれかが押圧操作されたと判別した際には、現在遊技抽選データに応じた図柄が停止表示し得ない場合、最大図柄4つ分の範囲で余分に移動させることができる。また、その範囲内に、現在遊技抽選データに応じた図柄がない場合、現在遊技抽選データに応じた図柄を既に停止表示させることはできない。例えば、当選可能状態で、2つのドラム体が停止しており、かつ、当選パターンと一致し得る図柄が揃っていても、最後に停止されることとなるドラム体に対応するストップボタンが押圧操作されるタイミングにより、当選パターンと一致しない場合が生ずる。一方、当選不可状態において、2つのドラム体が既に停止しており、当選パターンと一致し得る図柄が揃っていても、最後に停止されることとなるドラム体に対応するストップボタンをタイミングよく押圧操作しても、当選パターンと一致し得ないようにステッピングモータ11A〜11Cを制御する。
次いで、ストップボタン18A〜18Cの全てが押圧操作されたか否かを判断する(ステップS17)。このステップS17の処理はストップボタン18A〜18Cの押圧操作に応じて発せられる停止信号が全て検出されたか否かを判断する処理である。ストップボタン18A〜18Cの全てが押圧操作されていないと判別したときには、上述したステップS15に処理を戻す。ストップボタン18A〜18Cの全てが操作されたと判別したときには、後述するステップS18に処理を移す。
次いで、有効となったラインに沿った図柄の組合せが、入賞態様と一致するか否かを判断し、その入賞態様に応じた遊技メダルを払い戻すメダル払戻処理を行う(ステップS18)。有効となったラインに沿った図柄の組合せと、入賞態様とが一致すると判別したときには、入賞態様に応じて払い戻す遊技メダルの枚数を算出し、算出した数の遊技メダルの枚球を払い戻し、ステップS19に処理を移す。一方、有効となったラインに沿った図柄の組合せと、入賞態様とが一致しないと判別したときには、遊技メダルを払い戻さず、ステップS19に処理を移す。
次に、上述した現在遊技抽選データを主に記録する現在遊技結果記録処理が行われる(ステップS19)。ここで、本発明の一実施形態に係る遊技機においては、CPU33は、RAM37から過去遊技抽選データを読み出し、当該過去遊技抽選データに現在遊技抽選データを追加した状態でRAM37に記録し、本サブルーチンを終了させる。尚、記録されるデータは、現在遊技抽選データだけではなく、現在の遊技において実際に停止表示された図柄を示すデータ等も記録されるものとする。
次に、本実施形態における遊技機2を用いて遊技を行うときの遊技機2の動作について説明する。
図6は、本実施形態における遊技機2の遊技状態における動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理手順は、図5について上述した遊技機2のサブルーチンと併行して実行される処理ルーチンである。
この図6に示されるように、遊技機2は、まず、遊技者の判断を行う(ステップS20)。
遊技者の判断処理は、遊技機2のCPU33が行うものであって、遊技機2が遊技中であるか否か、遊技中である場合にその遊技者は誰であるか、そしてその遊技者は前の遊技者と変更されたか否か、を判断するために行うものである。
本発明は、遊技機ごとに還元を行う従来の遊技機と異なり、遊技者ごとに還元を行うもの(すなわち、遊技者が変われば今までの上限に関する遊技状態はリセットされるもの)となっているので、遊技者が変わったことを検出し、判断する必要がある。従って、このような遊技者の判断をする処理が必要なのである。
図7に、遊技者を判断する処理を行うときの遊技機2の動作の流れを説明するフローチャートを示す。なお、図7のフローチャートは、図6のステップS20のサブルーチンに相当するものである。
遊技機2は、まず、遊技状態の判断を行う処理に移行する(ステップS90)。
遊技状態の判断とは、遊技機2において遊技を行っている遊技者が存在するか否か、すなわち遊技機2が遊技中であるか否かを判断するための処理である。遊技機2が遊技中でないときには、以降の処理を行う必要はないため、まず、遊技中であるか否かを調べるのである。遊技状態の判断は、遊技機2の前面パネル4に設けられたカード挿入口22にカードが挿入されているか否かを検出することにより行われる。
遊技機2は、遊技状態を調べるために、カードが検出されるか否かを判断する処理に移行する(ステップS91)。
カードの検出は、カード挿入口22にカードが挿入されているか否かをカードリーダ23で感知することにより検出する。なお、ここで挿入されるカードとは、遊技者を特定するための情報等が記録された認証カードのようなものであり、特に認証カードとしての機能のみ独立して持つカードでなくても、プリペイドカードのようなものに個別に遊技者を特定する情報を記録したものでもよい。
カードの検出を行って、カードが挿入されていないものと判断されたときには、そのまま遊技者を判断する処理を終了する。なお、カードが検出されなかったときには、検出されなかったという判断結果に基づく信号を遊技機2からサーバ1に送信する(ステップS96)。信号の内容としては、例えば、カードが検出されなかったときには「0」のデータを送信し、後述するようにカードが検出されたときには「1」のデータを送信するようにすればよい。
カードが挿入されたものと判断されたときには、その遊技機で遊技中である遊技者を特定するための処理に移行する(ステップS92)。
カードが挿入されている場合には、カードリーダ23がカードに記録された情報を読み込むこととなる。本実施形態では、カード挿入口に挿入されるカードは、遊技者を特定するために、その遊技者独自の認証番号データを保持しているものである。遊技機2のCPU33は、この認証番号データを基に当該遊技機2で遊技を行っている遊技者を特定することとなる。
遊技者を判断する処理が終了すると、CPU33は、直前の遊技者履歴を参照する処理に移行する(ステップS93)。
遊技機2のRAM37には、各遊技機で遊技した遊技者の情報が履歴として記録されている。CPU33は、RAM37に記録された遊技者履歴を参照し、カードが検出されたことを示す信号を受信する直前の遊技者の認証番号を参照する。
直前の遊技者履歴を参照する処理が終了すると、遊技者が変更されたか否かを判断する処理に移行する(ステップS94)。
CPU33は、先のステップで参照した直前の遊技者の認証番号データと、カード検出信号とともに遊技機2に設けられたカードリーダ23から送信されてきた遊技者の認証番号データとを比較し、両者が一致するか否かを判断する。両者が一致する場合には、同じ遊技者が単に認証カードを挿入し直しただけであるので、遊技者は変更されていないものと判断する。逆に、両者が異なる場合には、遊技者が変更されたものと判断することとなる。
遊技者が変更されていない場合には、そのまま遊技者の判断を行う処理を終了する。
遊技者が変更されたものと判断された場合には、直前の遊技者の累積投入数をリセットする処理が行われる(ステップS95)。
CPU33は、先のステップS93で参照したRAM37に記録された遊技者履歴において、直前の遊技者が消費したクレジットの累積投入数のデータをリセットする処理を行う。
このことは、遊技者ごとに還元を行うという本発明の内容を実現するためのものであり、他の遊技者が投入したクレジット数に加算する形でクレジットの累積投入数を増やしていくことはできないということを意味している。クレジットの累積投入数が上限に到達する前に遊技をやめて他の遊技機に移動した遊技者も、同様に、移動した先の遊技機ではクレジットの累積投入数が0に戻った状態から遊技を始めることになる。これにより、遊技者は、遊技機をむやみに変更することがなくなり、さらに累積投入数が上限に到達すれば還元が行われる可能性が高くなることを知っているので、安心して遊技を続行することができることになる。
直前の遊技者の累積投入数をリセットする処理が終了すると、遊技機2は、判断結果を送信する処理を行う(ステップS96)。
CPU33は、通信インターフェイス回路41、ネットワークNT、及びサーバ1の通信インターフェイス53を介して、サーバ1に対し、遊技者の情報を送信する。送信するデータとしては、上述したように「1」の値を付した遊技者の情報を送信すればよい。また、遊技機2では、RAM37に記録された過去の遊技者の履歴情報を新しい遊技者の情報に書き換えて記録する。
判断結果を送信する処理が終了すると、再び遊技者の判断を行う処理を繰り返すこととなる。
なお、本実施形態においては、遊技者を特定するものとして、遊技者の認証データが記録された認証カード又はIDカードのようなものを用いているが、本発明ではこれに限らず、遊技機2にセンサのようなものを設けて人体を検知するようにしてもよいし、遊技者が遊技を行うときに腰掛ける椅子に体重計としての機能を付け、遊技者の体重を量って記録することにより遊技者を特定するようにしてもよいものとする。
遊技者を判断する処理が終了すると、遊技機2は、還元を行う際に基準となる上限値の設定を行う(ステップS21)。
上限値とは、例えばスロット遊技機で遊技を行うときに用いられる、遊技媒体であるメダル等の枚数のことをいうものであり、ある遊技者が使用したメダルの枚数がその値に達したときには、スロット遊技機から当該ある遊技者に対して還元が行われ得るものである。
上限値の設定には、様々な態様が考えられる。例えば、予め設定された上限値を用いる場合もあれば、遊技機の所有者等が設定する場合、又は、遊技状態に応じて適宜自動的に変更される場合等が挙げられる。ただし、このように様々な態様を採りうる上限値の設定処理は、いずれも遊技機2において遊技を行う遊技者が変更された場合に行われるものであり、先のステップS21で遊技者が変更されたか否かの結果を必ず参照してから行われるものとする。遊技者が変更されたか否かの判断結果は、サーバ1からデータとして遊技機2に送信されてくるものであり、遊技者が変更されている場合には「1」の値を付したものが、変更されていない場合には「0」の値を付したものが送信されてくることになる。
ここでは、上述の様々な態様のうちの一つである、予め設定された上限値を用いる場合について説明する。
予め設定された上限値は、RAM37に記憶されているものであり、CPU33は、RAM37からその上限値データを読み出し、上限値の設定を終了することとなる。
なお、予め設定された上限値を用いずに上限値の設定を行う場合については、後述することとする。
上限値を設定する処理が終了すると、CPU33は、図5に示されたステップS11の処理結果に基づいて、遊技者が投入した遊技媒体であるメダルの枚数を加算する処理、及び上限を報知する処理に移行する(ステップS22)。
まず、投入数を加算する処理について説明する。
前述した投入口15から投入されたメダルは、遊技機2の内部に設置されたメダル検知センサ(図示せず)により、その枚数が計数されることとなる。計数された枚数のデータは現在投入メダルデータとして過去に投入したメダルのデータである累積投入数データに加算して記憶される。なお、ここではクレジットの累積消費量をメダルの累積投入数と表現している。
累積投入数データはRAM37に記録されているデータである。CPU33は、RAM37から過去投入メダルデータを読み出し、当該累積投入数データにメダル検知センサで計数された現在投入メダルデータを加算し、更新された累積投入数データとしてRAM37に記録することとなる。
なお、先に遊技者を判断する処理(ステップS20)で述べたように、この累積投入数データは、遊技者が変更された場合にはリセットされるものである。
次に、上限報知処理について説明する。
上限の報知とは、遊技者に対して、その遊技機があとどの程度で上限に到達するか、又は上限に到達したことを遊技者に報知することをさすものである。報知の具体的な内容としては、設定された上限の値及び現在の累積投入数、又は上限の値に対する累積投入数の割合(すなわち、上限に対する到達度を百分率又はパーセンテージで表現したもの)等が考えられる。
この報知を行わない場合には、遊技者は、いつ自分が遊技を行っている遊技機が上限に到達するのか全く分からずにプレイを続けることになり、そのことが遊技者に不安を募らせることになる。従って、上限の値を報知するようにすれば、後どの程度遊技を行えば還元が行われるのかを把握できることになり、遊技者は、安心して遊技を行うことができるようになる。従って、本実施形態においては、上限の報知を行っていることが好適である。
投入したメダル数を加算する処理、及び上限の報知を判断する処理が終了すると、累積投入数が上限に到達したか否かを判断する処理が行われる(ステップS23)。
上限に到達したか否かの判断は、先のステップS22でRAM37に記録された累積投入数データと、先のステップS21で設定された上限値を比較することによって行われる。CPU33は、RAM37に記憶された上記2つのデータの値を比較し、遊技者が遊技機に投入したメダルの枚数が設定された上限に到達したか否かを判断することとなる。
累積投入数データが上限に到達していないものと判断された場合には、ステップS22に戻って、引き続き遊技者が遊技機に投入するメダルの枚数を加算する処理を行うこととなる。
累積投入数データが上限に到達しているものと判断された場合には、上限到達結果をサーバに送信する処理に移行する(ステップS24)。
遊技機2のCPU33は、累積投入数データが上限に到達したことを示す信号、先のステップS21で設定された上限値のデータ、及び後述する還元率のデータを、遊技機2の通信インターフェイス回路41を介してサーバ1に送信する。
上限に到達したことを示す信号は、例えば「1」という数値で表現されるものである。また、累積投入数データが上限に到達したことを示す信号には、遊技機2を指定する信号、すなわちサーバ1が管理する複数の遊技機のうち、どの遊技機に相当するのかを示すデータが付されることとなる。例えば、遊技機2が、サーバ1の管理する複数の遊技機の中で「123番」という識別番号を付されている場合には、上限に到達したことを示す信号である「1」を各遊技機の識別番号に続けて表現するようにして、例えば、「123−1」のような信号をサーバに1に送信することとなる。
上限値のデータは、上述したように、RAM37に記録されているものである。上限値は、当該遊技者に還元を行うこととなった場合に、還元するメダル数を決定するために用いるデータである。還元するメダル数とは、後述する還元率を上限値に乗じて算出されるものである。
また、遊技機2のRAM37には、上限に達したときに当該遊技機の上限値に対してどの程度の割合で還元を行っていくかを決定する還元率のデータが記録されている。この還元率のデータも、サーバ1に送信されることとなる。
ここで、還元率は予め設定された数値を用いるのが通常であるが、この還元率を様々な態様で変化させることも可能であり、それによりゲーム性をより高めることもできる。なお、還元率を変化させる処理については、後述することとする。
サーバに対して、累積投入数データが上限に到達したことを示す信号を送信する処理が終了すると、遊技機2は、還元指令の待ち受けをする状態に移行する(ステップS25)。
還元指令とは、サーバ1から累積投入数データが上限に到達した遊技機2に対して送信される信号のことで、還元のタイミング等を制御するためのものである。遊技機2は還元指令を待ち受けている間にも、遊技者が遊技可能な状態となっている。
還元指令を待ち受ける状態になると、次に報知を行うか否かの判断をする処理に移行する(ステップS26)。
ここで、報知とは、遊技機2の遊技者に対して、これから還元が行われることを知らせることを指すものである。また、報知の判断をする処理とは、報知を行うか否かを判断する処理をさすものである。
報知を行うか否かは、CPU33がRAM37のデータを参照することにより判断する(ステップ27)。RAM37には、報知を行うか否かのデータが記録されており、報知を行う場合には「1」というデータが与えられており、報知を行わない場合には「0」というデータが与えられている。これらのデータは、予め設定されているようにしてもよいし、遊技機の所有者等が適宜設定することにしてもよい。
RAM37に記録されているデータが「1」であった場合、CPU33は遊技者に対して、当該遊技者が遊技している遊技機の投入累積メダル数が上限に到達し、そろそろ還元が行われることの報知をする(ステップS28)。報知は、遊技機2に内蔵された照明等を用いて行ってもよいし、遊技機2に報知を行うための表示部を設け、表示部から遊技者に対して報知してもよい。また、遊技機2に一体に設けられた報知手段でなくても、遊技者が今から還元が行われることを知ることができるようなものであればよいものとする。
報知を行う処理が終了したとき、又は報知を行わないものとの判断が終了したときには、次に、還元指令を受信したか否かを判断する処理に移行する(ステップS29)。
還元指令は、上述したステップS25において、遊技機2がサーバ1から送信されるのを待ち受けていたものである。この還元指令は、遊技機2が上限に到達した場合には必ず還元が行われるような態様をとる遊技機はもちろん、上限に到達しても還元が必ず行われるとは限らないような態様をとる遊技機に対しても、サーバ1から必ず送信されるものである。
サーバ1は後述する通信インターフェイス53を介して、所定のタイミングで還元指令である信号を遊技機2に送信する。遊技機2では、通信インターフェイス回路41を介して還元に関する信号を受信し、入出力バス32を通じてCPU33が当該還元指令を受信する。還元指令を受信できなかった場合には、ステップS25に戻り、再び還元指令を待ち受けることとなる。
還元指令を受信する処理が終了すると、次に、還元処理を行うこととなる(ステップS30)。
還元処理は、先のステップS29でサーバ1から送信された還元指令に基づいて行われるものであり、当該還元指令のうち遊技機2に対してどの程度の還元を行うかを示すデータを受けて、CPU33が還元を行う。
上述したように、投入メダル数が上限に到達すれば必ず還元が行われる態様のときには、主にRAM37に記録された上限のデータと還元率のデータに基づいて算出された枚数のメダルを還元することとなる。また、投入メダル数が上限に到達しても必ず還元が行われるとは限らない態様の場合は、還元を行わないこととなったときに、必要に応じてRAM37に記録された投入数データをリセットするような処理を行うこともある。投入数データのリセットはCPU33の指示を受けたROM36に格納されたプログラムにより行われる。
還元を行う処理が終了すると、再び上限値の設定をする処理(ステップS21)に戻って、上述したような処理を繰り返し行うこととなる。
[サーバの構成]
[サーバの構成]
次に、上述したサーバ1の構成について、図8を参照しながら説明する。
図8はサーバ1の構成を示すブロック図である。この図8に示されるように、サーバ1は、データバスBUSに接続されたCPU51、メモリ52、通信インターフェイス53及びデータベース54を有し、CPU51はメモリ52に格納されているプログラムに従って種々の処理を実行するようになされている。
すなわち、CPU51は通信インターフェイス53によって接続された回線を介して、遊技機2から送信されるデータを受け取り、これをメモリ52に格納する。これらのデータは、例えばサーバ1が管理する複数の遊技機の上限のデータ、還元率のデータ等であり、サーバ1に管理される各遊技機から送信される情報である。
CPU51は、データベース54に格納されているプログラムをメモリ52に読み出しこのプログラムに従って、当該メモリ52に格納された各遊技機から送信される情報に基づいてプログラムを進行させる。このプログラムの進行結果は、データベース54に格納される。
[サーバの動作]
[サーバの動作]
次に、上述のような構成を採るサーバ1について、その各部の動作を説明することとする。
図9は、上述したような還元を各遊技機に対して行う為の準備としてサーバ1の各部がどのような動作を行うか、その流れの一例を示すフローチャートである。因みに、この動作はサーバ1において常時繰り返されているものとする。
図9に示されるように、サーバ1は、管理している遊技機2が上限に到達したときに還元を行う為の準備として、常時、各遊技機2に投入された(ステップS11)遊技媒体であるメダルの一部を保留している。
サーバ1では、各遊技機2から遊技媒体の投入結果を待ち受ける状態にある(ステップS41)。
遊技者が各遊技機において用いる遊技媒体としては、一般的に用いられるメダル、賞球、コイン又は紙幣のような形のある有体物が考えられるが、データとして数値等で表現されるものであれば、無体物であっても遊技媒体として考えられるものとする。ここでいう「投入」とは、遊技媒体の形態によらず、遊技者が遊技のために用いる意思をもって、遊技媒体を遊技機に認識させる行為をいうものとする。従って、メダル等のように、投入口15から投入され、遊技機2の内部に設置されたメダル検知センサ(図示せず)に検知されたものばかりでなく、遊技者により遊技に用いることを決定づけられた数値データのようなものも待ち受けの対象となっている。
サーバ1が遊技媒体の投入を待ち受けている状態においては、所定のタイミングで遊技媒体の投入データを受信したか否かの判断が行われている(ステップS42)。
本実施形態においては遊技媒体としてメダルを用いており、各遊技機では、遊技者が投入口15からメダルを投入しながら遊技を継続している。遊技者が投入口15から投入したメダルは、遊技機の内部に設置されたメダル検知センサ(図示せず)によりその枚数が検知され、データとして数値化され、遊技機2のRAM37に累積投入数のデータとして記録されている。この累積投入数のデータは、所定のタイミングで通信インターフェイス回路41を介してサーバ1に送信されてくるものである。
サーバ1では、この累積投入数データをサーバ1の通信インターフェイス53を介して受信し、CPU51の指示に基づいて当該データをメモリ52に適宜記録(保留)していくこととなる。
なお、ステップS42の判断において、サーバ1が投入データを受信していなかったときには、再度ステップS41に戻って処理を行うこととなる。
投入データの受信を判断する処理が終了すると、次に、サーバ1は、投入数の所定率を保留する処理に移行する(ステップS43)。
サーバ1では、上述したように、サーバ1が管理する各遊技機で遊技を行う遊技者に還元するための遊技媒体を、予め保留していることとなる。保留する量は、サーバにより異なるものであり、先のステップS42でサーバ1が受信した各遊技機の累積投入数データに対し、予め決定された所定の率(還元率)を乗じることによりその量を決定するものである。
保留を行う処理においては、サーバは、CPU51で算出された保留量の数値データを通信インターフェイス53を介して遊技機2に送信することとなる。遊技機2側では、受信した数値データに基づいて、CPU33が、累積投入数データの一部に相当する数値データを保留データとしてRAM37に記録しておくこととなる。
保留を行う処理が終了すると、サーバ1は、再び各遊技機からの投入データを待ち受ける状態(ステップS41)に戻り、上述したような処理を繰り返していくこととなる。
次に、管理する遊技機2に対して還元を行うときのサーバの動作について説明する。
図10は、サーバ1が還元を行うときの動作の流れを示すフローチャートである。この動作は、常時繰り返されているものとする。サーバ1では、まず、還元対象を抽選する処理を行う(ステップS51)。
還元対象の抽選は、主に、上限に到達した遊技機に対して必ず還元が行われるとは限らないような態様を採る場合に行われるものであり、抽選の内容としては、例えば、「今からN番目に上限に到達した遊技機に還元を行う」とか、「遊技機に付された番号の末尾が○○番に該当するものに還元を行う」とかいうようなものが挙げられる。上限に到達した遊技機に対して必ず還元が行われる態様を採る場合には、この抽選からは、例えば、「今から1番目に上限に到達した遊技機に還元を行う」とか、「遊技機に付された番号の末尾が0番、1番、…、9番(全ての遊技機の番号が指定されることとなる)に該当するものに還元を行う」といったような結果が得られることとなる。
これらの抽選結果は、CPU51の指示に基づいて、メモリ52に記録されることとなる。
還元対象の抽選を行う処理が終了すると、次に、サーバ1は、各遊技機2から上限到達結果が送信されるのを待ち受ける状態になる(ステップS52)。
上限到達結果とは、上述したように、遊技機2に投入された遊技媒体が予め設定された量に到達したことを示すもので、遊技機2において到達したか否かの判断が行われ、到達した場合にはサーバにその結果が送信されてくるものである。サーバ1では、通信インターフェイス53を介してその結果を受信するのを待ち受けることとなる。
サーバ1が上限到達結果を待ち受けている状態にあるときには、所定のタイミングで上限到達結果を受信したか否かを判断する処理を行うこととなる(ステップS53)。
この判断は、CPU51が行うものであり、上限到達結果を受信したものと判断されたときには次の処理に移行することとなる。逆に、上限到達結果を受信していないものと判断されたときには、サーバ1は再び上限到達結果を待ち受ける状態に移行し(ステップS52)、所定のタイミングで受信したか否かを判断する処理を繰り返すこととなる。
上限到達結果を受信したものと判断された場合には、当該上限到達結果を送信した遊技機2が還元対象であるか否かを判断する処理が行われる(ステップS54)。
還元対象であるか否かは、上述したステップS51で行われた抽選により定められたデータに基づいて行われるものであり、CPU51がメモリ52に記録されたデータを参照して、上限到達結果に付されているデータと比較してなされるものである。
例えば、上述した例で「遊技機に付された番号の末尾が○○番に該当するものに還元を行う」という抽選結果が出ている場合には、CPU51は、当該抽選結果に付されている遊技機の識別番号のデータを読み出し、その番号の末尾が○○番に該当するか否かを判断するのである。
なお、上限に到達した場合には必ず還元が行われるような態様のときには、還元対象であるか否かの判断においては、必ず肯定の結果が出されることとなる。
還元対象でないものと判断された場合には、後述する還元制御信号を送信する処理において、還元を行わないことを示す信号が送信されることとなる。この信号は、CPU51の指示を受けて、通信インターフェイス53を介して遊技機2に送信されることとなる。
還元対象であるか否かを判断する処理において、肯定の結果が得られた場合には、サーバ1は、還元のタイミングを判断する処理に移行する(ステップS55)。
還元のタイミングには、様々な態様が考えられ、例えば、上限に到達し還元対象に該当する遊技機に対しては、サーバにおける全ての処理が終了した直後に強制的に還元を行うようにするようなことも考えられるし、また、サーバにおける全ての処理が終了した後に所定時間が経過した後、若しくは所定の遊技を行った後に還元を行うようにするようなことも考えられる。
還元のタイミングを判断する処理は、これらのどのタイミングで還元を行うかを判断するものであるが、還元のタイミングを単一に予め決めている場合には、そのタイミングを用いるものとする。
還元のタイミングを判断する処理が終了すると、還元のタイミングになっているか否かを判断する処理に移行する(ステップS56)。
還元のタイミングとは、先のステップS55で定めたものであるが、当該ステップで定めたタイミングについては、サーバ1のメモリ52に記録されている。この記録は、例えば、「上限に到達してから何分後」というように時間的なタイミングを与えた場合には、サーバ1に設けられたタイマ(図示せず)で時間を計ってそのタイミングを待つこととなる。また、例えば、「上限に到達してから遊技者が20回遊技を行った後」というように遊技者の遊技状況に応じたタイミングを与えた場合には、遊技機2に設けられた各種センサを用いて、所定の条件を満たしたときにサーバ1に遊技機2のCPU33から信号を送信して知らせるようにすることとなる。
サーバ1では、還元のタイミングになった後に還元に関する処理を開始するため、このタイミングになっていないものと判断された場合には、再びステップS55に戻り、以後の処理を繰り返すこととなる。
サーバ1が還元のタイミングになったものと判断したときには、先のステップS43で保留した遊技媒体の量(数)等を参照した還元数を決定する処理を行う(ステップS57)。
遊技機2に還元される量は先のステップS43(図9)で保留した遊技媒体により賄われるものである。通常、上限に到達したら予め定められた還元率を上限に乗じたものを還元することになっている。この場合、原則として、サーバ1は遊技機2から送信された上限到達結果に含まれている上限を表すデータ及び還元率を表すデータを基に還元数を算出する。また、これに対し、先の還元タイミングの抽選で、上限に到達してから還元を行うまでの時間が長期に及ぶこととなった場合、遊技者はその間にも遊技を行って還元を待つこととなるため、その間に消費したクレジット数に応じて、より多くの還元を行うことも考えられる。このような態様を採る場合にも、このステップS57のサブルーチンで、サーバ1が、上限到達後に消費されたクレジット数を考慮して、上記還元数に上乗せしたり、還元率を少し高めるようにしている。
なお、より高いゲーム性を演出するために、上限の値に応じて還元率を変化させるようにすることも考えられる。この場合には、予め定められた還元率を用いるのではなく、各遊技機を一括管理するサーバ1で抽選を行い、適宜還元率を変化させることとなる。
還元率を変化させてより高いゲーム性を演出する態様については、後述することとする。
還元数を決定する処理が終了すると、サーバ1は、遊技機に対して還元制御信号を送信する処理に移行する(ステップS58)。
ここでサーバ1から各遊技機2に送信される還元制御信号は、先の還元対象であるか否かを判断するステップ(ステップS54)での判断結果に応じて2種類に分かれることとなる。還元対象で有るか否かを判断するステップ(ステップS54)で、還元対象であるものと判断された遊技機に対しては、還元制御信号の一部に還元対象であることを示すデータである「1」の値を与えるようにし、還元対象でないものと判断された遊技機に対しては、還元制御信号の一部に還元対象でないことを示すデータである「0」の値を与えるようにする。なお、上限に到達した遊技機には必ず還元が行われるような態様を採る場合には、上述した還元制御信号の値は全て「1」に設定するようにすればよい。
還元制御信号には、どの程度の還元を行うかというデータも含まれており、これらの全てのデータが、サーバ1のCPU31の指示を受けて、通信インターフェイス33を介して送信される。
還元制御信号を送信する処理が終了すると、サーバ1は、保留数を減算する処理に移行する(ステップS59)。
保留数とは、先に説明した図9に記載したステップS43でサーバ1のメモリ52に保留された遊技媒体の数のことをさすものである。各遊技機への還元は、この保留された遊技媒体を用いて行われるものであるため、還元が終了した後には、還元した量に相当する遊技媒体の数のデータを減算しておく必要があるのである。
保留数を減算する処理は、CPU31が行うものであり、減算により更新されたデータは、メモリ52に新たに記録されることとなる。
なお、遊技機に還元する量が遊技状態に応じて変動する場合には、遊技機2での還元が終了した後に、遊技機2のCPU33が遊技者に還元した量を示すデータをサーバ1に送信し、それを受信した後に減算処理に移行してもよい。
保留数を減算する処理が終了すると、サーバ1はステップ51に戻り、還元対象の抽選以降の処理を再び行うこととなる。
以上、本発明のクレジット還元システムにおける遊技機及びサーバの構成及び動作についての概要を説明した。
以下、上述した説明の中で出てきた各種の設定処理、又は判定処理の内容について説明する。
[上限を設定する処理]
[上限を設定する処理]
まず、図6のステップS21の上限を設定する処理について説明する。
上限の設定には、予め定められた上限値を用いる方法と、サーバ等で抽選により決定された上限値を用いる方法が考えられるが、先の説明で予め定められた上限値を用いる方法については説明したので、ここでは、抽選により決定された上限値を用いる方法について説明する。
図11は、上限値の設定をするときのサーバ1の動作を示すフローチャートである。このフローチャートは先の図6で示したステップS21のサブルーチンに相当するものである。
サーバ1では、まず、当該サーバが管理する各遊技機の遊技番号を待ち受ける状態になる(ステップS60)。
サーバ1は、上述したように、複数の遊技機からなる遊技機群を管理するものであるため、まず、サーバ1が管理する複数の遊技機のうちどの遊技機が上限値を設定しようとしているのかを特定する必要がある。上限値の設定を行おうとする遊技機2は、CPU33の指示により、通信インターフェイス回路41、ネットワークNT、及びサーバ1の通信インターフェイス53を介して、遊技機2に付された遊技機番号をサーバ1に送信するようになっている。
なお、ここで上限値を設定しようとしている遊技機とは、上述した遊技者の判断を行う処理(図6のステップS20)で、遊技者が変更されたものと判断された遊技機、又は前回設定された上限に到達した遊技機のことであり、遊技機2の遊技機番号のデータは、遊技者が変更されたことを示す信号、及び遊技者の情報のデータとともに、送信されるものである。すなわち、上限値の設定は、遊技者が変更されたとき、又は前回設定された上限に到達した遊技機に対して行われるものである。
サーバ1が、各遊技機の遊技機番号を待ち受ける状態になると、サーバ1のCPU51が遊技機番号を受信したか否かの判断を行う(ステップS61)。
遊技機番号を受信していないと判断された場合には、再びステップS60に戻り、遊技機番号待ち受ける状態となる。
遊技機番号を受信したものと判断すると、サーバ1は、遊技履歴を参照する処理に移行する(ステップS62)。
上述したように、図11は、繰り返し処理を行う図6のフローチャートのステップS21のサブルーチンに相当するので、遊技機2が初めてステップS21の処理を行う場合もあれば、一通り還元処理(ステップS30)まで行った後にステップS21に移行してきている場合もある。
遊技履歴を参照するのは、この遊技機2がどのような処理を経て上限値の設定処理(ステップS21)に移行してきているのかを知るためであるのと同時に、後述するように、還元後に上限の設定を行う態様も考えられるため、未だ遊技機2が到達していない上限値を二重に変更してしまうことを防ぐためでもある。
遊技履歴は、後述する図16のようなものであり、サーバ1のデータベース54に格納されているものであり、サーバ1のCPU51がその処理を行うものである。この遊技履歴には、今までに設定された上限値や還元が行われたか否かを示すデータ等が記録されている。
遊技履歴を参照すると、サーバ1のCPU51は、前回上限に到達した際に、当該遊技機2に対して還元が行われたか否かを判断する処理に移行する(ステップS63)。
還元履歴の「還元の有無」の欄には、上限到達後に還元が行われたか否かを示すデータが記録されており、還元が行われたときには「1」のデータが、還元が行われなかったときには「0」のデータがこの欄に与えられている。
前回の上限到達後に還元が行われている場合には、その後、新たな上限値を設定しているものと判断して、上限値を設定する処理を終了する。
前回の上限到達後に還元が行われていないものと判断した場合には、上限値を抽選する処理に移行する(ステップS64)。
上限値の抽選は、メモリ52に記録された、上限値を抽選するためのプログラムを用いて、CPU51が行うものである。抽選は適当な範囲の数値、例えば1から200の数値の中からランダムに選択するようにして行われる。この数値は、図16の例からも分かるように、千円を単位とする数値であり、例えば抽選により10が選択された場合には、上限は1万円となる。
なお、上限値は金額のみで与えられるものではなく、例えば遊技媒体として想定されるメダルの枚数や、遊技時間、遊技数等で与えられてもよいものとする。
上限値の抽選を行う処理が終了すると、サーバ1は、上限値を抽選結果に変更する処理を行う(ステップS65)。
上限値の変更は、CPU51が行うものであり、新たな上限値をデータベース54の遊技履歴の「上限」の欄に記録することにより行われる。また、この上限値は、遊技機2にも送信されることとなる。
上限値の設定は、所定の還元が行われた後になされる場合も考えられる。
以下、還元後に上限値を設定する処理について説明する。
図12は、先に示した図6のステップS30のサブルーチンに相当するものである。すなわち、還元後の上限値の設定は、還元処理としてステップS30の処理に含まれるものとする。
図12の還元処理において、サーバ1は、まず、当該遊技機に還元があったか否かを判断する(ステップS70)。
還元の有無は、先に説明した還元履歴に記録されているものであり、還元履歴の「還元の有無」の欄に「1」のデータが与えられていれば還元が行われたことを示しており、「0」のデータが与えられていれば還元は行われなかったことを示している。また、この判断は、サーバ1のCPU51が行う。
還元が行われなかったものと判断された場合には、図6の上限値の設定(ステップS21)において、図11に示すサブルーチンに基づいて上限値の設定が行われることとなるので、そのまま処理を終了する。
還元が行われたものと判断された場合には、上限値を抽選する処理に移行する(ステップS71)。
上限値の抽選は、メモリ52に記録された、上限値を抽選するためのプログラムを用いて、CPU51が行う。抽選は、上述のように、適当な範囲の数値の中からランダムに選択するようにして行われる。
上限値の抽選を行う処理が終了すると、サーバ1は、上限値を抽選結果に変更する処理を行う(ステップS72)。
上限値の変更は、CPU51が行うものであり、新たな上限値をデータベース54の遊技履歴の「上限」の欄に記録することにより行われる。また、この上限値は、遊技機2にも送信されることとなる。
以上により、還元後に上限値の設定を行う処理が終了する。
さらに、上限値の設定は、遊技者が有利な状態に移行した後、すなわち大当たりを獲得した後にも行われる。以下、大当たり後に上限値の設定をする処理について説明する。
図13は、大当たり後に上限値の設定をする処理において、サーバ1の動作を示すフローチャートである。なお、図13の一連の処理は、先の図5に示す内部抽選処理(ステップS13)のサブルーチンである。なお、図13では、説明の便宜上、内部抽選処理開始(ステップS80)から図示しているが、この内部抽選処理は、各遊技機で行われるものとする。従って、ステップS81以降が、サーバ1の動作を示すものである。
サーバ1では、内部抽選処理の開始に伴って、内部抽選結果を待ち受ける状態となる(ステップS81)。
内部抽選結果が各遊技機から送信されてくると、サーバ1のCPU51は、その結果が大当たりであるか否かを判断する処理に移行する(ステップS82)。
内部抽選処理の結果、大当たりでないものと判断された場合には、そのままこの処理を終了することとなる。
大当たりであるものと判断された場合には、サーバ1は、上限値の抽選を行う処理に移行する(ステップS83)。
上限値の抽選は、メモリ52に記録された、上限値を抽選するためのプログラムを用いて、CPU51が行う。抽選は、上述したものと同様に、適当な範囲の数値の中からランダムに選択するようにして行われる。
上限値の抽選を行う処理が終了すると、サーバ1は、上限値を抽選結果に変更する処理を行う(ステップS84)。
上限値の変更は、CPU51が行うものであり、新たな上限値をデータベース54の遊技履歴の「上限」の欄に記録することにより行われる。また、この上限値は、遊技機2にも送信されることとなる。
以上により、大当たり後に上限値の設定を行う処理が終了する。
このように、還元を行うための基準となる上限の値を適宜変化させることにより、遊技者にとって、より高いゲーム性を演出する遊技機を提供することができる。また、上限値がどの程度であるかを報知する態様を採る遊技機の場合には、次の上限値が明確に表示されることにより、遊技者が安心して遊技を行うことができる可能性が生じる。さらに、次の上限値が高く設定された場合には、遊技者は、遊技を続けるか否かの判断を行うことができることになる。
[還元率を設定する処理]
[還元率を設定する処理]
次に、図10のステップS57の還元率を設定する処理について説明する。
還元率の設定には、遊技機ごとにあらかじめ定められた還元率をそのまま用いる方法と、所定のタイミングで各遊技機の還元率を変化させる方法と、が考えられるが、本実施形態においては、遊技者がよりスリル感を味わうために好適な、後者の方法について説明することとする。
〈各遊技機の遊技履歴を参照し、還元率を変化させる実施形態〉
〈各遊技機の遊技履歴を参照し、還元率を変化させる実施形態〉
まず、第1の実施形態として、サーバ1が還元率を変化させようとする遊技機2の遊技履歴を参照し、その内容に基づいて還元率を変化させる方法について説明する。
図15は、還元率を設定する処理を行うときの、サーバ1の動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、先の図6で示したステップS30のサブルーチンにおいて、遊技機2が還元率の設定を促す信号をサーバ1に送信し、遊技機2を含む複数の遊技機を一括管理するサーバ1が、その信号を受け、還元率の設定を行うときの流れ図である。
まず、サーバ1は、履歴テーブルを参照する処理に移行する(ステップS100)。
履歴テーブルとは、サーバ1のデータベース54に記憶されている各遊技機ごとの過去の遊技状況を示す表であり、例えば、図15のようなものである。履歴テーブルを参照するためには、遊技機2から当該遊技機に付された遊技機番号をサーバ1に送信する必要がある。サーバ1では、そのCPU51が受信した遊技機番号を読みとり、読みとった遊技機番号に対応する履歴テーブルを参照することになる。
遊技機2の履歴テーブルの一例を図15に示す。履歴テーブルには、上述した遊技機2の上限値がある値に定まってから次の値に変わるまでを一行程としたとき、その各行程ごとに、それぞれの行程における上限、還元率、還元の有無、還元額、及び還元率を設定した設定時刻が記録されている。このようにして、サーバ1では、各遊技機の還元率等を一括管理しており、その管理履歴を参照しながら、還元率を設定するようにしている。なお、図15は10行程目の還元率を設定する処理を行っている最中である。
履歴テーブルを参照する処理が終了すると、サーバ1は、次が10行程目か否かを判断する処理に移行する(ステップS101)。
遊技機2の還元率は、所定の行程数ごと(ここでは10行程ごと)に算出される平均還元率が40%になるように設定されている。ここで、40%とは、上限値に対する割合のことで、例えば上限値が図15の第4行程のように100(千円)であり、還元率が70%であった場合には、70(千円)が還元されることを示す数値である。なお、ここで平均還元率を40%としたのは、説明の便宜を考慮したものであり、本発明で用いられる平均還元率はこの数値に限られるものではない。また、所定の行程数を10行程としたのも、同様に説明の便宜上のためであり、本発明の遊技機は、平均還元率をこの数値に限られて設定するものではない。
サーバ1が、設定している還元率が、遊技機2の10行程目の還元率であると判断されたときには、サーバ1は、還元率の変移履歴を参照する処理に移行する(ステップS102)。
還元率の変移履歴とは、図15において、「還元率」の欄に記載されている各行程ごとの還元率の数値の変化の履歴のことであり、この変移履歴と平均還元率とから、第10行程の還元率が定まることとなる。還元率の変移履歴を参照する処理は、上述したように、サーバ1のCPU51がデータベース54の履歴テーブルを読み出すことにより行われるものである。
還元率の変移履歴を参照する処理が終了すると、サーバ1は、各行程の還元率の合計を算出する処理に移行する(ステップS103)。
各行程の還元率の合計とは、上記ステップS102で参照した各行程の還元率の和のことであり、例えば図15においては、第1行程が10%、第2行程が20%、…、第9行程が110%であるので、第9行程までの還元率の合計とは、10+20+…+110として算出されることとなる。還元率の合計を、説明の便宜上(a)とおくこととする。
各行程の還元率の合計を算出する処理が終了すると、サーバ1は、〔(平均還元率)×10−(a)〕を算出する処理に移行する(ステップS104)。なお、説明の便宜上、上記算出結果を(b)とおくこととする。
上記算出結果である(b)とは、図15において、第10行程で設定される還元率を表す数値である。本実施形態においては、10行程ごとに平均還元率が40%になるように還元率の設定を行っているので、40(%)×10−(a)が第10行程目の還元率となるのである。ステップS103、及びステップS104における各値の算出処理は、ともにサーバ1のCPU51が行っているものである。
(b)を算出する処理が終了すると、サーバ1は、(b)を次の還元率として設定する処理に移行する(ステップS105)。
サーバ1のCPU51は、データベース54に記憶された履歴テーブルの還元率の欄に算出された還元率である(b)を記録するとともに、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して、(b)の値を次の行程の還元率データとして遊技機2に送信する。
次の還元率を設定する処理が終了すると、サーバ1は、行程履歴をリセットする処理に移行する(ステップS106)。
サーバ1のデータベース54に記憶されている履歴テーブル(図15参照)は、所定行程数ごとの還元率の平均を一定に保つために利用されるものであるから、その目的を達成したら新たに履歴テーブルを作成する必要がある。従って、現在記憶されている行程履歴をリセットしておくこととなる。行程履歴をリセットする処理は、サーバ1のCPU51の指示を受けたメモリ52に格納されたプログラムが行うこととなる。
先のステップS101において、還元率を設定する次の行程が第10行程に該当しないものと判断された場合には、サーバ1は、上限値を参照する処理に移行する(ステップS107)。
還元率は、所定の行程数ごとに予め定められた平均還元率になるように設定されるものであるが、通常は、上限値の値にも応じて変更されるようになっている。従って、サーバ1のCPU51は、履歴テーブルの「上限値」の欄を参照することとなる。ここでいう上限値とは、サーバ1がいま設定しようとしている行程の上限値のことであり、上述したステップS21(図6参照)で設定されてサーバ1のデータベース54に格納された履歴テーブルに記録されたものである。
上限値を参照する処理が終了すると、サーバ1は、上限値が50(千円)以上であるか否かを判断する処理に移行する(ステップS108)。
なお、ここで50(千円)を還元率を設定する判断の基準として選んだのは、説明の便宜上のためであり、本発明においては、この数値に限定された基準のみを用いて還元率を設定するものではない。
上限値が50(千円)以上であるものと判断されたときには、サーバ1は、次の行程の還元率を20%以上に設定する(ステップS109)。
還元率は20%以上の数値になるような抽選をCPU51の指示を受けて行うことにより定められ、上記抽選は予め用意された数字(但し、数字は20以上)の中から適当なものを選択するようなプログラム(メモリ52に記憶されている)を用いて行われるものである。なお、還元率の基準を20%としたのも、本実施形態の説明の便宜上のことであり、本発明の実施においては、この数値に限定されるものではない。
CPU51は、抽選結果として得られた数字を次の行程の還元率としてデータベース54に記憶されている履歴テーブルに記録する。また、このようにして定められた還元率は、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して遊技機2に送信されることとなる。
ステップS108において、上限値が50(千円)以上でないものと判断されたときには、次の行程の還元率を20%以下に設定する(ステップS110)。
還元率は20%以下の数値になるような抽選をCPU51の指示を受けて行うことにより定められ、上記抽選は予め用意された数字(但し、数字は20以下)の中から適当なものを選択するようなプログラム(メモリ52に記憶されている)を用いて行われるものである。
CPU51は、抽選結果として得られた数字を次の行程の還元率としてデータベース54に記憶されている履歴テーブルに記録する。また、このようにして定められた還元率は、上述したように、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して遊技機2に送信されることとなる。
以上の流れにより、還元率を設定する処理を終了する。
上記のように、各遊技機の還元率をサーバ1により一括管理することで、ある遊技機の還元率が極端に高くなり続けたり、逆に極端に低くなり続けたりするような事態を回避することができ、管理効率を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態においては、還元率の平均値を一定に保つために所定の行程数を基準として説明したが、本発明はこれにかぎらず、例えば所定の時間ごとに還元率の平均値を一定に保つようにしてもよい。
以下、所定の時間ごとの平均還元率を一定にした実施形態について説明する。
図16は、所定の時間ごと(ここでは3時間ごと)に還元率の平均値をいっていに保つようにした遊技機の還元率の設定処理について説明するフローチャートである。なお、先の図14で示したフローチャートと、処理内容が対応する部分には図14と同一の符号を付してある。
まず、サーバ1は、履歴テーブルを参照する処理に移行する(ステップS100)。
履歴テーブルとは、上述したように、サーバ1のデータベース54に記憶されている各遊技機の過去の遊技状況を示す表である。履歴テーブルを参照するためには、遊技機2から当該遊技機に付された遊技機番号をサーバに送信する必要がある。サーバ1では、そのCPU51が受信した遊技機番号を読みとり、読みとった遊技機番号に対応する履歴テーブルを参照することになる。
遊技機2の履歴テーブルの一例を先の図15に示す。履歴テーブルには、上述した遊技機2の上限値がある値に定まってから次の値に変わるまでを一行程としたとき、その各行程ごとに、それぞれの行程における上限、還元率、還元の有無、還元額、及び還元率を設定した設定時刻が記録されている。なお、図15は10行程目の還元率を設定する処理を行っている最中である。
履歴テーブルを参照する処理が終了すると、サーバ1は、次が第一行程目の還元率を設定した時刻から3時間を経過したか否かを判断する処理に移行する(ステップS151)。
遊技機2の還元率は、所定の時間ごと(ここでは3時間ごと)に算出される平均還元率が40%になるように設定されている。なお、ここで平均還元率を40%としたのも所定の時間数を3時間としたのも、ともに説明の便宜上のためであり、本発明の遊技機は、平均還元率をこれらの数値に限られて設定するものではない。
サーバ1が、設定している還元率が、遊技機2の第一行程の還元率が設定されてから3時間経過後の還元率であると判断されたときには、サーバ1は、還元率の変移履歴を参照する処理に移行する(ステップS102)。
還元率の変移履歴とは、図15において、「還元率」の欄に記載されている各行程ごとの還元率の数値の変化の履歴のことであり、この変移履歴と平均還元率とから、次の行程(ここでは第10行程目)の還元率が定まることとなる。還元率の変移履歴を参照する処理は、上述したように、サーバ1のCPU51がデータベース54の履歴テーブルを読み出すことにより行われるものである。
還元率の変移履歴を参照する処理が終了すると、サーバ1は、各行程の還元率の合計を算出する処理に移行する(ステップS103)。
各行程の還元率の合計とは、上記ステップS102で参照した各行程の還元率の和のことであり、ここでは、還元率の合計を、説明の便宜上(a)とおくこととする。
各行程の還元率の合計を算出する処理が終了すると、サーバ1は、〔(平均還元率)×(次の行程数)−(a)〕を算出する処理に移行する(ステップS154)。ここで、平均還元率に「次の行程数」を乗じているのは、3時間経過した後の行程である次の行程で、第1行程から約3時間の平均還元率を所定の還元率(ここでは40%)にするためである。なお、説明の便宜上、上記算出結果を(b)とおくこととする。
上記算出結果である(b)とは、図15において、第1行程から3時間が経過した後の行程である、第10行程で設定される還元率を表す数値である。本実施形態においては、3時間ごとに平均還元率が40%になるように還元率の設定を行っているので、40(%)×10−(a)が第10行程目の還元率となるのである。ステップS103、及びステップS154における各値の算出処理は、ともにサーバ1のCPU51が行っているものである。
(b)を算出する処理が終了すると、サーバ1は、(b)を次の還元率として設定する処理に移行する(ステップS105)。
サーバ1のCPU51は、データベース54に記憶された履歴テーブルの還元率の欄に算出された還元率である(b)を記録するとともに、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して、(b)の値を次の行程の還元率のデータとして遊技機2に送信する。
次の還元率を設定する処理が終了すると、サーバ1は、遊技機2に設けられたタイマ(図示せず)を0に戻す処理を行う(ステップS156)。
所定時間(ここでは3時間)が経過した後は、再び0から時間を計り直して平均還元率を一定にするための処理を行うことになるので、サーバ1のCPU51は、通信インターフェイス53、ネットワークNT、及び通信インターフェイス回路41を介して、遊技機2のタイマを0に戻すための信号を送信することとなる。
タイマを0に戻す処理が終了すると、サーバ1は、行程履歴をリセットする処理に移行する(ステップS106)。
サーバ1のデータベース54に記憶されている履歴テーブル(図15参照)は、所定行程数ごとの還元率の平均を一定に保つために利用されるものであるから、その目的を達成した後に、新たに履歴テーブルを作成する必要がある。従って、現在記憶されている行程履歴をリセットしておくこととなる。この処理は、サーバ1のCPU51の指示を受けたメモリ52に格納されたプログラムが行うこととなる。
先のステップS151において、還元率を設定する次の行程が第1行程の還元率を設定してから3時間を経過していないものと判断された場合には、サーバ1は、上限値を参照する処理に移行する(ステップS107)。
還元率は、所定の時間ごとに予め定められた平均還元率になるように設定されるものであるが、通常は、上限値の値にも応じて変更されるようになっている。従って、サーバ1のCPU51は、履歴テーブルの「上限値」の欄を参照することとなる。ここでいう上限値とは、サーバ1がいま設定しようとしている行程の上限値のことであり、上述したステップS21(図6参照)で設定されてサーバ1のデータベース54に格納された履歴テーブルに記録されたものである。
上限値を参照する処理が終了すると、サーバ1は、上限値が50(千円)以上であるか否かを判断する処理に移行する(ステップS108)。
なお、ここで50(千円)を還元率を設定する判断の基準として選んだのは、説明の便宜上のためであり、本発明においては、この数値に限定された基準のみを用いて還元率を設定するものではない。
上限値が50(千円)以上であるものと判断されたときには、サーバ1は、次の行程の還元率を20%以上に設定する(ステップS109)。
還元率は20%以上の数値になるような抽選をCPU51の指示を受けて行うことにより定められ、上記抽選は予め用意された数字(但し、数字は20以上)の中から適当なものを選択するようなプログラム(メモリ52に記憶されている)を用いて行われるものである。なお、還元率の基準を20%としたのも、本実施形態の説明の便宜上のためであり、本発明の実施においては、この数値に限定されるものではない。
CPU51は、抽選結果として得られた数字を次の行程の還元率としてデータベース54に記憶されている履歴テーブルに記録する。また、このようにして定められた還元率は、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して遊技機2に送信されることとなる。
ステップS108において、上限値が50(千円)以上でないものと判断されたときには、次の行程の還元率を20%以下に設定する(ステップS110)。
還元率は20%以下の数値になるような抽選をCPU51の指示を受けて行うことにより定められ、上記抽選は予め用意された数字(但し、数字は20以下)の中から適当なものを選択するようなプログラム(メモリ52に記憶されている)を用いて行われるものである。
CPU51は、抽選結果として得られた数字を次の行程の還元率としてデータベース54に記憶されている履歴テーブルに記録する。また、このようにして定められた還元率は、上述したように、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して遊技機2に送信されることとなる。
以上の流れにより、還元率を設定する処理が終了する。
このように、各遊技機の還元率の変化をサーバで一括管理することにより、遊技機の管理効率を向上させることが可能となる。
また、上記のように適宜還元率を変化することにより、遊技者は、より高いスリル感を感じることができる。さらに、所定の条件の下で平均還元率が一定になるように還元率を変化させているので、遊技者は高いスリル感を感じながらも安心して遊技を行うことができる。また、遊技機を提供する提供者にとっても、所定の条件の下での平均還元率が一定になることにより、安定した利益を得ることができるようになる。
なお、上記実施形態においては、サーバ1が還元率を変化させるときに、遊技機2のみにおける各行程毎の又は各時間毎の還元率の変移履歴を参照するような態様を採っているものであるが、本発明ではこれに限らず、サーバ1が一括管理する複数の遊技機からなる遊技機群において、サーバ1が、当該遊技機群に含まれる他の遊技機の還元率の値を参照して、遊技機2の還元率を変化させるような態様のものも含むものである。
〈遊技機群全体の還元率を参照し、還元率を変化させる実施形態〉
〈遊技機群全体の還元率を参照し、還元率を変化させる実施形態〉
以下、サーバ1が遊技機2の含まれる遊技機群全体の還元率を参照しながら、当該遊技機群に含まれる遊技機2の還元率を変化させる方法について説明する。
図17は、還元率を設定する処理を行うときの、サーバ1の動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、先の図6で示したステップS30のサブルーチンにおいて、遊技機2が還元率の設定を促す信号をサーバ1に送信し、遊技機2を含む複数の遊技機を一括管理するサーバ1が、その信号を受け、還元率の設定を行うときの流れ図である。
まず、サーバ1は、遊技機番号(ここではNとおく)を待ち受ける状態にある(ステップS111)。
遊技機番号とは、先の図1にも示したように、各遊技機を特定するために与えられた番号のことであり、例えばサーバ1が複数の遊技機からなる遊技機群G01を管理するものであるときには、「G01−○○」なる番号が付されることとなる。図1では、遊技機2として、「G01−02」という遊技機番号を与えられた遊技機が選ばれている。
サーバ1が遊技機番号を待ち受ける状態にあるときには、所定のタイミングで遊技機番号を受信したか否かを判断する処理が行われる(ステップS112)。
遊技機番号を受信したか否かを判断する処理は、サーバ1のCPU51により行われるものであって、遊技機2のCPU33の指示を受けて通信インターフェイス回路41、ネットワークNT、及びサーバ1の通信インターフェイス53を介して送信された遊技機番号のデータをサーバ1が受信することとなる。遊技機番号は、遊技機2から所定のタイミング(例えば、遊技機2で遊技を行う遊技者のクレジットの累積消費量が上限に到達したとき、遊技機2で還元が行われた後、又は遊技機2で大当たり等の遊技者にとって有利な遊技状態に移行したとき等)で、サーバ1に送信されるものである。遊技機番号を受信していないものと判断された場合には、再度ステップS111に戻って、サーバ1は、遊技機番号を待ち受ける状態になる。
サーバ1が遊技機番号を受信したものと判断したときには、サーバ1は、受信した遊技機番号が奇数であるか否かを判断する処理に移行する(ステップS113)。
遊技機番号Nが奇数であるか偶数であるかを調べることは、サーバ1が奇数番台の遊技機毎、又は偶数番台の遊技機毎に還元率を変化させていることを意味するものであるが、この方法は本発明を実現する一実施形態に過ぎず、特に複数の遊技機毎に一括して還元率を変化させるようにするものでなくてもよいこととする。
Nが奇数であるか偶数であるかは、サーバ1のCPU51が判断するものであり、Nが奇数であるものと判断されたときには、サーバ1は、奇数番台の還元率をリセットする処理に移行する(ステップS114)。
奇数番台の遊技機とは、サーバ1が一括管理する遊技機群G01に含まれる遊技機のうち、その遊技機番号の下二桁が奇数の遊技機のことを指すものであり、サーバ1は、Nが奇数である場合には、奇数番台の還元率を一括してリセットし、新たな還元率を設定するようにしている。この処理は、CPU51の指示を受けて、メモリ52に格納されたプログラムが行うものである。
奇数番台の遊技機の還元率をリセットする処理が終了すると、サーバ1は、遊技機番号がNである遊技機を除く、他の奇数番台の遊技機の還元率を抽選する処理を行う(ステップS115)。
還元率の抽選は、CPU51の指示を受けてメモリ52に格納されたプログラムが行うものであり、抽選は適当な範囲の数値、例えば10から200くらいまでの数値(数値は5刻み)の中からランダムに選択するようにして行われる。ただし、後述するように、遊技機群G01における平均還元率は一定に保たれるように構成されているので、抽選に際して用意される数値は、その平均還元率の値から一定の幅に収まるように用意されているものである。
なお、N番台の遊技機はこのステップで還元率の設定を行わないようにし、他の遊技機のみ還元率の設定を行うようにしたのは、本発明を実現するための1つの態様を示したものであり、遊技機群全体の平均還元率が一定に保たれるならば、逆にN番台の遊技機の還元率を設定した後に、他の遊技機の還元率を設定するような態様でもよいものである。
N番台以外の奇数番台の遊技機の還元率を抽選する処理が終了すると、サーバ1は、この抽選結果を反映する処理に移行する(ステップS116)。
抽選結果を反映する処理とは、抽選により決定された各遊技機の還元率を、それぞれの遊技機の還元率として設定する処理のことをいうものである。この処理は、具体的には、サーバ1から還元率の数値データを遊技機2に送信する処理、及び後述する設定テーブルに還元率の数値を書き込む処理のことである。これらの処理はCPU51の指示のもと、メモリ52に格納されたプログラムが行うものである。
抽選結果を反映する処理が終了すると、サーバ1は、N番台の遊技機の還元率を設定するべく、設定テーブルを参照する処理に移行する(ステップS117)。
設定テーブルとは、サーバ1が一括管理する各遊技機に設定された上限値、還元率、及びこれらを乗じた数値である還元額のデータを、各遊技機毎にテーブルに記録したものであり、例えば、図18に示すようなものである。設定テーブルは、サーバ1のメモリ52に記憶されているものであり、CPU51が各設定を行う度に更新しているものである。なお、図18では、遊技機番号がG01−10の遊技機の還元率を設定する処理を行っているところである。
設定テーブルを参照する処理が終了すると、サーバ1は、各遊技機に設定された還元率の合計を算出する処理に移行する(ステップS118)。
各遊技機の還元率の合計とは、上記ステップS117で参照した設定テーブルの「還元率」の欄に記録されている各遊技機の還元率の和のことであり、例えば図18においては、G01−01が10%、G01−02が20%、…、G01−09が110%であるので、G01−01からG01−09までの9台の遊技機の還元率の合計は、10+20+…+110として算出されることとなる。還元率の合計を、説明の便宜上(a)とおくこととする。
各遊技機の還元率の合計を算出する処理が終了すると、サーバ1は、〔(平均還元率)×10−(a)〕を算出する処理に移行する(ステップS119)。なお、説明の便宜上、上記算出結果を(b)とおくこととする。
上記算出結果である(b)とは、図18において、遊技機番号がG01−10の遊技機に設定される還元率を表す数値である。本実施形態においては、遊技機群G01全体の平均還元率が40%になるように還元率の設定を行っているので、40(%)×10−(a)がG01−10の還元率となるのである。ステップS118、及びステップS119における各値の算出処理は、ともにサーバ1のCPU51が行っているものである。
(b)を算出する処理が終了すると、サーバ1は、(b)をN番台の遊技機の還元率として設定する処理に移行する(ステップS120)。
サーバ1のCPU51は、データベース54に記憶された設定テーブルの還元率の欄に、算出された還元率である(b)を記録するとともに、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して、(b)の値を遊技機番号がG01−10の遊技機の還元率データとして遊技機2に送信する。
以上のような処理をもって、サーバ1は還元率を設定する処理を終了する。
先のステップS113において、Nが奇数でない(Nは偶数である)ものと判断された場合には、サーバ1は、偶数番台の還元率をリセットする処理に移行する(ステップS121)。
サーバ1のCPU51は、Nが偶数である場合には、メモリ52に格納されたプログラムに指示を行い、新たな還元率を設定する準備として、偶数番台の還元率を一括してリセットするようにしている。
偶数番台の遊技機の還元率をリセットする処理が終了すると、サーバ1は、遊技機番号がNである遊技機を除く、他の偶数番台の遊技機の還元率を抽選する処理を行う(ステップS122)。
還元率の抽選は、CPU51の指示を受けてメモリ52に格納されたプログラムが行うものであり、抽選は適当な範囲の数値、例えば10から200くらいまでの数値(数値は5刻み)の中からランダムに選択するようにして行われる。ただし、前述したように、遊技機群G01における平均還元率は一定に保たれるように構成されているので、抽選に際して用意される数値は、その平均還元率の値から一定の幅に収まるように用意されているものである。
サーバ1は、N番台以外の偶数番台の還元率を抽選する処理が終了すると、抽選結果を反映する処理に移行する(ステップS116)。
この処理は、上述したように、サーバ1から還元率の数値データを遊技機2に送信する処理、及び設定テーブルに還元率の数値を書き込む処理のことである。これらの処理はCPU51の指示のもと、メモリ52に格納されたプログラムが行う。
抽選結果を反映する処理が終了すると、サーバ1は、N番台の遊技機の還元率を設定するべく、設定テーブルを参照する処理に移行する(ステップS117)。
サーバ1は、メモリ52に格納された設定テーブルの還元率のデータを読み出すこととなる。
設定テーブルを参照する処理が終了すると、サーバ1は、各遊技機に設定された還元率の合計を算出する処理に移行する(ステップS118)。
サーバ1のCPU51は、上記ステップS117で参照した設定テーブルの「還元率」の欄に記録されている各遊技機の還元率の和を算出する。ここでは、還元率の合計を、説明の便宜上(a)とおくこととする。
各遊技機の還元率の合計を算出する処理が終了すると、サーバ1は、〔(平均還元率)×10−(a)〕を算出する処理に移行する(ステップS119)。なお、説明の便宜上、上記算出結果を(b)とおくこととする。
上記算出結果である(b)とは、図18において、遊技機番号がG01−10の遊技機に設定される還元率を表す数値である。本実施形態においては、遊技機群G01全体の平均還元率が40%になるように還元率の設定を行っており、40(%)×10−(a)がG01−10の還元率となる。ステップS118、及びステップS119における各値の算出処理は、ともにサーバ1のCPU51が行っている。
(b)を算出する処理が終了すると、サーバ1は、(b)をN番台の遊技機の還元率として設定する処理に移行する(ステップS120)。
サーバ1のCPU51は、データベース54に記憶された設定テーブルの還元率の欄に、算出された還元率である(b)を記録するとともに、ネットワークNTを介して、(b)の値を遊技機番号がG01−10の遊技機の還元率データとして遊技機2に送信する。
以上のような処理をもって、サーバ1は還元率を設定する処理を終了する。
このようにして、サーバ1は、一括管理する遊技機群の平均還元率を一定に保ちながら、一の遊技機の還元率を他の遊技機の還元率の値に応じて変化させることを実現しているのである。
なお、本実施形態においては、遊技機群に含まれる遊技機のいずれかが大当たり又は上限に到達してから、次に当該遊技機群に含まれる遊技機のいずれかが大当たり又は上限に到達するまでを一行程として、当該遊技機群の各行程毎の平均還元率が一定になるような態様について説明しているが、本発明ではこれに限らず、所定の時間毎に遊技機群の平均還元率が一定になるようにしてもよい。
以上のように構成することにより、遊技機群に含まれる各遊技機の管理効率が高まるばかりでなく、遊技者にとっても、還元率の変化が気になることでスリル感が増すこととなるのである。また、本発明においては、還元率はただ単に変動するだけでなく、同じ遊技機群に含まれる他の遊技機が低い還元率である場合に、自分が遊技を行う遊技機は、その還元率が100%を超えるような場合も起こり得るため、遊技者は、そのときに上限に到達すれば、それまでに投入した以上の還元を獲得できる可能性が生じることとなり、高いゲーム性を演出することができるのである。
なお、上記実施形態においては、サーバ1が還元率を変化させるときに、遊技機2が含まれる遊技機群の平均還元率を一定にしながら、かつ他の遊技機の還元率の値を参照しながら、遊技機2の還元率を変化させるようにしていたが、本発明ではこれに限らず、複数の遊技機群から構成される遊技場において、前記複数の遊技機群を一括管理するサーバが、遊技場全体の平均還元率を一定にしながら、かつ他の遊技機群の還元率の値を参照しながら、ある遊技機群全体の還元率を変化させるようにする態様も含むものである。
〈遊技場全体の還元率を参照し、還元率を変化させる実施形態〉
〈遊技場全体の還元率を参照し、還元率を変化させる実施形態〉
以下、サーバ1が複数の遊技機群の含まれる遊技場全体の還元率を参照しながら、当該複数の遊技機群のうち、ある遊技機群全体の還元率を変化させる方法について説明する。
図19は、本実施形態におけるサーバ1、遊技機群、及び遊技機2を有するクレジット還元システム(以下、クレジットを遊技媒体と称することとする)の構成を示すブロック図である。
この図19に示す遊技媒体還元システムにおいて、遊技機2は遊技機群G01に含まれ、遊技機群G01、G02、・・・、G10は、それぞれネットワークNTを介してサーバ1に接続されている。これら複数の遊技機群とサーバ1からなる全体を遊技場という。また、このネットワークNTを介してサーバ1と種々の情報を送受信できるようになされている。
サーバ1は、遊技機群G01、G02、・・・、G10からなる複数の遊技機群を一括管理するものである。サーバ1は遊技機群に重複なく個別に与えられた遊技機群番号により各遊技機群から送られてくるデータの出所を判別している。また、各遊技機群を構成するそれぞれの遊技機にも遊技機番号が与えられており、サーバ1から遊技機群及び遊技機2にデータを送信する場合にも、上述した識別番号を用いて送信先の遊技機群や遊技機を指定している。
また、遊技機2から送受信されるデータには、各遊技機に設定された遊技機ごとの識別番号以外に、その遊技機で遊技を行っている遊技者を識別する識別情報も含まれている。この識別情報により、サーバ1では、遊技機2が遊技中であるか否か、遊技機2で遊技を行う遊技者が変更されたか否か等を判別するようにしている。
なお、サーバ1は、上記実施形態において用いられたサーバ1と同様の構成からなるものであるが、遊技場全体を管理する本実施形態のサーバを遊技管理サーバ、遊技機群全体を管理する上記実施形態のサーバを遊技サーバと区別して表現することもある。以下では、本実施形態の遊技管理サーバを単にサーバと称することにする。
図20は、還元率を設定する処理を行うときの、サーバ1の動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートは、先の図6で示したステップS30のサブルーチンにおいて、遊技機群が還元率の設定を促す信号をサーバ1に送信し、遊技機2を含む遊技機群を一括管理するサーバ1が、その信号を受け、還元率の設定を行うときの流れ図である。
まず、サーバ1は、遊技機群番号(ここではNとおく)を待ち受ける状態にある(ステップS131)。
遊技機群番号とは、先の図19にも示したように、各遊技機群を特定するために与えられた番号のことであり、例えば、「G01」、「G02」、・・・なる番号が付されることとなる。図19では、遊技機2の含まれる遊技機群として、「G01」という遊技機群番号を与えられた遊技機群が選ばれている。また、各遊技機には、その遊技機が属する遊技機群毎に番号が付されており、例えば「G01−01」、「G03−02」、・・・のような番号が与えられている。
サーバ1が遊技機群番号を待ち受ける状態にあるときには、所定のタイミングで遊技機群番号を受信したか否かを判断する処理が行われる(ステップS132)。
遊技機群番号を受信したか否かを判断する処理は、サーバ1のCPU51により行われるものであって、遊技機群に含まれる遊技機2のCPU33の指示を受けて通信インターフェイス回路41、ネットワークNT、及びサーバ1の通信インターフェイス53を介して送信された遊技機番号のデータをサーバ1が受信することとなる。CPU33では、遊技機番号のうち遊技機群番号の部分を読み取り、遊技機群番号を受信することになる。遊技機群番号及び遊技機番号は、遊技機群に含まれる遊技機2から所定のタイミング(例えば、遊技機2で遊技を行う遊技者のクレジットの累積消費量が上限に到達したとき、遊技機2で還元が行われた後、又は遊技機2で大当たり等の遊技者にとって有利な遊技状態に移行したとき等)で、サーバ1に送信されるものである。遊技機群番号を受信していないものと判断された場合には、再度ステップS131に戻って、サーバ1は、遊技機群番号を待ち受ける状態になる。
サーバ1が遊技機群番号を受信したものと判断したときには、サーバ1は、受信した遊技機群番号が奇数であるか否かを判断する処理に移行する(ステップS133)。
遊技機群番号Nが奇数であるか偶数であるかを調べることは、サーバ1が奇数番の遊技機群毎、又は偶数番の遊技機群毎に還元率を変化させていることを意味するものであるが、この方法は本発明を実現する一実施形態に過ぎず、特に複数の遊技機群毎に一括して還元率を変化させるようにするものでなくてもよいこととする。
Nが奇数であるか偶数であるかは、サーバ1のCPU51が判断するものであり、Nが奇数であるものと判断されたときには、サーバ1は、奇数番の遊技機群の還元率をリセットする処理に移行する(ステップS134)。
奇数番の遊技機群とは、サーバ1が一括管理する複数の遊技機群に含まれる遊技機群のうち、その遊技機群番号の前半部の数字のうち下二桁が奇数である遊技機のことを指すものであり、サーバ1は、Nが奇数である場合には、奇数番の遊技機群の還元率を一括してリセットし、新たな還元率を設定するようにしている。この処理は、CPU51の指示を受けて、メモリ52に格納されたプログラムが行うものである。
奇数番の遊技機群の還元率をリセットする処理が終了すると、サーバ1は、遊技機群番号がNである遊技機群を除く、他の奇数番の遊技機群の還元率を抽選する処理を行う(ステップS135)。
還元率の抽選は、CPU51の指示を受けてメモリ52に格納されたプログラムが行うものであり、抽選は適当な範囲の数値、例えば10から200くらいまでの数値(数値は5刻み)の中からランダムに選択するようにして行われる。ただし、後述するように、サーバ1が管理する複数の遊技機群全体(つまり遊技場全体)における平均還元率は一定に保たれるように構成されているので、抽選に際して用意される数値は、その平均還元率の値から一定の幅に収まるように用意されているものである。
なお、N番の遊技機群はこのステップで還元率を設定を行わないようにし、他の遊技機群のみ還元率を設定を行うようにしたのは、本発明を実現するための1つの態様を示したものであり、遊技場全体の平均還元率が一定に保たれるならば、逆にN番の遊技機群の還元率を設定した後に、他の遊技機群の還元率を設定するような態様でもよいものである。
N番以外の奇数番の遊技機群の還元率を抽選する処理が終了すると、サーバ1は、この抽選結果を反映する処理に移行する(ステップS136)。
抽選結果を反映する処理とは、抽選により決定された各遊技機群の還元率を、それぞれの遊技機群の還元率として設定する処理のことをいうものである。この処理は、具体的には、サーバ1から還元率の数値データを遊技機群に送信する処理、及び後述する設定テーブルに還元率の数値を書き込む処理のことである。これらの処理はCPU51の指示のもと、メモリ52に格納されたプログラムが行うものである。
抽選結果を反映する処理が終了すると、サーバ1は、N番台の遊技機群の還元率を設定するべく、設定テーブルを参照する処理に移行する(ステップS137)。
設定テーブルとは、サーバ1が一括管理する各遊技機群に設定された上限値、還元率、及びこれらを乗じた数値である還元額のデータを、各遊技機群毎にテーブルに記録したものであり、例えば、図21に示すようなものである。設定テーブルは、サーバ1のメモリ52に記憶されているものであり、CPU51が各設定を行う度に更新しているものである。なお、図21では、遊技機群番号がG10の遊技機群の還元率を設定する処理を行っているところである。
設定テーブルを参照する処理が終了すると、サーバ1は、各遊技機群に設定された還元率の合計を算出する処理に移行する(ステップS138)。
各遊技機群の還元率の合計とは、上記ステップS137で参照した設定テーブルの「還元率」の欄に記録されている各遊技機群の還元率の和のことであり、例えば図21においては、G01が10%、G02が20%、…、G09が110%であるので、G01からG09までの計9群の遊技機群の還元率の合計は、10+20+…+110として算出されることとなる。還元率の合計を、説明の便宜上(a)とおくこととする。
各遊技機群の還元率の合計を算出する処理が終了すると、サーバ1は、〔(平均還元率)×10−(a)〕を算出する処理に移行する(ステップS139)。なお、説明の便宜上、上記算出結果を(b)とおくこととする。
上記算出結果である(b)とは、図21において、遊技機群番号がG10の遊技機群に設定される還元率を表す数値である。本実施形態においては、遊技場全体の平均還元率が40%になるように還元率の設定を行っているので、40(%)×10−(a)がG10の還元率となるのである。ステップS138、及びステップS139における各値の算出処理は、ともにサーバ1のCPU51が行っているものである。
(b)を算出する処理が終了すると、サーバ1は、(b)をN番の遊技機群の還元率として設定する処理に移行する(ステップS140)。
サーバ1のCPU51は、データベース54に記憶された設定テーブルの還元率の欄に、算出された還元率である(b)を記録するとともに、通信インターフェイス53、ネットワークNT及び遊技機群G10に含まれる遊技機2の通信インターフェイス回路41を介して、(b)の値を遊技機群番号がG10の遊技機群の還元率データとして遊技機2に送信する。
以上のような処理をもって、サーバ1は還元率を設定する処理を終了する。
先のステップS133において、Nが奇数でない(Nは偶数である)ものと判断された場合には、サーバ1は、偶数番の遊技機群の還元率をリセットする処理に移行する(ステップS141)。
サーバ1のCPU51は、Nが偶数である場合には、メモリ52に格納されたプログラムに指示を行い、新たな還元率を設定する準備として、偶数番の遊技機群の還元率を一括してリセットするようにしている。
偶数番の遊技機群の還元率をリセットする処理が終了すると、サーバ1は、遊技機群番号がNである遊技機群を除く、他の偶数番の遊技機群の還元率を抽選する処理を行う(ステップS142)。
還元率の抽選は、CPU51の指示を受けてメモリ52に格納されたプログラムが行うものであり、抽選は適当な範囲の数値、例えば10から200くらいまでの数値(数値は5刻み)の中からランダムに選択するようにして行われる。ただし、前述したように、遊技場全体における平均還元率は一定に保たれるように構成されているので、抽選に際して用意される数値は、その平均還元率の値から一定の幅に収まるように用意されているものである。
サーバ1は、N番以外の偶数番の遊技機群の還元率を抽選する処理が終了すると、抽選結果を反映する処理に移行する(ステップS136)。
この処理は、上述したように、サーバ1から還元率の数値データを遊技機群G10と遊技機群G10に含まれる遊技機2とに送信する処理、及び設定テーブルに還元率の数値を書き込む処理のことである。これらの処理はCPU51の指示のもと、メモリ52に格納されたプログラムが行う。
抽選結果を反映する処理が終了すると、サーバ1は、N番の遊技機群の還元率を設定するべく、設定テーブルを参照する処理に移行する(ステップS137)。
サーバ1は、メモリ52に格納された設定テーブルの還元率のデータを読み出すこととなる。
設定テーブルを参照する処理が終了すると、サーバ1は、各遊技機群に設定された還元率の合計を算出する処理に移行する(ステップS138)。
サーバ1のCPU51は、上記ステップS137で参照した設定テーブルの「還元率」の欄に記録されている各遊技機群の還元率の和を算出する。ここでは、還元率の合計を、説明の便宜上(a)とおくこととする。
各遊技機群の還元率の合計を算出する処理が終了すると、サーバ1は、〔(平均還元率)×10−(a)〕を算出する処理に移行する(ステップS139)。なお、説明の便宜上、上記算出結果を(b)とおくこととする。
上記算出結果である(b)とは、図21において、遊技機番号がG10の遊技機に設定される還元率を表す数値である。本実施形態においては、遊技場全体の平均還元率が40%になるように還元率の設定を行っており、40(%)×10−(a)がG10の還元率となる。ステップS138、及びステップS139における各値の算出処理は、ともにサーバ1のCPU51が行っている。
(b)を算出する処理が終了すると、サーバ1は、(b)をN番の遊技機群の還元率として設定する処理に移行する(ステップS140)。
サーバ1のCPU51は、データベース54に記憶された設定テーブルの還元率の欄に、算出された還元率である(b)を記録するとともに、ネットワークNTを介して、(b)の値を遊技機群番号がG10の遊技機群の還元率データとして遊技機群G10に含まれる各遊技機2に送信する。
以上のような処理をもって、サーバ1は還元率を設定する処理を終了する。
このようにして、サーバ1は、一括管理する複数の遊技機群からなる遊技場全体の平均還元率を一定に保ちながら、一の遊技機群の還元率を他の遊技機群の還元率の値に応じて変化させることを実現しているのである。
なお、本実施形態においては、遊技場に含まれる遊技機のいずれかが大当たり又は上限に到達してから、次に当該遊技場に含まれる遊技機のいずれかが大当たり又は上限に到達するまでを一行程として、当該遊技場の各行程毎の平均還元率が一定になるような態様について説明しているが、本発明ではこれに限らず、所定の時間毎に遊技場全体の平均還元率が一定になるようにしてもよい。
以上のように構成することにより、遊技場に含まれる各遊技機群及び各遊技機の管理効率が高まる。また、サーバが、管理する複数の遊技機群に含まれる一の遊技機群全体の還元率を、他の遊技機群の還元率に応じて変化させることになるため、複数の遊技機群を設けた遊技場全体で高い演出効果を生じさせることができる。例えば、遊技者がある遊技機群に含まれる遊技機で遊技を行っていた場合に、その近くに設けられた他の遊技機群の還元率が100%を超えるように変化したときには、当該遊技者はその遊技機群に移動しようと考える場合もあるため、遊技場全体で遊技者の移動が行われる可能性も生じるのである。遊技者が移動しない場合にも、遊技場全体で平均還元率が一定に保たれているため、遊技者は他の遊技機群の還元率の変化にも気を留めるようになるし、自分が遊技を行っている遊技機群の還元率が高くなった場合には、他の遊技者からも注目されることになるため、所定の上限に到達した場合に高い優越感に浸ることができることになる。
なお、上記実施形態においては、複数の遊技機群が含まれる遊技場毎に平均還元率を一定にしているが、本発明はこれに限らず、複数の遊技場である遊技場群を一括管理し、この遊技場群での平均還元率を一定にするようにしてもよい。このように構成することにより、遊技機を遊技者に提供する提供者が、複数の地域にまたがって提供場所を設けているときには、遊技者は当該提供場所を転々としながら遊技を行う可能性が高まり、遊技機提供者の利益にもつながる可能性が生じる。
(1’) コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能
な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる複数の遊技機からなる
遊技機群を一括管理するための遊技サーバにおいて、前記遊技サーバは、遊技者が遊技を
行っている遊技機におけるクレジットの消費量に関する情報に基づいて、クレジットの累
積消費量が所定の上限に至った場合に、所定の還元率に基づいた還元を必ず行うものであ
るか若しくは還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて行うものであって、前記
遊技サーバは、前記遊技機群をなす一の遊技機の還元率の値を他の遊技機の還元率の値に
応じて変化させるための信号を当該一の遊技機に対して送信し得る送信能を有することを
特徴とする遊技サーバ。
この発明によれば、遊技サーバは、管理する遊技機群に含まれる一の遊技機の還元率を
、当該遊技機群に含まれる他の遊技機の還元率に応じて変化させることができるようにな
るため、遊技機によって優劣を付けて遊技機を選ぶ面白さが付加されるとともに、遊技機
毎の還元率を変化させた場合の管理効率を高めることができる。例えば、複数の遊技機の
還元率を各遊技機で個別に変化させるようにした場合には、これらのトータルの還元率が
随時チェックできないことになるため、各遊技機での還元率が極端に高くなりすぎたり、
逆に極端に低くなりすぎたりする場合があり得る。本発明では、遊技サーバで各遊技機の
還元率の変化を一元管理することによって、このような問題を解消し得ることとなる。
また、このように還元率を変化することにより、遊技者にとって、よりゲーム性の高い
遊技機を提供することができる可能性が生じる。すなわち、前記一の遊技機の還元率が、
同じ遊技機群に属する他の遊技機の還元率に応じて変化することになるため、遊技者は常
に自分が遊技を行っている遊技機のみならず、同じ遊技機群に属する他の遊技機の還元率
も気にすることになり、より高いスリル感を継続的に感じながら遊技を行うことになる可
能性が生じるのである。ここで、遊技者が還元率を認識できないように遊技機を構成して
いれば、上記のように遊技者が設定された還元率の値を気にすることがなく、ゲーム性を
高めることもできなくなるので、このときには、(2’)に述べるように、変化後の還元
率の値を報知する手段を設けることが好ましい。
(2’) 前記遊技サーバは、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する
遊技情報を受信し得る受信能と、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられ
た表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信し得る送信能と、を有
することを特徴とする(1’)に記載の遊技サーバ。
この発明によれば、遊技者が遊技を行う遊技機の表示部に、その遊技機に設定された還
元率を表示することができるようになる。このような表示を行わない場合には、遊技者は
、自分が遊技を行っている遊技機が、いつ還元率が変化されたのか、そして、その変化で
還元率の値がどの程度に設定されたのか、といったことが分からないため、遊技者は不安
を募らせるばかりでなく、還元率を変化させることによるスリル感の高まりを感じること
ができない。従って、本発明のように、変化された還元率を表示するようにすれば、遊技
者は還元率を常に気にしながらも、安心して遊技を続けることができる可能性が生じるの
である。
前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信し得る受信能と
、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の上限の値
及び前記クレジットの累積消費量を表示せしめるための、又は前記所定の上限に対する前
記クレジットの累積消費量の占める割合を表示せしめるための信号を送信し得る送信能と
、を有するように前記遊技サーバを構成することもできる。
この発明によれば、遊技者が遊技を行う遊技機の表示部に、その遊技機に設定された上
限の値及び遊技者が消費したクレジットの累積消費量、又は上限に対して前記クレジット
の累積消費量が占める割合(つまり、上限への到達度’)を表示することができるように
なる。このような表示を行わない場合には、遊技者は、いつ自分が遊技を行っている遊技
機が上限に到達するのか全く分からずにプレイを続けることになり、そのことが遊技者に
不安を募らせることになる。従って、本発明のように、上限に後どのくらいで到達するか
を表示するようにすれば、遊技者は安心して遊技を続けることができる可能性が生じるの
である。
前記還元が、前記所定の上限に至った遊技機に対して必ず行われるものであって、かつ
、当該還元を行うタイミングを決定するタイミング決定抽選の結果に基づいて行われるも
のであるように前記遊技サーバを構成することもできる。
この発明によれば、所定の上限に至った遊技機に対しては必ず還元が行われることとな
るので、遊技者は還元が保証されることにより、安心して遊技を行うことができるように
なる。また、還元のタイミングを抽選により決定することにより、上限に到達したらすぐ
に還元が行われるとは限らなくなり、ゲーム性が高まる可能性が生じる。ここで、遊技者
が上限に到達していることを認識できないように遊技機を構成していれば、上記のように
遊技者が上限の設定を気にすることがなく、ゲーム性を高めることもできなくなるので、
このときには、上限に到達したことを報知する手段を設けることが好ましい。
前記遊技サーバが一括管理する前記複数の遊技機に含まれるある遊技機において遊技を
行う遊技者が一の遊技者から他の遊技者に変更されたことを検知する検知手段の検知結果
に基づいて前記還元を行うものであって、前記検知手段が、前記ある遊技機において遊技
を行う遊技者が前記一の遊技者から他の遊技者に変更されたことを検知しないときには、
当該ある遊技機において前記所定の上限に到達するまで遊技を行った遊技者を当該一の遊
技者とみなして前記還元を行ように前記遊技サーバを構成することもできる。
この発明によれば、ある遊技機において遊技を始めた遊技者が所定の上限に到達する前
に遊技を止め、他の遊技者に変わったことが検知手段により検知されることになる。これ
により、従来は所定の上限に到達したか否かの判断を遊技機ごとに行うようにしていたも
のを、遊技者ごとに判断するようにしたため、遊技者自身に一定の還元が保証されること
になるのである。例えば、1人の遊技者が、遊技機を何度も変更するのに比べて、同じ遊
技機で遊技を行い続けたときの方が、その遊技者のクレジットの累積消費量が所定の上限
に到達したときに還元が行われる可能性が高いので、遊技者は同じ遊技機で遊技を行い続
ける可能性が高くなる。これにより、従来のような遊技機毎に還元が行われる遊技機で問
題となっていた客離れという問題点も解消できる可能性が生じるものとなる。
前記検知手段が前記ある遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者から他の遊技者
に変更されたことを検知したときには、当該ある遊技機における前記一の遊技者のクレジ
ットの累積消費量をリセットせしめる信号を前記ある遊技機に対して送信し得る送信能を
有するように前記遊技サーバを構成することもできる。
この発明によれば、検知手段により、ある遊技機において遊技を始めた遊技者が所定の
上限に到達する前に遊技を止め、他の遊技者に変わったことが検知されたときには、前の
遊技者のクレジットの累積消費量をリセットすることになる。これにより、従来のように
遊技機毎に還元が行われる遊技機において、例えばある遊技者が遊技を行う遊技機を、一
の遊技機から他の遊技機に変更した場合に、前記一の遊技機で次に遊技を行った他の遊技
者が遊技を始めるや否やクレジットが還元され始めるというような遊技者間の不均衡をで
きるだけ少なくすることが可能となる。これにより、従来用いられているような遊技機毎
に還元を行う遊技機で、遊技者間の不均衡を感じることを理由に離れていった客層を取り
戻せる可能性が生じるものとなる。
(3’) 前記遊技サーバは、前記一括管理されている遊技機群における前記所定の還
元率の所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記一の遊
技機に対して送信する送信能を有することを特徴とする(1’)又は(2’)に記載の遊
技サーバ。
この発明によれば、遊技サーバは、管理する遊技機群全体の還元率を、その平均が所定
条件下で一定に保たれるように変化させることになるため、遊技者がより高いスリル感を
感じながら遊技を行うことができる可能性が生じる。すなわち、この発明によれば、還元
率はただ単に変動するだけでなく、例えば同じ遊技機群に属する他の遊技機の還元率が低
いときには、自分の遊技機の還元率が100%を超えるようになる場合もあり、遊技者は
、そのときに上限に到達すれば、それまでに投入した以上の還元を獲得できる可能性が生
じることとなるのである。また、逆に他の遊技機の還元率が高く自分の遊技機の還元率が
低くなることもあるため、より高いゲーム性を持つ遊技機を提供できる可能性が生ずる。
(4’) 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの累
積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むいず
れかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つの
行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするもので
あることを特徴とする(3’)に記載の遊技サーバ。
この発明によれば、遊技サーバは、還元率の平均値が所定行程数又は所定時間を基準と
して一定に保たれるように還元率を変化させるため、遊技機を提供する遊技機提供者の利
益を保証することができる。すなわち、単に還元率を変化させるだけの態様を採る遊技サ
ーバを用いた場合、還元率が高いときに連続して還元が行われたりすると、還元に必要な
クレジットが前記遊技機提供者の利益にまで浸食してくることがある。従って、ある一定
の基準の下で還元率の平均値が一定に保たれるようにすれば、遊技機提供者の利益も一定
の量を保つことができる可能性が生じることとなるのである。
(5’) コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能
な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる遊技機において、前記
遊技機は、複数の遊技機からなる遊技機群を一括管理するための遊技サーバに管理されて
いるものであり、かつ、前記クレジットの累積消費量が所定の上限に至った場合に、所定
の還元率に基づいた還元が必ず行われるものであるか若しくは前記遊技サーバにおいて行
われる、当該遊技機に対して還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて前記所定
の還元が行われるものであって、前記遊技機は、前記遊技機群に属する他の遊技機の還元
率の値に応じて前記遊技サーバから送信される信号を受信して、当該遊技機の前記所定の
還元率の値に変化を生じさせるための変更手段を有することを特徴とする遊技機。
(6’) 前記遊技機は、当該遊技機における遊技状態に関する遊技情報を送信し得る
送信手段と、前記遊技情報の内容に応じて前記遊技サーバから送信される信号を受信して
、当該遊技機に設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示する表示手段と、を有す
ることを特徴とする(5’)に記載の遊技機。
前記遊技機における遊技状態に関する遊技情報を前記遊技サーバに送信し得る送信手段
と、前記遊技情報の内容に応じて、前記遊技サーバから送信される信号を受信して、当該
遊技機に設けられた表示部に前記所定の上限の値及び前記クレジットの累積消費量を表示
する、又は前記所定の上限に対する前記クレジットの累積消費量の占める割合を表示する
表示手段と、を有するように前記遊技機を構成することもできる。
前記還元が、前記所定の上限に至った場合必ず行われるものであって、かつ、前記遊技
サーバにおいて行われる、当該還元を行うタイミングを決定するタイミング決定抽選の結
果に基づいて行われるものであるように前記遊技機を構成することもできる。
前記還元は、前記遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者から他の遊技者に変更
されたことを検知する検知手段の検知結果に基づいて行われるものであって、前記検知手
段が、前記遊技機において遊技を行う遊技者が前記一の遊技者から他の遊技者に変更され
たことを検知しないときには、当該遊技機において前記所定の上限に到達するまで遊技を
行った遊技者を当該一の遊技者とみなして前記還元が行われるように前記遊技機を構成す
ることもできる。
前記検知手段が前記遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者から他の遊技者に変
更されたことを検知したときには、当該遊技機における前記一の遊技者のクレジットの累
積消費量をリセットするリセット手段を有するように前記遊技機を構成することもできる
。
(7’) 前記変更手段は、前記所定の還元率の所定条件の下での平均値を一定に保つ
ように変化させるためのものであることを特徴とする(5’)または(6’)に記載の遊
技機。
(8’) 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの累
積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むいず
れかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つの
行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするもので
あることを特徴とする(7’)に記載の遊技機。
(9’) コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能
な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる複数の遊技機を一括管
理する遊技管理方法において、前記遊技管理方法は、前記複数の遊技機のそれぞれにおい
て消費されたクレジットの累積消費量を検出する検出ステップと、この検出ステップの検
出結果に基づいて、前記累積消費量が所定の上限に至った遊技機に対して、所定の還元率
に基づいた還元を行う還元ステップ若しくは還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基
づいて還元を行う還元ステップと、を備え、前記遊技機群をなす一の遊技機の還元率の値
を他の遊技機の還元率の値に応じて変化させるための信号を当該一の遊技機に対して送信
する送信ステップを有することを特徴とする遊技管理方法。
(10’) 前記遊技管理方法は、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関
する遊技情報を受信する受信ステップと、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に
設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信する送信ステ
ップと、を有することを特徴とする(9’)に記載の遊技管理方法。
前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信する受信ステッ
プと、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の上限
の値及び前記クレジットの累積消費量を表示せしめるための、又は前記所定の上限に対す
る前記クレジットの累積消費量の占める割合を表示せしめるための信号を送信する送信ス
テップと、を有するように前記遊技管理方法を構成することもできる。
前記還元ステップが、前記所定の上限に至った遊技機において必ず行われるものであっ
て、かつ、前記還元を行うタイミングを決定する抽選を行うタイミング決定抽選ステップ
における抽選結果に基づいて行われるものであるように前記遊技管理方法を構成すること
もできる。
前記遊技機群に含まれるある遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者から他の遊
技者に変更されたことを検知する検知ステップと、前記検知ステップにおいて、前記ある
遊技機において遊技を行う遊技者が前記一の遊技者から他の遊技者に変更されたことを検
知しないとの結果が得られたときには、当該ある遊技機において前記所定の上限に到達す
るまで遊技を行った遊技者を当該一の遊技者とみなして前記還元を行う還元ステップと、
を有するように前記遊技管理方法を構成することもできる。
前記検知ステップにおいて、前記ある遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者か
ら他の遊技者に変更されたことを検知したとの結果が得られたときには、当該ある遊技機
における前記一の遊技者のクレジットの累積消費量をリセットせしめるリセット指示ステ
ップを有するように前記遊技管理方法を構成することもできる。
(11’) 前記送信ステップは、前記一括管理されている遊技機群における前記所定
の還元率の所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記遊
技機に対して送信する送信ステップが含まれることを特徴とする(9’)又は(10’)
に記載の遊技管理方法。
(12’) 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの
累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むい
ずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つ
の行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするもの
であることを特徴とする(11’)に記載の遊技管理方法。
(13’) コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可
能な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる遊技機の集合である
遊技機群を集めた複数の遊技機群を一括管理するための遊技管理サーバにおいて、前記遊
技管理サーバは、遊技者が遊技を行っている遊技機におけるクレジットの消費量に関する
情報に基づいて、クレジットの累積消費量が所定の上限に至った場合に、所定の還元率に
基づいた還元を必ず行うものであるか若しくは還元を行うか否かを決定する抽選の結果に
基づいて行うものであって、前記遊技管理サーバは、前記複数の遊技機群をなす一の遊技
機群の還元率の値を他の遊技機群の還元率の値に応じて変化させるための信号を当該一の
遊技機群に対して送信し得る送信能を有することを特徴とする遊技管理サーバ。
この発明によれば、遊技管理サーバは、管理する複数の遊技機群に含まれる一の遊技機
群全体の還元率を、他の遊技機群の還元率に応じて変化させることになるため、管理効率
を高めることができるばかりでなく、複数の遊技機群を設けた遊技場全体で高い演出効果
を生じさせることができる。
例えば、ある遊技機群の還元率を一括して高い数値に変化させた場合には、当該ある遊
技機群で遊技を行っている遊技者は、高い還元率に設定されているうちに上限に到達しよ
うとして必死になるし、他の遊技機群で遊技を行っている遊技者は、その高い還元率に設
定された遊技機群の遊技に注目することになる。また、他の遊技機群で遊技を行っている
者の中には、高い還元率に設定された遊技機群に含まれる遊技機に移動する者もでてくる
可能性があるので、遊技場全体が一体化した状態で、より高いゲーム性を演出することが
できることになる。
また、遊技管理サーバで複数の遊技機群を一括管理することにより、ある遊技機群での
還元率が極端に高くなりすぎたり、逆に極端に低くなりすぎたりするという状態を回避す
るための管理効率が高まることとなる。ここで、遊技者が還元率を視認できないように構
成してしまうと、遊技者は、自分が遊技を行っている遊技機群の還元率や他の遊技機群の
還元率を気にすることがなくなり、ゲーム性を高めることもできなくなるので、このとき
には、以下に述べるように、変化後の還元率の値を報知する手段を設けることが好ましい
。
(14’) 前記遊技管理サーバは、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に
関する遊技情報を受信し得る受信能と、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設
けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信し得る送信能と
、を有することを特徴とする(13’)に記載の遊技管理サーバ。
前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信し得る受信能と
、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の上限の値
及び前記クレジットの累積消費量を表示せしめるための、又は前記所定の上限に対する前
記クレジットの累積消費量の占める割合を表示せしめるための信号を送信し得る送信能と
、を有するように前記遊技管理サーバを構成することもできる。
前記還元が、前記所定の上限に至った遊技機に対して必ず行われるものであって、かつ
、当該還元を行うタイミングを決定するタイミング決定抽選の結果に基づいて行われるも
のであるように前記遊技管理サーバを構成することもできる。
前記遊技管理サーバが一括管理する前記複数の遊技機群に含まれるある遊技機において
遊技を行う遊技者が一の遊技者から他の遊技者に変更されたことを検知する検知手段の検
知結果に基づいて前記還元を行うものであって、前記検知手段が、前記ある遊技機におい
て遊技を行う遊技者が前記一の遊技者から他の遊技者に変更されたことを検知しないとき
には、当該ある遊技機において前記所定の上限に到達するまで遊技を行った遊技者を当該
一の遊技者とみなして前記還元を行うように前記遊技管理サーバを構成することもできる
。
前記検知手段が前記ある遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者から他の遊技者
に変更されたことを検知したときには、当該ある遊技機における前記一の遊技者のクレジ
ットの累積消費量をリセットせしめる信号を前記ある遊技機に対して送信し得る送信能を
有するように前記遊技管理サーバを構成することもできる。
(15’) 前記遊技管理サーバは、前記一括管理されている遊技機群における前記所
定の還元率を所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記
一の遊技機群に対して送信する送信能を有することを特徴とする(13’)又は(14’
)に記載の遊技管理サーバ。
(16’) 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの
累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むい
ずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つ
の行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするもの
であることを特徴とする(15’)に記載の遊技管理サーバ。
(17’) コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可
能な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる遊技機の集合である
遊技機群を集めた複数の遊技機群を一括管理する遊技管理方法において、前記遊技管理方
法は、前記複数の遊技機のそれぞれにおいて消費されたクレジットの累積消費量を検出す
る検出ステップと、この検出ステップの検出結果に基づいて、前記累積消費量が所定の上
限に至った遊技機に対して、所定の還元率に基づいた還元を行う還元ステップ若しくは還
元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて還元を行う還元ステップと、を備え、前
記複数の遊技機群をなす一の遊技機群の還元率の値を他の遊技機群の還元率の値に応じて
変化させるための信号を当該一の遊技機群に対して送信する送信ステップを有することを
特徴とする遊技管理方法。
(18’) 前記遊技管理方法は、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関
する遊技情報を受信する受信ステップと、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に
設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信する送信ステ
ップと、を有することを特徴とする(17’)に記載の遊技管理方法。
前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信する受信ステッ
プと、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の上限
の値及び前記クレジットの累積消費量を表示せしめるための、又は前記所定の上限に対す
る前記クレジットの累積消費量の占める割合を表示せしめるための信号を送信する送信ス
テップと、を有するように前記遊技管理方法を構成することもできる。
前記還元ステップが、前記所定の上限に至った遊技機において必ず行われるものであっ
て、かつ、前記還元を行うタイミングを決定する抽選を行うタイミング決定抽選ステップ
における抽選結果に基づいて行われるものであるように前記遊技管理方法を構成すること
もできる。
前記遊技機群に含まれるある遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者から他の遊
技者に変更されたことを検知する検知ステップと、前記検知ステップにおいて、前記ある
遊技機において遊技を行う遊技者が前記一の遊技者から他の遊技者に変更されたことを検
知しないとの結果が得られたときには、当該ある遊技機において前記所定の上限に到達す
るまで遊技を行った遊技者を当該一の遊技者とみなして前記還元を行う還元ステップと、
を有するように前記遊技管理方法を構成することもできる。
前記検知ステップにおいて、前記ある遊技機において遊技を行う遊技者が一の遊技者か
ら他の遊技者に変更されたことを検知したとの結果が得られたときには、当該ある遊技機
における前記一の遊技者のクレジットの累積消費量をリセットせしめるリセット指示ステ
ップを有するように前記遊技管理方法を構成することもできる。
(19’) 前記送信ステップは、前記一括管理されている遊技機群における前記所定
の還元率の所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記遊
技機に対して送信する送信ステップが含まれることを特徴とする(17’)又は(18’
)に記載の遊技管理方法。
(20’) 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの
累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むい
ずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つ
の行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするもの
であることを特徴とする(19’)に記載の遊技管理方法。
1 サーバ
2 遊技機
15 投入口
16 ベットボタン
17 スタートレバー
18A〜18C,75A〜75C ストップボタン
22 カード挿入口
23 カードリーダ
33 CPU
36 ROM
37 RAM
41 通信インターフェイス
51 CPU
52 メモリ
53 通信インターフェイス
NT ネットワーク
2 遊技機
15 投入口
16 ベットボタン
17 スタートレバー
18A〜18C,75A〜75C ストップボタン
22 カード挿入口
23 カードリーダ
33 CPU
36 ROM
37 RAM
41 通信インターフェイス
51 CPU
52 メモリ
53 通信インターフェイス
NT ネットワーク
Claims (20)
- コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる複数の遊技機からなる遊技機群を一括管理するための遊技サーバにおいて、前記遊技サーバは、遊技者が遊技を行っている遊技機におけるクレジットの消費量に関する情報に基づいて、クレジットの累積消費量が所定の上限に至った場合に、所定の還元率に基づいた還元を必ず行うものであるか若しくは還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて行うものであって、前記遊技サーバは、前記遊技機群をなす一の遊技機の還元率の値を他の遊技機の還元率の値に応じて変化させるための信号を当該一の遊技機に対して送信し得る送信能を有することを特徴とする遊技サーバ。
- 前記遊技サーバは、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信し得る受信能と、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信し得る送信能と、を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技サーバ。
- 前記遊技サーバは、前記一括管理されている遊技機群における前記所定の還元率の所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記一の遊技機に対して送信する送信能を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技サーバ。
- 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むいずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つの行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするものであることを特徴とする請求項3に記載の遊技サーバ。
- コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる遊技機において、前記遊技機は、複数の遊技機からなる遊技機群を一括管理するための遊技サーバに管理されているものであり、かつ、前記クレジットの累積消費量が所定の上限に至った場合に、所定の還元率に基づいた還元が必ず行われるものであるか若しくは前記遊技サーバにおいて行われる、当該遊技機に対して還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて前記所定の還元が行われるものであって、前記遊技機は、前記遊技機群に属する他の遊技機の還元率の値に応じて前記遊技サーバから送信される信号を受信して、当該遊技機の前記所定の還元率の値に変化を生じさせるための変更手段を有することを特徴とする遊技機。
- 前記遊技機は、当該遊技機における遊技状態に関する遊技情報を送信し得る送信手段と、前記遊技情報の内容に応じて前記遊技サーバから送信される信号を受信して、当該遊技機に設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示する表示手段と、を有することを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
- 前記変更手段は、前記所定の還元率の所定条件の下での平均値を一定に保つように変化させるためのものであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の遊技機。
- 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むいずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つの行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするものであることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
- コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる複数の遊技機を一括管理する遊技管理方法において、前記遊技管理方法は、前記複数の遊技機のそれぞれにおいて消費されたクレジットの累積消費量を検出する検出ステップと、この検出ステップの検出結果に基づいて、前記累積消費量が所定の上限に至った遊技機に対して、所定の還元率に基づいた還元を行う還元ステップ若しくは還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて還元を行う還元ステップと、を備え、前記遊技機群をなす一の遊技機の還元率の値を他の遊技機の還元率の値に応じて変化させるための信号を当該一の遊技機に対して送信する送信ステップを有することを特徴とする遊技管理方法。
- 前記遊技管理方法は、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信する受信ステップと、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信する送信ステップと、を有することを特徴とする請求項9に記載の遊技管理方法。
- 前記送信ステップは、前記一括管理されている遊技機群における前記所定の還元率の所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記遊技機に対して送信する送信ステップが含まれることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の遊技管理方法。
- 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むいずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つの行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするものであることを特徴とする請求項11に記載の遊技管理方法。
- コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる遊技機の集合である遊技機群を集めた複数の遊技機群を一括管理するための遊技管理サーバにおいて、前記遊技管理サーバは、遊技者が遊技を行っている遊技機におけるクレジットの消費量に関する情報に基づいて、クレジットの累積消費量が所定の上限に至った場合に、所定の還元率に基づいた還元を必ず行うものであるか若しくは還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて行うものであって、前記遊技管理サーバは、前記複数の遊技機群をなす一の遊技機群の還元率の値を他の遊技機群の還元率の値に応じて変化させるための信号を当該一の遊技機群に対して送信し得る送信能を有することを特徴とする遊技管理サーバ。
- 前記遊技管理サーバは、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信し得る受信能と、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信し得る送信能と、を有することを特徴とする請求項13に記載の遊技管理サーバ。
- 前記遊技管理サーバは、前記一括管理されている遊技機群における前記所定の還元率を所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記一の遊技機群に対して送信する送信能を有することを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の遊技管理サーバ。
- 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むいずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つの行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするものであることを特徴とする請求項15に記載の遊技管理サーバ。
- コイン投入若しくは与えられたクレジット数に基づいてゲームの開始が可能な状態に移行され、当該ゲームの結果に応じた払い出しが行われる遊技機の集合である遊技機群を集めた複数の遊技機群を一括管理する遊技管理方法において、前記遊技管理方法は、前記複数の遊技機のそれぞれにおいて消費されたクレジットの累積消費量を検出する検出ステップと、この検出ステップの検出結果に基づいて、前記累積消費量が所定の上限に至った遊技機に対して、所定の還元率に基づいた還元を行う還元ステップ若しくは還元を行うか否かを決定する抽選の結果に基づいて還元を行う還元ステップと、を備え、前記複数の遊技機群をなす一の遊技機群の還元率の値を他の遊技機群の還元率の値に応じて変化させるための信号を当該一の遊技機群に対して送信する送信ステップを有することを特徴とする遊技管理方法。
- 前記遊技管理方法は、前記遊技機群をなす各遊技機における遊技状態に関する遊技情報を受信する受信ステップと、前記遊技情報の内容に応じて、前記各遊技機に設けられた表示部に前記所定の還元率の値を表示せしめるための信号を送信する送信ステップと、を有することを特徴とする請求項17に記載の遊技管理方法。
- 前記送信ステップは、前記一括管理されている遊技機群における前記所定の還元率の所定条件の下での平均値が一定に保たれるように制御するための信号を前記遊技機に対して送信する送信ステップが含まれることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の遊技管理方法。
- 前記所定条件とは、前記遊技機群をなすある遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達してから当該遊技機群をなす前記ある遊技機を含むいずれかの遊技機におけるクレジットの累積消費量が前記所定の上限に到達するまでを一つの行程とするときの所定行程数を基準とするものであるか又は所定時間を基準とするものであることを特徴とする請求項19に記載の遊技管理方法。
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JP2003111897A (ja) * | 2001-10-09 | 2003-04-15 | Aruze Corp | 遊技サーバ、遊技機、遊技管理サーバ及び遊技管理方法 |
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