JP2007287250A - 光ディスク用光学系 - Google Patents
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Abstract
【課題】カップリングレンズを持たなくても、情報の記録または再生時に発生する軸外収差、特に非点収差を良好に抑えることができる、記録密度が高い光ディスクに対する情報の記録または再生に好適な光ディスク用光学系を提供すること。
【解決手段】光ディスク用光学系は、光源と、光源から射出された光を光ディスクの記録面上に良好に結像させる対物レンズを有し、該光源と該対物レンズ間においてカップリングレンズを省略した構成の光ディスク用光学系であって、対物レンズの空気換算中心厚をd’(mm)、該光学系の結像倍率をM、空気換算物像間距離をL’(mm)としたとき、以下の条件、
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57
を満たす構成にした。
【選択図】図1
【解決手段】光ディスク用光学系は、光源と、光源から射出された光を光ディスクの記録面上に良好に結像させる対物レンズを有し、該光源と該対物レンズ間においてカップリングレンズを省略した構成の光ディスク用光学系であって、対物レンズの空気換算中心厚をd’(mm)、該光学系の結像倍率をM、空気換算物像間距離をL’(mm)としたとき、以下の条件、
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57
を満たす構成にした。
【選択図】図1
Description
この発明は、光ディスク、特に記録密度が高い光ディスクに対するデータの記録または再生を行う光情報記録再生装置に用いられる光ディスク用光学系に関する。
従来の光ディスク用光学系は、光源、カップリングレンズ、対物レンズ等から構成されていた。ここでカップリングレンズとは、光源から照射された光を平行光に変換するコリメートレンズ、あるいは光束の発散度(倍率)変換作用を持ったレンズなどをいう。カップリングレンズは、記録面上での収差の発生を抑える、あるいは光の利用効率を高めるなどの目的で用いられていた。ここで近年、光ディスク用光学系のコストダウン、およびより一層の小型化を図るために、構成部品の点数を削減することが検討されている。そして、該カップリングレンズを省略した構成、いわゆる有限共役系(有限系)の光ディスク用光学系として、以下のものが提案されている。
このことは、近年、多くの光情報記録再生装置に搭載される、DVDとCDに互換性を有する光ディスク用光学系についても同様のことがいえる。複数種類の光ディスクに互換性ある光ディスク用光学系では、より一層の部品点数の削減が要求される。なお、本文において、光情報記録再生装置と記した場合には、情報の記録専用装置、情報の再生専用装置、情報の記録および再生兼用装置、の全てを含むものとする。
ただし、有限共役系の光ディスク用光学系を採用すると、トラッキング等のために光軸に直交する方向にシフト(トラッキングシフト)させた場合に、無限共役系の構成に比べ、軸外光に起因する軸外収差、特に非点収差が大きく発生してしまう。そのため、有限共役系の光ディスク用光学系では、該非点収差を良好に補正する必要がある。そこで本出願人は、以下の特許文献3に開示するような構成を提案している。
しかしながら、DVD等の記録密度が高い光ディスクに対する情報の記録には、高いNAを持つ対物レンズによって小径なスポットを形成することが要求される。そのため、高NAで情報の記録または再生を行う光ディスク用の光学系において、より一層非点収差を良好に補正する構成が要望される。
そこで本発明は上記の事情に鑑み、カップリングレンズを使用しなくても、情報の記録または再生時に発生する軸外収差、特に非点収差を良好に抑えることができる、記録密度が高い光ディスクに対する情報の記録または再生に好適な光ディスク用光学系を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の光ディスク用光学系は、光源と、光源から射出された光を光ディスクの記録面上に良好に結像させる対物レンズを有し、該光源と該対物レンズ間においてカップリングレンズを持たない構成の光ディスク用光学系であって、対物レンズの空気換算中心厚をd’(mm)、該光学系の結像倍率をM、空気換算物像間距離をL’(mm)としたとき、以下の条件(1)、
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
を満たすことを特徴とする。
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
を満たすことを特徴とする。
または、本発明に係る光ディスク用光学系は、異なる保護層厚が異なる少なくとも二種類の光ディスクに対して情報の記録または再生を行う光ディスク用光学系であって、各光ディスクに対する情報の記録または再生に対応した波長の光を照射する複数の発光部を備える光源部と、光源部から射出された複数種類の波長の光をそれぞれ対応する光ディスクの記録面上に良好に結像させる対物レンズとを有し、光源部と対物レンズ間においてカップリングレンズを持たず、対物レンズの空気換算中心厚をd’(mm)、少なくとも保護層厚が薄い光ディスクに対する情報の記録または再生時において、光源部から照射された光が光ディスクの記録面上に良好に結像した状態における結像倍率をM、空気換算物像間距離をL’(mm)としたとき、以下の条件(1)、
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
を満たすことを特徴とする。
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
を満たすことを特徴とする。
本発明に係る光ディスク用光学系によれば、カップリングレンズを使用しない構成であっても、上記条件(1)を満たすように対物レンズの中心厚を適切に設定することにより、トラッキングシフトを行うことによって発生する非点収差を良好に補正することができる。
特に上記非点収差は、保護層厚が薄く記録密度が高い光ディスク使用時に、より良好に補正する必要がある。したがって、記録密度が異なる複数種類の光ディスクに対して互換性を持つ光ディスク用光学系の場合、少なくとも保護層厚が薄く記録密度が高い光ディスク使用時に、上記の条件(1)を満足することにより、光学系の小型化を図りつつも収差を良好に抑えることが可能となる。
なお、上記複数の発光部は、ディスクの記録面に対して平行にレンズが移動する方向およびディスクの記録面に対して垂直にレンズが移動する方向の双方と直交する方向に並んで配設することが好ましい(請求項3)。このように配設することにより、発光部の並びが対物レンズのトラッキングシフトの方向に一致しなくなる。従って請求項3に記載の発明のように構成すれば、対物レンズがトラッキングシフトした場合に対物レンズ光軸への入射角度が必要以上に高くなって収差が大きく発生するといった現象を防ぐことができる。
以上のように本発明によれば、対物レンズの中心厚、物像間距離、該対物レンズの結像倍率をそれぞれ好適な値に設定することにより、カップリングレンズを使用しなくても、情報の記録時または再生時において非点収差の発生が少ない光ディスク用光学系を提供することができる。なお本発明によれば、該光ディスク用光学系は、高NAで情報の記録または再生を行う光ディスクのみ使用可能な構成にすることもできるし、保護層厚の異なる複数規格の光ディスクに互換性を有する構成にすることもできる。
以下、この発明に係る光ディスク用光学系の実施形態を2つ説明する。図1は、第一実施形態に係る光ディスク用光学系10αと第一の光ディスク20Aを表す図である。光ディスク用光学系10αは、光源11、対物レンズ12を有する。第一の光ディスク20Aは、保護層が薄く記録密度が高い光ディスク(例えばDVD)を意味する。つまり、光ディスク用光学系10αは、記録密度が高い第一の光ディスク20Aに対して情報の記録または再生を行う光情報記録再生装置に搭載される光学系である。なお第一の光ディスク20Aは、図示しないターンテーブル上に載置され回転駆動される。
また図1に示すように、光ディスク用光学系10αは、光源11と対物レンズ12の間にカップリングレンズを持たない有限系である。つまり、光源11から照射されたレーザー光は発散光であり、対物レンズ12のみによって収束される。このことは、以下に述べる第二実施形態の光ディスク用光学系10βも同様である。
光源11は、比較的波長の短いレーザー光を発振する。光源11から照射されたレーザー光は、対物レンズ12を介して第一の光ディスク20Aの記録面上において小径のスポットを形成する。
対物レンズ12は、光源11側の面(面12a)および第一の光ディスク20A側の面(面12b)がともに非球面として構成される。
なお、本実施形態の光ディスク用光学系10αでは、対物レンズ12の少なくとも一方の面に、光軸を中心とした複数の微細な段差を有する輪帯状の回折構造を設けることも可能である。回折構造は、周囲の温度が変化した場合に対物レンズの材料の線膨張および屈折率変化によって発生する球面収差を、温度変化による光源11の発振波長の変化に伴い回折構造で発生する球面収差が変化することで相殺し、幅広い温度範囲に対して第一の光ディスク20Aの記録面上に良好なスポットを形成するために有益である。
対物レンズ12のトラッキングシフトにより発生する軸外収差のうち、非点収差は対物レンズ12の中心厚を調整することにより補正される。但し、レンズ中心厚を必要以上に厚くしすぎると、レンズ自体が重くなったり、十分な作動距離が確保できなくなるおそれがある。そこで光ディスク用光学系10αは、対物レンズ12の空気換算中心厚をd’(mm)、該光学系10αの結像倍率をM、空気換算物像間距離をL’(mm)としたとき、以下の条件(1)を満たすように構成される。
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
なおd’やL’は、詳しくは、空気換算した場合の中心厚や物像間距離であり、媒質の厚さをt(mm)、媒質の設計波長での屈折率をnとすると、Σ(t/n)で求まる。
図2は、条件(1)に示す値d’/(ML’)と非点収差との関係を示すグラフである。図2に示すグラフにおいて、横軸は条件(1)に示す値d’/(ML’)を示し、縦軸は非点収差の値(単位:λrms)を示す。図2に示すように、非点収差は、結像倍率に依存していることがわかる。さらに、結像倍率Mをどのように設定した場合であっても、非点収差が最小になるときのd’/(ML’)は、ほぼ同一であることがわかる。条件(1)は以上述べた結像倍率と非点収差との関係に基づき規定したものである。つまり、条件(1)を満たすように対物レンズの空気換算中心厚d’を設計することにより、結像倍率の如何を問わず、作動距離を確保しつつも非点収差を十分に抑える効果が得られる。
条件(1)において、d’を大きくしすぎて上限を超えると、対物レンズ自体が重くなる、あるいは十分な作動距離が確保できないといった問題が生じて好ましくない。また条件(1)において、d’を小さくしすぎて下限を下回ると、レンズ厚による非点収差抑制効果が十分に発揮されないため好ましくない。
以上が第一実施形態の光ディスク用光学系10αの説明である。続いて第二実施形態の光ディスク用光学系10βの説明をする。図3は、光ディスク用光学系10βと光ディスク20A、20Bを表す図である。図3において、上述した光ディスク用光学系10αと同一の構成部材は、同一符号を付してここでの説明は省略する。
図3に示す第二の光ディスク20Bは、第一の光ディスク20Aよりも保護層が厚く記録密度が低い光ディスク(例えばCD)を意味する。つまり、光ディスク用光学系10βは、保護層の厚みが異なる複数種類の光ディスク(ここでは二種類の光ディスク20A、20B)に対して情報の記録または再生を行う光情報記録再生装置に搭載される光学系である。なお第一実施形態と同様に、各光ディスク20A、20Bは、図示しないターンテーブル上に載置され回転駆動される。
光源11は、ディスクの記録面に対して垂直にレンズが移動する方向(図中、Y方向)およびディスクの記録面に対して平行にレンズが移動する方向(X方向)の双方に直交する方向(Z方向)に沿って配設された二つの発光部11A、11Bを有する。このように配設することにより、トラッキングのために対物レンズ12がシフトした場合でも、対物レンズに入射する光束の入射角度が無用に大きくなるのを抑えている。
記録密度の高い第一の光ディスク20Aに対して記録または再生を行う際には、記録面上において小径のスポットを形成するために、比較的短い第一の波長のレーザー光(以下、第一のレーザー光という)が光源11の発光部11Aから照射される。第一のレーザー光は、第一実施形態の光源11から照射されるレーザー光と略同一の波長を持つ。また、第二の光ディスク20Bに対して情報の記録または再生を行う際には、比較的大きな径のビームスポットを形成するために第一の波長よりも長い第二の波長のレーザー光(以下、第二のレーザー光という)が光源11の発光部11Bから照射される。
対物レンズ12は、第一実施形態と同様に各面12a、12bがともに非球面である。また、対物レンズ12の少なくとも一方の面は、光軸を中心とした複数の微細な段差を有する輪帯状の回折構造が設けられる。
上述した通り、第二の光ディスク20Bと第一の光ディスク20Aでは、保護層の厚さが異なる。このため、使用されるディスクによって球面収差が変化する。そこで、本実施形態においては、対物レンズ12の少なくとも一方の面(面12a)に光軸を中心とした複数の微細な段差を有する輪帯状の回折構造を設ける。そして、回折作用を利用して、各ディスク20A、20Bの保護層の違いにより発生する球面収差を補正する。但し、本発明に係る光ピックアップ光学系において、上記球面収差を補正する手段はこれに限定されるものではない。
図4は、対物レンズ12の光軸AXを含む面での断面形状の第一面12a近傍の拡大図である。対物レンズ12における第一面12aは、以下のように形成される。第一面12aは、光軸の周囲に位置する内側領域110と、内側領域110の周囲に位置する外側領域120とを有する。上記のとおり、内側領域110および外側領域120は、複数の微細な輪帯状の段差を有している。
面12aの内側領域110に形成された回折構造は、第一のレーザー光が第一の光ディスク20Aの記録面において略無収差で良好に結像し、かつ第二のレーザー光が第二の光ディスク20Bの記録面において略無収差で良好に結像するような回折構造を備えている。
また、面12aの外側領域120に形成された回折構造は、第一のレーザー光が第一の光ディスク20Aの記録面において良好に結像するような回折構造を備えている。これにより、内側領域110および外側領域120を透過する第一のレーザー光は、高NAとなって、第二の光ディスク20Bの記録面上において小径のスポットを形成する。一方、外側領域を透過した第二のレーザー光20Bは、大きな球面収差が発生するため記録面上では拡散してしまう。すなわち第二のレーザー光20Bは、内側領域を透過した光束のみが記録面上で結像し、比較的大きな径のスポットを形成する。
第二実施形態の光ディスク用光学系10βも、少なくとも第一の光ディスク20A使用時において、上述した条件(1)を満たすように構成される。これにより、カップリングレンズを省略した構成であっても、軸外光によって発生する非点収差を良好に抑えることができる。
以下、第一実施形態に基づく具体的実施例を1例、第二実施形態に基づく具体的実施例を3例、順に説明する。
第一実施形態の光ディスク用光学系10αは実施例1に具体的に示される。実施例1の光ディスク用光学系10αの概略構成は、図1に示される。実施例1の光ディスク用光学系10αの具体的な数値構成は、表1および表2に示されている。
表1中、Mは結像倍率、設計波長は情報の記録または再生に用いられる光ディスク(ここでは、第一の光ディスク20A)に最も適した波長(単位:nm)、NAはディスク側の開口数、L’は空気換算物像間距離である。表2中備考に示すように、面番号0が光源11、面番号1、2が対物レンズ12、面番号3、4が媒体である第一の光ディスク20Aの保護層および記録面を示している。表2中、rはレンズ各面の曲率半径(単位:mm)、dは第一の光ディスク20Aに対する情報の記録時または再生時におけるレンズ厚またはレンズ間隔(単位:mm)、nはd線(588nm)での屈折率、νはd線でのアッベ数である。
また、対物レンズ12の第一面12a(面番号1)および第二面12b(面番号2)は非球面である。その形状は光軸からの高さがhとなる非球面上の座標点の非球面の光軸上での接平面からの距離(サグ量)をX(h)、非球面の光軸上での曲率(1/r)をC、円錐係数をK、4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数をA4、A6、A8、A10、A12として、以下の式で表される。
各非球面を規定する円錐係数と非球面係数は、表3に示される。なお、表3における表記Eは、10を基数、Eの右の数字を指数とする累乗を表している。以下に示す各表においても同様である。
上記のように構成された実施例1の光ディスク用光学系10αは、d’/(ML’)が−0.61であるため条件(1)を満たす。
図5は、光ディスク用光学系10αにおいて、対物レンズ12の最大物体高さを400μmとしたときの非点収差図である。図5において、実線がサジタル像面を表し、破線がメリディオナル像面を表す。後述する各実施例2〜4で示す非点収差図においても同様である。
図6は、結像倍率Mを−0.1013に設定し、条件(1)を満たさない従来の光ディスク用光学系10γを示している。図6に示す従来の構成において上述した各実施形態の構成と同一の部材には同一の符号を付してある。また、図7は、図6に示す従来の構成で第一の光ディスク20A使用時の非点収差図を示す。
図7に示すように従来の構成は条件(1)を満たさないため、特にメリディオナル像面がアンダー(補正不足)になってしまい、好ましくない。これに対し、実施例1の構成であれば、図5に示すように、若干補正過剰の状態になっている。ここで、図5や図7、さらには以下に示す非点収差図は三次成分のみを評価している。一般に非点収差は、高次成分まで含めて評価した場合、三次成分が補正過剰になっている状態が良好に補正された状態とされる。つまり、実施例1の状態は、非点収差を高次成分まで含めて評価した場合に良好に補正された状態といえる。
このように、実施例1の光ディスク用光学系10αは、カップリングレンズを使用しない構成にすることにより、コストダウンと小型化を実現するとともに、条件(1)を満たすことにより、トラッキングシフト時において発生する非点収差を効果的に補正している。以上より、光ディスク用光学系10αは、第一の光ディスク20Aの記録面において情報の記録または再生に好適な小径のビームスポットを形成することができる。
次いで、第二実施形態の光ディスク用光学系10βの具体的実施例2〜4を説明する。実施例2の光ディスク用光学系10βの概略構成は、図8に示される。また、実施例3の光ディスク用光学系10βの概略構成は図9に示される。また、実施例4の光ディスク用光学系10βの概略構成は図10に示される。図8〜図10は、光ディスク用光学系10βを、各光ディスク使用時の光路ごとに分解して示している。各図において、(A)が第一の光ディスク20A使用時の構成を、(B)が第二の光ディスク20B使用時の構成を示す。
実施例2の光ディスク用光学系10βの具体的な数値構成は、表4および表5に示されている。
表5中、dは第二の光ディスク20Bに対する情報の記録時または再生時におけるレンズ厚またはレンズ間隔(単位:mm)である。実施例2の光ディスク用光学系10βにおいて、対物レンズ12の各面(面番号1、2)は非球面である。各非球面を規定する円錐係数と非球面係数は、表6に示される。
光路差関数φ(h)は、回折レンズの機能を光軸からの高さhでの光路長付加量の形で表現したものである。P2、P4、P6、…はそれぞれ2次、4次、6次、…の係数である。該回折構造を規定する光路差関数係数P2、…は、表7に示される。mは利用する回折光の次数を表し、本実施例ではm=1としている。
なお、表5〜表7に示すように、実施例2の対物レンズ12の第一面12a(面番号1)は、レンズの内側領域(h≦1.200)と外側領域(1.200<h≦1.70)とによって曲率半径rや非球面の形状、回折構造が異なっている。
実施例3の光ディスク用光学系10βの具体的数値構成は、表8および表9に示される。実施例1、2と同様に、対物レンズ12の各面(面番号1、2)は非球面である。各非球面を規定する円錐係数と非球面係数は、表10に示される。また、対物レンズ12の第一面12a(面番号1)には、回折構造が形成される。該回折構造を規定する各係数は表11に示される。なお、表9〜表11に示すように、対物レンズ12の第一面12a(面番号1)は、レンズの内側領域(h≦1.150)と外側領域(1.150<h≦1.498)とによって曲率半径rや非球面の形状、回折構造が異なっている。
実施例4の光ディスク用光学系10βの具体的数値構成は、表12および表13に示される。また、対物レンズ12の各非球面を規定する円錐係数および非球面係数は表14に、該レンズ12の第一面12aに設けられる回折構造を規定する各係数は表15にそれぞれ示される。なお、表13〜表15に示すように、対物レンズ12の第一面12a(面番号1)は、レンズの内側領域(h≦1.300)と外側領域(1.300<h≦1.825)とによって曲率半径rや非球面の形状、回折構造が異なっている。
表16は、実施例2から実施例4までの光ディスク用光学系10βにおいて、各光ディスク使用時における条件(1)の値をまとめた表である。表16に示すように、どの実施例の光ディスク用光学系10βも、少なくとも保護層が薄く記録密度が高い第一の光ディスク20A使用時には条件(1)を満たす。
図11から図13は、実施例2のから実施例4までの光ディスク用光学系10βにおいて、対物レンズ12の最大物体高を400μmとしたときの非点収差図である。
実施例2〜実施例4の光ディスク用光学系10βは、カップリングレンズを持たない構成にすることにより、コストダウンと系全体の小型化を実現している。さらに各実施例2〜実施例4の光ディスク用光学系10βは、少なくとも第一の光ディスク20A使用時に条件(1)を満たすことにより、トラッキングシフト時において発生する非点収差を効果的に抑えている。つまり、各実施例2〜実施例4の光ディスク用光学系10βは、第一の光ディスク20Aの記録面において情報の記録または再生に好適な小径のビームスポットを形成することができる。
以上が本発明の実施形態である。本発明に係る光ディスク用光学系は、上述した構成に限定されるものではない。本発明は、条件(1)を満たすように構成することにより、カップリングレンズを持たない有限共役系であっても非点収差の発生の少ないことを特徴とする。本発明は、該特徴を逸脱しない範囲で種々の変形を行うことができる。たとえば、上記各実施例では、光源を保護するためのカバーガラス等については具体的数値構成で省いているが、それらが含まれる構成をとることも可能である。
10α、10β 光ディスク用光学系
11 光源
12 対物レンズ
20A 第一の光ディスク
20B 第二の光ディスク
11 光源
12 対物レンズ
20A 第一の光ディスク
20B 第二の光ディスク
Claims (3)
- 光源と、前記光源から射出された光を光ディスクの記録面上に結像させる対物レンズを有し、該光源と該対物レンズ間においてカップリングレンズを持たない構成の光ディスク用光学系であって、
前記対物レンズの空気換算中心厚をd’(mm)、該光学系の結像倍率をM、空気換算物像間距離をL’(mm)としたとき、以下の条件(1)、
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
を満たすことを特徴とする光ディスク用光学系。 - 保護層厚が異なる少なくとも二種類の光ディスクに対して情報の記録または再生を行う光ディスク用光学系であって、
各光ディスクに対する情報の記録または再生に対応した波長の光を照射する複数の発光部を備える光源部と、
前記光源部から射出された複数種類の波長の光をそれぞれ対応する光ディスクの記録面上に結像させる対物レンズとを有し、
前記光源部と前記対物レンズ間においてカップリングレンズを持たず、
前記対物レンズの空気換算中心厚をd’(mm)、少なくとも前記保護層厚が薄い光ディスクに対する情報の記録または再生時において、前記光源部から照射された光が光ディスクの記録面上に略無収差で結像した状態における結像倍率をM、空気換算物像間距離をL’(mm)としたとき、以下の条件(1)、
−0.70≦d’/(ML’)≦−0.57・・・(1)
を満たすことを特徴とする光ディスク用光学系。 - 請求項2に記載の光ディスク用光学系において、
前記複数の発光部は、ディスクの記録面に対して平行にレンズが移動する方向及びディスクの記録面に対して垂直にレンズが移動する方向の双方と直交する方向に並んで配設されていることを特徴とする光ディスク用光学系。
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