JP2009301696A - 対物レンズ、光ピックアップ装置、光記録・再生装置 - Google Patents

対物レンズ、光ピックアップ装置、光記録・再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】対物レンズにおいて、十分な作動距離と良好な像高特性を有しながら軽量化を図る。
【解決手段】情報の記録または再生がなされる光記録媒体に光源から出射された光を収束させる対物レンズは、少なくとも1つの面が非球面とされた単玉レンズからなり、下記条件式(1)、(2)を満足する。
−0.90< R/R <−0.45 (1)
0.70< d/f <1.40 (2)
ただし、
:光源側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
:光記録媒体側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
d:光軸上の厚み(mm)
f:焦点距離(mm)
【選択図】図1

Description

本発明は、対物レンズ、光ピックアップ装置および光記録・再生装置に関するものであり、詳しくは、光源から出射された光を光記録媒体に収束させて情報の記録および再生の少なくとも一方を行う光ピックアップ装置用の対物レンズ、該対物レンズを備えた光ピックアップ装置、および該光ピックアップ装置が搭載された光記録・再生装置に関するものである。
従来、音声情報や映像情報、あるいはコンピュータ用のデータ情報等を記録するためにDVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)やCD(コンパクトディスク)等の光記録媒体が利用されているが、取り扱う情報量の急激な増加に伴い、光記録媒体の高密度化の要望が高まっている。光記録媒体の高密度化には、使用光の波長を短くすること、および光ピックアップ装置に用いられるピックアップ用の対物レンズの開口数(以下、NAともいう)を大きくすることが有効であることは知られている。近年では、出力波長が約405nmの半導体レーザを光源とし、NAが0.7以上の対物レンズを用いることにより、片面1層に約25GBもの情報が記録可能なBD(ブルーレイディスク)が実用化されるに到っている。このBDは、NAおよび光記録媒体の保護層の厚みの規格が上述したDVDおよびCDのものとは全く異なり、NAは0.85、保護層の厚みは0.1mmが現在の規格とされている。
今後、より一層の高密度化が要求されることは必定であるが、短波長化を促進することによってその要求を満たすことは難しいと考えられる。これは、波長が350nmより短い領域ではレンズ材料の光透過率が急激に低下するため、実用上十分な光利用効率が得られないという決定的な理由があるからである。このため、より高密度化を図るための残された方策は、対物レンズのNAをさらに大きなものとすることである。
高開口数(以下、高NAという)のピックアップ用対物レンズを設計する場合、組立時における工数の増大、生産効率の悪化さらにはコストの上昇といった問題を解決するために、単玉レンズの構成を採ることが有利とされている。高NAの単玉レンズからなるピックアップ用の対物レンズとしては、例えば下記特許文献1、2に記載のものが知られている。
特開2001−324673号公報 特開2003−337281号公報
ところで、高NAのピックアップ用の対物レンズでは、光記録媒体との衝突を防止し得る作動距離(ワーキングディスタンス:WD)を、系のコンパクト化を維持したまま確保することが難しく、特許文献1のものは、この点において改良の余地がある。また、ピックアップ用の対物レンズには、3ビーム方式のトラッキング制御にも十分に対応し得る程度に良好な軸外性能を保持することも強く求められている。さらに、フォーカスおよびトラッキングの制御において、より高速のレンズ駆動を行うことが好ましく、そのためにはレンズの軽量化も望まれるところである。
本発明はかかる事情に鑑みなされたもので、ピックアップ用の対物レンズとして高い光学性能を保持するとともに、十分な作動距離と良好な像高特性を有しながら軽量化が図られた対物レンズ、該対物レンズを備えた光ピックアップ装置、および該光ピックアップ装置が搭載された光記録・再生装置を提供することを目的とするものである。
本発明の対物レンズは、情報の記録または再生がなされる光記録媒体に光源から出射された光を収束させる対物レンズにおいて、少なくとも1つの面が非球面とされた単玉レンズからなり、下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とするものである。
−0.90< R/R <−0.45 (1)
0.70< d/f <1.40 (2)
ただし、
:光源側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
:光記録媒体側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
d:光軸上の厚み(mm)
f:焦点距離(mm)
ここで、本明細書において「光軸近傍」とは、光軸を含む微小範囲を意味し、光線が入射するレンズ面上の点とレンズの曲率中心とを結ぶ直線と、光軸とのなす角をφとしたとき、sinφ=φで近似できるいわゆる「近軸」の範囲をいう。
また、本発明の対物レンズにおいては、下記条件式(3)を満足することが好ましい。
−40< θ−θ <20 (3)
ただし、
θ:光源側の面に入射する最外光線が該面の法線となす角(°)
θ:光記録媒体側の面から射出する最外光線が該面の法線となす角(°)
さらに、本発明の対物レンズにおいては、下記条件式(4)を満足することが好ましい。
0.35<(n−1)Sinθ<0.80 (4)
ただし、
θ:光源側の面に入射する最外光線が該面の法線となす角(°)
n:レンズの屈折率
また、本発明の対物レンズにおいては、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
0.25< WD (5)
ただし、
WD:作動距離(mm)
ここで、本発明の対物レンズの「作動距離」とは、光記録媒体の光記録層に光源から出射された光を情報の記録または再生ができるように収束させた状態における、対物レンズの光記録媒体側の面頂点から光記録媒体の対物レンズ側の面までの距離をいう。
また、本発明の対物レンズにおいては、質量が0.5グラム以下とされていることが好ましい。
ここで、対物レンズの質量とは、対物レンズ全体の質量を意味し、例えば、対物レンズが、入射光束の収束に寄与しないフランジ部を有する場合は、該フランジ部も含めた質量をいう。
さらに、本発明の対物レンズにおいては、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
0.50< g/d <0.80 (6)
ただし、
g:光源側の面頂点における光軸に垂直な接平面からレンズの重心位置までの距離(mm)
また、本発明の対物レンズにおいては、光記録媒体側の開口数を0.70以上、0.98以下とすることができる。
なお、光源から出射されて本発明の対物レンズにより情報の記録または再生がなされる光記録媒体に収束される光(以下、使用光ともいう)の波長は400.0nm以上、410.0nm以下とすることができる。
また、本発明の対物レンズの光記録媒体側の開口数を0.85以上とし、光記録媒体の保護層の厚みを0.075mm以上、0.1mm以下とすることができる。
ここで、「本発明の対物レンズの光記録媒体側の開口数を0.85以上とし、光記録媒体の保護層の厚みを0.075m以上、0.1mm以下とすることができる」とは、本発明の対物レンズは、この条件を満たしながら、使用光をほぼ無収差(例えば波面収差が0.07λRMS以下)で収束できるという意味である。
また、本発明の対物レンズの光記録媒体側の開口数を0.85以上とし、波面収差のRMS(Root Mean Square)が光記録媒体の表面からt1mm該光記録媒体の内部に入った位置で最も小さくなるように構成したとき、このt1を0.075mm以上、0.1mm以下とすることができる。
ここで、上記のf、θ、θ、n、開口数、波面収差は、使用光の波長におけるものである。
なお、対物レンズの開口数は、レンズ自身の有効径や、共に配設される絞りによって決められる開口径が既知の場合はこれらと焦点距離から決めることができるが、これらが既知でない場合は、例えば、使用光をほぼ無収差(例えば波面収差が0.07λRMS以下)で収束できる最大のレンズ径、あるいは、使用光を情報の記録または再生をするために必要なスポット径に収束できる最大のレンズ径を実質的な有効径とし、この実質的な有効径を用いて開口数を決めることができる。
本発明の光ピックアップ装置は、上記本発明の対物レンズを備えたことを特徴とするものである。
本発明の光記録・再生装置は、上記本発明の光ピックアップ装置が搭載されていることを特徴とするものである。
なお、本発明の光記録・再生装置は、記録だけあるいは再生だけの機能を有するものであってもよく、あるいは記録および再生の両方の機能を有するものであってもよい。また、本発明の光記録・再生装置は、ある光記録媒体に対しては記録を行い、別の光記録媒体に対しては再生を行うものであってもよいし、ある光情報記録媒体に対しては記録または再生を行い、別の光情報記録媒体に対しては記録および再生を行うものであってもよい。なお、ここでいう再生とは、単に情報を読み取ることを含むものである。
本発明の対物レンズは、少なくとも1つの面が非球面とされているため、諸収差を良好に補正することが可能であり、さらに単玉レンズとされているため、レンズの軽量化に貢献でき、フォーカスおよびトラッキングの制御において、より高速なレンズ駆動を行ない得るレンズ重量とすることが可能となる。
また、本発明の対物レンズは、条件式(1)を満足するように構成されているため、NAが大きい単玉レンズにおいて、製造誤差による収差の劣化を抑制しつつ、十分な作動距離を確保することが容易となり、系のコンパクト化を維持したまま、対物レンズが光ディスク基板と衝突する事態を防止することができる。
さらに、本発明の対物レンズは、条件式(2)を満足するように構成されているため、良好な像高特性を得ることができるとともに、必要とされる作動距離を確保することができる。また、レンズのより軽量化を図ることができ、将来における、レンズ駆動の省力化および装置の小型化の要請に応えることができる。
また、本発明によれば、上記効果を奏する本発明の対物レンズを備えた光ピックアップ装置および光記録・再生装置を提供することができる。
本発明の実施例1に係る対物レンズを模式的に示す断面図 本発明の実施例2に係る対物レンズを模式的に示す断面図 本発明の実施例3に係る対物レンズを模式的に示す断面図 本発明の実施例4に係る対物レンズを模式的に示す断面図 本発明の実施例5に係る対物レンズを模式的に示す断面図 本発明の実施例6に係る対物レンズを模式的に示す断面図 本発明の実施形態に係る光ピックアップ装置の概略的な構成図 本発明の実施例1に係る対物レンズの波面収差図 本発明の実施例2に係る対物レンズの波面収差図 本発明の実施例3に係る対物レンズの波面収差図 本発明の実施例4に係る対物レンズの波面収差図 本発明の実施例5に係る対物レンズの波面収差図 本発明の実施例6に係る対物レンズの波面収差図 本発明の実施例1に係る対物レンズの保護層厚と波面収差の関係を示す図 本発明の実施例2に係る対物レンズの保護層厚と波面収差の関係を示す図 本発明の実施例3に係る対物レンズの保護層厚と波面収差の関係を示す図 本発明の実施例4に係る対物レンズの保護層厚と波面収差の関係を示す図 本発明の実施例5に係る対物レンズの保護層厚と波面収差の関係を示す図 本発明の実施例6に係る対物レンズの保護層厚と波面収差の関係を示す図 本発明の実施形態に係る光記録・再生装置の概略的な斜視図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1〜図6は、本発明の実施形態にかかる対物レンズの構成を示す断面図であり、後述の実施例1〜6の対物レンズに対応している。また、図7は、本発明の実施形態にかかる光ピックアップ装置の構成を示す図である。
まず、図7を参照しながら、本発明の実施形態にかかる光ピックアップ装置10について説明し、その後、本発明の実施形態にかかる対物レンズについて詳しく説明する。
光ピックアップ装置10は、本発明の実施形態にかかる対物レンズ8と、光源である半導体レーザ1と、半導体レーザ1からの出射光に対して45°傾けて配置されたハーフミラー6と、コリメータレンズ7と、フォトダイオード13とを備える。光ピックアップ装置10は、情報の記録または再生がなされる光記録媒体9に半導体レーザ1から出射された光を対物レンズ8により収束させて、情報の記録および再生の少なくとも一方を行うものである。
以下の本実施形態の説明では、光記録媒体9としてブルーレイディスクを用いた例について説明するが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。現在のブルーレイディスクの規格は、NAが0.85、使用光の波長が405nm、保護層の厚みが0.1mmとされている。ただし、光記録層の位置は、1層ディスクと2層ディスクとで異なり、1層ディスクでは表面から0.100mm、2層ディスクでは表面から0.075mmと0.100mmの位置に光記録層が設けられている。
光ピックアップ装置10は、さらに、対物レンズ8を保持するレンズホルダ15と、対物レンズ8の光源側に配置されたマスク16とを備える。レンズホルダ15は、対物レンズ8のフランジ部の光源側平面および外周側面の一部において対物レンズ8と接着固定されており、かつ不図示のアクチュエータと一体化されている。このアクチュエータを含むサーボ機構により対物レンズ8のトラッキング操作およびフォーカシング操作が行われる。マスク16は、対物レンズ8の光記録媒体側のNAが所望の値になるように、所定の開口径を有するものである。
半導体レーザ1は、波長405nmの青色域のレーザ光を出力する光源である。なお、本発明の光源としては、波長400.0nm以上、410.0nm以下のレーザ光を出力するものを用いることができる。
コリメータレンズ7は、図7において模式的に示されたものであって1枚構成のものとは限られず、複数枚のレンズから構成することも可能である。コリメータレンズ7により、半導体レーザ1からの光は、平行光束の状態で対物レンズ8の光源側の面に入射するように構成されている。
フォトダイオード13としては、例えば受光部が4分割されたものを用いることができる。
光記録媒体9の内部には、信号情報を担持したピット(物理的に凹部とされていなくてもよい)がトラック状に配列されて、情報の記録また再生をなしうる光記録層9bが形成されている。光記録媒体9の対物レンズ側の表面から光記録層9bまでの間には、光源の光に対して透明な保護層9aが形成されている。光記録媒体9の保護層9aの厚みは0.1mmである。なお、本発明に適用される光記録媒体9としては、光記録層が1層のみの1層ディスクと、光記録層が2層ある2層ディスクのいずれでも使用可能である。図7では概念的に光記録層9bを図示しており、必ずしも1層ディスクの光記録媒体9を示すものではない。
上記構成の光ピックアップ装置10において、半導体レーザ1から出射されたレーザ光は、ハーフミラー6により光路を90°折り曲げられ、コリメータレンズ7により略平行光化され、対物レンズ8の屈折作用により収束される。この屈折作用により、対物レンズ8の光記録媒体側の面からの出射光束が、光記録媒体の情報の記録または再生がなされる光記録層9b上に良好に収束される。このとき、前述のサーボ機構により対物レンズ8を駆動することにより、収束された光は光記録媒体9の光記録層9b上に位置することができる。
光記録層9bからの反射光は信号情報を担持した状態で対物レンズ8、コリメータレンズ7、ハーフミラー6を透過し、フォトダイオード13に入射する。フォトダイオード13では、分割された4つの受光部の各受光量に応じた電気信号が出力され、この電気信号に基づき不図示の演算手段において所定の演算がなされ、データ信号、およびフォーカスとトラッキングの各エラー信号が得られる。
ここで、ハーフミラー6は光記録媒体9からの戻り光の光路に対して45°傾いた状態で挿入されているので、ハーフミラー6を透過した光ビームは非点収差を有することになり、4分割のフォトダイオード13上におけるビームスポットの形状に応じてフォーカスのエラー量が決定されることとなる。すなわち、従来、シリンドリカルレンズにより非点収差を発生させて光検出を行う方法が知られているが、本実施形態のハーフミラー6は、この方法におけるシリンドリカルレンズと同様の作用をなすものである。なお、半導体レーザ1とハーフミラー6との間にグレーティング等の光学素子を挿入して3ビームに分割することによりトラッキングエラーを検出するようにしてもよい。
次に、図1〜図6を参照しながら、本実施形態にかかる対物レンズ8について詳細に説明する。対物レンズ8は、単玉レンズからなり、図1に示す例では、光軸AXの近傍において光源側の面8aおよび光記録媒体側の面8bがいずれも凸面とされている。単玉レンズとすることにより、組立時のレンズ同士のアライメント調整が不要になり、製造効率の向上およびコストの低減を図ることができる。
また、対物レンズ8は、少なくとも1面が非球面とされ、好ましくは両面とも非球面とされる。この非球面は、下記に示す非球面式により表される回転対称な非球面からなることがより好ましい。このような回転対称な非球面とすることにより、球面収差やコマ収差等の諸収差を良好に補正することが可能となり、確実にフォーカシングおよびトラッキングをなし、記録・再生が良好に行われるように構成することができる。なお、対物レンズ8に形成される非球面の面形状は、使用光が光記録層9bに良好に収差補正されて収束されるように、適宜設定されることが好ましい。
Figure 2009301696
また、対物レンズ8は、下記条件式(1)、(2)を満足するように構成されている。
−0.90< R/R <−0.45 (1)
0.70< d/f <1.40 (2)
ただし、
:光源側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
:光記録媒体側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
d:光軸上の厚み(mm)
f:焦点距離(mm)
条件式(1)は、対物レンズ8の光源側の面8aと光記録媒体側の面8bの光軸近傍の曲率半径の比、R/Rの範囲を規定するものである。条件式(1)の上限を超えると、高NAの単玉レンズからなる対物レンズ8において、十分な長さの作動距離を確保することが困難になる。条件式(1)の下限を超えると、面ずれ等の製造誤差による収差の劣化が大きくなり、ピックアップ用の対物レンズとして要求される高い光学性能を確保することが困難になる。すなわち、条件式(1)は、製造誤差による収差の劣化を抑制しつつ、十分な作動距離を確保するための好適な範囲を規定するものである。したがって、例えば、ブルーレイディスク用途等の高NAの対物レンズにおいても、必要とされる作動距離を確保することが容易となり、系のコンパクト化を維持したまま、対物レンズが光記録媒体と衝突する事態を防止することができる。
また、条件式(1)においてR/Rが負の値をとることから、光軸近傍において対物レンズ8は両凸レンズの形状を有することになる。レンズを軽量化するには比重の小さい材料を用いることが好ましく、比重の小さい材料は、一般的に屈折率が小さくなる傾向があり、屈折率の小さい材料で単玉レンズからなる高NAの対物レンズを構成する場合は、両凸レンズを採用した方が、正メニスカスレンズに比べ球面収差の補正上有利である。特に、対物レンズ8の材料に例えば屈折率が1.75以下のものを用いた場合には、大きな球面収差の補正効果が得られ、さらに屈折率が1.69以下の材料を用いた場合にはより大きな球面収差の補正効果が得られる。
条件式(2)は、対物レンズ8の光軸上の厚みと焦点距離の比、いわばレンズ厚を焦点距離で正規化した数値の範囲を規定するものである。条件式(2)の上限および下限のいずれを超えても、像高特性を波面収差で評価したときの高次の諸収差成分が過大となり、像高特性が劣化してしまうことになる。また、条件式(2)の上限を超えると、高NAの単玉レンズからなる対物レンズ8において、十分な長さの作動距離を確保することが困難になるとともに、レンズ厚が大きくなるためにレンズ重量も増加してしまう。すなわち、条件式(2)を満足することにより、良好な像高特性を得ることができるとともに、必要とされる作動距離を確保することができ、レンズの軽量化を図ることができる。レンズを軽量化することにより、小さな電力でフォーカス制御用あるいはトラッキング制御用のアクチュエータの駆動が可能となり、また、高速の駆動が可能になる。
さらに、上記条件式(2)に替えて、下記条件式(2−1)を満足することで、上記作用効果をより高めることができる。
1.05< d/f <1.35 (2−1)
また、本実施形態の対物レンズ8においては、下記条件式(3)〜(6)を満足することが好ましい。なお、好ましい態様としては、下記条件式(3)〜(6)のいずれか1つを満足するものであればよく、または任意の組み合わせを満足するものでもよい。
−40< θ−θ <20 (3)
0.35<(n−1)Sinθ<0.80 (4)
0.25< WD (5)
0.50< g/d <0.80 (6)
ただし、
θ:光源側の面に入射する最外光線が該面の法線となす角(°)
θ:光記録媒体側の面から射出する最外光線が該面の法線となす角(°)
n:レンズの屈折率
WD:作動距離(mm)
g:光源側の面頂点における光軸AXに垂直な接平面からレンズの重心位置Gまでの距離(mm)
条件式(3)は、高NAとされた単玉レンズにおいて、高性能化を達成するための条件を規定するものであり、条件式(3)の上限および下限のいずれを超えた場合にも、像高特性の劣化を招来し、偏心に対する感度も高くなってしまう。
条件式(4)は、高NAとされた単玉レンズにおいて、製造容易性と高性能化の両者を満足し得る条件を規定するものである。条件式(4)の上限を超えると、角度θが大きくなり過ぎてレンズの製造性が悪化するか、屈折率の点から実用可能な光学材料を見出すことが困難となる。条件式(4)の下限を超えると、高NAとすることが困難となる。
条件式(5)は、対物レンズ8が光ピックアップ装置に搭載された場合を考慮して、このときの作動距離を具体的な数値範囲で規定したものである。条件式(5)の下限を超えると、作動距離が短すぎて対物レンズ8と光記録媒体9とが衝突する虞が生じる。
条件式(6)は、対物レンズ8が光ピックアップ装置に搭載されて、駆動される場合を考慮して、対物レンズ8の重心位置Gの好適な範囲を規定したものである。すなわち、この条件式(6)は、光ピックアップ装置の安定した動作を確保するためには、その光軸上の厚みの中点位置から極端に離れた位置に対物レンズの重心位置Gを設定すべきではないこと、および、ピックアップ用の対物レンズが、光源側に大きな曲率の凸面を向けた形状とされていることから、その光軸上の厚みの中点位置よりも光記録媒体側の所定の範囲に対物レンズの重心位置Gを設定するようにしないと、対物レンズの形状によっては、光ピックアップ装置の安定した動作が損なわれ、かつ、レンズ設計の自由度が大幅に制限される、との各事情を解決しうる範囲を考慮して規定されたものである。したがって、条件式(6)を満足することにより、レンズ設計の自由度を失うことなく、光ピックアップ装置の安定した動作を確保することが可能となる。
また、本実施形態の対物レンズ8においては、光記録媒体側のNAを0.70以上、0.98以下とすることが好ましい。NAを0.70〜0.98まで大きく設定することにより、光記録媒体9の光記録層9b上に集光させるスポット径を小さくすることが可能となり、高密度の記録・再生が可能となる。また、今後、開発されるであろう、新たな光記録媒体に対しても、より高密度な記録・再生が可能となる。なお、本実施形態の対物レンズ8においては、NAを0.85以上とすることがより好ましく、この場合は上記効果が得られるとともに、現在のブルーレイディスクの規格のNAに対応可能となる。
また、本実施形態の対物レンズ8においては、光源から出射された光が400.0nm以上、410.0nm以下のとき、情報の記録・再生が可能となるように、この光を光記録媒体に良好に収束させるものであることが好ましい。ブルーレイディスクの規格の波長は405nmであるが、半導体レーザの出力波長は必ずしも安定しておらず、また個々の半導体レーザにより出力波長のバラツキがあるため、これらに対応可能な対物レンズとすることが好ましい。
また、本実施形態の対物レンズ8においては、光記録媒体9の保護層9aの厚みが0.075mm以上、0.1mm以下の範囲にあるとき、その厚みの範囲内で良好な像を結ぶ位置を有することが好ましい。
また、本実施形態の対物レンズ8においては、波面収差のRMSが光記録媒体の表面からt1mm該光記録媒体の内部に入った位置で最も小さくなるように構成したとき、このt1が0.075mm以上、0.1mm以下とされていることが好ましい。
上記t1の条件は、2層ディスクにおいて、記録媒体レンズ側表面から0.075mmと0.100mmの媒体内部位置に各記録層が設けられている場合に、その両方の記録層位置に良好な像を結ばせるための条件である。t1が上記範囲を超えた場合、2つの記録層のうちの一方に結んだ像は良好であっても、他方に結んだ像は劣化することになり、2つの面の結像の状態に大きな差が生じることとなる。
また、上記t1の条件は、光ピックアップ装置が、各記録面位置への結像の状態を改善するために、例えば、レンズを光軸方向に移動して調整するなどの収差補正装置を有する場合は、収差補正のためのレンズ移動距離などの光ピックアップ装置にかかる負荷をできるだけ小さくするための条件でもあり、これによれば収差補正にかかる時間を短縮することにも寄与する。
また、本実施形態の対物レンズ8においては、高密度記録媒体を記録再生する際にフォーカス制御およびトラッキング制御を行うアクチュエータの負担を軽減するために、その質量は小さければ小さい方が良く、例えば、0.5グラム以下とすることが好ましく、さらには、0.1グラム以下とすることがより好ましく、さらには好ましくは0.02グラム以下である。
対物レンズ8の材料としては、プラスチックを用いることができる。プラスチック材料を用いることによる利点としては、製造コストの低減、軽量化され高速での記録および読取りが可能になること、金型の加工性が向上すること、が挙げられる。
あるいは、対物レンズ8の材料としては、ガラスを用いることができる。ガラス材料を用いることによる利点としては、温度や湿度の影響を受けにくいこと、短波長の光で長い時間使用しても透過率の劣化が少ない材料の入手が容易であること、が挙げられる。
以下、本発明の対物レンズについて、実施例を示してさらに具体的に説明する。実施例1〜6の対物レンズのレンズ断面図を図1〜図6に、軸上に関する波面収差図を図8〜図13に、保護層の厚みに対する波面収差の変化を図14〜図19にそれぞれ示す。なお、図1〜図6には、光記録媒体9の保護層9a、概念的な記録層9bも図示している。
<実施例1>
実施例1の対物レンズ8は、ガラス製の単玉レンズからなり、図1に示すように、光源側の面8aおよび光記録媒体側の面8bが、光軸近傍においてともに凸面とされており、光源側の面8aが光記録媒体側の面8bよりも相対的に強い曲率の凸面とされている。また、本実施例の対物レンズ8は、両面とも回転対称な非球面とされている。
下記表1の上段に、この実施例1に係る対物レンズ8のレンズデータとして、光源側の面を1として、光源側から光記録媒体側に向かうに従い順次増加するように面番号を付し、各面の曲率半径R(mm)、面間隔D(mm)、ならびに使用光波長に対する屈折率Nを示す。ただし、非球面の曲率半径の欄には非球面と記載している。なお、レンズデータには、光記録媒体9の保護層9aもあわせて示している。
下記表1の中段に、この実施例1に係る対物レンズ8の非球面データとして、前述の非球面式における光軸近傍の曲率C、各非球面係数K、A〜A20(偶数次の係数のみ)を示す。K、A〜A20の数値の「E−j」(j:整数)は「×10−j」を意味し、「E+00」は「×10」を意味する。非球面データでは、対物レンズの光源側の面8aを第1面、光記録媒体側の面8bを第2面としている。
また、下記表1の下段に、この実施例1に係る対物レンズ8の各種データを示す。波長λは使用光波長(設計波長)であり、表1の下段に示す各種データの各数値は、この使用光波長におけるものである。表中のR、Rは、光源側に凸の場合を正、光記録媒体側に凸の場合を負としている。保護層の厚みt1は、光記録媒体の対物レンズ側の表面から波面収差のRMSが最小値をとる位置までの保護層の厚みである。軸上波面収差は上記厚みt1の位置におけるものである。軸外波面収差は、全画角1°のときのものである。なお、上述したデータの意味は、実施例2〜6についても同様である。
Figure 2009301696
実施例1の対物レンズは、波長λが405.0nmの使用光に対し、0.85という大きなNAを達成しながら、表1の軸上波面収差の値および図8に示すように、波面収差が良好であり、光記録媒体9の光記録層9bにこの使用光を良好に収束させることができる。また、実施例1の対物レンズは、表1に示すように、0.343mmと十分な長さの作動距離を確保するとともに、軸外波面収差が0.017λRMSであることから良好な像高特性も実現しており、さらに、質量も0.014グラムと軽量化されている。
実施例1の対物レンズ8は、光記録媒体9として2層ディスクのものを想定しており、2層ディスクに対応させるために、2つの記録層の中間位置で収差が良好となるように設定されている。すなわち、実施例1の対物レンズは、図14に示すように、光記録媒体9の表面から0.0875mmの位置で最も波面収差が小さくなるように構成されており、この位置での軸上波面収差は0.0009λRMSである。
<実施例2>
実施例2の対物レンズ8は、ガラス製の単玉レンズからなり、図2に示すように、光源側の面8aおよび光記録媒体側の面8bが、光軸近傍においてともに凸面とされており、光源側の面8aが光記録媒体側の面8bよりも相対的に強い曲率の凸面とされている。また、本実施例の対物レンズ8は、両面とも回転対称な非球面とされている。
この実施例2に係るデータとして、下記表2の上段にレンズデータ、中段に非球面データ、下段に各種データを示す。
Figure 2009301696
実施例2の対物レンズは、波長λが405.0nmの使用光に対し、0.85という大きなNAを達成しながら、表2の軸上波面収差の値および図9に示すように、波面収差が良好であり、光記録媒体9の光記録層9bにこの使用光を良好に収束させることができる。また、実施例2の対物レンズは、表2に示すように、0.337mmと十分な長さの作動距離を確保するとともに、軸外波面収差が0.017λRMSであることから良好な像高特性も実現しており、さらに、質量も0.014グラムと軽量化されている。
実施例2の対物レンズ8は、光記録媒体9として1層ディスクのものを想定しており、図15に示すように、光記録媒体9の表面から0.1mmの位置で最も波面収差が小さくなるように構成されており、この位置での軸上波面収差は0.0010λRMSである。
<実施例3>
実施例3の対物レンズ8は、プラスチック製の単玉レンズからなり、図3に示すように、光源側の面8aおよび光記録媒体側の面8bが、光軸近傍においてともに凸面とされており、光源側の面8aが光記録媒体側の面8bよりも相対的に強い曲率の凸面とされている。また、本実施例の対物レンズ8は、両面とも回転対称な非球面とされている。
この実施例3に係るデータとして、下記表3の上段にレンズデータ、中段に非球面データ、下段に各種データを示す。
Figure 2009301696
実施例3の対物レンズは、波長λが408.0nmの使用光に対し、0.85という大きなNAを達成しながら、表3の軸上波面収差の値および図10に示すように、波面収差が良好であり、光記録媒体9の光記録層9bにこの使用光を良好に収束させることができる。また、実施例3の対物レンズは、表3に示すように、0.502mmと十分な長さの作動距離を確保するとともに、軸外波面収差が0.029λRMSであることから良好な像高特性も実現しており、さらに、質量も0.015グラムと軽量化されている。
実施例3の対物レンズ8は、光記録媒体9として1層ディスクのものを想定しており、図16に示すように、光記録媒体9の表面から0.1mmの位置で最も波面収差が小さくなるように構成されており、この位置での軸上波面収差は0.0019λRMSである。
<実施例4>
実施例4の対物レンズ8は、プラスチック製の単玉レンズからなり、図4に示すように、光源側の面8aおよび光記録媒体側の面8bが、光軸近傍においてともに凸面とされており、光源側の面8aが光記録媒体側の面8bよりも相対的に強い曲率の凸面とされている。また、本実施例の対物レンズ8は、両面とも回転対称な非球面とされている。
この実施例4に係るデータとして、下記表4の上段にレンズデータ、中段に非球面データ、下段に各種データを示す。
Figure 2009301696
実施例4の対物レンズは、波長λが405.0nmの使用光に対し、0.85という大きなNAを達成しながら、表4の軸上波面収差の値および図11に示すように、波面収差が良好であり、光記録媒体9の光記録層9bにこの使用光を良好に収束させることができる。また、実施例4の対物レンズは、表4に示すように、0.390mmと十分な長さの作動距離を確保するとともに、軸外波面収差が0.019λRMSであることから良好な像高特性も実現しており、さらに、質量も0.009グラムと軽量化されている。
実施例4の対物レンズ8は、光記録媒体9として2層ディスクのものを想定しており、図17に示すように、光記録媒体9の表面から0.0875mmの位置で最も波面収差が小さくなるように構成されており、この位置での軸上波面収差は0.0083λRMSである。
<実施例5>
実施例5の対物レンズ8は、プラスチック製の単玉レンズからなり、図5に示すように、光源側の面8aおよび光記録媒体側の面8bが、光軸近傍においてともに凸面とされており、光源側の面8aが光記録媒体側の面8bよりも相対的に強い曲率の凸面とされている。また、本実施例の対物レンズ8は、両面とも回転対称な非球面とされている。
この実施例5に係るデータとして、下記表5の上段にレンズデータ、中段に非球面データ、下段に各種データを示す。
Figure 2009301696
実施例5の対物レンズは、波長λが405.0nmの使用光に対し、0.85という大きなNAを達成しながら、表5の軸上波面収差の値および図12に示すように、波面収差が良好であり、光記録媒体9の光記録層9bにこの使用光を良好に収束させることができる。また、実施例5の対物レンズは、表5に示すように、0.313mmと十分な長さの作動距離を確保するとともに、軸外波面収差が0.016λRMSであることから良好な像高特性も実現しており、さらに、質量も0.006グラムと軽量化されている。
実施例5の対物レンズ8は、光記録媒体9として2層ディスクのものを想定しており、図18に示すように、光記録媒体9の表面から0.0875mmの位置で最も波面収差が小さくなるように構成されており、この位置での軸上波面収差は0.0036λRMSである。
<実施例6>
実施例6の対物レンズ8は、プラスチック製の単玉レンズからなり、図6に示すように、光源側の面8aおよび光記録媒体側の面8bが、光軸近傍においてともに凸面とされており、光源側の面8aが光記録媒体側の面8bよりも相対的に強い曲率の凸面とされている。また、本実施例の対物レンズ8は、両面とも回転対称な非球面とされている。
この実施例6に係るデータとして、下記表6の上段にレンズデータ、中段に非球面データ、下段に各種データを示す。
Figure 2009301696
実施例6の対物レンズは、波長λが405.0nmの使用光に対し、0.85という大きなNAを達成しながら、表6の軸上波面収差の値および図13に示すように、波面収差が良好であり、光記録媒体9の光記録層9bにこの使用光を良好に収束させることができる。また、実施例6の対物レンズは、表6に示すように、0.375mmと十分な長さの作動距離を確保するとともに、軸外波面収差が0.016λRMSであることから良好な像高特性も実現しており、さらに、質量も0.01グラムと軽量化されている。
実施例6の対物レンズ8は、光記録媒体9として2層ディスクのものを想定しており、図19に示すように、光記録媒体9の表面から0.0875mmの位置で最も波面収差が小さくなるように構成されており、この位置での軸上波面収差は0.0041λRMSである。
表7に、実施例1〜6における上記条件式(1)〜(6)に対応する値を示す。表7からわかるように、実施例1〜6のいずれも、条件式(1)〜(6)((2−1)を含む)を全て満足している。
Figure 2009301696
次に、図20を参照しながら、本発明の実施形態にかかる光記録・再生装置について説明する。図20は、本発明の一実施形態にかかる光記録・再生装置30の概略的な斜視図である。光記録・再生装置30は、内部に本発明の実施形態にかかる光ピックアップ装置32を備えたものであり、前面には光記録媒体を挿入する挿入部34と、記録、再生、停止等の各種操作を行うための操作ボタン35a、35b、35cが設けられている。光記録・再生装置30は、本発明の実施形態にかかる対物レンズを備えているため、例えばブルーレイディスクからなる光記録媒体に良好に記録または再生を行うことができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、非球面係数、面間隔および屈折率の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
例えば、本発明の対物レンズとしても、実施例のもののように光源側の面および光記録媒体側の面のいずれもが回転対称な非球面とされている構成に限られるものではない。少なくとも一方の面(一方の面であれば光源側の面とする方が望ましい)を非球面とすれば、他面は、平面あるいは球面とすることが可能である。
また、上記実施形態ではNAを0.85以上とすることが好ましいとし、実施例の対物レンズとしてNAが0.85のものを挙げたが、開口数が0.85を若干下回るものとして設計した対物レンズであっても、対物レンズの他の条件又は仕様を、NAが0.85を若干下回ることによって生じる不具合を補完するように適宜変更すれば、NAが0.85を基準仕様とした光記録・再生装置用の光ピックアップ装置に供することができる。
また、例えば、本発明の光記録・再生装置が備える光ピックアップ装置、操作ボタンの数は、図20に示す例のものに限定されず、任意に設定可能である。
また、上記実施形態の説明では、光記録媒体としてブルーレイディスクを用いた例について説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。本発明の対物レンズ、光ピックアップ装置、光記録・再生装置は、光記録媒体として他の短波長光用光記録媒体、例えば、いわゆるAOD(HD−DVD)ディスク等を用いる場合にも適用可能である。
また、今後、光記録媒体として上記以外の、例えば使用光波長がさらに紫外線領域まで短波長化した規格のものが開発されることも想定されるが、その場合にも勿論、本発明を適用することが可能である。この場合、レンズ材料として、使用光波長において良好な透過率を有する材料を用いることが好ましく、例えば、本発明の対物レンズのレンズ材料として蛍石や石英を用いることも可能である。
1 半導体レーザ
6 ハーフミラー
7 コリメータレンズ
8 対物レンズ
8a 光源側の面
8b 光記録媒体側の面
9 光記録媒体
9a 保護層
9b 光記録層
10 光ピックアップ装置
11 レーザ光
13 フォトダイオード
15 レンズホルダ
16 マスク
30 光記録・再生装置
AX 光軸
G 重心位置

Claims (12)

  1. 情報の記録または再生がなされる光記録媒体に光源から出射された光を収束させる対物レンズにおいて、
    少なくとも1つの面が非球面とされた単玉レンズからなり、
    下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする対物レンズ。
    −0.90< R/R <−0.45 (1)
    0.70< d/f <1.40 (2)
    ただし、
    :光源側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
    :光記録媒体側の面の光軸近傍の曲率半径(mm)
    d:光軸上の厚み(mm)
    f:焦点距離(mm)
  2. 下記条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1記載の対物レンズ。
    −40< θ−θ <20 (3)
    ただし、
    θ:光源側の面に入射する最外光線が該面の法線となす角(°)
    θ:光記録媒体側の面から射出する最外光線が該面の法線となす角(°)
  3. 下記条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の対物レンズ。
    0.35<(n−1)Sinθ<0.80 (4)
    ただし、
    θ:光源側の面に入射する最外光線が該面の法線となす角(°)
    n:レンズの屈折率
  4. 下記条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の対物レンズ。
    0.25< WD (5)
    ただし、
    WD:作動距離(mm)
  5. 質量が0.5グラム以下とされていることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載の対物レンズ。
  6. 下記条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項記載の対物レンズ。
    0.50< g/d <0.80 (6)
    ただし、
    g:光源側の面頂点における光軸に垂直な接平面からレンズの重心位置までの距離(mm)
  7. 前記光記録媒体側の開口数が0.70以上、0.98以下であることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載の対物レンズ。
  8. 前記光の波長が400.0nm以上、410.0nm以下であることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項記載の対物レンズ。
  9. 前記光記録媒体側の開口数が0.85以上であり、前記光記録媒体の保護層の厚みが0.075mm以上、0.1mm以下であることを特徴とする請求項8記載の対物レンズ。
  10. 前記光記録媒体側の開口数が0.85以上であり、波面収差のRMSが前記光記録媒体の表面からt1mm該光記録媒体の内部に入った位置で最も小さくなるように構成され、前記t1が0.075mm以上、0.1mm以下であることを特徴とする請求項8記載の対物レンズ。
  11. 請求項1から10のうちいずれか1項記載の対物レンズを備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 請求項11記載の光ピックアップ装置が搭載されていることを特徴とする光記録・再生装置。
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