JP2007087479A - 対物光学系及び光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
製造が容易であり、異なる光ディスクに対して互換可能に情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置及びそれに用いる対物光学系を提供する。
【解決手段】
厚さt1と厚さt2との差に基づいて発生する球面収差を低減させるための第1位相構造が、第2光学素子L2の光源側の光学面に形成されているので、第2光学素子L2の光源側の光学面の光軸と、第1位相構造の光軸とを精度良く一致させることができ、それにより第1光学素子L1と第2光学素子L2との間に芯ズレが生じた場合でも、収差特性の劣化を抑制することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、対物光学系及び光ピックアップ装置に関し、特にプラスチック製の複数のレンズを用いてなる対物光学系及びそれを用いた光ピックアップ装置に関する。
近年、波長400nm程度の青紫色半導体レーザを用いて、情報の記録/再生を行える高密度光ディスクシステムの研究・開発が急速に進んでいる。一例として、NA0.85、光源波長405nmの仕様で情報記録/再生を行う光ディスク、いわゆるBlu−ray Disc(以下、BDという)では、DVD(NA0.6、光源波長650nm、記憶容量4、7GB)と同じ大きさである直径12cmの光ディスクに対して、1層あたり23〜27GBの情報の記録が可能であり、又、NA0.65、光源波長405nmの仕様で情報記録/再生を行う光ディスク、いわゆるHD DVD(以下、HDという)では、直径12cmの光ディスクに対して、1層あたり15〜20GBの情報の記録が可能である。尚、BDでは、光ディスクの傾き(スキュー)に起因して発生するコマ収差が増大するため、DVDにおける場合よりも保護層を薄く設計し(DVDの0.6mmに対して、0.1mm)、スキューによるコマ収差量を低減している。以下、本明細書では、このような光ディスクを「高密度光ディスク」と呼ぶ。
ところで、プラスチック製のレンズは、ガラス製のレンズと比較して、低温(120℃程度)での射出成形が可能であり、金型の寿命も長く確保できると共に、材料費も安価であるので、低コストで安定した精度を維持しながら大量生産できるという利点がある。そこで、特許文献1においては、開口数NA0.85を実現できるプラスチック製の単レンズからなる光ピックアップ装置用の対物光学系を提案している。
しかるに、プラスチック製の単レンズは、以上のような利点を有するが、一方で、温度変化に伴う屈折率変化により発生する球面収差が大きくなるという問題がある。これは、屈折率変化に伴いプラスチック製の単レンズで発生する球面収差変化が、開口数の4乗(NA4)に比例して増加するためであり、特に高開口数を実現するために、曲率が大きい光学面を形成した場合、球面収差がより増大する傾向がある。なお、以下の説明においては、温度変化時の光学素子の特性を「温度特性」ということがある。
特開2001−324673号公報
国際公開第02/41307号パンフレット
一方、プラスチック製のレンズの温度特性を補正する技術として、単レンズの光学面に、回折構造と光軸方向に延びる複数の微小段差構造(NPS:non−periodic phase structure)を設けることで、温度特性の補正を行う技術が、例えば特許文献2に記載されている。このような段差構造を光学面に設けることで、温度特性を向上させることができる。
ところで、BD、DVD、CDにおける情報記録面上に設けられた保護層の厚さは、それぞれt1=0.1mm、t2=0.6mm、t3=1.2mmと異なっているため、共通する対物レンズを用いて、いずれかの光ディスクにおいて最適に集光を行うえるように仕様を定めると、他の光ディスクに対する集光においては、保護層の厚さに起因した球面収差が発生するという問題がある。しかるに、異なる光ディスクに対して情報の記録及び/又は再生を行う際には、異なる波長の光束を用いることができるので、対物レンズに形成した光路差付与構造を用いて波長に応じた光路差を与えることで、保護層の厚さに起因した球面収差を補正することができる。
しかしながら、上述したように、温度特性を補正する回折構造やNPSと共に、保護層厚の差を補正する光路差付与構造を、単玉の対物レンズに重畳して設けた場合、その光学面の形状が複雑となって、高精度な光学面の形成が困難となる恐れがある。そこで、対物レンズを複数の光学素子から形成し、それぞれの光学素子の光学面に、温度特性を補正する回折構造やNPSと共に、保護層厚の差を補正する光路差付与構造を形成することが企画されている。しかるに、対物レンズを例えば2つの光学素子から構成する場合、光源側の第1の光学素子には、殆ど屈折パワーを持たせず、光ディスク側の第2の光学素子には、正の屈折パワーを持たせるのが好ましいが、第1の光学素子に、保護層厚の差を補正する光路差付与構造を形成すると、第2の光学素子との芯ズレにより収差特性が劣化する恐れがある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、製造が容易であり、異なる光ディスクに対して互換可能に情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置及びそれに用いる対物光学系を提供することを目的とする。
請求項1に記載の対物光学系は、第1光源から出射される波長λ1の第1光束を用いて、厚さt1の保護層を有する第1光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の記録及び/又は再生を行い、第2光源から出射される波長λ2(λ1<λ2)の第2光束を用いて、厚さt2(t2>t1)の保護層を有する第2光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置に用いることができる対物光学系において、
前記対物光学系は、光源側に配置される第1光学素子と、光情報記録媒体側に配置される正の屈折パワーを有する第2光学素子とが組み合わされて構成され、
前記厚さt1と前記厚さt2との差に基づいて発生する球面収差を低減させるための第1位相構造が、前記第2光学素子の光源側の光学面に形成されていることを特徴とする。
前記対物光学系は、光源側に配置される第1光学素子と、光情報記録媒体側に配置される正の屈折パワーを有する第2光学素子とが組み合わされて構成され、
前記厚さt1と前記厚さt2との差に基づいて発生する球面収差を低減させるための第1位相構造が、前記第2光学素子の光源側の光学面に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、前記厚さt1と前記厚さt2との差に基づいて発生する球面収差を低減させるための第1位相構造が、前記第2光学素子の光源側の光学面に形成されているので、前記第2光学素子の光源側の光学面の光軸と、前記第1位相構造の光軸とを精度良く一致させることができ、それにより前記第1光学素子と前記第2光学素子との間に芯ズレが生じた場合でも、収差特性の劣化を抑制することができる。
本明細書において、「位相構造」とは、光軸方向の段差を複数有し、入射光束に対して光路差(位相差)を付加する構造の総称である。この段差により入射光束に付加される光路差は、入射光束の波長の整数倍であっても良いし、入射光束の波長の非整数倍であっても良い。このような位相構造の具体的な例としては、上記の段差が光軸垂直方向に周期的な間隔をもって配置された回折構造や、上記の段差が光軸垂直方向に非周期的な間隔をもって配置された光路差付与構造(位相差付与構造ともいう)である。
請求項2に記載の対物光学系は、請求項1に記載の発明において、前記第1光学素子と前記第2光学素子がともにプラスチック製であることを特徴とするので、大量生産による低コスト化を図れ、軽量化を図ることができる。
請求項3に記載の対物光学系は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第1光学素子と前記第2光学素子のうち、いずれかの光学面に第2位相構造を有し、前記第1光束が前記波長λ1より+5nm変化した際に、前記第1光情報記録媒体の記録情報面上での波面収差の変化量が0.031λ1rms以上0.095λ1rms以下を満たすと共に、
環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.010λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たすことを特徴とする。
環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.010λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たすことを特徴とする。
対物光学系の前記第1光学素子と前記第2光学素子とをプラスチックから構成した場合、各光学素子に正の屈折パワーを持たせることによって、温度特性を改善することができる。しかるに、屈折パワーを各光学素子に分散しただけでは、温度特性は十分に改善できない場合もある。特に、光源側の凸レンズの屈折パワーを高めると、対物光学系のワーキングディスタンスが短くなるので、光ピックアップ装置への搭載上の制限が生じることになる。
これに対し、例えば後述するように、回折構造に代表される光路差付与構造などの位相構造等を用いて、更に温度特性を改善することができる。しかしながら、温度特性の向上に反して、波長特性が悪化する場合もあり、温度特性と波長特性とを、いかにして両立するかが重要である。そこで、前記第1光束が前記波長λ1より+5nm変化した際に、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.031λ1rms以上0.095λ1rms以下を満たすと共に、環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.010λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たすように、前記対物光学系の温度特性と波長特性とをバランスさせることで、コストを抑えながらトータルで良好な光学特性を光ピックアップ装置用対物光学系に付与している。なお、「環境温度」とは、前記対物光学系が配置された雰囲気の温度をいう。
請求項4に記載の対物光学系は、請求項1又は2の記載の発明において、前記第2位相構造は、前記第1光束が前記波長λ1より+5nm変化した際に、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.033λ1rms以上0.120λ1rms以下を満たすようにすると共に、
環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.020λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たすような特性を有することを特徴とする。
環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.020λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たすような特性を有することを特徴とする。
この対物光学系によれば、前記第1光束が前記波長λ1より+5nm変化した際に、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.033λ1rms以上0.120λ1rms以下を満たすと共に、環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.020λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たす第1位相構造を設けることにより、温度特性と波長特性とをバランスさせることで、コストを抑えながらトータルで良好な光学特性を光ピックアップ装置用の対物光学系に付与している。
また、本明細書においては、「第2位相構造」は、光軸を含む中心領域と該中心領域の外側に微細な段差をもって分割された複数の輪帯とから構成される構造であって、所定の温度においては、隣接する輪帯を透過する波面間で入射光束の波長の整数倍の光路差を発生し、温度が前記所定の温度から変化した場合においては、屈折率の変化に伴い、隣接する輪帯を透過する波面間で発生する光路差が入射光束の波長の整数倍からずれるような特性を有する構造を指す。
請求項5に記載の対物光学系は、請求項3又は4に記載の発明において、前記第2位相構造は、前記第1光束が前記波長λ1より+1nm変化した際に生じる波面収差の変化量が、環境温度が設計基準温度より+10℃変化した際に生じる波面収差の変化量より大きくなり、且つ+30℃変化した際に生じる波面収差の変化量よりも小さくなるような特性を有することを特徴とする。
この対物光学系によれば、前記第2位相構造を設けることによって、前記対物光学系の温度特性は改善されるが、それに反して波長特性が悪化することに鑑みて、前記第1光束が前記波長λ1より+1nm変化した際に生じる波面収差の変化量が、環境温度が設計基準温度より+10℃変化した際に生じる波面収差の変化量より大きくなり、且つ+30℃変化した際に生じる波面収差の変化量よりも小さくなるように、前記第2位相構造の温度特性と波長特性とをバランスさせることで、コストを抑えながらトータルで良好な光学特性を光ピックアップ装置用の対物光学系に付与している。
請求項6に記載の対物光学系は、請求項3〜5のいずれかに記載の発明において、前記第2位相構造は、前記第1光学素子の光源側の光学面、前記第1光学素子の光情報記録媒体側の光学面及び前記第2光学素子の光源側の光学面のうちのいずれかの光学面であることを特徴とする。なお、温度特性と波長特性とを改善する第2位相構造は、保護層の厚さに起因する収差を補正する第1位相構造よりも偏心感度が低いので、前記第1光学素子に設けられると好ましいが、芯ズレを回避する観点からは、前記第2光学素子の光源側の光学面に前記第1位相構造と重畳して設けることがより好ましい。
請求項7に記載の対物光学系は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記第1光学素子の屈折パワーをP1,前記第1光学素子と前記第2光学素子の合成パワーをPとしたとき、以下の式を満たすことを特徴とする。
0.04 < P1/P < 0.15 (1)
0.04 < P1/P < 0.15 (1)
P1/Pを上式(1)の下限より大きくすることで、前記対物光学系が設計基準温度から+30度温度変化した場合や、前記光源の発振波長が基準波長から+5nm変化した場合でも球面収差を良好に抑えることができ、これを用いた光ピックアップ装置において情報の記録及び/又は再生を適切に行うことが出来る。又、前記対物光学系全系の屈折パワーに対する前記第1レンズの屈折パワーを大きくすると、温度変化時、波長変化時に変化する波面収差量は小さくすることが出来る一方で、ワーキングディスタンス(作動距離)が小さくなる傾向があることは上述したが、上式(1)の上限より小さくすることにより、十分長い作動距離を確保することが出来る。
更に、前記第1光学素子にパワーを持たせることで、合成パワーを確保したまま、前記第2光学素子のパワーを弱めることができ、それにより前記第2光学素子の光学面の曲率を大きくすることで、微細形状を有する前記第1位相構造を形成しやすくできる。
請求項8に記載の対物光学系は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記第1位相構造は、前記波長λ1の第1光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ2の第2光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなる特性を有することを特徴とするので、保護層の厚さに起因して生じる球面収差を補正することができる。
請求項9に記載の対物光学系は、請求項3〜8のいずれかに記載の発明において、前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (2)
640nm<λ2<680nm (3)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
1.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 2.3×λ1/{n(λ1)−1} (4)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (2)
640nm<λ2<680nm (3)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
1.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 2.3×λ1/{n(λ1)−1} (4)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記第2位相構造の段差を、隣り合う輪帯同士、基準状態で波長λ1についてほぼ2波長分の光路差を付与するようにすると、温度が設計基準温度から変化した場合や、波長が基準波長から変化した場合に発生する波長λ1の光束に対する波面収差をフリンジZernike多項式の36項まででフィットした際のフィットエラーを小さくすることが出来る。
請求項10に記載の対物光学系は、請求項3〜8のいずれかに記載の発明において、前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (5)
640nm<λ2<680nm (6)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
4.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 5.3×λ1/{n(λ1)−1} (7)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (5)
640nm<λ2<680nm (6)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
4.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 5.3×λ1/{n(λ1)−1} (7)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記第2位相構造の段差を、隣り合う輪帯同士、基準状態で波長λ1についてほぼ5波長分の光路差を付与するようにすると、設計基準温度、基準波長状態での波長λ2の光束に対する波面収差をフリンジZernike多項式の36項まででフィットした際のフィットエラーを小さくすることが出来る。
請求項11に記載の対物光学系は、請求項1又は2に記載の発明において、第3光源から出射される波長λ3(λ2<λ3)の第3光束を用いて、厚さt3の保護層を有する第3光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の再生及び/又は記録を行うことが可能であって、
前記第1位相構造は、前記厚さt1と前記厚さt3との差に基づいて発生する球面収差を低減させる機能を有することを特徴とするので、例えば高密度光ディスク、DVD、CDなど3種類の光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる。
前記第1位相構造は、前記厚さt1と前記厚さt3との差に基づいて発生する球面収差を低減させる機能を有することを特徴とするので、例えば高密度光ディスク、DVD、CDなど3種類の光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる。
請求項12に記載の対物光学系は、請求項11に記載の発明において、前記第1光学素子の屈折パワーをP1,前記第1光学素子と前記第2光学素子の合成パワーをPとしたとき、以下の式を満たすことを特徴とする。
0.04 < P1/P < 0.11 (8)
0.04 < P1/P < 0.11 (8)
P1/Pを上式(8)の下限より大きくすることで、前記対物光学系が設計基準温度から+30度温度変化した場合や、前記光源の発振波長が基準波長から+5nm変化した場合でも球面収差を良好に抑えることができ、これを用いた光ピックアップ装置において情報の記録及び/又は再生を適切に行うことが出来る。又、前記対物光学系全系の屈折パワーに対する前記第1レンズの屈折パワーを大きくすると、温度変化時に変化する波面収差量は小さくすることが出来る一方で、ワーキングディスタンスが小さくなる傾向があることは上述したが、上式(8)の上限より小さくすることにより、前記波長λ3の前記第3光束を考慮した上でも、必要な作動距離を確保することが出来る。
請求項13に記載の対物光学系は、請求項11又は12に記載の発明において、
前記厚さt1,t2,t3は、t1≦t2<t3を満たし、
前記第1位相構造は、前記波長λ1の第1光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ2の第2光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ3の第3光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなる特性を有していることを特徴とするので、例えば高密度光ディスク、DVD、CDなど3種類の光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる。
前記厚さt1,t2,t3は、t1≦t2<t3を満たし、
前記第1位相構造は、前記波長λ1の第1光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ2の第2光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ3の第3光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなる特性を有していることを特徴とするので、例えば高密度光ディスク、DVD、CDなど3種類の光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる。
請求項14に記載の対物光学系は、請求項11〜13のいずれかに記載の発明において、前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (9)
640nm<λ2<680nm (10)
760nm<λ3<805nm (11)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
1.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 2.3×λ1/{n(λ1)−1} (12)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (9)
640nm<λ2<680nm (10)
760nm<λ3<805nm (11)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
1.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 2.3×λ1/{n(λ1)−1} (12)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記第2位相構造の段差を、隣り合う輪帯同士、基準状態で波長λ1についてほぼ2波長分の光路差を付与するようにすると、温度が設計基準温度から変化した場合や、波長が基準波長から変化した場合に発生する波長λ1の光束に対する波面収差をフリンジZernike多項式の36項まででフィットした際のフィットエラーを小さくすることが出来る。
請求項15に記載の対物光学系は、請求項11〜13のいずれかに記載の発明において、前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (13)
640nm<λ2<680nm (14)
760nm<λ3<805nm (15)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
9.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 10.3×λ1/{n(λ1)−1} (16)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (13)
640nm<λ2<680nm (14)
760nm<λ3<805nm (15)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
9.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 10.3×λ1/{n(λ1)−1} (16)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。
前記第2位相構造の段差を、隣り合う輪帯同士、基準状態で波長λ1についてほぼ10波長分の光路差を付与するようにすると、温度が設計基準温度から変化した場合や、波長が基準波長から変化した場合に発生する波長λ1の光束に対する波面収差をフリンジZernike多項式の36項まででフィットした際のフィットエラーを小さくすることが出来る。
請求項16に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜15に記載の対物光学系を有することを特徴とする。
本明細書中において、対物光学系とは、光ピックアップ装置に光情報記録媒体を装填した状態において、最も光情報記録媒体側の位置で、これと対向すべく配置される集光作用を有するレンズを含む光学系を指し、そのレンズと共に、アクチュエータによって少なくともその光軸方向に作動可能なレンズ群を指すものとする。
本発明によれば、製造が容易であり、異なる光ディスクに対して互換可能に情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置及びそれに用いる対物光学系を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、異なる光情報記録媒体(光ディスクともいう)であるBDとDVDとCDに対して適切に情報の記録/再生を行える本実施の形態の光ピックアップ装置PU1の構成を概略的に示す図である。かかる光ピックアップ装置PU1は、光情報記録再生装置に搭載できる。ここでは、第1光情報記録媒体をBDとし、第2光情報記録媒体をDVDとし、第3光情報記録媒体をCDとするが、第1光情報記録媒体はHDであっても良い。
光ピックアップ装置PU1は、BDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され405nmの青紫色レーザ光束(第1光束)を射出する青紫色半導体レーザLD1、DVDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され658nmの赤色レーザ光束(第2光束)を射出する第1の発光点EP1と、CDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され783nmの赤外レーザ光束(第3光束)を射出する第2の発光点EP2とを一つのチップ上に形成したDVD/CD用レーザ光源ユニットLU、BD/DVD/CD共用の光検出器PD、鏡枠で一体的に固定された第1光学素子L1と第2光学素子L2とからなりレーザ光束を情報記録面RL1、RL2、RL3上に集光させる機能を有する対物光学系OU、2軸アクチュエータAC1、カップリングレンズCUL、第1偏光ビームスプリッタBS1、第2偏光ビームスプリッタBS2、λ/4波長板QWP、情報記録面RL1、RL2及びRL3からの反射光束に対して非点収差を付加するためのセンサーレンズSENとから構成されている。尚、BD用の光源として、上述の青紫色半導体レーザLD1の他に青紫色SHGレーザを使用することもできる。
光ピックアップ装置PU1において、BDに対して情報の記録/再生を行う場合には、青紫色半導体レーザLD1を発光させる。青紫色半導体レーザLD1から射出された発散光束は、図1において実線でその光線経路を描いたように、第1偏光ビームスプリッタBS1により反射され、第2偏光ビームスプリッタBS2を通過した後、カップリングレンズCULにより平行光束に変換され、λ/4波長板QWPを通過し、図示しない絞りSTOにより光束径が規制され、対物光学系OUによってBDの保護層PL1を介して情報記録面RL1上に形成されるスポットとなる。対物光学系OUは、その周辺に配置された2軸アクチュエータAC1によってフォーカシングやトラッキングを行う。
情報記録面RL1で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物光学系OU及びλ/4波長板QWPを透過した後、カップリングレンズCULを通過する際に収斂光束となり、第2偏光ビームスプリッタBS2、第1偏光ビームスプリッタBS1を透過した後、センサーレンズSENにより非点収差が付加され、光検出器PDの受光面上に収束する。そして、光検出器PDの出力信号を用いてBDに記録された情報を読み取ることができる。
また、光ピックアップ装置PU1において、DVDに対して情報の記録/再生を行う場合には、第1の発光点EP1を発光させる。第1の発光点EP1から射出された発散光束は、図1において破線でその光線経路を描いたように、第2偏光ビームスプリッタBS2により反射され、カップリングレンズCULにより平行光束に変換された後、λ/4波長板QWPを通過し、対物光学系OUによってDVDの保護層PL2を介して情報記録面RL2上に形成されるスポットとなる。対物光学系OUは、その周辺に配置された2軸アクチュエータAC1によってフォーカシングやトラッキングを行う。
情報記録面RL2で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物光学系OU及びλ/4波長板QWPを透過した後、カップリングレンズCULを通過する際に収斂光束となり、第2偏光ビームスプリッタBS2、第1偏光ビームスプリッタBS1を透過した後、センサーレンズSENにより非点収差が付加され、光検出器PDの受光面上に収束する。そして、光検出器PDの出力信号を用いてDVDに記録された情報を読み取ることができる。
また、光ピックアップ装置PU1において、CDに対して情報の記録/再生を行う場合には、第2の発光点EP2を発光させる。第2の発光点EP2から射出された発散光束は、図1において一点鎖線でその光線経路を描いたように、第2偏光ビームスプリッタBS2により反射され、カップリングレンズCULにより有限発散光束に変換された後、λ/4波長板QWPを通過し、対物光学系OUによってCDの保護層PL3を介して情報記録面RL3上に形成されるスポットとなる。対物光学系OUは、その周辺に配置された2軸アクチュエータAC1によってフォーカシングやトラッキングを行う。
情報記録面RL3で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物光学系OU及びλ/4波長板QWPを透過した後、カップリングレンズCULを通過する際に収斂光束となり、第2偏光ビームスプリッタBS2、第1偏光ビームスプリッタBS1を透過した後、センサーレンズSENにより非点収差が付加され、光検出器PDの受光面上に収束する。そして、光検出器PDの出力信号を用いてCDに記録された情報を読み取ることができる。
対物光学系OUの第1光学素子L1は、光源側の光学面が平面で且つ光ディスク側(光情報記録媒体側ともいう)の光学面が凸状の非球面か、或いは両方の光学面が凸状の非球面となっている。本実施の形態では、第1光学素子L1の光源側に第2位相構造を形成しており、第2光学素子L2の光源側に第1位相構造を設けている。
(実施例)
以下、本実施の形態に好適な実施例について説明する。尚、これ以降(表のレンズデータ含む)において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5E―3)を用いて表すものとする。
以下、本実施の形態に好適な実施例について説明する。尚、これ以降(表のレンズデータ含む)において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5E―3)を用いて表すものとする。
対物光学系の光学面は、それぞれ数1式に、表に示す係数を代入した数式で規定される、光軸の周りに軸対称な非球面に形成されている。
また、回折構造(位相構造)により各波長の光束に対して与えられる光路差は、数2式の光路差関数に、表に示す係数を代入した数式で規定される。
(実施例1)
実施例1のレンズデータ(設計波長、焦点距離、像面側開口数、倍率を含む)を表1に示す。実施例1の対物光学系の断面を図2に示す。実施例1は、光源側の光学面が平面で且つ光ディスク側の光学面が凸状の非球面である。なお、表中、第1位相構造の欄において、iは輪帯番号、hi-1は輪帯が始まる光軸垂直方向の光軸からの高さ、hiは輪帯が終了する光軸垂直方向の光軸からの高さ、光軸方向の段差は光源から保護層に向かう方向を正とする。
実施例1のレンズデータ(設計波長、焦点距離、像面側開口数、倍率を含む)を表1に示す。実施例1の対物光学系の断面を図2に示す。実施例1は、光源側の光学面が平面で且つ光ディスク側の光学面が凸状の非球面である。なお、表中、第1位相構造の欄において、iは輪帯番号、hi-1は輪帯が始まる光軸垂直方向の光軸からの高さ、hiは輪帯が終了する光軸垂直方向の光軸からの高さ、光軸方向の段差は光源から保護層に向かう方向を正とする。
実施例1において、請求項に規定する値を表2にまとめて示す。なお、設計基準温度は、ここでは25℃としている。
本発明は、以上の実施の形態及び実施例に限られない。第2位相構造は、第1光学素子の光源側の光学面、第1光学素子の光情報記録媒体側の光学面及び第2光学素子の光源側の光学面のうちのいずれかに設けられても良い。又、温度変化に対する屈折率変化が小さい樹脂やガラスを用いて第2光学素子を形成した場合、必ずしも第2位相構造を設ける必要はない。又、高密度光ディスクのみに対して情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置、或いは高密度光ディスクとDVD又はCDに対して互換可能に情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置にも、本発明の対物光学系を適用できる。
AC1 2軸アクチュエータ
BS1 偏光ビームスプリッタ
BS2 偏光ビームスプリッタ
CUL カップリングレンズ
EP1 発光点
EP2 発光点
L1 第1光学素子
L2 第2光学素子
LD1 青紫色半導体レーザ
LU レーザ光源ユニット
OU 対物光学系
PD 光検出器
PU1 光ピックアップ装置
QWP λ/4波長板
SEN センサーレンズ
STO 絞り
BS1 偏光ビームスプリッタ
BS2 偏光ビームスプリッタ
CUL カップリングレンズ
EP1 発光点
EP2 発光点
L1 第1光学素子
L2 第2光学素子
LD1 青紫色半導体レーザ
LU レーザ光源ユニット
OU 対物光学系
PD 光検出器
PU1 光ピックアップ装置
QWP λ/4波長板
SEN センサーレンズ
STO 絞り
Claims (16)
- 第1光源から出射される波長λ1の第1光束を用いて、厚さt1の保護層を有する第1光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の記録及び/又は再生を行い、第2光源から出射される波長λ2(λ1<λ2)の第2光束を用いて、厚さt2(t2>t1)の保護層を有する第2光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置に用いることができる対物光学系において、
前記対物光学系は、光源側に配置される第1光学素子と、光情報記録媒体側に配置される正の屈折パワーを有する第2光学素子とが組み合わされて構成され、
前記厚さt1と前記厚さt2との差に基づいて発生する球面収差を低減させるための第1位相構造が、前記第2光学素子の光源側の光学面に形成されていることを特徴とする対物光学系。 - 前記第1光学素子と前記第2光学素子がともにプラスチック製であることを特徴とする請求項1に記載の対物光学系。
- 前記第1光学素子と前記第2光学素子のうち、いずれかの光学面に第2位相構造を有し、前記第1光束が前記波長λ1より+5nm変化した際に、前記第1光情報記録媒体の記録情報面上での波面収差の変化量が0.031λ1rms以上0.095λ1rms以下を満たすと共に、
環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.010λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の対物光学系。 - 前記第2位相構造は、前記第1光束が前記波長λ1より+5nm変化した際に、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.033λ1rms以上0.120λ1rms以下を満たすようにすると共に、
環境温度が設計基準温度より+30℃変化した際には、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上での波面収差の変化量が0.020λ1rms以上0.060λ1rms以下を満たすような特性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の対物光学系。 - 前記第2位相構造は、前記第1光束が前記波長λ1より+1nm変化した際に生じる波面収差の変化量が、環境温度が設計基準温度より+10℃変化した際に生じる波面収差の変化量より大きくなり、且つ+30℃変化した際に生じる波面収差の変化量よりも小さくなるような特性を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の対物光学系。
- 前記第2位相構造は、前記第1光学素子の光源側の光学面、前記第1光学素子の光情報記録媒体側の光学面及び前記第2光学素子の光源側の光学面のうちのいずれかの光学面であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の対物光学系。
- 前記第1光学素子の屈折パワーをP1,前記第1光学素子と前記第2光学素子の合成パワーをPとしたとき、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の対物光学系。
0.04 < P1/P < 0.15 (1) - 前記第1位相構造は、前記波長λ1の第1光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ2の第2光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなる特性を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の対物光学系。
- 前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (2)
640nm<λ2<680nm (3)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の対物光学系。
1.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 2.3×λ1/{n(λ1)−1} (4)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。 - 前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (5)
640nm<λ2<680nm (6)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の対物光学系。
4.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 5.3×λ1/{n(λ1)−1} (7)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。 - 第3光源から出射される波長λ3(λ2<λ3)の第3光束を用いて、厚さt3の保護層を有する第3光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の再生及び/又は記録を行うことが可能であって、
前記第1位相構造は、前記厚さt1と前記厚さt3との差に基づいて発生する球面収差を低減させる機能を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の対物光学系。 - 前記第1光学素子の屈折パワーをP1,前記第1光学素子と前記第2光学素子の合成パワーをPとしたとき、以下の式を満たすことを特徴とする請求項11に記載の対物光学系。
0.04 < P1/P < 0.11 (8) - 前記厚さt1,t2,t3は、t1≦t2<t3を満たし、
前記第1位相構造は、前記波長λ1の第1光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ2の第2光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなり、前記波長λ3の第3光束が通過したときに、1次回折光の光量が最も高くなる特性を有していることを特徴とする請求項11又は12に記載の対物光学系。 - 前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (9)
640nm<λ2<680nm (10)
760nm<λ3<805nm (11)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の対物光学系。
1.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 2.3×λ1/{n(λ1)−1} (12)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。 - 前記第2位相構造は、それが形成される光学面において、光軸を中心とする複数の輪帯に分割され、隣り合う各輪帯は光軸と平行な所定の深さdの段差で隔てられており、
前記波長λ1、λ2が以下の条件を満足するとき、
390nm<λ1<420nm (13)
640nm<λ2<680nm (14)
760nm<λ3<805nm (15)
前記深さdは、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の対物光学系。
9.7×λ1/{n(λ1)−1} ≦ d ≦ 10.3×λ1/{n(λ1)−1} (16)
ただし、n(λ1)は前記第2位相構造を構成する材料の波長λ1における屈折率である。 - 請求項1〜15に記載の対物光学系を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
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