JP2003279850A - 収差補正素子、光ピックアップ装置及び記録再生装置 - Google Patents
収差補正素子、光ピックアップ装置及び記録再生装置Info
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- JP2003279850A JP2003279850A JP2002077781A JP2002077781A JP2003279850A JP 2003279850 A JP2003279850 A JP 2003279850A JP 2002077781 A JP2002077781 A JP 2002077781A JP 2002077781 A JP2002077781 A JP 2002077781A JP 2003279850 A JP2003279850 A JP 2003279850A
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Abstract
レンズの隣合う輪帯段差の転写不良による光量損失を小
さく抑えた収差補正素子を提供し、製造コストを抑えた
光ピックアップ装置及び記録・再生装置を提供する。 【解決手段】 収差補正素子4は、500nm以下の波
長の光を発生する光源2と像側開口数が0.8以上の対
物レンズ5との間に配置され、光学面上に複数の同心状
の輪帯段差からなる回折構造が形成された回折面を有す
る回折レンズ4aと、相対的にアッベ数の大きい正レン
ズと相対的にアッベ数が小さい負レンズとが接合された
ダブレットレンズ4bとからなる2群3枚構成を有し、
Pλ2>Pλ0>Pλ1を満たす(Pλ0:所定の波長
の光における収差補正素子の近軸パワー、Pλ1:所定
の波長の光より10nm短い波長における収差補正素子
の近軸パワー、Pλ2:所定の波長の光より10nm長
い波長における収差補正素子の近軸パワー)。
Description
る収差補正素子、収差補正素子を備えた光ピックアップ
装置、及びこの光ピックアップ装置を用いた記録再生装
置に関するものである。
体レーザ光源と、開口数(NA)が0.85程度まで高
められた対物レンズを用いた新しい高密度光ディスクシ
ステムの研究・開発が進んでいる。一例として、開口数
0.85、使用波長400nmの光ディスク(以下、本
明細書では「高密度DVD」と呼ぶ。)では、DVD
(開口数0.6、使用波長650nm、記憶容量4.7
GB)と同程度の大きさで、20〜30GBの情報の記
録が可能である。
は、従来のCDやDVDでは問題とならなかった、半導
体レーザ光源の縦モードホップにより対物レンズで発生
する色収差、および、様々な誤差要因による球面収差の
変化、の2点が顕在化する。
ップにより対物レンズで発生する色収差は、半導体レ一
ザ光源の波長が400nm程度に短くなるために顕在化
する問題である。光ディスクシステムにおいて、光源と
して用いられる半導体レーザは、温度変化や出力変化に
より発振される光のモードが飛び、瞬時的に波長が変化
する。モードホップによる波長の変化は数nm程度と微
少であるが、波長が400nm程度と短い青紫色半導体
レーザを使用する場合は、モードホップによるわずかな
波長変化であっても、対物レンズで発生する色収差は大
きな量となる。これは、400nmの波長領域では、光
学材料の分散が非常に大きくなるためである。したがっ
て、青紫色半導体レーザを光源に使用する高密度DVD
では、対物レンズの色収差を補正しておく必要がある。
正するための素子としては、特開2001−25667
2公報に記載されている回折レンズが公知である。高密
度DVD用の対物レンズの色収差を補正するには、大き
な回折パワーが必要となることから、特開2001−2
56672公報に記載されている回折レンズの隣合う輪
帯段差の間隔の最小値は、10μm程度と非常に小さ
く、かかる回折レンズをモールド成形で作製する場合
に、輪帯段差の転写不良に起因して発生する位相不整合
部分による光量損失の影響が大きくなり、十分な光利用
効率が得られない恐れがある。
Aが、0.85程度まで高められたために顕在化する問
題である。光ディスクシステムにおいて、球面収差は、
光ディスクの保護層の厚みの誤差、2層ディスクの層間
ジャンプ、対物レンズの製造誤差、対物レンズの温度変
化、等の要因で発生し、その発生量は対物レンズのNA
の4乗に比例して大きくなる。したがって、対物レンズ
のNAが0.85程度まで高められる高密度DVDで
は、球面収差の変化を補正するための収差補正素子が必
要である。このような収差補正素子としては、正レンズ
と負レンズとから構成され、正レンズと負レンズとの間
隔をアクチュエータにより可変調整することで光ディス
クの情報記録面に集光されたスポットの球面収差の変化
を補正する収差補正素子が公知である(特開2000−
131603号公報)。
公報に記載の収差補正素子のように、比重の大きなガラ
スレンズで構成されていると、アクチュエータにかかる
負担が増大するので、高速回転する光ディスクに追従し
て、情報記録面上のスポットの球面収差の変化を補正す
るためには、より高性能なアクチュエータが必要とな
り、光ピックアップ装置の製造コストが増大してしま
う。
な事情に鑑みてなされたものであり、高密度DVD用の
光ピックアップ装置において用いられる回折レンズを有
する収差補正素子であって、対物レンズの色収差を十分
に補正しつつも、回折レンズの隣合う輪帯段差の間隔が
緩和され、輪帯段差の転写不良による光量損失が小さく
抑えられた収差補正素子、および、この収差補正素子を
備えた光ピックアップ装置であって、高速回転する光デ
ィスクに追従して収差補正素子の構成レンズの間隔を可
変調整するためのアクチュエータの負担を低減すること
で、製造コストを小さく抑えた光ピックアップ装置を提
供することを目的とする。また、この光ピックアップ装
置を備えた記録再生装置を提供することを目的とする。
に、本発明による収差補正素子は、500nm以下の波
長の光を発生する光源と、前記光源から出射された光束
を光情報記録媒体の情報記録面に集光させるための、像
側開口数が0.8以上とされた対物レンズと、の間に配
置される収差補正素子であって、前記収差補正素子は、
少なくとも1つの光学面上に複数の同心状の輪帯段差か
らなる回折構造が形成された回折面を有する回折レンズ
と、相対的にアッベ数の大きい正レンズと相対的にアッ
ベ数が小さい負レンズとが接合されたダブレットレンズ
と、からなる2群3枚構成を有し、次式(1)を満たす
ことを特徴とする。
近軸パワー(mm−1) Pλ1:所定の波長の光より10nm短い波長におけ
る、前記収差補正素子の近軸パワー(mm−1) Pλ2:所定の波長の光より10nm長い波長におけ
る、前記収差補正素子の近軸パワー(mm−1)
子の構成を、回折レンズと、相対的にアッベ数の大きい
正レンズと相対的にアッベ数が小さい負レンズとが接合
されたダブレットレンズと、を有する2群3枚構成とす
ることで、色収差の補正作用を、回折レンズと、ダブレ
ットレンズとに振り分けた。これにより、回折レンズの
回折パワーが小さくなり、隣合う輪帯段差の間隔が緩和
され、輪帯段差の転写不良による光量損失を小さく抑え
ることができる。
パワーが、(1)式を満たすような波長依存性を有する
ことで、色収差が残留した高NA対物レンズの色収差を
良好に補正することができる。
ズの輪帯段差の転写不良による光量損失を小さく抑える
ためには、回折レンズの隣合う輪帯段差の間隔の最小値
が(2)式を満たすのが好ましく、(3)式を満たすの
がより好ましい。 ΛMIN>0.02mm (2) ΛMIN>0.03mm (3) ただし、 ΛMIN:前記回折レンズの前記回折構造の隣合う輪帯
段差の光軸に垂直な方向の間隔の最小値
による光量損失を小さく抑えるためには、回折レンズの
両面上に輪帯段差を形成して、回折パワーを2つの面に
振り分けることで、1面あたりの回折パワーが小さくす
るのが好ましい。
による光量損失を小さく抑えるためには、各輪帯段差の
光軸方向の段差量Δ(mm)を(4)式を満たすように
決定するのが好ましい。
のうち、mを2以上の整数として、m次の回折光の光量
が他のいずれの次数の回折光の光量よりも大きくなるよ
うに、各輪帯段差の光軸方向の段差量を決定することを
意味する。これにより、1次回折光が最大の光量を有す
るように段差量を決定する場合に比して、隣合う輪帯段
差の間隔をm倍とすることができる。
も、回折レンズの隣合う輪帯段差の間隔を緩和し、輪帯
段差の転写不良による光量損失が小さく抑えるために
は、ダブレットレンズの正レンズのアッベ数と、負レン
ズのアッベ数との差が(5)式を満たすことが好まし
い。これにより、ダブレットレンズの色収差補正作用を
十分大きくできるので、回折レンズの回折パワーが小さ
くて済み、隣合う輪帯段差の間隔を緩和できる。
率と、負レンズの屈折率との差が(6)式を満たすのが
好ましい。これにより、接合面での光線の屈折が大きく
なり過ぎないので、接合面での高次収差の発生を抑制で
き、性能の良好な収差補正素子を得ることができる。
ンズの屈折率 NλN:前記光源が発生する光の波長における前記負レ
ンズの屈折率
ンズは、モールド成形時の輸帯段差の転写性、および製
造コストの観点から、プラスチックレンズであるのが好
ましい。さらに、本発明による収差補正素子を備えた光
ピックアップ装置において、収差補正素子の構成レンズ
の間隔をアクチュエータにより可変調整することで、光
ディスクの情報記録面に集光されたスポットの球面収差
の変化を補正する場合には、このプラスチックレンズを
上記のアクチュエータにより光軸方向に変移させるよう
にすることで、アクチュエータの負担を低減できる。
記光ピックアップ装置を搭載し、音声および/または画
像の記録、および/または、音声および/または画像の
再生が可能である。
ついて図面を用いて説明する。図1は本実施の形態に係
る、集光光学系を含む光ピックアップ装置の構成を概略
的に示す図である。図1の光ピックアップ装置1は、光
源としての半導体レーザ2と、半導体レーザ2からの発
散光束を平行光束に変換するコリメータ3と、収差補正
素子4と、対物レンズ5と、を有している。
を発生するGaN系青紫色レーザである。また、波長4
00nm程度の光を発生する光源としては上記のGaN
系青紫色レーザのほかに、SHG青紫色レーザであって
もよい。
の平行光束中に配置された収差補正素子4は、両面に略
同心円状の回折構造が形成された回折レンズ4aと、相
対的にアッベ数の大きい正レンズと、相対的にアッベ数
の小さい負レンズとが接合されたダブレットレンズ4b
と、からなる2群3枚構成のビームエキスパンダであ
り、回折レンズ4aは、プラスチックレンズである。
合う輪帯段差の光軸方向に垂直な方向の間隔は、回折レ
ンズ4aの有効径内で、その最小値が上述の(2)式を
満たすように設定されているので、回折レンズ4aをモ
ールド成形で作製する際の、輪帯段差の転写不良に起因
して発生する光量損失の影響が小さく、十分な光利用効
率を得ることができる。なお、本実施の形態では、回折
レンズ4aの両面に回折構造を形成したが、一方の面だ
けに回折構造を形成しても良い。
束を高密度光ディスク6の保護層6aを介して情報記録
面6b上に回折限界内で集光するレンズであって、保持
部材5aにより一体とされた2枚のレンズ5c、5dか
ら構成されており、少なくとも1つの非球面を有し、光
ディスク6側の開口数は0.85とされている。また、
対物レンズ5は、光軸に対し垂直に延びた面を持つフラ
ンジ部5bを有し、このフランジ部5bにより、対物レ
ンズ5を光ピックアップ装置1に精度よく取り付けるこ
とができる。
枚構成のレンズとしたが、この形態に限られず、例え
ば、1群1枚構成の対物レンズとしても良い。
は、コリメータ3を透過して平行光束となり、さらに、
偏光ビームスプリッタ7、および1/4波長板8を経て
円偏光となり、収差補正素子4を透過した後、対物レン
ズ5によって高密度光ディスク6の保護層6aを介して
情報記録面6b上に形成されるスポットとなる。対物レ
ンズ5は、その周辺に配置された2軸アクチュエータ9
によってフォーカシング制御およびトラッキング制御さ
れる。
れた反射光束は、再び対物レンズ5、収差補正素子4、
および1/4波長板8を透過した後、偏光ビームスプリ
ッタ7によって反射され、シリンドリカルレンズ10を
経ることによって、収斂光束となるとともに、非点収差
が与えられ、光検出器11に収束する。そして、光検出
器11の出力信号を用いて高密度光ディスク6に記録さ
れた情報を読み取ることができる。
は、上述の(1)式を満たすような波長特性を有するの
で、半導体レーザ2から射出される光の瞬間的な波長変
化に対して、対物レンズ5とは、逆符号で、かつその絶
対値が略一致した軸上色収差を発生する。そのため、半
導体レーザ2から出射された光束は、収差補正素子4と
対物レンズ5とを通過することによって、半導体レーザ
2から射出される光の波長が瞬間的に変化した場合で
も、ほとんど軸上色収差なく情報記銀面6b上に集光さ
れる。
は、1軸アクチュエータ12により、光軸方向に沿って
変移可能となっており、情報記録面6b上に集光された
スポットの球面収差の変化を打ち消すことができるの
で、情報記録面6b上に集光されたスポットは常に球面
収差が小さく抑えられた状態となる。
装置は、例えば、高密度DVDのような次世代の高密度
記録媒体、CD、CD-R,CD-RW,CD-Video,CD-ROM、DVD、DVD-RO
M、DVD-RAM、DVD-R、DVD-RW、DVD+RW、MD等の光情報記録媒体
に対してコンパチブルなプレーヤーまたはドライブ等、
あるいはそれらを組み込んだAV機器、パソコン、その
他の情報端末等の音声および/または画像の記録装置お
よび/または再生装置に搭載することができる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、本実施例における非球面は光軸方向をX
軸、光軸に垂直な方向の高さをh、屈折面の曲率半径を
rとするとき次の数1で表す。但し、κを円すい係数、
A2iを非球面係数とする。
状の回折構造は光路差関数Φbとして次の数2により表
すことができる。ここで、nは該回折構造で発生する回
折光のうち最大の回折光量を有する回折光の回折次数で
あり、hは光軸に垂直な高さであり、b2jは光路差関
数の係数である。
示し、図2に光路図を示す。また、実施例1の光学系の
諸元を以下に示す。
スチック対物レンズの光源側に、両面に回折構造が形成
された回折レンズと、アッベ数が25.5の負レンズ
(FD60;HOYA社製)とアッベ数が46.6の正
レンズ(TAF5;HOYA社製)とを接合したダブレ
ットレンズとからなる2群3枚構成の収差補正素子とし
てのビームエキスパンダを備える。なお、回折レンズ
は、プラスチックレンズとした。色収差の補正作用を、
回折レンズと、ダブレットレンズとに振り分け、さら
に、回折レンズの回折パワーを2つの面に振り分けるこ
とで、隣合う輪帯段差の最小値を表2に示すように、有
効径内で0.03mmと緩和している。これにより、輪
帯段差の転写不良による光量損失を小さく抑えることが
できる。
うに、ダブレットレンズの正レンズと負レンズの材料を
選択することで、ダブレットレンズによる色収差補正効
果を十分に得るとともに、接合面における高次収差の発
生を抑制した。図3は、実施例1の光学系の405±5
nmにおける球面収差図および軸上色収差を示す図であ
り、波長に関わらず、結像位置がほとんど移動しないこ
とを示している。
す図である。対物レンズの波長特性(図4において、
「対物レンズ」に対応する)は、ビームエキスパンダ
(図4において「対物レンズ+エキスパンダ」に対応す
る)により良好に補正されていることがわかる。なお、
図4において、対物レンズは、波長405nmのベスト
フォーカス位置に固定されている。
特性を示す図である。光ディスクの保護層の厚さの誤差
により発生する球面収差をビームエキスパンダの回折レ
ンズを光軸方向に変移することで良好に補正している。
図5において、「エキスパンダ間隔」は回折レンズとダ
ブレットレンズとの光軸上の距離を表す。
面係数は、1次回折光が最大の回折光量を有するように
決定されている。
示し、図6に光路図を示す。また、実施例2の光学系の
諸元を以下に示す。
スチック対物レンズの光源側に、アッベ数が46.6の
正レンズ(TAF5;HOYA社製)と、アッベ数が2
5.5の負レンズ(FD60;HOYA社製)とを接合
したダブレットレンズと、両面に回折構造が形成された
回折レンズと、からなる2群3枚構成の収差補正素子と
してのビームエキスパンダを備える。なお、回折レンズ
は、プラスチックレンズとした。色収差の補正作用を、
回折レンズと、ダブレットレンズとに振り分け、さら
に、回折レンズの回折パワーを2つの面に振り分けるこ
とで、隣合う輪帯段差の最小値を表4に示すように、有
効径内で0.05mmと緩和している。これにより、輪
帯段差の転写不良による光量損失を小さく抑えることが
できる。
うに、ダブレットレンズの正レンズと負レンズの材料を
選択することで、ダブレットレンズによる色収差補正効
果を十分に得るとともに、接合面における高次収差の発
生を抑制した。図7は、実施例2の光学系の405±5
nmにおける球面収差図および軸上色収差を示す図であ
り、波長に関わらず、結像位置がほとんど移動しないこ
とを示している。
す図である。対物レンズの波長特性(図8において、
「対物レンズ」に対応する)は、ビームエキスパンダ
(図8において「対物レンズ+エキスパンダ」に対応す
る)により良好に補正されていることがわかる。なお、
図8において、対物レンズは、波長405nmのベスト
フォーカス位置に固定されている。
特性を示す図である。温度変化(実施例2の光学系の設
計温度は25℃である)に伴う、対物レンズの屈折率変
化により発生する球面収差をビームエキスパンダの回折
レンズを光軸方向に変移することで良好に補正してい
る。図9において、「エキスパンダ間隔」は回折レンズ
とダブレットレンズとの光軸上の距離を表す。また、図
9において、球面収差を算出する際には、温度変化に伴
うプラスチックレンズ(実施例2の光学系においては、
回折レンズと対物レンズである)の屈折率変化(その変
化率は、−10×10−5/degである)と、半導体
レーザ光源の波長変化(その変化率は、+0.05nm
/degである)とを考慮している。
面係数は、1次回折光が最大の回折光量を有するように
決定されている。
(mm)は曲率半径、d(mm)は面間隔、N404、
N405、N406はそれぞれ、波長404nm、40
5nm、406nmにおける屈折率を表す。
現にE(またはe)を用いて、例えば、E−02(=1
0−2)のように表す場合がある。
折構造が形成された(光学)面とは、光学素子の表面、
例えばレンズの表面に、レリーフを設けて、入射光束を
回折させる作用を持たせる面のことをいい、同一光学面
に回折を生じる領域と生じない領域がある場合は、回折
を生じる領域をいう。また、回折構造または回折パター
ンとは、この回折を生じる領域のことをいう。レリーフ
の形状としては、例えば、光学素子の表面に、光軸を中
心として略同心円状の輪帯として形成され、光軸を含む
平面でその断面をみれば、各輪帯は鋸歯状、あるいは階
段状のような形状が知られているが、そのような形状を
含むものである。
び再生とは、上記のような光情報記録媒体の情報記録面
上に情報を記録すること、情報記録面上に記録された情
報を再生することをいう。本発明の集光光学系は、記録
だけあるいは再生だけを行うために用いられるものであ
ってもよいし、記録および再生の両方を行うために用い
られるものであってもよい。また、ある光情報記録媒体
に対しては記録を行い、別の光情報記録媒体に対しては
再生を行うために用いられるものであってもよいし、あ
る光情報記録媒体に対しては記録または再生を行い、別
の光情報記録媒体に対しては記録および再生を行うため
に用いられるものであってもよい。なお、ここでいう再
生とは、単に情報を読み取ることを含むものである。
高密度光記録媒体用の光ピックアップ装置において対物
レンズの色収差を十分に補正しつつ、回折レンズの隣合
う輪帯段差の間隔が緩和され、輪帯段差の転写不良によ
る光量損失を小さく抑えることができる収差補正素子を
提供できる。
アップ装置であって、高速回転する光ディスクに追従し
て収差補正素子の構成レンズの間隔を可変調整するため
のアクチュエータの負担を低減することで、製造コスト
を小さく抑えることができる光ピックアップ装置、及び
この光ピックアップ装置を用いた記録・再生装置を提供
できる。
を概略的に示す図である。
面収差および軸上色収差を示す図である。
である。
面収差および軸上色収差を示す図である。
である。
Claims (8)
- 【請求項1】 500nm以下の波長の光を発生する光
源と、前記光源から出射された光束を光情報記録媒体の
情報記録面に集光させるための、像側開口数が0.8以
上とされた対物レンズと、の間に配置される収差補正素
子であって、 前記収差補正素子は、少なくとも1つの光学面上に複数
の同心状の輪帯段差からなる回折構造が形成された回折
面を有する回折レンズと、相対的にアッベ数の大きい正
レンズと相対的にアッベ数が小さい負レンズとが接合さ
れたダブレットレンズと、からなる2群3枚構成を有
し、 次式を満たすことを特徴とする収差補正素子。 Pλ2>Pλ0>Pλ1 ただし、 Pλ0:所定の波長の光における、前記収差補正素子の
近軸パワー(mm−1) Pλ1:所定の波長の光より10nm短い波長におけ
る、前記収差補正素子の近軸パワー(mm−1) Pλ2:所定の波長の光より10nm長い波長におけ
る、前記収差補正素子の近軸パワー(mm−1) - 【請求項2】 次式を満たすことを特徴とする請求項1
に記載の収差補正素子。 ΛMIN>0.02mm (2) ただし、 ΛMIN:前記回折レンズの前記回折構造の隣合う輪帯
段差の光軸に垂直な方向の間隔の最小値 - 【請求項3】 次式を満たすことを特徴とする請求項2
に記載の収差補正素子。 ΛMIN>0.03mm (3) - 【請求項4】 前記回折レンズの両面上に、複数の同心
状の輪帯段差からなる回折構造が形成されたことを特徴
とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の収差補正
素子。 - 【請求項5】 mを2以上の整数としたとき、次式を満
たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
記載の収差補正素子。 Δ=m・λ/(Nλ−1) ただし、 Δ:前記輪帯段差の光軸方向の段差量(mm) λ:前記光源が発生する光の波長(mm) Nλ:前記波長における前記回折レンズの屈折率 - 【請求項6】 次式を満たすことを特徴とする請求項1
乃至5のいずれか1項に記載の収差補正素子。 νdP−νdN>15 (5) |NλP−NλN│<0.1 (6) ただし、 νdP:前記正レンズのd線のアッベ数 νdN:前記負レンズのd線のアッベ数 NλP:前記光源が発生する光の波長における前記正レ
ンズの屈折率 NλN:前記光源が発生する光の波長における前記負レ
ンズの屈折率 - 【請求項7】 500nm以下の波長の光を発生する光
源と、前記光源から出射された光束を光情報記録媒体の
情報記録面に集光させるための、像側開口数が0.8以
上とされた対物レンズと、前記光源と前記対物レンズと
の間に配置される収差補正素子と、を備えた光ピックア
ップ装置であって、 前記光ピックアップ装置は、前記収差補正素子として、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の収差補正素子を
有し、 前記回折レンズはプラスチックレンズであって、 前記プラスチックレンズの位置を光軸方向に可変調整す
るためのアクチュエータを有し、 前記プラスチックレンズの位置を光軸方向に可変調整す
ることで、前記情報記録面に集光されたスポットの球面
収差の変化を補正することを特徴とする光ピックアップ
装置。 - 【請求項8】 請求項7に記載の光ピックアップ装置を
搭載したことを特徴とする音声および/または画像の記
録、および/または、音声および/または画像の再生装
置。
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JP2003279850A true JP2003279850A (ja) | 2003-10-02 |
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Cited By (5)
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