JP2005017529A - 光ディスク用対物レンズ、光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置 - Google Patents
光ディスク用対物レンズ、光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収差にすぐれた、両面非球面の単レンズによる光ディスクの対物レンズを提供する。
【解決手段】両面が非球面とされた開口数が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線L0が入射する点における第1面1の法線Nと光軸の成す角が55度、56度又は57度の何れか一つの角度以下である。
【選択図】 図1
【解決手段】両面が非球面とされた開口数が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線L0が入射する点における第1面1の法線Nと光軸の成す角が55度、56度又は57度の何れか一つの角度以下である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大容量光ディスクを実現する高い開口数(NA)を有する光ディスク用対物レンズ並びにそのレンズを用いた光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CDディスクは、開口数が0.45〜0.5の対物レンズを用い、780nm程度の波長を有するレーザー光で読み取り又は書き込みされている。また、DVDディスクは、開口数が0.6程度の対物レンズを用い、650nm程度の波長を有するレーザー光で読み取り又は書き込みが行われている。
【0003】
ところで、光ディスクの容量を上げるために、より短い波長の光源とより高い開口数を有するレンズを使用する次世代光ディスク・ピックアップシステムの開発が進められている。
【0004】
そして、より短い波長を有するレーザーとしては、波長が約400nmのいわゆる青色レーザーが考えられている。
【0005】
前記高い開口数を有する対物レンズとしては、例えば以下のシステムが報告されている。
【0006】
(A) Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(2000) pp. 978−979 M. Itonaga et al. “Optical Disk System Using High−Numerical Aperture Single Objective Lens and Blue LD”.
【0007】
(B)Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(2000) pp. 937−942 I. Ichimura et al.“Optical Disk Recording Using a GaN Blue−Violet Laser Diode”.
【0008】
ここで、(A)は、開口数が0.7の単レンズを用いたシステムを報告し、(B)は、開口数が0.85の2群レンズを用いたシステムを報告する。
【0009】
これらは、高NA化によるシステム余裕の低下に対照するために、ディスクの透過層の厚さを、CDの1.2mm又はDVDの0.6mmから薄くしていることが別の特徴である。透過層の厚さは、(A)によれば0.12mmで、(B)によれば0.1mmである。システムの余裕度の分配の仕方にもよるが、概ね0.3mmより薄い透過層であることが望まれている。
【0010】
前記(B)の2群レンズを用いたシステムは、開口数は(A)に比べて大きいものの、組立工程が必要な上にレンズが2枚必要なことから、量産性に劣り且つコストも高くなる。さらに、作動距離が文献(B)に示されているように、0.13mm程度と従来のDVD等のように単レンズを用いた場合の約1mmに比べて狭く、ディスクへの衝突の危険性が増し、システムの信頼性が低下するという欠点もある。
【0011】
そこで、次世代システムには、開国数が0.7以上の単レンズによる光ディスク用対物レンズが望まれている。
【0012】
特開平4−163510には、開口数が0.6〜0.8程度の単レンズを用いた対物レンズが記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
高い開口数を有するレンズの設計が可能であることは、従来から知られている。たとえば、「特に口径比の大きい非球面アプラナート・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大学科学計測研究所報告、1958年3月)には、高い開口数を有する両面非球面レンズの設計法が詳しく記されている。
【0014】
また、特開平4−163510には、開口数が0.6〜0.8程度の単レンズを用いた対物レンズが記載されている。
【0015】
しかしながら、単に設計が可能と言うだけでは、高い開口数を有するレンズを製作することが出来ない。このようなレンズを実際に製作するためには、製造公差が確保された設計である必要がある。
【0016】
ここで両面非球面レンズの場合、最も厳しく、かつ重要な製造公差は、面と面の間の偏芯(面間偏芯)である。したがって、対物レンズへの垂直入射の場合の収差である軸上収差と、斜め入射の場合の収差である軸外収差に代表される対物レンズの設計性能と、製造公差を同時に満足する必要がある。
【0017】
しかし、レンズの設計性能と製造公差は、とりわけ、開口数が0.75より高いと、両立することが難しくなる。
【0018】
実際、このような両面非球面のレンズでは、軸外収差は、前述の製造公差を考慮せずに設計した場合でも開口数が上がるにつれ劣化し、製造公差を考慮するとさらに悪くなる。すなわち、偏芯公差を大きく確保するためには、軸上収差と軸外収差を犠牲にする必要がある。
【0019】
軸上収差は、偏芯公差を考慮してもわずかに劣化するだけであるが、軸外収差は、開口数が0.6を超えるような高い開口数を有するレンズにおいては、製造が可能になるミクロンオーダーの製造公差を確保するとかなり犠牲になる。
【0020】
前述のような理由で、性能が良い両面非球面レンズの形状の探索が従来からなされ、種種の文献が報告されている。特開平5−241069、特開平4−163510は、その一例である。
【0021】
特開平4−163510には、性能が良好なレンズの形状範囲が記載されている。しかしながら、この文献では、偏芯公差の確保について言及されていない。
開口数が唯一0.75を超える実施例2のレンズ(波長が532nmで、開口数が0.8の仕様)では、僅かな偏芯でも大きな収差が発生するという問題点があった。
【0022】
さらに、これらの先行文献の示す範囲はかなり広く、これらの範囲において、良いレンズを実際に設計することが必ずしも出来ないという問題点があった。
【0023】
また、高NA化を図るために、2群レンズを採用した場合は、狭い作動距離のために、ディスクにレンズが衝突する危険性が著しく増大する問題点がある。光ディスクに用いられている、プラスチック製のディスクの場合、ディスクのそりは不可避である。このそりの量は、DVDの場合では、0.3mm程度ある。この値は、CDの場合の0.6mmに比べて半分に改善されているが、素材の特性に起因する量なので、これ以上の改善は厳しい。ここに対して、2群レンズの作動距離は前述のように、0.13mmである。この距離はレンズの設計により変わるが、レンズの焦点距離をピックアップの大型化を招かない範疇に設定した場合は、約0.2mm以上にすることは厳しい。すなわち、レンズがディスクへ焦点を合わせる位置、すなわち記録再生動作が行われる位置にある場合、フォーカスサーボが動作していない限り、ディスクに衝突する。すなわち、フォーカスサーボが、例えばディスクのディフェクトあるいは外乱振動等に起因するアクシデントではずれた場合は、ディスクに衝突する可能性がある。
【0024】
また、別の論文(C)Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 41(2002) pp. 1804−1807 G. Hashimoto et al. “Miniature Two−Axis Actuator for High−Data−Transfer−Rate Optical Strorage Sytem”. によれば、2群構成のNA=0.85のレンズであって、焦点距離が0.88mmと小型なレンズが報告されている。このレンズを用いれば、アクチュエーター並びにピックアップの小型化と高速化を達成することが出来る。しかしながら、記載されたレンズの作動距離は0.1mmとさらに狭くなっていて、上記した危険性がさらに上がるという問題点がある。
【0025】
本発明は、前述の課題に鑑みて提案されるものであって、開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収差にすぐれた、両面非球面の単レンズによる光ディスクの対物レンズ並びにそのレンズを用いた光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0026】
【発明を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が非球面とされた開口数(NA)が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角が所定の角度以下である。前記所定の角度は、57度が好ましく、56度がより好ましく、55度がさらにより好ましい。
【0027】
また、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が非球面とされた開口数(NA)が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角θが次式を満足する。
【0028】
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度)
【0029】
ここで、前記NAは、最大高さの光線による開口数である。前記αは、57度が好ましく、56度がより好ましく、55度がさらにより好ましい。
【0030】
好ましくは、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、結像倍率が0である。
すなわち、この対物レンズは、少なくとも誤差なく製造されていて、かつ光源の波長が基準波長と一致している場合、平行光を集光することが好ましい。
【0031】
また、好ましくは、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、波長450nm以下の光源に適合して設計される。
【0032】
本発明は、DVDディスク、CDディスクより薄い透過層、とりわけ、0.4mm以下の厚さを有する光ディスクに対して、良好な特性を有する。
【0033】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係る光ピックアップ装置は、前記特性の少なくとも一つを有するレンズと、レーザー光源と、フォトディテクタとを有することが好ましい。
【0034】
前記レンズは、前記レーザー光源から出射するレーザー光が照射されるべき光ディスクの径に応じて作動距離が次の関係を有することが好ましい。
作動距離>0.005×光ディスク半径
【0035】
本発明に係る光ディスク記録再生装置は、前記光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を用いて光ディスクに情報を記録再生する記録再生手段とを有することが好ましい。
【0036】
本発明に係る光ディスク再生装置は、前記光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を用いて光ディスクに記録されている情報を再生する再生手段とを有することが好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ディスク用対物レンズ、光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
まず、本実施の形態の光ディスク用対物レンズが満たす各条件式の説明に先立ち、本実施の形態のレンズの設計に関して基本的な軸上収差特性、軸外収差特性、偏芯公差のバランスについて説明する。ここで、偏芯公差とは、偏芯がある場合の波面収差の増加で定義される。
【0039】
本実施の形態では、軸上収差、軸外収差及び偏芯公差を確保するために、次の3つの条件のバランスを取ることが要請される。
【0040】
(1)軸上収差を確保するため、レンズの球面収差が補正されていること。
【0041】
(2)軸外収差を確保するため、レンズが正弦条件を満たしていること。
【0042】
(3)偏芯公差を確保するため、第2面が単独で正弦条件を満たしていること。
【0043】
両面非球面レンズは、軸上収差及び軸外収差を確保するための条件(1)と(2)の2つを同時に満たすことが出来る。条件(1)と(2)を同時に満たすレンズをアプラナートと呼ぶ。
【0044】
しかし、一般に、条件(1)及び(2)を満たしていると、偏芯公差を確保するための条件(3)を満たすことは出来ない。
【0045】
一方、条件(2)と(3)が満たされると、レンズ全体が正弦条件を満たし、かつ第2面も正弦条件を満足することから、第1面においても光線高さと屈折角の関係において正弦条件が満足される。
【0046】
本実施の形態においては、軸上収差及び軸外収差を確保するための条件(1)と(2)、偏芯公差を確保するための条件(3)のバランスを取り、ほぼ満足されている条件(3)の満足を案分することで、軸上収差及び軸外収差を確保しつつ、レンズの製作が可能になる偏芯公差を確保することが可能である。
【0047】
前記した「特に口径比の大きい非球面アプラナート・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大学科学計測研究所報告、1958年3月)によると、両面非球面レンズに関して、焦点距離を一定にして、レンズ半径をベンディングして変化させた場合、かなり広い頂点半径の組み合わせの範疇で、条件(1)と(2)を同時に満足するレンズが得られることが明らかにされている。
【0048】
さらに、田中康宏「アプラナティック単レンズ設計とディスク光学系への応用」、光学 27,12(1998)p720によれば、面間の偏芯に強いレンズは、条件(3)を満足することが示されている。
【0049】
ここで、条件(1)と(2)を満足する非球面レンズの設計の内で、条件(3)を満足するものがあれば、偏芯公差に強いレンズと言える。しかしながら、前記したようにこれらを同時に完全に満足することはできない。これは、3個の条件に対して、レンズの設計自由度が非球面2面しかないためで、2個の設計自由度であるためである。
【0050】
さらに、本願の発明者の解析によれば、開口数が大きくなればなるほど、条件(1)〜(3)について完全性からの乖離が大きくなることが判明している。
【0051】
実際、従来のDVDディスク用の開口数が0.6のレンズ又はCDディスク用の開口数が0.45のレンズの程度であれば、開口数が低いため、頂点半径の設定をかなり広い範囲で変化させても収差の増加は少なく、軸上収差と軸外収差の間のバランスを容易に取ることが出来る。すなわち、どの半径を出発点としても、軸外収差または軸上収差を僅かに犠牲にすれば偏芯公差を大きく出来る。
【0052】
これに対して、開口数が上がり、波長が短くなると、収差は波長に反比例して大きくなるので、設計上の余裕がなくなる。そこで、このようなレンズに対してはより厳密に形状(近軸形状)を定める必要性があった。
【0053】
非球面形状を僅かに変更して偏芯公差を増加させることも可能で、この場合は、軸上収差または軸外収差の劣化が避けられないが、製造公差が充分大きい実用的なレンズを得るためには重要な点である。
【0054】
これは、別の言い方をすると、軸上収差と軸外収差を適切に劣化させることで、偏芯公差を確保するためのバランスを取って設計を行うと言える。さらに別の言い方をすると、前記の3つの条件(1)〜(3)の満足度合いを、案分する作業とも言える。
【0055】
そして、このように非球面形状を探索する際には、第1面の最大光線高さでの面の法線と光軸と成す角(以下、単に入射角と言う。)が、所定の条件式を満足していなければ、偏芯公差、軸外収差または、軸上収差の増大を招き、収差間のバランスをとった設計が出来ない。このことについて、以下に詳細に説明する。
【0056】
本願の発明者は、条件(1)と(2)を略完全に満足するアプラナートであって、条件(3)の満足度が出来るだけ高くなるようなレンズを多数設計し、レンズの焦点距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折率を様々に変化させて検討した。この結果、最大高さの光線のレンズの第1面への入射角度が、軸上収差、軸外収差および偏芯時の収差の関係を支配していることを見出した。なお、レンズの設計波長は、450nm以下が好ましく、具体的には405nmである。
【0057】
図1は、レンズにおける幾何的な関係を示す図である。
【0058】
光軸に平行に対物レンズ11の第1面1に入射した最大高さの光線L0と、この光線が入射する点における第1面の法線Nは、入射角θをなしている。
【0059】
図2は、最大高さの光線の第1面への入射角と収差特性の関係を示す図である。図2のAは、0.5度の斜め入射光線に対する軸外収差であり、第1面の入射角が増加すると増大する。図中において、符号◆は1.55、符号◇は1.65、符号△は1.75、符号○は1.8、符号□は1.85の硝材の屈折率を表している。
【0060】
図中のBは、面間の偏芯が3μmの場合の収差である。図中において、符号■は1.55、符号×は1.65、符号△は1.75、符号□は1.8、符号◆は1.85の硝材の屈折率を表している。
【0061】
図によると、収差の増加は、レンズの焦点距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折率などのレンズの設計仕様と、非球面係数の近似方法など設計の個体差によって多少の幅があるが、第1面の入射角に対して略リニアであると言える。なお、軸上収差は、どの場合も良好に補正されていて、収差は0.006λ以下である。
【0062】
この関係は、一般的な関係である。すなわち、ガラスの屈折率やレンズの厚さが異なっていても、あるいはそのために第1面の頂点における半径が異なっていても、前記した角度が等しければ同等の収差特性になる。
【0063】
ここで、偏芯公差と軸外収差が良好なレンズを得るために、3μm偏芯時の収差が0.04λ以下であり、0.5度の斜め入射に対する軸外収差が0.03λ以下のレンズ形状を基に、前記した条件(1)〜(3)を案分して設計する必要がある。
【0064】
ここでいう案分とは、前述のように、例えば偏芯公差を確保する代わりに、軸外収差又は軸上収差を多少犠牲にするように、条件(1)〜(3)のバランスをとることである。
【0065】
前述したように、本実施の形態のレンズは条件(1)と(2)を略完全に満足したアプラナートであり、軸上収差と軸外収差はほぼ理想的に補正されているが、偏芯時の収差補正がやや不十分なためにこのような案分を行う。
【0066】
このような基準によると、開口数が0.85のレンズにおいて、最大高さの光誠意の第1面への入射角が、57度以下、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度より小さいことが必要である。なお、前記した条件(1)〜(3)の案分による形状の変化は僅かである。
【0067】
開口数が0.85より低い場合は、誤差に対する収差の増加が小さくなるため、同様に、57度以下、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度以下であれば、十分良好なレンズ、すなわち前記条件(1)〜(3)について良好なレンズを提供することできる。
【0068】
ところで、本実施の形態のレンズを金型により成型して製作する場合、入射角は、金型の加工の難易度に直結している。したがって、入射角は、できるだけ小さいことが望ましい。
【0069】
さらに、このような成型レンズでは、金型と成型品の間で高温化での成型プロセスに起因する成型収縮があり、成型品の形状は金型と微妙に異なる。したがって、開口数が0.85より低い場合は、開口数に応じて入射角を小さくした方が、製造する上で好都合である。
【0070】
そこで、多数のレンズの設計を比較したところ、開口数が下がると、第1面の入射角θは、開口数が0.85の時の角度αに対して、ほぼ次の関係が有ることを見出した。なお、αは、実際に設計して得られた値である。
【0071】
θ=α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(4)
【0072】
表1には、一例として、後述する実施例1の仕様を有するレンズに対する開口数と入射角の関係を示す。前記式(4)は、表1を用いて計算した回帰式である。
【0073】
【表1】
【0074】
図3には、開口数と入射角の関係を図示して示す。αは53.2516度である。図中の符号◆は実際の設計値を示し、実線は回帰式による値を示す。
【0075】
また、図には、レンズの厚さが1.5mmで、硝材の屈折率が1.75のレンズに関する他の例のデータを示す。図中の符号▲は、他の例に対する実際の設計値を示し、破線は回帰式による値を示す。
【0076】
いずれの場合も、回帰式は、実際の設計値を良く反映していることが見て取れる。なお、他の多数のレンズ設計データでも同様な結果が得られており、前記回帰式(4)は、一般的な式として十分な精度を有している。
【0077】
ここで、開口数が0.85より低い場合に対する角度の条件を求める。まず、開口数が下がると、当然レンズ最外周での面の傾き(第1面への入射角)は緩くなる。さらに、このために前記条件(1)〜(3)に対する制限も緩くなるので、例えば製造公差も厳しくなくなる。
【0078】
しかしながら、開口数が0.85より低い場合も、開口数が0.85の場合と同様に、第1面への入射角が増加するとともに収差特性が劣化するという一般的な特性を有する。
【0079】
したがって、開口数が0.85より小さいレンズを開口数が0.85と同様に、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度以下の条件で設計すれば良好なレンズが出来る。さらに、開口数が低いことによる上記した有利さを加味して、回帰式が示す角度だけ設計の目標値を小さくすれば公差と性能を向上させることが出来る。
【0080】
このことにより、開口数が0.85より低い場合は、次の条件式で決まる範囲に、第1面への入射角θを設定することで、さらによい結果が得られる。
【0081】
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(5)
【0082】
ここで、角度αは、57度以下、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度である。
【0083】
上記をまとめると、レンズの第1面での最大光線の入射角がこれらの条件を満たすと、前記条件(1)〜(3)、すなわち、軸上収差特性、軸外収差特性、偏芯公差による収差増加を同時に満足することが出来る。
【0084】
さらに補足すると、この非球面レンズは、光軸に対して回転対称なレンズ(共軸光学系)であっても、方向により僅かに非球面形状を変化させたトーリックレンズ(toric lens)のような形状であっても良い。後者の場合も、最大高さの光線が通る各点で、前記した範囲に入っている必要があるのは言うまでもない。
【0085】
次に、上記したレンズを用いた光ピックアップ、記録装置、再生装置に関する事項の詳細な説明を記載する。
【0086】
まず、レンズに求められる作動距離に関して、少なくともその作動距離がディスクの面ぶれの最大値より大きいことが望まれる。
【0087】
理由は、フォーカスサーボが、例えばディスクのディフェクトあるいは外乱振動等に起因するアクシデントではずれた場合であっても、ディスクに衝突する可能性を低く押さえることが出来るためである。なおフォーカスサーボが動作していない状態においては、例えばレンズをディスクから遠ざける方向に待避しておく等の衝突回避策を取ることが出来るので、フォーカスサーボ動作時の上記アクシデントが最も危険が高い状態と言える。
【0088】
このとき、ディスクのそりの角度をαとして、ディスクが単純なお椀型にそっていると考えると、ディスクの面ぶれ量Lは、半径Rにおいて、L=R・tan(α)となる。
【0089】
ディスクのそり角は、ディスクの規格で定義されているが、CDにおいて0.6度、DVDにおいて、0.3度とされている。ディスクの面ぶれは、前述のそり形状の場合最外周で最大になるから、直径120mmのディスクにおいて、各々、0.3mmあるいは、0.6mmの面ぶれが生じうる。
【0090】
ところで、より高密度化を図ったシステムにおいても、ディスク素材はプラスチックであり、DVDの場合のディスクのそり角をこれ以上改善することは難しい。また、ディスクの最大の面ぶれは、半径に比例する。これより、光ピックアップ、あるいは記録再生装置で用いるディスクの最大の半径をRとした場合、ディスクの面ぶれLはL=0.005・Rとなる。
【0091】
ここで、レンズの作動距離dwは、次の式で求めることが出来る。
【0092】
dw=fb−d/nd
【0093】
ここで、dは光ディスクの厚さであり、ndは光ディスクの屈折率である。fbは、次の式で規定される。R1は、前述の式によって規定されている。
【0094】
fb=f(1−t(n−1)/n/R1)
【0095】
すなわち、レンズが厚くなると、作動距離が短くなるが、レンズとして成立するためには、作動距離が有限である必要がある。したがって、レンズ厚さの上限は、作動距離が有限な値である範囲になる。この範囲は、レンズの焦点距離と、厚さと、ディスクの厚さで決まる。
【0096】
レンズの厚さの範囲は、例えば2mm以上、3.5mm以下に設定することができる。
【0097】
ここにおいて、好ましくは、作動距離dWは、前述したディスクの最大の面ぶれ量Lより大きく定める。
【0098】
【0099】
したがって、例えば記録再生機で扱うディスクの最大半径が60mmの時は、作動距離が0.3mm以上、25mmの時は、作動距離が0.125mm以上、40mmの時は、作動距離が0.1mm以上であることが好ましい。
【0100】
ところで、作動距離を広くするためには、焦点距離を長くすればよいことが、上記の式より明らかである。しかしながら、焦点距離を長くすることは、レンズの大型化を引き起こし、結果としてピックアップないしは、記録再生装置の大型化を招く。さらには、大きなレンズは、レンズアクチュエーターの周波数特性の向上に不利なため、高転送レートを実現することが困難となる。
【0101】
したがって、レンズの焦点距離には好ましい範囲がある。本発明において、焦点距離fは、好ましくは10mm以下であり、さらに好ましくは3.5mm以下である。
【0102】
すなわち、光束の大きさ(直径)φは、次の式によって与えられ、開口数(NA)と焦点距離fに依存する。
【0103】
φ=2×NA×f
【0104】
焦点距離が10mmでNAが0.75のとき、φ=15mmとなる。この直径は、多くの光ピックアップ装置がφ<5mm程度の光束を用いていることから比べると、大きいといえる。従って、焦点距離は10mm以下であることが望まれる。さらに、φ=5mmとすると、NA=0.75でf=3.33mmであることから、焦点距離が3.5mm以下であることがさらに望ましい。
【0105】
本発明に係る光ピックアップ装置は、前述の光ディスク用対物レンズを備えるものである。好ましくは、光ピックアップ装置は、前記光ディスク用対物レンズを用いて、光ディスクのトラックに沿って光束を集光して照射し、情報信号の記録又は再生を行う。好ましくは、光ピックアップ装置の結像倍率は0である。
【0106】
本発明に係る光ディスクの記録再生装置ないし再生装置は、前述の光ディスク用対物レンズを備えるものである。好ましくは、光ピックアップ装置は、前記光ディスク用対物レンズを用いて、光ディスクのトラックに沿って光束を集光して照射し、情報信号の記録又は再生を行う。好ましくは、光ピックアップ装置の結像倍率は0である。
【0107】
以下、本発明に係る光ディスク用対物レンズの実施例を示す。
【0108】
実施例では、次のような多項式を用いて非球面を表す。
【0109】
Z=Ch2/(1+(1−(1+K)C2h2)0.5)+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10+A12h12+A14h14
【0110】
ここで、Zは面の頂点からの距離、hは光軸からの高さ、Kはコーニック定数、Cは曲率(=1/R)、A4〜A14は4次から14次の非球面係数である。たとえば、A4は、hの4乗の係数に相当する。
【0111】
<実施例1>
図4は、実施例1の対物レンズの断面図である。
【0112】
対物レンズ11に入射した光束Lは、第1面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0113】
レンズ仕様は、表2の通りである。
【0114】
【表2】
【0115】
レンズの設計値は、表3の通りである。
【0116】
【表3】
【0117】
第1面の非球面係数は、表4の通りである。
【0118】
【表4】
【0119】
第2面の非球面係数は、表5の通りである。
【0120】
【表5】
【0121】
このレンズの第1面での最大高さの光線の入射角は53.25度である。このレンズは、条件(1)と(2)を略満足するアプラナートであり、条件(3)に僅かに誤差が残る。
【0122】
このレンズにおいては、軸上での波面収差は、0.002λと小さく、実用上は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.023λと良好な特性を示している。さらに、製造工程で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時、波面収差0.036λと非常に良好な値を有している。
【0123】
また、作動距離は、0.4605mmであり、半径60mmのディスクを用いた場合の好ましい作動距離である、0.3mmより充分広くなっている。
【0124】
図5は縦収差図であり、図6は正弦条件不満足量を示す図であり、図7は非点収差図である。
【0125】
<実施例2>
図8は、実施例2の対物レンズの断面図である。
【0126】
レンズ仕様は、表6の通りである。
【0127】
【表6】
【0128】
レンズの設計値は、表7の通りである。
【0129】
【表7】
【0130】
第1面の非球面係数は、表8の通りである。
【0131】
【表8】
【0132】
第2面の非球面係数は、表9の通りである。
【0133】
【表9】
【0134】
このレンズの第1面での最高高さの光線の入射角は、51.41度である。開口数0.8に対する条件(5)による角度は52.63度であるので、この条件を満足している。
【0135】
このレンズは、条件(1)と(2)を略満足したアプラナートであり、条件(3)に僅かに誤差が残るが、実用上は無収差と言える。
【0136】
軸上での波面収差は、0.001λと非常に小さく、実用は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.013λと良好な特性を示している。さらに、製造公差で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時に波面収差0.023λと、非常に良好な値を有している。
【0137】
また、作動距離は、0.395mmであり、半径60mmのディスクを用いた場合の好ましい作動距離である、0.3mmより充分広くなっている。
【0138】
図9は縦収差図であり、図10は正弦条件不満足量を示す図であり、図11は非点収差図である。
【0139】
<実施例3>
図12は、実施例3の対物レンズの断面図である。
【0140】
対物レンズ11に入射した光束Lは、第1面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0141】
レンズ仕様は、表10の通りである。
【0142】
【表10】
【0143】
レンズの設計値は、表11の通りである。
【0144】
【表11】
【0145】
第1面の非球面係数は、表12の通りである。
【0146】
【表12】
【0147】
第2面の非球面係数は、表13の通りである。
【0148】
【表13】
【0149】
このレンズ仕様から、計算されるR1の推奨値、すなわち式(5)におけるAの値は、0.734mmである。この推奨値と実設計値との乖離は、0.5%である。
【0150】
このレンズの特性は、ほぼ条件(1)と(2)を満足し、僅かに条件(3)に誤差の残るアプラナートである。
【0151】
このレンズにおいては、軸上での波面収差は、0.002λと小さく、実用上は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.008λと良好な特性を示している。さらに、製造工程で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時、波面収差0.037λと非常に良好な値を有している。
【0152】
このレンズの最も高い光線のレンズ内部における角度の正弦は、sin(u1´)=0.45である。一方、このレンズ仕様から計算されるsin(u1´)の推奨値、すなわち式(6)におけるsin(K)は、0.4367である。この推奨値の実設計値からの乖離は3.0%である。
【0153】
図13は縦収差図であり、図14は正弦条件不満足量を示す図であり、図15は非点収差図である。
【0154】
また、作動距離は、0.1735mmであり、半径25mmのディスクを用いた場合の好ましい作動距離である、0.125mmより充分広くなっている。
【0155】
次に、光ピックアップ装置の実施例を図16をもって説明する。光ピックアップ装置30は、レーザー光源である青色レーザーダイオード(LD)31と、ビームスプリッタ32と、対物レンズ33と、フォトディテクタ(PD)及び電流電圧変換器(I−V)34とを有している。
【0156】
青色LD31は、例えば約405nmの青色光(レーザー光)を発する。ビームスプリッタ32は、青色LD32から光ディスク35に向かう光と、光ディスク35からPD及びI−V34に向かう光を分離する。対物レンズ33は、前述の実施例に示したものを用いる。PD及びI−V34は、入射した光を電流に変換し、さらにこの電流を電圧に変換して出力する。
【0157】
光ピックアップ装置30は、光ディスク35に信号(情報)を記録することができる。すなわち、青色LD31は、入力される記録信号によって変調された青色光を発する。この青色光は、ビームスプリッタ32と対物レンズ33を介して光ディスク35に集光される。光ディスク35においては、光ピックアップ装置30から照射されたレーザー光の強さによって信号記録面に情報信号が記録される。例えば、光ディスク35のランド又はグループに、ピット又は相変化によって信号を記録する。
【0158】
また、光ピックアップ装置30は、光ディスク35から信号を再生することができる。すなわち、青色LD31から発した所定の強さの光は、ビームスプリッタ32と対物レンズ33を介して光ディスク35の信号記録面に集光される。光ディスク35からの反射光は、対物レンズ33とビームスプリッタ32を介してPD及びI−V34に入力され、電圧に変換される。このように、例えば光ディスク35の信号記録面のランド又はグルーブにピットとして記録された信号は、電圧として出力される。
【0159】
次に、光ディスク記録再生装置又は光ディスク再生装置の実施例を図17をもって説明する。
【0160】
光ディスク記録再生装置は、PRML(Partial Response Maxim likelihood)ブロック50と、コントローラブロック60と、記録補償ブロック70とを有している。また、光ディスク記録再生装置は、前述の光ピックアップ装置30を有している。さらにこの例では、信号変調方式に1−7RLL(Run Length Limit)を用いている。
【0161】
PRMLブロック50は、A/D変換器51と、ディジタル等化器52と、タップ係数制御器53と、フェーズシフタ54と、PLL55と、ビタビ検出器56とを有している。コントローラブロック60は、1−7RLL(Run Length Limited)処理部61を有している。
【0162】
PRMLブロック50は、光ピックアップ30から前置増幅器を介して信号が入力され、PRML信号処理を施す。コントローラブロック60は、PRMLブロック50のビタビ復号器56から信号が入力され、1−7RLL処理部61によって処理を行う。記録補償ブロック70は、コントローラブロック60から信号が入力され、この信号に応じてLD駆動部を介して光ピックアップ装置30の青色LD31を駆動制御する。
【0163】
このように、光ディスク記録再生装置は、光ディスク35から光ピックアップ装置30で読み出した信号に対して所定の復号を施して復調して出力することによって再生する。また、入力された信号に所定の符号化を施して変調し、光ピックアップ30を介して光ディスク35に書き込むことによって記録する。なお、光ディスク記録再生装置の有する記録ブロックを設けない光ディスク再生装置として構成することもできる。
【0164】
なお、本実施の形態では、光ディスク用対物レンズについて具体的数値を用い説明したが、本発明はこれらの数値に限定されない。本発明は、本発明を逸脱しない範囲で種種の光ディスク用対物レンズに対して適用できる。例えば、本発明は、設計波長405nmに限定されず、450nm以下の波長に対して適用することが出来る。また、上記したビームスプリッタの一例として、偏光ビームスプリッタを用いることができる。
【0165】
【発明の効果】
上述のように、本発明によると、開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収差にすぐれた両面非球面の単レンズによる光ディスクの対物レンズ及びこの対物レンズを用いた光ピックアップ装置、この光ピックアップ装置を用いた光ディスク記録再生装置、光ディスク再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズの幾何学的な関係を示す図である。
【図2】最大高さの光線の第1面への入射角度と収差特性の関係を示す図である。
【図3】実際の設計値と回帰式による値を比較して示す図である。
【図4】実施例1の対物レンズの断面図である。
【図5】実施例1の対物レンズの縦収差図である。
【図6】実施例1の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図7】実施例1の対物レンズの非点収差図である。
【図8】実施例2の対物レンズの断面図である。
【図9】実施例2の対物レンズの縦収差図である。
【図10】実施例2の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図11】実施例2の対物レンズの非点収差図である。
【図12】実施例3の対物レンズの断面図である。
【図13】実施例2の対物レンズの縦収差図である。
【図14】実施例3の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図15】実施例3の対物レンズの非点収差図である。
【図16】光ピックアップ装置の実施例を示す図である。
【図17】光ディスク記録再生装置の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 第1面、2 第2面、11 対物レンズ、21 光ディスク
【発明の属する技術分野】
本発明は、大容量光ディスクを実現する高い開口数(NA)を有する光ディスク用対物レンズ並びにそのレンズを用いた光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CDディスクは、開口数が0.45〜0.5の対物レンズを用い、780nm程度の波長を有するレーザー光で読み取り又は書き込みされている。また、DVDディスクは、開口数が0.6程度の対物レンズを用い、650nm程度の波長を有するレーザー光で読み取り又は書き込みが行われている。
【0003】
ところで、光ディスクの容量を上げるために、より短い波長の光源とより高い開口数を有するレンズを使用する次世代光ディスク・ピックアップシステムの開発が進められている。
【0004】
そして、より短い波長を有するレーザーとしては、波長が約400nmのいわゆる青色レーザーが考えられている。
【0005】
前記高い開口数を有する対物レンズとしては、例えば以下のシステムが報告されている。
【0006】
(A) Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(2000) pp. 978−979 M. Itonaga et al. “Optical Disk System Using High−Numerical Aperture Single Objective Lens and Blue LD”.
【0007】
(B)Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(2000) pp. 937−942 I. Ichimura et al.“Optical Disk Recording Using a GaN Blue−Violet Laser Diode”.
【0008】
ここで、(A)は、開口数が0.7の単レンズを用いたシステムを報告し、(B)は、開口数が0.85の2群レンズを用いたシステムを報告する。
【0009】
これらは、高NA化によるシステム余裕の低下に対照するために、ディスクの透過層の厚さを、CDの1.2mm又はDVDの0.6mmから薄くしていることが別の特徴である。透過層の厚さは、(A)によれば0.12mmで、(B)によれば0.1mmである。システムの余裕度の分配の仕方にもよるが、概ね0.3mmより薄い透過層であることが望まれている。
【0010】
前記(B)の2群レンズを用いたシステムは、開口数は(A)に比べて大きいものの、組立工程が必要な上にレンズが2枚必要なことから、量産性に劣り且つコストも高くなる。さらに、作動距離が文献(B)に示されているように、0.13mm程度と従来のDVD等のように単レンズを用いた場合の約1mmに比べて狭く、ディスクへの衝突の危険性が増し、システムの信頼性が低下するという欠点もある。
【0011】
そこで、次世代システムには、開国数が0.7以上の単レンズによる光ディスク用対物レンズが望まれている。
【0012】
特開平4−163510には、開口数が0.6〜0.8程度の単レンズを用いた対物レンズが記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
高い開口数を有するレンズの設計が可能であることは、従来から知られている。たとえば、「特に口径比の大きい非球面アプラナート・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大学科学計測研究所報告、1958年3月)には、高い開口数を有する両面非球面レンズの設計法が詳しく記されている。
【0014】
また、特開平4−163510には、開口数が0.6〜0.8程度の単レンズを用いた対物レンズが記載されている。
【0015】
しかしながら、単に設計が可能と言うだけでは、高い開口数を有するレンズを製作することが出来ない。このようなレンズを実際に製作するためには、製造公差が確保された設計である必要がある。
【0016】
ここで両面非球面レンズの場合、最も厳しく、かつ重要な製造公差は、面と面の間の偏芯(面間偏芯)である。したがって、対物レンズへの垂直入射の場合の収差である軸上収差と、斜め入射の場合の収差である軸外収差に代表される対物レンズの設計性能と、製造公差を同時に満足する必要がある。
【0017】
しかし、レンズの設計性能と製造公差は、とりわけ、開口数が0.75より高いと、両立することが難しくなる。
【0018】
実際、このような両面非球面のレンズでは、軸外収差は、前述の製造公差を考慮せずに設計した場合でも開口数が上がるにつれ劣化し、製造公差を考慮するとさらに悪くなる。すなわち、偏芯公差を大きく確保するためには、軸上収差と軸外収差を犠牲にする必要がある。
【0019】
軸上収差は、偏芯公差を考慮してもわずかに劣化するだけであるが、軸外収差は、開口数が0.6を超えるような高い開口数を有するレンズにおいては、製造が可能になるミクロンオーダーの製造公差を確保するとかなり犠牲になる。
【0020】
前述のような理由で、性能が良い両面非球面レンズの形状の探索が従来からなされ、種種の文献が報告されている。特開平5−241069、特開平4−163510は、その一例である。
【0021】
特開平4−163510には、性能が良好なレンズの形状範囲が記載されている。しかしながら、この文献では、偏芯公差の確保について言及されていない。
開口数が唯一0.75を超える実施例2のレンズ(波長が532nmで、開口数が0.8の仕様)では、僅かな偏芯でも大きな収差が発生するという問題点があった。
【0022】
さらに、これらの先行文献の示す範囲はかなり広く、これらの範囲において、良いレンズを実際に設計することが必ずしも出来ないという問題点があった。
【0023】
また、高NA化を図るために、2群レンズを採用した場合は、狭い作動距離のために、ディスクにレンズが衝突する危険性が著しく増大する問題点がある。光ディスクに用いられている、プラスチック製のディスクの場合、ディスクのそりは不可避である。このそりの量は、DVDの場合では、0.3mm程度ある。この値は、CDの場合の0.6mmに比べて半分に改善されているが、素材の特性に起因する量なので、これ以上の改善は厳しい。ここに対して、2群レンズの作動距離は前述のように、0.13mmである。この距離はレンズの設計により変わるが、レンズの焦点距離をピックアップの大型化を招かない範疇に設定した場合は、約0.2mm以上にすることは厳しい。すなわち、レンズがディスクへ焦点を合わせる位置、すなわち記録再生動作が行われる位置にある場合、フォーカスサーボが動作していない限り、ディスクに衝突する。すなわち、フォーカスサーボが、例えばディスクのディフェクトあるいは外乱振動等に起因するアクシデントではずれた場合は、ディスクに衝突する可能性がある。
【0024】
また、別の論文(C)Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 41(2002) pp. 1804−1807 G. Hashimoto et al. “Miniature Two−Axis Actuator for High−Data−Transfer−Rate Optical Strorage Sytem”. によれば、2群構成のNA=0.85のレンズであって、焦点距離が0.88mmと小型なレンズが報告されている。このレンズを用いれば、アクチュエーター並びにピックアップの小型化と高速化を達成することが出来る。しかしながら、記載されたレンズの作動距離は0.1mmとさらに狭くなっていて、上記した危険性がさらに上がるという問題点がある。
【0025】
本発明は、前述の課題に鑑みて提案されるものであって、開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収差にすぐれた、両面非球面の単レンズによる光ディスクの対物レンズ並びにそのレンズを用いた光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0026】
【発明を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が非球面とされた開口数(NA)が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角が所定の角度以下である。前記所定の角度は、57度が好ましく、56度がより好ましく、55度がさらにより好ましい。
【0027】
また、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が非球面とされた開口数(NA)が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角θが次式を満足する。
【0028】
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度)
【0029】
ここで、前記NAは、最大高さの光線による開口数である。前記αは、57度が好ましく、56度がより好ましく、55度がさらにより好ましい。
【0030】
好ましくは、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、結像倍率が0である。
すなわち、この対物レンズは、少なくとも誤差なく製造されていて、かつ光源の波長が基準波長と一致している場合、平行光を集光することが好ましい。
【0031】
また、好ましくは、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、波長450nm以下の光源に適合して設計される。
【0032】
本発明は、DVDディスク、CDディスクより薄い透過層、とりわけ、0.4mm以下の厚さを有する光ディスクに対して、良好な特性を有する。
【0033】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係る光ピックアップ装置は、前記特性の少なくとも一つを有するレンズと、レーザー光源と、フォトディテクタとを有することが好ましい。
【0034】
前記レンズは、前記レーザー光源から出射するレーザー光が照射されるべき光ディスクの径に応じて作動距離が次の関係を有することが好ましい。
作動距離>0.005×光ディスク半径
【0035】
本発明に係る光ディスク記録再生装置は、前記光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を用いて光ディスクに情報を記録再生する記録再生手段とを有することが好ましい。
【0036】
本発明に係る光ディスク再生装置は、前記光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を用いて光ディスクに記録されている情報を再生する再生手段とを有することが好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ディスク用対物レンズ、光ピックアップ装置、光ディスク記録再生装置及び光ディスク再生装置の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
まず、本実施の形態の光ディスク用対物レンズが満たす各条件式の説明に先立ち、本実施の形態のレンズの設計に関して基本的な軸上収差特性、軸外収差特性、偏芯公差のバランスについて説明する。ここで、偏芯公差とは、偏芯がある場合の波面収差の増加で定義される。
【0039】
本実施の形態では、軸上収差、軸外収差及び偏芯公差を確保するために、次の3つの条件のバランスを取ることが要請される。
【0040】
(1)軸上収差を確保するため、レンズの球面収差が補正されていること。
【0041】
(2)軸外収差を確保するため、レンズが正弦条件を満たしていること。
【0042】
(3)偏芯公差を確保するため、第2面が単独で正弦条件を満たしていること。
【0043】
両面非球面レンズは、軸上収差及び軸外収差を確保するための条件(1)と(2)の2つを同時に満たすことが出来る。条件(1)と(2)を同時に満たすレンズをアプラナートと呼ぶ。
【0044】
しかし、一般に、条件(1)及び(2)を満たしていると、偏芯公差を確保するための条件(3)を満たすことは出来ない。
【0045】
一方、条件(2)と(3)が満たされると、レンズ全体が正弦条件を満たし、かつ第2面も正弦条件を満足することから、第1面においても光線高さと屈折角の関係において正弦条件が満足される。
【0046】
本実施の形態においては、軸上収差及び軸外収差を確保するための条件(1)と(2)、偏芯公差を確保するための条件(3)のバランスを取り、ほぼ満足されている条件(3)の満足を案分することで、軸上収差及び軸外収差を確保しつつ、レンズの製作が可能になる偏芯公差を確保することが可能である。
【0047】
前記した「特に口径比の大きい非球面アプラナート・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大学科学計測研究所報告、1958年3月)によると、両面非球面レンズに関して、焦点距離を一定にして、レンズ半径をベンディングして変化させた場合、かなり広い頂点半径の組み合わせの範疇で、条件(1)と(2)を同時に満足するレンズが得られることが明らかにされている。
【0048】
さらに、田中康宏「アプラナティック単レンズ設計とディスク光学系への応用」、光学 27,12(1998)p720によれば、面間の偏芯に強いレンズは、条件(3)を満足することが示されている。
【0049】
ここで、条件(1)と(2)を満足する非球面レンズの設計の内で、条件(3)を満足するものがあれば、偏芯公差に強いレンズと言える。しかしながら、前記したようにこれらを同時に完全に満足することはできない。これは、3個の条件に対して、レンズの設計自由度が非球面2面しかないためで、2個の設計自由度であるためである。
【0050】
さらに、本願の発明者の解析によれば、開口数が大きくなればなるほど、条件(1)〜(3)について完全性からの乖離が大きくなることが判明している。
【0051】
実際、従来のDVDディスク用の開口数が0.6のレンズ又はCDディスク用の開口数が0.45のレンズの程度であれば、開口数が低いため、頂点半径の設定をかなり広い範囲で変化させても収差の増加は少なく、軸上収差と軸外収差の間のバランスを容易に取ることが出来る。すなわち、どの半径を出発点としても、軸外収差または軸上収差を僅かに犠牲にすれば偏芯公差を大きく出来る。
【0052】
これに対して、開口数が上がり、波長が短くなると、収差は波長に反比例して大きくなるので、設計上の余裕がなくなる。そこで、このようなレンズに対してはより厳密に形状(近軸形状)を定める必要性があった。
【0053】
非球面形状を僅かに変更して偏芯公差を増加させることも可能で、この場合は、軸上収差または軸外収差の劣化が避けられないが、製造公差が充分大きい実用的なレンズを得るためには重要な点である。
【0054】
これは、別の言い方をすると、軸上収差と軸外収差を適切に劣化させることで、偏芯公差を確保するためのバランスを取って設計を行うと言える。さらに別の言い方をすると、前記の3つの条件(1)〜(3)の満足度合いを、案分する作業とも言える。
【0055】
そして、このように非球面形状を探索する際には、第1面の最大光線高さでの面の法線と光軸と成す角(以下、単に入射角と言う。)が、所定の条件式を満足していなければ、偏芯公差、軸外収差または、軸上収差の増大を招き、収差間のバランスをとった設計が出来ない。このことについて、以下に詳細に説明する。
【0056】
本願の発明者は、条件(1)と(2)を略完全に満足するアプラナートであって、条件(3)の満足度が出来るだけ高くなるようなレンズを多数設計し、レンズの焦点距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折率を様々に変化させて検討した。この結果、最大高さの光線のレンズの第1面への入射角度が、軸上収差、軸外収差および偏芯時の収差の関係を支配していることを見出した。なお、レンズの設計波長は、450nm以下が好ましく、具体的には405nmである。
【0057】
図1は、レンズにおける幾何的な関係を示す図である。
【0058】
光軸に平行に対物レンズ11の第1面1に入射した最大高さの光線L0と、この光線が入射する点における第1面の法線Nは、入射角θをなしている。
【0059】
図2は、最大高さの光線の第1面への入射角と収差特性の関係を示す図である。図2のAは、0.5度の斜め入射光線に対する軸外収差であり、第1面の入射角が増加すると増大する。図中において、符号◆は1.55、符号◇は1.65、符号△は1.75、符号○は1.8、符号□は1.85の硝材の屈折率を表している。
【0060】
図中のBは、面間の偏芯が3μmの場合の収差である。図中において、符号■は1.55、符号×は1.65、符号△は1.75、符号□は1.8、符号◆は1.85の硝材の屈折率を表している。
【0061】
図によると、収差の増加は、レンズの焦点距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折率などのレンズの設計仕様と、非球面係数の近似方法など設計の個体差によって多少の幅があるが、第1面の入射角に対して略リニアであると言える。なお、軸上収差は、どの場合も良好に補正されていて、収差は0.006λ以下である。
【0062】
この関係は、一般的な関係である。すなわち、ガラスの屈折率やレンズの厚さが異なっていても、あるいはそのために第1面の頂点における半径が異なっていても、前記した角度が等しければ同等の収差特性になる。
【0063】
ここで、偏芯公差と軸外収差が良好なレンズを得るために、3μm偏芯時の収差が0.04λ以下であり、0.5度の斜め入射に対する軸外収差が0.03λ以下のレンズ形状を基に、前記した条件(1)〜(3)を案分して設計する必要がある。
【0064】
ここでいう案分とは、前述のように、例えば偏芯公差を確保する代わりに、軸外収差又は軸上収差を多少犠牲にするように、条件(1)〜(3)のバランスをとることである。
【0065】
前述したように、本実施の形態のレンズは条件(1)と(2)を略完全に満足したアプラナートであり、軸上収差と軸外収差はほぼ理想的に補正されているが、偏芯時の収差補正がやや不十分なためにこのような案分を行う。
【0066】
このような基準によると、開口数が0.85のレンズにおいて、最大高さの光誠意の第1面への入射角が、57度以下、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度より小さいことが必要である。なお、前記した条件(1)〜(3)の案分による形状の変化は僅かである。
【0067】
開口数が0.85より低い場合は、誤差に対する収差の増加が小さくなるため、同様に、57度以下、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度以下であれば、十分良好なレンズ、すなわち前記条件(1)〜(3)について良好なレンズを提供することできる。
【0068】
ところで、本実施の形態のレンズを金型により成型して製作する場合、入射角は、金型の加工の難易度に直結している。したがって、入射角は、できるだけ小さいことが望ましい。
【0069】
さらに、このような成型レンズでは、金型と成型品の間で高温化での成型プロセスに起因する成型収縮があり、成型品の形状は金型と微妙に異なる。したがって、開口数が0.85より低い場合は、開口数に応じて入射角を小さくした方が、製造する上で好都合である。
【0070】
そこで、多数のレンズの設計を比較したところ、開口数が下がると、第1面の入射角θは、開口数が0.85の時の角度αに対して、ほぼ次の関係が有ることを見出した。なお、αは、実際に設計して得られた値である。
【0071】
θ=α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(4)
【0072】
表1には、一例として、後述する実施例1の仕様を有するレンズに対する開口数と入射角の関係を示す。前記式(4)は、表1を用いて計算した回帰式である。
【0073】
【表1】
【0074】
図3には、開口数と入射角の関係を図示して示す。αは53.2516度である。図中の符号◆は実際の設計値を示し、実線は回帰式による値を示す。
【0075】
また、図には、レンズの厚さが1.5mmで、硝材の屈折率が1.75のレンズに関する他の例のデータを示す。図中の符号▲は、他の例に対する実際の設計値を示し、破線は回帰式による値を示す。
【0076】
いずれの場合も、回帰式は、実際の設計値を良く反映していることが見て取れる。なお、他の多数のレンズ設計データでも同様な結果が得られており、前記回帰式(4)は、一般的な式として十分な精度を有している。
【0077】
ここで、開口数が0.85より低い場合に対する角度の条件を求める。まず、開口数が下がると、当然レンズ最外周での面の傾き(第1面への入射角)は緩くなる。さらに、このために前記条件(1)〜(3)に対する制限も緩くなるので、例えば製造公差も厳しくなくなる。
【0078】
しかしながら、開口数が0.85より低い場合も、開口数が0.85の場合と同様に、第1面への入射角が増加するとともに収差特性が劣化するという一般的な特性を有する。
【0079】
したがって、開口数が0.85より小さいレンズを開口数が0.85と同様に、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度以下の条件で設計すれば良好なレンズが出来る。さらに、開口数が低いことによる上記した有利さを加味して、回帰式が示す角度だけ設計の目標値を小さくすれば公差と性能を向上させることが出来る。
【0080】
このことにより、開口数が0.85より低い場合は、次の条件式で決まる範囲に、第1面への入射角θを設定することで、さらによい結果が得られる。
【0081】
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(5)
【0082】
ここで、角度αは、57度以下、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度である。
【0083】
上記をまとめると、レンズの第1面での最大光線の入射角がこれらの条件を満たすと、前記条件(1)〜(3)、すなわち、軸上収差特性、軸外収差特性、偏芯公差による収差増加を同時に満足することが出来る。
【0084】
さらに補足すると、この非球面レンズは、光軸に対して回転対称なレンズ(共軸光学系)であっても、方向により僅かに非球面形状を変化させたトーリックレンズ(toric lens)のような形状であっても良い。後者の場合も、最大高さの光線が通る各点で、前記した範囲に入っている必要があるのは言うまでもない。
【0085】
次に、上記したレンズを用いた光ピックアップ、記録装置、再生装置に関する事項の詳細な説明を記載する。
【0086】
まず、レンズに求められる作動距離に関して、少なくともその作動距離がディスクの面ぶれの最大値より大きいことが望まれる。
【0087】
理由は、フォーカスサーボが、例えばディスクのディフェクトあるいは外乱振動等に起因するアクシデントではずれた場合であっても、ディスクに衝突する可能性を低く押さえることが出来るためである。なおフォーカスサーボが動作していない状態においては、例えばレンズをディスクから遠ざける方向に待避しておく等の衝突回避策を取ることが出来るので、フォーカスサーボ動作時の上記アクシデントが最も危険が高い状態と言える。
【0088】
このとき、ディスクのそりの角度をαとして、ディスクが単純なお椀型にそっていると考えると、ディスクの面ぶれ量Lは、半径Rにおいて、L=R・tan(α)となる。
【0089】
ディスクのそり角は、ディスクの規格で定義されているが、CDにおいて0.6度、DVDにおいて、0.3度とされている。ディスクの面ぶれは、前述のそり形状の場合最外周で最大になるから、直径120mmのディスクにおいて、各々、0.3mmあるいは、0.6mmの面ぶれが生じうる。
【0090】
ところで、より高密度化を図ったシステムにおいても、ディスク素材はプラスチックであり、DVDの場合のディスクのそり角をこれ以上改善することは難しい。また、ディスクの最大の面ぶれは、半径に比例する。これより、光ピックアップ、あるいは記録再生装置で用いるディスクの最大の半径をRとした場合、ディスクの面ぶれLはL=0.005・Rとなる。
【0091】
ここで、レンズの作動距離dwは、次の式で求めることが出来る。
【0092】
dw=fb−d/nd
【0093】
ここで、dは光ディスクの厚さであり、ndは光ディスクの屈折率である。fbは、次の式で規定される。R1は、前述の式によって規定されている。
【0094】
fb=f(1−t(n−1)/n/R1)
【0095】
すなわち、レンズが厚くなると、作動距離が短くなるが、レンズとして成立するためには、作動距離が有限である必要がある。したがって、レンズ厚さの上限は、作動距離が有限な値である範囲になる。この範囲は、レンズの焦点距離と、厚さと、ディスクの厚さで決まる。
【0096】
レンズの厚さの範囲は、例えば2mm以上、3.5mm以下に設定することができる。
【0097】
ここにおいて、好ましくは、作動距離dWは、前述したディスクの最大の面ぶれ量Lより大きく定める。
【0098】
【0099】
したがって、例えば記録再生機で扱うディスクの最大半径が60mmの時は、作動距離が0.3mm以上、25mmの時は、作動距離が0.125mm以上、40mmの時は、作動距離が0.1mm以上であることが好ましい。
【0100】
ところで、作動距離を広くするためには、焦点距離を長くすればよいことが、上記の式より明らかである。しかしながら、焦点距離を長くすることは、レンズの大型化を引き起こし、結果としてピックアップないしは、記録再生装置の大型化を招く。さらには、大きなレンズは、レンズアクチュエーターの周波数特性の向上に不利なため、高転送レートを実現することが困難となる。
【0101】
したがって、レンズの焦点距離には好ましい範囲がある。本発明において、焦点距離fは、好ましくは10mm以下であり、さらに好ましくは3.5mm以下である。
【0102】
すなわち、光束の大きさ(直径)φは、次の式によって与えられ、開口数(NA)と焦点距離fに依存する。
【0103】
φ=2×NA×f
【0104】
焦点距離が10mmでNAが0.75のとき、φ=15mmとなる。この直径は、多くの光ピックアップ装置がφ<5mm程度の光束を用いていることから比べると、大きいといえる。従って、焦点距離は10mm以下であることが望まれる。さらに、φ=5mmとすると、NA=0.75でf=3.33mmであることから、焦点距離が3.5mm以下であることがさらに望ましい。
【0105】
本発明に係る光ピックアップ装置は、前述の光ディスク用対物レンズを備えるものである。好ましくは、光ピックアップ装置は、前記光ディスク用対物レンズを用いて、光ディスクのトラックに沿って光束を集光して照射し、情報信号の記録又は再生を行う。好ましくは、光ピックアップ装置の結像倍率は0である。
【0106】
本発明に係る光ディスクの記録再生装置ないし再生装置は、前述の光ディスク用対物レンズを備えるものである。好ましくは、光ピックアップ装置は、前記光ディスク用対物レンズを用いて、光ディスクのトラックに沿って光束を集光して照射し、情報信号の記録又は再生を行う。好ましくは、光ピックアップ装置の結像倍率は0である。
【0107】
以下、本発明に係る光ディスク用対物レンズの実施例を示す。
【0108】
実施例では、次のような多項式を用いて非球面を表す。
【0109】
Z=Ch2/(1+(1−(1+K)C2h2)0.5)+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10+A12h12+A14h14
【0110】
ここで、Zは面の頂点からの距離、hは光軸からの高さ、Kはコーニック定数、Cは曲率(=1/R)、A4〜A14は4次から14次の非球面係数である。たとえば、A4は、hの4乗の係数に相当する。
【0111】
<実施例1>
図4は、実施例1の対物レンズの断面図である。
【0112】
対物レンズ11に入射した光束Lは、第1面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0113】
レンズ仕様は、表2の通りである。
【0114】
【表2】
【0115】
レンズの設計値は、表3の通りである。
【0116】
【表3】
【0117】
第1面の非球面係数は、表4の通りである。
【0118】
【表4】
【0119】
第2面の非球面係数は、表5の通りである。
【0120】
【表5】
【0121】
このレンズの第1面での最大高さの光線の入射角は53.25度である。このレンズは、条件(1)と(2)を略満足するアプラナートであり、条件(3)に僅かに誤差が残る。
【0122】
このレンズにおいては、軸上での波面収差は、0.002λと小さく、実用上は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.023λと良好な特性を示している。さらに、製造工程で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時、波面収差0.036λと非常に良好な値を有している。
【0123】
また、作動距離は、0.4605mmであり、半径60mmのディスクを用いた場合の好ましい作動距離である、0.3mmより充分広くなっている。
【0124】
図5は縦収差図であり、図6は正弦条件不満足量を示す図であり、図7は非点収差図である。
【0125】
<実施例2>
図8は、実施例2の対物レンズの断面図である。
【0126】
レンズ仕様は、表6の通りである。
【0127】
【表6】
【0128】
レンズの設計値は、表7の通りである。
【0129】
【表7】
【0130】
第1面の非球面係数は、表8の通りである。
【0131】
【表8】
【0132】
第2面の非球面係数は、表9の通りである。
【0133】
【表9】
【0134】
このレンズの第1面での最高高さの光線の入射角は、51.41度である。開口数0.8に対する条件(5)による角度は52.63度であるので、この条件を満足している。
【0135】
このレンズは、条件(1)と(2)を略満足したアプラナートであり、条件(3)に僅かに誤差が残るが、実用上は無収差と言える。
【0136】
軸上での波面収差は、0.001λと非常に小さく、実用は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.013λと良好な特性を示している。さらに、製造公差で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時に波面収差0.023λと、非常に良好な値を有している。
【0137】
また、作動距離は、0.395mmであり、半径60mmのディスクを用いた場合の好ましい作動距離である、0.3mmより充分広くなっている。
【0138】
図9は縦収差図であり、図10は正弦条件不満足量を示す図であり、図11は非点収差図である。
【0139】
<実施例3>
図12は、実施例3の対物レンズの断面図である。
【0140】
対物レンズ11に入射した光束Lは、第1面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0141】
レンズ仕様は、表10の通りである。
【0142】
【表10】
【0143】
レンズの設計値は、表11の通りである。
【0144】
【表11】
【0145】
第1面の非球面係数は、表12の通りである。
【0146】
【表12】
【0147】
第2面の非球面係数は、表13の通りである。
【0148】
【表13】
【0149】
このレンズ仕様から、計算されるR1の推奨値、すなわち式(5)におけるAの値は、0.734mmである。この推奨値と実設計値との乖離は、0.5%である。
【0150】
このレンズの特性は、ほぼ条件(1)と(2)を満足し、僅かに条件(3)に誤差の残るアプラナートである。
【0151】
このレンズにおいては、軸上での波面収差は、0.002λと小さく、実用上は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.008λと良好な特性を示している。さらに、製造工程で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時、波面収差0.037λと非常に良好な値を有している。
【0152】
このレンズの最も高い光線のレンズ内部における角度の正弦は、sin(u1´)=0.45である。一方、このレンズ仕様から計算されるsin(u1´)の推奨値、すなわち式(6)におけるsin(K)は、0.4367である。この推奨値の実設計値からの乖離は3.0%である。
【0153】
図13は縦収差図であり、図14は正弦条件不満足量を示す図であり、図15は非点収差図である。
【0154】
また、作動距離は、0.1735mmであり、半径25mmのディスクを用いた場合の好ましい作動距離である、0.125mmより充分広くなっている。
【0155】
次に、光ピックアップ装置の実施例を図16をもって説明する。光ピックアップ装置30は、レーザー光源である青色レーザーダイオード(LD)31と、ビームスプリッタ32と、対物レンズ33と、フォトディテクタ(PD)及び電流電圧変換器(I−V)34とを有している。
【0156】
青色LD31は、例えば約405nmの青色光(レーザー光)を発する。ビームスプリッタ32は、青色LD32から光ディスク35に向かう光と、光ディスク35からPD及びI−V34に向かう光を分離する。対物レンズ33は、前述の実施例に示したものを用いる。PD及びI−V34は、入射した光を電流に変換し、さらにこの電流を電圧に変換して出力する。
【0157】
光ピックアップ装置30は、光ディスク35に信号(情報)を記録することができる。すなわち、青色LD31は、入力される記録信号によって変調された青色光を発する。この青色光は、ビームスプリッタ32と対物レンズ33を介して光ディスク35に集光される。光ディスク35においては、光ピックアップ装置30から照射されたレーザー光の強さによって信号記録面に情報信号が記録される。例えば、光ディスク35のランド又はグループに、ピット又は相変化によって信号を記録する。
【0158】
また、光ピックアップ装置30は、光ディスク35から信号を再生することができる。すなわち、青色LD31から発した所定の強さの光は、ビームスプリッタ32と対物レンズ33を介して光ディスク35の信号記録面に集光される。光ディスク35からの反射光は、対物レンズ33とビームスプリッタ32を介してPD及びI−V34に入力され、電圧に変換される。このように、例えば光ディスク35の信号記録面のランド又はグルーブにピットとして記録された信号は、電圧として出力される。
【0159】
次に、光ディスク記録再生装置又は光ディスク再生装置の実施例を図17をもって説明する。
【0160】
光ディスク記録再生装置は、PRML(Partial Response Maxim likelihood)ブロック50と、コントローラブロック60と、記録補償ブロック70とを有している。また、光ディスク記録再生装置は、前述の光ピックアップ装置30を有している。さらにこの例では、信号変調方式に1−7RLL(Run Length Limit)を用いている。
【0161】
PRMLブロック50は、A/D変換器51と、ディジタル等化器52と、タップ係数制御器53と、フェーズシフタ54と、PLL55と、ビタビ検出器56とを有している。コントローラブロック60は、1−7RLL(Run Length Limited)処理部61を有している。
【0162】
PRMLブロック50は、光ピックアップ30から前置増幅器を介して信号が入力され、PRML信号処理を施す。コントローラブロック60は、PRMLブロック50のビタビ復号器56から信号が入力され、1−7RLL処理部61によって処理を行う。記録補償ブロック70は、コントローラブロック60から信号が入力され、この信号に応じてLD駆動部を介して光ピックアップ装置30の青色LD31を駆動制御する。
【0163】
このように、光ディスク記録再生装置は、光ディスク35から光ピックアップ装置30で読み出した信号に対して所定の復号を施して復調して出力することによって再生する。また、入力された信号に所定の符号化を施して変調し、光ピックアップ30を介して光ディスク35に書き込むことによって記録する。なお、光ディスク記録再生装置の有する記録ブロックを設けない光ディスク再生装置として構成することもできる。
【0164】
なお、本実施の形態では、光ディスク用対物レンズについて具体的数値を用い説明したが、本発明はこれらの数値に限定されない。本発明は、本発明を逸脱しない範囲で種種の光ディスク用対物レンズに対して適用できる。例えば、本発明は、設計波長405nmに限定されず、450nm以下の波長に対して適用することが出来る。また、上記したビームスプリッタの一例として、偏光ビームスプリッタを用いることができる。
【0165】
【発明の効果】
上述のように、本発明によると、開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収差にすぐれた両面非球面の単レンズによる光ディスクの対物レンズ及びこの対物レンズを用いた光ピックアップ装置、この光ピックアップ装置を用いた光ディスク記録再生装置、光ディスク再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズの幾何学的な関係を示す図である。
【図2】最大高さの光線の第1面への入射角度と収差特性の関係を示す図である。
【図3】実際の設計値と回帰式による値を比較して示す図である。
【図4】実施例1の対物レンズの断面図である。
【図5】実施例1の対物レンズの縦収差図である。
【図6】実施例1の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図7】実施例1の対物レンズの非点収差図である。
【図8】実施例2の対物レンズの断面図である。
【図9】実施例2の対物レンズの縦収差図である。
【図10】実施例2の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図11】実施例2の対物レンズの非点収差図である。
【図12】実施例3の対物レンズの断面図である。
【図13】実施例2の対物レンズの縦収差図である。
【図14】実施例3の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図15】実施例3の対物レンズの非点収差図である。
【図16】光ピックアップ装置の実施例を示す図である。
【図17】光ディスク記録再生装置の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 第1面、2 第2面、11 対物レンズ、21 光ディスク
Claims (8)
- 両面が非球面とされた開口数(NA)が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角が57度以下であることを特徴とする光ディスク用レンズ。
- 両面が非球面とされた開口数(NA)が0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角θが次式を満足することを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度)
ここで、前記αは、55度、56度又は57度の何れか1つである。 - 結像倍率が0であることを特徴とする請求項1又は2記載の光ディスク用対物レンズ。
- 波長450nm以下の光源に適合して設計されたことを特徴とする請求項1又は2記載の光ディスク用対物レンズ。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のレンズと、レーザー光源と、フォトディテクタとを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
- 前記レンズは、前記レーザー光源から出射するレーザー光が照射されるべき光ディスクの径に応じて作動距離が次の関係を有する請求項5に記載の光ピックアップ装置。
作動距離>0.005×光ディスク半径 - 請求項5又は6に記載の光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を用いて光ディスクに情報を記録再生する記録再生手段とを有することを特徴とする光ディスク記録再生装置。
- 請求項5又は6に記載の光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置を用いて光ディスクに記録されている情報を再生する再生手段とを有することを特徴とする光ディスク再生装置。
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050929 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080801 |