JPWO2011033787A1 - 対物レンズ素子 - Google Patents

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Abstract

高NA薄型の対物レンズにおいて、レンズ成形時の割れ発生を防止し、安定したレンズ成形が可能な対物レンズを提供する。本発明は、パワーが負でない光学面からなる対物レンズに関するものである。当該対物レンズは単レンズであって、対物レンズの射出側面頂点の位置より外周部に設けた光軸に垂直な平坦部の位置の方がディスク表面に近く、該射出側面のSAGの変化率が全周にわたり連続となるように形成されている。

Description

本発明は、光情報記録媒体に情報の記録・再生・消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置に用いられる対物レンズ素子に関する。
近年、高記録密度の光ディスク(例えば、Blu−ray Disc(登録商標))用光ピックアップ装置に対し、従来のCDやDVDに用いられるものと同様に、薄型化の要望がある。光ピックアップ装置の薄型化は、これを搭載する装置の小型化・薄型化をもたらし、搭載可能な装置の幅の拡大に繋がる。
光ピックアップ装置の厚みに対する寄与度が大きい光学部品の一つに、対物レンズがある。光学的な配置の制約上、対物レンズの厚みが光ピックアップの厚みにダイレクトに影響する。したがって、光ピックアップ装置の薄型化を達成するには対物レンズの薄型化が必要である。
BD用対物レンズの場合、高NAの範囲で軸外収差などの補正を行うため、レンズ厚は厚くなる傾向にある。ここで言う「レンズ厚が厚い」とは、レンズ軸上厚みが、CD及びDVD用の比較的低NAの対物レンズと比較して厚いことを指す。以下では、光学性能とコストの面で優位性のある両凸の単レンズ素子を例として説明する。
光源側の対物レンズ光学面は、入射光線を大きく曲げる必要があるため、一般的にパワーの大きな面となり、サグの量が大きくなる傾向にある。また、ディスク側の対物レンズ光学面も、凸のパワーを有するためレンズ厚は周辺にかけて薄くなる。ここで、光学面とは、非球面からなる屈折面、回折面、位相段差面などを含む。
そこで、可能な限りレンズ厚を薄くする場合、レンズ有効径付近及びその外周においてコバ厚が確保できなくなるという問題が生じる。また、ある程度コバ厚を確保しないと、レンズ成形工程で割れが発生し、安定したレンズ成形が困難になる。
例えば、特許文献1〜3には、高NA対物レンズにおいて、有効径外の外周部に、有効径内の光軸方向の厚みより厚い領域を設ける技術が開示されている。
特開2007−334928号公報 特開2007−334929号公報 特開2007−334930号公報
しかしながら、上記特許文献では、樹脂よりなる対物レンズが開示されているに過ぎず、ガラスよりなる対物レンズには適用できない。その理由は、樹脂製レンズとガラス製レンズとの工法の違いにより、それぞれの金型加工工法が異なるためである。したがって、上記特許文献に記載のように、面形状が不連続な形状はガラスレンズに適用することができない。また、上記特許文献では、外周部の光軸方向の厚みを厚くするのは、金型形状の転写性を向上させてレンズ収差性能を上げること、及び、光ディスクとの衝突防止材としての役割を外周部に付与することを意図している。
本発明の目的は、高NAかつ薄型であって、成形時の割れ発生が防止され、安定した成形が可能な対物レンズ素子を提供することである。
本発明は、入射側及び出射側に回転対称軸をもつ光学機能面を備え、入射側から入射した光束を集光する対物レンズ素子に関する。出射側において、光学機能面の有効径外の輪帯状領域に、光学機能面の面頂点よりスポット側に突出した外周部を備える。出射側の光学機能面のSAG変化率が対称軸から外周に向けた全域にわたって連続である。
本発明によれば、高NAかつ薄型で、成形時の割れ発生を防止しつつ安定して成形可能な対物レンズ素子を提供することができる。
図1は、実施の形態1に係る対物レンズ素子1の概略構成図である。 図2は、実施の形態2に係る光ピックアップ装置の概略構成図である。 図3は、数値実施例1に係る対物レンズ素子の光路図である。 図4は、数値実施例1に係る対物レンズ素子の球面収差を表すグラフである。 図5は、数値実施例1に係る対物レンズ素子の正弦条件の不満足量を表すグラフである。 図6は、数値実施例2に係る対物レンズ素子の光路図である。 図7は、数値実施例2に係る対物レンズ素子の球面収差を表すグラフである。 図8は、数値実施例2に係る対物レンズ素子の正弦条件の不満足量を表す収差図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る対物レンズ素子の概略構成図である。対物レンズ1は、情報記録媒体2の情報記録面に対してレーザ光を合焦させるためのものである。
ここで、情報記録媒体2の種類は特に限定されるものではない。情報記録媒体2は、例えば、CD(Compact Disc)、CD−R(Compact Disk Recordable)、CD−RW(Compact Disk ReWritable)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R(Digital
Versatile Disc Recordable)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)、EVD(Enhanced Versatile Disc)、EVD−R(Enhanced Versatile Disc Recordable)、EVD−RW(Enhanced Versatile Disc ReWrit
able)、EVD−ROM(Enhanced Versatile Disc Read Only Memory)、EVD−RAM(Enhanced Versatile Disk Random Access Memory)、BD(Blu−ray
Disc)、BD−R(Blu−ray Disc Recordable)、BD−RW(Blu−ray Disc ReWritable)、BD−ROM(Blu−ray Disc Read Only Memory)、BD−RAM(Blu−ray
Disc Random Access Memory)等の光ディスク(以上、すべて登録商標)であってもよい。
光源(図示せず)から出射された所定の波長(例えば、408nm)の光束3は、コリメートレンズ(図示せず)等により略平行光とされ、対物レンズ素子1に入射する。対物レンズ素子1は、ガラス材料からなり、入射側及び出射側に正のパワーを有する異なる2つの非球面1a及び1bを有する単レンズ素子である。非球面1a及び1bはいずれも、光軸を回転対称軸とする光学機能面である。光束3は、非球面1aに入射し、非球面1bから出射される。出射された光束3は、光情報記録媒体2の情報記録面に集光され良好なスポットを形成する。また、光情報記録面によって反射された光束3は、対物レンズ素子の非球面1bに入射し、他方の非球面1aから出射され、再び略平行光としてコリメートレンズ等に入射し、検出器(図示せず)において電気信号に変換され信号として検出される。
ここで、対物レンズ素子1の形状の詳細を述べる。第1の光学機能面である非球面1a及び第2の光学機能面である非球面1bは、いずれも正のパワーを有する凸形状を有する。したがって、対物レンズ素子1の厚みは、光軸から半径方向外方に行くにつれて薄くなる。また、対物レンズ素子1は、有効径の外周領域に、光軸に対して直交する方向に延びる平坦部(コバフラット部)を有する。出射側の非球面1bの有効径外において、非球面1bのSAG(サグ)が反転しており、非球面1bの有効径外方の領域において、十分なレンズ厚みが確保されている。また、図1から分かるように、第2面側では面頂点よりコバフラット部の端面がディスク表面に近くに位置する形状となる。
このように、第2面側において、有効径内の領域と有効径外の領域とを、有効径内の領域の非球面とは異なる曲面で接続することにより、十分なコバの厚みを確保することが可能となる。この接続部分は、段差なく接続されている。また、出射側の非球面1bのSAGは連続であり、かつ、SAGの半径に対する変化率(SAGの半径での微分)も連続である。
一般に、対物レンズ素子の中心厚が非常に薄い場合、有効径近傍におけるレンズ厚は非常に薄くなる。通常のように有効径外の領域において、内周と同じ非球面で延長した場合コバ厚みがなくなるか、もしくは、極端に薄くなり、安定したレンズ成形が困難なレンズとなる。
これに対して、実施の形態1に係る対物レンズ素子1では、出射側面の有効径内の領域と、有効径外の領域とを、有効径内とは異なる曲面で接続している。そして、出射側の非球面1bのSAGを反転させることによりコバ厚を厚くしている。この結果、レンズ成形時に割れが発生しにくく、成形が容易なレンズを実現できる。
本実施の形態では、光情報記録媒体側である第2面の外周領域のSAGの増減方向を反転させることでコバ厚を確保しているが、同目的で第1面側のSAGの増減方向を反転させても良い。しかしながら、高NAの対物レンズ素子の入射側面は、一般的にSAG変化率が大きな曲面になる傾向があり金型加工上難易度が高い。そこで、第2面の外周領域1bのSAGの符号を反転させる方が好ましい。
本実施の形態では、対物レンズ素子1は2つの非球面から構成されるが、これに限らない。対物レンズ素子の光学機能面は、回折面でも位相段差面でも良いし、同心円状の輪帯領域に分割されていても良い。また、本実施の形態においては、BD用光学系についてのみ詳細を述べたが、同じアクチュエータ上に隣接してDVD/CD用対物レンズ素子が配置されていても良い。本実施の形態で例示した対物レンズ素子はBD専用であるが、他の光情報記録媒体との互換機能を有しても良い。本実施の形態においては、ガラス製(Tg約500℃)で作製した対物レンズ素子1を説明したが、材料は限定されない。対物レンズ素子1は、樹脂から構成されていても良い。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2に係る光ピックアップ装置の概略構成図である。本実施形態に係る光ピックアップ装置は、容易に成形可能な薄型対物レンズ素子を用いることにより、薄型化が実現されている。
実施の形態2に係る光ピックアップ装置は、光源41と、ビーム成形レンズ44と、ビームスプリッタ45と、コリメートレンズ42と、立ち上げミラー47と、対物レンズ素子43と、検出レンズ50と、検出器54とを備えている。光源41は、情報記録媒体46の種類に応じた波長のレーザ光(発散光)を出射する。例えば、情報記録媒体46がBD(登録商標)である場合は、波長が378〜438nm(420nm未満であってもよい)のレーザ光を出射する光源41が使用される。情報記録媒体46がDVD(登録商標)である場合は、波長が630〜690nmのレーザ光を出射する光源41が使用される。情報記録媒体46がCD(登録商標)である場合は、波長が750〜810nmのレーザ光を出射する光源41が使用される。また、例えば、CD、DVD、BDの3種の光ディスクに対して互換性を有するヒカリピックアップ装置を構成する場合、光ディスクの種類に応じた波長の光を選択的に出射する光源41を使用できる。
光源41の前方にはビーム整形レンズ44が配置されている。このビーム整形レンズ44によって、光源41から出射されたレーザ光が所望の形状に成形される。ビーム整形レンズ44により整形されたレーザ光は、ビームスプリッタ45の反射面により情報記録媒体46側へと反射される。ビームスプリッタ45と情報記録媒体46との間には、コリメートレンズ(単一のレンズ素子により構成されていてもよく、複数のレンズ素子により構成されていてもよい)42と、情報記録媒体46の各情報記録面にレーザ光を合焦するための対物レンズ素子43とが配置されている。
対物レンズ素子43は、実施の形態1で説明したものと同一である。対物レンズ素子43は、ガラス材料からなり、入射側の第1面及び出射側の第2面の両方が非球面である。第2面の有効径内の領域は、正のパワーを有する非球面からなり、光軸から半径方向外方に向かうにつれてレンズ厚が薄くなる。つまり、第2面の有効径内の領域では、SAGは単調減少する。ここで、第2面のSAGの符号は、光源側をマイナス、情報記録媒体をにプラスとする。第2面の有効径を超えた外周領域においては、有効径内領域の非球面とは異なる曲面が形成されており、光軸方向にレンズ厚が厚くなる。つまり、第2面のSAGは、光軸から有効径までは単調減少するが、有効径近傍で反転し、その後単調増加する。このような形状により、レンズ製造時の割れを防止することができ容易にレンズ成形を行うことができる。
また、第2面において、有効径内の領域と有効径外の領域との接続部分に段差はなく、SAGは連続している。また、半径に対するSAGの変化率(半径でのSAGの微分値)も連続である。また、有効径の内外でSAGの変化率の符号が反転しているため、接続点付近でSAGの微分値がゼロとなる点を有する。外周部に設けられているコバフラット部の端面が第2面の面頂点より突出し、光ディスク表面により近くなっている。
尚、本実施形態では、対物光学系は、1枚の対物レンズ素子43のみによって構成されているが、必要に応じて、対物レンズ素子43と、位相補正素子やビームエキスパンダー等の他の1以上の光学素子とを組み合わせて対物光学系を構成してもよい。
対物レンズ素子43のNAは特に限定されるものではないが、光ピックアップ装置がBD(登録商標)等に対してレーザ光を合焦させるものである場合は、例えば0.8以上であることが好ましい。
対物レンズ素子43により情報記録媒体46の情報記録面に合焦されたレーザ光は、情報記録面により反射される。そして、その情報記録面よる反射光は再度、対物レンズ43立ち上げミラー47、コリメートレンズ42、ビームスプリッタ45を透過して検出レンズ50により検出器54に入射する。
本実施の形態では、コリメートレンズ42は収差補正素子としての機能を有するものであり、ビームスプリッタ45と対物レンズ43との間の基準位置に位置し、その基準位置から光軸AX上を変位可能に構成されている。さらに本実施の形態では、収差補正素子として機能するコリメートレンズ42が基準位置に位置する場合に、対物レンズ素子に43に略平行光が入射する。
ここでは、収差補正素子としてコリメートレンズ42を使用する例を説明したが、収差補正素子は、コリメートレンズと対物レンズとの間に配置されたビームエキスパンダー単体で構成しても良いし、又はビームエキスパンダーレンズ及びコリメートレンズにより構成してもよい。また、液晶レンズや液体レンズ等を収差補正素子として用いてもよい。
本実施の形態において、対物レンズ素子43以外のレンズ素子、その他の光学素子は、実質的に屈折作用のみを有する屈折面のみにより構成されたものであってもよいし、例えば、回折面や位相段差面等の他の光学機能面を有するものであってもよい。さらに、各光学素子の材質は特に限定されるものではなく、例えばガラス製であってもよく、樹脂製であってもよい。
また、光ピックアップ装置は、光源41と情報記録媒体46との間に、透過波面収差に実質的に影響を及ぼさないような素子をさらに備えるものであってもよい。
本実施の形態は、BD用の光学系を挙げて説明したが、他の光ディスクDVD、CD等をも同一ピックアップで記録再生できるよう、対物レンズ素子43が搭載されるアクチュエータ上に他のレンズ(もしくは互換レンズ)がある、いわゆる2レンズ構成の光ピックアップ装置にも適用できる。また、本実施の形態に係る対物レンズは、Tgが約500℃のガラス製であるがこの材料に限定されない。
以下、本発明の実施例を、コンストラクションデータ、収差図等を挙げてさらに具体的に説明する。尚、各数値実施例において、非球面係数が与えられた面は、非球面形状の屈折光学面または非球面と等価な屈折作用を有する面(例えば回折面等)であることを示し、非球面の面形状は、以下の数式によってで定義される。
但し、
X:光軸からの高さがhである非球面状の点の非球面頂点の接平面からの距離、
h:光軸からの高さ、
:レンズ第j面の非球面頂点の曲率(C=1/R)、
:レンズ第j面の円錐定数、
j,n:レンズ第j面のn次の非球面定数、
である。
(数値実施例1)
数値実施例1に係る対物レンズ素子のコンストラクションデータを下記表1に示す。
数値実施例1において、対物レンズ素子の第1面は非球面よりなる。第2面は光軸を含む内周領域とこれを取り囲む外周領域とに分割され、内周領域は非球面からなり、外周領域は球面からなる。また、対物レンズ素子の外周部には光軸に対して垂直な平坦部が設けられる。設計波長は406nm、焦点距離は0.9mm、開口数(NA)は0.85、情報記録媒体の保護層厚は0.085mmである。ここで、設計保護層厚を0.085mmとしているのは、BDの多層ディスクに対応するためであり、最も厚い保護層と最も薄い保護層との間の厚みに相当する。ここで、第2面の内周領域の非球面をそのまま延伸した場合、コバ厚は約98μmしか確保できず、割れが発生しやすく安定した製造は困難である。そこで、外周領域を内周領域とは凹凸が逆の曲面(R=1.0mm)で構成し、レンズ厚みを増やしている。こうすることで、コバ厚を約166μm確保でき、安定した製造が可能なレンズとなっている。
図3は、数値実施例1に係る対物レンズ素子の光路図である。図4は、数値実施例1に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の球面収差を表すグラフである。図5は、数値実施例に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の正弦条件を表すグラフである。
(数値実施例2)
数値実施例2に係る対物レンズ素子のコンストラクションデータを下記表2に示す。
数値実施例2において、対物レンズ素子はガラス材料からなる。対物レンズ素子の第1面は非球面よりなる。第2面は、光軸を含む内周領域とこれを取り囲む外周領域とに分割され、内周領域は非球面からなり、外周領域は球面からなる。また、対物レンズ素子の外周部には、光軸に対して垂直な平坦部が設けられる。設計波長は406nm、焦点距離は0.85mm、開口数(NA)は0.85、情報記録媒体の保護層厚は0.085mmである。ここで、設計保護層厚を0.085mmとしているのは、BDの多層ディスクに対応するためであり、最も厚い保護層と最も薄い保護層との間の厚みに相当する。第2面の内周領域の非球面をそのまま延伸延長した場合、コバ厚は約111μmしか確保できず割れが発生しやすい形状となってしまう。そこで、第2面の外周領域を内周領域とは凹凸が逆の曲面(R=0.9mm)で構成することにより、コバ厚を最大181μm確保でき、割れの発生しにくいレンズ形状が得られる。
図6は、数値実施例2に係る対物レンズ素子の光路図である。図7はは、数値実施例2に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の球面収差を表すグラフである。図8は、数値実施例2に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の正弦条件を表すグラフである。
本発明は、高NAかつ薄型の対物レンズ素子を安定して製造することを可能とするため、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc)、EVD(Enhanced Versatile Disc)、HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc)等の種々の情報記録媒体に対して記録や再生を行う光ピックアップ装置、これを用いた情報機器(コンピュータ等)、映像機器、音響機器等に利用できる。
1 対物レンズ
1a 対物レンズ第一面
1b 対物レンズ第二面
2 情報記録媒体
3 波長406nmの光束
40 波長406nmの光束
41 光源
42 コリメートレンズ
43 対物レンズ
44 ビーム成形レンズ
45 ビームスプリッタ
46 情報記録媒体
47 立ち上げミラー
50 検出レンズ
54 検出器
本発明は、光情報記録媒体に情報の記録・再生・消去の少なくとも1つを行う光ピックアップ装置に用いられる対物レンズ素子に関する。
近年、高記録密度の光ディスク(例えば、Blu−ray Disc(登録商標))用光ピックアップ装置に対し、従来のCDやDVDに用いられるものと同様に、薄型化の要望がある。光ピックアップ装置の薄型化は、これを搭載する装置の小型化・薄型化をもたらし、搭載可能な装置の幅の拡大に繋がる。
光ピックアップ装置の厚みに対する寄与度が大きい光学部品の一つに、対物レンズがある。光学的な配置の制約上、対物レンズの厚みが光ピックアップの厚みにダイレクトに影響する。したがって、光ピックアップ装置の薄型化を達成するには対物レンズの薄型化が必要である。
BD用対物レンズの場合、高NAの範囲で軸外収差などの補正を行うため、レンズ厚は厚くなる傾向にある。ここで言う「レンズ厚が厚い」とは、レンズ軸上厚みが、CD及びDVD用の比較的低NAの対物レンズと比較して厚いことを指す。以下では、光学性能とコストの面で優位性のある両凸の単レンズ素子を例として説明する。
光源側の対物レンズ光学面は、入射光線を大きく曲げる必要があるため、一般的にパワーの大きな面となり、サグの量が大きくなる傾向にある。また、ディスク側の対物レンズ光学面も、凸のパワーを有するためレンズ厚は周辺にかけて薄くなる。ここで、光学面とは、非球面からなる屈折面、回折面、位相段差面などを含む。
そこで、可能な限りレンズ厚を薄くする場合、レンズ有効径付近及びその外周においてコバ厚が確保できなくなるという問題が生じる。また、ある程度コバ厚を確保しないと、レンズ成形工程で割れが発生し、安定したレンズ成形が困難になる。
例えば、特許文献1〜3には、高NA対物レンズにおいて、有効径外の外周部に、有効径内の光軸方向の厚みより厚い領域を設ける技術が開示されている。
特開2007−334928号公報 特開2007−334929号公報 特開2007−334930号公報
しかしながら、上記特許文献では、樹脂よりなる対物レンズが開示されているに過ぎず、ガラスよりなる対物レンズには適用できない。その理由は、樹脂製レンズとガラス製レンズとの工法の違いにより、それぞれの金型加工工法が異なるためである。したがって、上記特許文献に記載のように、面形状が不連続な形状はガラスレンズに適用することができない。また、上記特許文献では、外周部の光軸方向の厚みを厚くするのは、金型形状の転写性を向上させてレンズ収差性能を上げること、及び、光ディスクとの衝突防止材としての役割を外周部に付与することを意図している。
本発明の目的は、高NAかつ薄型であって、成形時の割れ発生が防止され、安定した成形が可能な対物レンズ素子を提供することである。
本発明は、入射側及び出射側に回転対称軸をもつ光学機能面を備え、入射側から入射した光束を集光する対物レンズ素子に関する。出射側において、光学機能面の有効径外の輪帯状領域に、光学機能面の面頂点よりスポット側に突出した外周部を備える。出射側の光学機能面のSAG変化率が対称軸から外周に向けた全域にわたって連続である。
本発明によれば、高NAかつ薄型で、成形時の割れ発生を防止しつつ安定して成形可能な対物レンズ素子を提供することができる。
実施の形態1に係る対物レンズ素子1の概略構成図 実施の形態2に係る光ピックアップ装置の概略構成図 数値実施例1に係る対物レンズ素子の光路図 数値実施例1に係る対物レンズ素子の球面収差を表すグラフ 数値実施例1に係る対物レンズ素子の正弦条件の不満足量を表すグラフ 数値実施例2に係る対物レンズ素子の光路図 数値実施例2に係る対物レンズ素子の球面収差を表すグラフ 数値実施例2に係る対物レンズ素子の正弦条件の不満足量を表す収差図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る対物レンズ素子の概略構成図である。対物レンズ1は、情報記録媒体2の情報記録面に対してレーザ光を合焦させるためのものである。
ここで、情報記録媒体2の種類は特に限定されるものではない。情報記録媒体2は、例えば、CD(Compact Disc)、CD−R(Compact Disk Recordable)、CD−RW(Compact Disk ReWritable)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R(Digital
Versatile Disc Recordable)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)、EVD(Enhanced Versatile Disc)、EVD−R(Enhanced Versatile Disc Recordable)、EVD−RW(Enhanced Versatile Disc ReWrit
able)、EVD−ROM(Enhanced Versatile Disc Read Only Memory)、EVD−RAM(Enhanced Versatile Disk Random Access Memory)、BD(Blu−ray
Disc)、BD−R(Blu−ray Disc Recordable)、BD−RW(Blu−ray Disc ReWritable)、BD−ROM(Blu−ray Disc Read Only Memory)、BD−RAM(Blu−ray
Disc Random Access Memory)等の光ディスク(以上、すべて登録商標)であってもよい。
光源(図示せず)から出射された所定の波長(例えば、408nm)の光束3は、コリメートレンズ(図示せず)等により略平行光とされ、対物レンズ素子1に入射する。対物レンズ素子1は、ガラス材料からなり、入射側及び出射側に正のパワーを有する異なる2つの非球面1a及び1bを有する単レンズ素子である。非球面1a及び1bはいずれも、光軸を回転対称軸とする光学機能面である。光束3は、非球面1aに入射し、非球面1bから出射される。出射された光束3は、光情報記録媒体2の情報記録面に集光され良好なスポットを形成する。また、情報記録面によって反射された光束3は、対物レンズ素子の非球面1bに入射し、他方の非球面1aから出射され、再び略平行光としてコリメートレンズ等に入射し、検出器(図示せず)において電気信号に変換され信号として検出される。
ここで、対物レンズ素子1の形状の詳細を述べる。第1の光学機能面である非球面1a及び第2の光学機能面である非球面1bは、いずれも正のパワーを有する凸形状を有する。したがって、対物レンズ素子1の厚みは、光軸から半径方向外方に行くにつれて薄くなる。また、対物レンズ素子1は、有効径の外周領域に、光軸に対して直交する方向に延びる平坦部(コバフラット部)を有する。出射側の非球面1bの有効径外において、非球面1bのSAG(サグ)が反転しており、非球面1bの有効径外の領域において、十分なレンズ厚みが確保されている。また、図1から分かるように、第2面側では面頂点よりコバフラット部の端面がディスク表面に近くに位置する形状となる。
このように、第2面側において、有効径内の領域と有効径外の領域とを、有効径内の領域の非球面とは異なる曲面で接続することにより、十分なコバの厚みを確保することが可能となる。この接続部分は、段差なく接続されている。また、出射側の非球面1bのSAGは連続であり、かつ、SAGの半径に対する変化率(SAGの半径での微分)も連続である。
一般に、対物レンズ素子の中心厚が非常に薄い場合、有効径近傍におけるレンズ厚は非常に薄くなる。通常のように有効径外の領域において、内周と同じ非球面で延長した場合コバ厚みがなくなるか、もしくは、極端に薄くなり、安定したレンズ成形が困難なレンズとなる。
これに対して、実施の形態1に係る対物レンズ素子1では、出射側面の有効径内の領域と、有効径外の領域とを、有効径内とは異なる曲面で接続している。そして、出射側の非球面1bのSAGを反転させることによりコバ厚を厚くしている。この結果、レンズ成形時に割れが発生しにくく、成形が容易なレンズを実現できる。
本実施の形態では、光情報記録媒体側である第2面の外周領域のSAGの増減方向を反転させることでコバ厚を確保しているが、同目的で第1面側のSAGの増減方向を反転させても良い。しかしながら、高NAの対物レンズ素子の入射側面は、一般的にSAG変化率が大きな曲面になる傾向があり金型加工上難易度が高い。そこで、第2面の外周領域のSAGの符号を反転させる方が好ましい。
本実施の形態では、対物レンズ素子1は2つの非球面から構成されるが、これに限らない。対物レンズ素子の光学機能面は、回折面でも位相段差面でも良いし、同心円状の輪帯領域に分割されていても良い。また、本実施の形態においては、BD用光学系についてのみ詳細を述べたが、同じアクチュエータ上に隣接してDVD/CD用対物レンズ素子が配置されていても良い。本実施の形態で例示した対物レンズ素子はBD専用であるが、他の光情報記録媒体との互換機能を有しても良い。本実施の形態においては、ガラス製(Tg約500℃)で作製した対物レンズ素子1を説明したが、材料は限定されない。対物レンズ素子1は、樹脂から構成されていても良い。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2に係る光ピックアップ装置の概略構成図である。本実施形態に係る光ピックアップ装置は、容易に成形可能な薄型対物レンズ素子を用いることにより、薄型化が実現されている。
実施の形態2に係る光ピックアップ装置は、光源41と、ビーム成形レンズ44と、ビームスプリッタ45と、コリメートレンズ42と、立ち上げミラー47と、対物レンズ素子43と、検出レンズ50と、検出器54とを備えている。光源41は、情報記録媒体46の種類に応じた波長のレーザ光(発散光)を出射する。例えば、情報記録媒体46がBD(登録商標)である場合は、波長が378〜438nm(420nm未満であってもよい)のレーザ光を出射する光源41が使用される。情報記録媒体46がDVD(登録商標)である場合は、波長が630〜690nmのレーザ光を出射する光源41が使用される。情報記録媒体46がCD(登録商標)である場合は、波長が750〜810nmのレーザ光を出射する光源41が使用される。また、例えば、CD、DVD、BDの3種の光ディスクに対して互換性を有するヒカリピックアップ装置を構成する場合、光ディスクの種類に応じた波長の光を選択的に出射する光源41を使用できる。
光源41の前方にはビーム整形レンズ44が配置されている。このビーム整形レンズ44によって、光源41から出射されたレーザ光が所望の形状に成形される。ビーム整形レンズ44により整形されたレーザ光は、ビームスプリッタ45の反射面により情報記録媒体46側へと反射される。ビームスプリッタ45と情報記録媒体46との間には、コリメートレンズ(単一のレンズ素子により構成されていてもよく、複数のレンズ素子により構成されていてもよい)42と、情報記録媒体46の各情報記録面にレーザ光を合焦するための対物レンズ素子43とが配置されている。
対物レンズ素子43は、実施の形態1で説明したものと同一である。対物レンズ素子43は、ガラス材料からなり、入射側の第1面及び出射側の第2面の両方が非球面である。第2面の有効径内の領域は、正のパワーを有する非球面からなり、光軸から半径方向外方に向かうにつれてレンズ厚が薄くなる。つまり、第2面の有効径内の領域では、SAGは単調減少する。ここで、第2面のSAGの符号は、光源側をマイナス、情報記録媒体側をプラスとする。第2面の有効径を超えた外周領域においては、有効径内領域の非球面とは異なる曲面が形成されており、光軸方向にレンズ厚が厚くなる。つまり、第2面のSAGは、光軸から有効径までは単調減少するが、有効径近傍で反転し、その後単調増加する。このような形状により、レンズ製造時の割れを防止することができ容易にレンズ成形を行うことができる。
また、第2面において、有効径内の領域と有効径外の領域との接続部分に段差はなく、SAGは連続している。また、半径に対するSAGの変化率(半径でのSAGの微分値)も連続である。また、有効径の内外でSAGの変化率の符号が反転しているため、接続点付近でSAGの微分値がゼロとなる点を有する。外周部に設けられているコバフラット部の端面が第2面の面頂点より突出し、光ディスク表面により近くなっている。
尚、本実施形態では、対物光学系は、1枚の対物レンズ素子43のみによって構成されているが、必要に応じて、対物レンズ素子43と、位相補正素子やビームエキスパンダー等の他の1以上の光学素子とを組み合わせて対物光学系を構成してもよい。
対物レンズ素子43のNAは特に限定されるものではないが、光ピックアップ装置がBD(登録商標)等に対してレーザ光を合焦させるものである場合は、例えば0.8以上であることが好ましい。
対物レンズ素子43により情報記録媒体46の情報記録面に合焦されたレーザ光は、情報記録面により反射される。そして、その情報記録面よる反射光は再度、対物レンズ素子43立ち上げミラー47、コリメートレンズ42、ビームスプリッタ45を介して検出レンズ50により検出器54に入射する。
本実施の形態では、コリメートレンズ42は収差補正素子としての機能を有するものであり、ビームスプリッタ45と対物レンズ素子43との間の基準位置に位置し、その基準位置から光軸AX上を変位可能に構成されている。さらに本実施の形態では、収差補正素子として機能するコリメートレンズ42が基準位置に位置する場合に、対物レンズ素子43に略平行光が入射する。
ここでは、収差補正素子としてコリメートレンズ42を使用する例を説明したが、収差補正素子は、コリメートレンズと対物レンズとの間に配置されたビームエキスパンダー単体で構成しても良いし、又はビームエキスパンダーレンズ及びコリメートレンズにより構成してもよい。また、液晶レンズや液体レンズ等を収差補正素子として用いてもよい。
本実施の形態において、対物レンズ素子43以外のレンズ素子、その他の光学素子は、実質的に屈折作用のみを有する屈折面のみにより構成されたものであってもよいし、例えば、回折面や位相段差面等の他の光学機能面を有するものであってもよい。さらに、各光学素子の材質は特に限定されるものではなく、例えばガラス製であってもよく、樹脂製であってもよい。
また、光ピックアップ装置は、光源41と情報記録媒体46との間に、透過波面収差に実質的に影響を及ぼさないような素子をさらに備えるものであってもよい。
本実施の形態は、BD用の光学系を挙げて説明したが、他の光ディスクDVD、CD等をも同一ピックアップで記録再生できるよう、対物レンズ素子43が搭載されるアクチュエータ上に他のレンズ(もしくは互換レンズ)がある、いわゆる2レンズ構成の光ピックアップ装置にも適用できる。また、本実施の形態に係る対物レンズは、Tgが約500℃のガラス製であるがこの材料に限定されない。
以下、本発明の数値実施例を、コンストラクションデータ、収差図等を挙げてさらに具体的に説明する。尚、各数値実施例において、非球面係数が与えられた面は、非球面形状の屈折光学面または非球面と等価な屈折作用を有する面(例えば回折面等)であることを示し、非球面の面形状は、以下の数式によって定義される。
但し、
X:光軸からの高さがhである非球面状の点の非球面頂点の接平面からの距離、
h:光軸からの高さ、
j:レンズ第j面の非球面頂点の曲率(Cj=1/Rj)、
j:レンズ第j面の円錐定数、
j,n:レンズ第j面のn次の非球面定数、
である。
(数値実施例1)
数値実施例1に係る対物レンズ素子のコンストラクションデータを下記表1に示す。
数値実施例1において、対物レンズ素子の第1面は非球面よりなる。第2面は光軸を含む内周領域とこれを取り囲む外周領域とに分割され、内周領域は非球面からなり、外周領域は球面からなる。また、対物レンズ素子の外周部には光軸に対して垂直な平坦部が設けられる。設計波長は406nm、焦点距離は0.9mm、開口数(NA)は0.85、情報記録媒体の保護層厚は0.085mmである。ここで、設計保護層厚を0.085mmとしているのは、BDの多層ディスクに対応するためであり、最も厚い保護層と最も薄い保護層との間の厚みに相当する。ここで、第2面の内周領域の非球面をそのまま延伸した場合、コバ厚は約98μmしか確保できず、割れが発生しやすく安定した製造は困難である。そこで、外周領域を内周領域とは凹凸が逆の曲面(R=1.0mm)で構成し、レンズ厚みを増やしている。こうすることで、コバ厚を約166μm確保でき、安定した製造が可能なレンズとなっている。
図3は、数値実施例1に係る対物レンズ素子の光路図である。図4は、数値実施例1に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の球面収差を表すグラフである。図5は、数値実施例に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の正弦条件を表すグラフである。
(数値実施例2)
数値実施例2に係る対物レンズ素子のコンストラクションデータを下記表2に示す。
数値実施例2において、対物レンズ素子はガラス材料からなる。対物レンズ素子の第1面は非球面よりなる。第2面は、光軸を含む内周領域とこれを取り囲む外周領域とに分割され、内周領域は非球面からなり、外周領域は球面からなる。また、対物レンズ素子の外周部には、光軸に対して垂直な平坦部が設けられる。設計波長は406nm、焦点距離は0.85mm、開口数(NA)は0.85、情報記録媒体の保護層厚は0.085mmである。ここで、設計保護層厚を0.085mmとしているのは、BDの多層ディスクに対応するためであり、最も厚い保護層と最も薄い保護層との間の厚みに相当する。第2面の内周領域の非球面をそのまま延伸延長した場合、コバ厚は約111μmしか確保できず割れが発生しやすい形状となってしまう。そこで、第2面の外周領域を内周領域とは凹凸が逆の曲面(R=0.9mm)で構成することにより、コバ厚を最大181μm確保でき、割れの発生しにくいレンズ形状が得られる。
図6は、数値実施例2に係る対物レンズ素子の光路図である。図7はは、数値実施例2に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の球面収差を表すグラフである。図8は、数値実施例2に係る対物レンズ素子に平行光が入射した場合の正弦条件を表すグラフである。
本発明は、高NAかつ薄型の対物レンズ素子を安定して製造することを可能とするため、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc)、EVD(Enhanced Versatile Disc)、HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc)等の種々の情報記録媒体に対して記録や再生を行う光ピックアップ装置、これを用いた情報機器(コンピュータ等)、映像機器、音響機器等に利用できる。
1 対物レンズ
1a 対物レンズ第一面
1b 対物レンズ第二面
2 情報記録媒体
3 波長406nmの光束
40 波長406nmの光束
41 光源
42 コリメートレンズ
43 対物レンズ
44 ビーム成形レンズ
45 ビームスプリッタ
46 情報記録媒体
47 立ち上げミラー
50 検出レンズ
54 検出器

Claims (3)

  1. 入射側及び出射側に回転対称軸をもつ光学機能面を備え、入射側から入射した光束を集光する対物レンズ素子であって、
    前記出射側において、前記光学機能面の有効径外の輪帯状領域に、前記光学機能面の面頂点より前記スポット側に突出した外周部を備え、
    前記出射側の前記光学機能面のSAG変化率が対称軸から外周に向けた全域にわたって連続である、対物レンズ素子。
  2. 有効径内の最外周領域の光軸方向の厚みより、有効径外の領域の光軸方向の厚みが厚い、請求項1に記載の対物レンズ素子。
  3. 前記出射側の光学機能面の有効径外の領域において、SAGの増減方向が反転する、請求項1に記載の対物レンズ素子。
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