JP4723164B2 - 光情報記録再生装置用対物レンズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホログラフィを利用して大容量の光情報を記録再生する光情報記録再生装置で使用される対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ホログラフィック記録媒体に情報を記録再生する光情報記録再生装置が実用化されつつある。このような光情報記録再生装置は、現在広く普及している光ディスク装置内に搭載される光ピックアップ部を備える点、ホログラム記録媒体をディスク化した点、情報記録再生時に該光ディスク装置におけるサーボ技術を活用する点等に特徴がある。以下の本文では、ディスク化あるいはカード化されたホログラム記録媒体をホログラムディスクという。
【0003】
上記のような光情報記録再生装置において、ホログラムディスクに対して情報の記録再生を行う対物レンズは、光源側からの光に対する波面収差およびホログラムディスク側からの光に対する波面収差がともに良好に抑えられている必要がある。なお以下の本文では、説明の便宜上、該対物レンズを基準にして情報の記録再生に使用される光の光路上、光源側を入射側、ホログラムディスク側を射出側という。また、該対物レンズの入射側の面を入射端面、射出側の面を射出端面という。入射側からの光および射出側からの光に対する波面収差をともに良好に抑えたレンズとしては、フーリエ変換レンズが好適である。従来のフーリエ変換レンズは、以下の特許文献1に例示される。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−133297号公報
【0005】
しかし、上記特許文献1に代表される従来のフーリエ変換レンズは、どれも複数枚から構成されている。従って、従来のフーリエ変換レンズを対物レンズとしてピックアップ部のアクチュエータに搭載すると、以下のような問題が発生してしまう。例えば、レンズ同士の組み合わせ調整が必要になり非常に手間がかかる。また、既存のアクチュエータに予め備えられてあるレンズ枠に収めることは不可能である上、従来のフーリエ変換レンズに適した新たなレンズ枠設計を行うと光情報記録再生装置自体の規模が大きくなってしまい実用的ではない。以上より、ホログラムディスクを使用した光情報記録再生装置における対物レンズも、従来の光ディスク装置と同様に単レンズで構成したいという要望がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記の事情に鑑み、ホログラムディスク用光情報記録再生装置に好適な対物レンズを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明に係る対物レンズは、ホログラフィを利用して情報を記録再生する光情報記録再生装置において、入射側瞳面が前側焦点位置と一致し、結像点が後側焦点位置に一致し、該前側焦点位置に配置された像を該後側焦点位置に形成するフーリエ変換機能を有しており、入射される平行光束を光情報記録媒体の記録面近傍に集光させることにより上記情報の記録再生を行う対物レンズに関する。該レンズは、入射端面と該入射端面の逆に位置する射出端面とが少なくともその有効径内において対称かつ同一形状の光軸周りに回転対称な非球面であってかつ正の屈折力を持つ単レンズであることを特徴とする。
【0008】
上記の構成のように、両方の端面を同一形状とすることにより、本発明に係る対物レンズは、フーリエ変換レンズとしての機能を備えることになる。なお、両方の端面を、さらに非球面にすることにより、単レンズであっても発生する諸収差を有効に抑えることができる。すなわち、本発明によれば、ホログラムディスク用光情報記録再生装置に適した対物レンズが提供される。なお、上記対物レンズは、単レンズで構成されるため、取り付けが非常に容易な上、装置に取り付けた状態において、ディスク相当の保護層を考慮したワーキングディスタンスを十分に確保することができる。さらに像側、物体側の両方において、物点と像点がレンズ端面より十分離れているために、物体や像の配置が行い易く記録再生装置全体のレイアウト設計の自由度が増す。
【0009】
さらに、上記のように両面形状を完全に同一にすることにより、該対物レンズの金型コストを抑えることができ、より安価に該レンズを製造できるという利点も得られる。また、取り付け時の方向に差がなくなるため、より一層装置への組み付けが簡易になる。
【0010】
ここで、上記非球面は、光軸からの高さがhとなるレンズ面上の一点における、該レンズ面に光軸上で接する接平面からの距離をF(h)、同レンズ面の光軸上での曲率半径r、円錐定数をk、4次以上10次以下の各偶数時の非球面定数をa4,a6,a8,a10とすると、以下の(1)式、
F(h)=(h2/r)/(1+(1-(1+k)h2/r2)1/2)+a4h4+a6h6+a8h8+a10h10 …(1)
によって表される。
【0011】
発明によれば、上記非球面が(1)式によって表されるときに、以下の(2)式および(3)式、
−0.35≦dF(h)/dh≦+0.35 …(2)
+0.3≦dF(h)/dh≦+1.3 …(3)
但し、dF(h)/dhは、(1)式のhによる一次微分関数を、
F(h)/dhは、(1)式のhによる二次微分関数を、それぞれ表す。
を同時に満たすことが望ましい。(2)式や(3)式を満たすような非球面形状にすることにより、球面収差やコマ収差(正弦条件)を有効に補正し、波面収差のRMS値をマレシャルの評価基準値(0.07λrms)以下にすることが可能になる。つまり、高精度で情報の記録再生が可能になる。
【0012】
発明によれば、対物レンズは、さらに以下の(4)式、
0.9≦r/tc≦1.5 …(4)
但し、tcは、前記対物レンズの中心厚を表す。
を満たすことが望ましい。(4)式を満たすように設計することにより、非点収差を有効に補正することができる。従って、軸外光の入射光線も補正できることになり、フーリエ変換レンズとして必要な画角内の全域においての上記のような良好な性能も維持される。
【0013】
なお、本発明に係る対物レンズは、フーリエ変換レンズの機能を有すると説明した。フーリエ変換レンズとしての機能を有するということは、対物レンズは、像高をy、焦点距離をf、画角をWとすると、以下の(5)式
y=fsinW …(5)
を満たす。
【0014】
発明によれば、入射端面と射出端面のいずれに入射する光束に対しても、最大画角内の全域においてマレシャルの評価基準値以下の性能を有することができる。より詳しくは、上記最大画角は、3°以上(半画角)に設定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態の対物レンズL1を含む対物光学系10を示す図である。対物レンズL1は、ホログラムディスクを使用した情報記録再生装置のピックアップ部内におけるアクチュエータに取り付けられる。なお、図1において、左側が入射側つまり光源側、右側が射出側つまりホログラムディスク側とする。
以下に示す図26、図34、図42においても同様である。
【0016】
対物レンズL1は、入射端面と射出端面の曲面部とにおいて、曲率半径が同一でありかつ同一の非球面形状を有している。つまり、対物レンズL1の入射端面と射出端面の曲面形状は、互いに対称である。なお、該非球面形状は、光軸周りに回転対称である。
【0017】
対物レンズL1によって結像する像の像高yは、以下の(5)式によって規定される。
y=fsinW …(5)
但し、fは焦点距離を、Wは画角を、それぞれ表す。つまり、対物レンズL1は、入射側および射出側どちらからの平行光束に対しても正弦条件を略満足する。さらに、対物レンズL1は、入射端面と射出端面のいずれに入射する光束に対しても、入射側瞳面が前側焦点位置と一致し、結像点が後側焦点位置と一致する。以上より、対物レンズL1は、フーリエ変換レンズとしての機能を有することがわかる。
【0018】
また、上記非球面形状は、光軸からの高さがhとなるレンズ面の光軸上の一点において、接平面からの距離(サグ量)をF(h)、同レンズ面の光軸上での曲率半径r、円錐定数をk、4次以上10次以下の各偶数時の非球面定数をa4,a6,a8,a10とすると、以下の(1)式、
F(h)=(h2/r)/(1+(1-(1+k)h2/r2)1/2)+a4h4+a6h6+a8h8+a10h10 …(1)
によって表される。なお、非球面定数が12次以上ある場合には、該当する次数の非球面定数が追加される。
【0019】
対物レンズL1は、(1)式によって表される非球面形状において、以下の(2)式と(3)式を同時に満たすように構成される。
−0.35≦dF(h)/dh≦+0.35 …(2)
+0.3≦d2F(h)/d2h≦+1.3 …(3)
【0020】
上記(2)式は、(1)式のhによる一次微分関数dF(h)/dhの範囲を規定する。すなわち、(2)式は、面の傾きに関する形状を規定する式である。また(3)式は、(1)式のhによる二次微分関数d2F(h)/d2hの範囲を規定する。すなわち(3)式は、面形状の傾き変化を規定する式である。dF(h)/dhが(2)式を、d2F(h)/d2hが(3)式を同時に満たさない場合、全体としての波面収差性能が悪化してしまう。
【0021】
具体的には、(2)式および(3)式の下限を超えると、球面収差や正弦条件の補正が不足する。従って、軸上や軸外での波面収差性能が劣化し、情報の記録再生を正常に行う指標となるマレシャルの評価基準値(0.07λrms)を超える波面収差になる。また、(2)式および(3)式の上限を超えると、正弦条件の補正が過剰となる。従って、軸外での波面収差性能が劣化し、同時に、正弦条件の補正過不足からフーリエ変換レンズとしてのfsinW特性の線形性も満足できなくなる。
【0022】
さらに、対物レンズL1は、曲率半径rとレンズ中心厚tcとが以下の(4)式を満たすように構成される。
0.9≦r/tc≦1.5 …(4)
r/tcが(4)式に規定する範囲外の値をとると、軸外入射でのメリジオナル光線が収束しにくくなり、非点収差が発生してしまう。非点収差が発生すると、レンズ全体としての波面収差が急激に悪化する。そして、入射端面と射出端面の両方向からの入射光に対してマレシャルの評価基準値以下の性能を維持できる画角が狭くなる。そのためフーリエ変換レンズとしての軸外光における像伝達や像再現性が劣ってしまう。
【0023】
上記(2)、(3)、(4)の各式を満たす対物レンズL1は、単レンズであっても、諸収差を抑えた高い性能とフーリエ変換レンズとしての機能を備えたレンズになっている。このような対物レンズL1において、さらに屈折率を適宜調整することにより、高NAであっても高性能を維持することのできるレンズが提供される。具体的には、NAが0.2以上の場合、対物レンズは屈折率を1.6以上に設定するとよい。上記の場合に屈折率が1.6よりも小さくしてしまうと、球面収差や正弦条件の補正不足となる。特に、射出端面での軸外光の入射による光線高さの高い領域(外周部)での屈折パワーが不足するためフーリエ変換レンズとしての正弦条件が満足できなくなる。また、最大画角の全域において波面収差のRMS値がマレシャルの評価基準値を超えてしまう。
【0024】
さらに、近年、高容量の情報を記録再生できるようにするために、画素ピッチが約10〜20μmという高精細な空間光変調素子(SLM:Spatial Light Modulator)等が実用化されている。従って、上記のような空間光変調素子を用いて高密度な記録再生を可能にするために、対物レンズL1の画角範囲は、該画素ピッチにおける一次回折光の回折角度以上であることが望ましい。これにより、0次光だけでなく±1次回折光も含めた光束によりデジタルビット情報のOTF(Optical Transfer Function)が向上し、SLM(Spatial light modulator)やDMD(Digital Micromirror Device(登録商標))のデジタルビット情報が高い解像力で伝えられ、記録再生時における情報の再現性を向上させる。該回折角度は、波長をλ、画素ピッチをpとすると、arcsin(λ/p)で表される。例えば、波長λが532nm、画素ピッチpが10μmの場合、一次回折光の回折角度は約3°になる。従って、対物レンズL1は、上記の各条件に加え、さらに半画角3°以上に設計される。つまり、対物レンズL1は、最大画角を3°以上に設計され、かつ最大画角以内では、マレシャルの評価基準値以下の性能を有するように設計されている。
【0025】
【実施例1】
以下、上記のような特徴を有する本願発明にかかる対物レンズの具体的な実施例を5例、図および表を参照して説明する。図1は、実施例1の対物光学系10のレンズ配置を表す図である。図1に示すように、対物光学系10は、入射側から順に空間光変調器(SLM)の保護層あるいは、コンペンセーターなどの位相子(Phase shifter)相当の平行平面板(他の実施例も同様です。)G1、対物レンズL1、記録材料の保護層としての平行平面板G2を有している。対物レンズL1は、面3が入射端面、面4が射出端面である。また、表1〜表3は、対物光学系10の具体的数値構成を表している。
【0026】
【表1】
Figure 0004723164
【表2】
Figure 0004723164
【表3】
Figure 0004723164
【0027】
表1において、NOは入射側からの順序を表す面番号であり、rは曲率半径、dは面間隔(レンズ厚もしくは空気間隔)、nは波長532nmに対する屈折率、νはd線(波長587.56nm)に対するアッベ数、ndはd線に対する屈折率をそれぞれ表す。対物レンズL1の両面、すなわち面3と面4は上記(1)式によって表される非球面形状を有している。表2は、面3および面4の各非球面形状を特定するための各係数の値を表す。
【0028】
表1や表2に示すように、対物レンズL1は、面3と面4が互いに対称になっている。但し対物レンズL1は、入射側から光が入る場合と射出側から光が入る場合とで入射瞳径や画角が異なる。表3は、入射側から及び射出側から平行光束を入射させた場合の、FナンバーFNO、焦点距離f、画角W、開口数NAをそれぞれ表す。表3に示すように、対物レンズL1は、入射側からの平行光束、つまり光源からの光に対しては高いNAを実現することにより、該ディスク上において精細な情報の記録再生を可能にしている。そして、射出側からの光束、つまり該ディスクからの戻り光に対しては、広い画角を実現することにより、ホログラム情報を高分解能と高コントラストで再生することを可能にしている。なお近年、ランダムアクセスを可能とするための高密度なアドレス情報を持った記録媒体も存在している。対物レンズL1のように入射側からの平行光束に対して高いNAを実現するレンズであれば、上記アドレス情報を解像することもでき、よりユーザの便宜に資する装置が提供される。
【0029】
図2は、対物レンズL1の面3や面4の面形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。図2中、横軸は光軸からの高さhを、縦軸は(2)式と(3)式の値を表す。また、図2中、三角で示す点を結ぶ実線が(2)式に関する軌跡を示し、×で示す点を結ぶ破線が(3)式に関する軌跡である。以下に示す。以下に示す同種のグラフにおいても同様である。表4は、対物レンズL1の(1)〜(3)式に関する数値データである。対物レンズL1は、面3と面4の曲面形状が互いに同一であるため、どちらの面も表4に示す数値を採る。なお、表4に示すhは、軸外光線も含めた最大光線の高さhを1と規定したときの相対的な値である。以下に説明する他の実施例において示す表も同様である。
【0030】
【表4】
Figure 0004723164
【0031】
図3〜図7は、入射側からの光束に対する対物レンズL1の光学的性能を表す図である。図8〜図12は、射出側からの光束に対する対物レンズL2の光学的性能を表す図である。
【0032】
図3は、入射側からの光束に対する対物レンズL1の球面収差および正弦条件を示す収差図である。図3において、横軸は光軸方向の位置(単位:mm)を表し、縦軸は光軸からの高さh(単位:mm)を表す。図中、記号SAで示す実線が球面収差を表し、記号SCで示す破線が正弦条件を表す。以下に示す球面収差図においても同様である。
【0033】
図4は、入射側からの光束に対する対物レンズL1の非点収差を示す収差図である。図4において、横軸は光軸方向の位置(単位:mm)を表し、縦軸は射出角(単位:deg)を表す。図中、記号Sで示す実線がサジタル像面を表し、記号Mで示す破線がメリジオナル像面を表す。以下に示す非点収差図においても同様である。
【0034】
図5は、入射側からの光束に対する対物レンズL1の横収差を表す収差図である。また、図6は、入射側からの光束に対する対物レンズL1の波面収差を表す収差図である。図5および図6では、像高yが0.00、0.02、0.05、0.07(単位:mm)における波長532nmに対する収差を表している。なお、像高yが0.02mmにおける画角W(単位:deg)は1.3、像高yが0.05における画角Wは2.7、像高yが0.07における画角(最大画角)Wは4.0である。
【0035】
図7は、入射側からの光束に対する対物レンズL1の画角と波面収差のRMS値との関係を表すグラフである。図7において、横軸が画角を、縦軸がRMS値をそれぞれ表す。以下に示す画角と波面収差のRMS値との関係を表すグラフにおいても同様である。
【0036】
図8は、射出側からの光束に対する対物レンズL1の球面収差および正弦条件を表す収差図である。図9は、射出側からの光束に対する対物レンズL1の非点収差を表す収差図である。図10は、射出側からの光束に対する対物レンズL1の横収差を表す収差図である。また、図11は、射出側からの光束に対する対物レンズL1の波面収差を表す収差図である。図10、図11は、像高yが0.00、0.15、0.29、0.43(単位:mm)における波長532nmに対する収差を表している。なお、像高yが0.15mmにおける画角W(単位:deg)は8.5、像高yが0.29における画角Wは17.0、像高yが0.43における画角(最大画角)Wは25.5である。図12は、射出側からの光束に対する対物レンズL1の画角と波面収差のRMS値との関係を表すグラフである。
【0037】
図13は、対物レンズL1のfsinW特性を表すグラフである。図中、実線で示す特性曲線は入射側からの光束に対するfsinW特性を表す。また点線で示す特性曲線は射出側からの光束に対するfsinW特性を表す。ここで、fsinW特性に関して定義すると、理想(設計目標)像高y、実際の設計後像高y’との間には、以下のような関係が成り立つ。
{(y’−y)/y}×100(%)
この関係は、実際の像高y’の理想像高yに対する満足度を表す。
【0038】
図2および表4に示すように、対物レンズL1は、(2)式および(3)式を満たす。また、対物レンズL1のr/tcは、1.009であり、(4)式も満たす。また対物レンズL1は、図3〜図6、図8〜図11に示すように各収差が良好に補正されている。また対物レンズL1は、図7、図12に示すように、入射側、射出側いずれからの光束に対しても最大画角以内において、波面収差のRMS値がマレシャルの評価基準値以下になっている。そして、対物レンズL1は、図13に示すように、フーリエ変換レンズとしてのfsinW特性の線形性を良好にしている。以上より、対物レンズL1は、単レンズでありながら、波面収差を有効に補正し、かつフーリエ変換機能を有するホログラムディスク用記録再生装置に適した高性能なレンズであることがわかる。
【0039】
さらに、表1、表3に示すように、対物レンズL1は、高NAに対応する十分な屈折率を有している。つまり、対物レンズL1は、高NAであっても上記の高性能を維持可能なことがわかる。
【0040】
【実施例2】
表5〜表7は実施例2の対物レンズL2を含む対物光学系20の具体的数値構成を表す。なお、対物光学系20のレンズ配置は、図1と略同一であるため、図1を参照し、ここでの説明は省略する。
【0041】
【表5】
Figure 0004723164
【表6】
Figure 0004723164
【表7】
Figure 0004723164
【0042】
対物レンズL2も対物レンズL1と同様に、面3と面4の曲面形状が互いに対称になっているものの、入射側からの平行光束と射出側からの平行光束とによって入射瞳径や画角が異なる。表7に示すように、対物レンズL2は、入射側からの平行光束に対しては高いNAを実現することにより、該ディスク上において精細な情報の記録再生を可能にしている。従って、対物レンズL2を使用すれば、対物レンズL1使用時と同様に、高密度に記録されたアドレス情報も読み出すことができる。また、射出側からの光束に対しては広画角を実現することにより、ホログラム情報を高い精度で検出することを可能にしている。
【0043】
図14は、対物レンズL2の面3や面4の形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。また表8は、対物レンズL2の(1)〜(3)式に関する数値データである。
【0044】
【表8】
Figure 0004723164
【0045】
図15〜図19は、入射側からの光束に対する対物レンズL2の光学的性能を表す図である。図20〜図24は、射出側からの光束に対する対物レンズL2の光学的性能を表す図である。図15、図20は球面収差と正弦条件を表す収差図、図16、図21は非点収差を表す収差図である。また、図17、図22は横収差を表す収差図、図18、図23は波面収差を表す収差図である。図17、図18は、像高yが0.00、0.02、0.05、0.07における波長532nmに対する収差を表している。なお、像高yが0.02mmにおける画角W(単位:deg)は1.3、像高yが0.05における画角Wは2.7、像高yが0.07における画角(最大画角)Wは4.0である。図22、図23は、像高yが0.00、0.14、0.27、0.40における波長532nmに対する収差を表している。なお、像高yが0.14mmにおける画角W(単位:deg)は7.9、像高yが0.27における画角Wは15.7、像高yが0.40における画角(最大画角)Wは23.6である。図19、図24は画角と波面収差の関係を表すグラフである。また図25は、対物レンズL2のfsinW特性を表すグラフである。図25中、実線で示す特性曲線は入射側からの光束に対するfsinW特性を表す。また点線で示す特性曲線は射出側からの光束に対するfsinW特性を表す。
【0046】
図14や表8に示すように、対物レンズL2は、(2)式および(3)式を満たす。また、対物レンズL2のr/tcは、0.986であり、(4)式も満たす。また対物レンズL2は、上記の各図に示すように各収差が良好に補正されていると同時に、入射側、射出側いずれからの光束に対しても最大画角以内において、波面収差のRMS値がマレシャルの評価基準値以下になっている。また、図25に示すように、対物レンズL2は、フーリエ変換レンズとしてのfsinW特性も良好である。以上より、対物レンズL2は、単レンズでありながら、波面収差を有効に補正し、かつフーリエ変換機能を有するホログラムディスク用記録再生装置に適した高性能なレンズであることがわかる。
【0047】
さらに、表5および表7に示すように、対物レンズL2は、高NAに対応する十分な屈折率を有している。つまり、対物レンズL2は、高NAであっても上記の高性能を維持可能なことがわかる。
【0048】
【実施例3】
図26は、実施例3の対物光学系30のレンズ配置を表す図である。図26に示すように、対物光学系30は、入射側から順に(実施例1と同様)G3、対物レンズL3、記録材料の保護層としての平行平面板G4を有している。対物レンズL3は、面3が入射端面、面4が射出端面である。また、表9、表10は、対物光学系30の具体的数値構成を表している。
【0049】
【表9】
Figure 0004723164
【表10】
Figure 0004723164
【0050】
対物レンズL3は、上記の対物レンズL1や対物レンズL2とは異なり、面3と面4の形状が対称であるだけでなく、入射側からの平行光束と射出側からの平行光束に関する入射瞳径や画角(像高)も同一である。従って、表9に示すFナンバーFNO、焦点距離f、画角W、開口数NAは、それぞれ入射側からの平行光束および射出側からの平行光束双方に対する値である。表9に示すように、対物レンズL3は、広い画角を実現することにより、ホログラム情報を高い精度で検出することを可能にしている。
【0051】
図27は、対物レンズL3の面3や面4の形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。また表11は、対物レンズL3の(1)〜(3)式に関する数値データである。
【0052】
【表11】
Figure 0004723164
【0053】
図28は対物レンズL3の球面収差と正弦条件を表す収差図、図29は対物レンズL3の非点収差を表す収差図、図30は対物レンズL3の横収差を表す収差図、図31は対物レンズL3の波面収差を表す収差図、図32は対物レンズL3の画角と波面収差の関係を表すグラフである。また図33は、対物レンズL3のfsinW特性を表すグラフである。なお、図30、図31は、像高yが0.00、0.05、0.11、0.16における波長532nmに対する収差を表している。なお、像高yが0.05mmにおける画角W(単位:deg)は3.1、像高yが0.11における画角Wは6.1、像高yが0.16における画角(最大画角)Wは9.2である。
【0054】
図27や表11に示すように、対物レンズL3は、(2)式および(3)式を満たす。また、対物レンズL3のr/tcは、1.069であり、(4)式も満たす。また対物レンズL3は、上記の各図より、各収差が良好に補正されていると同時に、入射側、射出側いずれからの光束に対しても最大画角以内において、波面収差のRMS値がマレシャルの評価基準値以下になっていることがわかる。また、図33に示すように、対物レンズL3は、フーリエ変換レンズとしてのfsinW特性も良好である。以上より、対物レンズL3も上記レンズL1やL2と同様、単レンズでありながら、波面収差を有効に補正し、かつフーリエ変換機能を有するホログラムディスク用記録再生装置に適した高性能なレンズであることがわかる。
【0055】
【実施例4】
図34は、実施例4の対物光学系40のレンズ配置を表す図である。図34に示すように、対物光学系40は、入射側から順に(先と同様)G5、対物レンズL4、記録材料の保護層としての平行平面板G6を有している。対物レンズL4は、面3が入射端面、面4が射出端面である。また、表12、表13は、対物光学系40の具体的数値構成を表している。
【0056】
【表12】
Figure 0004723164
【表13】
Figure 0004723164
【0057】
対物レンズL4は、対物レンズL3と同様、面3と面4の形状が対称であるだけでなく、入射側からの平行光束と射出側からの平行光束とに関する入射瞳径や画角も同一である。従って、表12に示すFナンバーFNO、焦点距離f、画角W、開口数NAは、それぞれ入射側からの平行光束および射出側からの平行光束双方に対する値である。表12に示すように、対物レンズL4は、広い画角を実現することにより、ホログラム情報を高い精度で検出することを可能にしている。
【0058】
図35は、対物レンズL4の面3や面4の形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。また表14は、対物レンズL4の(1)〜(3)式に関する数値データである。
【0059】
【表14】
Figure 0004723164
【0060】
図36は対物レンズL4の球面収差と正弦条件を表す収差図、図37は対物レンズL4の非点収差を表す収差図、図38は対物レンズL4の横収差を表す収差図、図39は対物レンズL4の波面収差を表す収差図、図40は対物レンズL4の画角と波面収差の関係を表すグラフである。また図41は、対物レンズL4のfsinW特性を表すグラフである。なお、図38、図39は、像高yが0.00、0.05、0.10、0.15における波長532nmに対する収差を表している。なお、像高yが0.05mmにおける画角W(単位:deg)は2.9、像高yが0.10における画角Wは5.8、像高yが0.15における画角(最大画角)Wは8.6である。
【0061】
図35や表14に示すように、対物レンズL4は、(2)式および(3)式を満たす。また、対物レンズL4のr/tcは、1.395であり、(4)式も満たす。また対物レンズL4は、上記の各図より、各収差が良好に補正されていると同時に、入射側、射出側いずれからの光束に対しても最大画角以内において、波面収差のRMS値がマレシャルの評価基準値以下になっていることがわかる。また、図41に示すように、対物レンズL4は、フーリエ変換レンズとしてのfsinW特性も良好である。以上より、対物レンズL4も上記の各レンズL1〜L3と同様、単レンズでありながら、波面収差を有効に補正し、かつフーリエ変換機能を有するホログラムディスク用記録再生装置に適した高性能なレンズであることがわかる。
【0062】
【実施例5】
図42は、実施例5の対物光学系50のレンズ配置を表す図である。図42に示すように、対物光学系50は、入射側から順に(先と同様)G7、対物レンズL5、記録材料の保護層としての平行平面板G8を有している。対物レンズL5は、面3が入射端面、面4が射出端面である。また、表15、表16は、対物光学系50の具体的数値構成を表している。
【0063】
【表15】
Figure 0004723164
【表16】
Figure 0004723164
【0064】
対物レンズL5は、対物レンズL3や対物レンズL4と同様、面3と面4の形状が対称であって、かつ入射側からの平行光束と射出側からの平行光束とによる入射瞳径や画角も同一である。従って、表15に示すFナンバーFNO、焦点距離f、画角W、開口数NAは、それぞれ入射側からの平行光束および射出側からの平行光束双方に対する値である。表15に示すように、対物レンズL5は、広い画角を実現することにより、ホログラム情報を高い精度で検出することを可能にしている。
【0065】
図43は、対物レンズL5の面3や面4の形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。また表17は、対物レンズL5の(1)〜(3)式に関する数値データである。
【0066】
【表17】
Figure 0004723164
【0067】
図44は対物レンズL5の球面収差と正弦条件を表す収差図、図45は対物レンズL5の非点収差を表す収差図、図46は対物レンズL5の横収差を表す収差図、図47は対物レンズL5の波面収差を表す収差図、図48は対物レンズL5の画角と波面収差の関係を表すグラフである。また図49は、対物レンズL5のfsinW特性を表すグラフである。なお、図46、図47は、像高yが0.00、0.05、0.10、0.15における波長532nmに対する収差を表している。なお、像高yが0.05mmにおける画角W(単位:deg)は2.9、像高yが0.10における画角Wは5.8、像高yが0.15における画角(最大画角)Wは8.6である。
【0068】
図43や表17に示すように、対物レンズL5は、(2)式および(3)式を満たす。また、対物レンズL5のr/tcは、1.371であり、(4)式も満たす。また対物レンズL5は、上記の各図より、各収差が良好に補正されていると同時に、入射側、射出側いずれからの光束に対しても最大画角以内において、波面収差のRMS値がマレシャルの評価基準値以下になっていることがわかる。また、図49に示すように、対物レンズL5は、フーリエ変換レンズとしてのfsinW特性も良好である。以上より、対物レンズL5も上記の各レンズL1〜L4と同様、単レンズでありながら、波面収差を有効に補正し、かつフーリエ変換機能を有するホログラムディスク用記録再生装置に適した高性能なレンズであることがわかる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、単レンズであってもフーリエ変換レンズとしての機能を備え、かつ波面収差を始めとする諸収差を良好に抑えた高性能な対物レンズが提供される。また本発明に係る対物レンズは、単レンズで構成されることにより、従来の光情報記録再生装置で使用されている構造や技術をそのままホログラムディスク用の光情報記録再生装置に活用することができる。特に、光情報記録再生装置のピックアップ部に容易に取り付けることができるため、開発や製造にかかるコストや時間を抑えることができる。また、本発明に係る対物レンズを取り付けたピックアップ部内において、長いワーキングディスタンスを確保することもできる。以上のように、本発明によれば、ホログラムディスク用の光情報記録再生装置に好適な対物レンズが提供される。
【0070】
さらに、本発明に係る対物レンズは、両面を同一形状にすることにより、以下のような効果も奏する。例えば、対物レンズを製造するための金型に関するコストを削減することができる。また、対物レンズの組み付け方向に差がないために光情報記録再生装置に容易に取り付けを行うことができる。また、上記特許文献1に例示される従来の対物レンズ等に比べ、偏心に関する調整をする手間が省け、かつ対物レンズとしての組み立てコストも削減することができる。また、光軸上に本発明にかかるレンズを対向させることにより、等倍や非等倍のリレーレンズ系を容易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の対物レンズを示す図である。
【図2】本発明の実施例1の対物レンズの面形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。
【図3】実施例1の対物レンズの入射側からの光束に対する球面収差および正弦条件を示す収差図である。
【図4】実施例1の対物レンズの入射側からの光束に対する非点収差を示す収差図である。
【図5】実施例1の対物レンズの入射側からの光束に対する横収差を表す収差図である。
【図6】実施例1の対物レンズの入射側からの光束に対する波面収差を表す収差図である。
【図7】実施例1の対物レンズの入射側からの光束に対する画角と波面収差のRMS値との関係を表すグラフである。
【図8】実施例1の対物レンズの射出側からの光束に対する球面収差および正弦条件を表す収差図である。
【図9】実施例1の対物レンズの射出側からの光束に対する非点収差を表す収差図である。
【図10】実施例1の対物レンズの射出側からの光束に対する横収差を表す収差図である。
【図11】実施例1の対物レンズの射出側からの光束に対する波面収差を表す収差図である。
【図12】実施例1の対物レンズの射出側からの光束に対する画角と波面収差のRMS値との関係を表すグラフである。
【図13】実施例1の対物レンズのfsinW特性を表すグラフである。
【図14】本発明の実施例2の対物レンズの面形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。
【図15】実施例2の対物レンズの入射側からの光束に対する球面収差および正弦条件を示す収差図である。
【図16】実施例2の対物レンズの入射側からの光束に対する非点収差を示す収差図である。
【図17】実施例2の対物レンズの入射側からの光束に対する横収差を表す収差図である。
【図18】実施例2の対物レンズの入射側からの光束に対する波面収差を表す収差図である。
【図19】実施例2の対物レンズの入射側からの光束に対する画角と波面収差のRMS値との関係を表すグラフである。
【図20】実施例2の対物レンズの射出側からの光束に対する球面収差および正弦条件を表す収差図である。
【図21】実施例2の対物レンズの射出側からの光束に対する非点収差を表す収差図である。
【図22】実施例2の対物レンズの射出側からの光束に対する横収差を表す収差図である。
【図23】実施例2の対物レンズの射出側からの光束に対する波面収差を表す収差図である。
【図24】実施例2の対物レンズの射出側からの光束に対する画角と波面収差のRMS値との関係を表すグラフである。
【図25】実施例2の対物レンズのfsinW特性を表すグラフである。
【図26】実施例3の対物光学系のレンズ配置を表す図である。
【図27】実施例3の対物レンズの面形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。
【図28】実施例3の対物レンズの球面収差と正弦条件を表す収差図である。
【図29】実施例3の対物レンズの非点収差を表す収差図である。
【図30】実施例3の対物レンズの横収差を表す収差図である。
【図31】実施例3の対物レンズの波面収差を表す収差図である。
【図32】実施例3の対物レンズの画角と波面収差の関係を表すグラフである。
【図33】実施例3の対物レンズのfsinW特性を表すグラフである。
【図34】実施例4の対物光学系のレンズ配置を表す図である。
【図35】実施例4の対物レンズの面形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。
【図36】実施例4の対物レンズの球面収差と正弦条件を表す収差図である。
【図37】実施例4の対物レンズの非点収差を表す収差図である。
【図38】実施例4の対物レンズの横収差を表す収差図である。
【図39】実施例4の対物レンズの波面収差を表す収差図である。
【図40】実施例4の対物レンズの画角と波面収差の関係を表すグラフである。
【図41】実施例4の対物レンズのfsinW特性を表すグラフである。
【図42】実施例5の対物光学系のレンズ配置を表す図である。
【図43】実施例5の対物レンズの面形状を特定するための(2)式と(3)式に関するグラフである。
【図44】実施例5の対物レンズの球面収差と正弦条件を表す収差図である。
【図45】実施例5の対物レンズの非点収差を表す収差図である。
【図46】実施例5の対物レンズの横収差を表す収差図である。
【図47】実施例5の対物レンズの波面収差を表す収差図である。
【図48】実施例5の対物レンズの画角と波面収差の関係を表すグラフである。
【図49】実施例5の対物レンズのfsinW特性を表すグラフである。
【符号の説明】
L1、L2、L3、L4、L5 対物レンズ
10、20、30、40、50 対物光学系

Claims (5)

  1. ホログラフィを利用して情報を記録再生する光情報記録再生装置において、入射側瞳面が前側焦点位置と一致し、結像点が後側焦点位置に一致し、該前側焦点位置に配置された像を該後側焦点位置に形成するフーリエ変換機能を有しており、入射される平行光束を光情報記録媒体の記録面近傍に集光させることにより情報の記録再生を行う対物レンズであって、
    前記平行光束が入射する入射端面と該入射端面の逆に位置する射出端面とが少なくともその有効径内において対称かつ同一形状の光軸周りに回転対称な非球面であってかつ正の屈折力を持つ単レンズであり、
    前記非球面は、前記光軸からの高さがhとなるレンズ面上の一点における、該レンズ面に該光軸上で接する接平面からの距離をF(h)、同レンズ面の該光軸上での曲率半径をr、円錐定数をk、4次以上10次以下の各偶数次の非球面定数をa4,a6,a8,a10とすると、以下の(1)式、
    F(h)=(h /r)/(1+(1−(1+k)h /r 1/2 )+a4h +a6h +a8h +a10h 10 …(1)
    によって表され、
    前記(1)式のhによる一次微分関数dF(h)/dhは、以下の(2)式
    −0.35≦dF(h)/dh≦+0.35 …(2)
    を、前記(1)式のhによる二次微分関数d F(h)/d hは、以下の(3)式、
    +0.3≦d F(h)/d h≦+1.3 …(3)
    を、それぞれ同時に満たすことを特徴とする対物レンズ。
  2. 請求項に記載の対物レンズは、
    さらに以下の(4)式、
    0.9≦r/tc≦1.5 …(4)
    但し、tcは、前記対物レンズの中心厚を表す。
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  3. 請求項1または請求項のいずれかに記載の対物レンズにおいて、
    像高yは、焦点距離をf、画角をWとすると、以下の(5)式
    y=fsinW …(5)
    によって求められることを特徴とする対物レンズ。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の対物レンズは、
    前記入射端面と前記射出端面のいずれに入射する光束に対しても、最大画角内の全域においてマレシャルの評価基準値以下の性能を有することを特徴とする対物レンズ。
  5. 請求項に記載の対物レンズにおいて、
    前記最大画角は半画角で3°以上であることを特徴とする対物レンズ。
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