JP3944919B2 - 二重焦点レンズおよびこれを用いた光ディスク記録再生装置 - Google Patents

二重焦点レンズおよびこれを用いた光ディスク記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は二重焦点レンズに関し、更に詳しくは二重焦点レンズの構成と、この二重焦点レンズを用いた光ディスク記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ディスクは音声、動画等の記録、コンピュータ等のデータ保存のシステム等への利用が急拡大し、それに伴い、取り扱うデータ量は年々増加の一途を辿り、今後、光ディスクの更なる高密度化、大容量化の要求はますます高まるものと思われる。
【0003】
光ディスクの高密度化のためには、より波長の短い光源と開口数の高いレンズを使う必要がある。しかし、波長の短い光源と開口数の高いレンズを用いることは光ディスクの傾きによって生じるコマ収差等のノイズ要因は増加することになる。また一方、光ディスクの基板が薄いほど前記コマ収差等のノイズ要因を小さく押さえることができ、これらの観点から、更なる高密度化のために、現在のCD等に用いられている基板厚が1.2mmよりも薄い基板が高密度フォーマットの光ディスクとして用いられることが十分想定されるものである。
【0004】
そこで、基板厚の薄い光ディスクが導入された場合、従来の基板厚に対応して構成されていた光学ピックアップでは、厚みによって生じる球面収差が異なるため記録再生することは困難である。従って、従来の光ディスクと今後想定される高密度フォーマットの薄い光ディスクを共に記録再生できる、互換性を有した光ディスク記録再生装置の実現が望まれるところである。
【0005】
これについて、対物レンズの中心部をホログラムとして、0次光と1次回折光でそれぞれ異なったフォーマットの光ディスクを読む方法が報告されている〔ISOM’95 Post−deadline Paper TechnicalDigest p38〜39、第56回応用物理学会予講集 No3.p956〜957、SPIE VOL.2338 Optical Data Storage(1994)p282〜288〕。しかし、ホログラム領域と外周部の位相差によって生じるアポダイゼイションの補正が必要であり、或いはアポダイゼイションの効果でディスクの傾きによりコマ収差が通常以上に発生し、更には製造工程が複雑で高度な精度を要する等の欠点があった。また、この0次光と1次回折光を用いる方式では、光量を分配するために輪帯のピッチや深さを変えて回折効率を設計しなければならず、これは製造上の歩留りの低下要因ともなっていた。
【0006】
また、製造上の偏芯誤差で対物レンズに偏芯コマ収差が発生するが、その収差を補正するためにレンズ全体をディスクに対して傾けることが一般的に行われてきた。2焦点レンズにおいては、この補正角を2焦点に対して一致させなければならないという問題がある。0次光と1次回折光を用いた対物レンズにおいては、これに対する設計解が発表されているが(第56回応用物理学会予講集 No3.29a−ZA−8)、未だ、良い対物レンズの設計ができる基準となるものは得られていない。
【0007】
そこで述べられている解析は次の通りである。
対物レンズのディスクに対する傾きで生じる偏芯コマ収差は、軸外入射によるコマ収差Fθと、ディスクとレンズの傾きによるコマ収差Dθに分類される。これらは対物レンズの傾き角θに比例する。
レンズが持つ偏芯コマ収差をLとすれば、補正すべき傾き角θ、即ち補正角θは(3)式で与えられる。
【数3】
Figure 0003944919
【0008】
二重焦点レンズでは、2つの異なる基板厚みに対応した2つの焦点に対して1つの補正角θでこの条件を同時に満たす必要があり、これが満たされないと十分な補正を行うことができない。基板厚みの異なる2つのディスクの諸量を添字1、2で与えれば偏芯コマ収差の同時補正条件は(4)式で与えられる。
【数4】
Figure 0003944919
ここで、FとLはレンズの設計で決まる関数である。特にレンズの偏芯コマ収差Lは偏芯がない場合の球面収差とコマ収差を変数とする関数である。
【0009】
また、多層構造の光ディスクは、情報量を飛躍的に増大させる有力な手段である。しかし、各層の厚みの違いによって生じる球面収差の量の違いを補正しなければならず、この解決のために幾つかの手段が提案されているが、いずれも複数の光ピックアップが必要であること、また、可動部が必要であること、更には、必要な開口数が確保できない等の問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の課題は、厚みが異なる光ディスクに対して互換性を確保した光ディスク記録再生装置を提供することであり、また、多層構造の光ディスクに対して各層の情報記録面に一台で記録再生が可能な光ディスク記録再生装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題に鑑み、なされたものであって、+1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を形成すると共に、前記回折型光学素子を対物レンズに近接して配置し、2枚の異なる厚みの基板に対し、それぞれに対して収差補正され、異なる焦点距離の2焦点を有する二重焦点レンズを構成する。また、前記回折型光学素子は2ステップの階段形状の位相ホログラムで構成する。
【0012】
前記回折型光学素子の外周部位に、回折効率のより高いホログラム領域を同心円状に形成し、回折次数に対して異なる開口数を有する二重焦点レンズを構成する。
【0013】
また、前記回折型光学素子の外周部位に、屈折型光学素子を同心円状に設け、回折次数に対して異なる開口数を有する二重焦点レンズを構成する。
【0014】
+1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を非球面レンズの入射側もしくは出射側の表面に形成し、異なる焦点距離の2焦点を有する二重焦点レンズを構成する。
【0015】
物体面を無限遠、第1面を回折型光学素子を非球面上に加工した入射側非球面、第2面を出射側非球面、第3面を入射側基板面、第4面を出射側基板面、第5面を像面とし、
ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットAと、ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットBに対して、それぞれのフォーマットでの収差係数と近軸光線との関数として表される第1面と第2面の間に生ずる、請求項4に記載した(1)式で示される偏芯感度IIE の比が、フォーマットで決まる定数の、同項の(2)式で示されるコマ収差係数Dの比に対して、80%以上120%以下の値である二重焦点レンズを構成する。
【0016】
ディスクの厚みが1.2mm、屈折率が1.58、開口数が0.40であるフォーマットの偏芯感度IIE A と、ディスクの厚みが0.6mm、屈折率が1.58、開口数が0.60であるフォーマットの偏芯感度IIE B との比IIE A /IIE B が、1.350以上、2.025以下である二重焦点レンズを構成する。
【0017】
上述した二重焦点レンズの何れか一つを用いて光ディスク記録再生装置を構成して上記課題を解決する。
【0018】
上述したように、回折次数に対して異なる開口数を有する二重焦点のレンズ系を構成することができ、これを用いることで厚さが異なる光ディスクに記録再生する互換性を有する光ディスク記録再生装置が、また、複数の層の情報記録面を有する光ディスクを記録再生する光ディスク記録再生装置が構成できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の光学的背景について図1ないし図6を参照して説明し、その後、添付した図面を参照して実施の形態について説明する。
【0020】
図1は本発明による二重焦点レンズの+1次回折光の光路図であり、図2は−1次回折光の光路図である。図3は本発明による二重焦点レンズを用いた光ピックアップの構成を示す図であり、図4は二重焦点レンズに用いる回折型光学素子であるホログラムの図である。また、図5は高効率回折型光学素子を用いて開口を制限した二重焦点レンズの模式図であり、更に、図6は屈折型光学素子を用いて開口を制限した二重焦点レンズの模式図である。
尚、以下において、回折型光学素子はホログラムで構成するものとして説明する。
【0021】
まず、球面収差について検討する。屈折率Ndの平行平板で発生する球面収差の量はその厚みtに比例する。この球面収差の縦収差量(LSA)は(5)式で与えられる。
【数5】
Figure 0003944919
【0022】
(5)式から分かるように光ディスク基板の厚みが異なれば、球面収差の量が異なり、これを補正することが必要となる。また、この基板厚の違いにより他の収差も付随的に発生するが、光ディスクの記録再生用対物レンズでは光軸付近の狭い視野内で使用するため、球面収差の除去を行うことが最も重要である。
【0023】
そこで、まず第一に球面収差をホログラムにより2つの基板厚に対して補正することを考える。平面基盤上に作成された回折型光学素子は数学的には薄肉レンズと等価であり、その3次の波面Wは、瞳極座標(r、u)で物体高をhとすると(6)式で与えられる。
【数6】
Figure 0003944919
【0024】
ここで、(6)式におけるSI は(7)式で、SIIは(8)式で、SIII は(9)式で、SIVは(10)式で、また、SV は(11)式で与えられる。
【数7】
Figure 0003944919
【数8】
Figure 0003944919
【数9】
Figure 0003944919
【数10】
Figure 0003944919
【数11】
Figure 0003944919
Hはラグランジェ不変量、nはレンズの屈折率、Pはレンズのパワー、yは近軸周辺光のレンズの光線高である。
また、EとTはレンズの曲率c1 、c2 および近軸光線の入射角u、出射角u’を変数とするベンディングパラメータと共役パラメータであり、Eは(12)式で、また、Tは(13)式で示される。
【数12】
Figure 0003944919
【数13】
Figure 0003944919
【0025】
回転対称であれば、回折型レンズの波面の位相φ(r)は、(14)式で与えられる。
【数14】
Figure 0003944919
【0026】
ここで、レンズのパワーPはm次の回折光に対して、P=−2Aλm(λ;波長)で与えられる。4次以上の高次の波面係数も同様に、回折次数と波長に比例する。従って、+1次と−1次の回折光は、正負を反転させた波面を生じることが分かる。特に、球面収差を縦収差で表すと、屈折率で正規化された近軸像面入射角α、瞳半径Rとして(15)式で与えられる。
【数15】
Figure 0003944919
【0027】
つぎに、厚みがa、bの2つの平行平板を考える。それぞれが生じる球面収差は厚みがaの平行平板については(16)式で、また、厚みがbの平行平板については(17)式で与えられる。
【数16】
Figure 0003944919
【数17】
Figure 0003944919
【0028】
これをホログラムの+1次と−1次で補償するには、ホログラム以外の非球面対物レンズの球面収差を−k(a+b)/2とし、ホログラムの+1次と−1次の球面収差がそれぞれ−k(a−b)/2、および、k(a−b)/2であればよい。このときホログラムと非球面対物レンズの球面収差の和が、それぞれ−ka、−kbとなり、厚みa、bの基板によって生じる球面収差ka、kbと打ち消しあうことになる。
【0029】
この原理を用いると、図1に示すように薄い光ディスク1aにはホログラム3の+1次回折光20を用い、逆に図2に示すように厚い光ディスク1bにはホログラム3の−1次回折光21を用いて球面収差を補正することができる。当然、この逆の回折次数とディスク厚の組み合わせも可能である。
【0030】
従って、図3に示すように従来と同様の構成をした光学ピックアップ90の対物レンズに替わって、対物レンズ2とホログラム3とで構成する二重焦点レンズ4を用いることにより、厚みの異なる複数の光ディスクの記録再生をすることが可能となり、厚さの異なる光ディスク間の互換性を採ることができる。また、複数の情報記録層を有する光ディスクであっても、この二重焦点レンズ4を用いることにより一台の装置で記録再生が可能となる。
【0031】
例えば、基板厚が0.6mmと1.2mmの2種類の光ディスクに対しては、対物レンズ2を(0.6+1.2)/2=0.9mmの基板厚に対して設計し、ホログラム3の+1次回折光20、および−1次回折光21で±0.3mmの基板厚に相当する球面収差を発生させればよい。
【0032】
平行平板によって生じる球面収差は、横収差係数としては3次の範囲で(15)式、(16)式、(17)式より、(18)式で与えられる。
【数18】
Figure 0003944919
ホログラムの球面収差量が、この符号を反転させた値であれば、球面収差は補正される。しかし、もし、ホログラムの球面収差を上の値になるようにパワーを与えると、(7)式、(8)式、(9)式、(10)式、および(11)式から分かるように、他の収差が付随的に発生することになる。
【0033】
このうち、(8)式で示されるコマ収差(SII)はパワーPの二乗に比例するので、この値は+1次回折光20と−1次回折光21とで等しい。また、非球面レンズの入射側面のコマ収差量は、非球面レンズの出射側面のコマ収差量を用いて、補正することができる。
【0034】
他に、球面収差を補正するには、パワーだけでなく(14)式の4次のホログラムの非球面係数Gを用いる方法が簡単で効果的である。ホログラムの4次の非球面係数は(19)式で与えられる。(19)式は(6)式と(14)式のr4 の係数を比べ、(18)式を代入して得ることができる。
【数19】
Figure 0003944919
【0035】
この条件に合致させることにより、球面収差は3次の範囲で完全に補正することができる。しかも、ホログラムがパワーを持っていたとしても、そのパワーによって生じる球面収差は、この4次の非球面係数Gと同じ符号であるから、それを含めた補正が可能である。上述したようにコマ収差についても非球面レンズの出射側面において十分な補正ができる。更に、他の収差についても、ホログラムの高次非球面係数と非球面レンズの非球面係数を変数として、レンズ設計プログラムの自動設計により、容易に最適化が可能である。
【0036】
ここで、この位相ホログラムを階段のような矩形位相形状、即ち、2ステップのバイナリーオプティクスとして設計すれば、±1次回折光は41%づつの回折効率を持つ。つまり、どちらの次数の回折光に対しても同じ光量が効率よく得られるという利点がある。これは、曲率の正負を反転させた凹レンズと凸レンズを2ステップのバイナリーレンズとしてみれば、同じものとなることからも明らかである。
【0037】
これに対して、従来の0次光と1次回折光を用いる方式では、光量を分配するために輪帯のピッチや深さを変えて回折効率を設計しなければならない。これは製造上の厳しい条件となるもので、歩留り低下の大きな要因になる。
【0038】
実際に光ディスクの対物レンズとして使うには、2つの焦点を適当な距離に分離する必要がある。これは、2つの焦点間の干渉の回避や、フォーカス信号とトラッキング信号のクロストークを避けるためである。この分離が十分でなければ、他方の光がバックグラウンドとして加わり、システムの成立が困難になる。そのためにホログラムは弱いパワーを持つ必要がある。
【0039】
つぎに、対物レンズの開口数について検討する。光ディスクのシステムにおいては、対物レンズの開口数はシステム全体において重要な意味を持つものである。即ち、開口数が高くなれば、それに反比例してスポットサイズは小さくなり、記録密度を高くすることができるが、光ディスクの基板厚や傾き等に対する許容幅が狭まり、記録再生のための余裕が確保できなくなる。
【0040】
このため、それぞれのシステムにおいて最適な開口数を独自に有しており、そのため、低い開口数で設計された光ディスクを高い開口数の光学系で読む場合は、何らかの手段を用いて開口数を制限する必要がある。これには電気的、機械的な手段が種々考えられるが、特別な機構を必要とする手段では、装置が複雑になり、コスト上昇の要因となっていた。
【0041】
開口数に関する上述した問題の解決手段として、ホログラムの回折効率を部分的に変えることが考えられる。図4はこれに対応したホログラムの模式図であって、同図(a)は上面図であり、同図(b)は断面側面図である。低NA領域15では、階段状の2ステップ・バイナリーの位相ホログラムとし、±1次に光を回折させる。また、高NA領域16では、2ステップ以上の位相ホログラム(例えば4ステップ、8ステップ、・・・、究極的にはブレーズド形状の回折型光学素子)を形成し、または通常の屈折型レンズを用いて+1次回折光(もしくはそれと同様の波面を持つ屈折光)を増加させる。これによって、図5および図6に示すように低いNAレンズとしての瞳領域17と高いNAレンズとしての瞳領域18とが形成され、開口数を制限することになる。
【0042】
つぎに、ホログラムを非球面対物レンズの入射面上に形成する二重焦点レンズの設計について説明する。
前述したように、対物レンズのディスクに対する傾きで生じる偏芯コマ収差は、軸外入射によるコマ収差Fθと、ディスクとレンズの傾きによるコマ収差Dθに分類される。これらは対物レンズの傾き角θに比例する。
レンズが持つ偏芯コマ収差をLとすれば、補正すべき傾き角θ、即ち補正角θは前述したように(3)式で与えられる。
【数20】
Figure 0003944919
【0043】
また、二重焦点レンズでは、2つの異なる基板厚みに対応した2つの焦点に対して1つの補正角θでこの条件を同時に満たす必要があり、これが満たされないと十分な補正を行うことができない。基板厚みの異なる2つのディスクの諸量を添字1、2で与えれば偏芯コマ収差の同時補正条件は(4)式で与えられる。
【数21】
Figure 0003944919
ここで、FとLはレンズの設計で決まる関数である。特にレンズの偏芯コマ収差Lは偏芯がない場合の球面収差とコマ収差を変数とする関数である。
【0044】
(4)式の両辺の分母はFとDの2項からなるが、最終的な解では偏芯がない場合のコマ収差は十分に完全に補正されていなければならず、従ってD≫Fであることが必要である。よって、同時補正の近似条件は、L1 /D1 =L2 /D2 で十分精度のよい近似ができる。実際に設計例でFとDを計算すると、FはDの1/10以下である。
【0045】
屈折率N、厚みtのディスク基板と開口数NAのレンズの傾きθによるコマ収差Dθは、3次収差の範囲で(20)式で与えられることが知られている。
【数22】
Figure 0003944919
従って、光ディスクのフォーマットAの屈折率をNA 、基板厚をtA 、開口数をNAA とし、またフォーマットBの屈折率をNB 、基板厚をtB 、開口数をNAB とした場合、レンズの傾きによるコマ収差係数をそれぞれをDA 、DB とすると、その比DA /DB は定数となる。
【0046】
ここで、(20)式を変形して(21)式の関係を得る。
【数23】
Figure 0003944919
例えば、基板厚が0.6mmと1.2mmであって、屈折率が共に1.57965の2種類の光ディスクを、それぞれNAが0.60と0.52の対物レンズを使い再生しようとする場合、(21)式の右辺は0.7681となる。また、NAが0.60と0.40の対物レンズを用いる場合は、(21)式の右辺は1.6875となる。ここでは、3次収差の範囲を考えたが、実際には更に高次の5次以上のコマ収差が、波面収差で3次収差の15〜20%程存在する。
【0047】
一方、第ν面の偏芯Eνにより生じるコマ収差は、(22)式で与えられる(「偏芯の存在する光学系の3次の収差論」松居吉哉著、日本オプトメカトロニクス協会)。
【数24】
Figure 0003944919
ここで、
ΔY′:像面の横収差
Y′:像高
β :横倍率
Y :物体高
α′:物体近軸光線の像面への入射角
R :物体平面上に換算した入射瞳半径
φ :入射瞳でのアジマス角
N :物体の屈折率
ω :物点と物体側主点を結ぶ直線が基準軸となす角度
IIμ :第μ面コマ収差係数
Eν:第ν面の偏芯量
IIEν:第ν面の偏芯コマ係数
【0048】
第ν面の偏芯コマ係数IIEνは、一般に(23)式で与えられる。
【数25】
Figure 0003944919
ここで、
αν :近軸輪帯光線第ν面入射角
αν′:近軸輪帯光線第ν面出射角

αν :近軸主光線第ν面入射角

αν′:近軸主光線第ν面出射角
Iμ :第μ面球面収差係数
IIμ :第μ面コマ収差係数
【0049】
従って、±1次回折光を用いたホログラムを非球面対物レンズの入射面上に作成して一体化したレンズについて、
物体面:無限遠
第一面:ホログラムを非球面上に加工した入射側非球面
第二面:出射側非球面
第三面:入射側基板面
第四面:出射側基板面
第五面:像面
とし、前記フォーマットAとフォーマットBに対して、それぞれのフォーマットでの収差係数と近軸光線の関数として表される偏芯感度の比が、フォーマットで決まる定数のコマ収差係数の比と等しいか、或いは5次コマ収差の影響を考えて、少なくとも20%の範囲以内で一致すれば、十分なコマ収差補正を行うことができ、従って、(24)式を得る。
【数26】
Figure 0003944919
【0050】
(24)式の左辺はレンズ設計プログラムで自動設計の条件として与えることができるため、この条件を満たす設計解を容易に得ることができる。また、実際の設計においては自動設計による最適化が一般的に行われていて、球面収差、非点収差、更に高次の収差などを含めた像面の最適化が行える。
【0051】
以上、ホログラムと非球面対物レンズとを一体化したタイプについて、その偏芯感度の設計について説明した。ホログラムと非球面対物レンズとを個々に作成した場合、ホログラム面とレンズの2つの非球面の合計3面の偏芯が問題となり、より複雑な設計が必要となる。
【0052】
上述したような二重焦点レンズを光ディスクの記録再生装置に用いることで、基板の厚みと対物レンズの開口数が異なる複数のフォーマットで形成された光ディスクの互換性を確保することが可能となる。
また、同様に多層構造の光ディスクの各層のディスク表面からの距離の違いによって生じる球面収差の量の違いを、前記二重焦点レンズを光ディスクの記録再生装置に用いて、各層の記録再生を可能とすることも容易に理解できる。
【0053】
実施の形態例
つぎに、上述した技術的背景に基づき、本発明の具体的構成について添付した図面を参照して説明する。
【0054】
図1は本発明の対物レンズ2とホログラム3とで構成する二重焦点レンズ4が、厚みの小さい光ディスク1aに対応している状態を示している。レーザ光19はホログラム3による+1次回折光20を対物レンズ2を通して光ディスク1aの情報記録面12に集光し、情報の記録再生を行う。また、図2は前記二重焦点レンズ4が、厚みの大きな光ディスク1bに対応している状態を示している。レーザ光19はホログラム3による−1次回折光21を対物レンズ2を通して光ディスク1bの情報記録面12に集光し、情報の記録再生を行うものである。
【0055】
図3は本発明の対物レンズ2とホログラム3を分離した構成の二重焦点レンズ4を用いて光ピックアップ90を構成した一例であって、半導体レーザ5、ビームスプリッタ6、コリメータ7、対物レンズ2とホログラム3とで構成する二重焦点レンズ4、凹レンズ8および受光素子9を含んで構成されている。
【0056】
半導体レーザ5から出射されたレーザ光19はビームスプリッタ6の表面で反射し、コリメータ7で平行光に変換されてホログラム3に入射する。ホログラム3では上述したように+1次回折光20と−1次回折光21を生成し、対物レンズ2によって光ディスク1の情報記録面12に集光される。図3においては光ディスク1は第一層10と第二層11の二層構成としているが、第一層10の厚みを有する第一の光ディスクと第一層10と第二層11を加えた厚みを有する第二の光ディスクとしてもよいことは当然である。
【0057】
ホログラム3で回折された+1次回折光20は第一層10の情報記録面12に、また、−1次回折光21は第二層11の情報記録面12にそれぞれ集光される。情報記録面12からの反射光は対物レンズ2、ホログラム3、コリメータ7およびビームスプリッタ6を通って、凹レンズ8を介して受光素子9上に集光され、記録情報の再生を行う。
【0058】
図4は本発明に用いるホログラム3の形状の例を示し、同心円状のパターンからなっていて、中央部は階段状の2ステップ・バイナリーの位相ホログラムとして±1次に光を回折させる低NA領域15を構成し、また、周縁部は2ステップ以上の位相ホログラムとして+1次回折光を増加させる高NA領域16を構成している。
【0059】
図5は図4に示すホログラム3の高NA領域16を回折効率のより高い高効率回折型光学素子(ホログラム)24で構成した二重焦点レンズ4であって、光ディスク1の第一層10および第二層11のそれぞれの情報記録面12に集光することを示す。
また、図6は前記高NA領域16を屈折型光学素子25を用いて構成した二重焦点レンズ4であって、光ディスク1の第一層10および第二層11のそれぞれの情報記録面12に集光することを示す。
【0060】
つぎに、二重焦点レンズ4の具体的な設計例とその特性について図7ないし図30を参照して説明する。図7ないし図14は実施形態例1−1のホログラム3を対物レンズ2の前側(光源側)に置いた二重焦点レンズ4について説明するための図であり、図15ないし図22は実施形態例1−2のホログラム3を対物レンズ2の後側(光ディスク側)に置いた二重焦点レンズ4について説明するための図であり、また、図23ないし図30は実施形態例1−3のホログラムを対物レンズ2に一体として形成した二重焦点レンズ4について説明するための図である。尚、図中におけるレンズ等の各特性は波長が635nmの光に対するものである。
レンズ形状については、光学設計ソフトウエア「CODE−V」に従って定義する。
【0061】
非球面形状は一般に、(25)式で表される。
【数27】
Figure 0003944919
ここで、
x:光軸からの高さがhの非球面上の点の非球面頂点の接平面からの距離
h:光軸からの高さ
c:非球面頂点の曲率(=1/R)
k:円錐定数
A:第4次の非球面係数
B:第6次の非球面係数
C:第8次の非球面係数
D:第10次の非球面係数
である。
【0062】
また、本発明に関するバイナリー型のレリーフ型ホログラムは、製造時の2つの光源を無限遠にあるとしたときの非球面的位相ずれの係数として、ホログラム基板上の極座標多項式により形状指定がなされる。ここで、多項式の係数は、製造波長での光路差(OPD)をmm単位で与えるものであり、この光路差(OPD)は(26)式で表される。
【数28】
Figure 0003944919
【0063】
実施形態例1−1
図7ないし図14を参照して実施形態例1−1について説明する。本実施形態例はホログラムを対物レンズ2の前側(光源側)に置いた二重焦点レンズ4であって、厚さ=0.6mmの基板とNA=0.60の対物レンズを用いる第一のフォーマットの光ディスク1aと、厚さ=1.2mmの基板とNA=0.52の対物レンズを用いる第二のフォーマットの光ディスク1bを、波長635nmの半導体レーザで記録再生をするものである。第一のフォーマットと第二のフォーマットに対応する光学系は自動設計させる。
【0064】
それには、対物レンズ2を(0.6+1.2)/2=0.9mmの基板厚に対して設計し、ホログラム3で±0.3mmの基板厚に相当する球面収差を発生させればよい。球面収差は4次の波面であり、適当な4次の非球面係数を与えれば略球面収差は補正できる。しかしながら、これだけでは非球面対物レンズ中での光路が変わってしまうため、その補正のために更に高次の項を利用して補正を行う必要がある。
【0065】
本実施形態例1−1の設計データを表1に示す。
【表1】
Figure 0003944919
【0066】
図7はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の光路図であり、また、図8はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された二重焦点レンズ4の光路図である。
【0067】
図9はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示し、また、図10はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された二重焦点レンズ4の収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【0068】
図11はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものであり、また、図12はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された二重焦点レンズ4の横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【0069】
図13はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4のMTFであり、また、図14はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された二重焦点レンズ4のMTFである。
【0070】
上記、図9、図10の収差特性、図11、図12の横収差特性、および図13、図14のMTF特性から、本設計による二重焦点レンズ4の特性は光ディスクシステムに用いて好適であって、これを記録再生装置に搭載することにより、フォーマットの異なる2つの光ディスクの互換性を確保できることが分かる。
【0071】
実施形態例1−2
図15ないし図22を参照して実施形態例1−2について説明する。本実施形態例はホログラムを対物レンズ2の後側(光ディスク側)に置いた二重焦点レンズ4であって、厚さ=0.6mmの基板とNA=0.60の対物レンズを用いる第一のフォーマットの光ディスク1aと、厚さ=1.2mmの基板とNA=0.40の対物レンズを用いる第二のフォーマットの光ディスク1bを、波長635nmの半導体レーザで記録再生をするものである。
【0072】
本例ではホログラム3の基板が平行平板として収束光中に加わる。しかし、対物レンズ2中の光路はホログラム3によって影響されないので、設計を完全に分離して行える利点がある。
【0073】
対物レンズ2は次のように平行平板厚に対して設計する。第一のフォーマットの基板厚と屈折率をa、n1 とし、第二のフォーマットの基板厚と屈折率をb、n2 とし、ホログラム3の基板厚と屈折率をc、n3 とすれば、n3 c+(n1 a+n2 b)/2の基板厚に対して対物レンズ2を設計する。この対物レンズ2を出発点として、ホログラム3では、±(n1 a−n2 b)/2の基板厚に相当する球面収差の補正を行う。
【0074】
本実施形態例1−2の設計データを表2に示す。
【表2】
Figure 0003944919
【0075】
図15はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の光路図であり、また、図16はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4の光路図である。
【0076】
図17はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示し、また、図18はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4の収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【0077】
図19はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものであり、また、図20はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4の横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【0078】
図21はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4のMTFであり、また、図22はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4のMTFである。
【0079】
上記、図17、図18の収差特性、図19、図20の横収差特性、および図21、図22のMTF特性から、本設計による二重焦点レンズ4の特性は光ディスクシステムに用いて好適であって、これを記録再生装置に搭載することにより、フォーマットの異なる2つの光ディスクの互換性を確保できることが分かる。
【0080】
実施形態例1 3
図23ないし図30を参照して実施形態例1−3について説明する。
現在、光ピックアップ用対物レンズは、金型を用いたモールディングによって作成されている。金型の加工はコンピュータ制御による切削加工なので、ホログラムを位相ホログラムとして、この金型で非球面レンズと一体化して作ることが可能である。本発明の原理を用いた二重焦点レンズも、同様の方法で作ることが可能であり、一体化することで、組立が不要になり、ホログラムと非球面対物レンズの偏芯誤差を取り除くことができると共に、低コストで大量生産することが可能となる。
【0081】
本実施形態例はホログラムを対物レンズ2と一体に形成するもので、厚さ=0.6mmの基板とNA=0.60の対物レンズを用いる第一のフォーマットの光ディスク1aと、厚さ=1.2mmの基板とNA=0.40の対物レンズを用いる第二のフォーマットの光ディスク1bを、波長635nmの半導体レーザで記録再生をするものである。
【0082】
本実施形態例1−3の設計データを表3に示す。
【表3】
Figure 0003944919
【0083】
図23はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の光路図であり、また、図24はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4の光路図である。
【0084】
図25はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示し、また、図26はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4の収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【0085】
図27はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4の横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものであり、また、図28はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4の横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【0086】
図29はディスク基板1aの厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された二重焦点レンズ4のMTFであり、また、図30はディスク基板1bの厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された二重焦点レンズ4のMTFである。
【0087】
上記、図25、図26の収差特性、図27、図28の横収差特性、および図29、図30のMTF特性から、本設計による二重焦点レンズ4の特性は光ディスクシステムに用いて好適であって、これを記録再生装置に搭載することにより、フォーマットの異なる2つの光ディスクの互換性を確保できることが分かる。
【0088】
実施形態例2
つぎに、上述した3つの実施形態例の開口を制限する方法について説明する。
【0089】
形態例2 1
図4および図5を参照して、図4に示す周辺の高NA領域16を高効率回折型光学素子24で置き換えたホログラム3aを用いた構成について説明する。
図4の低NA領域15では2ステップ・バイナリーの位相ホログラムとし、±1次回折光20、21を生成する。その外側の高NA領域16では、より高い回折効率の位相ホログラム(4ステップ、8ステップ、・・・、ブレーズド形状などの回折型光学素子)によって+1次回折光20を増加させる。これによって高NA領域16では−1次の回折効率が著しく低いため、−1次回折光21に対しては実効的に開口数が下がり、開口数が制限されるものである。
【0090】
形態例2 2
つぎに、図4および図6を参照して、図4に示す周辺の高NA領域16を屈折型光学素子25で置き換えたホログラム3bを用いた構成について説明する。
本例は図6に示すように、低NA領域15では2ステップ・バイナリーの位相ホログラムとし、±1次回折光20、21を生成する。その外側の高NA領域16では、屈折型光学素子25により屈折型レンズを構成して、例えば+1次回折光20と同様の波面を持つ屈折光23のみを得るようにする。これによって高NA領域16では−1次の回折効率が著しく低いため、−1次回折光21に対しては実効的に開口数が下がり、開口数が制限されるものである。
【0091】
従って上述した実施形態例2 1および実施形態例2 2の手段によって、厚みの異なる光ディスクのそれぞれに合致した開口数を得ることができる。
【0092】
更に、上述した構成に加えて幾つかの変形例が考えられる。
まず第一は、位相ホログラムは表面のレリーフであるから、光ピックアップを構成する他の光学部品、例えば回折格子や波長板等の表面に一体化して作成してもよい。この方法により部品点数の低減、小型化を図ることができる。
【0093】
第2は、ホログラム3を図3に示す光学系のビームスプリッタ5の半導体レーザ4側に配置し、光ディスク1への往路のみで、レーザ光19はホログラム3を通過するように配置する。これによって復路での回折が生じなくなり、実質的な光の利用効率が上がることになる。
【0094】
第3は、光ディスクの傾きによって生じるコマ収差を補正するために、正負の4次の非球面を作動させることによって補償を行う方法である。また、コリメータレンズを僅かに傾けることで同様の効果が得られ、この方法と本発明とを組み合わせることで外乱による摂動に対して安定な光ピックアップを構成することが可能となる。
【0095】
以上説明した二重焦点レンズを用いた光ピックアップを光ディスク記録再生装置に搭載することにより、ディスク基板の厚みの異なる光ディスクのフォーマットの互換性をこの光ディスク記録再生装置によって確保することができる。
【0096】
また、多層構造の光ディスクも同様のホログラムによるレンズを用いた光ピックアップを光ディスク記録再生装置に搭載することにより、この光ディスク記録再生装置一台で全ての情報面に記録再生することができる。これは多層構造のそれぞれの層を基板厚の異なる光ディスクと考えればよく、更に、2層以上の構造については、ホログラムの高次の回折光を使うことにより一台での記録再生が可能となる。
【0097】
また、収差特性と回折効率から本発明による±1次回折光を用いる方式は従来の0次光と1次回折光を用いる方法に比して、同等もしくはそれ以上の特性を有し、更に、±1次回折光を用いる方式は従来の方法に比べて表4に示すような製造上の利点がある。
【表4】
Figure 0003944919
【0098】
つぎに、上述した二重焦点レンズを搭載した光ディスク記録再生装置の一例にについて図31を参照して説明する。光ディスク記録再生装置100はレーザ光源ユニット31と、移動部32と、マグネット36等で構成される移動部32を駆動する機構と、光ディスクを回転するスピンドルモータ42とを主要な要素として構成されている。
【0099】
レーザ光源ユニット31は半導体レーザ、レーザ変調回路、コリメートレンズ、ビームスプリッター、受光素子、プリアンプ(以上図示せず)等を内蔵していて、光ディスク基板1上に信号を記録再生するためのレーザ光43を発生し、また、光ディスク基板1から反射してきた光を受光し復調する。レーザ光源ユニット31は光ディスク記録再生装置100の一方の外側板41に固定されていて、外側板14に設けた孔を通してレーザ光43を、二重焦点レンズ4を搭載した移動部32に向けて出射する。移動部32の内部にはレーザ光43を光ディスク基板1の方向に曲げる光学部材(図示せず)が設けられていて、二重焦点レンズ4を通して光ディスク基板1上に集光される。
【0100】
移動部32は2本の平行な軸39に軸受40を介してL方向に移動自在に保持され、移動台33の両端部にボビン37が固定されていて、ボビン37にコイル38が巻回されている。更に、コイル38と組み合わされて、リニアモータを構成するようにヨーク34とヨーク35、およびヨーク34とヨーク35の間にマグネット36が配置されていて、ボビン37の中心空洞部をヨーク35が非接触状態で貫通し、従って、可動部はコイル38とマグネット36との間の電磁力によってL方向に移動制御される。
【0101】
尚、上述した光ディスク記録再生装置100に限ることなく、光ディスクを記録再生するための他の構成の装置に本発明の二重焦点レンズを用いて効果が大きいことは当然である。
【0102】
また、主に二重の焦点を有するレンズ系について述べてきたが、説明した技術的手段によって多重の焦点を有するレンズ系を構成してもよいことは論を待たない。
【0103】
【発明の効果】
本発明は、対物レンズにホログラムを加え、+1次と−1次の回折光を用いて2つの焦点を作ること、および、その一部を回折効率のより高いホログラムや通常のレンズ等で置き換えることで、それぞれの回折次数に対して異なる開口数を得ることができ、従ってこの二重焦点レンズを光ディスク記録再生装置に用いてフォーマットの互換性を実現する。また、多層構造の光ディスクを一台の光ディスク記録再生装置で記録再生することができる。
【0104】
適合されて形成された1枚のホログラムにより、異なった開口数を与えるフォーマットの互換性を実現し、更に、収差については同等以上、レンズとしてのパワーは半分にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による二重焦点レンズの+1次回折光の光路図である。
【図2】 本発明による二重焦点レンズの−1次回折光の光路図である。
【図3】 本発明による二重焦点レンズを用いた光ピックアップの構成を示す図である。
【図4】 二重焦点レンズに用いるホログラムの図である。
【図5】 高効率回折型光学素子を用いて開口を制限した二重焦点レンズの模式図である。
【図6】 屈折型光学素子を用いて開口を制限した二重焦点レンズの模式図である。
【図7】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズの光路図である。
【図8】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズの光路図である。
【図9】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズの収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【図10】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズの収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【図11】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズの横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、同図(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【図12】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズの横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、同図(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【図13】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズのMTFである。
【図14】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.52に対して設計された実施形態例1−1の二重焦点レンズのMTFである。
【図15】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズの光路図である。
【図16】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズの光路図である。
【図17】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズの収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【図18】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズの収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【図19】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズの横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、同図(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【図20】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズの横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、同図(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【図21】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズのMTFである。
【図22】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−2の二重焦点レンズのMTFである。
【図23】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズの光路図である。
【図24】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズの光路図である。
【図25】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズの収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【図26】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズの収差図であって、(a)は球面収差を、(b)は非点収差を、(c)は歪曲収差を示す。
【図27】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズの横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、同図(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【図28】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズの横収差図であって、(a)、(c)、(e)はタンジェンシャル方向に関し、また、同図(b)、(d)、(f)はサジッタル方向に関するものである。
【図29】 ディスク基板の厚みが0.6mm、開口数NAが0.60に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズのMTFである。
【図30】 ディスク基板の厚みが1.2mm、開口数NAが0.40に対して設計された実施形態例1−3の二重焦点レンズのMTFである。
【図31】 本発明の二重焦点レンズを用いた光ディスク記録再生装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
1、1a、1b 光ディスク
2 対物レンズ
3、3a、3b ホログラム
4 二重焦点レンズ
5 半導体レーザ
6 ビームスピリッタ
7 コリメータ
8 凹レンズ
9 受光素子
10 第一層
11 第二層
12 情報記録面
15 低NA領域
16 高NA領域
17 低NAレンズとしての瞳領域
18 高NAレンズとしての瞳領域
19 レーザ光
20 +1次回折光
21 −1次回折光
22 回折光
23 屈折光
24 高効率回折型光学素子
25 屈折型光学素子
31 レーザ光源ユニット
32 移動部
33 移動台
34、35 ヨーク
36 マグネット
37 ボビン
38 コイル
39 軸
40 軸受け
41 外側板
42 スピンドルモータ
43 レーザ光

Claims (15)

  1. +1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を形成すると共に、
    前記回折型光学素子を対物レンズに近接して配置し、2枚の異なる厚みの基板に対し、それぞれに対して収差補正され、異なる焦点距離の2焦点を有するレンズ系に構成され、
    前記回折型光学素子の外周部位に、回折効率のより高い領域を同心円状に形成し、回折次数に対して異なる開口数を有することを特徴とする二重焦点レンズ。
  2. 前記回折型光学素子は2ステップの階段形状の位相ホログラムであることを特徴とする、請求項1記載の二重焦点レンズ。
  3. +1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を非球面レンズの入射側もしくは出射側の表面に一体に形成し、異なる焦点距離の2焦点を有するレンズ系に構成されたことを特徴とする請求項1、2のいずれか1に記載の二重焦点レンズ。
  4. 物体面を無限遠、第1面を回折型光学素子を非球面上に加工した入射側非球面、第2面を出射側非球面、第3面を入射側基板面、第4面を出射側基板面、第5面を像面とし、
    ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットAと、ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットBに対して、それぞれのフォーマットでの収差係数と近軸光線との関数として表される第1面と第2面の間に生ずる、(1)式で示される偏芯感度IIE の比
    Figure 0003944919
    が、フォーマットで決まる定数の、(2)式で示されるコマ収差係数Dの比、
    Figure 0003944919
    に対して、80%以上120%以下の値であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の二重焦点レンズ。
    但し、
    α2 :近軸輪帯光線第2面入射角
    α2 ′:近軸輪帯光線第2面出射角
    α2 :近軸主光線第2面入射角
    α2 ′:近軸主光線第2面出射角
    Iμ :第μ面球面収差係数
    IIμ :第μ面コマ収差係数
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1に記載した二重焦点レンズを用いて構成したことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
  6. +1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を形成すると共に、
    前記回折型光学素子を対物レンズに近接して配置し、2枚の異なる厚みの基板に対し、それぞれに対して収差補正され、異なる焦点距離の2焦点を有するレンズ系に構成され、
    前記回折型光学素子の外周部位に、屈折型光学素子を同心円状に設け、回折次数に対して異なる開口数を有することを特徴とする二重焦点レンズ。
  7. 前記回折型光学素子は2ステップの階段形状の位相ホログラムであることを特徴とする、請求項6に記載の二重焦点レンズ。
  8. +1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を非球面レンズの入射側もしくは出射側の表面に一体に形成し、異なる焦点距離の2焦点を有するレンズ系に構成されたことを特徴とする請求項6、7のいずれか1に記載の二重焦点レンズ。
  9. 物体面を無限遠、第1面を回折型光学素子を非球面上に加工した入射側非球面、第2面を出射側非球面、第3面を入射側基板面、第4面を出射側基板面、第5面を像面とし、
    ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットAと、ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットBに対して、それぞれのフォーマットでの収差係数と近軸光線との関数として表される第1面と第2面の間に生ずる、(1)式で示される偏芯感度IIE の比
    Figure 0003944919
    が、フォーマットで決まる定数の、(2)式で示されるコマ収差係数Dの比、
    Figure 0003944919
    に対して、80%以上120%以下の値であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1に記載の二重焦点レンズ。
    但し、
    α2 :近軸輪帯光線第2面入射角
    α2 ′:近軸輪帯光線第2面出射角
    α2 :近軸主光線第2面入射角
    α2 ′:近軸主光線第2面出射角
    Iμ :第μ面球面収差係数
    IIμ :第μ面コマ収差係数
  10. 請求項6〜請求項9のいずれか1に記載した二重焦点レンズを用いて構成したことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
  11. +1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を形成すると共に、
    前記回折型光学素子を対物レンズに近接して配置し、2枚の異なる厚みの基板に対し、それぞれに対して収差補正され、異なる焦点距離の2焦点を有するレンズ系に構成され、
    物体面を無限遠、第1面を回折型光学素子を非球面上に加工した入射側非球面、第2面を出射側非球面、第3面を入射側基板面、第4面を出射側基板面、第5面を像面とし、
    ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットAと、ディスク基板の屈折率がN基板厚がt、開口数がNAである光ディスクのフォーマットBに対して、それぞれのフォーマットでの収差係数と近軸光線との関数として表される第1面と第2面の間に生ずる、(1)式で示される偏芯感度IIE の比
    Figure 0003944919
    が、フォーマットで決まる定数の、(2)式で示されるコマ収差係数Dの比、
    Figure 0003944919
    に対して、80%以上120%以下の値であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1に記載の二重焦点レンズ。
    但し、
    α2 :近軸輪帯光線第2面入射角
    α2 ′:近軸輪帯光線第2面出射角
    α2 :近軸主光線第2面入射角
    α2 ′:近軸主光線第2面出射角
    Iμ :第μ面球面収差係数
    IIμ :第μ面コマ収差係数
  12. 前記回折型光学素子は2ステップの階段形状の位相ホログラムであることを特徴とする、請求項11記載の二重焦点レンズ。
  13. +1次回折光と−1次回折光を生じる回折型光学素子を非球面レンズの入射側もしくは出射側の表面に一体に形成し、異なる焦点距離の2焦点を有するレンズ系に構成されたことを特徴とする請求項11、12のいずれか1に記載の二重焦点レンズ。
  14. 光ディスクの厚みが1.2mm、屈折率が1.58、開口数が0.40であるフォーマットの偏芯感度IIEと、光ディスクの厚みが0.6mm、屈折率が1.58、開口数が0.60であるフォーマットの偏芯感度IIEとの比IIE/IIEが、1.350以上、2.025以下であることを特徴とする請求項11、12、13のいずれか1に記載の二重焦点レンズ。
  15. 請求項11〜請求項14のいずれか1に記載した二重焦点レンズを用いて構成したことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
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