JP2011113587A - 光学素子及びそれを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents

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智章 嶋崎
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義之 清水
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Abstract

【課題】対物レンズの外周部を厚くすると衝撃等により、対物レンズと光ディスクが接触し、対物レンズや光ディスクが破損してしまう恐れがある。
【解決手段】ガラス材料からなる両凸形状の光学素子であって、レーザ光が入射する第1光学面と、前記入射した光が出射する第2光学面と、を有するレンズ部と、前記レンズ部の外周に設けられ、少なくとも一部が前記第2光学面よりも光軸方向に突出した突出面を有する外周部と、前記レンズ部および前記外周部の表面に形成されたコーティング膜と、を備え、前記突出面に形成された前記コーティング膜の膜厚と前記突出面以外の面に形成されたコーティング膜の膜厚とが異なる光学素子。
【選択図】図1

Description

本発明は光学素子及びそれを用いた光ピックアップ装置に関する。
近年、高密度光ディスク、例えば、Blu−ray Disc(登録商標。以下BDと称することもある。)用光ピックアップ装置においても、従来の光ディスク、例えば、CD(Compact Disc(登録商標))、DVD(Digital Versatile Disc(登録商標))等の光ディスク用光ピックアップ装置と同様、装置全体の薄型化の要望がある。光ピックアップ装置の小型薄型化は、この光ピックアップ装置が搭載された商品の小型薄型化に寄与する。また、光ピックアップ装置の小型薄型化により、この光ピックアップ装置を搭載可能な商品の種類が増える。そのため、光ピックアップ装置及びそれに使用される光学部材の量産効果により、光ピックアップ装置及びそれに使用される光学部材のコストダウンが可能となる。
光ピックアップ装置の厚みに対する影響が大きい光学部品の一つに、対物レンズがある。光学的な配置により、対物レンズの厚みは、光ピックアップ装置の厚みに影響する。したがって、光ピックアップ装置の薄型化を達成するには対物レンズの薄型化が必要である。
BD用対物レンズの場合、高NAの範囲で軸外収差などの補正を行うため、レンズ厚は厚くなる傾向にある。ここで言うレンズ厚が厚いとは、焦点距離で規格化した場合のレンズ軸上厚みであって、CD及びDVD用の比較的低NAの対物レンズと比較して厚みが厚い事を指す。また、ここでは、光学性能とコストの面で優位性のある両凸の単レンズにフォーカスして述べる。
レンズ設計において、光源側の対物レンズ光学面は、入射光線を大きく曲げる必要があるため、一般的にパワーの大きな面となり、サグの量が大きくなる傾向にある。
また、ディスク側の対物レンズ光学面も、凸のパワーを有するためレンズ厚は周辺にかけて薄くなる。ここで、光学面とは、非球面などからなる屈折面、回折面、位相段差面などを含む。
可能な限りレンズ厚を薄くした場合、レンズ有効径付近及びその外周においてコバ厚が確保できなくなる事が起こる。その結果、レンズ成形時やレンズを光ピックアップに取付ける際に、割れが発生する。
そこで、ある程度コバ厚を確保することで、レンズの割れを防ぐ対策が考えられる。
例えば、特許文献1、2、3には、高NA対物レンズにおいて、有効径領域における光軸方向の厚みより、外周部に光軸方向の厚みが厚い領域が設けられた樹脂製の対物レンズが開示されている。
特開2007−334928号公報 特開2007−334929号公報 特開2007−334930号公報
図5は、上記特許文献の構成をガラスレンズに適応したときの側面図である。
光学素子80は、対物レンズの一例である。上記特許文献が開示する構成を適応した光学素子80は、光学面81とその外周面82とが不連続な面で接続されている。上記特許文献のような構成は樹脂からなるレンズの場合には問題はないが、ガラスからなるレンズに適応した場合、光学面81と外周面82との接続部分で割れ83が発生する課題が生じた。具体的には、レンズ成形時や、レンズを光ピックアップに取付ける際に、割れが生じた。
したがって、上記特許文献が開示する構成は、ガラスからなるレンズの場合には適応できない。その理由は、樹脂製レンズの工法(例えば射出成形)とガラス製レンズの工法(例えば、レンズ成形)との違いにより生じると考えられる。
また、外周部で光軸方向の厚みを厚くしている目的に関しても、上記特許文献では、転写性を向上させレンズ収差性能を上げさらに光ディスクとの衝突防止材の役割をも持たせている。
しかしながら、このような構成では、外周部と光ディスクとの距離が縮まり、衝撃等によって対物レンズと光ディスクとが接触しやすくなる。その結果、対物レンズや光ディスクが破損してしまう恐れがある。ガラス材料からなるレンズの場合は、特に破損しやすくなる。
本発明は、上記課題に鑑み、レンズ成形時やレンズ取り付け時の割れが起きにくく、また、衝撃等により光ディスクと接触しても破損しにくい光学素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る光学素子は、ガラス材料からなる両凸形状の光学素子であって、レーザ光が入射する第1光学面と、前記入射した光が出射する第2光学面と、を有するレンズ部と、前記レンズ部の外周に設けられ、少なくとも一部が前記第2光学面よりも光軸方向に突出した突出面を有する外周部と、前記レンズ部および前記外周部の表面に形成されたコーティング膜と、を備え、前記突出面に形成された前記コーティング膜の膜厚と前記突出面以外の面に形成されたコーティング膜の膜厚とが異なる、構成を有する。
本発明によれば、レンズ成形時やレンズ取り付け時の割れが起きにくく、また、衝撃等により光ディスクと接触しても破損しにくい薄型のレンズを提供することができる。
実施の形態1に係る光学素子の概略構成を示す側面図 実施の形態2に係る光学素子の概略構成を示す側面図 実施の形態3に係る光学素子の概略構成を示す側面図 実施の形態4に係る光ピックアップ装置の概略構成を示す図 特許文献1〜3の構成をガラスレンズに適応した光学素子の概略構成を示す側面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施の形態において、同様の動作を行う構成要素や同様の機能を有する構成要素に同じ符号を付し、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る光学素子10の概略構成を示す側面図である。
本実施形態に係る光学素子10はガラス材料からなる対物レンズである。光学素子10は、例えば図4に示すように光ピックアップ装置100に搭載され、情報記録媒体50の情報記録面に対してレーザ光を合焦させる。
ここで、情報記録媒体50の種類は特に限定されるものではない。情報記録媒体50は、例えば、CD(Compact Disc)、CD−R(Compact Disk Recordable)、CD−RW(Compact Disk ReWritable)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)、EVD(Enhanced Versatile Disc)、EVD−R(Enhanced Versatile Disc Recordable)、EVD−RW(Enhanced Versatile Disc ReWritable)、EVD−ROM(Enhanced Versatile Disc Read Only Memory)、EVD−RAM(Enhanced Versatile Disk Random Access Memory)、BD(Blu−ray Disc)、BD−R(Blu−ray Disc Recordable)、BD−RW(Blu−ray Disc ReWritable)、BD−ROM(Blu−ray Disc Read Only Memory)、BD−RAM(Blu−ray Disc Random Access Memory)、HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc)、HD−DVD−R(High Definition Digital Versatile Disc Recordable)、HD−DVD−RW(High Definition Digital Versatile Disc ReWritable)、HD−DVD−ROM(High Definition Digital Versatile Disc Read Only Memory)、HD−DVD−RAM(High Definition Digital Versatile Disc Random Access Memory)等の光ディスク(以上、すべて登録商標)であってもよい。
以下、図1を用いて本実施形態を説明する。
光源(図示せず)から出射された波長408nmのレーザ光60は、コリメートレンズ(図示せず)等により略平行光とされ、光学素子10に入射する。光学素子10は、ガラス材料からなり、正のパワーを有する異なる2つの非球面から構成される単レンズである。レーザ光60は、非球面形状の第1光学面21に入射し、非球面形状である第2光学面22から出射する。出射されたレーザ光60は、光学素子10により絞られ、情報記録媒体50の情報記録面に良好なスポットを形成する。また、情報記録面上で反射されたレーザ光60は、第2光学面22から入射し、第1光学面21から出射し、再び略平行光としてコリメートレンズ等に入射し、検出器(図示せず)にて電気信号に変換され信号として検出される。
以下、光学素子10の構成及び形状について詳細を述べる。
光学素子10は、ガラス材料で形成されている。光学素子10に用いられるガラス材料は、光学素子10に求められる特性に応じて適宜選択され得る。ガラス材料のガラス転移点は、例えば400度以上である。
光学素子10は、レンズ部20と、レンズ部20の外周に設けられた外周部30と、レンズ部20及び外周部30の表面に形成されたコーティング膜90とを有する。レンズ部20は、第1光学面21と、第2光学面22とを有する。外周部30は、第1外周面31と、第2外周面32とを有する。第2外周面は、少なくとも一部が第2光学面22よりも光軸方向に突出した突出面33と、突出面33よりも光軸側に設けられた中間面34とを有する。
レンズ部20は、光軸70から半径方向に行くに従って光軸方向の厚みが薄くなるよう形成されている。つまり、光軸70から半径方向に行くに従って、第1光学面21と第2光学面22との距離は近づいていく。ここで、本明細書では、第1光学面21のうち最も第2光学面22側に近づいた部分を第1光学面21の端部とする。また、第2光学面22のうち最も第1光学面21に近づいた部分を第2光学面22の端部とする。
レンズ部20よりも外側に形成された外周部30は、光軸70から離れるに従って光軸方向の厚みが厚くなるように形成されている。
第1光学面21は、光学機能を有する凸面である。ここで、光学機能とは、光学素子10に求められる光学特性を生み出すための機能のことをいう。
第2光学面22は、光学機能を有する凸面である。第2光学面22は、第1光学面に対向した位置に配置されている。
第1光学面21及び第2光学面22にはそれぞれ、実際のレーザ光が通過する際の径である光学有効径にあたる領域が存在する。第1光学面21の光学有効径とは、レーザ光60と第1光学面21との交点を結ぶ線分の長さである。また、第2光学面22の光学有効径とは、第2光学面22とレーザ光60との交点を結ぶ線分の長さである。
第1外周面31は、第1光学面21側に設けられている。また、第1外周面31は、第1光学面21の外周に設けられている。
第2外周面32は、第2光学面22側に設けられている。また、第2外周面32は、第2光学面22の外周に設けられている。第2外周面32は、少なくとも一部が第2光学面22よりも光軸方向に突出した突出面33を有する。本実施形態では、突出面33全体が第2光学面22よりも光軸方向に突出している。この突出面33は、光軸に対して垂直に形成されている。このような構成により、外周部30の厚さを確保することができる。
レンズ部20と外周部30との表面には、コーティング膜90が形成されている。本実施形態では、第2光学面22と第2外周面32との表面に、コーティング膜90が形成されている。コーティング膜90は、突出面33上と突出面33以外の面とで膜厚が異なる。本実施形態では、突出面33上に形成されたコーティング膜90の膜厚が、それ以外の部分に形成された膜厚より厚くなっている。
コーティング膜90は、レンズ等に一般的に用いられる機能を有する膜である。例えば、コーティング膜90は、反射防止や耐久性向上等の機能を有する膜である。コーティング膜90の材料としては、上述の機能を実現するために一般的に採用される材料を用いることができる。
コーティング膜90の膜厚は、求められる光学設計や機能に応じて適宜設定される。コーティング膜90の膜厚は、例えば数百nmから数μm程度である。突出面33上に形成されるコーティング膜90の膜厚は、突出面33以外の面に形成されるコーティング膜90の膜厚の数倍から10倍程度にするとよい。
本実施形態では、コーティング膜90が光学素子10の緩衝材となる。そのため、光学素子10が光ピックアップ装置等に取付けられた際に、振動や衝撃等により光学素子10と情報記録媒体50が接触したとしても、光学素子10や情報記録媒体50が破損しにくくなる。
第2光学面22と第2外周面32との接続部分は、凹状の曲面41として形成されている。この曲面41は、第2光学面22の端部と第2外周面32の端部とが連続して接続されることで形成される。言い換えると、第2光学面22と第2外周面32とが滑らかに接続されている。
このような構成により、従来の光学素子に発生していた割れを防ぐことができる。
従来の光学素子は、光学面と外周面との接続部分が非連続な面で形成されていた。そのため、レンズ成形や、レンズ取付けの際にその接続部分に応力が集中し、割れが発生していたと考えられる。また、この接続部分は、光軸方向の厚さが最も薄くなる部分であるため、特に割れやすくなっていたと考えられる。
一方、本実施形態では、第2光学面22と第2外周面32との接続部分は、曲面41で形成されている。言い換えると、第2光学面22の端部と第2外周面32の端部とが連続して接続されている。さらに言い換えると、第2光学面22と第2外周面32とが滑らかに接続されている。そのため、従来の光学素子で発生していた応力集中が緩和され、割れを防いだと考えられる。
本実施形態に係る光学素子10は、上述のような構成を有するため、レンズ成形時の割れが発生しにくくなる。そのため、光学素子10は、安定して成形され得る。
また、光学素子10は、外周部30の厚さを充分確保しており、光軸方向の厚さが最も薄くなる接続部分も曲面41で形成されている。そのため、光ピックアップ装置に取付ける際の割れを防ぐことができる。
また、曲面41の曲率半径は、第2光学面22の曲率半径よりも小さくなるよう形成されている。このような構成により、外周面32は、より光軸に近い位置で光軸方向に突出し始める。その結果、外周部30の厚い部分を広く確保することができる。したがって、光ピックアップ装置に取付ける際の割れをさらに防ぐことができる。
また、曲面41は、第1光学面21と第1外周面31との接続部分よりも光軸側に形成されるのが好ましい。もし、曲面41とこの接続部分とが光軸に平行な同じ軸上に位置している場合や、曲面41がこの接続部分より光軸から離れている場合、レンズ部20と外周部30との接続部分が非常に薄くなり、その部分が割れやすくなってしまう。一方、曲面41を接続部分も光軸に近い位置に形成することで、接続部分の厚さを確保しやすくなる。このような構成にすることで、レンズ成形時の割れや、光ピックアップ装置へ取付ける際の割れがより防ぎやすくなる。
次に、光学素子10の製造方法について説明する。
まず、所望の形状に微細加工が施された上型および下型の間に、ガラス材料を配置する。ガラス材料としては、例えば、住田光学ガラスのVC79(ガラス転移点516℃、屈服点553℃)を用いることができる。
本実施形態では、上下型の部材としてタングステンカーバイトを主成分とし、白金系の合金保護膜により被覆されている。上下型を摺動させるための胴型にも上下型と同様の部材を用いた。以下、上型、下型および胴型をまとめて金型と称することもある。
次に、ガラス材料が戴置された金型を成形装置内に入れる。成形装置は、予備加熱工程、プレス工程、冷却工程を含み、順次金型をアーム等で順送りする。プレス工程における成形温度は、ガラス材料の特性を考慮し、例えば580℃とする。プレス工程を経た金型は、冷却工程にて冷却された後、冷却板で更に冷却され、金型温度が200℃以下になったところで、成形装置から取り出される。このような工程を経て、ガラス材料が光学素子10の形状に成形される。
次に、成膜装置を用いて、成形されたガラス材料にコーティング膜を成膜する。成膜方法としては、レンズの表面処理として一般的に用いられる成膜方法を用いればよい。コーティング膜の膜厚を変化させる為、膜厚を厚く成膜する部分は成膜時間を長くし、その他の部分は通常の成膜時間で成膜すればよい。
上述のような工程を経て、光学素子10が製造される。
なお、本実施形態では、光学素子10は2つの非球面で構成されているが、これに限らない。例えば、球面であってもよく、回折面や位相段差面であってもよい。
また、本実施形態では、光学素子10は、ガラスを主体として構成されているが、これに限らない。例えば、ガラスからなる光学素子に樹脂からなる光学素子が積層された、密着積層型の複合光学素子であってもよい。密着積層型の複合光学素子の場合、その界面は、非球面、球面、回折面、位相段差面などであってもよい。
また、本実施形態では、コーティング膜90は、第2光学面22側のみに形成されているが、これに限られるものではない。第1光学面21側および第2光学面22側の両面に形成されてもよい。また、コーティング膜90は、多層膜であってもよい。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2に係る光学素子11の概略構成を示す側面図である。
実施の形態2に係る光学素子11は、外周部30がさらに曲面42を有する点で、実施の形態1に係る光学素子10と異なる。
本実施形態では、突出面33と中間面34との接続部分が、凸状の曲面42として形成されている。この曲面42は、突出面33の端部と中間面34の端部とが連続して接続されることで形成される。言い換えると、突出面33と中間面34とが滑らかに接続されている。つまり、実施の形態2に係る光学素子11では、第2光学面22の光軸中心から第2外周面32の最外周端部までが、連続性を有する面となっている。
このような構成により、第2光学面22と第2外周面32の接続部分の割れだけでなく、突出面33と中間面34との接続部分の割れも防ぐことができる。その結果、レンズ成形時の割れがさらに発生しにくくなる。そのため、光学素子11は、さらに安定して成形され得る。
曲面42の曲率半径は、曲面41の曲率半径より大きくなるよう形成されるのが好ましい。このような構成により、外周部30に該当する部分の金型の加工が容易となる。その結果、レンズ成形における生産性を向上させることができる。
(実施の形態3)
図3は、実施の形態3に係る光学素子12の概略構成を示す側面図である。
実施の形態3に係る光学素子12は、第1光学面21と第1外周面31との接続部分が曲面43として形成されている点で、他の実施形態に係る光学素子と異なる。
この曲面43は、凹状に形成されている。
この曲面43は、第1光学面21の端部と第1外周面31の端部とが連続して接続されることで形成される。言い換えると、第1光学面21と第1外周面31とが滑らかに接続されている。つまり、実施の形態3に係る光学素子12は、第1光学面21の光軸中心から第1外周面31の最外周端部までが、連続性を有する面となっている。
このような構成により、第2光学面側の割れだけでなく、第1光学面21と第1外周面31の接続部分の割れも防ぐことができる。その結果、レンズ成形時の割れがさらに発生しにくくなる。そのため、光学素子12は、さらに安定して成形され得る。
曲面41は、曲面43よりも光軸に近い位置に形成されるのが好ましい。もし、曲面41と曲面43とが光軸に平行な軸上に位置している場合や、曲面41が曲面43より光軸から離れている場合、レンズ部20と外周部30との接続部分が非常に薄くなり、その部分が割れやすくなってしまう。一方、曲面41を曲面43よりも光軸に近い位置に形成することで、接続部分の厚さを確保しやすくなる。このような構成にすることで、レンズ成形時の割れや、光ピックアップ装置へ取付ける際の割れがより防ぎやすくなる。
(実施の形態4)
図4は実施の形態4に係る光ピックアップ装置の概略構成を表す図である。
本実施形態に係る光ピックアップ装置100は、実施の形態1〜3に記載された薄型の光学素子を備えている。これにより、安定した記録再生を行う事が可能な薄型の光ピックアップ装置を実現することができる。
本実施形態に係る光ピックアップ装置100は、光源101と、ビーム成形レンズ104と、ビームスプリッタ105と、コリメートレンズ102と、立ち上げミラー107と、対物レンズ103と、検出レンズ108と、検出器109とを備える。
光源101は、情報記録媒体106の種類に応じた波長のレーザ光110を出射する。本実施形態では、光源101から出射されるレーザ光110は、発散光である。例えば、情報記録媒体106がBD(登録商標)である場合、波長378〜438nm(420nm未満であってもよい)のレーザ光を光源101は出射する。一方、情報記録媒体106がDVD(登録商標)である場合、波長が630〜690nmのレーザ光を光源101は出射する。また、情報記録媒体106がCD(登録商標)である場合、波長が750〜810nmのレーザ光を光源101は出射するものとする。また、例えば、光ピックアップ装置がCD、DVD、BDの3種の光ディスクに対してレーザ光を合焦させるものである場合、光源101は光ピックアップ装置に対して配置された光ディスクの種類に応じた波長の光を選択的に出射する。
ビーム成形レンズ104は、光源101から出射されたレーザ光を所望の形状に成形するレンズである。ビーム成形レンズ104は、光源101の前方に配置されている。ビーム成形レンズ104により成形されたレーザ光は、ビームスプリッタ105に入射する。
ビームスプリッタ105は、一方の偏向方向の光を透過し、それと直交する偏向方向の光を反射する光学素子である。ビームスプリッタ105は、ビーム成形レンズ104により成形されたビームをコリメートレンズ102へ向けて反射させる。また、情報記録媒体106により反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ105を通過し、検出器109に入射する。
コリメートレンズ102は、コリメートレンズ102に入射した光を略平行光にして出射する光学素子である。略平行光とは、光が進行してもレーザ光が広がらず、レーザ光の直径がほぼ変わらない光を意味する。コリメートレンズ102は、単一のレンズにより構成されていてもよく、複数のレンズにより構成されていてもよい。
立ち上げミラー107は、コリメートレンズ102により平行光となったレーザ光を、情報記録媒体106の記録面に垂直な方向に反射させる光学素子である。立ち上げミラー107により反射されたレーザ光は、対物レンズ103に入射する。
対物レンズ103は、光源101から出射されたレーザ光を情報記録媒体106の記録面上に集光させるレンズである。本実施形態では、対物レンズ103は1枚のレンズのみによって構成されているが、これに限られるものではない。必要に応じて、位相補正素子やビームエキスパンダーレンズ等の他の1又は複数の光学素子とともに構成されてもよい。
対物レンズ103のNAは特に限定されるものではないが、特に光ピックアップ装置がBD(登録商標)等に対してレーザ光を合焦させるものである場合は、例えば0.8以上であることが好ましい。
対物レンズ103により情報記録媒体106の情報記録面に合焦されたレーザ光は、情報記録面により反射される。そして、その情報記録面で反射されたレーザ光は再度、対物レンズ103、立ち上げミラー107、コリメートレンズ102、ビームスプリッタ105を通過し、検出レンズ108により検出器109に入射するよう構成されている。
本実施形態では、コリメートレンズ102は、収差補正素子としての機能を有するものであり、ビームスプリッタ105と対物レンズ103との間の基準位置に位置する。そして、コリメートレンズ102は、その基準位置から光軸AX上を変位可能に構成されている。さらに本実施形態では、対物レンズ103は、収差補正素子としてのコリメートレンズ102が基準位置に位置する場合に、対物レンズ103に略平行光が入射される構成としている。
ここで、対物レンズ103は、図1に示す光学素子10と同様の形状を有する。すなわち、対物レンズ103は、ガラス材料からなる両凸レンズである。また、対物レンズ103は、いわゆる非球面レンズである。
以下、対物レンズ103の出射面側の面形状について詳しく述べる。ここで、出射面側の面とは、上述した実施の形態1〜3の第2光学面と第2外周面とで構成される面に相当するものである。
対物レンズ103の出射面は、有効径内において正のパワーを有する凸状の非球面からなる。そして、光軸から半径方向に行くに従い、光軸方向のレンズ厚が薄くなる。つまり、出射面のサグ量は減少する。ここで、サグ量とは、出射面と光軸との交点を通り、かつ、光軸に垂直な面を基準面としたときの、光軸方向への変位量を表わすものである。出射面のサグ量の符号は、光源側にマイナス、情報記録媒体側にプラスとする。
有効径を超えた外周領域においては、有効径内領域の非球面とは異なる曲面にて外周面と接続してあり、光軸方向にレンズ厚が厚くなる。つまり、出射面のサグ量は、光軸から有効径までは減少するが、有効径近傍で反転し増加する。そして、外周面の一部が光学面よりも光軸方向に突出するところで、サグ量がプラスに反転する。このような形状とする事で、レンズ成形時の割れを防止する事ができ、容易にレンズ成形を行う事ができる。また、対物レンズ103を図示しないレンズホルダへ取付ける際の割れを防止することができる。
なお、本実施形態では、収差補正素子としてコリメートレンズ102を使用する場合を例に挙げて説明したが、収差補正素子は、コリメートレンズと対物レンズとの間に配置されたビームエキスパンダーレンズ単体、又はビームエキスパンダーレンズ及びコリメートレンズにより構成してもよい。また、液晶レンズや液体レンズ等を収差補正素子として用いてもよい。
また、本実施形態において、対物レンズ以外のレンズ等の光学素子は、実質的に屈折作用のみを有する屈折面のみにより構成されたものであってもよく、回折面や位相段差面等の他の光学機能面を有するものであってもよい。
また、光ピックアップ装置100は、光源101と情報記録媒体106との間に、透過波面収差に実質的に影響を及ぼさないような素子をさらに備えるものであってもよい。
本実施形態では、BD用の光学系を挙げて説明したが、DVD、CD等をも同一光ピックアップ装置で記録再生できるよう、対物レンズ103が搭載される図示しないアクチュエータにさらに対物レンズを備える、いわゆる2レンズ構成であってもよい。
以下、対物レンズ103の実施例について、具体的に説明する。なお、本実施例に係る対物レンズは、上述した実施の形態2に係る光学素子11と同様の形状を有している。
実施例に係る対物レンズ103は、設計波長406nm、焦点距離0.9mm、開口数(NA)0.85、情報記録媒体の保護層厚0.085mmで設計されている。ここで、設計保護層厚を0.085mmとしているのは、BDの多層ディスクに対応するためであり、表面から記録面までの保護層厚みが、最も厚い層と最も薄い層との間の厚みに設計しているためである。
また、本実施例では、突出面33上に形成されたコーティング膜90の厚さを1μmとし、中間面34および第2光学面22上に形成されたコーティング膜90の厚さを0.1μmとした。
コーティング膜90の材料としては、フッ化マグネシウムを用いた。突出面33上とそれ以外の部分とで成膜時間を変えることで、コーティング膜90の膜厚を変化させた。
また、出射面には、曲面41及び曲面42が形成されている。曲面41の曲率半径R1=0.09mmとし、曲面42の曲率半径R2=0.45mmとした。また、外周部30の光軸方向の厚さは、220μmとした。
このような対物レンズ103を、レンズ成形で作製したところ、割れのないレンズを成形することができた。
また、このような対物レンズ103を光ピックアップ装置に搭載することで、少々の振動であれば対物レンズ103と光ディスクとが接触するにとどまり、対物レンズ103および光ディスクともに大きく破損することはない。
本発明に係る対物レンズは、薄型の対物レンズであっても安定した製造が可能なレンズ形状を得る事が可能であるため、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc)、EVD(Enhanced Versatile Disc)、HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc)等の種々の情報記録媒体に対して記録や再生を行う、例えば、コンピューター等の情報機器、映像機器、音響機器等に有用である。
10、11、12 光学素子
20 レンズ部
21 第1光学面
22 第2光学面
30 外周部
31 第1外周面
32 第2外周面
33 突出面
34 中間面
41、42、43 曲面
50 情報記録媒体
60 レーザ光
70 光軸
80 光学素子
81 光学面
82 外周面
83 割れ
90 コーティング膜
100 光ピックアップ装置
101 光源
102 コリメートレンズ
103 対物レンズ
104 ビーム成形レンズ
105 ビームスプリッタ
106 情報記録媒体
107 立ち上げミラー
108 検出レンズ
109 検出器
110 レーザ光

Claims (11)

  1. ガラス材料からなる両凸形状の光学素子であって、
    レーザ光が入射する第1光学面と、前記入射した光が出射する第2光学面と、を有するレンズ部と、
    前記レンズ部の外周に設けられ、少なくとも一部が前記第2光学面よりも光軸方向に突出した突出面を有する外周部と、
    前記レンズ部および前記外周部の表面に形成されたコーティング膜と、
    を備え、
    前記突出面に形成された前記コーティング膜の膜厚と前記突出面以外の面に形成されたコーティング膜の膜厚とが異なる、
    光学素子。
  2. 前記突出面に形成された前記コーティング膜の膜厚は、前記突出面以外に形成されたコーティング膜の膜厚よりも厚い、
    請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記外周部は、
    前記第1光学面側に設けられた第1外周面と、
    前記第2光学面側に設けられた第2外周面と、を有し、
    前記第2光学面と前記第2外周面との接続部分が曲面を形成する、
    請求項1に記載の光学素子。
  4. 前記第2光学面と前記第2外周面とを接続する曲面は凹面である、
    請求項3に記載の光学素子。
  5. 前記曲面の曲率半径は、前記第2光学面の曲率半径よりも小さい、
    請求項3に記載の光学素子。
  6. 前記第2外周面は、前記突出面よりも光軸側に設けられた中間面をさらに有し、
    前記突出面と前記中間面との接続部分が曲面を形成する、
    請求項3に記載の光学素子。
  7. 前記突出面と前記中間面とを接続する曲面は凸面である、
    請求項6に記載の光学素子。
  8. 前記突出面と前記中間面とを接続する曲面の曲率半径は、前記第2光学面と前記第2外周面とを接続する曲面の曲率半径より大きい、
    請求項6に記載の光学素子。
  9. 前記第1光学面と前記第1外周面との接続部分が曲面で形成されている、
    請求項1に記載の光学素子。
  10. 前記第2光学面と前記第2外周面とを接続する曲面の位置は、前記第1光学面と前記第1外周面とを接続する曲面の位置よりも光軸に近い位置にある、
    請求項6に記載の光学素子。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の光学素子を備える光ピックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018528472A (ja) * 2015-08-26 2018-09-27 キンタナ,アレハンドロ,エー. ゲーベル 矯正レンズ装置及び方法

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