JP4818896B2 - カップリングレンズ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

カップリングレンズ及び光ピックアップ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4818896B2
JP4818896B2 JP2006329874A JP2006329874A JP4818896B2 JP 4818896 B2 JP4818896 B2 JP 4818896B2 JP 2006329874 A JP2006329874 A JP 2006329874A JP 2006329874 A JP2006329874 A JP 2006329874A JP 4818896 B2 JP4818896 B2 JP 4818896B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupling lens
lens
objective lens
wavelength
chromatic aberration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006329874A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008146706A (ja
Inventor
彩 森島
充祐 宮内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Maxell Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Energy Ltd filed Critical Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority to JP2006329874A priority Critical patent/JP4818896B2/ja
Priority to US11/984,803 priority patent/US7801010B2/en
Priority to KR1020070119254A priority patent/KR20080046595A/ko
Publication of JP2008146706A publication Critical patent/JP2008146706A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4818896B2 publication Critical patent/JP4818896B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Description

本発明は、複数種類の単色光を用いる多波長用光学系であって、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)やHD−DVD(High Density Digital Versatile Disc)やBlu−rayなど種類が異なる光記録媒体に対応できる互換型光ディスク装置に用いられうるカップリングレンズ及びそれを用いた光ピックアップ装置に関する。
近年の光ディスクの大容量化、高密度化の進展により、HD−DVDやブルーレイディスクなどの新規格の高密度光ディスクが提案され、実用化されている。これに伴い、上記新規格の高密度光ディスクと従来のCDやDVDなどの種類が異なる光ディスクとを共に記録・再生することができる互換型光ディスク装置が望まれている。
記録容量が向上した高密度光ディスクに対する記録・再生を可能とするためには、光ディスク装置に用いる光ピックアップ装置の光学系から得られる光スポットの径を小さくする必要がある。スポット径はλ/NA(ここで、λは光源の波長、NAは対物レンズの開口数)に比例するため、短波長化及び高開口数化によりスポット径を小さくすることができる。短波長化については、上述の通り、波長約400nmの青紫色半導体レーザの研究が進んでおり、実用化されている。
ところで、一般的に、光ピックアップ装置では、光ディスクの再生時に係るレーザーパワーより、記録時に係るレーザーパワーの方が大きくなる。そのため、再生から記録の切り替え時に、光の波長が数nm大きくなる現象いわゆるモードホッピング現象が生じる。このモードホッピング現象に伴い、フォーカス位置がずれる。このフォーカスずれは、対物レンズをオートフォーカスさせることにより解消できるが、光の波長が約400nmと短い場合、従来よりもフォーカスずれは大きくなる。そのため、オートフォーカスするまでの数nsecの間は、フォーカスずれによる記録不良が生じる。従って、モードホッピング現象によるフォーカスずれ量すなわち色収差を小さくするための補正が必要となる。
この課題に対し、特許文献1には、回折パターンの回折作用により、色収差を補正するレンズが開示されている。また、特許文献2には、回折作用を用いない方法で、光利用効率を下げずに、色収差を補正するカップリングレンズが開示されている。
特開2002−303788公報 特開2004−185746公報
しかしながら、特許文献1に記載の回折作用を利用する方法は、輪帯の総数を増やすことになり、回折効率すなわち光利用効率の低下につながる。また、特許文献2に記載の色収差補正用カップリングレンズは、波長約400nmの青紫色半導体レーザの単波長専用となっており、CD(波長約780nm)やDVD(波長約650nm)などと共に2波長以上で利用可能な互換対物レンズとして使用することができなかった。そのため、CD、DVD及び上記新規格の高密度光ディスクの全てに対応する3波長互換対物レンズを利用し、3波長の光学系を共通にすることにより、光ピックアップ装置の小型化を図ることができなかった。
また、CD、DVD及び上記新規格の高密度光ディスクの全てに対応するように3波長の光学系を共通にした場合、最も短波長である高密度光ディスク用レーザにおける色収差補正を優先して、色収差補正用カップリングレンズの輪帯の段差量を設定すると、CD用レーザ波長では、対物レンズの入射光束が有限系となる。そのため、トラッキングでの対物レンズシフト時に発生するコマ収差が問題となる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、2波長以上で利用可能であり、光利用効率が高く、対物レンズシフト時に発生するコマ収差のない色収差補正用カップリングレンズを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る色収差補正用カップリングレンズは、透明基板の厚さが異なる複数種の光記録媒体毎に異なる波長の光ビームが入射され、 情報記録面上に集光させる対物レンズの光源側に配置され、少なくとも一方の面に光軸を中心とした同心円状の段差からなる複数の輪帯を備えた色収差補正用のカップリングレンズであって、当該カップリングレンズから出射する光束が有限系となる特定の波長λにおいて、有効半径内Aに形成された前記段差の大きさをdとし、前記カップリングレンズの光軸から前記対物レンズの光軸がシフトしたときのみに前記特定波長λの光束が通過する領域に形成された前記段差の大きさをdとしたとき、d>dであるものである。これにより、2波長以上で利用可能であり、光利用効率が高く、対物レンズシフト時に発生するコマ収差のない色収差補正用カップリングレンズを提供することができる。
本発明の態様2に係るカップリングレンズは、上記発明の態様において、d=10.0×λ/(n−1)(ただし、nは波長λにおける屈折率)であることを特徴とするものである。
本発明の態様3に係るカップリングレンズは、上記発明の態様において、d<d≦10.1×λ/(n−1)であることを特徴とするものである。
本発明の態様4に係るカップリングレンズは、上記発明の態様において、前記有限系となる特定の波長λ=760〜810nmであることを特徴とするものである。
本発明の態様5に係るカップリングレンズは、上記発明の態様において、前記有限系となる特定の波長λ=380〜430nmであることことを特徴とするものである。
本発明の態様6に係るカップリングレンズは、上記発明の態様において、前記複数の波長に、波長λ=630〜690nmを含むことを特徴とするものである。
本発明の態様7に係るカップリングレンズは、上記発明の態様において、前記輪帯は各々異なる非球面形状を有することを特徴とするものである。
本発明の態様8に係るカップリングレンズは、上記発明の態様において、前記対物レンズが互換レンズであることを特徴とするものである。本発明に係るカップリングレンズは、互換対物レンズであっても使用することができる。
本発明の態様9に係る光ピックアップ装置は、上記発明の態様カップリングレンズを備えたものである。
本発明によれば、2波長以上で利用可能であり、光利用効率が高く、対物レンズシフト時に発生するコマ収差のない色収差補正用カップリングレンズを提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化されている。
本実施の形態は、本発明に係るカップリングレンズを光ディスク装置に適用したものである。本実施の形態では、CD用の光源とDVD用の光源とHD−DVD用の光源との3つの光源を搭載したモジュールを用いた場合を例示するが、光源の数は3つに限定されることはない。
本発明に係るカップリングレンズは、対物レンズと組み合わせることにより、異なる種類の光ディスクに対し、それぞれ任意の光線高さを通る光線の光路を色収差が出ない、又は少ない状態とするように非球面形状となっている。これにより、それぞれの光ディスクに対して十分に色収差の補正された状態としている。しかも回折作用を用いずに、屈折光線のみで実現するものであるため、回折効率の光量ロスが生じない。
図1は本発明に係るカップリングレンズ30の構成を示した図であり、(a)は正面図、(b)は断面図である。図1に示すように、出射側のレンズ面は光軸(図1(b)におけるz軸)を中心としてレンズ半径方向に同心円状に予め定められた隣接段差量dで、固有の非球面形状を有する少なくとも2つ以上の輪帯が形成されている。ここで本発明における非球面形状は、光軸からの高さがhとなる非球面上の座標点における非球面の光軸上での接平面からの距離をZ(h)、非球面の光軸上での曲率(1/曲率半径)をC、コーニック係数をK、4次から16次までの非球面係数をそれぞれA4、A6、A8、A10、A12、A14、A16、定数Bとして、以下の数1で表される。
Figure 0004818896
また、本発明に係るカップリングレンズでは、HD−DVD用レーザ(波長λ=380〜430nm)、DVD用レーザ(波長λ=630〜690nm)、CD用レーザ(波長λ=760〜810nm)の3波長を使用するピックアップ装置用の光学系において、特にHD−DVD用レーザにおける対物レンズの色収差を補正でき、かつ、上記3波長に互換性を有するように、隣接段差量が調整されている。隣接段差量dは、d=mλ/(n−1)=mλ/(n−1)=mλ/(n−1)(ただし、m、m、mは実数、n、n、nは各々波長λ、λ、λにおけるカップリングレンズの屈折率)と表記でき、上記3波長において色収差を完全に無くすには、m、m、mすべてを自然数とする必要がある。しかし、これは現実不可能である。本発明に係るカップリングレンズでは、m≒10、m≒6、m≒5とした。より詳細には、9.9≦m≦10.1かつ5.9≦m≦6.1かつ4.9≦m≦5.1である。これにより、上記3波長すべてにおいて効果的に色収差を補正できる。
さらに、HD−DVD用レーザにおける色収差補正を優先して上記隣接段差量dを一定とすると、CD用レーザ波長では、対物レンズの入射光束が有限系となる。そのため、トラッキングでの対物レンズシフト時に発生するコマ収差が問題となる。
そこで、本発明に係る色収差補正用カップリングレンズでは、CD用レーザ波長において、対物レンズをシフトした時のみに使用される領域において、上記隣接段差量を微調整している。
これにより、当該領域の各輪帯の波面収差値が小さくなり、総合的な波面収差値も小さくすることができる。本発明において、特にCD用レーザ波長における対物レンズシフト特性を重視した理由は、HD−DVD用レーザにおける色収差補正を優先すると、CD用レーザ波長の光学系では対物レンズの入射光束が有限系となり、対物レンズシフト特性が悪化するからである。しかしながら、本発明は、対物レンズの入射光束が有限系であれば、CD用レーザ波長に限らず、どの波長に対しても適用可能である。
(実施例)
図2は、本実施例に係る光ピックアップ装置の概略構成図である。光ピックアップ装置は、図2に示すように、光源10、ハーフミラー20、色収差補正用カップリングレンズ30、絞り40、対物レンズ50を備えている。また、本実施例に係る光ピックアップ装置では、HD−DVD用レーザ(波長λ=407nm)、DVD用レーザ(波長λ=658nm)、CD用レーザ(波長λ=785nm)の3波長を使用する。
本実施例に係る色収差補正用カップリングレンズ30については、図1に示した光出射面を光軸から半径方向に20個の輪帯に区分し、各々の区間の面形状を、青紫色半導体レーザの色収差を低減するように設定した。具体的には、図1に示した出射面及び入射面について、数1における各定数B、K、A4、A6、A8、A10、A12を表1及び表2の通りに定めた。なお、面Aのすべての輪帯及び面Bにおいて、A14=A16=0である。
Figure 0004818896
Figure 0004818896
ここで、隣接段差量dは、特にHD−DVD用レーザ(波長λ=407nm)における対物レンズの色収差を補正でき、かつ、上記3波長に互換性を有するように、隣接段差量が調整されている。具体的には、本発明に係る色収差補正用カップリングレンズでは、上述の数式d=mλ/(n−1)=mλ/(n−1)=mλ/(n−1)において、mを丁度自然数10になるように、すなわちm=10.00に基本的に調整されている。従って、m=5.98≒6、m=4.98≒5となる。
対物レンズ50のいずれかの面には、少なくとも光軸を含む内周領域とその外側の外周領域の2つの領域が存在している。内周領域は、HD−DVD用レーザ、DVD用レーザ及びCD用レーザのすべてを集光する共通使用領域であり、外周領域はHD−DVD用レーザとDVD用レーザを集光する共通使用領域である。対物レンズ50は、特開2003−270528号公報に示されるような屈折方式レンズ、または、特開2000−81566号公報に示されるような回折レンズ方式のいずれであってもよく、あるいはその他の方式であっても良い。本実施例においては、いわゆる屈折方式を採用している。
対物レンズ50の入射側の面R1及び出射側の面R2についても、光軸からの高さがhとなる非球面上の座標点における非球面の光軸上での接平面からの距離Z(h)を数1で表すことができる。CD用レーザが通過する共用領域について数1における各定数K、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16を表3の通りに定めた。なお、面R1及び面R2いずれにおいても、数1における定数B=0である。
Figure 0004818896
なお、本実施例では、簡単のため、各領域には段差のない構造としているが、各領域を、光軸から半径方向に複数の区間に区分し、該区間に夫々、該光ビームの波長λの違いによって発生する色収差と該光記録媒体の透明基板の厚みの違いによって発生する波面収差とを相殺し合う非球面形状を設定すると光学性能が向上する。
また、色収差補正用カップリングレンズ30の中心厚は1.5mm、対物レンズ50の中心厚は1.28mmである。色収差補正用カップリングレンズ30及び対物レンズ50にはPMMA(ポリメチルメタクリレート)、光ディスクにはPC(ポリカーボネート)を使用した。表4には、使用した硝材の各波長における屈折率を示す。
Figure 0004818896
図2には、光源10が波長407nmのHD−DVD用である場合を示す。光源10から出射された発散光は、ハーフミラー20を通り、色収差補正用カップリングレンズ30で略平行光束となり、無限系となる。この平行光束は、絞り40を通り対物レンズ50に入射される。対物レンズ50を透過した光束は、対物レンズ50により光ディスク60上に集光される。ここで、像側NAは約0.65である。
光ディスク60から反射した光は、対物レンズ50、色収差補正用カップリングレンズ40を通過し、ハーフミラー20によって反射される。ハーフミラー20を反射した光は、検出レンズを通り光検出器に入射され(不図示)、光電変換されることによりフォーカスサーボ信号、トラックサーボ信号、及び再生信号などを生成する。
図3には、光源10が波長785nmのCD用である場合を示す。図2に示したHD−DVD用の場合と同様に、光源10から出射された光は発散光となる。一方、3波長を互換させているため、CD用レーザの場合、色収差補正用カップリングレンズ30を通った光は弱発散光となり、有限系となる。ここで、像側NAは約0.5である。
図4には、図3に示したCD用レーザの光学系において、対物レンズ50をシフトさせた場合を示した。レンズシフトにより、色収差補正用カップリングレンズ30が使用される領域が広がることが分かる。従って、CDの有効半径外において対物レンズシフト時に使用される領域すなわち対物レンズシフト時にのみ使用される領域Bが存在する。具体的には、本実施例では、表1に示した輪帯5及び6が対物レンズシフト時にのみ使用される領域Bに属する。
図5は、光軸に対して垂直な方向から見た色収差補正用カップリングレンズ30を示しており、上記対物レンズシフト時にのみ使用される領域Bを示したものである。この領域Bの隣接段差量dをCDの有効半径内Aの隣接段差量dと変えることにより、レンズシフト特性を良くすることができる。具体的には、本実施例では、輪帯5及び6が対物レンズシフト時にのみ使用される領域Bに属するため、輪帯4と5との隣接段差量及び輪帯5と6との隣接段差量をCDの有効半径内Aの隣接段差量よりも大きくしている。
Figure 0004818896
詳細には、カップリングレンズから出射する光束が有限系となるCD用レーザ波長λにおいて、有効半径内Aに形成されている段差の大きさをd=m3Aλ/(n−1)(ただし、m3Aは実数、nは波長λにおける屈折率)とし、この対物レンズがシフトした時のみに光束が通過する領域Bに形成されている段差の大きさをd=m3Bλ/(n−1)とすると、m3B>m3Aとする。これにより、対物レンズシフト時に発生するコマ収差を低減することができる。
本実施例では、HD−DVD用レーザであるλ=407nmにおける色収差補正を優先して、λの丁度整数倍になるように基準となる隣接段差量を決定している。具体的には、隣接段差量d=10.00×λ/(n−1)=4.98×λ/(n−1)=8.0393μmである。すなわち、m=10.00であり、m3A=4.98であるため、輪帯4と5との隣接段差量d=10.06×λ/(n−1)=5.01×λ/(n−1)=8.0893μm(ここで、4.98=m3A<m3B=5.01)とし、基準となる隣接段差量すなわちCDの有効半径内Aの隣接段差量dより0.05μm大きくした。また、輪帯5と6との隣接段差量d=10.08×λ(n−1)=5.02×λ/(n−1)=8.0993μm(ここで、4.98=m3A<m3B=5.02)とし、基準となる隣接段差量すなわちCDの有効半径内Aの隣接段差量dより0.06μm大きくした。表5に、有効半径内A及び領域Bにおける隣接段差量d、これに対応するm、m、m及びΔm=m3A−m3Bを示す。
λ=407nmにおける色収差を良好に保つために、d<d≦10.1×λ/(n−1)であることが好ましい。また、輪帯6と7との隣接段差量は7.9293μmとし、上記2つの隣接段差量での総増加量である0.11μmだけ基準となる隣接段差量よりも小さくしている。これにより、λ=407nmにおける色収差を良好に保つことができる。
(比較例)
比較例では、色収差補正用カップリングレンズのすべての輪帯における隣接段差量dが一定となっている。すなわち、上記実施例との相違点は、色収差補正用カップリングレンズを規定する数1における各定数Bのみである。この数1における各定数Bを表6の通りに定めた。
Figure 0004818896
図6に、実施例及び比較例の波長785nmのCD用レーザにおける色収差補正用カップリングレンズと対物レンズとの光軸が一致した光学系での波面収差図を示す。横軸は光線高さ、縦軸は波面収差値である。この結果、色収差補正カップリングレンズは4輪帯目まで使用されており、Total波面収差は約0.009λrms、色収差は約−0.05μm/nmである。なお、実施例及び比較例の色収差補正用カップリングレンズにおいて4輪帯目までは同一の構造である。
図7に、実施例において、色収差補正用カップリングレンズの光軸に対し、0.3mm対物レンズがシフトした場合の波面収差図を示す。785nmのレーザでは、色収差カップリングレンズを通った光、すなわち対物レンズに入る光は弱発散光となる。そのため、対物レンズのシフトにより、色収差補正カップリングレンズは、6輪帯目まで使用されている。ここで、CDレーザ使用で対物レンズが0.3mmレンズシフトをしたときのみに使用される領域Bは色収差補正用カップリングレンズの5、6輪帯目に該当する。実施例では、色収差補正用カップリングレンズにおける輪帯4と5との隣接段差量を有効半径内Aの隣接段差量より0.05μm大きく、輪帯5と6との隣接段差量を有効半径内Aの隣接段差量より0.06μm大きくしている。すなわち、領域Bの2つの隣接段差量において合計0.11μm、有効半径内Aの隣接段差量よりも大きくしている。その結果、Total波面収差値は約0.010λrmsとなった。
図8に、比較例において、色収差補正用カップリングレンズの光軸に対し、0.3mm対物レンズがシフトした場合の波面収差図を示す。実施例と同様に、6輪帯目まで使用されている。比較例では、色収差補正用カップリングレンズにおけるすべての隣接段差量が同一である。このTotal波面収差値は約0.015λrmsである。
上記の通り、実施例では、CDレーザ使用で対物レンズが有効径外から0.3mmレンズシフトをしたときのみに使用される領域Bにおける輪帯5及び6について改善設計している。図7と図8を比較すると、実施例は比較例に対し、輪帯6では約0.1λ小さくなっており、輪帯5でも小さくなっている。そして、輪帯4〜6の波面収差がほぼ連続している。この結果、Total波面収差値は約0.010λrmsとなり、比較例に対し約5mλrmsも減少している。
表7に実施例及び比較例の色収差の一覧を示す。色収差は、波長1nmの変化に対する焦点の位置ずれ(μm)である。実施例の色収差は、波長785nm及び波長658nmでは、各々約−0.05μm/nm、−0.12μm/nmであり、比較例と変わらない。また、波長407nmでの色収差も、比較例が0.07μm/nmであるのに対し0.08μm/nmであり、同等である。すなわち、色収差補正機能を保持しつつ、波長785nmでのレンズシフト特性を向上することができる。
Figure 0004818896
本発明に係るカップリングレンズを示す模式図である。 本発明に係る光ピックアップ装置の光学系図を示す模式図である。 本発明に係る光ピックアップ装置の光学系図を示す模式図である。 本発明に係る光ピックアップ装置における対物レンズシフト時の光学系図を示す模式図である。 本発明に係るカップリングレンズにおける対物レンズシフト時にのみ使用される領域Bを示す模式的平面図である。 実施例及び比較例におけるカップリングレンズと対物レンズとの光軸が一致した光学系での波面収差図である。 実施例における対物レンズシフト時の光学系での波面収差図である。 比較例における対物レンズシフト時の光学系での波面収差図である。
符号の説明
10 光源
20 ハーフミラー
30 色収差補正用カップリングレンズ
40 絞り
50 対物レンズ
60 光ディスク

Claims (6)

  1. 透明基板の厚さが異なる複数種の光記録媒体毎に、それぞれ、λ =380〜430nm、λ =630〜690nm、λ =760〜810nmの異なる波長の光ビームが入射され、少なくとも一方の面に光軸を中心とした同心円状の段差からなる複数の輪帯を備えた色収差補正用のカップリングレンズであって、
    当該カップリングレンズから出射する光束が有限系となる特定の波長λ =760〜810nmの光束が前記カップリングレンズの光軸と前記対物レンズの光軸が一致する状態で、前記特定の波長の光束が通過する開口数により定義される有効半径A内に形成された前記段差の大きさをdとし、
    前記有効半径Aの外側に位置し、前記カップリングレンズの光軸から前記対物レンズの光軸がシフトしたときのみに前記特定波長λ の光束が通過しうる領域に形成された前記段差の大きさをdとしたとき、
    >dであるカップリングレンズ。
  2. =10.0×λ/(n−1)(ただし、nは波長λにおける屈折率)であることを特徴とする請求項1に記載のカップリングレンズ。
  3. <d≦10.1×λ/(n−1)であることを特徴とする請求項2に記載のカップリングレンズ。
  4. 前記輪帯は各々異なる非球面形状を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のカップリングレンズ。
  5. 前記対物レンズが互換レンズであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のカップリングレンズ。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のカップリングレンズを備えた光ピックアップ装置。
JP2006329874A 2006-11-22 2006-12-06 カップリングレンズ及び光ピックアップ装置 Expired - Fee Related JP4818896B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006329874A JP4818896B2 (ja) 2006-12-06 2006-12-06 カップリングレンズ及び光ピックアップ装置
US11/984,803 US7801010B2 (en) 2006-11-22 2007-11-21 Coupling lens and optical pickup device
KR1020070119254A KR20080046595A (ko) 2006-11-22 2007-11-21 커플링 렌즈 및 광픽업장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006329874A JP4818896B2 (ja) 2006-12-06 2006-12-06 カップリングレンズ及び光ピックアップ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008146706A JP2008146706A (ja) 2008-06-26
JP4818896B2 true JP4818896B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=39606711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006329874A Expired - Fee Related JP4818896B2 (ja) 2006-11-22 2006-12-06 カップリングレンズ及び光ピックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4818896B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6217173B2 (ja) * 2013-06-25 2017-10-25 凸版印刷株式会社 ガスバリア積層体

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4120788B2 (ja) * 2001-10-12 2008-07-16 コニカミノルタホールディングス株式会社 光ピックアップ装置、対物レンズ、回折光学素子、光学素子及び記録・再生装置
JP4484115B2 (ja) * 2004-02-09 2010-06-16 パイオニア株式会社 光学素子、光ピックアップ及び情報記録再生装置
JP4348617B2 (ja) * 2004-02-26 2009-10-21 コニカミノルタオプト株式会社 回折光学素子、対物レンズ、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008146706A (ja) 2008-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4433818B2 (ja) 光ピックアップ装置用の対物レンズ、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP2011014236A (ja) 光ピックアップ装置用の対物光学系、光ピックアップ装置、光情報記録媒体のドライブ装置、集光レンズ、及び光路合成素子
JP2000311374A (ja) 光ディスク装置の光学系
CN101669171B (zh) 光拾取装置以及物镜光学元件
KR101013278B1 (ko) 광 픽업 장치용 대물 렌즈, 광 픽업 장치 및 광 정보 기록재생 장치
JP4992103B2 (ja) 対物光学系、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP4349520B2 (ja) 光記録媒体用対物光学系およびこれを用いた光ピックアップ装置
JP5013117B2 (ja) 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置用の対物光学素子
WO2005091279A1 (ja) 光ピックアップ装置用の対物光学系、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP2000260056A (ja) 複合対物レンズ,球面収差補正素子及び光情報記録再生装置
JPWO2007123112A1 (ja) 光ピックアップ装置、光学素子及び光情報記録再生装置並びに光学素子の設計方法
JP2008130190A (ja) カップリングレンズ及び光ピックアップ装置
JP2005158089A (ja) 光ディスク用の対物レンズとそれを用いた光ヘッド装置
JP2005332463A (ja) 光記録媒体用対物光学系およびこれを用いた光ピックアップ装置
JP4818896B2 (ja) カップリングレンズ及び光ピックアップ装置
JP2006114081A (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP2007128654A (ja) 多焦点対物レンズ、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP2004101931A (ja) 対物集光手段及び光ピックアップ装置
JP2005353240A (ja) 光ピックアップ光学系、光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置
JP5170588B2 (ja) 光ピックアップ装置の対物光学素子、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
CN101828225B (zh) 光拾取装置、光拾取装置用物镜光学元件及光信息记录再生装置
JP2004101932A (ja) 対物レンズ及びこれを備える光ピックアップ装置
JP2007299486A (ja) 対物レンズ、光ピックアップ及び光ディスク装置
JP2002050069A (ja) 光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP4329330B2 (ja) 対物光学素子及び光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110831

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees