JP4329330B2 - 対物光学素子及び光ピックアップ装置 - Google Patents

対物光学素子及び光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報記録媒体の情報記録面に光束を集光させる対物光学素子及び光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、短波長赤色レーザの実用化に伴い、CD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで大容量化させた高密度の光情報記録媒体(光ディスクともいう)であるDVD(デジタルビデオディスク)が製品化されている。
DVD用記録再生装置では、650nmの半導体レーザを使用したときの対物レンズの光デイスク側の開口数NAを0.6〜0.65としている。DVDはトラックピッチ0.74μm、最短ット長0.4μmであり、CDのトラックピッチ1.6μm、最短ピット長0.83μmに対して半分以下に高密度化されている。また、DVDにおいては、光ディスクが光軸に対して傾いたときに生じるコマ収差を小さく抑えるために、保護基板厚は0.6mmとCDの保護基板厚の半分になっている。
【0003】
また、上述したCD、DVDの他に、光源波長や透明基板厚さが異なる種々の規格の光ディスク、例えばCD−R,RW(追記型コンパクトディスク)、VD(ビデオディスク)、MD(ミニディスク)、MO(光磁気ディスク)なども商品化されて普及している。
さらに半導体レーザの短波長化が進み、波長400nm程度の青紫色半導体レーザ光源と、像側開口数(NA)を0.85程度まで高めた対物レンズを用いた保護基板厚0.1mm程度の高密度光ディスク(以下、「高密度DVD」という。)や、像側開口数(NA)を0.65程度とした対物レンズを用いた保護基板厚0.6mm程度の高密度DVDの研究・開発が進んでいる。
【0004】
そして、一つの対物レンズを介して二種類の光ディスクの情報記録面へ二種類の異なる波長の光束を収束させることができる、いわゆる互換性を有する光ピックアップ装置が各種提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
上記特許文献1及び特許文献2には、平板状のホログラム光学素子と屈折型の対物レンズとを別体に備える光ピックアップ装置が開示されている。
これら装置は、例えば、二種類の波長のうち一方の波長の光束に関してはホログラム光学素子を透過させた後、対物レンズを介して所定のディスク上に集光させ、他方の波長の光線に関してはホログラム光学素子を通過する際に発散するように回折させた後、回折光のうちの−1次回折光を対物レンズを介して所定の光ディスク上に集光させることにより、一つの対物レンズで2種類の光ディスクに対して情報の記録/再生を行なうものである。
【0005】
また、上記特許文献3には、光軸を中心とした同心円状の領域(中央領域)にホログラムを形成し、中央領域の周囲(周辺領域)に回折格子を形成した光学素子と屈折型の対物レンズとを別体に備える光ピックアップ装置が開示されている。
この装置は、中央領域において、波長635nmの光束を透過させる一方で波長780nmの光束を回折させる。また、周辺領域において、波長635nmの光束を透過させる一方で、波長780nmの光束を回折により実質的に遮断する。
このように、波長635nmの光束を全て対物レンズに入射させ、波長780nmの光束のうち中央領域を通過する光束のみを発散するように回折させて対物レンズに入射させることにより、一つの対物レンズで2種類の光ディスクに対して情報の記録/再生を行なうものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−54973号公報
【特許文献2】
特開平9−306018号公報
【特許文献3】
国際公開第98/19303号パンフレット
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1〜3に開示された装置はいずれも、二種類の波長の光束のうち一方の光束をホログラム光学素子で回折させ、他方の光束を透過させた後、対物レンズを介して所定の光ディスク上に集光するものである。
ここで、回折効率はホログラム光学素子に形成する凹凸の段数により決定されるものであり、透過光の回折効率をほぼ100%とした場合における回折光の回折効率には限界があり(例えば、4段構造では約81%、5段構造では約88%、6段構造では約91%程度)、情報の記録用に使用する場合、回折光の光量が不十分なものとなる問題や、凹凸の段数を増やすことにより金型の加工、成形が困難になるという問題がある。
【0008】
また、特許文献1〜3に開示された装置はいずれも、ホログラム光学素子を対物レンズとは別体に配置する、つまり、ホログラム光学素子と対物レンズとを離して配置しているので、装置が大型化するという問題があった。
また、光束をホログラム光学素子で発散するように回折させるので、全光量に対して利用に供される光量の割合が小さくなり、光量低下を招くという問題があった。
【0009】
また、ホログラム光学素子と対物レンズとを離して配置することにより偏心や像高特性の悪化を招き、結果的に軸上色収差や設計段階での想定値を超える温度変化により発生する球面収差(以下、「温度特性収差」という。)等が発生するという問題があった。
また、平板状のホログラム光学素子を用いることから、ホログラム光学素子の表面に形成する階段状の凹凸(干渉縞パタン)の数が多くなり、製造工程が複雑化するという問題があった。
【0010】
本発明の課題は、上述の問題を考慮したものであり、使用基準波長の異なる二種類の光情報記録媒体に対する情報の再生及び/又は記録に用いられ、十分な光量を確保できると共に、像高特性の悪化を低減し、軸上色収差や温度変化による球面収差等を補正できる対物光学素子及び光ピックアップ装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、使用基準波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1の第1の光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、使用基準波長λ2(λ2>λ1)の光束を用いて保護基板厚t2(t2≧t1)の第2の光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置の対物光学素子であって、所定の非球面形状の光学面に光軸を中心とした複数の回折輪帯を備えると共に、前記回折輪帯の複数の光学面のそれぞれに、前記回折輪帯を通過する光束に対して定められた光路差を付与する光路差付与構造を備え、前記回折輪帯では前記光路差付与構造が無いと仮定した場合、使用基準波長λ1の光束のL次(L≠0)回折光が最大の回折効率を有するよう回折され、使用基準波長λ2の光束のM次(M≠0)回折光が最大の回折効率を有するよう回折され、前記光路差付与構造は、前記回折光に対して、使用基準波長λ1の光束の−N次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記使用基準波長λ2の光束の(−N+1)次回折光あるいは(−N−1)次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与することを特徴とする。
【0012】
ここで、本明細書中において対物光学素子とは、狭義には光ピックアップ装置に光情報記録媒体を装填した状態で、最も光情報記録媒体に近い位置において、光情報記録媒体と対向して配置される集光作用を有する光学素子を指し、例えば対物レンズが挙げられる。
また、広義にはその光学素子とともに、アクチュエータによって少なくともその光軸方向に移動可能な光学素子を指すものとする。
また、対物光学素子としては、単一のレンズのみで構成されているものに限定されず、複数のレンズを光軸方向に組み合わせて構成されるレンズ群をまとめて対物光学素子としてもよい。
【0013】
また、使用基準波長とは、使用基準温度において光源から出射される光束の波長を指す。
使用基準温度とは、対物光学素子及び光ピックアップ装置が使用される環境の温度変化範囲内にある、常温(10〜40℃程度)のことである。
また、光情報記録媒体とはCD、DVD、CD−R、MD、MO、高密度DVD等の所定の波長の光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行なう一般的な光ディスクを指す。
【0014】
また、情報の再生とは光情報記録媒体の情報記録面上に記録された情報を再生することをいい、情報の記録とは光情報記録媒体の情報記録面上に情報を記録することをいう。なお、ここでいう再生とは、単に情報を読み取ることを含むものである。
また、本発明における対物光学素子及び光ピックアップ装置は、情報の記録だけあるいは再生だけを行うために用いるものであってもよいし、記録と再生の両方を行うために用いるものであってもよい。
【0015】
また、光学面上に形成される回折輪帯とは、対物光学素子の表面に光軸を中心としたほぼ同心円状の輪帯を設けて、入射光束を回折させる作用を有した周期構造のことをいう。
また、回折輪帯は光学面上の全域に形成されている必要は無く、例えば、光軸を中心とした所定の領域のみに形成されていても良い。
また、所定の非球面形状の光学面とは、各回折輪帯の始点を結んでできる仮想の非球面形状からなる光学面のことをいう。
また、所定の非球面形状の光学面に対する実質的な傾きをもつ光学面とは、例えば、光軸を含む平面(子午断面)でその断面をみた場合に鋸歯状あるいは光軸方向に沿った階段状となったもの等の回折輪帯構造となる光学面のことをいう。
【0016】
また、一般に回折輪帯を備えた光学面からは、0次回折光、±1次回折光、±2次回折光、・・・、と無数の次数の回折光が生じるが、回折輪帯の形状を変更することにより、特定の次数の回折効率を他の次数の回折効率よりも高くしたり、場合によっては、特定の1つの次数(例えば、+1次回折光)の回折効率をほぼ100%とすることができる。
なお、回折効率とは回折輪帯により生じる回折光の光量の比率を表すもので、全次数の回折光の回折効率の和は1となる。
また、最大の回折効率を有するL次(M次)回折光とは、使用基準波長λ1(λ2)の光が対物光学素子に入射したときに、回折光の回折効率が理論的に他の次数と比較して最大となる回折次数L(M)における回折光を指す。
【0017】
また、本明細書中において、保護基板とは光情報記録媒体の情報記録面を保護するために、情報記録面の光束入射面側に形成された光学的に透明な平行平板を指し、保護基板厚とは平行平板の厚さを指す。光源から出射された光束は、対物レンズによって保護基板を介して光情報記録媒体の情報記録面上に集光されることになる。
また、本明細書において、対物光学素子の像側の開口数とは、対物光学素子のうち最も光情報記録媒体側に位置するレンズ面の開口数を指すものである。
また、開口数とは、光ピックアップ装置に設けられた絞りやフィルタ等の絞り機能を有する部品又は部材や、対物光学素子が備える回折輪帯などによって、最良像点におけるスポットの形成に寄与する光束が制限された結果として定義される開口数である。
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、光路差付与構造が、回折光に対して、使用基準波長λ1の光束の−N次回折光が最大の回折効率を有するような光路差を付与し、使用基準波長λ2の光束の(−N+1)次回折光あるいは(−N−1)次回折光が最大の回折効率を有するような光路差を付与する。
従って、使用基準波長λ1の光束の(L−N)次相当の回折光が第1の光情報記録媒体に出射され、波長λ2の光束の(M−N+1)次相当の回折光あるいは(M−N−1)次相当の回折光が第2の光情報記録媒体に出射されることになる。
このように、対物光学素子に形成した回折輪帯と光路差付与構造との二段階で各波長の光束の回折次数を実質的に変化させることができるので、各光束の回折次数を適宜変化させて、光情報記録媒体の種類に応じた十分な光量を有する回折光を得ることができる。また、回折効率や回折次数に対する設計の自由度を増大させることができる。
【0019】
また、従来の光ピックアップ装置は、回折光学素子などを用いて、所定の波長を有する光束に対して回折光を得るものであるが、本発明における対物光学素子では、回折輪帯により得られる、波長λ1の光束のうち最大の回折効率を有する(L−N)次回折光と、波長λ2の光束のうち最大の回折効率を有する(M−N+1)次回折光あるいは(M−N−1)次回折光を利用して光情報記録媒体に対する情報の再生及び/又は記録を行なうので、光情報記録媒体の種類に応じた十分な光量を有する回折光を得ることができる。
また、光情報記録媒体への情報の再生及び/又は記録用として回折光を用いるので、各種収差(軸上色収差、温度特性収差等)を精度良く補正することができる。
【0020】
また、所定の非球面形状の光学面に光軸を中心とした複数の回折輪帯を備えると共に回折輪帯の複数の光学面のそれぞれに光路差付与構造を備える。
従って、回折輪帯を有する光学素子と、例えばホログラム光学素子のような光路差付与構造を有する光学素子とを別体に配置する場合と比較して、光ピックアップ装置を小型化できると共に、偏心や像高特性の悪化を防止できる。
また、平板状のホログラム光学素子のように、階段形状の不連続面を光軸に対して直交する平面上に形成する場合と比較して、階段形状の不連続面の総数又は回折輪帯の数を少なくすることができ、製造工程数を削減することができる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の対物光学素子であって、前記回折輪帯が、鋸歯状の構造であり、前記光路差付与構造が、光軸方向に沿った階段状の不連続面からなることを特徴とする
【0022】
請求項記載の発明は、請求項1又は2に記載の対物光学素子であって、前記光学面が、光軸を中心とする略円形の中央領域と、中央領域の外周を覆う周辺領域とに区分され、中央領域に前記回折構造と前記光路差付与構造とを備えることを特徴とする
【0023】
請求項記載の発明によれば、請求項1または2と同様の効果を得られると共に、入射光束を必要に応じて中央領域のみあるいは周辺領域のみを通過させたり、あるいは中央領域と周辺領域の両方を通過させることにより、回折効率や回折次数に対する設計の自由度をより増大させることができる。
【0024】
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、前記回折輪帯の数が3から20のいずれかであることを特徴とする。
【0025】
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、前記光路差付与構造が使用基準波長λ2の光束に対して使用基準波長λ2の整数倍の光路差を付与することを特徴とする。
【0026】
請求項記載の発明によれば、請求項1〜のいずれか一項と同様の効果を得られると共に、光路差付与構造により、波長λ2の光束に対して波長λ2の整数倍の光路差が付与される。つまり、波長λ2の光束に対しては、光路差付与構造により実質的に位相差が与えられない。従って、回折輪帯により回折された、最大の回折効率を有する波長λ2の光束のM次回折光を、そのままM次回折に相当する光束として第2の光情報記録媒体に出射することができる。
【0027】
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、L=Mであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、L=Nであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、M=Nであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、L=M=Nであることを特徴とする。
【0031】
請求項1記載の発明は、使用基準波長λ1の光束を保護基板厚t1の第1の光情報記録媒体に対して集光させ、使用基準波長λ2(λ2>λ1)の光束を保護基板厚t2(t2≧t1)の第2の光情報記録媒体に対して集光させる対物光学素子を備え、情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学素子を有することを特徴とする
【0032】
請求項1に記載の発明によれば、請求項1〜9のいずれか一項と同様の効果を得ることができる
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の対物光学素子及び光ピックアップ装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0036】
図1に示すように、光ピックアップ装置1は、光情報記録媒体である第一の光情報記録媒体2(本実施の形態においてはDVD)に対して第一の半導体レーザ3(光源)から波長λ1(=650nm)の光束を出射し、第二の光情報記録媒体4(本実施の形態においてはCD)に対して第二の半導体レーザ5(光源)から波長λ2(=780nm)の光束を出射することによって、第一の光情報記録媒体2又は第二の光情報記録媒体4の情報記録面6に情報を記録したり、記録した情報を読み取るものである。なお、第一の半導体レーザ3と第二の半導体レーザ5は光源としてユニット化されている。
【0037】
そして、DVD2に情報を記録又は再生する場合は、図1に実線で示すように、第一の半導体レーザ3から出射された波長λ1の光束が、コリメータ7を透過し平行光束となる。さらにビームスプリッタ8を経て絞り9によって絞られ、対物レンズ10によりDVDの保護基板を介して情報記録面に集光される。
この際の対物レンズ10による波長λ1の光束に対する作用については後述する。
そして、情報記録面6で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ10、絞り9を介して、ビームスプリッタ8で反射され、シリンドリカルレンズ11により非点収差が与えられ、凹レンズ12を経て、光検出器13上ヘ入射し、光検出器13から出カされる信号を用いて、DVD2に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0038】
CD4に情報を記録又は再生する場合は、図1に破線で示すように、第二の半導体レーザ5から出射された波長λ2の光束が、コリメータ7を透過し平行光束となる。さらにビームスプリッタ8を経て絞り9によって絞られ、対物レンズ10によりCD4の保護基板を介して情報記録面6に集光される。
この際の対物レンズ10による波長λ1の光束に対する作用については後述する。
そして、情報記録面6で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ10、絞り9を介して、ビームスプリッタ8で反射され、シリンドリカルレンズ11により非点収差が与えられ、凹レンズ12を経て、光検出器13上ヘ入射し、光検出器13から出力される信号を用いて、CD4に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0039】
また、光検出器上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出結果に基づいて、2次元アクチュエータ14が第一の半導体レーザ3からの光束又は第2の半導体レーザ5からの光束を、DVD2又はCD4の情報記録面6上に結像するように対物レンズ10を移動させるとともに、所定のトラックに結像するように対物レンズ10を移動させるようになっている。
【0040】
図2に示すように、対物光学素子としての対物レンズ10は、光ピックアップ装置の光学系を構成する両面非球面の単レンズであり、その一方(光源側)の光学面10a上に回折輪帯20と光路差付与構造30を備えるものである。
具体的には、対物レンズ10には、光軸Lを中心とした、所定の非球面形状の光学面に対して実質的な傾きをもつ鋸歯状の不連続面である複数の回折輪帯20が形成されており、さらに、各回折輪帯20の光学面上には、これら回折輪帯20を通過する光束に対して所定の光路差を付与する、光軸に沿った階段状の不連続面31(段差)からなる光路差付与構造30が形成されている。
【0041】
図3(a)、(b)中に一点鎖線で示す線は、上述のように、各回折輪帯20の始点を結んでできる仮想の非球面形状からなる光学面(所定の非球面形状の光学面)を表すものであり、二点鎖線で示す線は、光軸Lを中心として光軸から離れるにしたがってその厚みが増すように形成された、従来より周知の同心円状の鋸歯状の回折輪帯20の外形を表すものである。
図3(a)、(b)中に実線で示す線は、各回折輪帯20の光学面上に形成されている、各回折輪帯20を通過する光束に対して所定の光路差を付与する階段状の不連続面31(段差)の外形を含む、実際のレンズ形状を表すものである。
なお、図2、図4〜図7においても、図3と同様に、上述した各形状を一点鎖線、二点鎖線及び実線で表している。
各段差31の深さd1(光軸L方向の長さ)は、波長λ2に対する対物レンズ10の屈折率をnとした場合に、λ2/(n−1)で表される値とほぼ等しくなっており、一つの段差31を通過する波長λ2の光束と、その隣の段差31を通過する波長λ2の光束との間に、ほぼ1波長λ2に相当する光路差が生じ、かつ波面のずれが生じない長さに設定されている。
また、各段差の表面31a(光学機能面)の形状は、図3中に二点鎖線で示した鋸歯状の回折輪帯20の表面の形状を、各段差31に対応する区間で分割して、光軸L方向に平行移動させた形状に近似したものとなっている。
【0042】
このように、本発明の対物光学素子は、光学機能面に所定の深さの段差31を設けてなる光路差付与構造30により、対物光学素子(対物レンズ10)を通過する光束に対して所定の光路差を付与する機能を有し、また、各段差31の表面形状31aを、回折輪帯20を各段差に対応する区間で分割して、光軸L方向に平行移動させた形状とすることにより、波長λ1及び波長λ2の光束のうち最大の回折効率を有する回折光を抽出する機能を有するものである。
例えば、波長λ1(650nm)の光束が対物光学素子に入射した場合、図3の領域A〜Eを通過することにより、各光束にはそれぞれ、780nm−650nm=130nm、つまり2/5πラジアンの位相差が実質的に付与されることになり、結果的に波長λ1の光束の位相が変化して、回折するようになっている。
一方、波長λ2(780nm)の光束が入射した場合、図3の領域A〜Eを通過することにより、各光束にはそれぞれ1波長λ2に相当する位相差が付与されることになり、領域A〜Eを通過した光束間に生じる位相差はほぼゼロとなる。従って、波長λ2の光束は、光路差付与構造30によっては実質的に回折せずに、そのまま透過するようになっている。
【0043】
なお、本実施の形態においては、上述のように、各段差31の深さd1(光軸方向の長さ)を波長λ2の1波長分の光路差が生じる長さとし、各段差31の表面31aの形状を、図3中に二点鎖線で示した鋸歯状の回折輪帯20の表面の形状を、各段差31に対応する区間で分割して、光軸L方向に平行移動させた形状に近似したものとしたが、これら段差31の深さd1及び表面31aの形状は、使用する光束の波長等に応じて適宜変更することが可能である。
【0044】
(実施例1)
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置1及び対物光学素子10の第1の実施例について説明する。
本実施例においては、図2に示すように、両面非球面の単レンズである対物光学素子としての対物レンズ10の一方(光源側)の光学面10a上であって、光軸Lから一定高さ以下(本実施例においては1.54mm以下)の範囲A1(以下、「中央領域A1」という。)に回折輪帯20と光路差付与構造30を備えるものである。
また、光源側の光学面10a上であって、中央領域A1以外の範囲A2(以下、「周辺領域A2」という。)は、回折輪帯20及び光路差付与構造30を備えておらず、通常の屈折レンズとしての機能を有している。
一つの回折輪帯20に形成されている各段差31は、光軸Lから離れるに従って光源側に突出するように形成されている。
表1、表2に対物レンズのレンズデータを示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004329330
【0046】
表1に示すように、本実施例の対物レンズ10は、使用基準波長λ1=655nmのときの焦点距離f=3.05mm、像側開口数NA=0.60に設定されており、使用基準波長λ2=785nmのときの焦点距離f=3.07mm、像側開口数NA=0.50に設定されている。
表1中の面No.2、2´、3はそれぞれ、対物レンズ10の光源側の光学面10aのうち、光軸Lからの高さhが1.54mm以下の中央領域A1、光軸Lからの高さが1.54mm以上の周辺領域A2、対物レンズ10の光情報記録媒体側の光学面10bを示しており、面番号4、5はそれぞれ、光情報記録媒体の保護基板の表面、記録層を表している。また、Riは曲率半径、diは第i面から第i+1面までの光軸方向の変位、niは各面の屈折率を表している。
【0047】
対物レンズの第2面、第2´面、第3面は、それぞれ次式(数1)に表1及び表2に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
【0048】
【数1】
Figure 0004329330
【0049】
ここで、X(h)は光軸方向の軸(光の進行方向を正とする)、κは円錐係数、A2iは非球面係数である。
【表2】
Figure 0004329330
【0050】
また、回折輪帯のピッチは数2の光路差関数に、表2に示す係数を代入した数式で規定される。
【0051】
【数2】
Figure 0004329330
ここで、B2iは光路差関数の係数である。
【0052】
また、数3は、光軸からの任意の高さにおける波長λ1あるいは波長λ2の光束の光路差を表す数式である。
【0053】
【数3】
Figure 0004329330
また、λi、p、N、Mの値については、表3に示す。
【表3】
Figure 0004329330
【0054】
(実施例2)
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置1及び対物光学素子10の第2の実施例について説明する。
本実施例においても、上記実施例1と同様に、図2に示すような両面非球面の単レンズである対物光学素子としての対物レンズ10の一方(光源側)の光学面10a上であって、光軸から1.60mm以下の中央領域A1に回折輪帯20と光路差付与構造30を備えるものである。
また、周辺領域A2は、回折輪帯20及び光路差付与構造30を備えておらず、通常の屈折レンズとしての機能を有している。
一つの回折輪帯20に形成されている各段差31は、光軸Lから離れるに従って光源側に突出するように形成されている。
表4、表5に対物レンズのレンズデータを示す。
【0055】
【表4】
Figure 0004329330
【表5】
Figure 0004329330
【0056】
表4に示すように、本実施例の対物レンズは、使用基準波長λ1=405nmのときの焦点距離f=2.40mm、像側開口数NA=0.85に設定されており、使用基準波長λ2=655nmのときの焦点距離f=2.46mm、像側開口数NA=0.65に設定されている。
【0057】
対物レンズの第2面、第2´面、第3面は、それぞれ上記数1に表4及び表5に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
【0058】
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表5に示す係数を代入した数式で規定される。
【0059】
また、光軸からの任意の高さにおける波長λ1あるいは波長λ2の光束の位相差は上記数3に、表3に示す係数を代入した数式で表される。
【0060】
(実施例3)
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置1及び対物光学素子10の第3の実施例について説明する。
本実施例においては、図4に示すように、両面非球面の単レンズである対物光学素子としての対物レンズ10の一方(光源側)の光学面10aのほぼ全面に回折輪帯20と光路差付与構造30を備えるものである。
一つの回折輪帯20に形成されている各段差31は、光軸Lから離れるに従って光源側に突出するように形成されている。
表6、表7に対物レンズのレンズデータを示す。
【0061】
【表6】
Figure 0004329330
【表7】
Figure 0004329330
【0062】
表6に示すように、本実施例の対物レンズは、使用基準波長λ1=405nmのときの焦点距離f=2.40mm、像側開口数NA=0.65に設定されており、使用基準波長λ2=655nmのときの焦点距離f=2.48mm、像側開口数NA=0.65に設定されている。
【0063】
対物レンズの第2面、第3面は、それぞれ上記数1に表6、表7に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
【0064】
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表7に示す係数を代入した数式で規定される。
【0065】
また、光軸からの任意の高さにおける波長λ1あるいは波長λ2の光束の位相差は上記数3に、表3に示す係数を代入した数式で表される。
【0066】
(実施例4)
次に、本発明の光学素子及び光ピックアップ装置の第4の実施例について、図9を用いて説明する。
光ピックアップ装置70は、第一の光情報記録媒体80(本実施例においてはDVD)に対して第一の半導体レーザ71(光源)から波長λ1(=655nm)の光束を出射し、第二の光情報記録媒体81(本実施例においてはCD)に対して第二の半導体レーザ72(光源)から波長λ2(=785nm)の光束を出射する。そして、これら光束を対物レンズ10(対物光学素子)に発散光として入射させ、所定の光情報記録媒体の情報記録面80a、81aに集光させることによって、各種情報の記録や記録した情報の読み取りを行なうものである。
なお、第一の半導体レーザ71と第二の半導体レーザ72は光源としてユニット化されているため、図9には、各半導体レーザから出射される波長λ1の光束と波長λ2の光束をまとめて実線で表すものとする。
【0067】
DVD80に情報を記録又は再生する場合は、第一の半導体レーザ71から出射された波長λ1の光束は回折格子73を通過し、ハーフミラー74で反射する。さらに絞り75によって絞られ、対物レンズ10によりDVDの保護基板80bを介して情報記録面80aに集光される。
そして、情報記録面80aで情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ10、絞り75、ハーフミラー74を通過し、回折格子(図示せず)を通過して光検出器76上ヘ入射し、光検出器76から出カされる信号を用いて、DVD80に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0068】
CD81に情報を記録又は再生する場合も同様に、第二の半導体レーザ72から出射された波長λ2の光束が回折格子73を通過して、ハーフミラー74で反射する。さらに絞り75によって絞られ、対物レンズ10によりCDの保護基板81bを介して情報記録面81aに集光される。なお、図9には便宜上、CDの保護基板81bとDVDの保護基板80bを同じ図で表している。
そして、情報記録面81aで情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ10、絞り75、ハーフミラー74を通過し、回折格子(図示せず)を通過して光検出器76上ヘ入射し、光検出器76から出カされる信号を用いて、CD81に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0069】
また、光検出器76上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出結果に基づいて、図示しない2次元アクチュエータは第一の半導体レーザ71からの光束又は第2の半導体レーザ72からの光束がDVD80又はCD81の情報記録面80a、81a上に結像するように対物レンズ10を移動させるとともに、所定のトラックに結像するように対物レンズ10を移動させるようになっている。
【0070】
本実施例における対物光学素子は、図7に示すように、両面非球面の単レンズである対物光学素子としての対物レンズ10の一方(光源側)の光学面10a上であって、光軸から1.53mm以下の中央領域A1に回折輪帯20と光路差付与構造30を備える。
一つの回折輪帯20に形成されている各段差31は、光軸Lから離れるに従ってレンズ内部に落ち込むように形成されている。
各段差31の深さd1(光軸L方向の長さ)は、波長λ2の1波長分の光路差が生じる深さとなっている。つまり、一つの分割面31を通過する波長λ2の光束と、その隣の分割面31を通過する波長λ2の光束との間に、波長λ2のほぼ倍の光路差が生じ、かつ波面のずれが生じない長さに設定されている。
また、周辺領域A2に鋸歯状の回折輪帯40を備える、この回折輪帯による、周辺領域A2を通過する波長λ1の光束の1次回折光の回折効率がほぼ100%となるように設定されている。
表8、表9に対物レンズのレンズデータを示す。
【0071】
【表8】
Figure 0004329330
【表9】
Figure 0004329330
【0072】
表8に示すように、本実施例の対物レンズは、第1の光源から出射される第1の波長λ1=655nmのときの焦点距離f=2.85mm、像側開口数NA=0.60、結像倍率m=−1/8.0に設定されており、第2の光源から出射される第2の波長λ2=785nmのときの焦点距離f=2.87mm、像側開口数NA=0.47、結像倍率m=−1/8.1に設定されている。
【0073】
表8中の面番号1、2は回折格子73の光源側の表面、回折格子73の光情報記録媒体側の表面、面番号3、3´、4はそれぞれ、対物レンズ10の光源側の光学面のうち光軸Lからの高さhが1.53mm以下の中央領域A1、光軸Lからの高さが1.53mm以上の周辺領域A2、対物レンズ10の光情報記録媒体側の光学面を示しており、面番号5、6はそれぞれ、光情報記録媒体の保護基板80b、81bの表面、情報記録面80a、81aを表している。また、Riは曲率半径、diは第i面から第i+1面までの光軸L方向の変位量、niは各面の屈折率を表している。
【0074】
対物レンズ10の第3面、第3´面、第4面は、それぞれ数1に表8及び表9に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
【0075】
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表9に示す係数を代入した数式で規定される。
【0076】
また、光軸からの任意の高さにおける波長λ1あるいは波長λ2の光束の光路差は上記数3に表10に示す係数を代入した数式で表される。
【表10】
Figure 0004329330
【0077】
なお、本発明に係る対物光学素子は、上記実施例1〜3に示したものに限定されず、図5、図6に示すようなものであってもよい。
図5に示す対物光学素子は、上記実施例1及び2に示した対物光学素子と比較すると、両面非球面の単レンズである対物光学素子としての対物レンズ10の一方(光源側)の光学面10a上の中央領域A1に回折輪帯20と光路差付与構造30を備え、周辺領域A2が通常の屈折レンズとして機能する点は一致するが、一つの回折輪帯20に形成されている各段差31が、光軸Lから離れるに従って光情報記録媒体側に突出する、即ち、光軸Lから離れるに従ってレンズ内部に落ち込むように形成されている点が異なる。
【0078】
図6に示す対物光学素子は、上記実施例1及び2に示した対物光学素子と比較すると、両面非球面の単レンズである対物光学素子としての対物レンズ10の一方(光源側)の光学面10a上の中央領域A1に回折輪帯20と光路差付与構造30を備える点が一致するが、周辺領域A2に鋸歯状の回折輪帯40を有する点が異なる。
【0079】
また、図3に示した対物レンズ10では、鋸歯状の回折輪帯20の表面の形状を各段差31に対応する区間で分割して、光軸L方向に平行移動させた形状を各段差の表面31aの形状としたが、これに限らず、図8に示すように、光路差付与機能を有した、光軸方向に沿った階段状の不連続面50からなる回折輪帯の表面形状を、各段差31に対応する区間で分割して光軸L方向に平行移動させた形状を各段差の表面31aの形状としてもよい。
【0080】
このように、本発明に係る対物光学素子は、非球面状に形成された光学機能面の少なくとも一部に、光軸を中心とした複数の回折輪帯を有し、回折輪帯の光学面上に形成した、この回折輪帯を通過する光束に対して所定の光路差を付与する階段形状の不連続面からなる光路差付与構造とを備えるものであればよい。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、対物光学素子に形成した回折輪帯と光路差付与構造との二段階で各波長の光束の回折次数を実質的に変化させることができるので、各光束の回折次数を適宜変化させて、光情報記録媒体の種類に応じた十分な光量の回折光が得られ、また、回折効率や回折次数に対する設計の自由度が増大した対物光学素子及び光ピックアップ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る光ピックアップ装置及び光学素子の一例を示す概略図である。
【図2】対物レンズの構造を示す要部側面図である。
【図3】対物レンズの要部側面図(a)及び図3(a)中に丸印で囲んだ箇所の拡大図(b)である。
【図4】対物レンズの構造を示す要部側面図である。
【図5】対物レンズの構造を示す要部側面図である。
【図6】対物レンズの構造を示す要部側面図である。
【図7】対物レンズの構造を示す要部側面図である。
【図8】対物レンズの構造を示す要部拡大側面図である。
【図9】他の光ピックアップ装置及び光学素子の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
L 光軸
1 光ピックアップ装置
2 第1の光情報記録媒体
4 第2の光情報記録媒体
10 対物光学素子
20 回折輪帯
30 光路差付与構造
31 階段状の不連続面(段差)
70 光ピックアップ装置
71 第1の光源
72 第2の光源
80 第1の光情報記録媒体
81 第2の光情報記録媒体

Claims (10)

  1. 使用基準波長λ1の光束を用いて保護基板厚t1の第1の光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行い、使用基準波長λ2(λ2>λ1)の光束を用いて保護基板厚t2(t2≧t1)の第2の光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置の対物光学素子であって、
    所定の非球面形状の光学面に光軸を中心とした複数の回折輪帯を備えると共に、前記回折輪帯の複数の光学面のそれぞれに、前記回折輪帯を通過する光束に対して定められた光路差を付与する光路差付与構造を備え、
    前記回折輪帯では前記光路差付与構造が無いと仮定した場合、使用基準波長λ1の光束のL次(L≠0)回折光が最大の回折効率を有するよう回折され、使用基準波長λ2の光束のM次(M≠0)回折光が最大の回折効率を有するよう回折され
    前記光路差付与構造は、前記回折光に対して、使用基準波長λ1の光束の−N次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記使用基準波長λ2の光束の(−N+1)次回折光あるいは(−N−1)次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与することを特徴とする対物光学素子。
  2. 請求項1に記載の対物光学素子であって、
    前記回折輪帯が、鋸歯状の構造であり、
    前記光路差付与構造が、光軸方向に沿った階段状の不連続面からなることを特徴とする対物光学素子。
  3. 請求項1又は2に記載の対物光学素子であって、
    前記光学面が、光軸を中心とする略円形の中央領域と、中央領域の外周を覆う周辺領域とに区分され、
    中央領域に前記回折構造と前記光路差付与構造とを備えることを特徴とする対物光学素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、
    前記回折輪帯の数が3から20のいずれかであることを特徴とする対物光学素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、
    前記光路差付与構造が使用基準波長λ2の光束に対して使用基準波長λ2の整数倍の光路差を付与することを特徴とする対物光学素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、
    L=Mであることを特徴とする対物光学素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、
    L=Nであることを特徴とする対物光学素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、
    M=Nであることを特徴とする対物光学素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の対物光学素子であって、
    L=M=Nであることを特徴とする対物光学素子。
  10. 使用基準波長λ1の光束を保護基板厚t1の第1の光情報記録媒体に対して集光させ、使用基準波長λ2(λ2>λ1)の光束を保護基板厚t2(t2≧t1)の第2の光情報記録媒体に対して集光させる対物光学素子を備え、情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学素子を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
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