JP2005202998A - 光ディスク用対物レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】
樹脂材料を用いても、規格の異なる光ディスク使用時において、幅広い温度範囲における球面収差の変動を抑え、かつ波長のばらつきに対する許容範囲も十分に確保できるような対物レンズを提供すること。
【解決手段】
光ディスク用対物レンズは、少なくとも一面の有効範囲内に、環状の段差により区分された複数の輪帯を有し、例えばDVDとCDに対して互換性を有し、該輪帯を透過した光の波面に対して位相をシフトし、該一面は、第一の方向へ位相をシフトする少なくとも3つ以上の段差からなる第一および第二の輪帯群、および各輪帯群の境界に位置し第一の方向とは逆の方向へ位相をシフトする戻り段差部、を備える構造を少なくとも一組有し、第一の波長の光が戻り段差部で与えられる位相シフト量の絶対値|Δψ1|は、条件(1)を満たし、かつ各輪帯群による位相シフト量の和の絶対値のうちいずれか大きい方よりも小さく構成した。
Figure 2005202998

【選択図】 図2

Description

この発明は、記録密度や保護層の厚みが異なる二種類の光ディスクに対する情報の記録または再生を行う光情報記録再生装置に用いられる対物レンズに関する。
光ディスクには、記録密度や保護層の厚みが異なる複数の規格が存在する。例えば、CD(コンパクトディスク)、CD−R(CD−レコーダブル)よりもDVD(デジタルバーサタイルディスク)の記録密度は高く、保護層が薄い。そのため、規格が異なる複数の光ディスクのいずれに対しても情報の記録または再生が可能な光情報記録再生装置がある。なお、本文において、光情報記録再生装置と記した場合には、情報の記録専用装置、情報の再生専用装置、情報の記録および再生兼用装置、の全てを含むものとする。また、DVDと同一規格のディスクとは、DVD−R、DVD−RW、DVD+RWなどが、CDと同一規格のディスクとは、CD−R、CD−RWなどが含まれる。これらは、それぞれ保護層厚、必要開口数などがほぼ同じであり、光学的には同じ構成で互換が可能な場合が多い。
該光情報記録再生装置では、使用する光ディスク毎に異なる保護層厚に起因する球面収差を補正する対物光学系が必須になる。従来の対物光学系では、位相シフト面、回折面、ホログラム面等と呼ばれる構造を、対物レンズ面上もしくは該対物レンズに近接して配置される素子上に形成している。そして該対物光学系は、波長に依存して変化する球面収差が該構造で発生することを利用して上記保護層厚に起因する球面収差を補正(相殺)するように構成されている。なお、位相シフト面、回折面、ホログラム面とは、面のベース形状に対して微細な段差を複数設けた面のことである。位相シフト面等は、入射した光に対して、該段差を介して隣り合う部位ごとに所定の位相差(または光路長差)を与える。これにより、各部位を透過した光を互いに干渉させて、ベース形状における屈折作用とは異なる作用を与えることができる。上記のような構成の対物光学系は、例えば下記の特許文献1〜3に開示される。
特開平9−54073号公報 特開2000−81566号公報 特開2001−249273号公報
特許文献1は、対物レンズの近傍に配設された光学素子の一面にホログラム面を設ける構成が開示されている。該光学素子は、エッチングの手法により製造することを前提としている。エッチングによる製造工程を簡略化しかつ高精度で段差を形成するために、該光学素子のホログラム面は、4段程度の階段構造が繰り返された構成となっている。しかし、該構成では、対物レンズの材料としてガラスよりも安価な樹脂を採用した場合に不可避である環境温度の変化に伴う球面収差の変動に対応することができない。
特許文献2は、連続的に位相をシフトする回折構造を一面に設けた対物レンズが開示されている。特許文献2に記載の対物レンズは、特許文献1に記載の構成に比べれば、樹脂製の対物レンズを使用した場合であっても、温度変化に伴う球面収差の変化に対応できるような特性を備えている。特許文献2に記載の対物レンズの構成では、複数の光源から照射される、波長の異なる光が回折構造を透過することによって球面収差が変化することを利用して各光ディスクの保護層厚によって発生する球面収差を補正するように構成されている。しかし、該対物レンズによって発生する球面収差は、温度変化に起因する球面収差の変化を過剰に補正してしまう傾向がある。さらに、上記のように、特許文献2に記載の対物レンズは、球面収差の波長依存性を利用する。そのため、各光源の個体差等による意図しない光の波長のばらつきにより球面収差が大きく変化してしまうことを防ぐため、なるべく各光源の個体差が小さいものを選択する必要もある。
さらに特許文献3も、特許文献2と同様、連続的に位相をシフトする回折構造を一面に設けた対物レンズが開示されている。特許文献3に記載の対物レンズは、記録密度の低い光ディスク(CD等)使用時に用いる光と記録密度の高い光ディスク(DVD等)使用時に用いる光のいずれの収束にも寄与する領域(低NA領域)は特許文献2の回折構造と略同一の構成である。しかし、記録密度の高い光ディスク使用時に用いる光のみを高いNAをもって収束させる領域(高NA領域)では、温度変化に起因する球面収差の変化を過剰に補正してしまう状態を避けて、温度が大きく変化しても球面収差が小さく抑えられるように改善している。
ここで、記録密度の低いディスクに対する記録を効率よく行おうとする場合、NAを大きくすることが必要となる。しかし、特許文献3に記載の構成を用いて記録密度の低いディスクに対するNAを大きくしようとすると、球面収差の波長依存性を利用している前述の低NA領域を大きくする必要がある。結果として、温度変化に対して過剰補正な領域を増やすことになる。従って、温度変化によって発生する球面収差をより小さく抑えるようなより良好な特性を有する対物レンズが望まれていた。
以上の事情に鑑み、本発明は、樹脂材料を用いつつも、保護層厚の異なる光ディスクに対する情報の記録時や再生時において、幅広い温度範囲における球面収差の変動も十分に抑え、かつ光源から照射された光の意図しない波長のばらつきに対する許容範囲も十分に確保できるような対物レンズを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の光ディスク用対物レンズは、少なくとも一面の有効範囲内に、環状に形成された段差により区分された複数の輪帯を有するレンズを含み、第一の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第一の光ディスクと、該第一の光ディスクよりも記録密度が相対的に低くかつ第一の波長よりも長い第二の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第二の光ディスクと、に対して互換性を有し、該段差において、複数の輪帯を透過した光の波面に対して位相をシフトし、該位相シフトにより得られる平均波面の集光点に生成される光スポットを利用して第一の光ディスクおよび第二の光ディスクに対する情報の記録または再生を実行する光情報記録再生装置に搭載され、前述の少なくとも一面は、第一の方向へ位相をシフトする少なくとも3つ以上の段差からなる第一および第二の輪帯群、および第一および第二の輪帯群の境界に位置し第一の方向とは逆の第二の方向へ位相をシフトする戻り段差部、を備える構造を少なくとも一組有し、第一の波長の光が戻り段差部で与えられる位相シフトの量の絶対値|Δψ1|は、以下の条件(1)を満たし、かつ第一の輪帯群によって与えられる位相シフトの量の和の絶対値または第二の輪帯群によって与えられる位相シフトの量の和の絶対値のうちいずれか大きい方よりも小さいことを特徴とする。
Figure 2005202998
本発明は、上記のように、第一の方向に位相をシフトする二つの輪帯群の間に第二の方向に位相をシフトする戻り段差部を配設することにより、温度変化による球面収差の変化を過剰に補正することを防ぐことができる。つまり、樹脂製の対物レンズであっても、第一、第二の各波長の光を対応する光ディスクに良好に収束させることが可能になる。
また、記録密度の高い光ディスク使用時に用いられる第一の波長の光が戻り段差部によって与えられる位相シフトの量の絶対値が条件(1)を満たすように設定することにより、波長依存性を小さく抑え、波長のばらつきに対する許容度を高めることができる。具体的には、条件(1)の下限を下回ると、温度変化による球面収差の変化に対する補正が過剰になる状態を有効に防ぐことができない。また条件(1)の上限を超えると、レンズ面に実際に形成される段差が大きくなるため製造が困難になるだけでなく、僅かな波長ずれに対する収差の変動が大きくなるため好ましくない。
さらに請求項1に記載の発明では、第一の波長の光に注目した場合に、戻り段差部で与えられる位相シフト量の絶対値を、該戻り段差部を挟んだ二つの輪帯群で与えられる位相シフト量の絶対値のうち大きい方よりも小さく設定している。これにより、温度変化による球面収差の変化に対する補正が不足になる状態を有効に防ぐことができる。
上述した複数の輪帯を有する面は、第一の波長の光および第二の波長の光の集光に寄与する内側領域と、第一の波長の光の集光にのみ寄与する外側領域とを有するように構成することができる。この場合、戻り段差部を該内側領域内に設けることが望ましい(請求項2)。戻り段差部を内側領域に設けることにより、温度変化による球面収差の変化に対する補正が過剰になる状態を有効に防ぐことができる。
また、第一の光ディスクがDVDまたはDVDと同一規格の光ディスクであり、第二の光ディスクがCDまたはCDと同一規格の光ディスクである場合、上記対物レンズは、位相シフトの量の絶対値|Δψ1|が、以下の条件(2)、
Figure 2005202998
を満たすように構成することが望ましい(請求項3)。
条件(2)を満たすように位相シフト量の絶対値|Δψ1|を設定することにより、内側領域に戻り段差部を設けた場合であっても、該内側領域を透過した第二の波長の光の波面の位相を揃えることができる。従って、DVDおよびCDのいずれの光ディスクに対する情報の記録時または再生時であっても位相の揃った良好な波面によるスポットが得られる。
さらに、内側領域と外側領域の境界には、第二の方向へ位相をシフトする段差があることが望ましい(請求項4)。該段差を設けることにより、第一の光ディスク使用時に該ディスクの記録面近傍で発生する球面収差が温度変化や波長ずれによって大きく変化することを有効に防ぐことができる。
なお本発明は、上記構成における位相シフト量を光路長差に置き換えて定義することも可能である。この場合、条件(1)は、以下の条件(3)に、また、条件(2)は以下の条件(4)に、それぞれ置き換えられる。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
但し、ΔOPDは、第一の波長の光が戻り段差部で与えられる光路長差を、
λ1は、第一の波長を、それぞれ表す。
さらに別の観点から、上記構成における複数の輪帯を有する面が、環状に形成された微細な段差からなる回折構造を有する面であるとして、本発明に係る対物レンズを定義することも可能である。すなわち、請求項9に記載の対物レンズは、少なくとも一面の有効範囲内に、環状に形成された微細な段差からなる回折構造を有するレンズを含み、第一の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第一の光ディスクと、該第一の光ディスクよりも記録密度が相対的に低くかつ第一の波長よりも長い第二の波長の光によって情報の記録時または再生時が行われる第二の光ディスクと、に対して互換性を有し、回折構造は、第一の波長の光が第一の光ディスクの記録面上に、第二の波長の光が第二の光ディスクの記録面上に、それぞれ良好に集光させる機能を有し、上記少なくとも一面は、光軸に近い側から順に少なくとも第一輪帯群、第二輪帯群に区分されており、第i輪帯群と第(i+1)輪帯群の境界位置の光軸からの高さをh、第i輪帯群の回折構造で付加される光路長付加量を数2に示すような光軸からの高さhの関数φ(h)で表すと、以下の条件(5)から条件(7)、または条件(5)および条件(8)、条件(9)を満たすことを特徴とする。
Figure 2005202998
但し、P0i、P2i、P4i、…はそれぞれ第i輪帯群の光路長付加量に関する0次、2次、4次、…の係数を、
mは情報の記録または再生に利用する回折光の次数を、それぞれ表す。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
Figure 2005202998
但し、i=0のときは、hi−1=0とする。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
請求項9に記載のように本発明に係る対物レンズを定義した場合、上記条件(2)、や条件(4)は、以下の条件(10)に置き換えられる。
Figure 2005202998
本発明に係る対物レンズは、1枚構成であっても良い。
以上のように、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、少なくとも一面に設けられた複数の輪帯を有する面に所定の条件を満たす戻り段差部を設けることにより、保護層厚の異なる光ディスクに対する情報の記録再生時において、幅広い温度範囲における球面収差の変動も十分に抑え、かつ光源からの光の波長のばらつきに対する許容範囲も十分に確保することができる。従って、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、低価格化を図るために樹脂を材料とした場合であっても、各光ディスク使用時において良好な特性を発揮することができる。
以下、本発明に係る光ディスク用対物レンズの実施形態を説明する。図1は、実施形態の光ディスク用対物レンズ10を搭載する光ピックアップ光学系100および該光学系100により情報の記録再生が行われる二種類の光ディスクD1、D2を示す図である。図1に示すように、光ピックアップ光学系100は、対物レンズ10の他に、第一光源21、第二光源22、ビームスプリッタ23、カップリングレンズ24、を有する。光学系100の基準軸は、図1中一点鎖線で表示されている。
光ディスクD1、D2は、図示しないターンテーブル上に載置され回転駆動される。なお、保護層が薄く記録密度が高い光ディスクを第一の光ディスクD1と記す。また、保護層が厚く記録密度が低い光ディスクを第二の光ディスクD2と記す。本実施形態では、第一の光ディスクD1としてDVDを、第二の光ディスクD2としてCDを想定する。図1では、第一の光ディスクD1を実線で示し、第二の光ディスクD2を破線で示す。
記録密度の高い第一の光ディスクD1に対して記録再生を行う際には、記録面上において小径のスポットを形成するために、比較的短い第一の波長のレーザー光(以下、第一のレーザー光L1という)が光源21から照射される。また、第二の光ディスクD2に対して情報の記録再生を行う際には、比較的大きな径のビームスポットを形成するために第一の波長よりも長い第二の波長のレーザー光(以下、第二のレーザー光L2という)が光源22から照射される。図1では、第一のレーザ光L1を実線で示し、第二のレーザ光L2を破線で示す。
各レーザ光L1、L2は、ビームスプリッタ23を介してカップリングレンズ24に入射する。各光源21、22は、カップリングレンズ24の焦点位置に配設されている。つまり、光ピックアップ光学系100において、カップリングレンズ24はコリメートレンズとして機能する。カップリングレンズ24によって平行光束に変換された各レーザ光L1、L2は、次いで対物レンズ10に入射する。
対物レンズ10は、カップリングレンズ24側の面(面10a)および各光ディスクD1、D2側の面(面10b)がともに非球面の樹脂製レンズである。なお対物レンズ10は、情報の記録再生時に使用される光ディスクに対応して光軸方向(フォーカシング方向)に予め位置調整されている。図1では、第一の光ディスクD1使用時の対物レンズ10(の位置)を実線で示し、第二の光ディスクD2使用時の対物レンズ(の位置)を破線で示す。
上述した通り、第一の光ディスクD1と第二の光ディスクD2では、保護層の厚さが異なる。このため、使用される光ディスクによって記録面上で発生する球面収差が変化する。そこで、本実施形態においては、対物レンズ10の少なくとも一方の面に光軸を中心とした複数の微細な段差を有する輪帯構造を設ける。該構造を設けることにより、対物レンズ10から射出された各レーザ光L1、L2は、各光ディスクの記録面近傍において、球面収差が抑えられ、情報の記録再生に好適なスポットを形成する。
図2は、対物レンズ10の光軸AXを含む面での断面形状の面10a近傍の拡大図である。図2において、光軸AXと平行な方向のうち、面10bから面10aに向かう方向を第一の方向X1、面10aから面10bに向かう方向(光源からの光の進行方向)を第二の方向X2とする。また光軸AXと直交する方向(レンズの高さ方向)をhで表す。
対物レンズ10における面10aは、以下のように形成される。面10aは、大きくは内側領域11と外側領域12の二つの領域に分けられる。内側領域11は、第一のレーザ光および第二のレーザ光のどちらも対応する光ディスクの記録面近傍に収束するような輪帯構造が形成される。外側領域12は、第一のレーザー光が第一の光ディスクD1に良好に収束するような輪帯構造が形成される。外側領域12は、第二のレーザー光の収束には寄与しない。すなわち、外側領域12は、第二のレーザー光に対する開口制限機能を有する。
内側領域11は、さらに光軸AX側から順に第一輪帯群111、第二輪帯群112に分けられる。各輪帯群111、112は、透過した光の波面に対して第一の方向X1に位相をシフトする少なくとも3つ以上の段差を有する。
また、第一輪帯群111と第二輪帯群112の境界には、透過した光の波面に対して第二の方向X2に位相をシフトする戻り段差部BS1が形成される。内側領域11に戻り段差部BS1を設けることにより、第一、第二のいずれの光ディスク使用時においても、温度変化による球面収差の変化に対する補正が過剰になる状態を有効に防ぐ効果が得られる。該効果の実効性を高めるために、本実施形態の戻り段差部BS1は、該段差部BS1によって与えられる位相シフトの量(位相シフト量)の絶対値|Δψ1|が、以下の条件(1)を満たすように設計される。
Figure 2005202998
さらに、本実施形態のように第一の光ディスクD1としてDVD、第二の光ディスクD2としてCDを想定する場合、第一の波長(約660nm)と第二の波長(約780nm)が略5:6の関係にある。そのため、位相シフト量|Δψ1|が10π前後、より厳密には以下の条件(2)を満たすように戻り段差部BS1を設計する。
Figure 2005202998
条件(2)を満たすことにより、戻り段差部BS1を透過した第二のレーザー光も位相が揃うことになる。つまり、条件(2)を満たす戻り段差部BS1を透過した第一のレーザー光および第二のレーザー光は、どちらも対応する光ディスクに良好に収束する。
また、戻り段差部BS1は、位相シフト量|Δψ1|が、第一のレーザー光が各輪帯群111、112において付与される位相シフト量のうちいずれか大きい方よりも小さく設計される。これにより、温度変化による球面収差の変化に対する補正が不足してしまう状態を有効に防ぐことができる。
ここで、各輪帯群111、112および戻り段差部BS1は、透過した光に対して光路長差を付与する作用を持つと換言することも可能である。従って、上述した各輪帯群111、112および戻り段差部BS1に関する構成は、以下のように説明することができる。
すなわち、上記条件(1)、(2)は、それぞれ以下の条件(3)、(4)に書き換えられる。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
但し、ΔOPDは、第一のレーザー光が戻り段差部BS1で与えられる光路長差を、
λ1は、第一の波長を、それぞれ表す。
さらに、上記輪帯構造を回折構造として捉えると、上記各輪帯群111、112および戻り段差部BS1に関する構成は、以下のように説明することができる。
すなわち、該回折構造を、第i輪帯群と第(i+1)輪帯群の境界位置の光軸からの高さをh、第i輪帯群の回折構造で付加される光路長付加量を数3に示すような光軸からの高さhの関数φ(h)、
Figure 2005202998
但し、P0i、P2i、P4i、…はそれぞれ第i輪帯群の光路長付加量に関する0次、2次、4次、…の係数を、
mは情報の記録または再生に利用する回折光の次数を、それぞれ表す。
で表すと、該回折構造は、以下の条件(5)から条件(7)、または、条件(5)と条件(8)と条件(9)を満たすように構成される。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
Figure 2005202998
但し、i=0のときは、hi−1=0とする。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
具体的には、本実施形態の面10aの内側領域11に形成される第一輪帯群111、第二輪帯群112、および戻り段差部BS1は、上記条件(5)〜(9)にi=1を代入した各条件を満たすように構成される。因みに、図2において、上記条件で示した各値は概ね以下のように示される。
|φi+1(h)−φ(h)|…戻り段差BS1の幅Δ1
|φ(h)−φ(hi−1)|…第一輪帯群111の最も外側の屈折面の終了位置111eから、第一輪帯群111の最も内側の屈折面の延長線(一点鎖線)までの光軸AX方向に沿った長さΔ2
|φi+1(hi+1)−φi+1(h)|…第二輪帯群112の最も外側の屈折面の終了位置112eから、第二輪帯群112の最も内側の屈折面の延長線(二点鎖線)までの光軸AX方向に沿った長さΔ3
なお、便宜上、各段差部で与えられる位相差(光路長差)は光軸方向の段差に比例するように表現しているが、実際には面法線の光軸に対する傾きや入射光線と光軸の角度により変化する。
また、上記条件(4)は、以下の条件(10)に書き換えられる。
Figure 2005202998
なお、図2に示すように、本実施形態の対物レンズ10は、内側領域11と外側領域12の境界にも戻り段差部BS1と同一の性質を持つ戻り段差部BS2が形成されている。本実施形態は、戻り段差部BS2をさらに設けることにより、特に第一の光ディスクD1使用時において、温度変化や意図しない波長ずれによる球面収差の変化を過剰に補正する状態を良好に防いでいる。
次に上述した実施形態に基づく具体的な実施例を1例提示する。本実施例は保護層の厚みが0.6mmのDVD(第一の光ディスクD1)と、保護層の厚みが1.2mmのCD(第二の光ディスクD2)との互換性を有する光ディスク用対物レンズ10に関する。
実施例の対物レンズ10および該対物レンズ10を搭載する光ピックアップ光学系100は、図1に概略図示される。本実施例の対物レンズは1枚構成であり、光源側の面(第一面10a)には微細な段差構造が設けられており、光ディスク側の面(第二面10b)は回転対称非球面である。対物レンズ10の性能諸元は、表1に示される。また、光ピックアップ光学系100における本実施例の対物レンズ10と使用する光ディスクの具体的数値構成は、表2に示される。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
表1に示すように、本実施例の対物レンズ10は、DVDとCDのいずれを使用した場合であっても、平行光束が入射するように構成されたいわゆる無限系の対物レンズである。表1中、設計波長とは、各光ディスクに対する情報の記録または再生に最も適した波長(単位:nm)のことである。また設計NAは、各光ディスクに対する情報の記録または再生に最も適した像側の開口数である。
表2中、面番号1、2が対物レンズ10、面番号3、4が媒体である各光ディスクの保護層と記録面を示している。rはレンズ各面の曲率半径(単位:mm)、d(DVD)はDVDに対する情報の記録時または再生時におけるレンズ厚またはレンズ間隔(単位:mm)、d(CD)はCDに対する情報の記録時または再生時におけるレンズ厚またはレンズ間隔(単位:mm)、nはd線(588nm)での屈折力、νはd線でのアッベ数である。
表2に示すように、本実施例の対物レンズ10における第一面10a(面番号1)は、光軸AXからの高さhが1.600mmまでの内側領域11と、光軸AXからの高さhが1.600mm以上の外側領域12からなる。内側領域11は、第一のレーザー光L1および第二のレーザー光L2の双方が、対応する光ディスクの記録面近傍で良好に収束するように構成されている。具体的には、内側領域11は、該領域を透過する各レーザー光L1、L2の波面収差が0.1λ以下に抑えられるように構成される。外側領域12は、第一のレーザー光L1がDVDの記録面近傍で良好に収束するように構成されている。具体的には、外側領域12は、該領域を透過する第一のレーザー光L1の波面収差を略0にするとともに、該領域を透過する第二のレーザー光L2の波面収差が大きく発生するように構成される。つまり、外側領域12は、第二のレーザー光L2に対する開口制限機能を有する。従って、第一面10aは、以下に詳述するように、内側領域11と外側領域12とで面形状や段差構造が異なっている。
第一面10a(面番号1)および第二面10b(面番号2)の非球面形状は光軸からの高さがhとなる非球面上の座標点の非球面の光軸上での接平面からの距離(サグ量)をX(h)、非球面の光軸上での曲率(1/r)をC、円錐係数をK、4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数をA、A、A、A10、A12として、以下の式で表される。
Figure 2005202998
各非球面を規定する円錐係数と非球面係数は、表3に示される。なお、表3における表記Eは、10を基数、Eの右の数字を指数とする累乗を表している。以下に示す表においても同様である。
Figure 2005202998
表4は、第一面10aにおける内側領域11および外側領域12のそれぞれに形成される各輪帯の範囲と、第一のレーザー光L1が各輪帯を透過することにより与えられる光路長付加量を示した表である。各輪帯の範囲は、光軸AXからの高さhmin〜hmaxで表している。
Figure 2005202998
表4に示すように、内側領域11は、さらに光軸からの高さhが1.416mmまでの第一輪帯群111と、光軸からの高さhが1.416mm〜1.600mmまでの第二輪帯群112とに分けられる。第一輪帯群111は、計13の輪帯を有し、第二輪帯群112は、計9の輪帯を有する。二つの輪帯群の境界には戻り段差部BS1が形成されている。
表4に示すように、第一輪帯群111は、第一のレーザー光L1に対して−14.23λ1の光路長差(−28.46πの位相差)を与えるように構成される。また、第二輪帯群112は、第二のレーザー光L2に対して−9.00λ1の光路長差(−18.00πの位相差)を与えるように構成される。
本実施例の対物レンズ10は、内側領域11と外側領域12の境界に、第一のレーザー光L1に対して1.00λ1の光路長差(2.00πの位相差)を与えるような戻り段差部BS2を有する。
表4に示す輪帯構造を回折構造として捉えると、該回折構造は、以下の光路差関数φ(h)により表される。
Figure 2005202998
光路差関数φ(h)は、回折面(第一面10a)上での光軸からの高さhの点において、回折構造により回折されなかった場合の仮想の光線と、回折構造により回折された光線との光路長差を示す。P、P、P、P、…はそれぞれ2次、4次、6次、…の係数である。該回折構造を規定する光路差関数係数P、…は、表5に示される。なお、光路差関数φ(h)において、mは、内側領域11では第一のレーザー光L1および第二のレーザー光L2のそれぞれにおいて使用する回折次数を、外側領域12では第一のレーザー光L1において使用する回折次数を表す。λは、情報の記録または再生に使用するレーザー光の波長である。また、領域内の段差の大きさ(光路長付加量)はブレーズ波長に対して1波長分になるように設定されている。
Figure 2005202998
本実施例において、各条件式に対応する数値は以下のように設定されている。なお、位相差Δψ1および光路長差ΔOPDは、段差の内側を透過する光に対して段差の外側を透過する光の位相が進む場合を正とする。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
Figure 2005202998
Figure 2005202998
Figure 2005202998
上記数6〜数10に表した各数値から、実施例の対物レンズ10は条件式(1)〜(10)を全て満たすことがわかる。つまり、各条件式を満たす戻り段差部BS1を設けた実施例の対物レンズ10は、温度変化による球面収差の変化を抑え、樹脂製であっても、第一および第二のレーザー光を対応する光ディスクの記録面近傍に良好に収束させることが可能になる。
本実施例の対物レンズ10、および内側領域に本実施例のような戻り段差部を設けなかった比較例としての対物レンズについて、DVD使用時に該DVDの記録面近傍に形成されるスポット形状のシミュレーション結果を表6および表7に示す。表6は、光源から照射されるレーザー光の波長が設計値から10nm変化した場合のシミュレーション結果を表す。また表7は、環境温度が設計値から50℃変化した場合のシミュレーション結果を表す。なお、環境温度が設計値から50℃変化した場合、光源である半導体レーザーの特性として約10nm波長のシフトが生じることが知られている。そのため、表7に示す値は、該波長のシフトも考慮した演算結果である。
Figure 2005202998
Figure 2005202998
表6や表7に示すように、本実施例の対物レンズ10は、波長変化や温度変化があっても、スポットサイズが設計値からほとんど変化していない。つまり、本実施例の対物レンズ10は、波長や温度変化に伴う球面収差の変化に対応して、情報の記録または再生に良好なスポットを形成できるような特性を有していることがわかる。これに対して、比較例の対物レンズでは、波長および温度の変化いずれに対してもスポットサイズの変動がある。つまり、比較例の対物レンズは、上述した特性を有していない。
以上が本発明の実施形態である。なお本発明に係る光ディスク用対物レンズは、上記構成に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例によっても上記と略同様の効果を奏することができる。
例えば、上記実施形態では、内側領域11は、二つの輪帯群と各輪帯群の境界にある戻り段差部からなる輪帯構造を一組(第一輪帯群111、第二輪帯群112、戻り段差部BS1)のみ有すると説明した。しかし本発明に係る対物レンズは、該輪帯構造を複数組有しても良い。また、上記実施例において説明した輪帯の数も一例であり、内側領域11や外側領域12に設けられる輪帯の数は上記実施例に限定されるものではない。
また、外側領域の設計によって、第一のレーザー光が、第一の光ディスクD1の記録面近傍において、十分に球面収差を抑えられた状態で良好に収束しているのであれば、戻り段差部BS2は、設けなくてもよい。また、外側領域の設計によって、第二の光ディスクD2利用時に外側領域で発生する波面収差の量を適切にコントロールすることにより、単なる開口制限機能だけでなく、スポット形状の良質化やサイドローブの低減などの機能を付加することも可能である。
本発明の実施形態の光ディスク用対物レンズを搭載する光ピックアップ光学系および該光学系により情報の記録再生が行われる二種類の光ディスクを示す図である。 実施形態の光ディスク用対物レンズの一方の面を拡大して示す図である。
符号の説明
10 対物レンズ
21、22 光源
D1、D2 光ディスク
100 光ピックアップ光学系

Claims (14)

  1. 少なくとも一面の有効範囲内に、環状に形成された段差により区分された複数の輪帯を有するレンズを含み、
    第一の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第一の光ディスクと、該第一の光ディスクよりも記録密度が相対的に低くかつ前記第一の波長よりも長い第二の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第二の光ディスクと、に対して互換性を有し、
    前記段差において、前記複数の輪帯を透過した光の波面に対して位相をシフトし、該位相シフトにより得られる平均波面の集光点に生成される光スポットを利用して前記第一の光ディスクおよび前記第二の光ディスクに対する情報の記録または再生を実行する光情報記録再生装置に搭載され、
    前記少なくとも一面は、第一の方向へ前記位相をシフトする少なくとも3つ以上の段差からなる第一および第二の輪帯群、および前記第一および第二の輪帯群の境界に位置し前記第一の方向とは逆の第二の方向へ位相をシフトする戻り段差部、を備える構造を少なくとも一組有し、
    前記第一の波長の光が前記戻り段差部で与えられる位相シフトの量の絶対値|Δψ1|は、以下の条件(1)、
    Figure 2005202998
    を満たし、かつ前記第一の輪帯群によって与えられる位相シフトの量の和の絶対値または前記第二の輪帯群によって与えられる位相シフトの量の和の絶対値のうちいずれか大きい方よりも小さいことを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  2. 請求項1に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記少なくとも一面は、前記第一の波長の光および前記第二の波長の光の集光に寄与する内側領域と、前記第一の波長の光の集光にのみ寄与する外側領域とを有し、
    前記戻り段差部は、前記内側領域内に設けられていることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  3. 請求項2に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記第一の光ディスクはDVDまたはDVDと同一規格の光ディスクであり、
    前記第二の光ディスクはCDまたはCDと同一規格の光ディスクであり、
    前記位相シフトの量の絶対値|Δψ1|が以下の条件(2)、
    Figure 2005202998
    を満たすことを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  4. 請求項2または請求項3に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記内側領域と前記外側領域の境界には、前記第二の方向へ位相をシフトする段差があることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  5. 少なくとも一面の有効範囲内に、環状に形成された段差により区分された複数の輪帯を有するレンズを含み、
    第一の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第一の光ディスクと、該第一の光ディスクよりも記録密度が相対的に低くかつ前記第一の波長よりも長い第二の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第二の光ディスクと、に対して互換性を有し、
    前記段差において、前記複数の輪帯を透過した光に対して光路長差を付与し、前記レンズを透過した光により生成される光スポットを利用して前記第一の光ディスクおよび前記第二の光ディスクに対する情報の記録または再生を実行する光情報記録再生装置に搭載され、
    前記少なくとも一面は、第一の方向へ光路長差を与える少なくとも3つ以上の段差からなる第一および第二の輪帯群、および前記第一および第二の輪帯群の境界に位置し前記第一の方向とは逆の第二の方向へ光路長差を与える戻り段差部、を備える構造を少なくとも一組有し、
    前記第一の波長の光が前記戻り段差部で与えられる光路長差の絶対値|ΔOPD|は、前記第一の波長をλ1とすると以下の条件(3)、
    Figure 2005202998
    を満たし、かつ前記第一の輪帯群によって与えられる光路長差の和の絶対値または前記第二の輪帯群によって与えられる光路長差の和の絶対値のうちいずれか大きい方よりも小さいことを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  6. 請求項5に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記少なくとも一面は、前記第一の波長の光および前記第二の波長の光の集光に寄与する内側領域と、前記第一の波長の光の集光にのみ寄与する外側領域とを有し、
    前記戻り段差部は、前記内側領域内に設けられていることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  7. 請求項6に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記第一の光ディスクはDVDまたはDVDと同一規格の光ディスクであり、
    前記第二の光ディスクはCDまたはCDと同一規格の光ディスクであり、
    前記光路長差の絶対値|ΔOPD|は、さらに以下の条件(4)、
    Figure 2005202998
    を満たすことを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  8. 請求項6または請求項7に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記内側領域と前記外側領域の境界には、前記第二の方向へ光路長差を与える段差があることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  9. 少なくとも一面の有効範囲内に、環状に形成された微細な段差からなる回折構造を有するレンズを含み、
    第一の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第一の光ディスクと、該第一の光ディスクよりも記録密度が相対的に低くかつ前記第一の波長よりも長い第二の波長の光によって情報の記録または再生が行われる第二の光ディスクと、に対して互換性を有し、
    前記回折構造は、前記第一の波長の光が前記第一の光ディスクの記録面上に、前記第二の波長の光が前記第二の光ディスクの記録面上に、それぞれ良好に集光させる機能を有し、
    前記少なくとも一面は、光軸に近い側から順に少なくとも第一輪帯群、第二輪帯群に区分されており、
    第i輪帯群と第(i+1)輪帯群の境界位置の光軸からの高さをh、第i輪帯群の回折構造で付加される光路長付加量を数1に示すような光軸からの高さhの関数φ(h)、
    Figure 2005202998
    但し、P0i、P2i、P4i、…はそれぞれ第i輪帯群における光路長付加量に関する0次、2次、4次、…の係数を、
    mは情報の記録または再生に利用する回折光の次数を、それぞれ表す。
    で表すと、以下の条件(5)から条件(7)、または、条件(5)と条件(8)と条件(9)、
    Figure 2005202998
    Figure 2005202998
    Figure 2005202998
    但し、i=0のときは、hi−1=0とする。
    Figure 2005202998
    Figure 2005202998
    を満たすことを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  10. 請求項9に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記面は、前記第一の波長の光および前記第二の波長の光の集光に寄与する内側領域と、前記第一の波長の光の集光にのみ寄与する外側領域とを有し、
    前記境界位置は、前記内側領域内に設けられていることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  11. 請求項5に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記第一の光ディスクはDVDまたはDVDと同一規格の光ディスクであり、
    前記第二の光ディスクはCDまたはCDと同一規格の光ディスクであり、
    以下の条件(10)、
    Figure 2005202998
    をさらに満たすことを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  12. 請求項9または請求項11に記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記内側領域と前記外側領域の境界には、前記境界位置で与えられる光路長差の方向と同一方向に光路長差を与える段差があることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記内側領域を透過した前記第一の波長の光の前記第一の光ディスクの記録面近傍で発生する波面収差が±0.1λ以下であることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
  14. 請求項1から請求項13のいずれかに記載の光ディスク用対物レンズにおいて、
    前記対物レンズは1枚構成であることを特徴とする光ディスク用対物レンズ。
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