JP2005044467A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対物レンズと光ディスクとの間の作動距離を設定する。
【解決手段】第1光記録媒体と、第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体と、第2光記録媒体よりも記録密度が低い第3光記録媒体と、第1〜第3光記録媒体を適宜組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを開口数(NA)が0.75以上に設定された対物レンズにより選択的に記録又は再生する際、対物レンズは下記の式を満たす。
t < a・f+b
但し、t:対物レンズの軸上厚さ、f:対物レンズの焦点距離、a:係数、b:定数
とした時に、係数a,定数bは、a=2.02,b=−1.94、又は、a=2.08,b=−1.84、もしくは、a=2.11,b=−1.77
【選択図】図10

Description

本発明は、基板厚さの異なる少なくとも2種類以上の光記録媒体を開口数(NA)が0.75以上の対物レンズを用いて選択的に記録又は再生する際に、対物レンズが各光記録媒体に衝突しないように基板厚さがより厚い光記録媒体に対して作動距離を設定した光ピックアップ装置に関するものである。
一般的に、円盤状の光ディスクやカード状の光カードなどの光記録媒体は、映像情報とか音声情報やコンピュータデータなどの情報信号を透明基板上で螺旋状又は同心円状に形成したトラックに高密度に記録し、且つ、記録済みのトラックを再生する際に所望のトラックを高速にアクセスできることから多用されている。
この種の光記録媒体となる光ディスクとして例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などは既に市販されているが、最近になって光ディスクに対してより一層高密度化を図るために、CD,DVDよりも情報信号を超高密度に記録又は再生できる超高密度光ディスク(Blu−ray Disc)の開発が盛んに行われている。
まず、上記したCDは、従来、波長が780nm前後のレーザー光を開口数(NA)=0.45程度の対物レンズで絞り込んだレーザービームをディスク基板に照射して、ディスク基板のレーザービーム入射面から略1.2mm隔てた信号面上に情報信号を記録又は再生している。
また、上記したDVDは、従来、波長が650nm前後のレーザー光を開口数(NA)=0.6程度の対物レンズで絞り込んだレーザービームをディスク基板に照射して、ディスク基板のレーザービーム入射面から略0.6mm隔てた信号面上に情報信号を記録又は再生している。この際、DVDの記録容量はCDよりも6〜8倍高めてディスク基板の直径が12cmの時に片面で4.7GB(ギガバイト)程度である。
また、上記した超高密度光ディスクは、波長が450nm以下のレーザー光を開口数(NA)=0.75以上の対物レンズで絞り込んだレーザービームをディスク基板に照射して、レーザービーム入射面から略0.05mm〜0.15mm隔てた信号面上に情報信号を記録又は再生できるように開発が進められている。この際、超高密度光ディスクの記録容量はディスク基板の直径が12cmの時に片面で25GB(ギガバイト)前後である。
ところで、レーザービーム入射面から信号面までのディスク基板厚さが異なる3種類の光ディスクを記録又は再生する光ピックアップ装置がある(例えば、非特許文献1参照)。
「次世代光ディスク技術を徹底解剖する(第2回)」 日経エレクトロニクス 2003.5.12号 131頁〜133頁
上記した非特許文献1には、ディスク基板厚さが異なる3種類の光ディスクを記録又は再生する光ピックアップ装置の従来例として、対物レンズを2個用いた2レンズ方式(韓国Samsung Electonics Co.Ltd.の例)と、対物レンズを1個用いた1レンズ方式(韓国LG Electonics Inc.の例)とが開示されている。
ところで、非特許文献1に開示された上記した2レンズ方式では、CD/DVD兼用対物レンズとBlu−ray Disc用対物レンズとを同じ基台内に並べて配置しており、この例によればBlu−ray Discに特有の光学的な調整をCD/DVD系に対して独立して行えることができるものの、一つのアクチュエーターで両対物レンズをそれぞれフォーカス方向及びトラッキング方向に制御しているので、一つのアクチュエーターの可動部重量が重くなり、高転送レートに対応した高帯域のアクチュエーターを実現することが極めて難しい上に、対物レンズを2個使うために、コスト的にも問題である。
一方、非特許文献1に開示された上記した1レンズ方式では、対物レンズと各光ディスクとの間に設定される作動距離を確保するために1枚構成で開口数(NA)が0.85と高い対物レンズを用いているものの、各光ディスクに対する各作動距離についての具体的な数値例が何等示されていない。
そこで、基板厚さの異なる少なくとも2種類以上の光記録媒体を開口数(NA)が0.75以上の対物レンズを用いて選択的に記録又は再生する際に、対物レンズが各光記録媒体に衝突しないように基板厚さがより厚い光記録媒体に対して作動距離を設定した光ピックアップ装置が望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1の発明は、第1光記録媒体と、前記第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体と、前記第2光記録媒体よりも記録密度が低い第3光記録媒体と、第1〜第3光記録媒体を適宜組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に記録又は再生する光ピックアップ装置において、
前記第1光記録媒体に対応して第1レーザー光を出射させる第1レーザー光源と、
前記第2光記録媒体に対応して前記第1レーザー光よりも波長が長い第2レーザー光を出射させる第2レーザー光源と、
前記第3光記録媒体に対応して前記第2レーザー光よりも波長が長い第3レーザー光を出射させる第3レーザー光源と、
第1光記録媒体用として開口数(NA)が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する第1,第2面のうち少なくとも一方の面が非球面に形成されて、第1〜第3レーザー光を前記第1〜第3光記録媒体の各信号面に集光させる対物レンズとを少なくとも備えてなり、
前記対物レンズは下記の式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置である。
t < a・f+b 但し、 t: 対物レンズの軸上厚さ f: 対物レンズの焦点距離 a: 係数 b: 定数 とした時に、係数a,定数bは、a=2.02,b=−1.94、又は、a=2.08,b=−1.84、もしくは、a=2.11,b=−1.77
また、第2の発明は、第1光記録媒体と、前記第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体と、第1,第2光記録媒体を組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に記録又は再生する光ピックアップ装置において、
前記第1光記録媒体に対応して第1レーザー光を出射させる第1レーザー光源と、
前記第2光記録媒体に対応して前記第1レーザー光よりも波長が長い第2レーザー光を出射させる第2レーザー光源と、
第1光記録媒体用として開口数(NA)が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する第1,第2面のうち少なくとも一方の面が非球面に形成されて、第1,第2レーザー光を前記第1,第2光記録媒体の各信号面に集光させる対物レンズとを少なくとも備えてなり、
前記対物レンズは下記の式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置である。
t < a・f+b 但し、 t: 対物レンズの軸上厚さ f: 対物レンズの焦点距離 a: 係数 b: 定数 とした時に、係数a,定数bは、a=2.15,b=−1.62、又は、a=2.23,b=−1.5、もしくは、a=2.28,b=−1.45
本発明に係る光ピックアップ装置において、請求項1記載によると、第1光記録媒体と、第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体と、第2光記録媒体よりも記録密度が低い第3光記録媒体と、第1〜第3光記録媒体を適宜組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを開口数(NA)が0.75以上に設定された対物レンズにより選択的に記録又は再生する際、対物レンズが下記の式を満たして、 t < a・f+b 但し、 t: 対物レンズの軸上厚さ f: 対物レンズの焦点距離 a: 係数 b: 定数 とした時に、a=2.02,b=−1.94の場合に対物レンズと第3光記録媒体との間に設定される作動距離を0.4mm以上確保でき、又は、a=2.08,b=−1.84、の場合に対物レンズと第3光記録媒体との間に設定される作動距離を0.3mm以上確保でき、もしくは、a=2.11,b=−1.77の場合に対物レンズと第3光記録媒体との間に設定される作動距離を0.25mm以上確保できるので、対物レンズが第1〜第3光記録媒体に衝突しなくなり、対物レンズ及び第1〜第3光記録媒体を傷付けることなく光ピックアップ装置の品質,信頼性向上に寄与できる。
また、請求項2記載によると、第1光記録媒体と、第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体と、第1,第2光記録媒体を組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを開口数(NA)が0.75以上に設定された対物レンズにより選択的に記録又は再生する際、対物レンズが下記の式を満たして、 t < a・f+b 但し、 t: 対物レンズの軸上厚さ f: 対物レンズの焦点距離 a: 係数 b: 定数 とした時に、a=2.02,b=−1.94の場合に対物レンズと第2光記録媒体との間に設定される作動距離を0.4mm以上確保でき、又は、a=2.08,b=−1.84、の場合に対物レンズと第2光記録媒体との間に設定される作動距離を0.3mm以上確保でき、もしくは、a=2.11,b=−1.77の場合に対物レンズと第2光記録媒体との間に設定される作動距離を0.25mm以上確保できるので、対物レンズが第1,第2光記録媒体に衝突しなくなり、対物レンズ及び第1,第2光記録媒体を傷付けることなく光ピックアップ装置の品質,信頼性向上に寄与できる。
以下に本発明に係る光ピックアップ装置の一実施例を図1乃至図12を参照して詳細に説明する。
本発明に係る光ピックアップ装置では、基板厚さの異なる少なくとも2種類以上の光記録媒体を開口数(NA)が0.75以上の対物レンズを用いて選択的に記録又は再生する際に、基板厚さの異なりにより発生する球面収差を補正しながら対物レンズが各光記録媒体に衝突しないように基板厚さがより厚い光記録媒体に対して作動距離を設定したことを特徴とするものである。
図1は本発明に係る光ピックアップ装置の全体構成を示した図である。
図1に示した如く、本発明に係る光ピックアップ装置10Aは、波長λ1が450nm以下の第1レーザー光L1により情報信号を超高密度に記録又は再生する第1光記録媒体(以下、超高密度光ディスクと記す)1と、波長λ2が第1レーザー光L1の波長λ1より長く650nm前後の第2レーザー光L2により情報信号を高密度に記録又は再生する第2光記録媒体(以下、DVDと記す)2と、波長λ3が第2レーザー光L2の波長λ2より長く780nm前後の第3レーザー光L3により情報信号を記録又は再生する第3光記録媒体(以下、CDと記す)3と、第1〜第3光記録媒体1〜3を適宜組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に適用可能に開発したものである。
尚、第1〜第3光記録媒体1〜3を適宜組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体としては、第1光記録媒体と第2光記録媒体との組み合わせとか、第1光記録媒体と第3光記録媒体との組み合わせとか、第2光記録媒体と第3光記録媒体との組み合わせとかがあり、これらの組み合わせ型光記録媒体は合計のディスク基板厚さが略1.2mmに形成されるものであるが、以下の説明では個々の光記録媒体について詳述し、組み合わせ型光記録媒体の場合はその応用であるので説明は省略する。
また、以下の説明では、第1〜第3光記録媒体1〜3として、円盤状の光ディスクに適用した場合について説明するが、これに限ることなく、カード状の光記録媒体であっても良い。
そして、上記した第1〜第3光記録媒体1〜3は、光ディスク駆動装置5内に回転自在に設けたスピンドルモータ6の軸に固着したターンテーブル7上に選択的に装着されるようになっている。
ここで、上記した超高密度光ディスク(Blu−ray Disc)1は、レーザービーム入射面1aと信号面1bとの間のディスク基板厚さd1が略0.05mm〜0.15mmに薄く設定されて、この上に補強板を貼り合せて合計厚さが厚く形成されており、この合計厚さは例えば略1.2mmである。
また、DVD(Digital Versatile Disc)2は、レーザービーム入射面2aと信号面2bとの間のディスク基板厚さd2が超高密度光ディスク1よりも厚く略0.6mmに設定されて、この上に略0.6mmの補強板を貼り合せて合計厚さが略1.2mmに形成されている。
また、CD(Compact Disc)3は、レーザービーム入射面3aと信号面3bとの間のディスク基板厚さd3がDVD2よりも厚く略1.2mmに設定されている。
尚、この実施例では、超高密度光ディスク1,DVD2,CD3の各ディスク基板厚さd1,d2,d3が、例えば0.1mm,0.6mm,1.2mmにそれぞれ設定されているものとする。
また、超高密度光ディスク1のレーザービーム入射面1a又はDVD2のレーザービーム入射面2aもしくはCD3のレーザービーム入射面3aの下方には、本発明に係る光ピックアップ装置10Aが各光ディスク1,2,3の径方向に移動自在に設けられている。
上記した本発明に係る光ピックアップ装置10A内には、超高密度光ディスク1に対応して波長λ1が450nm以下の第1レーザー光L1を出射するための第1レーザー光源(以下、青色半導体レーザーと記す)11と、DVD2に対応して波長λ2が650nm前後の第2レーザー光L2を出射するためにDVD用集積デバイス30内の第2レーザー光源(以下、赤色半導体レーザーと記す)31と、CD3に対応して波長λ3が780nm前後の第3レーザー光L3を出射するためにCD用集積デバイス40内の第3レーザー光源(以下、赤外半導体レーザーと記す)41とが設けられている。
尚、この実施例では、青色半導体レーザー11から出射される第1レーザー光L1の波長λ1は例えば405nmに設定され、また、赤色半導体レーザー31から出射される第2レーザー光L2の波長λ2は例えば660nmに設定され、更に、赤外半導体レーザー41から出射される第3レーザー光L3の波長λ3は例えば780nmに設定されているものとする。
まず、超高密度光ディスク1に対応する青色半導体レーザー11側について説明すると、青色半導体レーザー11から出射した波長λ1=405nmの第1レーザー光L1は直線偏光の発散光であり、この発散光が回折格子(グレーティング)12に入射され、この回折格子12内に形成された凹凸状格子(図示せず)のピッチと傾斜の角度に応じて0次回折光と±1次回折光とからなる3本のビーム(以下、3ビームと記す)に分離された後に、3ビームが偏光ビームスプリッタ13に入射される。
尚、この実施例では、回折格子12により3ビームを生成しているが、回折格子12を設けない構成もあり、この場合には青色半導体レーザー11から出射された第1レーザー光L1を1ビームのままで偏光ビームスプリッタ13に直接入射させれば良い。
上記した偏光ビームスプリッタ13は、回折格子12からの3ビームを透過させ、且つ、後述する超高密度光ディスク1からの反射光を反射させて略90°方向を転じさせるために偏光性を有する半透過反射膜13aが膜付けされている。
この後、偏光ビームスプリッタ13内の半透過反射膜13aを透過した第1レーザー光L1による3ビームは、コリメーターレンズ14で平行光に変換されて、球面収差補正手段15に入射される。
上記した球面収差補正手段15は、超高密度光ディスク1のディスク基板厚さd1のバラツキなどに伴って青色半導体レーザー11と超高密度光ディスク1の信号面1bとの間に配置された光学系によって発生する球面収差を補正するものであり、青色半導体レーザー11側に設けた凹レンズ(負レンズ)15Aと、後述の対物レンズ20側に設けた凸レンズ(正レンズ)15Bと、凸レンズ15Bを光軸方向に沿って変位させるアクチュエータ15Cとから構成されている。そして、凸レンズ15Bをアクチュエータ15Cによって凹レンズ15Aに対して光軸方向に変位させ、凹レンズ15Aと凸レンズ15Bとの間隔を制御して、対物レンズ20に入射する3ビームの平行度を調整して、対物レンズ20の倍率誤差による球面収差を発生させて他の球面収差と相殺することで球面収差が零になるように補正するものである。尚、凹レンズ(負レンズ)15Aを凸レンズ15Bに対して光軸方向に変位させる方法でも良い。
尚更に、球面収差補正手段として、この実施例では凹レンズ15Aと凸レンズ15Bとアクチュエータ15Cとの組み合わせを用いたが、これに代えて液晶素子などを用いた波面変調素子を適用することも可能である。
この後、球面収差補正手段15を通った第1レーザー光L1による3ビームは、波長板16,第1ダイクロイックプリズム17を順に通過する。上記した波長板16は、第1レーザー光L1による3ビームに対して略1/4波長(90°)の位相差を与えるものである。また、上記した第1ダイクロイックプリズム17は、青色半導体レーザー11から出射された波長λ1=405nmの第1レーザー光L1を透過させる一方、赤色半導体レーザー31から出射された波長λ2=660nmの第2レーザー光L2及び赤外半導体レーザー41から出射された波長λ3=780nmの第3レーザー光L3に対して反射させて略90°方向を転じさせるために波長選択性を有する半透過反射膜17aが膜付けされている。
この後、第1ダイクロイックプリズム17内の半透過反射膜17aを透過した第1レーザー光L1による3ビームは、レンズホルダ18内の下方部位に取り付けた波面変換素子19で回折されることなく平行光のままで直進してレンズホルダ18内の上方部位に取り付けた対物レンズ20に入射し、この対物レンズ20で絞り込んだ第1レーザービーム(3ビーム)が超高密度光ディスク1のレーザー入射面1aから入射して信号面1bに集光される。
上記した波面変換素子19は、内部に回折構造(図示せず)が形成され且つレンズホルダ18内で対物レンズ20と光軸を一致させて取り付けられており、青色半導体レーザー11から出射された波長λ1=405nmの第1レーザー光L1を回折せずに平行光のまま直進して対物レンズ20に入射させる一方、赤色半導体レーザー31から出射された波長λ2=660nmの第2レーザー光L2に対して対物レンズ20への開口数(NA)を0.6程度に制限しながら回折した拡散光を対物レンズ20に入射させ、更に、赤外半導体レーザー41から出射された波長λ3=780nmの第3レーザー光L3に対して対物レンズ20への開口数(NA)を0.45程度に制限しながら回折して第2レーザー光L2よりも強い拡散度を持った拡散光を対物レンズ20に入射させるものである。
ここで、上記した波面変換素子19は、フレネルレンズに近い効果を有する素子であるが、通常のレンズ作用に加えて、球面収差を補正する作用を付随的に持つように設計することもできる。波面変換素子19の構造としては、バイナリー型の構造、あるいは、階段状回折構造として、階段の1ステップを波長が405nmの第1レーザー光L1の整数倍の光路長の差に近い深さにし、波長が660nmの第2レーザー光L2においては、レンズ作用を有するような構造を持つもので構成することができる。
この際、波長が660nmの第2レーザー光L2及び波長が780nmの第3レーザー光L3は波面変換素子19に平行光で入射させられるのみならず、拡散光で入射するように設定することも可能である。拡散光で入射させた場合は、素子の回折構造のピッチを広げる効果がある。また、650nmと780nmで各々適切な光束の拡散度に設定するために、両者の素子への入射光を異ならせることが有効である。
また、波長違いを用いた回折構造の機能の差を用いた波面変換素子に加えて、各波長での偏光方向の違いを用いた、偏光依存性の素子(例えば液晶)を用いた素子を適用することも可能である。
また、上記した対物レンズ20は、超高密度光ディスク用として開口数が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する第1,第2面20a,20bのうち少なくとも一方の面が非球面に形成されているものであるが、この実施例では開口数(NA)が0.85でアプラナートな特性、又は、アプラナートに近い特性を持った単玉レンズを用いている。尚、ここで言うアプラナートとは、軸上の球面収差を完全に補正しつつ正弦条件(軸外でコマ収差を発生しない条件)を満足したものである。
また、レンズホルダ18の外周にはフォーカスコイル21とトラッキングコイル22とが一体的に取り付けられ、且つ、レンズホルダ18の外周に固着させた不図示の複数本のサスペンションワイヤを介してレンズホルダ18と一体に対物レンズ20を超高密度光ディスク1又はDVD2もしくはCD3に対してフォーカス方向とトラッキング方向とに制御可能になっている。
この後、対物レンズ20で絞り込んだ第1レーザービーム(3ビーム)を超高密度光ディスク1のレーザービーム入射面1aから入射させて信号面1b上に集光し、第1レーザービームによって信号面1bへの再生、記録、または消去が行われる。
更にこの後、超高密度光ディスク1の信号面1bで反射された第1レーザービームによる戻りの第1反射光は、上記とは逆に対物レンズ20に再入射して、波面変換素子19,第1ダイクロイックプリズム17,波長板16,球面収差補正手段15,コリメーターレンズ14を順に通過して、偏光ビームスプリッタ16内の偏光性を有する半透過反射膜16aで反射されて略90°方向を転じた後にシリンドリカルレンズ23を介して第1光検出器24に集光する。そして、第1光検出器24で超高密度光ディスク1の信号面1bを再生した時のトラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号,メインデータ信号を検出している。
次に、DVD2に対応する赤色半導体レーザー31側について説明すると、DVD用集積デバイス30内の赤色半導体レーザー31から出射した波長λ2=660nmの第2レーザー光L2は直線偏光の発散光であり、この発散光がホログラム素子32を通過する。この際、DVD用集積デバイス30は、赤色半導体レーザー31と、この赤色半導体レーザー31の上方に設置したホログラム素子32と、赤色半導体レーザー31の右方に設置した第2光検出器33とを不図示の半導体基板上で一体化したものである。
この後、ホログラム素子32を通過した第2レーザー光L2は、第2ダイクロイックプリズム25を透過してコリメータレンズ26で平行光となる。この際、第2ダイクロイックプリズム25は、赤色半導体レーザー31から出射された波長λ2=660nmの第2レーザー光L2を透過させる一方、赤外半導体レーザー41から出射された波長λ3=780nmの第3レーザー光L3に対して反射させて略90°方向を転じさせるために波長選択性を有する半透過反射膜25aが膜付けされている。
更に、コリメータレンズ26を通った第2レーザー光L2は、第1ダイクロイックプリズム17内の波長選択性を有する半透過反射膜17aで反射されて略90°光線方向を転じた後、波面変換素子19によって第2レーザー光L2に対して対物レンズ20への開口数(NA)が0.6相当になるように開口を制限され且つ第2レーザー光L2を回折して、1次回折光が拡散光となって対物レンズ20に入射され、第2レーザー光L2を対物レンズ20で絞り込んだ第2レーザービームをDVD2のレーザービーム入射面2aから入射させて信号面2b上に集光し、第2レーザービームによってDVD2の信号面2bへの再生、記録、または消去が行われる。
更にこの後、DVD2の信号面2bで反射された第2レーザービームによる戻りの第2反射光は、上記とは逆に対物レンズ20に再入射し、波面変換素子19を経て第1ダイクロイックプリズム17内の半透過反射膜17aで反射されて略90°光線方向を転じた後、コリメータレンズ26,第2ダイクロイックプリズム25内の半透過反射膜25aを順に通過して、ホログラム素子32によって回折されて、第2光検出器33に集光する。そして、第2光検出器33でDVD2の信号面2bを再生した時のトラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号,メインデータ信号を検出している。
次に、CD3に対応する赤外半導体レーザー41側について説明すると、CD用集積デバイス40内の赤外半導体レーザー41から出射した波長λ3=780nmの第3レーザー光L3は直線偏光の発散光であり、この発散光がホログラム素子42を通過する。この際、CD用集積デバイス40は、前記したDVD用集積デバイス30と同様な構成であり、赤外半導体レーザー41と、この赤外半導体レーザー41の上方に設置したホログラム素子42と、赤外半導体レーザー41の右方に設置した第3光検出器43とを不図示の半導体基板上で一体化したものである。
この後、ホログラム素子42を通過した第3レーザー光L3は、第2ダイクロイックプリズム25内の波長選択性を有する半透過反射膜25aで反射されて略90°光線方向を転じた後、コリメータレンズ26で平行光とされ、更に、第1ダイクロイックプリズム17内の半透過反射膜17aで反射されて略90°光線方向を転じた後、波面変換素子19によって第3レーザー光L3に対して対物レンズ20への開口数(NA)が0.45相当になるように開口を制限され且つ第3レーザー光L3を回折して、1次回折光が第2レーザー光L2よりも強い拡散度を持った拡散光となって対物レンズ20に入射され、第3レーザー光L3を対物レンズ20で絞り込んだ第3レーザービームをCD3のレーザービーム入射面3aから入射させて信号面3b上に集光し、第3レーザービームによってCD3の信号面3bへの再生、記録、または消去が行われる。
更にこの後、CD3の信号面3bで反射された第3レーザービームによる戻りの第3反射光は、上記とは逆に対物レンズ20に再入射し、波面変換素子19を経て第2ダイクロイックプリズム17内の半透過反射膜17aで反射されて略90°光線方向を転じた後、コリメータレンズ26を経て、第2ダイクロイックプリズム25の波長選択性を有する半透過反射膜25aで反射されて90°光線方向を転じ、ホログラム素子42によって回折されて、第3光検出器43に集光する。そして、第3光検出器43でCD3の信号面3bを再生した時のトラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号,メインデータ信号を検出している。
次に、本発明に係る光ピックアップ装置10Aを一部変形させた変形例について図2を用いて簡略に説明する。 図2は本発明に係る光ピックアップ装置を一部変形させた変形例の光ピックアップ装置の全体構成を示した図である。
図2に示した変形例の光ピックアップ装置10Bは、先に図1を用いて説明した光ピックアップ装置10Aの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材に対しては同一の符号を付して図示し、光ピックアップ装置10Aに対して異なる点のみについて説明する。
図2に示した如く、変形例の光ピックアップ装置10Bでは、波長λ1が450nm以下の第1レーザー光L1により情報信号を超高密度に記録又は再生する第1光記録媒体(以下、超高密度光ディスクと記す)1と、波長λ2が第1レーザー光L1の波長λ1より長く650nm前後の第2レーザー光L2により情報信号を高密度に記録又は再生する第2光記録媒体(以下、DVDと記す)2と、第1,第2光記録媒体1,2を組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に適用可能に開発したものである。尚、第1,第2光記録媒体を組み合わせた組み合わせ型光記録媒体は合計のディスク基板厚さが略1.2mmに形成されているものである。
上記した変形例の光ピックアップ装置10B内には、超高密度光ディスク1と、DVD2とを選択的に記録又は再生するために、青色半導体レーザー11と赤色半導体レーザー31とが設けられているものの、CD3には対応していないために、これに伴って、図1に示したCD用集積デバイス40と、第2ダイクロイックプリズム25が削除されている。また、第1ダイクロイックプリズム17内に膜付けした波長選択性を有する半透過反射膜17aは、青色半導体レーザー11から出射された波長λ1=405nmの第1レーザー光L1を透過させる一方、赤色半導体レーザー31から出射された波長λ2=660nmの第2レーザー光L2に対して反射させて略90°方向を転じさせるようになっている。
従って、DVD用集積デバイス30内に設けた赤色半導体レーザー31からの第2レーザー光L2は、コリメータレンズ26に直接入射するようになっている点が前記した光ピックアップ装置10Aに対して異なっている。
上記した変形例では2種類の光ディスク1,2だけに対応しているために、3種類の光ディスク1,2,3に対応するよりコスト的に安価に構成できる。
ここで、上記構成による光ピックアップ装置10A(又は10B)を用いて、ディスク基板厚さが異なる3種類(又は2種類)の光ディスク1〜3(又は1〜2)を下位互換性を保って選択的に記録又は再生するにあたって、検討すべき課題は2つあり、第1の課題は、ディスク基板厚さの違いにより発生する球面収差に対応することであり、また、第2の課題は、ディスク基板厚さがより厚い光ディスクを記録又は再生する場合に一つの対物レンズと光ディスクとの間に設定される作動距離が短くなることである。
まず、上記した第1の課題となる球面収差について説明すると、3種類(又は2種類)の光ディスク1〜3(又は1〜2)に対して下位互換性を保って球面収差を補正する方法には、有限補正法と、波面補正法と、有限補正法と波面補正法とを組み合わせた方法とがある。
上記した有限補正法は、先に図1で説明した球面収差補正手段15により対物レンズ20の結像倍率を変えて倍率誤差による球面収差を発生させて相殺させるものである。
また、上記した波面補正法は、光ディスクによる球面収差を相殺するか又は減じることができる波面を液晶などにより発生させて補正を行うものである。
また、上記した組み合わせた方法は、有限補正法において残留した球面収差を更に波面補正法により補正を行うものである。
この際、下位互換においては、レーザー光の波長も異なっているのが通例であるから、レーザー光の波長の違いによる球面収差も考慮の上、実際の光学系は設計される。更に、下位互換の場合は、光ディスクの種類に応じて対物レンズ20への開口数(NA)が異なっている。従って、波長選択性の開口制限手段などにより、超高密度光ディスク1よりも記録密度が低いDVD2,CD3を記録又は再生する場合に開口数を小さく設定している。また更に、球面収差の補正の程度は、完全に補正をする場合から、レーザー光の波長をλとした時にマレシャルの基準値(0.07λ・rms)以上の収差が残留する場合まで、様々である。
以上説明した光ピックアップ装置10A(又は10B)は一例であって、具体的には異なった構成であっても、同様な機能を付与させた光ピックアップ装置を構成できる。また、各波長の分離は、波長の差に加えて、偏光の違いを利用することも可能である。
対物レンズ20への開口制限に関しては、必要な開口数(NA)の内側のみに回折構造をつけることで実現できるが、この他に、不要な外側には、波長により透過率が実質的に変化するコーティングあるいは回折構造で実現することもできる。
次に、第2の課題となる作動距離(Working Distance)について図3〜図12を用いて説明する。
図3は、超高密度光ディスク1の差動距離WD1と、DVD2の差動距離WD2と、CD3の差動距離WD3とを説明するために模式的に示した図、
図4は球面収差に対して波面補正法を適用して差動距離を算出する方法を説明するために模式的に示した図、
図5は有限補正法の場合のように、有限距離になる物点を有限倍率で結像した時の対物レンズ単体の結像関係を模式的に示した図、
図6は球面収差に対して有限補正法を適用して差動距離を算出する方法を説明するために模式的に示した図、
図7は対物レンズの厚さと焦点距離とを可変した時に、有限補正法を適用して超高密度光ディスクに対する差動距離を計算した結果を示した図、
図8は対物レンズの厚さと焦点距離とを可変した時に、有限補正法を適用してDVDに対する差動距離を計算した結果を示した図、
図9は対物レンズの厚さと焦点距離とを可変した時に、有限補正法を適用してCDに対する差動距離を計算した結果を示した図、
図10はDVDに対する差動距離の確保条件を示した図、
図11はCDに対する差動距離の確保条件を示した図、
図12は対物レンズをメニスカス形状に形成した場合を示した図である。
上記した作動距離(Working Distance)は、一つの対物レンズ20を超高密度光ディスク用として設計する際に重要なファクターとなるものであり、とくに、超高密度光ディスク用としてアプラナートな特性を持って設計した一つの対物レンズ20を用いて複数の光ディスク1〜3を記録又は再生する際に、ディスク基板厚さが厚くなるに従って作動距離が短くなるので、これに伴って対物レンズ20がディスク基板厚さがより厚い光ディスクに衝突する危険性が増加するという問題が生じる。
即ち、図3に示した如く、レーザービーム入射面1aから信号面1bまでのディスク基板厚さd1が0.1mmである超高密度光ディスク1と、レーザービーム入射面2aから信号面2bまでのディスク基板厚さd2が0.6mmであるDVD2と、レーザービーム入射面3aから信号面3bまでのディスク基板厚さd3が1.2mmであるCD3とをタンーンテーブル7上に選択的にそれぞれ装着した場合、超高密度光ディスク用として設計した対物レンズ20の第2面20bと超高密度光ディスク1のレーザービーム入射面1aとの間に設定される作動距離はWD1となり、また、対物レンズ20の第2面20bとDVD2のレーザービーム入射面2aとの間に設定される作動距離はWD2となり、更に、対物レンズ20の第2面20bとCD3のレーザービーム入射面3aとの間に設定される作動距離はWD3となり、且つ、各作動距離の寸法関係はWD1>WD2>WD3の順となる。
ここで、作動距離は、光ディスク(1,2,3)をターンテーブル7上にチャッキングした時に生じる厚み方向の取り付け誤差と、光ディスクの面ぶれとを足し合わせた量よりも充分に長いことが理想である。しかしながら、現実には、光学設計的制約により作動距離を長く設定することは困難であり、さらに、小型化(大きくすれば、当然作動距離は長くなる)の要請からも限度がある。そこで、実用上、ディスク基板厚さの異なる各光ディスク1,2,3に対して問題を生じ得ない、最小限の長さの作動距離を明確にすることが重要である。
まず、光ディスクの規格数値から見ると、CDでの最大の面ぶれは約0.6mmであり、DVDでの最大の面ぶれは約0.35mm程度である。
この際、対物レンズ20が光ディスク(1,2,3)に対して最も衝突する危険性が高いのは、フォーカスサーボの引き込み時である。フォーカスサーボの引き込みを、リードイン信号の存在する光ディスクの最内周付近で行うことを考えると、最内周では光ディスクの面ぶれは小さく、ほとんどの場合0.25mm以下である。光ディスクのターンテーブル7へのチャッキングによる取り付け誤差の増加分を含んでも、0.3mm以下に収まる。更に、ターンテーブル7の光ディスク取り付け面7aとの間の機械的寸法公差に対して0.1mmの余裕を取ったとしても、0.4mm以下に収まる。
そこで、作動距離としては、複数の光ディスク(1〜3)のうちでディスク基板厚さがより厚い光ディスクの内周領域において、少なくとも0.25mm以上が望まれ、望ましくは0.3mm以上、より望ましくは0.4mm以上を確保することが目標となる。
一方、光ディスクの外周領域における面ぶれは、内周領域の値より大きくなるが、フォーカスサーボが作動している限り、対物レンズ20が光ディスクの外周領域に衝突することは無いので、問題は生じない。
ここで、ディスク基板厚さがより厚い光ディスクを記録又は再生する場合の作動距離の減少について述べる。
一般的に、作動距離の減少は、前記した波面補正法で大きく、前記した有限補正法において小さい。この理由は、波面補正法の場合、対物レンズ20への入射光は図4に示したように常に略平行光である。従って、球面収差に対して波面補正法を適用した作動距離WDは、光ディスクのディス基板厚さdと、光ディスクの屈折率nに対応した光学長d/nにより、下記の(1)式に従って短くなり、この様子を図4に示す。
作動距離WD=(バックフォーカス距離BFD)−(光学長d/n) ……(1)
上記した(1)式に基づいて波面補正法の場合の具体例を説明すると、ディスク基板厚さd1=0.1mm,屈折率n=1.6の超高密度光ディスク1で、図3に示した作動距離WD1が0.8mmの対物レンズ20を用いた場合に、ディスク基板厚さd2=0.6mm,屈折率n=1.58のDVD2では図3に示した作動距離WD2が0.483mmとなり、また、ディスク基板厚さd3=1.2mm,屈折率n=1.57のCD3では図3に示した作動距離WD3が0.098mmとなる。この例でわかるように、DVD2,CD2とディスク基板厚さが厚くなるに従い、急激に作動距離は短くなる。
しかしながら、上記した波面補正法の例では、超高密度光ディスク1の作動距離WD1に対してCD3の作動距離WD3は略0.7mmと大きな差があり、これを実現するためには、かなり大型のアクチュエーターが必要であり性能(周波数特性、動作の直進性)を確保するのはかなり難しい。さらに、上記の例で明白なように、特にCD3の作動距離WD3は、かなり短くなり、実用上での問題点は大きい。
尚、ここで、厳密に言うと、レーザー光の波長により対物レンズ20の焦点距離も変化するが、この変化量は数十μm以下であり、作動距離として期待される距離に比べて小さいと言える。
一方、有限補正法においては、ディスク基板厚さが厚くなった場合は、対物レンズ20に対して図5及び図6に示したように拡散光を入射させることで、球面収差を補正する。拡散光入射であるから、バックフォーカス距離が平行光入射の場合より広くなる。このため、作動距離の減少を抑圧して長く取ることができる。
ここで、球面収差を補正するに最適な拡散度がある。より作動距離の減少を抑圧したい場合は、より強い拡散度の光を入射させればよい。この場合は、球面収差の補正は適正量を超える。従って、波面補正法と組み合わせることが望ましい。但し、このように強い拡散光を入射させた場合は、拡散光の光軸と、対物レンズの光軸の間の偏芯公差が厳しくなると言う弊害もある。これに対して、適正な拡散度で入射させた場合、両者の光軸の偏芯公差は大きくなる。
ここで、補正方法の如何に関わらず、適切に球面収差が補正されている必要がある。この収差補正は、対物レンズへの必要な開口数の内側の光束にて球面収差を補正し、一方、開口数の外側の光束は例えば波長選択性の開口制限アパーチャーにより結像に寄与しない等の技術が盛り込まれる。
さて、有限補正法についてであるが、本発明者らの検討によって下記のことが明らかになった。
超高密度光ディスク用としてアプラナートな特性を持って設計した一つの対物レンズ20を用いた時に、ディスク基板厚さが0.6mmのDVD2,ディスク基板厚さが1.2mmのCD3の各球面収差を最適に補正できる各倍率αに対して下記の(2),(3)式の関係がある。
DVD2に対する最適倍率: −0.148/fd (mm) ……(2) CD3に対する最適倍率 : −0.266/fc (mm) ……(3) 但し、 fd:開口数を0.6に開口制限した対物レンズ20に波長が650nmのレーザー 光を入射した時の焦点距離、 fc:開口数を0.45に開口制限した対物レンズ20に波長が780nmのレーザ ー光を入射した時の焦点距離。
この際、焦点距離fdと焦点距離fcは略同じ値となるので、上記した(2),(3)式からCD3に対する最適倍率の絶対値は、DVD2に対する最適倍率の絶対値より大きくなり、より強い拡散度を持った光束が対物レンズ20に入射され、この時に対物レンズ20単体の結像関係は図5に示した如くになる。
そして、図5に示した状態から対物レンズ20で絞り込んだレーザービームを光ディスク(1〜3)に照射した時に、球面収差に対して有限補正法を適用した作動距離WDは、下記の(4)式に従って計算でき、この様子を図6に示す。
作動距離WD=(B+P)−(光学長d/n) ……(4) 但し、 α: 結像倍率、 B: 像側主点から像面までの距離 :B=f(1−α)、 P: 像側主点H2から対物レンズ20の第2面20bまでの軸上距離 P=−f(N−1)t/N/R1、 f: 対物レンズ20の焦点距離、 N: 対物レンズ20の屈折率、 R1: 対物レンズ20の第1面20aの曲率半径、 t: 対物レンズ20の厚さ。
次に、具体的な対物レンズ20について、球面収差に対して有限補正法を適用した時に作動距離WDがどのように変化するかを計算した。
以下の計算は、対物レンズ20として、下記の条件を満たすものを用いて、超高密度光ディスク1,DVD2,CD3に対して作動距離WDの変化を比較した。
(対物レンズの設計条件) 対物レンズ20は、ディスク基板厚さd1が0.0875mmである超高密度光ディスク1に対応してアプラナートに設計されている。また、対物レンズ20に波長が405nmの第1レーザー光L1を入射させて、対物レンズ20で絞り込んだ第1レーザービームを超高密度光ディスク1に照射した時に超高密度光ディスク1の屈折率nは1.622であり、一方、対物レンズ20の屈折率Nは1.75である。
この際、対物レンズ20の軸上厚さ(以下、対物レンズ20の厚さと記す)tと、対物レンズ20の焦点距離fを決めると、対物レンズ20の第1面20aが特定の半径を有する際に、特定の半径で第1,第2面20a,20b間の偏芯交差が最大になると共に、面間偏芯時の収差増加が最小となる。このような対物レンズ20は、MDCT(Maxmum De−Centering Tolerance)アプラナートとも呼称されている。
MDCTアプラナートの解説と、この対物レンズの厚さ、屈折率、焦点距離、開口数(NA)、ディスク厚さの関係は、下記の論文に詳述されている。 M. Itonaga, F. Ito, E. Tanaka, and T. Tomita “ Investigation of the General Design Principle of a Single Lens and the Development of a new NA=0.85 Single Lens “ Jpn. J. Appl. Phys. 42 (2003) 頁875-頁879。
前記論文に記載されている関係式を用いて、ここでは、対物レンズ20を超高密度光ディスク用として設計するために、MDCTアプラナートな対物レンズ20の厚さtを1.5mm〜3.5mmの範囲内で可変させ、且つ、対物レンズ20の焦点距離fを1.5mm〜2.75mmの範囲内で可変させて、図7に示したように超高密度光ディスク1に対する作動距離WD1を計算した。
更に、前記論文によれば、前記した条件の場合の対物レンズ20の第1面20aの頂点半径と第2面20bの頂点半径が一義的に決まる。ここでは更にその値を用いて、DVD2,CD3に関して、有限補正した場合の前記した有限の倍率の時の作動距離を研鑽する。
その結果は、図8に示したようにDVD2に対する作動距離WD2と、図9に示したようにCD3に対する作動距離WD2とをそれぞれ計算した。
尚、この計算において、超高密度光ディスク1に対しては上記した設計条件を満たしている一方、ディスク基板厚さd2が0.6mmであるDVD2に対応して波長が650nmの第2レーザー光L2に対して対物レンズ20の屈折率Nが1.718となり、DVD2の屈折率nは1.58となり、また、ディスク基板厚さd3が1.2mmであるCD3に対応して波長が780nmの第3レーザー光L3に対して対物レンズ20の屈折率Nは1.712となり、CD3の屈折率nは1.573となるものとして計算した。
このように第1〜第3レーザー光L1〜L3の各波長に対して対物レンズ20の屈折率N及びディスク基板の屈折率nが各々変化するものとし、且つ、対物レンズ20の焦点距離fも各波長により変化するものとして、対物レンズ20の厚さtと、対物レンズ20の焦点距離fとを可変した時に、超高密度光ディスク1の作動距離WD1と、DVD2の作動距離WD2と、CD3の作動距離WD3とをそれぞれ計算により求めて上記順に図7〜図9に示した。
そして、図7〜図9に示した結果は、対物レンズ20の厚さtが薄く、且つ、対物レンズ20の焦点距離fが長い方が、作動距離が長いことを示していると共に、対物レンズ20の厚さtと対物レンズ20の焦点距離fとが同じ条件であれば、超高密度光ディスク1に対する作動距離WD1>DVD2に対する作動距離WD2>CD3に対する作動距離WD3の順になる。
さて、上記から3種類の超高密度光ディスク1,DVD2,CD3に対応できる本発明に係る光ピックアップ装置10A(図1)の場合には、対物レンズ20がCD3のレーザービーム入射面3aに衝突しないようにCD3に対する作動距離WD3を設定すれば、対物レンズ20が超高密度光ディスク1,DVD2に衝突しない。従って、CD3に対する作動距離WD3としては、前述したように少なくとも0.25mm以上が望まれ、望ましくは0.3mm以上、より望ましくは0.4mm以上を確保することが目標となる。
また、2種類の超高密度光ディスク1,DVD2に対応できる変形例の光ピックアップ装置10B(図2)の場合には、対物レンズ20がDVD2のレーザービーム入射面2aに衝突しないようにDVD2に対する作動距離WD2を設定すれば、対物レンズ20が超高密度光ディスク1に衝突しない。従って、この場合も上記と同様に、DVD2に対する作動距離WD2としては、少なくとも0.25mm以上が望まれ、望ましくは0.3mm以上、より望ましくは0.4mm以上を確保することが目標となる。
そこで、DVD2に対する作動距離WD2と、CD3に対する作動距離WD3とがそれぞれ0.4mm以上,0.3mm以上、0.25mm以上を確保できる条件を求めるために、図8に示したDVD2に対する作動距離WD2の計算結果と、図9に示したCD3に対する作動距離WD3の計算結果とをそれぞれ用いて、横軸に対物レンズの焦点距離fを表示し且つ縦軸に対物レンズの厚さfを表示するように変形して、0.4mm以上,0.3mm以上、0.25mm以上の各作動距離WD2,WD3をプロットすることで、図10及び図11に示したようなDVD2に対する作動距離WD2の確保条件と、CD3に対する作動距離WD3の確保条件とが得られる。
そして、図10,図11から明らかなように、プロットした点を結ぶと、0.4mm以上,0.3mm以上、0.25mm以上の各作動距離WD2,WD3が略直線になり、略リニアな関係になっていることがわかった。
さて、0.45mm以上,0.3mm以上、0.25mm以上の各作動距離WD2,WD3を有限補正法により得るために、対物レンズ20の厚さtと焦点距離fとが満たすべき関係を、図10,図11を基にして回帰式を導いて求めると、下記の5式による一次方程式が成立し、この5式中の係数a,定数bをDVD2,CD3に対する各作動距離WD2,WD3の目標値(0.45mm以上,0.3mm以上、0.25mm以上)ごとにそれぞれ求めた。
t < a・f+b ……(5式) 但し、 t: 対物レンズ20の軸上厚さ、 f: 対物レンズ20の焦点距離、 a: 係数、 b: 定数。
(1)DVD2に対する作動距離WD2>0.4mm以上の条件…図10中の◇印 a=2.15 b=−1.62
(2)DVD2に対する作動距離WD2>0.3mm以上の条件…図10中の□印 a=2.23 b=−1.5
(3)DVD2に対する作動距離WD2>0.25mm以上の条件…図10中の△印 a=2.28 b=−1.45
(4)CD3に対する作動距離WD3>0.4mm以上の条件…図11中の◇印 a=2.02 b=−1.94
(5)CD3に対する作動距離WD3>0.3mm以上の条件…図11中の□印 a=2.08 b=−1.84
(6)CD3に対する作動距離WD3>0.25mm以上の条件…図11中の△印 a=2.11 b=−1.77
以上において、各作動距離WD2,WD3を求める条件式より、明らかなように、有限補正法を適用した場合に、DVD2に対する作動距離WD2の方が、CD3に対する作動距離WD3より長くなるので、上記した(4)〜(6)の条件においては、CD3が狙いの作動距離WD3を満足することで、DVD2では充分な作動距離WD2を確保することができる。
ところで、上記の議論は近似的な議論であり、下記に説明するようにいくつかの補足が望ましい。
(a)対物レンズ20の焦点位置について 上記議論は像点が近軸焦点面にあるとして考察している。実際には球面収差が最小になるのは最良像面位置である。この両者には多少の隔たりがあるが、大きくても10ミクロン程度である。従って、今議論している作動距離に比べて小さな量であり、無視し得る。
(b)対物レンズ20の屈折率の波長分散 上記議論は、第1〜第3レーザー光L1〜L3の各波長で設定された屈折率になるとして行っている。屈折率自体が異なる場合でも、MDCTアプラナートに設計した対物レンズ20では作動距離は一定であり結果に影響を与えない。しかし、波長による変化については対物レンズ20の硝材により異なる。当然、硝材により数値は変化するのであるが、これによる影響は大きくても10ミクロン程度である。従って、今議論している作動距離に比べて小さな量であり、無視し得る。
(c)対物レンズ20がMDCTアプラナート以外の場合 この場合、作動距離自体が変化する。しかし、有限補正により球面収差を補正できる程度は、対物レンズ20がアプラナートである場合と略同等である。対物レンズ20をアプラナートでなく設計した場合は、補正力が変化するが、アプラナート特性から著しく異なった対物レンズ20とすることは、対物レンズ20の軸外特性上許されない。従って、対物レンズ20への設計の違いによる作動距離の変化を大きくすることは難しく、上記した条件式の範囲を満たすことが、作動距離を確保する必須条件であることは変わらない。
(d)対物レンズ20がメニスカス形状の場合 上記の議論は、対物レンズ20の軸上の作動距離で行っている。ところで、対物レンズ20を薄くすると、MDCTアプラナートとなるレンズ形状は図12に示したようにメニスカス形状になる場合がある。対物レンズ20がメニスカス形状の場合は、第1面20aが凸面となり、一方、第2面20bが凹面となると共に、第2面20bの内周部20b1に対して外周部20b2が、例えば超高密度光ディスク1側に出っ張るため、実効的な作動距離は短くなる。従って、軸上の作動距離は上記した条件よりも長めにする必要がある。この場合でも、少なくとも上記した条件式の範囲を満たすことが、作動距離を確保する必須条件である。
(e)球面収差に対して波面収差補正法と有限補正法とを組み合わせた方法の場合 この場合は、両者の球面収差の寄与率により作動距離が変化する。この場合でも、少なくとも上記の範囲を満たさない限り、必要な作動距離を確保できないのは言うまでもない。
ところで、対物レンズ20の厚さの下限であるが、第一義的にこれを決めるのは、加工の可能性である。この意味からすると、少なくともゼロ以上の有限な値で有れば、設計的には成立する可能性があり、対物レンズ20の第1面20aと第2面20bとが交差しなければ加工性はともかくとして成立する。対物レンズ20の第1面20aと第2面20bとの関係は、当然レンズの焦点距離、屈折率によって変わってくる。従って、対物レンズ20の厚さの下限は、理論上ではゼロと言える。
本発明に係る光ピックアップ装置の全体構成を示した図である。 本発明に係る光ピックアップ装置を一部変形させた変形例の光ピックアップ装置の全体構成を示した図である。 超高密度光ディスク1の差動距離WD1と、DVD2の差動距離WD2と、CD3の差動距離WD3とを説明するために模式的に示した図である。 球面収差に対して波面補正法を適用して差動距離を算出する方法を説明するために模式的に示した図である。 有限補正法の場合のように、有限距離になる物点を有限倍率で結像した時の対物レンズ単体の結像関係を模式的に示した図である。 球面収差に対して有限補正法を適用して差動距離を算出する方法を説明するために模式的に示した図である。 対物レンズの厚さと焦点距離とを可変した時に、有限補正法を適用して超高密度光ディスクに対する差動距離を計算した結果を示した図である。 対物レンズの厚さと焦点距離とを可変した時に、有限補正法を適用してDVDに対する差動距離を計算した結果を示した図である。 対物レンズの厚さと焦点距離とを可変した時に、有限補正法を適用してCDに対する差動距離を計算した結果を示した図である。 DVDに対する差動距離の確保条件を示した図である。 CDに対する差動距離の確保条件を示した図である。 対物レンズをメニスカス形状に形成した場合を示した図である。
符号の説明
1…第1光記録媒体(超高密度光ディスク…Blu−ray Disc)
1a…レーザービーム入射面、1b…信号面、
2…第2光記録媒体(DVD)、2a…レーザービーム入射面、2b…信号面、
3…第3光記録媒体(CD)、3a…レーザービーム入射面、3b…信号面、
5…光ディスク駆動装置、6…スピンドルモータ、7…ターンテーブル、
10A…光ピックアップ装置、
10B…変形例の光ピックアップ装置、
11…第1レーザー光源(青色半導体レーザー)、
12…回折格子(グレーティング)、13…偏光ビームスプリッタ、
14…コリメーターレンズ、15…球面収差補正手段、
16…波長板、17…第1ダイクロイックプリズム、
18…レンズホルダ、19…波面変換素子、
20…対物レンズ、20a…第1面、20b…第2面、
21…フォーカスコイル、22…トラッキングコイル、
23…シリンドリカルレンズ、24…第1光検出器、
25…第2ダイクロイックプリズム、26…コリメータレンズ、
30…DVD用集積デバイス、31…第2レーザー光源(赤色半導体レーザー)、
32…ホログラム素子、33…第2光検出器、
40…CD用集積デバイス、41…第3レーザー光源(赤外半導体レーザー)、
42…ホログラム素子、43…第2光検出器、
L1〜L3…第1〜第3レーザー光、
λ1〜λ3…第1〜第3レーザー光の各波長、
d1〜d3…第1〜第3光記録媒体の基板厚さ、
f…対物レンズの焦点距離、
t…対物レンズの軸上厚さ、
WD1…超高密度光ディスクに対する作動距離、
WD2…DVDに対する作動距離、
WD3…CDに対する作動距離。

Claims (2)

  1. 第1光記録媒体と、前記第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体と、前記第2光記録媒体よりも記録密度が低い第3光記録媒体と、第1〜第3光記録媒体を適宜組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に記録又は再生する光ピックアップ装置において、
    前記第1光記録媒体に対応して第1レーザー光を出射させる第1レーザー光源と、
    前記第2光記録媒体に対応して前記第1レーザー光よりも波長が長い第2レーザー光を出射させる第2レーザー光源と、
    前記第3光記録媒体に対応して前記第2レーザー光よりも波長が長い第3レーザー光を出射させる第3レーザー光源と、
    第1光記録媒体用として開口数(NA)が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する第1,第2面のうち少なくとも一方の面が非球面に形成されて、第1〜第3レーザー光を前記第1〜第3光記録媒体の各信号面に集光させる対物レンズとを少なくとも備えてなり、
    前記対物レンズは下記の式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
    t < a・f+b 但し、 t: 対物レンズの軸上厚さ f: 対物レンズの焦点距離 a: 係数 b: 定数 とした時に、係数a,定数bは、a=2.02,b=−1.94、又は、a=2.08,b=−1.84、もしくは、a=2.11,b=−1.77
  2. 第1光記録媒体と、前記第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体と、第1,第2光記録媒体を組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に記録又は再生する光ピックアップ装置において、
    前記第1光記録媒体に対応して第1レーザー光を出射させる第1レーザー光源と、
    前記第2光記録媒体に対応して前記第1レーザー光よりも波長が長い第2レーザー光を出射させる第2レーザー光源と、
    第1光記録媒体用として開口数(NA)が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する第1,第2面のうち少なくとも一方の面が非球面に形成されて、第1,第2レーザー光を前記第1,第2光記録媒体の各信号面に集光させる対物レンズとを少なくとも備えてなり、
    前記対物レンズは下記の式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
    t < a・f+b 但し、 t: 対物レンズの軸上厚さ f: 対物レンズの焦点距離 a: 係数 b: 定数 とした時に、係数a,定数bは、a=2.15,b=−1.62、又は、a=2.23,b=−1.5、もしくは、a=2.28,b=−1.45
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