JP2007284603A - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐侯性、密着性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性、60鏡面光沢度が30〜70の半艶塗膜が得られ、かつ経時安定性が良好なカチオン電着塗料組成物を見出すこと。
【解決手段】
カチオン電着塗料において、アミノ基含有エポキシ樹脂(a)とアミノ基含有アクリル樹脂(a)との少なくとも2種類を含有する基体樹脂(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)及びジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)を含有するカチオン電着塗料であって、基体樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計に対して、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)0.1〜10質量部含有し、かつ着色顔料と体質顔料とのDBP吸油量合計が600〜1,000ml/100gであることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐侯性、密着性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性、かつ60鏡面光沢度が30〜70の半艶塗膜が得られる、経時安定性が良好なカチオン電着塗料組成物に関する。
従来から、カチオン電着塗料は耐候性や防食性、仕上がり性に優れた塗膜を形成できるために、自動車部品、電気機器部品及びその他の機器等に広く利用されている。このようなカチオン電着塗料の特徴から1回の電着塗装による製品としての利用が高まり、カチオン電着塗膜にも耐候性と防食性を有する半艶塗膜が求められてきた。
例えば、アミン変性エポキシ系カチオン樹脂、アミン変性エポキシ系カチオン樹脂より少なくとも0.5低い溶解度パラメーターを有するカチオン性アクリル樹脂へブロックジイソシアネートを付加して得られる自己架橋性アクリル系カチオン樹脂、およびブロックイソシアネート硬化剤を含有するカチオン電着塗料組成物が開示されている(特許文献1)。
また、アミン変性エポキシ樹脂とカチオン性アクリル樹脂を固形重量比7/3ないし3/7でブレンドし、4級アンモニウム又はスルホニウムカチオン型のエポキシ系顔料分散用樹脂にて分散した顔料分散ペーストおよびブロックポリイソシアネート架橋剤とを中和剤を含む水性媒体中に分散してなる艶消しカチオン電着塗料組成物が開示されている(特許文献2)。しかし特許文献2に記載の艶消しカチオン電着塗料組成物は、塗装ラインにおけるランニング使用時には一定した塗膜光沢度が得られず経時安定性に問題があった。
また、カチオン電着塗料組成物が複数のエマルションを含有し、該複数のエマルションから選ばれる2種のそれぞれのエマルションよりなる塗料の析出開始に必要な電気量(a)の差が50〜400C/mであるカチオン電着塗料を用いた複層塗膜形成方法が開示されている(特許文献3)。
他に、そのような半艶塗膜を形成可能な電着塗料組成物として、カチオン性エマルション(A)、カチオン性エマルション(B)の溶解性パラメーターの差が0.5〜1.5であり、硬化開始温度の差が20〜60℃のエマルションによって、鏡面光沢度が低くかつ仕上がり外観が良好である硬化電着塗膜を得ることができる電着塗料組成物に関する発明が開示されている(特許文献4)。
しかしながらこれらの従来技術では、耐侯性、密着性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性に優れ、かつ60度鏡面光沢度が30〜70の半艶塗膜を得るには、これらの塗膜性能のいずれかが不十分であったり、また塗装ラインにおけるランニング使用時には塗膜光沢度の日間バラツキが大きく、経時安定性に問題があることがあった。
特開平8−333528号公報 特開平9−87554号公報 特開2003−328192号公報 特開2006−2001号公報
本発明が、解決しようとする課題は、耐侯性、密着性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性、60度鏡面光沢度が30〜70の半艶塗膜が得られる、経時安定性が良好なカチオン電着塗料組成物を提供することである。
発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、アミノ基含有エポキシ樹脂(a)とアミノ基含有アクリル樹脂(a)の少なくとも2種類の基体樹脂(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、基体樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計に対して、顔料分散樹脂(C)を0.1〜10質量部、並びに、着色顔料と体質顔料のDBP吸油量合計が600〜1,000ml/100gであることを特徴とするカチオン電着塗料組成物によって達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のカチオン電着塗料組成物により、耐侯性、密着性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性に優れ、かつ60度鏡面光沢度が30〜70の半艶塗膜が得られる。
さらに、グリシジル(メタ)アクリレートを含むラジカル重合性不飽和モノマーの共重合体のグリシジル基に、活性水素を含有するアミン化合物を付加してなるアミノ基含有アクリル樹脂(a)を用いることによって、塗装ラインにおいてランニング使用時に、安定した塗膜光沢度のバラつきを小さくするためにもよい。
理由としては、電着塗料組成物を構成するアミノ基含有エポキシ樹脂(a)を含む水分散体と、アミノ基含有アクリル樹脂(a)を含む水分散体の、塗膜移行率をほぼ同時に進行させることにより、塗膜光沢が経時で変化することが小さいと考える。
本発明は、アミノ基含有エポキシ樹脂(a)とアミノ基含有アクリル樹脂(a)の少なくとも2種類の基体樹脂(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、基体樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計100質量部に対してジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)を0.1〜10質量部を含有し、かつ電着塗料に含まれる着色顔料と体質顔料のDBP吸油量合計が600〜1,000ml/100gとなるように含有するカチオン電着塗料組成物である。以下、詳細に述べる。
基体樹脂(A):
本発明の基体樹脂(A)は、アミノ基含有エポキシ樹脂(a)とアミノ基含有アクリル樹脂(a)の少なくとも2種類を含有することを特徴とする。
アミノ基含有エポキシ樹脂(a)は、エポキシ樹脂とアミン化合物を反応させてなるものである。出発材料として用いられるエポキシ樹脂は、塗膜の防食性等の観点から、特に、ポリフェノール化合物とエピハロヒドリン、例えば、エピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂が好適である。
該エポキシ樹脂の形成のために用い得るポリフェノール化合物としては、従来公知のものが使用できる。そのようなポリフェノール化合物の例として、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン(ビスフェノールA)、4,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,2−エタン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等を挙げることができる。
また、ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応により得られるビスフェノールA、下記式
Figure 2007284603
n=0〜8で示されるものが好適である。
エポキシ樹脂は、一般に180〜2,500、好ましくは200〜2,000であり、さらに好ましくは400〜1,500の範囲内のエポキシ当量を有することができ、また、一般に200〜8,000、特に400〜4,000、さらに特に800〜2,500の範囲内の数平均分子量を有するものが適している。
かかるエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、ジャパンエポキシレジン株式会社からエピコート828EL、同左1002、同左1004、同左1007なる商品名で販売されているものが挙げられる。
上記エポキシ樹脂と反応させるアミン化合物は、エポキシ基と反応する活性水素を少なくとも1個含有し、該エポキシ樹脂をカチオン化できるものであれば種類を問わないが、特に1級アミノ基を導入できる1級アミン化合物を使用することが好ましい。
上記の1級アミノ基を導入できる1級アミン化合物としては、モノエタノールアミン、プロパノールアミン、ヒドロキシエチルアミノエチレンジアミン、ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン及びペンタエチレンヘキサミンなどのケチミン化物が挙げられる。
上記1級アミンと併用できるアミン化合物としては、従来からエポキシ樹脂のカチオン化に用いられるものが使用できるが、特に2級アミンが好ましい。例としてジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジエタノールアミン、ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミン、モノメチルアミノエタノール、モノエチルアミノエタノールなどが挙げられる。上記エポキシ樹脂とアミン化合物を、公知の方法により反応させることによりアミノ基含有エポキシ樹脂を得ることができる。
かかるアミノ基含有エポキシ樹脂(a)のアミン価としては、30〜70mgKOH/g樹脂固形分の範囲が好ましく、さらには40〜60mgKOH/g樹脂固形分以下とすることがより好ましい。アミン価が70mgKOH/g樹脂固形分を越えると樹脂の塩基性が増すために、防食性が低下する。またアミン価が30mgKOH/g樹脂固形分未満の場合は、水分散性が不良となり、塗料安定性が低下する。
アミノ基含有エポキシ樹脂(a)の水分散性を確保する為に、疎水性変性剤により内部の分極化を図ることが好適であり、そのような変性剤としてエポキシ基との反応性を有するカプロラクトンポリオール化合物やキシレンホルムアルデヒド樹脂等を用いることができる。
カプロラクトンポリオール化合物は、複数の活性水素基を含有する化合物にカプロラクトンを付加して得られる。ここで活性水素基は、少なくとも1個の活性水素を含有する原子団を意味し、例えば、アルコール性水酸基、第1級アミノ基、第2級アミノ基などが包含される。
1分子中に複数の活性水素基を含有する化合物としては、一般に62〜5,000、好ましくは62〜4,000、さらに好ましくは62〜1,500の範囲内の数平均分子量を有する。また活性水素含有化合物は、1分子あたり、平均して、少なくとも2個かつ30個未満、特に2〜10個の活性水素基を含有するものが好適である。
1分子中に複数の活性水素基を含有する化合物として、具体的には、(1).ポリオール化合物、(2).第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基、或いは第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と水酸基とを有するアミン化合物、(3).線状又は分枝状のポリエーテルポリオール、(4).線状又は分枝状のポリエステルポリオールなどが挙げられる。
上記(1).ポリオール化合物としては、1分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を含有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメチロール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールAなどのジオール類;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどのトリオール類;ペンタエリスリトール、α−メチルグルコキシドなどのテトロール類;ソルビトール、ジペンタエリスリトールなどのヘキソール類;シュークロースなどのオクトール類等が挙げられる。
上記(2).アミン化合物としては、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラミンなどがある。
上記(3).線状又は分枝状のポリエーテルポリオールは、通常62〜10,000、好ましくは62〜2,000の範囲内の数平均分子量を有する、アルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなど)の開環付加反応によって製造されるものを挙げることができ、ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(エチレン・プロピレン)グリコール、ビスフェノールAエチレングリコールエーテル、ビスフェノールAポリプロピレングリコールエーテルなどが挙げられる。
上記(4).線状または分岐状のポリエステルポリオールは、通常200〜10,000、好ましくは200〜3,000の範囲内の数平均分子量を有することができ、具体的には、例えば、有機ジカルボン酸又はその無水物と有機ジオールとの、有機ジオール過剰の条件下での重縮合反応によって得られるものが挙げられる。
ここで使用される有機ジカルボン酸としては、炭素数2〜44、特に4〜36の脂肪酸系、脂環式又は芳香族系ジカルボン酸、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、ヘキサクロロヘプタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸などが挙げられる。また、これらジカルボン酸に加えて、3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の無水物や不飽和脂肪酸の付加物などを少量併用することができる。有機ジオールとしては、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール、ポリラクトンが挙げられる。
キシレンホルムアルデヒド樹脂は、例えば、キシレン、ホルムアルデヒド、及び場合によりフェノール類を酸性触媒の存在下に縮合反応させることにより製造することができる。
上記のホルムアルデヒドとしては、工業的に入手容易なホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のホルムアルデヒドを発生する化合物などを例示することができる。なお、本明細書において、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等の重合体を用いる場合、その配合量の規定は、ホルムアルデヒド1分子を基準に規定するものとする。
さらに、上記のフェノール類には2個又は3個の反応サイトを持つ1価もしくは2価のフェノール性化合物が包含され、具体的には、例えばフェノール、クレゾール類、パラ−オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビスフェノールプロパン、ビスフェノールメタン、レゾルシン、ピロカテコール、ハイドロキノン、パラ−tert−ブチルフェノール、ビスフェノールスルホン、ビスフェノールエーテル、パラ−フェニルフェノール等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上の組合せて用いることができる。これらのうち特にフェノール、クレゾール類が好適である。
かくして得られるキシレンホルムアルデヒド樹脂は、一般に、20〜50,000センチポイズ(25℃)、好ましくは30〜15,000センチポイズ(25℃)の範囲内の粘度を有することができ、そして一般に100〜50,000、特に200〜10,000の範囲内の水酸基当量を有していることが好ましい。
上記、ポリカプロラクトンポリオール化合物及び/又はキシレンホルムアルデヒド樹脂のエポキシ樹脂への反応方法は特に限定しないが、アミン化合物と変性剤をエポキシ樹脂のエポキシ基に同時に反応させることが好ましい。
上記のアミン化合物と変性剤のエポキシ樹脂への付加反応は、通常、適当な溶媒中で、約80〜約170℃、好ましくは約90〜約150℃の温度で1〜6時間程度、好ましくは1〜5時間程度で行なうことができる。
上記の溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノールなどのアルコール系;水あるいはこれらの混合物などが挙げられる。
上記の変性剤の使用割合は、厳密に制限されるものではなく、塗料組成物の用途等に応じて適宜変えることができるが、エポキシ樹脂の固形分重量を基準にして5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲内が適当である。これより少ないと樹脂の中和剤の必要量が多くなり、またこれより多いと水分散安定性が劣る。
また上記に述べたアミノ基含有エポキシ樹脂(a)として、エポキシ樹脂にアルキルフェノール類、アミノ基含有化合物、及び複数の活性水素基を含有する化合物にカプロラクトンを付加して得られるポリオール化合物を反応させてなるアルキルフェノール類付加タイプのポリオール変性アミノ基含有エポキシ樹脂を用いることができる。
アルキルフェノール類付加タイプのポリオール変性アミノ基含有エポキシ樹脂に用いるエポキシ樹脂は、ポリカプロラクトン性ポリオール化合物及び/又はキシレンホルムアルデヒド樹脂変性エポキシ樹脂の製造に用いたものと同様のものを用いることができる。
アルキルフェノール類付加タイプのポリオール変性アミノ基含有エポキシ樹脂に用いるアルキルフェノール類は、以下の式(1)で示される。
Figure 2007284603
式(1)
(式中、Xは水素原子、−OH、−OR、−SH及び−SRよりなる群から選ばれる置換基を有してもよい炭素原子数1〜15の炭化水素基を表し、ここでRはアルキル基を表す)
上記、式(1)において、Xで表わされる炭素原子数1〜15の炭化水素基は直鎖状、分岐鎖状もしくは環状であることができ、中でも、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ノニル基などの炭素原子数1〜15、特に1〜12のアルキル基が好適である。これらの基は場合により水酸基(−OH)、アルコキシ基(−OR)、メルカプト基(−SH)及びアルキルチオ基(−SR)よりなる群から選ばれる基により置換されていてもよい。
上記式(1)の具体例としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、パラ−tert−ブチルフェノール、ノニルフェノールなどが挙げらる。
ポリオール化合物は、複数の活性水素基を含有する化合物にカプロラクトンを付加したポリオール化合物であり、ポリカプロラクトンポリオール化合物及び/又はキシレンホルムアルデヒド樹脂変性エポキシ樹脂に用いたものと同様のものを用いることができる。アミノ基含有化合物は、ポリカプロラクトン性ポリオール化合物及び/又はキシレンホルムアルデヒド樹脂変性エポキシ樹脂に用いたものと同様のものを用いることができる。
アミノ基含有アクリル樹脂(a):
本発明の基体樹脂(A)は、アミノ基含有エポキシ樹脂(a)とアミノ基含有アクリル樹脂(a)の少なくとも2種類を含有することを特徴としており、耐候性に優れているアクリル樹脂に水分散基のアミノ基を含有したアミノ基含有アクリル樹脂(a)が併用される。
アクリル樹脂は、そのアクリル樹脂を構成するモノマー成分として、水酸基含有アクリルモノマー、アミノ基含有アクリルモノマー及びその他のモノマーなどをラジカル共重合することによって得られる。
水酸基含有アクリルモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンとの付加生成物(例えばダイセル株式会社製の商品名としてプラクセルFA−2、及びFM−3)等が挙げられる。これらは単独もしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
アミノ基含有アクリルモノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジ−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
その他のモノマーとしては、例えばスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニルモノマー、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アクリル樹脂を水分散するための水分散基であるアミン化合物としては、1級モノ−及びポリアミン、2級モノ−及びポリアミン又は1、2級混合ポリアミン、ケチミン化された1級アミノ基を有する2級モノ−及びポリアミン、 ケチミン化された1級アミノ基を有するヒドロキシ化合物等が挙げられ、具体的には、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルトリアミンのケチミン化物などを用いるのが好ましい。
アクリル樹脂は、上記のモノマーを公知の方法によりラジカル共重合反応することによって得ることができる。また、グリシジル(メタ)アクリレートを含むラジカル重合性不飽和モノマーの共重合体のグリシジル基に、活性水素を含有するアミン化合物を付加してなる樹脂も好適に用いることができ、塗料安定性の向上に寄与することができる。
アクリル樹脂の水酸基価は、通常10〜300mgKOH/gの範囲内、好ましくは50〜200mgKOH/g、数平均分子量は、2,000〜100,000の範囲内、好ましくは、3,000〜50,000範囲内が適当である。
ブロックイソシアネート硬化剤(B):
本発明の硬化剤(B)として、ブロックイソシアネート化合物を用いる。ブロックイソシアネートは、その構造を問わず用いることができるが、ここで使用されるポリイソシアネート化合物としては、芳香族、脂環族又は脂肪族のポリイソシアネート化合物などが挙げられ、1種で又は2種以上混合して使用することができる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、クルードMDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられた、またp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)なども用いることができる。 脂環式ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネートなどが挙げられる。 耐候性や防食性の為にブロックポリイソシアネート 硬化剤(B)は、脂肪族ポリイソシアネートや脂環式ポリイソシアネートが好ましい。
ブロック剤はポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に付加してブロックするものであり、そしてブロック剤の付加によって生成するブロックポリイソシアネート化合物は常温において安定で、かつ一般的な電着塗膜の焼き付け温度である約100℃から200℃に加熱した際、ブロック剤を解離してイソシアネート基を再生しうるものであることが望ましい。
このような要件を満たすブロック剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムなどのラクタム系化合物;メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム化合物;フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾールなどのフェノール系化合物;n−ブタノール、2−エチルヘキサノールなどの脂肪族アルコール類;フェニルカルビノール、メチルフェニルカルビノールなどの芳香族アルキルアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテルアルコール化合物等;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチルー1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、ジメチロール吉草酸、グリセリン酸等の2、3級水酸基含有アルコール化合物を挙げることができる。
特にこの中でも好ましいブロックポリイソシアネートとしては、メチルエチルケトキシムでブロックされた、イソホロンジイソシアネートやヘキサメチレンジイソシアネートトリイソシアヌレートが挙げられる。
以上に述べたアミン付加エポキシ樹脂(a1)、アミン付加アクリル樹脂(a2)及びブロックイソシアネート硬化剤(B)を含有する樹脂成分を、カルボン酸などの中和剤及び脱イオン水によって水分散することによって樹脂エマルションをカチオン電着塗料組成物の製造に用いることができる。
顔料分散樹脂(C):
本発明の耐侯性、密着性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性に優れ、かつ60度鏡面光沢度が30〜70の半艶塗膜を為には、顔料分散用樹脂(C)として、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂を用いる。
ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂は、式(2)で示されるエポキシ基含有官能基を1分子中に少なくとも3個有するエポキシ樹脂(c1)と、ジエタノールアミンを含むアミン化合物(c2)、フェノール性水酸基を1分子中に少なくとも1個有するフェノール化合物(c3)を反応させて得られる分散用樹脂であり、特開平2−265975号公報に記載されているものを用いることができる。
式(2)は、以下のものである。
Figure 2007284603
式(2)
エポキシ基含有官能基を1分子中に少なくとも3個有するエポキシ樹脂(c1)は、例えば、アルコール類、フェノール類、カルボン酸類、アミン類、チオール類;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分加水分解物、デンプン、セルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシエチルセルロース、アリルポリオール樹脂、スチレン−アリルアルコール共重合樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリカプロラクトンポリオール樹脂等の活性水素含有樹脂などを開始剤とし、好ましくは触媒の存在下で、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドを単独で、又は他のエポキシ基含有化合物を併せて、エポキシ基による開環(共)重合を行ないポリエーテル樹脂を作成し、樹脂中の側鎖に存在するビニル基をハイドロパーオキサイド類などの酸化剤でエポキシ化し、式(2)で示される官能基を少なくとも3個導入することによって得ることができる。
上記エポキシ基の開環(共)重合反応に用いられる触媒としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ピペラジン等のアミン類:ピリジン類、イミダゾール類等の有機塩基類:ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類:硫酸、塩酸等の無機酸類:ナトリウムメチラート等のアルカリ金属アルコラート類:KOH、NaOH等のアルカリ類:BF、ZnCl、AlCl、SnCl等のルイス酸、又はその錯体類:トリエチルアルミニウム、ジエチル亜鉛などの有機金属化合物を挙げることができる。これらの触媒は、反応物に対して0.001〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲内で使用することができる。開環(共)重合反応は、温度30〜200℃で溶媒を用いて行うことができ、溶媒としては活性水素を有さない有機溶媒を使用することが好ましい。
このようにして得られた開環(共)重合体のポリエーテル樹脂の側鎖に含まれるビニル基をエポキシ化することによって、式(2)で示される官能基を導入できエポキシ樹脂(C1)が得られる。
このようなエポキシ樹脂(C1)としては、市販品も使用可能であり、例えば、EHPE−3150(ダイセル化学工業株式会社製、商品名、エポキシ当量180)が挙げられる。
これは、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合体中のビニル基をエポキシ化したもので、平均重合度は平均15〜25である。ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂における、式(2)で表されるエポキシ基含有官能基の量は、1分子中3個以上であり、好ましくはエポキシ当量で140〜1000、より好ましくは170〜300である。
前記、アミン化合物(c2)は、ジエタノールアミンを含むアミン化合物であり、ジエタノールアミン単独、又はジエタノールアミンと他のアミン化合物との組合わであることができる。ジエタノールアミンは、分散安定性の面から好ましい。
ジエタノールアミンと組合せて使用することができる他のアミン化合物としては、
(1):モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン等の第1級アルカノールアミン。
(2):N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、ジ−n(又はiso)−プロパノールアミン、ジブタノールアミン等の第2級アルカノールアミン。
(3):上記、第1級アルカノールアミンとα、β−不飽和カルボニル化合
物と付加物(第2級アルカノールアミン)、例えば、モノエタノールアミンとN、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの付加物、モノエタノールアミンとヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの付加物、モノエタノールアミンとヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとの付加物、モノエタノールアミンとヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとの付加物など。
(4):ヒドロキシエチルアミノエチルアミンのような第1、2級アルカノールアミンとモノカルボン酸との反応物、例えば、以下の式(3)で示されるアミン化合物、
Figure 2007284603
式(3)
(式中、nは1〜6の整数であり、Rは水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を表し、Rは水酸基及び/又は重合性不飽和基を含有してもよい炭素数4〜36の炭化水素基を表す。)
また、エポキシ樹脂(c1)とアミン化合物(c2)との反応において、上記アミン化合物(c2)以外のカチオン化剤を必要に応じて併用することもでき、例えば、ジメチルアミノエタノール/乳酸、チオグリコール/酢酸、N−ヒドロキシエチルイミダゾリン化合物なども併用することができる。
次に、フェノール性水酸基を少なくとも1個有するフェノール化合物(C)としては、ビスフェノールA([ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン])、ビスフェノールF([ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−メタン])及びこれらのビスフェノールのジグリシジルエーテルとビスフェノール類との重付加物等が好ましい。 これらのフェノール化合物のうち、数平均分子量が少なくとも200、好適には約800〜約3000の範囲内にあり、しかも1分子あたり平均して2個以下、好ましくは0.8〜1.2個のフェノール性水酸基を含有するものが適している。
なお、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂(c1)、ジエタノールアミン(c2)及びフェノール化合物(c3)を、例えば反応温度50〜300℃、好ましくは70〜200℃で30分間〜10時間、好ましくは1〜6時間反応を行うことができる。
他に、エポキシ樹脂(c1)とフェノール化合物(c3)とを反応させたのちジエタノールアミン(c2)を反応させ、目的とするジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂を得ることもできる。
着色顔料(D):
本発明のカチオン電着塗料組成物は、顔料として、着色顔料と体質顔料とを含有する。DBP吸油量(注1)合計が600〜1,000、好ましくは700〜950、さらに好ましくは750〜900ml/100gであることが適している。
DBP吸油量の合計が600ml未満/100gでは60度鏡面光沢度が70を越え易くなり、またDBP吸油量の合計が1,000ml/100gを越えると、耐候性が低下する。
(注1)DBP吸油量:乾燥試料1gを精確に秤かり取り、これを平滑なガラス板又は石板上に移し、もし粒状であれば、へらで適度の圧力をかけ粒を砕く。ビュレットから必要とされる予測量のDBP(フタル酸ジブチル)量の約1/2をガラス板又は石板上に静かに注ぎ加え、DBPを円状に均等に広げてから試料を少しずつDBPの上に移して分散させ、へらで小円形を描く操作で丁寧に練る。
へらに付着した試料は、他のへらで取り除き、さらに必要とされる予測量のDBP約1/3〜1/4を加え、同一操作を繰り返して混合物が均一になるようにする。終点に近くなったら1滴ずつ加えて、全体が一つの締まった塊状となった点を終点とする。この操作は、10〜15分で終わるようにし、操作終了後3分経過してからビュレット中のDBP滴下量を読み、次式によって吸油量(ml/100g)を算出する。
吸油量(ml/100g)=(V/W)*100
[式中、Vは終点までに用いたDBPの使用量(ml)であり、Wは乾燥試料の重さ(g)である]。
なお、着色顔料としては、チタン白、カーボンブラック、べんがら、黄色酸化鉄(オーカー)、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン等が挙げられる。体質顔料としては、クレー(カオリン)、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム等;が挙げられる。
上記した以外に、リンモリブデン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ビスマス、水酸化ビスマス等の防錆顔料;ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド等の有機錫化合物;などを適宜用いることができる。
なお上記の顔料は、目的とする塗膜性能に応じて顔料の種類や使用量を調整し、顔料分散用樹脂(C)、界面活性剤、水を加えて、攪拌機によって十分に攪拌すること、又はボールミルやサンドミル等を用いて分散することによって顔料分散ペースを得ることができる。
本発明は、基体樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計100質量部に対して、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)0.1〜10質量部含有し、かつ着色顔料と体質顔料とのDBP吸油量合計が600〜1,000ml/100gであることを特徴とする。ここで、着色顔料のDBP吸油量の合計は、「着色顔料の吸油量×配合量」により求める。例えば、20.5(チタン白の吸油量)×30(配合量)=615となる。また、体質顔料のDBP吸油量の合計は、「体質顔料の吸油量×配合量」により求める。例えば、230(体質顔料の吸油量)×1(配合量)=230となる。
さらに、予め顔料分散剤を用いてチタン白を分散してチタン白ペーストを製造し、該チタン白ペーストとその他の顔料分散ペースト(別分散)を組合わせて用いたカチオン電着塗料組成物は、チタン白をその他の着色顔料及び体質顔料と共に(共分散)顔料分散ペーストを用いたカチオン電着塗料組成物に比べて、耐候性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性や浴安定性に優れ、かつ半艶塗膜が得られる効果を有する。
[カチオン電着塗料組成物]
本発明のカチオン電着塗料組成物の調整には、下記の2種類方法が挙げられる。
方法(1):アミノ基含有エポキシ樹脂(a1)、ブロックイソシアネート硬化剤(B)及び中和剤を脱イオン水中で混合し、水分散してなるエマルション(1)を製造する。さらにアミノ基含有アクリル樹脂(a2)にブロックイソシアネート硬化剤(B)及び中和剤と脱イオン水によって水分散してなるエマルション(2)を製造する。
次いで、カチオン電着塗料組成物の製造時に、エマルション(1)とエマルション(2)を目的とする塗膜性能に応じて、エマルション(1)/エマルション(2)=10/90〜90/10の範囲で混合し、顔料分散ペースト及び脱イオン水を加え、固形分を調整してカチオン電着塗料浴とする方法。
方法(2):アミノ基含有エポキシ樹脂(a1)とアミノ基含有アクリル樹脂(a2)とを目的とする塗膜性能に応じて混合割合を調整し、次いでブロックイソシアネート硬化剤(B)を混合し、中和剤と脱イオン水によって水分散してなるエマルション(3)を製造する。
次いで、カチオン電着塗料組成物の製造時に、エマルション(3)に顔料分散ペースト及び脱イオン水を加え、固形分を調整してカチオン電着塗料浴とする方法、が挙げられる。
なお、これらエマルションの中和の為に用いる中和剤としては、有機カルボン酸が用いられ、酢酸、ギ酸及び乳酸又はこれらの混合物が好適であり、これらの酸の使用により形成される塗料安定性が向上する。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、カチオン電着塗装によって所望の基材表面に塗装することができる。電着塗装は、一般には、固形分濃度が約5〜40重量%、好ましくは15〜25重量%となるように脱イオン水などで希釈し、さらにpHを5.5〜9.0の範囲内に調整した本発明のカチオン電着塗料組成物からなる電着浴を、通常、浴温15〜35℃に調整し、負荷電圧100〜400Vの条件で行うことができる。
カチオン電着塗膜の膜厚は、特に制限されるものではないが、一般的には、硬化塗膜に基づいて10〜40μm、特に15〜35μmの範囲内が好ましい。また、塗膜の焼き付け温度は、被塗物表面で一般に約120〜約200℃、好ましくは約140〜約180℃の範囲内の温度が適しており、焼き付け時間は5〜60分程度、好ましくは10〜30分程度とすることができる。
以下、製造例、実施例及び比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。各例中の「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
製造例1 アミノ基含有エポキシ樹脂樹脂No.1
PP−400(三洋化成社製、商品名、ポリプロピレングリコール 分子量400)400部に、ε−カプロラクトン300部を加えて、130℃まで昇温した。その後、テトラブトキシチタン0.01部を加え、170℃に昇温した。この温度を保ちながら経時でサンプリングし、赤外吸収スペクトル測定にて未反応のε−カプロラクトン量を追跡し、反応率が98%以上になった時点で冷却し、変性剤1を得た。
次に、別のフラスコに、エピコート828EL(油化シェルエポキシ社製、商品名、エポキシ樹脂 エポキシ当量190 分子量350)1000部、ビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。次に、変性剤1を200部、ジエタノールアミンを140部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を65部を加え120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルで固形分を調整し、アミン価56mgKOH/g、樹脂固形分80%のポリオール変性のアミノ基含有エポキシ樹脂No.1を得た。
製造例2 アミノ基含有エポキシ樹脂樹脂No.2
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積2リットルのセパラブルフラスコに50%ホルマリン480部、フェノール110部、98%工業用硫酸202部及びメタキシレン424部を仕込み、84〜88℃で4時間反応させる。反応終了後、静置して樹脂相と硫酸水相とを分離した後、樹脂相を3回水洗し、20〜30mmHg/120〜130℃の条件で20分間未反応メタキシレンをストリッピングして、粘度1050センチポイズ(25℃)のフェノール変性のキシレンホルムアルデヒド樹脂 480部を得た。
別のフラスコに、エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン社製、商品名、エポキシ樹脂 、エポキシ当量190、分子量350)1000部、ビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。
次に、キシレンホルムアルデヒド樹脂を300部、ジエタノールアミンを137部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を95部加え120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルを403部加え、アミン価57mgKOH/g樹脂固形分、分子量2,000、固形分80%のキシレンホルムアルデヒド樹脂変性のアミノ基含有エポキシ樹脂No.2を得た。
製造例3 アミノ基含有エポキシ樹脂樹脂No.3
PP−400(三洋化成社製、商品名、ポリプロピレングリコール 分子量400)400部にε−カプロラクトン300部を加えて、130℃まで昇温した。その後、テトラブトキシチタン0.01部を加え、170℃に昇温した。この温度を保ちながら経時でサンプリングし、赤外吸収スペクトル測定にて未反応のε−カプロラクトン量を追跡し、反応率が98%以上になった時点で冷却し、変性剤2を得た。
別に、エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名、エポキシ樹脂 エポキシ当量190 分子量350)1000部にビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。その中にノニルフェノール120部を加え、130℃でエポキシ当量1000になるまで反応させた。次いで変性剤2を200部、ジエタノールアミンを95部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を65部加え、120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルで調整し、アミン価40mgKOH/g、樹脂固形分80%のノニルフェノールを付加したポリオール変性のアミノ基含有エポキシ樹脂樹脂No.3を得た。
製造例4 アミノ基含有アクリル樹脂No.1の製造例
容量2リットルの4つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル246部を仕込み、窒素置換後、110℃に保った。この中に、以下に示す混合物を3時間かけて滴下した。
スチレン 8部
n−ブチルアクリレート 8部
イソブチルメタクリレート 30部
2−エチルヘキシルメタクリレート 20部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 25部
グリシジルメタクリレート 9部
ジエチルアミン 2部
滴下終了後から1時間経過後、この中に2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8部をプロピレングリコールモノメチルエーテル56部に溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1時間110℃に保持したのち、メチルイソブチルケトンで調整し、水酸基価100mgKOH/g、アミン価30mgKOH/g、数平均分子量16,000、固形分80%のアミノ基含有アクリル樹脂No.1を得た。
製造例5 アミノ基含有アクリル樹脂No.2の製造例
容量2リットルの4つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル246部を仕込み、窒素置換後、110℃に保った。この中に、以下に示す混合物を3時間かけて滴下した。
スチレン 30部
n−ブチルアクリレート 6部
メチルメタクリレート 6部
2−エチルヘキシルメタクリレート 24部
プラクセルFM−3(注2) 24部
ジメチルアミノエチルメタクリレート 10部
滴下終了後から1時間経過後、この中に2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8部をプロピレングリコールモノメチルエーテル56部に溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1時間110℃に保持したのち、メチルイソブチルケトンを加え、アミン価35mgKOH/g、水酸基価80mgKOH/g、数平均分子量16,000、固形分75%のアミノ基含有アクリル樹脂No.2を得た。
(注2)プラクセルFM−3:ダイセル化学工業社製 商品名、ε−カプロラクトンが開環されたポリエステル鎖を有するメタクリル酸エステル。
製造例6 硬化剤の製造例
容量2リットルの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート50部を仕込み、メチルケトオキシム40部を40〜60℃で滴下した後、80℃で1時間加熱し、固形分90%の硬化剤を得た。
製造例7 顔料分散用樹脂の製造
撹拌機、温度計、滴下ロート及び還流冷却器を取り付けたフラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル398部、EHPE−3150(ダイセル化学株式会社製、商品名、エポキシ当量180の脂環型エポキシ樹脂)900部、ジエタノールアミン315部、アミン化合物(注3)371部及びエポキシアミン生成物(注4)1651部を仕込み、混合撹拌しながら徐々に加熱し、150℃で反応させ、エポキシ当量が0になったことを確認して、エチレングリコールモノブチルエーテルを加えて固形分を調整し、アミン価96.5mgKOH/g、固形分60%の顔料分散用樹脂を得た。
(注3)アミン化合物:温度計、攪拌機、還流冷却器、及び水分離器を取り付けた反応容器に、ステアリン酸285部、ヒドロキシルエチルアミノエチルアミン104部及びトルエン80部を仕込み、混合撹拌しながら徐々に加熱し、必要に応じてトルエンを除去し温度を上げながら反応水18部を分離除去した後、残存するトルエンを減圧除去することにより得られるアミン価150、凝固点76℃のアミン化合物。
(注4)エポキシアミン生成物:撹拌機、温度計、滴下ロート及び還流冷却器を取付けたフラスコに、ジエタノールアミン105部、エポキシ当量190のビスフェノールAジグリシジルエーテル760部、ビスフェノールA 456部及びエチレングリコールモノブチルエーテル330部を添加し、150℃でエポキシ基残量が0になるまで反応させることにより得られる固形分80%のエポキシアミン生成物。
製造例8 エマルションNo.1の製造
上記製造例2にて得た80%のアミノ基含有エポキシ樹脂No.1を87.5部(固形分70部)、硬化剤を33.3部(固形分30部)、10%ギ酸8.2部を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水183.5部を強く攪拌しながら約15分かけて滴下し、固形分32.0%の エマルションNo.1を得た。
製造例9〜12 エマルションNo.2〜No.6の製造
製造例8と同様の操作にて、表1の配合内容のエマルションNo.2〜No.6を得た。
Figure 2007284603
製造例13 チタン白ペーストの製造例
製造例7で得た固形分60%の顔料分散用樹脂5部(固形分3部)、JR−600E(注5)25部、脱イオン水26部を混合し、ボールミルにて10時間分散を行って固形分50%のチタン白ペーストを得た。
製造例14 顔料分散ペーストNo.1の製造例
製造例7で得た固形分60%の顔料分散用樹脂8.3部(固形分5部)、JR−600E(注5)30部、トリポリリン酸ニ水素アルミニウム2部、有機錫1部、脱イオン水45部を配合し、ボールミルにて20時間分散を行い、固形分50%の顔料分散ペーストNo.1を得た。
製造例15〜21 顔料分散ペーストNo.2〜No.8の製造例
顔料分散ペーストNo.1と同様の操作にて、表2の配合内容で顔料分散ペーストNo.2〜No.8を作成した。
製造例22 顔料分散ペーストNo.9の製造例(チタン白別分散)
製造例12で得た固形分50%のチタン白ペースト56部(固形分28部)、カープレックスFPS−5を1部、トリポリリン酸ニ水素アルミニウム2部、有機錫1部、脱イオン水5部を配合し、ボールミルにて20時間分散を行い、固形分50%の顔料分散ペーストNo.9を得た。
Figure 2007284603
(注5)JR−600E:テイカ社製、商品名、酸化チタン、DBP吸油量20.5ml/100g
(注6)カープレックスFPS−5:DSLジャパン株式会社製、商品名、含水非晶質二酸化ケイ素、DBP吸油量230ml/100g
(注7)着色顔料のDBP吸油量の合計:着色顔料のDBP吸油量の合計=着色顔料の吸油量×配合量による。例えば、顔料分散ペーストNo.1では、
20.5×30=615となる。
(注8)体質顔料のDBP吸油量の合計:体質顔料のDBP吸油量の合計=体質顔料の吸油量×配合量による。例えば、顔料分散ペーストNo.4では、
230×1=230となる。
(注9)DBP吸油量の合計:着色顔料のDBP吸油量の合計(注7)+体質顔料のDBP吸油量の合計(注8)を表す。例えば、顔料分散ペーストNo.4では、[(20.5×25)+(230×1)]=742.5となる。
実施例1 カチオン電着塗料No.1の製造
製造例8で得た32%のエマルションNo.1を156.3部(固形分 50部)、製造例11で得た32%のエマルションNo.4を156.3部(固形分 50部)、製造例14で得た50%の顔料ペーストNo.1を78部(39部)及び脱イオン水309.4部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料 No.1を得た。
実施例2〜11 カチオン電着塗料No.2〜No.11の製造例
表3のような組み合わせで、カチオン電着塗料No.2〜No.11を作成した。
Figure 2007284603
比較例1〜9 カチオン電着塗料No.12〜No.20の製造例
表4のような組み合わせで、カチオン電着塗料No.12〜No.20を作成した。
Figure 2007284603
試験板の作製
上記の実施例及び比較例で得た各カチオン電着塗料を用いて、リン酸亜鉛処理を施した冷延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)に乾燥膜厚が20μmとなるように電着塗装を施し、170℃で20分間焼き付けて試験板を作製し、以下の試験方法に従って試験した。その結果を表5及び表6に示す。
Figure 2007284603
Figure 2007284603
(注10)耐候性:
JIS K−5400 9.8.1に規定するサンシャインカーボンアーク灯式による促進耐候性試験を照射時間が200時間となるまで行った試験板表面に、1mm角のゴバン目100個を入れ粘着テープ(ニチバン株式会社製)にて付着テストを行った。
◎は、剥がれフチ欠けがなく良好
○は、剥がれなく良好であるが、フチ欠けがある
△は、90〜99/100の剥がれ
×は、89/100以下の剥がれ。
(注11)密着性:
40℃にて240時間浸漬したそれぞれの試験板に、カッターナイフでクロスカットをいれて、粘着テープ(ニチバン株式会社製)を貼り付けて瞬時に剥離した。
○は、異常のないもの
△は、塗膜の一部が剥離したもの
×は、塗膜が剥離したもの。
(注12)防食性
試験板の素地に達するように電着塗膜にナイフでクロスカット傷を入れ、これを用いJISZ−2371に準じて840時間耐塩水噴霧試験を行った。評価はナイフ傷からの錆、フクレ幅によって以下の基準で評価した。
◎は錆、フクレの最大幅がカット部より2mm未満(片側)であり、
○は錆、フクレの最大幅がカット部より2mm以上で且つ3mm未満(片
側)であり、
△は錆、フクレの最大幅がカット部より3mm以上で且つ4mm未満(片
側)であり、
×は錆、フクレの最大幅がカット部より4mm以上(片側)である、
ことを示す。
(注13)耐暴露性:
試験板に、スプレー塗装方法で、WP−300(関西ペイント株式会社製、水性中塗り塗料)を硬化膜厚が25μmとなるように塗装した後、電気熱風乾燥器で140℃×30分焼き付けを行なった。さらに、その中塗塗膜上にスプレー塗装方法で、ネオアミラック6000(関西ペイント株式会社製、上塗り塗料)を硬化膜厚が35μmとなるように塗装した後、電気熱風乾燥器で140℃×30分焼き付けを行ない、暴露試験板を作製した。
得られた暴露試験板上の塗膜に、素地に達するようにナイフでクロスカットキズを入れ、これを千葉県千倉町で、水平にて1年間暴露した後、ナイフ傷からの錆、フクレ幅によって以下の基準で評価した。
◎は、錆またはフクレの最大幅がカット部より2mm未満(片側)
○は、錆またはフクレの最大幅がカット部より2mm以上で且つ3mm未満(片側)
△は、錆またはフクレの最大幅がカット部より3mm以上で且つ4mm未満(片側)
×は、錆またはフクレの最大幅がカット部より4mm以上(片側)である、
ことを示す。
(注14)60度鏡面光沢度:
複層塗膜の光沢の程度を、JIS K−5400 7.6(1990)の60度鏡面光沢度に従い、入射角と受光角とがそれぞれ60度のときの反射率を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100としたときの百分率で表した。
(注15)経時安定性:実施例及び比較例で得た各カチオン電着塗料を用いて、リン酸亜鉛処理を施した冷延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)に乾燥膜厚が20μmとなるように試験板100枚電着塗装を施し、その後電着塗装前の固形分になるように、各々のエマルションと顔料ペーストを補給した。次の日にも、同様の作業を繰り返し30日間続けた(ターンオーバー試験)時の「60度鏡面光沢度(注14参照)」の変化を観察した。
◎は、60度鏡面光沢度(注11参照)の1ヶ月間の変化が2未満である。
○は、60度鏡面光沢度の1ヶ月間の変化が2以上、かつ5未満である。
△は、60度鏡面光沢度の1ヶ月間の変化が5以上、かつ10以下である。
×は、60度鏡面光沢度の1ヶ月間の変化が10を越える。





Claims (4)

  1. アミノ基含有エポキシ樹脂(a)とアミノ基含有アクリル樹脂(a)との少なくとも2種類を含有する基体樹脂(A)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)及びジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)を含有するカチオン電着塗料であって、
    基体樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計100質量部に対して、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)0.1〜10質量部含有し、かつ着色顔料と体質顔料とのDBP吸油量合計が600〜1,000ml/100gであることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
  2. アミノ基含有アクリル樹脂(a)が、グリシジル(メタ)アクリレートを含むラジカル重合性不飽和モノマーの共重合体樹脂のグリシジル基に、活性水素を含有するアミン化合物を付加してなる樹脂である請求項1に記載のカチオン電着塗料組成物。
  3. アミノ基含有エポキシ樹脂(a)が、アルキルフェノール類付加タイプのポリオール変性アミノ基含有エポキシ樹脂又はキシレンホルムアルデヒド樹脂変性アミノ基含有エポキシ樹脂である請求項1又は2に記載のカチオン電着塗料組成物。
  4. 金属基材に、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物を塗装し、焼付け乾燥してなる塗膜の60度鏡面光沢度が30〜70である塗装物品。















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