JP2002338879A - カチオン電着浴組成物 - Google Patents

カチオン電着浴組成物

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JP2002338879A
JP2002338879A JP2002025598A JP2002025598A JP2002338879A JP 2002338879 A JP2002338879 A JP 2002338879A JP 2002025598 A JP2002025598 A JP 2002025598A JP 2002025598 A JP2002025598 A JP 2002025598A JP 2002338879 A JP2002338879 A JP 2002338879A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、鉛やクロムを含有しない低公害
型のカチオン電着浴組成物を提供すること。 【解決手段】 カチオン電着塗料に、ジエタノールアミ
ン付加脂環族エポキシ樹脂(A)の有機酸中和水分散物
中に酸化ビスマス(B)を分散することにより得られる
酸化ビスマスペーストを、カチオン電着浴組成物中の全
固形分を基準にして、金属ビスマス換算で0.1〜0.
3重量%の範囲内の量で含有せしめてなることを特徴と
するカチオン電着浴組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉛やクロムなどの
有害な防錆化合物を含まない、低公害でかつ低コストの
カチオン電着浴組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】カチオン電着塗料は防食性や塗
面平滑性などに優れた塗膜を形成することができるた
め、従来から例えば自動車車体やその部品などの塗装に
広く利用されている。
【0003】カチオン電着塗料には、その防食性を一層
向上させるために、しばしば、防錆顔料、例えば、クロ
ム酸鉛、塩基性ケイ酸鉛、クロム酸ストロンチウム等の
鉛化合物やクロム化合物が配合されているが、これらの
防錆顔料は非常に有害な物質であり、公害対策上その使
用には問題がある。
【0004】そこで、これらの有害な防錆性化合物に代
わる低毒性ないし無毒性の防錆顔料として、ビスマス化
合物の使用が検討されている。
【0005】ビスマス化合物を含有するカチオン電着塗
料は、従来、カチオン電着エマルションに、分散用樹
脂、水酸化ビスマス、着色顔料もしくは体質顔料(酸化
チタン、精製クレー、カーボンブラック等)、有機錫触
媒、中和剤、脱イオン水等を分散混合して得られるエナ
メル化したペーストを配合することにより製造されてい
る。
【0006】しかしながら、ビスマス化合物の中でも水
酸化ビスマスなどのビスマス化合物は比較的高価であ
り、それに伴いカチオン電着塗料のコストが上がるとい
う問題があり、低コストのカチオン電着浴組成物の開発
が求められている。
【0007】本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭
意検討を重ねた結果、今回、カチオン電着浴に、ジエタ
ノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂の有機酸中和水分
散物中に酸化ビスマスを分散してなる酸化ビスマスペー
ストを極く少量配合すると、形成される塗膜の防食性が
格段に向上することを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0008】かくして、本発明は、カチオン電着塗料
に、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂(A)
の有機酸中和水分散物中に酸化ビスマス(B)を分散す
ることにより得られる酸化ビスマスペーストを、カチオ
ン電着浴組成物中の全固形分を基準にして、金属ビスマ
ス換算で0.1〜0.3重量%の範囲内の量で含有せし
めてなることを特徴とするカチオン電着浴組成物を提供
するものである。
【0009】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】酸化ビスマスペースト 本発明に従いカチオン電着塗料に配合される酸化ビスマ
スペーストは、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ
樹脂(A)の有機酸中和水分散物中に、酸化ビスマス
(B)を分散してなるものである。
【0011】酸化ビスマスペーストの調製に使用される
ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂(A)に
は、下記式(1)
【0012】
【化2】
【0013】で示されるエポキシ基含有官能基を1分子
中に少なくとも3個有するエポキシ樹脂(A1)と、ジエ
タノールアミンを含むアミン化合物(A2)及びフェノ
ール性水酸基を1分子中に少なくとも1個有するフェノ
ール化合物(A3)を反応させることにより得られる分
散用樹脂が包含され、例えば、特開平2−265975
号公報に記載されているものを用いることができる。
【0014】エポキシ樹脂(A1)は、例えば、アルコ
ール類、フェノール類、カルボン酸類、アミン類、チオ
ール類、さらに、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ル部分加水分解物、デンプン、セルロース、セルロース
アセテート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロ
キシエチルセルロース、アリルポリオール樹脂、スチレ
ン−アリルアルコール共重合樹脂、スチレン−マレイン
酸共重合樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステルポリオー
ル樹脂、ポリカプロラクトンポリオール樹脂等の活性水
素含有有機化合物を開始剤として用い、その存在下に、
4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドを単独で又
は他のエポキシ基含有化合物と共に、エポキシ基による
開環(共)重合反応を行なわせてポリエーテル樹脂を作
製し、次いで樹脂中の側鎖に存在するビニル基をハイド
ロパーオキサイド類などの酸化剤でエポキシ化し、上記
式(1)のエポキシ基含有官能基を形成することによっ
て製造することができる。
【0015】上記の他のエポキシ基含有化合物として
は、エポキシ基を有する化合物であれば特に制限はない
が、製造上、1分子中に1個のエポキシ基を有する化合
物が好ましく、具体的には、例えば、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどの
α−オレフィンエポキサイド;スチレンオキサイドなど
の不飽和化合物の酸化物;アリルグリシジルエーテル、
2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、メチルグリシ
ジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグ
リシジルエーテル等の水酸基を有する化合物のグリシジ
ルエーテル;脂肪族カルボン酸のような有機酸のグリシ
ジルエステルなどを挙げることができる。
【0016】エポキシ基の開環(共)重合反応は、触媒
の存在下で行うことが好ましく、触媒としては、例え
ば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ピ
ペラジン等のアミン類:ピリジン類、イミダゾール類等
の有機塩基類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸
類;硫酸、塩酸等の無機酸類;ナトリウムメチラート等
のアルカリ金属アルコラート類;KOH、NaOH等の
アルカリ類;BF3、ZnCl2、AlCl3、SnCl4
等のルイス酸又はその錯体類;トリエチルアルミニウ
ム、ジエチル亜鉛などの有機金属化合物などを挙げるこ
とができる。これらの触媒は、反応物に対して0.00
1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲内
で使用することができる。
【0017】上記のエポキシ基の開環(共)重合反応
は、一般に、約−70〜約200℃、好ましくは約−3
0〜約100℃の温度で溶媒を用いて行うことができ、
溶媒としては活性水素をもたない通常の有機溶媒を使用
することが好ましい。
【0018】このようにして得られる開環(共)重合体
(ポリエーテル樹脂)は、次いで、その側鎖に含まれる
ビニル基をエポキシ化することによって、前記式(1)
のエポキシ基含有官能基をもつエポキシ樹脂(A1)が
得られる。
【0019】このようなエポキシ樹脂(A1)として
は、市販品を使用することも可能であり、例えば、EH
PE−3150(ダイセル化学工業株式会社製、商品
名、エポキシ当量180)が挙げられる。これは4−ビ
ニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合体中の
ビニル基をエポキシ化したものであり、その重合度は平
均15〜25である。
【0020】エポキシ樹脂(A1)は、式(1)のエポ
キシ基含有官能基を1分子中に3個以上有していればよ
いが、一般的には、エポキシ当量で140〜1000、
特に150〜600、さらに特に170〜300の範囲
内の量で式(1)のエポキシ基含有官能基を有している
ことが好ましい。
【0021】また、アミン化合物(A2)としては、ジ
エタノールアミンを単独で使用することもできるが、ジ
エタノールアミンを、以下に例示する化合物と併用して
もよい。
【0022】(1)モノエタノールアミン、モノプロパ
ノールアミン、モノブタノールアミン等の第1級アルカ
ノールアミン。
【0023】(2)N−メチルエタノールアミン、N−
エチルエタノールアミン、ジ−nもしくはiso−プロ
パノールアミン、ジブタノールアミン等の第2級アルカ
ノールアミン。
【0024】(3)上記第1級アルカノールアミンと
α,β−不飽和カルボニル化合物との付加物(第2級ア
ルカノールアミン)、例えば、モノエタノールアミンと
N、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドとの付
加物、モノエタノールアミンとヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートとの付加物、モノエタノールアミンと
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとの付加物、
モノエタノールアミンとヒドロキシブチル(メタ)アク
リレートとの付加物など。
【0025】(4)ヒドロキシエチルアミノエチルアミ
ンのような第1、2級アルカノールアミンとモノカルボ
ン酸との反応物、例えば、下記式(2)で示されるアミ
ン化合物など。
【0026】
【化3】
【0027】[式中、nは1〜6、特に2〜3の整数で
あり、R1は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を
表わし、R2は水酸基及び/又は重合性不飽和基を含有
してもよい炭素数4〜36の炭化水素基、例えばオレイ
ル基、ステアリル基などを表す] エポキシ樹脂(A1)とアミン化合物(A2)との反応に
おいて、上記アミン化合物(A2)以外のカチオン化剤
を必要に応じて併用することもでき、例えば、ジメチル
アミノエタノール/乳酸、チオグリコール/酢酸、N−
ヒドロキシエチルイミダゾリン化合物などを併用するこ
とができる。
【0028】さらに、フェノール性水酸基を少なくとも
1個有するフェノール化合物(A3)としては、例え
ば、ノニルフェノール、オクチルフェノール、p−t−
ブチルフェノールなどのアルキルフェノール類、さら
に、ビスフェノールA[ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2,2−プロパン]、ビスフェノールF[ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−メタン]などの
ビスフェノール類又はそれらとジグリシジルエーテルと
の重付加物等を用いることが好ましい。
【0029】これらのフェノール化合物のうち、数平均
分子量が少なくとも200、好適には約800〜約30
00、さらに好適には約1000〜約1500の範囲内
にあり、しかも1分子あたり平均して2個以下、好まし
くは1個のフェノール性水酸基を含有するものが適して
いる。
【0030】以上に述べたエポキシ樹脂(A1)、アミ
ン化合物(A2)及びフェノール化合物(A3)の反応
は、約50〜約300℃、好ましくは約70〜約200
℃の温度で行うことができる。
【0031】その際のエポキシ樹脂(A1)、アミン化
合物(A2)及びフェノール化合物(A3)の反応順序は
特に制限されず、3者を一緒にして同時に反応させても
よく、或いはエポキシ樹脂(A1)とフェノール化合物
(A3)とを反応させ、次いで得られる反応生成物にア
ミン化合物(A2)を反応させてもよく、それによって
目的とするジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂
(A)を得ることができる。
【0032】エポキシ樹脂(A1)に対するアミン化合
物(A2)及びフェノール化合物(A 3)の使用割合は厳
密に制限されるものではないが、一般には、エポキシ樹
脂(A1)中のエポキシ基含有官能基1モルあたり、ア
ミン化合物(A2)は0.6〜0.98当量、特に0.
7〜0.9当量の範囲内で、また、フェノール化合物
(A3)は0.02〜0.4当量、特に0.1〜0.3
当量の範囲内で使用するのが好適である。
【0033】得られるジエタノールアミン付加脂環族エ
ポキシ樹脂(A)は、有機酸で中和することにより水分
散化することができる。この中和に使用しうる有機酸と
しては、例えば、酢酸、ギ酸、乳酸、プロピオン酸、ヒ
ドロキシ酢酸、メトキシ酢酸、アミドスルフォン酸、ス
ルファミン酸などの水溶性有機酸、好ましくは、酢酸、
ギ酸及び乳酸から選ばれる少なくとも1種のカルボン酸
が好適である。
【0034】また、中和当量としては、上記エポキシ樹
脂(A)中のアミノ基に対し一般に0.5〜2.0当
量、好ましくは0.8〜1.2当量の範囲内が適当であ
る。
【0035】他方、酸化ビスマス(B)としては、例え
ば、酸化ビスマス(I):BiO、酸化ビスマス(II
I):Bi23、酸化ビスマス(V):Bi25などが
挙げられるが、本発明では、安定性やコストの面から、
酸化ビスマス(III):Bi2 3を用いることが好まし
い。
【0036】酸化ビスマス(B)は、一般に、単独で
は、カチオン電着浴及び塗膜中に均一かつ微細に分散さ
せることが困難であるが、本発明に従い上記ジエタノー
ルアミン付加脂環族エポキシ樹脂(A)と組み合わせる
ことよりカチオン電着浴組成物中及び形成される塗膜中
に均一かつ微細に分散させることができる。その結果、
塗膜に侵入してくる腐食性物質(H2O、O2、Cl-
ど)に対する接触頻度が高くなり、少量でも防食性向上
に大きく寄与するようになる。
【0037】酸化ビスマスペーストは、上記のジエタノ
ールアミン付加脂環族エポキシ樹脂(A)の有機酸中和
水分散物中に酸化ビスマス(B)を分散させることによ
り調製することができる。
【0038】ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹
脂(A)に対する酸化ビスマス(B)の配合割合は厳密
に制限されるものではないが、一般には、ジエタノール
アミン付加脂環族エポキシ樹脂(A)100重量部(固
形分として)あたり10〜200重量部、特に20〜1
00重量部の範囲内が好適である。
【0039】その調製法としては、例えば、ジエタノー
ルアミン付加脂環族エポキシ樹脂(A)と酸化ビスマス
(B)とを混合し、それに前述の如き有機酸を前記の中
和当量で添加して、エポキシ樹脂(A)を中和し、必要
に応じて水を加えた後、分散機で分散処理する方法が挙
げられる。分散機としては、例えば、ボールミル、ペブ
ルミル、サンドミル、シェイカー等の従来から用いられ
ている分散機を用いることができるが、ボールミルが作
業性面から好適である。ボールミルによる分散時間は、
通常、1〜96時間、好ましくは10〜48時間程度が
顔料の粒度や製造工数などの面から好ましい。
【0040】酸化ビスマスペーストの固形分濃度は厳密
に制限されるものではないが、通常20〜60重量%、
好ましくは25〜50重量%の範囲内とすることができ
る。酸化ビスマスペーストの固形分濃度が20重量%未
満であると酸化ビスマスが沈降し易く、また、60重量
%を越えると酸化ビスマスペーストの粘度が高くなり過
ぎる傾向がある。
【0041】かくして調製される酸化ビスマスペースト
は、そのまま直接にカチオン電着塗料に配合することが
でき、或いはさらに後述する合成ハイドロタルサイト類
(C)及び/又は他の顔料などと共に分散することによ
り調製される顔料分散ペーストの形態で配合することも
できる。
【0042】この顔料分散ペーストの調製に際して使用
される他の顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボ
ンブラック、ベンガラなどの着色顔料;クレー、マイ
カ、バリタ、タルク、炭酸カルシウム、シリカなどの体
質顔料;リンモリブデン酸アルミニウム、トリポリリン
酸アルミニウム等の防錆顔料などが挙げられる。さら
に、顔料分散ペーストには、場合により、ジブチル錫オ
キサイド(DBTO)、ジオクチル錫オキサイド(DO
TO)等の有機錫化合物や、第4級アンモニウム型エポ
キシ分散用樹脂などを含ませることもできる。
【0043】以上に述べた各成分に、さらに必要に応じ
て、界面活性剤、中和剤、水などを加えてボールミルな
どで分散することにより、顔料分散ペーストを製造する
ことができる。
【0044】合成ハイドロタルサイト類 本発明のカチオン電着浴組成物には、上記した酸化ビス
マスペーストに加えて、さらに、合成ハイドロタルサイ
ト類(C)を配合することができる。
【0045】本発明において使用しうる合成ハイドロタ
ルサイト類(C)としては、下記式(3) [(Mg2+)y(Q2+)(1-y)1-x3+ x(OH)2n- x/n・mH2O (3) [式中、Q2+はZn2+、Ca2+及びSr2+よりなる群か
ら選ばれる2価金属イオンの少なくとも1種を示し、特
にZn2+好適であり、M3+はAl3+、Fe3+などの3価
金属イオンを示し、中でもAl3+が好ましく、An-はn
価のアニオン、例えば、I-、OH-、HCO3−、CO
2- 3、サリチル酸イオン、(OOC−COO)2-、[F
e(CN)64-、ClO4 -などを示し、x、y及びm
は下記の不等式を満たす数である:0<x≦0.5、好
ましくは0.2<x≦0.5、より好ましくは0.2<
x≦0.4、 0<y<1、 0≦m<2] で表される構造をもつハイドロタルサイトが挙げられ
る。
【0046】上記式(3)の合成ハイドロタルサイト類
は、アルカリ性のOHを有しており、金属の腐食抑制効
果を有しており、塗膜の防食性向上に寄与し、また、塗
膜の下地金属との密着を向上させて空気や水のような腐
食生成物質が、金属と塗膜との界面に侵入するのを防ぐ
効果を有する。
【0047】式(3)の合成ハイドロタルサイト類
(C)は、Mg2+とQ2+成分を使用する以外は、それ自
体既知の方法で製造することができ、例えば、米国特許
第3,539,306号明細書、ドイツ特許第1,185,920号明細
書、フランス第1,532,167号明細書、米国特許第3,796,7
92号明細書、ドイツ特許第2,061,156号明細書、フラン
ス第2,081,349号明細書、特公昭48−29477号公
報、特公昭51−29129号公報などに記載された方
法によって製造することができる。
【0048】カチオン電着塗料 本発明に従って酸化ビスマスペースト及び場合によりさ
らに合成ハイドロタルサイト類(C)が配合されるカチ
オン電着塗料としては、特に制限されるものではなく、
基体樹脂及び場合によりさらに硬化剤を基本成分として
含有する任意のカチオン電着塗料を使用することができ
る。
【0049】上記の基体樹脂としては、例えば、エポキ
シ系、アクリル系、ポリウレタン系のいずれの樹脂でも
使用することができるが、なかでも、アミン付加エポキ
シ樹脂に代表されるポリアミン樹脂が好ましい。
【0050】上記アミン付加エポキシ樹脂としては、例
えば、(1)ポリエポキシド化合物と1級モノ−及びポ
リアミン、2級モノ−及びポリアミン又は1,2級混合
ポリアミンとの付加物(例えば米国特許第3,984,299号
明細書参照);(2)ポリエポキシド化合物とケチミン
化された1級アミノ基を有する2級モノ−及びポリアミ
ンとの付加物(例えば米国特許第4,017,438号明細書参
照);(3)ポリエポキシド化合物とケチミン化された
1級アミノ基を有するヒドロキシ化合物とのエーテル化
により得られる反応物(例えば特開昭59−43013
号公報参照)等が挙げられる。
【0051】上記アミン付加エポキシ樹脂の製造に使用
されるポリエポキシド化合物は、エポキシ基を1分子中
に少なくとも2個有する化合物であり、一般に、少なく
とも200、好ましくは400〜4000、更に好まし
くは800〜2000の範囲内の数平均分子量及び少な
くとも100、好ましくは200〜2000、更に好ま
しくは400〜1000の範囲内のエポキシ当量を有す
るものが適しており、特にポリフェノール化合物とエピ
クロルヒドリンとの反応によって得られるものが好まし
い。
【0052】該ポリエポキシド化合物の形成のために用
いられるポリフェノール化合物としては、例えば、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロ
キシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパ
ン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−
ジヒドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシ
フェニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)
−1,1,2,2−エタン、4,4−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック等が挙げられる。
【0053】該エポキシド化合物はポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアミ
ドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネート化合物
などと一部反応させたものであってもよく、更にまた、
ε−カプロラクトン、アクリルモノマーなどをグラフト
重合させたものであってもよい。
【0054】上記基体樹脂は、外部架橋型及び内部(又
は自己)架橋型のいずれのタイプのものであってもよ
く、外部架橋型の樹脂の場合に併用される硬化剤として
は、例えば、ブロック化イソシアネート化合物やアミノ
樹脂等の、従来から既知の架橋剤を用いることができ、
特に、ブロック化イソシアネート化合物が好ましい。ま
た、内部架橋型の樹脂としてはブロック化イソシアネー
ト基を基体樹脂に導入したものが好適である。
【0055】上記外部架橋型の樹脂と併用されるブロッ
ク化イソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合
物とブロック化剤との付加反応生成物であり、ポリイソ
シアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジ
イソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネートなどの芳香族、脂肪族又は
脂環族のポリイソシアネート化合物、及びこれらポリイ
ソシアネート化合物の過剰量にエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサ
ントリオール、ポリカプロラクトンジオールなどの低分
子活性水素含有化合物を反応させて得られる末端イソシ
アネート含有化合物が挙げられる。
【0056】一方、前記ブロック化剤は、ポリイソシア
ネート化合物のイソシアネート基に付加してブロックす
るものであり、そして付加によって生成するブロック化
イソシアネート化合物は常温において安定で且つ塗膜の
焼き付け温度、例えば約100〜約200℃、好ましく
は約140〜約180℃の温度に加熱した際、ブロック
化剤を解離して遊離のイソシアネート基を再生するもの
であることが望ましい。
【0057】このような要件を満たすブロック化剤とし
ては、例えば、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタ
ムなどのラクタム系化合物;メチルエチルケトオキシ
ム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系化合
物;フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾ
ールなどのフェノール系化合物;エタノール、2−エチ
ルヘキサノールなどの脂肪族アルコール類;フェニルカ
ルビノール、メチルフェニルカルビノールなどの芳香族
アルキルアルコール類;エチレングリコールモノブチル
エーテルなどのエーテルアルコール系化合物などが挙げ
られる。これらのうち、オキシム系及びラクタム系のブ
ロック剤は、比較的低温で解離するブロック化剤等であ
るため、カチオン電着塗料の低温硬化性などの点から特
に好適である。
【0058】ブロック化イソシアネート基を基体樹脂分
子中に有して自己架橋するタイプの基体樹脂中へのブロ
ック化イソシアネート基の導入は、それ自体既知の方法
で行うことができ、例えば、部分ブロック化したイソシ
アネート化合物中の遊離のイソシアネート基と、基体樹
脂中の活性水素含有部位とを反応させることによって導
入することができる。
【0059】上記の基体樹脂及び硬化剤からのカチオン
電着塗料の調製は、それ自体既知の方法で、例えば、基
体樹脂に、必要に応じて硬化剤を加え、ギ酸、酢酸、乳
酸などの有機酸を用いて中和処理して、該基体樹脂を水
溶化ないし水分散化することにより行うことができる。
その際、必要に応じて、有機溶剤、表面調整剤、有機錫
化合物、例えば、ジブチル錫ラウレート、ジオクチル錫
ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫
ベンゾエートオキシ、ジブチル錫ベンゾエートオキシ、
ジオクチル錫ジベンゾエート、ジブチル錫ジベンゾエー
トなどの有機溶剤溶液などを添加することもできる。
【0060】カチオン電着浴組成物 本発明のカチオン電着浴組成物は、上記のカチオン電着
塗料に、前述の酸化ビスマスペーストを、場合により合
成ハイドロタルサイト類(C)などと共に配合すること
により調製される。
【0061】酸化ビスマスペーストの配合量は、カチオ
ン電着浴組成物の全固形分を基準にして、金属ビスマス
換算で0.1〜0.3重量%、特に0.2〜0.3重量
%の範囲内とすることができる。カチオン電着浴組成物
中の金属ビスマス量が0.1重量%未満であると防食性
の効果が少なく、また0.3重量%を越えるとコストが
高くなり好ましくない。
【0062】また、合成ハイドロタルサイト類(C)の
配合量は、カチオン電着浴組成物の全固形分を基準にし
て、通常0〜2重量%、特に0.8〜1.7重量%、さ
らに特に1.0〜1.6重量%の範囲内とすることがで
きる。合成ハイドロタルサイト類(C)の配合量が2重
量%を越えるとカチオン電着塗膜の仕上がり性が低下す
る可能性がある。
【0063】本発明により提供されるカチオン電着浴組
成物を用いる被塗物、例えば、自動車車体又はその部品
の電着塗装は、それ自体既知の方法で行うことができ
る。例えば、本発明のカチオン電着浴組成物をその固形
分濃度が5〜40重量%、好ましくは15〜25重量%
の範囲内となるように脱イオン水などで希釈し、さらに
pHを5.5〜9.0の範囲内に調整し、浴温15〜3
5℃で、被塗物をカソードとして印加電圧100〜40
0Vの条件で行うことができる。
【0064】カチオン電着塗膜の膜厚は特に制限されな
いが、一般には、硬化膜厚に基づいて5〜50μm、好
ましくは10〜40μmの範囲内が適している。また、
塗膜の焼き付け硬化温度は、通常約100〜約200
℃、好ましくは約140〜約180℃の範囲内が適して
おり、焼き付け時間は通常5分〜60分間、好ましくは
10分〜30分間が適している。
【0065】以上に述べたとおり、本発明に従えば、カ
チオン電着浴組成物中に、ジエタノールアミン付加脂環
族エポキシ樹脂(A)の有機酸中和水分散物中に酸化ビ
スマス(B)を分散してなる酸化ビスマスペーストを配
合することにより、鉛やクロムなどの有害金属を含まな
い低毒性型のカチオン電着塗料を低コストで提供するこ
とができる。
【0066】また、さらに合成ハイドロタルサイト類
(C)をカチオン電着浴組成物中に配合することによっ
て防食性のさらなる向上を期待することができる。
【0067】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例のみに制
限されるものではない。なお、「部」及び「%」は「重
量部」及び「重量%」を示す。
【0068】ジエタノールアミン付加型脂環族エポキシ
樹脂の製造例 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を取り付
けたフラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル398部、EHPE−3150(ダイセル化学株式会
社製、商品名、エポキシ当量180の脂環型エポキシ樹
脂)900部、ジエタノールアミン315部、アミン化
合物(注1)371部及びフェノール化合物(注2)1
651部を仕込み、混合撹拌しながら徐々に加熱し、1
50℃で反応させ、エポキシ当量が0になったことを確
認して、アミン価96.5のジエタノールアミン付加型
脂環族エポキシ樹脂を得た。
【0069】(注1)アミン化合物:温度計、攪拌機、
還流冷却器及び水分離器を取り付けた反応容器に、ステ
アリン酸285部とヒドロキシルエチルアミノエチルア
ミン104部及びトルエン80部を仕込み、混合撹拌し
ながら徐々に加熱し必要に応じてトルエンを除去し温度
を上げながら反応水18部を分離除去した後、残存する
トルエンを減圧除去することにより得られる、アミン価
150、凝固点76℃のアミノ化合物。
【0070】(注2)フェノール化合物:撹拌機、温度
計、滴下ロートおよび還流冷却器を取付けたフラスコ
に、ジエタノールアミン105部、エポキシ当量190
のビスフェノールAジグリシジルエーテル760部、ビ
スフェノールA 456部およびエチレングリコールモ
ノブチルエーテル330部を添加し、150℃でエポキ
シ基残量が0になるまで反応させることにより得られ
る、固形分80%のフェノール化合物。酸化ビスマスペーストAの製造例 上記ジエタノールアミン付加型脂環族エポキシ樹脂1.
82部(固形分1.0部)に、酸化ビスマス(III)
0.45部、中和剤0.06部及び脱イオン水1.3部
を加え、ボールミルにて20時間分散した後、排出し、
表1に示す固形分40%の酸化ビスマスペーストAを得
た。酸化ビスマスペーストBの製造例 酸化ビスマスペーストAの場合と同様にして表1に示す
固形分40%の酸化ビスマスペーストBを得た。
【0071】
【表1】
【0072】顔料分散ペースト NO.1〜NO.4の
製造例 顔料分散ペーストNO.1及びNO.2は、上記配合に
て得られた酸化ビスマスペーストAまたは酸化ビスマス
ペーストBを他の成分と共に下記表2にしめす割合で配
合し、また、顔料分散ペーストNO.3及びNO.4
は、酸化ビスマス又はZHT−7Aに、分散樹脂及びそ
の他の顔料を加え、ボールミルにて分散し顔料分散ペー
ストNO.1〜NO.4を得た。
【0073】
【表2】
【0074】(注3)ZHT−7A(協和化学工業株式
会社製、商品名、合成ハイドロタルサイト)カチオン電着用基体樹脂の製造例 エピコート828EL(油化シェルエポキシ社製、商品
名、エポキシ樹脂)1010部に、ビスフェノールA3
90部及びジメチルベンジルアミノ0.2部を加え、1
30℃でエポキシ当量800になるまで反応させた。次
にε−カプロラクトン260部およびテトラブトキシチ
タン0.03部を加え、170℃に昇温し、この温度を
保ちながら経時でサンプリングを行い、赤外吸収スペク
トル測定において未反応のε−カプロラクトン量を追跡
し、反応率が98%以上になった時点で120℃に温度
を下げた。次にジエタノールアミン160部及びジエチ
レントリアミンのメチルイソブチルジケチミン化物65
部を加え、120℃で4時間反応させ、ブチルセルソル
ブ420部を加え、アミン価58、樹脂固形分80%の
アミン付加型エポキシ樹脂を得た。カチオン電着用エマルションの製造例 上記製造例で得られたアミン付加型エポキシ樹脂87.
5部(樹脂固形分で70部)、硬化剤として4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のセロソ
ルブブロック化物33.3部(樹脂固形分で30部)、
液状有機錫化合物2.5部(固形分で1部)及び10%
酢酸15部を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水1
56部を強く攪拌しながら約15分かけて滴下し、固形
分34.0%のカチオン電着用クリアーエマルションを
得た。
【0075】実施例1 カチオン電着用クリアーエマルション328.4部(固
形分111.65部)に、顔料ペーストNO.1を5
1.5部(固形分28.4部)、脱イオン水を320.
1部加え、固形分20%のカチオン電着浴組成物NO.
1を得た。カチオン電着浴組成物NO.1における金属
ビスマス含有量は0.29%である。
【0076】実施例2及び比較例1、2 実施例1と同様にして、下記表3に示す配合にて固形分
20%のカチオン電着浴組成物NO.2〜NO.4を得
た。
【0077】
【表3】
【0078】試験板の作成 上記実施例及び比較例で得た各カチオン電着浴組成物中
に、パルボンド#3020(日本パーカライジング社
製、商品名、リン酸亜鉛処理剤)で化成処理した冷延鋼
板(0.8×150×70mm)を浸漬し、これをカソードとし
て電着塗装を行った。
【0079】塗膜の焼き付け温度−時間は175℃−2
0分間として、電気熱風乾燥機を用いて行った。得られ
た塗装板の性能試験結果を下記表4に示す。性能試験は
下記(注)に記載の方法に従って実施した。
【0080】
【表4】
【0081】(注4)耐ソルトスプレー性: 上記試験
板の電着塗膜の素地に達するようにナイフでクロスカッ
ト傷を入れ、これをJIS Z−2371に準じて96
0時間耐塩水噴霧試験を行い、ナイフ傷からの傷、フク
レ幅によって以下の基準で評価した。
【0082】◎:錆、フクレの最大幅がカット部より
1.5mm未満(片側)、及び両側3mm以外の部分に
錆、ふくれ、はがれ等の発生がない ○:錆、フクレの最大幅がカット部より1.5mm以
上、2mm未満(片側)、及び両側4mm幅以外の部分
に錆、ふくれ、はがれ等の発生がない △:錆、フクレの最大幅がカット部より2mm以上、3
mm未満(片側)で、かつ両側4mm幅以外の平面にブ
リスターがかなり目立つ ×:錆、フクレの最大幅がカット部より3mm以上で、
かつ塗面全面にブリスターの発生がみられる。 (注5)CCT:上記試験板の電着塗膜の素地に達する
ようにナイフでクロスカット傷を入れ、これを以下の条
件を1サイクルとして、50サイクル行った後の試験板
を以下の基準で評価した。 (サイクル条件 : 熱風乾燥(50℃) 3時間 − 塩
水噴霧 6時間 − 冷気送風(R.T)1時間 − 湿潤
(50℃ RH95%) 14時間) ◎:錆、フクレの最大幅がカット部より2.5mm未満
(片側)、及び片側2.5mm幅以外の部分に錆、ふく
れ、はがれ等の発生がない ○:錆、フクレの最大幅がカット部より2.5mm以
上、3.5mm未満(片側)、及び片側3.5mm幅以
外の部分に錆、ふくれ、はがれ等の発生がない △:錆、フクレの最大幅がカット部より3.5mm以上
(片側)、4.5mm未満(片側)で、かつ片側4.5
mm幅以外の平面にブリスターがかなり目立つ ×:錆、フクレの最大幅がカット部より4.5mm以上
で、かつ塗面全面にブリスターの発生がみられる。 (注6)耐塩温水性:実施例及び比較例で得られた試験
板に、ナイフでクロスカット傷を入れ55℃、5%食塩
水に10日間浸漬したときの結果を下記の基準で評価し
た。
【0083】◎:錆、フクレの最大幅がカット部より片
側1.5mm未満 ○:錆、フクレの最大幅がカット部より片側1.5mm
以上、片側2.5mm未満 △:錆、フクレの最大幅がカット部より片側2.5mm
以上、3.5mm未満 ×:錆、フクレの最大幅がカット部より片側3.5mm
以上
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月22日(2002.2.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 で示されるエポキシ基含有官能基を1分子中に少なくと
も3個有するエポキシ樹脂(A1)と、ジエタノールア
ミンを含むアミン化合物(A2)及びフェノール性水酸
基を1分子中に少なくとも1個有するフェノール化合物
(A3)を反応させることにより得られる樹脂である請
求項1に記載のカチオン電着浴組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【化2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 靖之 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 室伏 重雄 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 冨永 章 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4J036 AA01 AJ02 AJ03 AJ11 AK01 CA06 CB05 DC27 FA03 GA09 HA12 JA04 KA04 4J038 DB261 DB321 DB341 DB391 HA166 HA296 KA08 MA14 NA03 NA27 PA04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン電着塗料に、ジエタノールアミ
    ン付加脂環族エポキシ樹脂(A)の有機酸中和水分散物
    中に酸化ビスマス(B)を分散することにより得られる
    酸化ビスマスペーストを、カチオン電着浴組成物中の全
    固形分を基準にして、金属ビスマス換算で0.1〜0.
    3重量%の範囲内の量で含有せしめてなることを特徴と
    するカチオン電着浴組成物。
  2. 【請求項2】 ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ
    樹脂(A)が、式(1) 【化1】 で示されるエポキシ基含有官能基を1分子中に少なくと
    も3個有するエポキシ樹脂(A1)と、ジエタノールアミ
    ンを含むアミン化合物(A2)及びフェノール性水酸基
    を1分子中に少なくとも1個有するフェノール化合物
    (A3)を反応させることにより得られる樹脂である請
    求項1に記載のカチオン電着浴組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂(A1)が式(1)のエポ
    キシ基含有官能基をエポキシ当量で140〜1000の
    範囲内の量で含有するものである請求項2に記載のカチ
    オン電着浴組成物。
  4. 【請求項4】 アミン化合物(A2)がジエタノールア
    ミンのみからなる請求項2に記載のカチオン電着浴組成
    物。
  5. 【請求項5】 アミン化合物(A2)がジエタノールア
    ミンと第1級アルカノールアミン、第2級アルカノール
    アミン、第1級アルカノールアミンとα,β−不飽和カ
    ルボニル化合物との付加物又は第1、2級アルカノール
    アミンとモノカルボン酸との反応物との組み合わせから
    なる請求項2に記載のカチオン電着浴組成物。
  6. 【請求項6】 フェノール化合物(A3)がアルキルフ
    ェノール類、ビスフェノール類及びビスフェノール類と
    ジグリシジルエーテルとの重付加物よりなる群から選ば
    れる請求項2に記載のカチオン電着浴組成物。
  7. 【請求項7】 フェノール化合物(A3)が約800〜
    約3000の範囲内の数平均分子量を有し且つ1分子あ
    たり平均して1個のフェノール性水酸基を含有するもの
    である請求項2に記載のカチオン電着浴組成物。
  8. 【請求項8】 酸化ビスマス(B)が酸化ビスマス
    (I)、酸化ビスマス(III)及び酸化ビスマス(V)
    よりなる群から選ばれる請求項1〜7のいずれかに記載
    のカチオン電着浴組成物。
  9. 【請求項9】 酸化ビスマス(B)が酸化ビスマス(II
    I)である請求項1〜8のいずれかに記載のカチオン電
    着浴組成物。
  10. 【請求項10】 酸化ビスマスペーストが、酸化ビスマ
    ス(B)をジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂
    (A)100重量部(固形分として)あたり10〜20
    0重量部含有するものである請求項1〜9のいずれかに
    記載のカチオン電着浴組成物。
  11. 【請求項11】 酸化ビスマスペーストが20〜60重
    量%の固形分濃度を有するものである請求項1〜10の
    いずれかに記載のカチオン電着浴組成物。
  12. 【請求項12】 合成ハイドロタルサイト類(C)を、
    カチオン電着浴組成物中の全固形分を基準にして、0.
    8〜1.7重量%の範囲内の量でさらに含有せしめてな
    る請求項1〜11のいずれかに記載のカチオン電着浴組
    成物。
  13. 【請求項13】 合成ハイドロタルサイト類(C)が式
    (3) [(Mg2+)y(Q2+)(1-y)1-x3+ x(OH)2n- x/n・mH2O (3) [式中、 Q2+はZn2+、Ca2+及びSr2+よりなる群から選ばれ
    る2価金属イオンの少なくとも1種を示し、 M3+はAl3+、Fe3+などの3価金属イオンを示し、 An-はn価のアニオンを示し、 x、y及びmは下記の不等式を満たす数である:0<x
    ≦0.5、 0<y<1、 0≦m<2] で表される構造をもつものである請求項12に記載のカ
    チオン電着浴組成物。
  14. 【請求項14】 酸化ビスマスペーストをカチオン電着
    浴組成物の全固形分を基準にして、金属ビスマス換算で
    0.2〜0.3重量%の範囲内で含有する請求項1〜1
    3のいずれかに記載のカチオン電着浴組成物。
  15. 【請求項15】 合成ハイドロタルサイト類(C)をカ
    チオン電着浴組成物の全固形分を基準にして、1.0〜
    1.6重量%の範囲内で含有する請求項12又は13に
    記載のカチオン電着浴組成物。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載のカ
    チオン電着浴組成物を用いることを特徴とするカチオン
    電着塗装方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15のいずれかに記載のカ
    チオン電着浴組成物で塗装された物品。
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JP2008239689A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Kansai Paint Co Ltd 顔料分散ペースト及びカチオン電着塗料
JP2016166262A (ja) * 2015-03-09 2016-09-15 東洋インキScホールディングス株式会社 不飽和エステル基含有エポキシ樹脂

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