JP5311721B2 - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents
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例えば、アミン変性エポキシ系カチオン樹脂、アミン変性エポキシ系カチオン樹脂より少なくとも0.5低い溶解度パラメーターを有するカチオン性アクリル樹脂へブロックジイソシアネートを付加して得られる自己架橋性アクリル系カチオン樹脂、およびブロックイソシアネート硬化剤を含有するカチオン電着塗料組成物が開示されている(特許文献1)。
さらに、グリシジル(メタ)アクリレートを含むラジカル重合性不飽和モノマーの共重合体のグリシジル基に、活性水素を含有するアミン化合物を付加してなるアミノ基含有アクリル樹脂(a2)を用いることによって、塗装ラインにおいてランニング使用時に、安定した塗膜光沢度のバラつきを小さくするためにもよい。
本発明の基体樹脂(A)は、アミノ基含有エポキシ樹脂(a1)とアミノ基含有アクリル樹脂(a2)の少なくとも2種類を含有することを特徴とする。
また、ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応により得られるビスフェノールA、下記式
1分子中に複数の活性水素基を含有する化合物として、具体的には、(1).ポリオール化合物、(2).第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基、或いは第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と水酸基とを有するアミン化合物、(3).線状又は分枝状のポリエーテルポリオール、(4).線状又は分枝状のポリエステルポリオールなどが挙げられる。
上記(3).線状又は分枝状のポリエーテルポリオールは、通常62〜10,000、好ましくは62〜2,000の範囲内の数平均分子量を有する、アルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなど)の開環付加反応によって製造されるものを挙げることができ、ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(エチレン・プロピレン)グリコール、ビスフェノールAエチレングリコールエーテル、ビスフェノールAポリプロピレングリコールエーテルなどが挙げられる。
上記のアミン化合物と変性剤のエポキシ樹脂への付加反応は、通常、適当な溶媒中で、約80〜約170℃、好ましくは約90〜約150℃の温度で1〜6時間程度、好ましくは1〜5時間程度で行なうことができる。
(式中、Xは水素原子、−OH、−OR、−SH及び−SRよりなる群から選ばれる置換基を有してもよい炭素原子数1〜15の炭化水素基を表し、ここでRはアルキル基を表す)
上記、式(1)において、Xで表わされる炭素原子数1〜15の炭化水素基は直鎖状、分岐鎖状もしくは環状であることができ、中でも、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ノニル基などの炭素原子数1〜15、特に1〜12のアルキル基が好適である。これらの基は場合により水酸基(−OH)、アルコキシ基(−OR)、メルカプト基(−SH)及びアルキルチオ基(−SR)よりなる群から選ばれる基により置換されていてもよい。
ポリオール化合物は、複数の活性水素基を含有する化合物にカプロラクトンを付加したポリオール化合物であり、ポリカプロラクトンポリオール化合物及び/又はキシレンホルムアルデヒド樹脂変性エポキシ樹脂に用いたものと同様のものを用いることができる。アミノ基含有化合物は、ポリカプロラクトン性ポリオール化合物及び/又はキシレンホルムアルデヒド樹脂変性エポキシ樹脂に用いたものと同様のものを用いることができる。
アミノ基含有アクリル樹脂(a2):
本発明の基体樹脂(A)は、アミノ基含有エポキシ樹脂(a1)とアミノ基含有アクリル樹脂(a2)の少なくとも2種類を含有することを特徴としており、耐候性に優れているアクリル樹脂に水分散基のアミノ基を含有したアミノ基含有アクリル樹脂(a2)が併用される。
アクリル樹脂の水酸基価は、通常10〜300mgKOH/gの範囲内、好ましくは50〜200mgKOH/g、数平均分子量は、2,000〜100,000の範囲内、好ましくは、3,000〜50,000範囲内が適当である。
本発明の硬化剤(B)として、ブロックイソシアネート化合物を用いる。ブロックイソシアネートは、その構造を問わず用いることができるが、ここで使用されるポリイソシアネート化合物としては、芳香族、脂環族又は脂肪族のポリイソシアネート化合物などが挙げられ、1種で又は2種以上混合して使用することができる。
ブロック剤はポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に付加してブロックするものであり、そしてブロック剤の付加によって生成するブロックポリイソシアネート化合物は常温において安定で、かつ一般的な電着塗膜の焼き付け温度である約100℃から200℃に加熱した際、ブロック剤を解離してイソシアネート基を再生しうるものであることが望ましい。
本発明の耐侯性、密着性、防食性、特に耐ばくろ性などの長期耐食性に優れ、かつ60度鏡面光沢度が30〜70の半艶塗膜を為には、顔料分散用樹脂(C)として、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂を用いる。
エポキシ基含有官能基を1分子中に少なくとも3個有するエポキシ樹脂(c1)は、例えば、アルコール類、フェノール類、カルボン酸類、アミン類、チオール類;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル部分加水分解物、デンプン、セルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシエチルセルロース、アリルポリオール樹脂、スチレン−アリルアルコール共重合樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリカプロラクトンポリオール樹脂等の活性水素含有樹脂などを開始剤とし、好ましくは触媒の存在下で、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドを単独で、又は他のエポキシ基含有化合物を併せて、エポキシ基による開環(共)重合を行ないポリエーテル樹脂を作成し、樹脂中の側鎖に存在するビニル基をハイドロパーオキサイド類などの酸化剤でエポキシ化し、式(2)で示される官能基を少なくとも3個導入することによって得ることができる。
このようにして得られた開環(共)重合体のポリエーテル樹脂の側鎖に含まれるビニル基をエポキシ化することによって、式(2)で示される官能基を導入できエポキシ樹脂(C1)が得られる。
ジエタノールアミンと組合せて使用することができる他のアミン化合物としては、
(1):モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン等の第1級アルカノールアミン。
物と付加物(第2級アルカノールアミン)、例えば、モノエタノールアミンとN、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの付加物、モノエタノールアミンとヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの付加物、モノエタノールアミンとヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとの付加物、モノエタノールアミンとヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとの付加物など。
(式中、nは1〜6の整数であり、R1は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を表し、R2は水酸基及び/又は重合性不飽和基を含有してもよい炭素数4〜36の炭化水素基を表す。)
また、エポキシ樹脂(c1)とアミン化合物(c2)との反応において、上記アミン化合物(c2)以外のカチオン化剤を必要に応じて併用することもでき、例えば、ジメチルアミノエタノール/乳酸、チオグリコール/酢酸、N−ヒドロキシエチルイミダゾリン化合物なども併用することができる。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、顔料として、着色顔料と体質顔料とを含有する。DBP吸油量(注1)合計が600〜1,000、好ましくは700〜950、さらに好ましくは750〜900ml/100gであることが適している。
DBP吸油量の合計が600ml未満/100gでは60度鏡面光沢度が70を越え易くなり、またDBP吸油量の合計が1,000ml/100gを越えると、耐候性が低下する。
へらに付着した試料は、他のへらで取り除き、さらに必要とされる予測量のDBP約1/3〜1/4を加え、同一操作を繰り返して混合物が均一になるようにする。終点に近くなったら1滴ずつ加えて、全体が一つの締まった塊状となった点を終点とする。この操作は、10〜15分で終わるようにし、操作終了後3分経過してからビュレット中のDBP滴下量を読み、次式によって吸油量(ml/100g)を算出する。
吸油量(ml/100g)=(V/W)*100
[式中、Vは終点までに用いたDBPの使用量(ml)であり、Wは乾燥試料の重さ(g)である]。
なお上記の顔料は、目的とする塗膜性能に応じて顔料の種類や使用量を調整し、顔料分散用樹脂(C)、界面活性剤、水を加えて、攪拌機によって十分に攪拌すること、又はボールミルやサンドミル等を用いて分散することによって顔料分散ペースを得ることができる。
本発明のカチオン電着塗料組成物の調整には、下記の2種類方法が挙げられる。
方法(1):アミノ基含有エポキシ樹脂(a1)、ブロックイソシアネート硬化剤(B)及び中和剤を脱イオン水中で混合し、水分散してなるエマルション(1)を製造する。さらにアミノ基含有アクリル樹脂(a2)にブロックイソシアネート硬化剤(B)及び中和剤と脱イオン水によって水分散してなるエマルション(2)を製造する。
PP−400(三洋化成社製、商品名、ポリプロピレングリコール 分子量400)400部に、ε−カプロラクトン300部を加えて、130℃まで昇温した。その後、テトラブトキシチタン0.01部を加え、170℃に昇温した。この温度を保ちながら経時でサンプリングし、赤外吸収スペクトル測定にて未反応のε−カプロラクトン量を追跡し、反応率が98%以上になった時点で冷却し、変性剤1を得た。
次に、別のフラスコに、エピコート828EL(油化シェルエポキシ社製、商品名、エポキシ樹脂 エポキシ当量190 分子量350)1000部、ビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。次に、変性剤1を200部、ジエタノールアミンを140部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を65部を加え120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルで固形分を調整し、アミン価56mgKOH/g、樹脂固形分80%のポリオール変性のアミノ基含有エポキシ樹脂No.1を得た。
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積2リットルのセパラブルフラスコに50%ホルマリン480部、フェノール110部、98%工業用硫酸202部及びメタキシレン424部を仕込み、84〜88℃で4時間反応させる。反応終了後、静置して樹脂相と硫酸水相とを分離した後、樹脂相を3回水洗し、20〜30mmHg/120〜130℃の条件で20分間未反応メタキシレンをストリッピングして、粘度1050センチポイズ(25℃)のフェノール変性のキシレンホルムアルデヒド樹脂 480部を得た。
別のフラスコに、エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン社製、商品名、エポキシ樹脂 、エポキシ当量190、分子量350)1000部、ビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。
次に、キシレンホルムアルデヒド樹脂を300部、ジエタノールアミンを137部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を95部加え120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルを403部加え、アミン価57mgKOH/g樹脂固形分、分子量2,000、固形分80%のキシレンホルムアルデヒド樹脂変性のアミノ基含有エポキシ樹脂No.2を得た。
PP−400(三洋化成社製、商品名、ポリプロピレングリコール 分子量400)400部にε−カプロラクトン300部を加えて、130℃まで昇温した。その後、テトラブトキシチタン0.01部を加え、170℃に昇温した。この温度を保ちながら経時でサンプリングし、赤外吸収スペクトル測定にて未反応のε−カプロラクトン量を追跡し、反応率が98%以上になった時点で冷却し、変性剤2を得た。
別に、エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名、エポキシ樹脂 エポキシ当量190 分子量350)1000部にビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。その中にノニルフェノール120部を加え、130℃でエポキシ当量1000になるまで反応させた。次いで変性剤2を200部、ジエタノールアミンを95部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を65部加え、120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルで調整し、アミン価40mgKOH/g、樹脂固形分80%のノニルフェノールを付加したポリオール変性のアミノ基含有エポキシ樹脂樹脂No.3を得た。
容量2リットルの4つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル246部を仕込み、窒素置換後、110℃に保った。この中に、以下に示す混合物を3時間かけて滴下した。
スチレン 8部
n−ブチルアクリレート 8部
イソブチルメタクリレート 30部
2−エチルヘキシルメタクリレート 20部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 25部
グリシジルメタクリレート 9部
ジエチルアミン 2部
滴下終了後から1時間経過後、この中に2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8部をプロピレングリコールモノメチルエーテル56部に溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1時間110℃に保持したのち、メチルイソブチルケトンで調整し、水酸基価100mgKOH/g、アミン価30mgKOH/g、数平均分子量16,000、固形分80%のアミノ基含有アクリル樹脂No.1を得た。
容量2リットルの4つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテル246部を仕込み、窒素置換後、110℃に保った。この中に、以下に示す混合物を3時間かけて滴下した。
スチレン 30部
n−ブチルアクリレート 6部
メチルメタクリレート 6部
2−エチルヘキシルメタクリレート 24部
プラクセルFM−3(注2) 24部
ジメチルアミノエチルメタクリレート 10部
滴下終了後から1時間経過後、この中に2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)8部をプロピレングリコールモノメチルエーテル56部に溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1時間110℃に保持したのち、メチルイソブチルケトンを加え、アミン価35mgKOH/g、水酸基価80mgKOH/g、数平均分子量16,000、固形分75%のアミノ基含有アクリル樹脂No.2を得た。
(注2)プラクセルFM−3:ダイセル化学工業社製 商品名、ε−カプロラクトンが開環されたポリエステル鎖を有するメタクリル酸エステル。
容量2リットルの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート50部を仕込み、メチルケトオキシム40部を40〜60℃で滴下した後、80℃で1時間加熱し、固形分90%の硬化剤を得た。
撹拌機、温度計、滴下ロート及び還流冷却器を取り付けたフラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル398部、EHPE−3150(ダイセル化学株式会社製、商品名、エポキシ当量180の脂環型エポキシ樹脂)900部、ジエタノールアミン315部、アミン化合物(注3)371部及びエポキシアミン生成物(注4)1651部を仕込み、混合撹拌しながら徐々に加熱し、150℃で反応させ、エポキシ当量が0になったことを確認して、エチレングリコールモノブチルエーテルを加えて固形分を調整し、アミン価96.5mgKOH/g、固形分60%の顔料分散用樹脂を得た。
上記製造例2にて得た80%のアミノ基含有エポキシ樹脂No.1を87.5部(固形分70部)、硬化剤を33.3部(固形分30部)、10%ギ酸8.2部を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水183.5部を強く攪拌しながら約15分かけて滴下し、固形分32.0%の エマルションNo.1を得た。
製造例8と同様の操作にて、表1の配合内容のエマルションNo.2〜No.6を得た。
製造例7で得た固形分60%の顔料分散用樹脂5部(固形分3部)、JR−600E(注5)25部、脱イオン水26部を混合し、ボールミルにて10時間分散を行って固形分50%のチタン白ペーストを得た。
製造例7で得た固形分60%の顔料分散用樹脂8.3部(固形分5部)、JR−600E(注5)30部、トリポリリン酸ニ水素アルミニウム2部、有機錫1部、脱イオン水45部を配合し、ボールミルにて20時間分散を行い、固形分50%の顔料分散ペーストNo.1を得た。
顔料分散ペーストNo.1と同様の操作にて、表2の配合内容で顔料分散ペーストNo.2〜No.8を作成した。
上記「チタン白ペーストの製造例」で得た固形分50%のチタン白ペースト56部(固形分28部)、カープレックスFPS−5を1部、トリポリリン酸ニ水素アルミニウム2部、有機錫1部、脱イオン水5部を配合し、ボールミルにて20時間分散を行い、固形分50%の顔料分散ペーストNo.9を得た。
(注6)カープレックスFPS−5:DSLジャパン株式会社製、商品名、含水非晶質二酸化ケイ素、DBP吸油量230ml/100g
(注7)着色顔料のDBP吸油量の合計:着色顔料のDBP吸油量の合計=着色顔料の吸油量×配合量による。例えば、顔料分散ペーストNo.1では、
20.5×30=615となる。
(注8)体質顔料のDBP吸油量の合計:体質顔料のDBP吸油量の合計=体質顔料の吸油量×配合量による。例えば、顔料分散ペーストNo.4では、
230×1=230となる。
(注9)DBP吸油量の合計:着色顔料のDBP吸油量の合計(注7)+体質顔料のDBP吸油量の合計(注8)を表す。例えば、顔料分散ペーストNo.4では、[(20.5×25)+(230×1)]=742.5となる。
製造例8で得た32%のエマルションNo.1を156.3部(固形分 50部)、製造例11で得た32%のエマルションNo.4を156.3部(固形分 50部)、製造例14で得た50%の顔料ペーストNo.1を78部(39部)及び脱イオン水309.4部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料 No.1を得た。
表3のような組み合わせで、カチオン電着塗料No.2〜No.11を作成した。
表4のような組み合わせで、カチオン電着塗料No.12〜No.20を作成した。
上記の実施例及び比較例で得た各カチオン電着塗料を用いて、リン酸亜鉛処理を施した冷延鋼板(0.8mm×70mm×150mm)に乾燥膜厚が20μmとなるように電着塗装を施し、170℃で20分間焼き付けて試験板を作製し、以下の試験方法に従って試験した。その結果を表5及び表6に示す。
JIS K−5400 9.8.1に規定するサンシャインカーボンアーク灯式による促進耐候性試験を照射時間が200時間となるまで行った試験板表面に、1mm角のゴバン目100個を入れ粘着テープ(ニチバン株式会社製)にて付着テストを行った。
◎は、剥がれフチ欠けがなく良好
○は、剥がれなく良好であるが、フチ欠けがある
△は、90〜99/100の剥がれ
×は、89/100以下の剥がれ。
(注11)密着性:
40℃にて240時間浸漬したそれぞれの試験板に、カッターナイフでクロスカットをいれて、粘着テープ(ニチバン株式会社製)を貼り付けて瞬時に剥離した。
○は、異常のないもの
△は、塗膜の一部が剥離したもの
×は、塗膜が剥離したもの。
(注12)防食性
試験板の素地に達するように電着塗膜にナイフでクロスカット傷を入れ、これを用いJISZ−2371に準じて840時間耐塩水噴霧試験を行った。評価はナイフ傷からの錆、フクレ幅によって以下の基準で評価した。
◎は錆、フクレの最大幅がカット部より2mm未満(片側)であり、
○は錆、フクレの最大幅がカット部より2mm以上で且つ3mm未満(片
側)であり、
△は錆、フクレの最大幅がカット部より3mm以上で且つ4mm未満(片
側)であり、
×は錆、フクレの最大幅がカット部より4mm以上(片側)である、
ことを示す。
試験板に、スプレー塗装方法で、WP−300(関西ペイント株式会社製、水性中塗り塗料)を硬化膜厚が25μmとなるように塗装した後、電気熱風乾燥器で140℃×30分焼き付けを行なった。さらに、その中塗塗膜上にスプレー塗装方法で、ネオアミラック6000(関西ペイント株式会社製、上塗り塗料)を硬化膜厚が35μmとなるように塗装した後、電気熱風乾燥器で140℃×30分焼き付けを行ない、暴露試験板を作製した。
得られた暴露試験板上の塗膜に、素地に達するようにナイフでクロスカットキズを入れ、これを千葉県千倉町で、水平にて1年間暴露した後、ナイフ傷からの錆、フクレ幅によって以下の基準で評価した。
◎は、錆またはフクレの最大幅がカット部より2mm未満(片側)
○は、錆またはフクレの最大幅がカット部より2mm以上で且つ3mm未満(片側)
△は、錆またはフクレの最大幅がカット部より3mm以上で且つ4mm未満(片側)
×は、錆またはフクレの最大幅がカット部より4mm以上(片側)である、
ことを示す。
複層塗膜の光沢の程度を、JIS K−5400 7.6(1990)の60度鏡面光沢度に従い、入射角と受光角とがそれぞれ60度のときの反射率を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100としたときの百分率で表した。
◎は、60度鏡面光沢度(注11参照)の1ヶ月間の変化が2未満である。
○は、60度鏡面光沢度の1ヶ月間の変化が2以上、かつ5未満である。
△は、60度鏡面光沢度の1ヶ月間の変化が5以上、かつ10以下である。
×は、60度鏡面光沢度の1ヶ月間の変化が10を越える。
Claims (4)
- アルキルフェノール類付加タイプのポリオール変性アミノ基含有エポキシ樹脂(a1)と
グリシジル(メタ)アクリレートを含むラジカル重合性不飽和モノマーの共重合体樹脂のグリシジル基に、活性水素を含有するアミン化合物を付加してなるアミノ基含有アクリル樹脂(a2)との少なくとも2種類を含有する基体樹脂(A)、
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)、
ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)、並びに
着色顔料及び/又は体質顔料(D)
を含有し、
基体樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計100質量部に対して、ジエタノールアミン付加脂環族エポキシ樹脂である顔料分散樹脂(C)0.1〜10質量部含有し、かつ
基体樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計100質量部に対して、着色顔料と体質顔料とのDBP吸油量合計が600〜1,000ml/100gであることを特徴とするカチオン電着塗料組成物において、
「着色顔料と体質顔料とのDBP吸油量合計」とは「着色顔料のDBP吸油量の合計+体質顔料のDBP吸油量の合計」を表し、「着色顔料のDBP吸油量の合計」および「体質顔料のDBP吸油量の合計」のそれぞれは、「着色顔料のDBP吸油量×樹脂(A)と硬化剤(B)の固形分合計100質量部に対する着色顔料の配合量」および「体質顔料のDBP吸油量×樹脂(A)と硬化剤(B)の固形分合計100質量部に対する体質顔料の配合量」を表す、カチオン電着塗料組成物。 - アミノ基含有エポキシ樹脂(a1)のアミン価が、30〜70mgKOH/gである請求項1又は2に記載のカチオン電着塗料組成物。
- 金属基材に、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物を塗装し、焼付け乾燥してなる塗膜の60度鏡面光沢度が30〜70である塗装物品。
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