JP2007284504A - 樹脂組成物およびそれを用いた包装材 - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いた包装材 Download PDF

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Abstract

【課題】
耐熱性、防湿性および遮光性、即ち光線の遮蔽性に優れるとともに引裂きし易く、包装材として、特に食品用の包装材として好適な樹脂組成物を提供すること並びに、該樹脂組成物を成形して得られる包装材および食品用包装材を提供することにある。
【解決手段】
特定の構造を有する環状オレフィン系重合体および特定のα−オレフィン系重合体を特定量含む樹脂組成物並びに、該樹脂組成物を成形して得られる包装材および食品用包装材を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性、防湿性、および遮光性、即ち光線の遮蔽性に優れ、また引き裂きし易く、包装材の素材として好適な樹脂組成物並びに、該樹脂組成物を成形してなる包装材に関する。
α−オレフィン系重合体であるプロピレン系重合体は、引張強度、剛性、表面硬度、耐衝撃性、耐寒性などの機械的強度に優れるとともに、透明性、光沢などの光学特性に優れ、さらに食品衛生性にも優れることから、食品包装用途を中心に各種用途に広く使用されている。特に包装材としては、フィルム、シート、容器などに多く使用されており、内容物の見栄えをよくするために、透明性が要求される場合、このような用途には、従来プロピレン単独重合体、またはプロピレン・α−オレフィン共重合体が使用されている。
ところで、プロピレン単独重合体、またははプロピレン・α−オレフィン共重合体は衝撃強度が比較的優れることから、低温で保存される食品の包装用にも使用されているが、内容物を取り出す際に包装材を容易に開封することが難しく、包丁、ナイフ、はさみなどの切削用具を使用しなければならない状況にある。開封性を補うために、包装材にノッチなどを予め入れておくことがあるが、切り口は裂けるが、開封までの破断面は不均一になり、開封口が安定しない問題がある。
一方、食品用包装材として、内容物を直射日光から保護するために、顔料あるいは無機固体粒子などを添加して、遮光性を付与している包装材も見受けられる。食品用包装材に遮光効果を付与するためには、原料樹脂に顔料または無機固体粒子等の着色剤が添加される。しかしながら、これらの着色材はプロピレン系重合体との比重差が大きく、相溶性が非常に悪いため溶融混練中に混ざり難く、着色斑を生じる問題がある。また溶融混練時の粘度上昇につながり、溶融混練機に負荷がかかりやすく、包装材としてフィルムあるいはシートなどを成形した場合、ダイス手前のスクリーンでの目詰まりなどを起し易く、長期間の連続生産においてはトラブルの原因となる。また、プロピレン系重合体より比重が極めて重い顔料または無機固体粒子を使用することは、包装材の軽量化にも逆行する。
さらに、食品用包装材として、加熱滅菌時の寸法安定性を保持するためには、結晶性樹脂であるプロピレン系重合体では限界があり、長期保存のための耐湿性においても、従来のプロピレン系重合体では十分ではなく、樹脂を延伸操作により配向させることで耐湿性を改善する試みもされているが、十分満足できる耐湿性が得られず、特に内容物が食品である場合、賞味期限が短くなる問題がある。
特許文献1には結晶性ポリオレフィン80〜98重量%と環状オレフィン系樹脂2〜20重量%とからなる樹脂組成物を成形して得られるフィルムを、少なくとも一方向に3倍以上延伸してなる、光線透過率が50%以下である不透明ポリオレフィン系フィルムが開示されている。しかしながら、特許文献1のフィルムは引き裂き強度が高く、包装材として使用した際の開封性、即ち開封のし易さが充分でない。
また、特許文献2には高密度ポリエチレン99〜70重量部およびポリオレフィン1〜30重量部からなる重合体組成物を成形して得られる原反フィルムを3〜8倍縦方向に延伸して得られる、縦方向易引き裂き性フィルムが開示されている。しかしながら、特許文献1のフィルムは透明であり、遮光性を必要とする包装材としては使用できない。また、延伸しないと引き裂き強度が低いフィルムを得ることができず、延伸方向に対して直角方向では引き裂き難い問題がある。
特開平8−73618号公報 特開平8−53155号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、耐熱性、防湿性、および遮光性に優れ、また引き裂きし易く、包装材、特に食品用包装材の素材として好適な樹脂組成物並びに、該樹脂組成物を成形してなる包装材を提供することを目的としている。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、特定の環状オレフィン系重合体と特定のα−オレフィン系重合体からなる樹脂組成物および該樹脂組成物を成形して得られる包装材が、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、
[1]一般式(1)で表わされる環状オレフィン系重合体(A)15〜70質量部および、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種のα−オレフィン(オレフィンb)の含有量が90質量%以上であり、オレフィンbの含有量が100質量%未満の場合は残りがオレフィンb以外の1種以上のオレフィンであるα−オレフィン系重合体(B)30〜85質量部を含む樹脂組成物の提供。
Figure 2007284504
(但し、式中、x,yは共重合比を示し、0/100≦y/x≦95/5を満たす実数である。x,yはモル基準である。
nは置換基Qの置換数を示し、0≦n≦2の実数である。
は、炭素原子数2〜20の炭化水素基よりなる群から選ばれる2+n価の基である。
は、水素原子、又は、炭素と水素とからなる炭素原子数1〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる1価の基である。
は、炭素原子数2〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる4価の基である。
Qは、COORである。Rは、水素原子、又は、炭素と水素とからなる炭素原子数1〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる1価の基である。
なお、R、R、RおよびQは、それぞれ1種であってもよく、2種以上を任意の割合で有していてもよい。
[2]環状オレフィン系重合体(A)が、環状オレフィンの開環重合体またはその水素添加物である、前記[1]に記載の樹脂組成物の提供。
[3]環状オレフィン系重合体(A)が、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンおよびエチレンからなる共重合体である、前記[1]に記載の樹脂組成物の提供。
[4]環状オレフィン系重合体(A)のガラス転移温度が85〜200℃である、前記[1]〜[3]に記載の樹脂組成物の提供。
[5]オレフィンb以外のオレフィンが、炭素原子数2〜14のオレフィンから選ばれるオレフィンb以外の1種以上のオレフィンである、前記[1]〜[4]に記載の樹脂組成物。
[6]α−オレフィン系重合体(B)が、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種のオレフィンの単独重合体である、前記[1]〜[4]に記載の樹脂組成物の提供。
[7]α−オレフィン系重合体(B)が、プロピレンの単独重合体である、前記[1]〜[4]に記載の樹脂組成物の提供。
[8]環状オレフィン系重合体(A)の、ASTM D1238に準拠して温度260℃、荷重2.16kg条件下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分であり、α−オレフィン系重合体(B)の、ASTM D1238に準拠して温度230℃、荷重2.16kg条件下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分であり、MFRとMFRとの比率(MFR/MFR)が0.01〜100である、前記[1]〜[7]に記載の樹脂組成物の提供。
[9]JIS P8116に準拠して測定した引き裂き強度がMD方向で45N/cm以下およびTD方向で145N/cm以下並びに、JIS K7105に準拠して厚さ100μmのシートで測定したHazeが55%以上である、前記[1]〜[8]に記載の樹脂組成物の提供。
[10]前記[1]〜[9]に記載の樹脂組成物を成形して得られる包装材の提供。
[11]前記[1]〜[9]に記載の樹脂組成物を成形して得られる食品用包装材の提供。
[12]前記[11]に記載の食品用包装材である、鏡餅用包装材を提供することである。
本発明の特定の環状オレフィン系樹脂および特定のα−オレフィン系樹脂を含む樹脂組成物並びに該樹脂組成物を成形してなる包装材は、高い耐熱性を有することから加熱滅菌性に優れ、さらに耐湿性に優れることから湿気の多い季節でも内容物を長期間保存するための包装材として適している。
また、引き裂きし易い特性を有することから、包丁、ナイフ、ハサミなどの切削用具を使うことなく、包装材を容易に開封することができ、切削用具による切傷の恐れも無く、安全に内容物を取り出すことができる。
また、顔料または無機固体粒子を使用することなく、色斑のない優れた遮光性を有する包装材を得ることができ、内容物の光による劣化を防止することができる。従って食品用包装材向け、特に鏡餅などの包装材として好適に使用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[環状オレフィン系重合体(A)]
本発明で使用する環状オレフィン系重合体(A)は、下記一般式(1)
Figure 2007284504
(但し、式中、x,yは共重合比を示し、0/100≦y/x≦95/5を満たす実数である。x,yはモル基準である。
nは置換基Qの置換数を示し、0≦n≦2の実数である。
1は、炭素原子数2〜20の炭化水素基よりなる群から選ばれる2+n価の基である。
は、水素原子、又は、炭素と水素とからなる炭素原子数1〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる1価の基である。 Rは、炭素原子数2〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる4価の基である。
Qは、COORである。Rは、水素原子、又は、炭素と水素とからなる炭素原子数1〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる1価の基である。
なお、R、R、RおよびQは、それぞれ1種であってもよく、2種以上を任意の割合で有していてもよい。
で表される一種又は二種以上の構造を有する環状オレフィン系重合体を用いることができる。
一般式(1)中の各記号については、次のような好ましい条件を挙げることができ、これらの条件は必要に応じ組み合わせて用いられる。
[1]R1は、構造中に少なくとも1箇所の環構造を持つ基である。
[2]R3は、このRを含む構造単位の例示(n=0の場合)として、例示構造(a),(b),(c);
Figure 2007284504
(式中、R1は、炭素原子数2〜20の炭化水素基よりなる群から選ばれる2+n価の基である。)である。
[3]nが0である。
[4]y/xが、それぞれモル基準で、5/95≦y/x≦95/5、さらに好ましくは20/80≦y/x≦65/35を満たす実数である。
[5]R2は、水素原子または−CH3である。
なお、Rは1種であってもよく、2種以上を任意の割合で有していてもよい。
[6]Qが、−COOHまたは、−COOCH3基である。
環状オレフィン系重合体(A)として、好ましくは、下記一般式(2)で表される一種または二種以上の構造からなり、上記のような好ましい条件を必要に応じ組み合わせて用いられる。
Figure 2007284504
前記一般式(2)中の各記号については、次のような最も好ましい条件をさらに挙げることができ、これらの条件は必要に応じ組み合わせて用いられる。
[1]R1基が、一般式(3);
Figure 2007284504
(式中、pは、0乃至2の整数である。)で表される二価の基である。さらに、好ましくは、前記一般式(3)においてpが1である二価の基である。
[2]R2は、水素原子である。
これらの中でも、これらを組み合わせた態様として、環状オレフィン系重合体(A)が、エチレンと、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(以下、TDと略す)とのランダム付加重合によって得られる重合体であることが好ましい。
また環状オレフィン系重合体(A)が環状オレフィンの開環重合体である場合には、上記一般式(1)中の各記号については、次のような好ましい条件を挙げることができ、これらの条件は必要に応じ組み合わせて用いられる。
[1]R1は、構造中に少なくとも1箇所の環構造を持つ基である。
[2]R3は、このRを含む構造単位の例示(n=0の場合)として、少なくとも上記例示構造(b)を含む。
[3]nが0である。
[4]y/xが、それぞれモル基準で、0/100≦y/x≦80/20、さらに好ましくは0/100≦y/x≦50/50を満たす実数である。
[5]R2は、水素原子または−CH3である。
なお、Rは1種であってもよく、2種以上を任意の割合で有していてもよい。
[6]Qは、COORであり、Rは、水素原子、又は、炭素と水素とからなる炭素原子数1〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる1価の基である。なお、Qは1種であってもよく、2種以上を任意の割合で有していてもよい。
環状オレフィン系重合体(A)である環状オレフィンの開環重合体として、好ましくは、下記一般式(4)で表される一種または二種以上の構造からなり、上記のような好ましい条件を必要に応じ組み合わせて用いられる。
Figure 2007284504
なお、x回繰り返される単量体由来の構成単位同士が結合する場合は、これらの構成単位同士は二重結合を介して結合する。
前記一般式(4)中の各記号については、次のような最も好ましい条件をさらに挙げることができ、これらの条件は必要に応じ組み合わせて用いられる。
[1]R1基は、下記例示のいずれかである。
[2]R基は、水素原子である。
Figure 2007284504
なお上記例示において、1または2の番号が附された炭素原子は、一般式(4)における炭素原子に結合する炭素原子を示している。また、これらの例示構造の一部に、アルキリデン基を有していてもよい。このようなアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソプロピリデン基を挙げることができる。
これらの中でも、これらを組み合わせた態様として、環状オレフィンの開環重合体が、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン:DCPD)の開環重合によって得られる重合体であることが好ましい。
環状オレフィン系重合体(A)が、環状オレフィンの開環重合体の水素添加物である場合には、上記開環重合体の二重結合の一部または全部を飽和させることにより水素添加物を得ることができる。
(重合のタイプ)
環状オレフィン系重合体の重合のタイプは本発明において全く制限されるものではなく、ランダム共重合、ブロック共重合、交互共重合、開環重合等の公知の様々な重合タイプを適用することができる。
(主鎖の一部として用いることのできるその他の構造)
また本発明で用いられる環状オレフィン系重合体(A)は、本発明の樹脂組成物から得られる包装材の良好な物性を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能なモノマーから誘導される繰り返し構造単位を有していてもよい。その共重合比は限定されないが、好ましくは20モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。上記数値以下であると、耐熱性を損なうことがなく、耐熱性に優れた包装材を得ることができる。また、共重合の種類は限定されないが、ランダムコポリマーであることが好ましい。
(重合体の分子量)
環状オレフィン系重合体(A)の分子量は限定されるものではないが、分子量の代替指標として、ASTM D1238に準拠して、温度260℃、荷重2.16kgの条件下で測定したメルトフロレート(以下「MFR」という)は、0.5〜50g/10分、好ましくは1〜30g/10分あり、さらに好ましくは2〜30g/10分、特に好ましくは2〜25g/10分である。
MFRが前述の下限値より高い場合、良好な成形性を得ることができ、また、MFRが前述の上限値より低い場合、十分な靭性を有する成形物を得ることができる。特にフィルムあるいはシート成形の場合では、良好な厚薄精度を得ることができ、包装材としての性能を満足させることができる。つまりMFRが上記範囲内にあれば、これらのバランスに優れる。
(ガラス転移温度)
環状オレフィン系重合体(A)のガラス転移温度は85℃〜200℃の範囲のものが用いられる。中でも、100℃〜180℃、さらに100〜150℃の範囲のものが好ましい。ガラス転移温度が前述の下限値以上であれば、包装材の使用環境が高温となる状況下においても信頼性に優れた包装材を提供することができる。さらに、食品用包装材として使用する際の加熱殺菌に耐え得る十分な耐熱性を包装材に付与することができる。またガラス転移温度が前述の上限値以下であれば、溶融成形性に優れる。つまり、上記範囲のガラス転移温度を有する環状オレフィン系重合体を用いることにより、これらの特性のバランスに優れる。
(環状オレフィン系重合体(A)の製造方法)
本発明の環状オレフィン系重合体(A)の製造方法を説明する。
本発明の環状オレフィン系重合体(A)は、前記一般式(1)で表わされる一種または二種以上の構造を有し、本発明において全く制限されるものではなく、ランダム共重合、ブロック共重合、交互共重合、開環重合等を適用することができる。以下、ランダム共重合体、開環重合体、開環重合体の水素添加物の製造方法について説明する。
(ランダム共重合体の製造方法)
環状オレフィン系重合体(A)がエチレンと環状オレフィンとのランダム共重合体の場合は、エチレンと後述する式[I]または[II]で表される環状オレフィンとを用いて特開平7−145213号公報に開示された製造方法により製造することができる。これらのうちでも、この共重合を炭化水素系溶媒中で行い、触媒として該炭化水素系溶媒に可溶性のバナジウム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される触媒を用いてエチレンと環状オレフィンとのランダム共重合体を製造することが好ましい。
また、この共重合反応では固体状第4族メタロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状第4族メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミニウム化合物とからなる触媒である。
ここで4族の遷移金属としては、ジルコニウム、チタン又はハフニウムであり、これらの遷移金属は少なくとも1個のシクロペンタジエニル骨格を含む配位子を有している。ここで、シクロペンタジエニル骨格を含む配位子の例としてはアルキル基が置換していてもよいシクロペンタジエニル基又はインデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロオレニル基を挙げることができる。これらの基は、アルキレン基など他の基を介して結合していてもよい。また、シクロペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等である。
さらに有機アルミニウムオキシ化合物及び有機アルミニウム化合物は、通常オレフィン系樹脂の製造に使用されるものを用いることができる。このような固体状第4族メタロセン系触媒については、例えば特開昭61−221206号、特開昭64−106号及び特開平2−173112号公報等に記載されている。
環状オレフィン単量体とともに用いることができる他の単量体としては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ブテン、2−ペンテン、1,4−ヘキサジエン、シクロペンテンなどが挙げられる。これらの他の単量体を用いることにより、環状オレフィン系重合体の分子量や物性を調節することができる。
以下、下記式[I]または[II]で示される環状オレフィン単量体について説明する。
Figure 2007284504
Figure 2007284504
上記式[I]中、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、qは0または1である。なおqが1の場合には、RおよびRは、それぞれ独立に、下記の原子または炭化水素基であり、qが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
また炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。これらの炭化水素基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
さらに上記式[I]において、R15〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環または多環を形成していてもよく、しかもこのようにして形成された単環または多環は二重結合を有していてもよい。ここで形成される単環または多環の具体例を下記に示す。
Figure 2007284504
なお上記例示において、1または2の番号が附された炭素原子は、式[I]において、それぞれR15(R16)またはR17(R18)が結合している炭素原子を示している。またR15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。このようなアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソプロピリデン基を挙げることができる。
上記式[II]中、pおよびqは0または正の整数であり、mおよびnは0、1または2である。またR1〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
ハロゲン原子は、上記式[I]におけるハロゲン原子と同じ意味である。また炭化水素基としては、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、アリール基およびアラルキル基、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基およびフェニルエチル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基などを挙げることができる。これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されていてもよい。
ここで、R9およびR10が結合している炭素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、R9 およびR13で示される基が、またはR10およびR11で示される基が互いに共同して、メチレン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-) またはプロピレン基(-CH2CH2CH2-)のうちのいずれかのアルキレン基を形成している。さらに、n=m=0のとき、R15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多環の芳香族環として、例えば下記のようなn=m=0のときR15とR12がさらに芳香族環を形成している基が挙げられる。
Figure 2007284504
ここでqは式[II]におけるqと同じ意味である。
上記のような式[I]または[II]で示される環状オレフィン単量体を、より具体的に下記に例示する。
一例として、
Figure 2007284504
で示されるビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(別名ノルボルネン。上記式中、1〜7の数字は炭素の位置番号を示す。)および該化合物に、炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
この炭化水素基としては、たとえば、5−メチル、5,6−ジメチル、1−メチル、5−エチル、5−n−ブチル、5−イソブチル、7−メチル、5−フェニル、5−メチル−5−フェニル、5−ベンジル、5−トリル、5−(エチルフェニル)、5−(イソプロピルフェニル)、5−(ビフェニル)、5−(β−ナフチル)、5−(α−ナフチル)、5−(アントラセニル)、5,6−ジフェニルなどを例示することができる。
さらに他の誘導体として、
シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物、
1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、
1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン誘導体などを例示することができる。
この他、トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、2−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、5−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセンなどのトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン誘導体、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、10−メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体、
Figure 2007284504
で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(単にテトラシクロドデセンともいう。上記式中、1〜12の数字は炭素の位置番号を示す。)およびこれに、炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
この炭化水素基としては、たとえば、8−メチル、8−エチル、8−プロピル、8−ブチル、8−イソブチル、8−ヘキシル、8−シクロヘキシル、8−ステアリル、5,10-ジメチル、2,10−ジメチル、8,9−ジメチル、8−エチル−9−メチル、11,12−ジメチル、2,7,9−トリメチル、2,7−ジメチル−9−エチル、9−イソブチル−2,7−ジメチル、9,11,12−トリメチル、9−エチル−11,12−ジメチル、9−イソブチル-11,12−ジメチル、5,8,9,10−テトラメチル、8−エチリデン、8−エチリデン−9−メチル、8−エチリデン−9−エチル、8−エチリデン−9−イソプロピル、8−エチリデン−9−ブチル、8−n−プロピリデン、8−n−プロピリデン−9−メチル、8−n−プロピリデン−9−エチル、8−n−プロピリデン−9−イソプロピル、8−n−プロピリデン−9−ブチル、8−イソプロピリデン、8−イソプロピリデン−9−メチル、8−イソプロピリデン−9−エチル、8−イソプロピリデン−9−イソプロピル、8−イソプロピリデン−9−ブチル、8−クロロ、8−ブロモ、8−フルオロ、8,9−ジクロロ、8−フェニル、8−メチル−8−フェニル、8−ベンジル、8−トリル、8−(エチルフェニル)、8−(イソプロピルフェニル)、8,9−ジフェニル、8−(ビフェニル)、8−(β−ナフチル)、8−(α−ナフチル)、8−(アントラセニル)、5,6−ジフェニルなどを例示することができる。
さらに他の誘導体として、アセナフチレンとシクロペンタジエンとの付加物などが挙げられる。
また、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、およびその誘導体、
ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ペンタデセン、およびその誘導体、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13 ]−4,10−ペンタデカジエンなどのペンタシクロペンタデカジエン化合物、
ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセン、およびその誘導体、
ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14 ]−4−ヘキサデセン、およびその誘導体、
ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、およびその誘導体、
ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、およびその誘導体、
ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセン、およびその誘導体、
オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17 ]−5−ドコセン、およびその誘導体、
ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02,10.03,8.012,21.014,19]−5−ペンタコセン、およびその誘導体、
ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]−6−ヘキサコセン、およびその誘導体などが挙げられる。
なお一般式[I]または[II]で示される環状オレフィン単量体の具体例を上記に示したが、これら化合物のより具体的な構造例としては、特開平7−145213号当初明細書の段落番号[0032]〜[0054]に示された環状オレフィン単量体の構造例を挙げることができる。本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂は、上記環状オレフィン単量体から導かれる単位を2種以上含有していてもよい。
上記のような一般式[I]または[II]で示される環状オレフィン単量体は、シクロペンタジエンと対応する構造を有するオレフィン類とを、ディールス・アルダー反応させることによって製造することができる。また重合に使用する環状オレフィン単量体の純度は高い方が好ましい。通常99%以上、好ましくは99.6%以上、更に好ましくは99.9%以上である。
(開環重合体の製造方法)
環状オレフィン系重合体(A)が開環重合体の場合は、特開平9−176397号公報、特開平7−324108号公報に開示された製造方法により製造することができる。例えば、上述する式[I]で表される環状オレフィン単量体を開環重合触媒の存在下に、重合又は共重合させることにより製造することができる。
式[I]で表される環状オレフィン単量体としては、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエンを用いることが好ましい。
環状オレフィン単量体とともに用いることができる他の単量体としては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ブテン、2−ペンテン、1,4−ヘキサジエン、シクロペンテンなどが挙げられる。これらの他の単量体を用いることにより、環状オレフィン系重合体の分子量や物性を調節することができる。
開環重合触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、インジウム又は白金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸塩又はアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒、あるいは、チタン、パラジウム、ジルコニウム又はモリブテンなどから選ばれる金属のハロゲン化物又はアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用いることができる。
本発明において、開環重合体は、溶媒を用いなくても製造することができるが、通常、不活性有機溶媒中で製造することが好ましい。有機溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;メチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエチレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;等が挙げられる。
(開環重合体の水素添加物)
開環重合体の水素添加物を製造するには、通常の方法により、上記の開環重合体の炭素−炭素間の二重結合の少なくとも一部を水素添加することにより行われる。開環重合体を水素添加処理する方法は特に限定されるものではなく、有機溶媒中において、水素添加触媒の存在下に、開環重合体を水素添加処理することで行うことができる。
水素添加反応は、常法に従って、水素添加触媒の存在下に溶液状態の開環重合体を含む樹脂組成物を水素と接触させて行うことができる。水素添加触媒としては、均一系触媒や不均一系触媒を使用することができる。不均一系触媒は、高温高圧にすることで高活性となり、短時間で水添することができ、さらに除去が容易であるなどの生産効率に優れる。
不均一系触媒としては、例えば、ニッケル、ルテニウム、レニウム、白金、パラジウムおよびロジウムからなる群より選ばれる金属を担体に担持してなる触媒が挙げられる。担体は格別限定されることはなく、従来から水素添加触媒金属の担持に用いられているアルミナ、珪藻土などの吸着剤を用いることができる。
ニッケルの担持量は、20〜80質量%、好ましくは30〜60質量%である。パラジウム、白金の担持量は、0.1〜10質量%、好ましくは2〜7質量%である。形状は、粉末、固体など特に限定なく、使用する装置等に合わせて用いれば良い。
本発明において水素化反応は任意の反応容器を用いることができるが、連続運転性の点で固定床式反応器を用いるのが好ましい。固定床式反応器としては、(a)充填塔または棚段塔式反応器、(b)固定触媒反応器、および(c)金網または薄層触媒反応器などが挙げられる。
充填塔または棚段塔式反応器(a)では、触媒粒子を充填した塔中で、溶液状態の開環重合体を含む樹脂組成物と水素ガスとが十字流接触、向流接触または並流接触する。
固定触媒反応器(b)は、等温層式、断熱層式、多段断熱層式、自己熱交換式、外部熱交換式などに分けられるが、本発明の水素化反応にはいずれのタイプも使用できる。固定触媒反応器(b)の代表的な例としては、J. H. Gary およびG. E. Handwerk:ペトロリウム・リファイニング・テクノロジー・アンド・エコノミクス(1975)p74に記載されるようなタイプの反応器、すなわち、底部にセラミックボールが充填され、その上の反応器中心部に触媒粒子が充填され、反応器の頂端から溶液状態の開環重合体を含む樹脂組成物とガスとの混合物が供給され、反応器の下端から反応生成物が排出されるように構成された反応器が挙げられる。
金網または薄層触媒反応器(c)は、触媒として数枚〜数十枚の金網または粒状触媒を薄層として装着した反応器である。溶液状態の開環重合体を含む樹脂組成物の流し方によってラジアルフロー式とパラレルフロー式とに区分されるが、いずれの方式であってもよい。
水素添加反応は、常法に従って行うことができるが、水素添加触媒の種類や反応装置にもよるが、開環重合体を水素添加する際の操作温度は、0〜150℃である。好ましくは、60〜130℃、更に好ましくは80〜120℃である。
また圧力は、1〜50kg/cm、好ましくは1〜30kg/cm、更に好ましくは1〜20kg/cmである。また反応時間は使用する水素添加触媒にもよるが、1時間以下、好ましくは30分以下である。
[α−オレフィン系重合体(B)]
本発明で用いられるα−オレフィン系重合体(B)は、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種のα−オレフィン(オレフィンb)の含有量が90質量%以上であればよく、オレフィンbの含有量が100質量%未満の場合は、残りがオレフィンb以外のオレフィンである。
またオレフィンb以外のオレフィンとしては、炭素原子数2〜14のオレフィンから選ばれるオレフィンb以外の1種以上のオレフィンであることが好ましい。
具体的には、オレフィンb由来の構成単位を90質量%以上、100質量%未満、好ましくは90〜99質量%、さらに好ましくは95〜99質量%および、オレフィンb以外のオレフィン由来の構成単位を0質量%を越えて10質量%以下、好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは1〜5質量%の量で含む共重合体である。
α−オレフィン系重合体(B)中のオレフィンb以外のオレフィン由来の構成単位の含有量が10質量%以下であると、本発明の樹脂組成物を成形して得られる包装材の引き裂き強度を低くすることができ、引き裂きし易い優れた特性を得ることができる。
また、α−オレフィン系重合体(B)を構成する、オレフィンbとしてより具体的には、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチルー1−ヘキセン、4,4−ジメチルー1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチルー1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられ、特にプロピレンおよび1−ブテンが好ましい。
また、オレフィンb以外のオレフィンとして具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等が挙げられ、これらのオレフィンを一種単独または二種以上組み合わせて用いることができる。
さらに、本発明においては、α−オレフィン系重合体(B)としては、特にオレフィンbの単独重合体が好ましく、その中でもプロピレンおよび1−ブテンの単独重合体であると、良好な遮光効果が得られることから好ましい。
また、α−オレフィン系重合体(B)のASTM D1238に準拠して、温度230℃、荷重2.16kgの条件下で測定したメルトフローレート(以下「MFR」という)は、0.1〜50g/10分、好ましくは1〜30g/10分、さらに好ましくは3〜20g/10分、特に好ましくは4〜20g/10分である。
MFRが前述の下限値以上では、本発明の樹脂組成物を成形して得られる包装材の引き裂き強度を低くすることができ、引き裂きし易い優れた特性を得ることができる。一方、MFRが前述の上限値以下であると、本発明の樹脂組成物をシート、容器などの包装材に成形するに際して、良好な厚薄精度を得ることができる。特に押出成形、ブロー成形およびインフレーション成形等の成形方法で得られる成形体の良好な厚薄精度を得るためには、MFRは50g/10分以下であることが好ましい。
本発明で使用するα−オレフィン系重合体(B)は、従来公知の製造方法に基づき得ることができ、例えばZigler−Natta触媒またはメタロセン触媒等の重合触媒の存在下に、上記オレフィン単量体を重合または共重合することで得ることができる。
また、市場からもプライムポリマー社製、プライムポリプロ、プライムTPO、住友化学社製、住友ノーブレン、スミチック、エクセレン、日本ポリプロ社製、ノバテックPP、ウインテック、ニューコン、ニューストレイン、サンアロマー社製、サンアロマー等として容易に入手することができる。
[その他の成分]
本発明の実施形態において、環状オレフィン系重合体(A)および、α−オレフィン系重合体(B)以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の任意成分として、例えば添加剤、酸化防止剤、架橋剤、架橋助剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、鉱物油系軟化剤、石油樹脂、ワックス、充填材などを含有していてもよい。
このような任意成分としては、より具体的に例えば、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2‘−オギザミドビス[エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの脂肪族金属塩、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレートなどの多価アルコール脂肪族エステルなどが挙げられる。
これらは2種以上組み合わせて用いてもよく、たとえばテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンとステアリン酸亜鉛またはステアリン酸カルシウムとを組合わせて用いることができる。
無機および有機充填材としては、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カリウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデンなどが挙げられる。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、前記一般式(1)で表わされる環状オレフィン系重合体(A)およびα−オレフィン系重合体(B)を含む樹脂組成物である。本発明の樹脂組成物を構成する環状オレフィン系重合体(A)の含有量は、15〜70質量部、好ましくは20〜60質量部、さらに好ましくは21〜60質量部、特に好ましくは21〜40質量部である。
またα−オレフィン系重合体(B)の含有量は、30〜85質量部、好ましくは40〜80質量部、さらに好ましくは40〜79質量部、特に好ましくは60〜79質量部である。
ここで、環状オレフィン系重合体(A)およびα−オレフィン系重合体(B)の合計量は100質量部である。
環状オレフィン系重合体(A)とα−オレフィン系重合体(B)とが上記範囲内であると、本発明の樹脂組成物に優れた耐熱性、防湿性および遮光効果を付与することができる。
また、環状オレフィン系重合体(A)のMFRとα−オレフィン系重合体(B)のMFRとの比率、MFR/MFRは、0.01〜100、好ましくは0.03〜30、さらに好ましくは0.1〜10、特に好ましくは0.1〜6である。MFRとMFRとの比率が上記範囲内であると、本発明の樹脂組成物を成形して得られる包装材の引き裂き強度を低くすることができ、引き裂きし易い優れた特性を得ることができる。
上記のような環状オレフィン系重合体(A)およびα−オレフィン系重合体(B)を含む本発明の樹脂組成物は、耐熱性、防湿性、および遮光性に優れ、また引き裂きし易く、包装材として好適に使用することができる。
本発明の樹脂組成物は、上記のような各成分から従来公知の方法により調製することができる。例えば、環状オレフィン系重合体(A)、α−オレフィン系重合体(B)、さらに必要に応じて上記の他の任意成分を、押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなどで機械的にブレンドする方法、また、これら各成分を適当な良溶媒例えば、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などに溶解、またはそれぞれ別々に溶解して得られる溶液を混合した後、溶媒を除去する方法、これらを組み合せた方法等により調製することができる。
また、本発明の樹脂組成物のJIS K7105に準拠して厚さ100μmのシートを用いて室温で測定したHAZEは、55%以上、好ましくは60〜90%、さらに65〜85%であることが好ましい。
また、波長400〜700nmにおける全光線透過率は90%未満であることが好ましい。
またJIS P8116に準拠して厚さ100μmのシートで測定したMD方向、即ち押出機によるシート成形時の押出方向の引き裂き強度は45N/m以下、好ましくは5〜25N/m、さらに好ましくは5〜22N/m、特に好ましくは9〜18N/mおよび、TD方向、即ちシートの押出方向に対して直角の方向の引き裂き強度は145N/m以下、好ましくは5〜70N/m、さらに8〜50N/mであることが好ましい。
またJIS Z0208に準拠して厚さ100μmのシートで温度40℃、相対湿度90%で測定した水蒸気透過率が0.25g・mm/m・24Hr以下、好ましくは0.05〜0.25g・mm/m・24Hr、さらに0.09〜0.24g・mm/m・24Hrであることが好ましい。
[包装材]
包装材とは、内容物を輸送、保管および保存等行なうに際して使用される包装用の材料である。包装する内容物の種類にもよるが、包装材としては防湿性、直射日光等の光線による内容物の劣化を防止するための遮光性、および内容物を開封する際に、包装材が容易に引き裂ける特性等が必要である。
本発明の包装材は、本発明の特定の樹脂組成物を、その目的となる包装材の形状に合わせて、容器あるいはシート状に、従来公知の方法で成形することができる。例えば、押出成形法、射出成形法、ブロー成形法、シート成形法などがある。また、加圧加熱成形法、押出成形法、T−ダイ成形法、インフレーション成形法などでシート状体に成形した後、所定形状に真空成形または圧空成形することで、所望の包装材を得ることができる。
また本発明の包装材は、防湿性に優れ、遮光性に優れることから内容物の直射日光等の光線による劣化を防止することができ、さらに引き裂き強度が低く、引き裂きし易い特性を有することから、切削用具を使用しなくても容易に、しかも安全に内容物を開封することができ、包装材として好適に使用することができる。
[食品用包装材]
食品用包装材とは、内容物である食品を輸送、保管および保存等を行なう際に使用される包装用の材料である。食品用包装材としては、内容物の劣化を防止するための防湿性、遮光性が必要であり、また加熱殺菌等行なう際の耐熱性も必要となる。さらに内容物と食品包装用材とが接する場合には、特に該食品用包装材からの溶出物、即ち食品用包装材から内容物である食品への移行物が少ない等の安全衛生性が重要である。
本発明の食品用包装材は、本発明の樹脂組成物を、その目的となる包装材の形状に合わせて、容器あるいはシート状に従来公知の方法で容易に成形することができる。また本発明の食品用包装材は、防湿性に優れ、遮光性に優れることから内容物である食品の水分および光線による劣化を防止することができ、また引き裂き強度が低く、引き裂きし易いことから、切削用具を使用しなくても容易に開封することができる。さらに該包装材から食品への移行物が少なく安全衛生性に優れる。
[鏡餅用包装材]
鏡餅用包装材とは、鏡餅を輸送、保管および保存する際に使用する包装材である。鏡餅用包装材としては、射出成形法、あるいはブロー成形法などで得られた鏡餅の形状に合わせた容器状のものが挙げられる。また押出成形、シート成形、インフレーション成形、T−ダイ成形などで得られるシート状の成形品を、真空成形あるいは圧空成形等で成形して得られる容器状のものが挙げられ、鏡餅全体を覆うもの、あるいは鏡餅の上面、側面のみ覆うものと底面を別途成形したものとを合わせた容器状等の形状を有するものである。
本発明の樹脂組成物を成形して得られる鏡餅用包装材は、防湿性に優れ、遮光性に優れることから内容物である食品の直射日光等による劣化を防止することができ、内容物である鏡餅を長期間保存することができる。また本発明の樹脂組成物は白色であることから、成形時に白色顔料あるいは無機固体粒子の添加を必要とせず、成形に際してダイス手前のスクリーンの目詰まりを生じ難く、長期間の連続生産が可能である。また、顔料あるいは無機固体粒子を使用しないことから比重が軽く、包装材を軽量化することができる。さらに、引き裂き強度が低く、引き裂きし易いことから、切削用具を使用しなくても容易に開封することができる。
本発明を以下に実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものではない。本発明において、各物性は以下の方法で測定された。
(1)メルトフローレート(MFR)
環状オレフィン系重合体(A)のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D1238に準拠して、温度260℃、荷重2.16kgの条件下で測定した。
α−オレフィン系重合体(B)のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D1238に準拠して、温度230℃、荷重2.16kgの条件下で測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg)
環状オレフィン系重合体(A)のガラス転移温度は、SEIKO電子工業(株)製DSC−20を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
(3)引き裂き強度(エルメンドルフ)
JIS P8116に準拠して、T−ダイ付き単軸押出機で成形して得られた、厚さ100μmのシートの押出方向(以下「MD方向」という。)およびシートの押出方向に対して直角方向(以下「TD方向」という。)の引き裂き強度を室温で測定した。
また、官能評価も実施した。上記、厚さ100μmのシートをMD方向に手で引き裂いて以下の基準に基づき判定し、レベル3以上で実用上問題ないと判断した。
[基準]
レベル1:かなり力を入れないと引き裂くことができない。
レベル2:少し力を入れると引き裂くことができるが、切れ目はまっすぐではない。
レベル3:比較的容易に引き裂くことができ、比較的切れ目がまっすぐである。
レベル4:容易に引き裂くことができ、切れ目がまっすぐである。
(4)HAZE
JIS K7105に準拠して、T−ダイ付き単軸押出機で成形して得られた、厚さ100μmのシートのHAZEを室温で測定した。
遮光性において、HAZEが55%以上で実用上問題ないと判断した。
(5)光線透過率
JIS K7105に準拠して、T−ダイ付き単軸押出機で成形して得られた、厚さ100μmのシートの、波長400〜700nmにおける全光線透過率を室温で測定した。遮光性において、全光線透過率が90%未満で実用上問題ないと判断した。
(6)水蒸気透過率
JIS Z0208に準拠して、T−ダイ付き単軸押出機で成形して得られた、厚さ100μmのシートの水蒸気透過率を、温度40℃、相対湿度90%の条件下で測定した。
(7)加熱試験
耐熱性を確認するために、T−ダイ付き単軸押出機で成形して得られた、厚さ100μmのシートを、空気中、温度85℃のオーブンで35分間加熱した前後のシートの形状変化を、目視にて確認した。
実用上目視で形状変化がないこと(レベル3)で問題ないと判断した。
[基準]
レベル1:外観上、形状変形が著しく大きい。
レベル2:外観上、形状変形が認められる。
レベル3:外観上、形状変形が認められない。
[実施例1]
ガラス転移温度105℃、MFRが22g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体30質量部および、MFRが7g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー70質量部を混合し、二軸押出機((株)日本製鋼所広島製作所製TEX44)を使用して、シリンダー温度230℃、ダイス温度230℃、スクリュー回転数150rpmで溶融混合し、ペレタイザーにてペレット化を行った。得られたペレットを用いて、T−ダイ成形機(テクノベル社製SZW20−25MG:T−ダイ装備の単軸押出機)にて、厚み約100μmのシートを成形した。得られたシートを用いて、引き裂き強度、全光線透過率、HAZE、水蒸気透過率および、加熱試験の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
ガラス転移温度105℃、MFRが22g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体60質量部および、MFRが7g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー40質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
ガラス転移温度145℃、MFRが7g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体21質量部および、MFRが3g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー79質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
ガラス転移温度105℃、MFRが22g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体21質量部および、MFRが15g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー79質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例5]
ガラス転移温度105℃、MFRが9.5g/10分の(A)ジシクロペンダジエンの開環重合体の水素添加物(日本ゼオン株式会社製 ゼオノア1020R)30質量部および、MFRが7g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー70質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例6]
ガラス転移温度105℃、MFRが22g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体30質量部および、MFRが49g/10分の(B)ポリブテン70質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
ガラス転移温度145℃、MFRが7g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体25質量部および、MFRが20g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー75質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例8]
ガラス転移温度105℃、MFRが22/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体30質量部および、MFRが7g/10分の(B)ポリロピレンランダムポリマー(エチレン含量2.2wt%、ブテン含量1.5wt%)70質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例9]
ガラス転移温度90℃、MFRが30g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体30質量部および、MFRが2g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー70質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例10]
実施例1に記載の樹脂組成物を用いて厚み650μmのシートを成形した。ここで得られたシートを用いて圧空成形により、鏡餅用容器を成形したところ、良好な成形性を得ることができた。
また、得られた容器を用いて、引き裂き強度を測定したら官能評価でレベル3であった。また、光学特性では、HAZEが83%、光線透過率が78%であった。さらに、温度85℃、35分間の加熱試験を実施したが容器の変形は認められなかった。
[比較例1]
ガラス転移温度145℃、MFRが7g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体10質量部および、MFRが2g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマー90質量部を使用した以外は、実施例1と同様にし、シートを成形して、各物性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
MFRが2g/10分の(B)ポリプロピレンホモポリマーのみを使用した以外は、実施例1と同様にし、シート成形して、各物性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例3]
ガラス転移温度105℃、MFRが22g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体21質量部および、MFRが2g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(密度923kg/m)79質量部を使用した以外は、実施例1と同様にシートを成形して、各物性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例4]
ガラス転移温度105℃、MFRが22g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体のみを使用した以外は、実施例1と同様にシートを成形して、各物性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例5]
ガラス転移温度105℃、MFRが22g/10分の(A)エチレン・テトラシクロドデセン共重合体30質量部および、MFRが5.4g/10分のエチレン・プロピレン共重合体(密度867kg/mエチレン含量20wt%)70質量部を使用した以外は、実施例1と同様にシートを成形して、各物性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2007284504
Figure 2007284504

Claims (12)

  1. 一般式(1)で表わされる環状オレフィン系重合体(A)15〜70質量部および、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種のα−オレフィン(オレフィンb)の含有量が90質量%以上であり、オレフィンbの含有量が100質量%未満の場合は残りがオレフィンb以外の1種以上のオレフィンであるα−オレフィン系重合体(B)30〜85質量部を含む樹脂組成物。
    Figure 2007284504
    (但し、式中、x,yは共重合比を示し、0/100≦y/x≦95/5を満たす実数である。x,yはモル基準である。
    nは置換基Qの置換数を示し、0≦n≦2の実数である。
    は、炭素原子数2〜20の炭化水素基よりなる群から選ばれる2+n価の基である。
    は、水素原子、又は、炭素と水素とからなる炭素原子数1〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる1価の基である。
    は、炭素原子数2〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる4価の基である。
    Qは、COOR(Rは、水素原子、又は、炭素と水素とからなる炭素原子数1〜10の炭化水素基よりなる群から選ばれる1価の基である。)である。
    、R、RおよびQは、それぞれ1種であってもよく、2種以上を任意の割合で有していてもよい。)
  2. 環状オレフィン系重合体(A)が、環状オレフィンの開環重合体またはその水素添加物である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 環状オレフィン系重合体(A)が、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンおよびエチレンからなる共重合体である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 環状オレフィン系重合体(A)のガラス転移温度が85〜200℃である、請求項1〜3に記載の樹脂組成物。
  5. オレフィンb以外のオレフィンが、炭素原子数2〜14のオレフィンから選ばれるオレフィンb以外の1種以上のオレフィンである、請求項1〜4に記載の樹脂組成物。
  6. α−オレフィン系重合体(B)が、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種のオレフィンの単独重合体である、請求項1〜4に記載の樹脂組成物。
  7. α−オレフィン系重合体(B)が、プロピレンの単独重合体である、請求項1〜4に記載の樹脂組成物。
  8. 環状オレフィン系重合体(A)の、ASTM D1238に準拠して温度260℃、荷重2.16kg条件下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分であり、α−オレフィン系重合体(B)の、ASTM D1238に準拠して温度230℃、荷重2.16kg条件下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜50g/10分であり、MFRとMFRとの比率(MFR/MFR)が0.01〜100である、請求項1〜7に記載の樹脂組成物。
  9. JIS P8116に準拠して測定した引き裂き強度がMD方向で45N/cm以下およびTD方向で145N/cm以下並びに、JIS K7105に準拠して厚さ100μmのシートで測定したHazeが55%以上である、請求項1〜8に記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9に記載の樹脂組成物を成形して得られる包装材。
  11. 請求項1〜9に記載の樹脂組成物を成形して得られる食品用包装材。
  12. 請求項11に記載の食品用包装材である、鏡餅用包装材。




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