JP2007283785A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エアバック32に、インフレータ開口37aと、インフレータ開口37aの側方に設けられたベントホール37bと、ベントホール37bを塞ぐベントホールカバー50を備えるエアバッグ装置であって、ベントホールカバー50は4つの端部51a,51b,51c,51dを有し、各端部51a,51b,51c,51dを、エアバッグ展開時に破断する縫製部39でエアバッグ32に接合する。端部51a,51bは、インフレータ開口37a上を通る直線上にインフレータ開口37aの両側に分かれて位置する。
【選択図】図4
Description
また、エアバッグ装置には、エアバッグの容積膨張および内圧を制御するために、展開途中で破断する破断接合部をエアバッグに予め設けておき、破断接合部の破断によりエアバッグの容積を徐々に拡大するものがある。
この場合、破断接合部が破断される前のエアバッグ展開途中においてベントホールカバーの位置がずれてベントホールが開放されないようにする必要がある。これについて、特許文献1には、ベントホールの近傍でベントホールカバーをエアバッグに縫製することが記載されている。
そこで、この発明は、ベントホールを塞ぐベントホールカバーの位置ずれを防止でき且つ生産性を低下させないエアバッグ装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、エアバック(例えば、後述する実施例におけるエアバッグ32)に、インフレータ開口(例えば、後述する実施例における開口37a)と、該インフレータ開口の側方に設けられたベントホール(例えば、後述する実施例におけるベントホール37b)と、該ベントホールを塞ぐベントホールカバー(例えば、後述する実施例におけるベントホールカバー50)を備えるエアバッグ装置であって、前記ベントホールカバーは3点以上の頂点(例えば、後述する実施例における端部51a〜51g)を有し、各頂点を、エアバッグ展開時に破断する破断接合部(例えば、後述する実施例における縫製部39)で前記エアバッグに接合することを特徴とするエアバッグ装置である。
このように構成することにより、エアバッグの製造時および展開時にベントホールカバーが位置ずれするのを防止することができ、ベントホールカバーの頂点がエアバッグから外れるまでベントホールの閉塞を維持することができる。
このように構成することにより、ベントホールカバーにおいてエアバッグに接合された頂点のうちいずれか1つでも外れると、ベントホールを開放することができる。
このように構成することにより、インフレータ開口上を通る直線と直交する方向へのベントホールカバーのずれを最小限に抑制することができる。
このように構成することにより、ベントホールカバーがベントホールから抜け出す際の抵抗を低減することができる。
図2に示すように、ステアリングホイール12はステアリングシャフト14の後端にナット15によりボス部16が固定され、ボス部16にカップ状のフロントカバー17が固定されている。フロントカバー17の周縁には、フロントカバー17を閉塞するように複数のボルト18によりリヤカバー19が固定されている。フロントカバー17の外周面には放射状に延びる複数のスポーク部20が取り付けられ、このスポーク部20にステアリングホイール本体21が支持されている。
エアバッグモジュール13は、燃焼により高圧ガスを発生する推薬を充填したインフレータ31と、基布を縫製して構成されインフレータ31が発生させた高圧ガスが導入されて膨張するエアバッグ32と、エアバッグ32の基部を固定する固定リング33とを備えている。リテーナ22の前面及び後面に、インフレータ31のフランジ31aと固定リング33とが重合され、複数のボルト34及びナット35で締め付け固定されている。このリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間にエアバッグ32の基部が挟み込まれた状態で固定されている。
渦巻き状の縫製部39の径方向内端39aはエアバッグ32の中心を指向しており、エアバッグ32の展開時に径方向内端39aに応力を集中させて縫製部39の破断開始を促進している。
前述したようにリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間には、第2基布37が挟まれて複数のボルト34で締め付けられているため、インフレータ31が発生するガスは第2基布37の中央の開口37aからエアバッグ32の内部に供給される。
また、ベントホールカバー50の端部51a,51bは、インフレータ開口37aの中心を通る直線上(すなわち、この実施例では第2基布37の直径上)に、インフレータ開口37aの両側に分かれて位置している。換言すると、インフレータ開口37aの中心はベントホールカバー50において隣接する2つの端部51a,51bを結ぶ直線上であって、端部51a,51bから等距離の位置に配置されている。
特に、この実施例では、ベントホールカバー50の端部51a,51bが、インフレータ開口37aの中心を通る直線上でインフレータ開口37aの両側に分かれて位置しているので、インフレータ開口37aを通る直線と直交する方向にベントホールカバー50がずれるのを最小限に抑制することができる。なお、インフレータ開口37aを通る直線と直交する方向にベントホールカバー50がずれるのを最小限に抑制するという目的を達成することができる限り、端部51a,51bをインフレータ開口37aの中心を通る直線上から若干ずらしても構わない。すなわち、端部51a,51bはインフレータ開口37aの中心を通る略直線上に配置する。
また、前述したように、ベントホールカバー50の各端部51a,51b,51c,51dが、端部同士(51aと51c、および、51bと51d)を結ぶ帯状の対角線領域からベントホール37bの少なくとも一部が外れる位置に設けられているので、ベントホールカバー50の4つの端部51a,51b,51c,51dのうちいずれか1つでもエアバッグ32から外れると、ベントホール37bを開放することができる。したがって、ベントホール37bを適切なタイミングで確実に開放することができる。
このベントホールカバー50は3つの端部(頂点)51e,51f,51gを有し、ベントホールカバー50の中央部52はベントホール37bを閉塞可能なようにベントホール37bよりも幅広に形成されており、ベントホールカバー50は中央部52から各端部51e,51f,51gに接近するにしたがって幅が狭くなっていて、これら端部51e,51f,51gが第1基布36と第2基布37とを接合する3つの渦巻き状の縫製部39で同時に縫製されている。中央部52から各端部51e,51f,51gに接近するにしたがって幅が狭くなっているので、ベントホールカバー50がベントホール37bから抜け出す際の抵抗を低減することができる。
また、インフレータ開口37aを通る直線と直交する方向にベントホールカバー50がずれるのを最小限に抑制するために、ベントホールカバー50の端部51e,51fは、インフレータ開口37aの中心を通る直線上(すなわち、この実施例では第2基布37の直径上)に、インフレータ開口37aの両側に分かれて位置している。換言すると、インフレータ開口37aの中心はベントホールカバー50において隣接する2つの端部51e,51fを結ぶ直線上であって、端部51e,51fから等距離の位置に配置されている。なお、端部51gは開口37aとベントホール37bを結ぶ直線上に配置されている。
ベントホールカバー50の形状は、前述した実施例に限るものではなく、エアバッグ32に接合される端部(頂点)の数は3つ以上であればいくつであっても構わない。
前述した実施例ではエアバッグ32の破断接合部を縫製部39で構成したが、破断接合部は縫製に限るものではなく、織り合わせや接合などで構成してもよい。
また、前述した実施例ではハンドル内に格納されたエアバッグ装置の態様で説明したが、この発明はハンドル内格納式以外のエアバッグ装置にも適用可能である。
37a 開口(インフレータ開口)
37b ベントホール
39 縫製部(破断接合部)
50 ベントホールカバー
51a〜51g 端部(頂点)
Claims (4)
- エアバックに、インフレータ開口と、該インフレータ開口の側方に設けられたベントホールと、該ベントホールを塞ぐベントホールカバーを備えるエアバッグ装置であって、
前記ベントホールカバーは3点以上の頂点を有し、各頂点を、エアバッグ展開時に破断する破断接合部で前記エアバッグに接合することを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記各頂点は、該頂点同士を結ぶ対角線から前記ベントホールの少なくとも一部が外れる位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記ベントホールカバーに固定される頂点のうち少なくとも二点は、前記インフレータ開口上を通る略直線上に、前記インフレータ開口の両側に分かれて位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアバッグ装置。
- 前記ベントホールカバーの端部は、前記破断接合部で幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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