JP2007281073A - 基板搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板吸着エラーを未然に回避できる信頼性の高い基板搬送装置を提供する。
【解決手段】 基板吸着部の真空圧を検出し、検出された圧力データの演算処理を行うことにより、次に処理する基板の吸着部真空圧の変化を予測する手段及び、基板保持状態を判別する手段及び、吸着部真空圧の圧力値に応じた加速度変更手段及び、基板吸着面のクリーニング手段を備える。これにより、基板吸着面に付着する異物による吸着部真空圧の上昇によって起こる搬送装置の吸着エラーに対して、未然に吸着エラーを予測し警告信号を出力する。吸着エラーが発生する前に吸着面のクリーニングを効率よく実行することで装置の生産性を低下させない。また、突発的な吸着エラーに対しては基板保持状態を判別し、吸着圧力に応じて搬送加速度を変更することで安全に基板搬送を続行可能とする。
【選択図】 図9

Description

本発明は、半導体製造装置や露光装置等の基板処理装置に用いられる基板搬送装置に関する。
現在、半導体デバイスの微細化、高速化が求められる状況において、最先端の半導体デバイスを生産する半導体製造装置はますます高価格となり、設備投資金額の増大が半導体デバイスの製造原価を押し上げている。このため、半導体デバイスの製造原価の低減は、製品歩留まりよりもむしろ装置稼働率の依存度が高くなっている。このため、半導体工場においては各装置の稼働率をいかに高く保つかが最大の課題である。
装置稼働率を低下させる要因は装置の「ウォームアップ時間」、「プロセス調整時間」、「待ち時間」、「予定されたメンテナンス時間」、「突発的な故障による停止時間」等の存在にある。稼働率の向上には「突発的な故障による停止時間」を減少させることが最も有効である。これは例えば装置運用中に故障が発生しないよう事前に故障を察知して対策を講じ、「予定されたメンテナンス時間」の中に組み込むことによって達成される。あるいは自動的に診断を行って自動的にメンテナンスを実行できるようなシステムの構築によって達成される。
半導体製造装置における基板搬送時の基板保持方法として、スループットの向上と搬送中の基板の位置ずれ防止のため、真空吸着により基板を保持した状態で高速搬送する方法がよく用いられる。この真空吸着による基板保持方法では、基板吸着面に異物が付着することや基板の反りが存在すると真空リークが起こり、吸着力が低下するため吸着搬送できなくなる。この状態を復旧する為に吸着面のクリーニングが必要となり「突発的な故障による停止時間」が発生する。
基板吸着装置を開示する文献として、特許文献1や特許文献2が挙げられる。特許文献1に記載の基板吸着装置では、基板吸着部の真空圧を検知して、所定時間経過しても真空圧が所定値に達しない場合には、吸着をオフにして所定時間待って再び吸着をオンにすることが開示されている。これは、基板のそりが原因で真空圧がリークして、リークによって元圧が低下して吸着エラーとなることを防止するためである。また特許文献1には、このような基板吸着装置を基板搬送に適用することが開示されている。
特許文献2に記載の基板吸着装置は、静電吸着ステージにおける異物の付着を検知するために、ステージと基板との隙間のコンダクタンスの変化を検知することが開示されている。具体的には、ステージと基板の隙間にガスを導入して、ガス導入路の圧力を所定の基準値と比較することによってコンダクタンスの変化を検知する。
前記特許文献1及び2の従来技術では基板処理装置の吸着搬送の実行信頼性を事前に予測判断できない。したがって、基板処理中に突然吸着エラーが発生することがあるため、装置の稼動を停止して吸着面のクリーニング等のメンテナンスを実施せざるを得ない。このため、装置稼動率あげることが出来ず、半導体デバイスの生産性を向上できないという問題があった。
基板吸着面に付着する異物は、以下のように様々な要因で発生する。例えば、特許文献3には次のように記載されている。すなわち、半導体装置の製造工程においては、半導体基板上にレジスト液を塗布した後、露光、現像してレジスト膜パターンを得る処理が繰り返される。レジスト液の塗布には、半導体基板を高速回転させることにより、レジストの塗布膜厚の均一性を得るスピナーが用いられる。レジスト塗布装置では基板の表面に滴下されたレジスト等の液薬は前記基板の端面から裏面に廻り込み、高速回転によるレジストレジスト膜等の薬液の基板への付着が問題となっている。従来例で観察された異物の量を、実測値で示す。異物の大きさで分類すると、L(0.5μm径以上)が3,667個、M(0.3μm〜0.5μm径)が603個、S(0.2μm〜0.3μm径)が3,047個、合計7,317個が観察された。
このように、レジスト塗布工程においては、ウエハ裏面の異物が徐々に増加することで、搬送ハンドの基板吸着面に転写され、吸着部真空圧が徐々に上昇することが考えられる。
さらに、ダスト等の異物は、ウエハ処理に使用される薬液自体の汚れの他にウエハ搬送用のロボットに用いられるベルトの擦れや磨耗等の内的要因によっても発生する。或いは装置のメンテナンス作業者時に人間が持ち込むダスト等の外的要因によって発生する異物もある。これらの異物が真空吸着面に付着する場合もあり、これにより突発的に搬送ハンドの基板吸着面に異物が付着し、突発的に吸着部真空圧が上昇することが考えられる。
前記理由により真空吸着面に異物が付着した場合、真空吸着面と基板の間に僅かな隙間を生じ、真空圧のリークが発生し基板吸着力が低下する。熱処理、薄膜形成、レジスト塗布、露光、レジスト現像処理してレジスト膜パターンを得る工程が繰り返されることで、徐々に基板吸着部の真空圧のリークが増大し、所定の真空圧力に達しない状態になる。再び所定の真空圧を得るために、吸着保持部のクリーニングを実施する必要があり、装置稼動を停止せざるを得ない。
従来技術では、真空吸着動作を繰り返し行うことで、吸着部真空圧の低下を回避しているが、基板と基板吸着面の間に異物が付着している場合、吸着部真空圧は改善されないばかりでなく、基板裏面への汚染を助長させ基板の平面度の悪化を招くという問題があった。
特開平9−306973号公報 特開2002−246453号公報 特開平7−240360号公報
本発明は、上述の従来例における問題点に鑑みてなされたもので、基板処理中に装置を緊急停止させる必要がない信頼性の高い基板搬送装置を提供することにより、微小デバイスの生産性向上に寄与することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る第1の基板搬送装置は、基板吸着面に徐々に付着する異物による吸着部真空圧の上昇を未然に予測判断する。
すなわち、本発明に係る第1の基板搬送装置は、被処理基板を吸着して搬送する基板搬送装置であって、被処理基板を真空圧により吸着する真空吸着部の圧力を検出する圧力検知部と、前記圧力検知部から出力された検出圧力値と所定閾値とを比較する第1の圧力判別手段と、前記検出圧力値を前記被処理基板の一定処理枚数分記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された一定処理枚数分の検出圧力値を演算する圧力値演算手段と、前記圧力値演算手段による演算値と前記所定閾値とを比較する第2の圧力判別手段と、前記第2の圧力判別手段の判別結果を出力する警告手段とを備えることを特徴とする。
前記圧力値演算手段は、例えば、前記一定処理枚数分の検出圧力値の平均値を算出するもの、または前記一定処理枚数分の検出圧力値の平均値と該一定処理枚数分の検出圧力値の標準偏差との和を算出するものである。
また、通常動作時は前記第1の圧力判別手段による比較の結果、前記検出圧力値が前記所定閾値以下である。一方、異物の付着により真空圧が上がって吸着力が下がった場合、通常動作時と同様に搬送すると基板が落下するおそれがある。そこで、前記所定閾値より前記検出圧力値が大きいときは前記被処理基板を通常動作時の速度または加速度よりも低い第2の速度または加速度で移動させることが好ましい。
また、本発明に係る第2の基板搬送装置は、吸着面に突発的に付着した異物や基板の反りが原因で発生する吸着部真空圧の上昇に対しては、搬送速度または搬送加速度を下げることで装置を稼動する。
すなわち、本発明に係る第2の基板搬送装置は、被処理基板を吸着して搬送する基板搬送装置であって、被処理基板を真空圧により吸着する真空吸着部の圧力を検出する圧力検知部と、前記圧力検知部から出力された検出圧力値と所定閾値とを比較する圧力判別手段と、前記圧力判別手段による比較の結果、前記検出圧力値が前記所定閾値以下であるときは前記被処理基板を第1の速度または加速度で搬送させ、前記所定閾値より前記検出圧力値が大きいときは前記被処理基板を前記第1の速度または加速度よりも低い第2の速度または加速度で移動させる駆動制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明において、前記所定閾値より前記検出圧力値が大きいときの搬送速度または搬送加速度は、前記検出圧力値に基づいて演算することが好ましい。また、前記所定閾値より前記検出圧力値が大きいときは、さらに、基板保持状態を判別して、基板が搬送に耐えない場合は、装置を緊急停止させることが好ましい。基板保持状態は、例えば、前記真空吸着部またはその近傍の所定位置における前記被処理基板の有無と該基板の傾き、または前記所定位置における前記被処理基板の有無と該基板の位置ずれに基づいて判別する。
また、
本発明によれば、吸着部の真空圧を検出し、複数枚の基板のデータを演算することにより、基板吸着面に徐々に付着する異物による吸着部真空圧の上昇を未然に予測判断する。また、吸着面に突発的に付着した異物や基板の反りが原因で発生する吸着部真空圧の上昇に対しては、搬送速度または搬送加速度を下げることで装置を稼動する。そのため、本発明によれば、装置の突発的な停止を最小限に低減することができる。さらに予測結果を警告信号として装置管理者と装置管理システムへ認識させることにより、装置稼働率を低下させないタイミングで基板吸着面のクリーニングを実施することができる。すなわち、微小デバイスの生産性を向上させることができる。
本発明の好適な第1の実施形態に係る基板処理装置は、基板搬送に必要な基板吸着力により決められた所定の吸着部真空圧の閾値を入力するための入力部を備える。また、吸着部真空圧を検出する圧力検知部を有し、前記圧力検知部から出力された圧力値と前記閾値の比較をする第1の圧力判別手段と、前記圧力検知部より出力された圧力値を一定処理枚数分記憶する記憶部とを備える。また、記憶された一定処理枚数分の吸着部真空圧のデータを演算する演算処理手段と、演算処理手段により算出される演算値と前記閾値の比較をする第2の圧力判別手段とを備える。さらに、比較の結果を信号として出力する制御部と、警告を発生する警告手段とを備える。そして、吸着部真空圧の低下を基板の生産ロットに即した予測結果が得られるように検出圧力値と閾値の比較に留まらず、複数のデータを演算処理することで吸着部真空圧の低下を予測する。さらに予測結果を警告信号として装置管理者と装置管理システムへ認識させることにより、装置稼働率を低下させないタイミングで基板吸着面のクリーニングを実施する。
本発明の好適な第2の実施形態に係る基板処理装置は、前記吸着部真空圧のデータを演算する演算手段は一定処理枚数分の平均値を算出することにより得られる演算値と、前記閾値と比較することでクリーニング要求する警告信号が発生するタイミングを任意に決定することができる。
本発明の好適な第3の実施形態に係る基板処理装置は、前記吸着部真空圧のデータを演算する演算手段は一定処理枚数分の平均値と一定処理枚数分の標準偏差を算出することにより得られる演算値と、前記閾値と比較することでクリーニング要求する警告信号が発生するタイミングを任意に決定することができる。
本発明の好適な第4の実施形態に係る基板処理装置は、前記第1の圧力判別手段による判別の結果、前記圧力センサより出力された圧力値が前記閾値より大きい時に、保持状態判別手段により基板が正常な位置に保持されていることを判別する。正常に基板保持されていることを確認した後、前記圧力値に応じて搬送加速度もしくは搬送速度の少なくとも一方を変更することにより基板を安全に搬送し、装置の運用を続行する。
本発明の好適な第5の実施形態に係る基板処理装置は、保持状態判別手段は基板の有無と基板の傾きを検出し、基板が正常な位置に保持されていることを判別することにより、基板搬送の安全性を判別する。
本発明の好適な第6の実施形態に係る基板処理装置は、保持状態判別手段は基板の有無と基板の位置ずれを検出し、基板が正常な位置に保持されている判別することにより、基板搬送の安全と判別した後に装置の運用を続行する。
本発明の好適な第7の実施形態に係る基板処理装置は、前記制御部の判別回路により搬送装置の基板吸着面のクリーニングが必要と判別された場合、クリーニングを実行可能な洗浄部と洗浄用工具及びその収納手段を備える。これにより、作業者による人手を介さず自動でクリーニングを実行することができる。
本発明の好適な第8の実施形態に係る基板処理装置は、基板処理ステージを含む一連の基板搬送経路内にあるすべての真空吸着装置が適用対象である。これにより吸着装置全ての吸着信頼性を予測することができる。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
[第1の実施例]
図1は、本発明の一実施例に係る半導体露光装置の構成を概略的に示す。図1において、ArFエキシマレーザやF2レーザなどの露光光源(不図示)から射出された光が照明光学系1に提供される。照明光学系1は、露光光源から提供された光を用いて、レチクル(原版)2の一部をスリット光(スリットを通過したような断面形状を有する光)により照明する。スリット光によってレチクル2を照明している間、レチクル2を保持しているレチクルステージ(原版ステージ)3とウエハ(基板)5を保持しているウエハステージ(基板ステージ)6は、一方が他方に同期しながらスキャン移動する。このような同期スキャンを通して、結果としてレチクル2上のパターン全体が投影光学系4を介してウエハ5上に連続的に結像し、ウエハ5表面に塗布されたレジストを感光させる。ウエハステージ6は、定盤11に搭載されている。
レチクルステージ3やウエハステージ6の二次元的な位置は、参照ミラー7とレーザー干渉計8によってリアルタイムに計測される。この計測値に基づいて、ステージ制御装置9は、レチクル2(レチクルステージ3)やウエハ5(ウエハステージ6)の位置決めや同期制御を行う。ウエハステージ6には、ウエハ5の上下方向(鉛直方向)の位置や回転方向、傾きを調整、変更或いは制御する駆動装置が内蔵されている。露光時は、この駆動装置により投影光学系4の焦点面にウエハ5上の露光領域が常に高精度に合致するようにウエハステージ6が制御される。ここで、ウエハ5上の面の位置(上下方向位置と傾き)は、不図示の光フォーカスセンサーによって計測され、ステージ制御装置9に提供される。
露光装置本体は、環境チャンバー12の中に設置されており、露光装置本体を取り巻く環境が所定の温度に保たれる。レチクルステージ3、ウエハステージ6、干渉計8を取り巻く空間や、投影レンズ4を取り巻く空間には、更に個別に温度制御された空調空気が吹き込まれて、環境温度が更に高精度に維持される。露光装置本体の正面側上段にはレチクル搬送13が設置され、正面下段にはウエハ搬送装置14が設置されている。
まず、図2を参照しながら、レチクルの搬送工程を説明する。図2は図1の露光装置のレチクル搬送高さで断面をとった上面図であり、レチクル搬送装置13におけるレチクル搬送工程を模式的に示す図である。レチクルステージ3は、定盤10に搭載されている。
まず、レチクル2が収納されているカセット15を不図示の搬送装置又は作業者によりカセットライブラリ16の供給回収位置(不図示)に挿入する。カセット搬送装置17は、カセットライブラリ16からカセット開閉ユニット18へレチクルカセット15を搬送する。カセット開閉ユニット18で取り出させたレチクル2はレチクル搬送ロボット19によりプリアライメント装置20に搬送される。プリアライメント装置20に搭載されたレチクル2は水平方向と回転方向の位置決めが行われる。次にプリアライメント部20が180°回転することによりプリアライメント部20がレチクルステージ3へレチクル2を搬送する。レチクル2はレチクルステージ3に保持された状態で照明光学系1の下の露光開始位置へと移動する。その後、前述の露光が行われる。その後は前述の逆の経路をたどり、ストッカ21へ搬送されるか装置外へ搬出される。
次に、図3を参照しながら、ウエハの搬送工程を説明する。図3は図1の露光装置のウエハ搬送高さで断面をとった上面図であり、ウエハ搬送装置14におけるウエハ搬送工程を模式的に示す図である。
不図示の塗布現像装置のウエハ搬送装置により受け渡し位置23に置かれたウエハを搬送ロボット27がプリアライメント部28に搬送する。プリアライメント部28に搭載されたウエハは水平方向と回転方向の位置決めが行われる。次に供給ロボット25がプリアライメント部28からウエハステージ6へウエハを搬送する。ウエハはウエハステージ6に保持された状態で投影光学系4の下の露光開始位置へと移動する。その後、前述の露光が行われる。露光を終えたウエハは回収ロボット26により回収ステーション30に搬送される。搬送ロボット27は回収ステーション30上のウエハを受け渡し位置24に搬送する。不図示の塗布現像装置のウエハ搬送装置がウエハを受け渡し位置24上のウエハを塗布現像装置へと搬送する。塗布現像装置からウエハの供給を受ける代わりに環境チャンバー12の中にあるウエハキャリアユニット31から搬送ロボット27が露光前のウエハを取り出しプリアライメント部28ヘ搬送してもよい。この場合、露光後のウエハを回収ステーション30から搬送ロボット27がウエハキャリアユニット31へ収納しても良い。いずれの場合も搬送ロボット27は露光前のウエハも露光後のウエハも搬送する。
図4及び図5は図3におけるロボット25、26、27として用いて好適なウエハ搬送装置の構成を示す。
このウエハ搬送装置はウエハを吸着保持してウエハを位置ずれさせることなく精度良く高速で搬送するシステムであり、ウエハ搬送ハンド201と駆動機構(不図示)を連結するアーム部(不図示)により構成されている。ウエハを保持する搬送ハンド201は、吸着面202と、吸着面202の中心部に設けられている吸引口203と、各吸引口203と排気ポンプ208に通じる吸引管204により構成されている。吸着面202は、ウエハ5の裏面を真空吸着する際に、ウエハ平坦度を保つ必要があるために精度良く平面仕上げされている。排気ポンプ208と吸引管204を接続する配管205には、バルブ207と、圧力センサ206が設けられている。バルブ207は真空吸着のON/OFFを切り換え、圧力センサ206は、真空吸着ONの状態でウエハ裏面と吸着面202とで密閉される空間と外部の差圧(以下、吸着部真空圧と呼ぶ)を検出する。検出された吸着部真空圧は制御部209へ出力される。圧力センサ206からの出力信号は第1の圧力判別手段209aによって検出された圧力値Pと、予め設定された閾値P0の大小を比較する。P>P0の場合にウエハの有無及び保持状態を検出する検知部212、213を有し、ウエハを安全に搬送可能か判別する保持判定手段209dを有する。
ウエハ保持状態の判別は例えば図4及び図5に示すように反射型傾き検出センサ212と、複数個の透過型位置ずれ検出センサ213により判別することが出来る。反射型傾き検出センサ212は、搬送ハンドに保持されたウエハの表面よりわずかに上を光軸が走るように設置される。複数個の透過型位置ずれ検出センサ213は、搬送ハンドの正規の位置に置かれたウエハのエッジ部よりわずかに内側をセンサ光軸が通過するように搬送ハンドに設置される。本実施例では光学式のセンサを用いているが、基板の有無及び傾き及び位置ずれはCCDカメラ、静電容量センサ等どのような方式のセンサを用いてもよく、搬送ハンドの形状により使い分けることが好ましい。
ウエハが正常に保持されていることは、傾き検出センサ212が受光状態にあり、位置ずれ検出センサ213が全て遮光の状態にあることで判別する。このとき、ウエハの位置ずれや傾きが少ないので搬送しても落下の危険がないと判断できる。また、傾きが発生し正常に保持されていないことは、傾き検出センサ212が一部遮光状態にあることで判別できる。また、位置ずれが発生し正常に保持されていないことは、位置検出センサ213が一部投光状態にあることで判別できる。また、ウエハが搬送ハンドに無いことは、傾き検出センサ212が全受光状態にあり、位置ずれ検出センサ213が全て受光の状態にあることで判別できる。
P>P0の場合は速度・加速度変更手段209fにより求められるPの大きさに応じた搬送速度、加速度に変更する。
さらに、制御部209に、カウンタ209cを備えることにより、P>P0となった回数が規定値を超えた時に吸着面のクリーニングが必要と判断し、警告手段208から判断結果に応じた警告メッセージと警告ブザーと警告信号を出力する。なお、ここで使用する吸着部真空圧Pとはバルブ7が開きウエハ5の裏面が吸着面2に吸着されることにより発生し、圧力センサ207によって検出されるウエハ7裏面の真空圧のことである。Pは絶対圧力値であり、吸着部真空圧Pは負の値であるから、Pが大きくなると基板吸着力は低下する。
図6は、本発明の第1の実施例による吸着部真空圧Pの変化による速度及び加速度の可変制御を含む基板処理制御シーケンスのフローチャート示す。以下、図4、図5の構成に基づいてフローチャートを説明する。
基板処理シーケンスがスタート(S101)すると、先ずS102で搬送ハンドはウエハ保持台上のウエハをピックアップし、ウエハの裏面と搬送ハンドの吸着面が接触している状態にする。
S103で、バルブを開きウエハの吸着をONにする。
S104で所定の時間経過後の吸着部真空圧を圧力センサにより検出し、制御部へ出力する。制御部に読み込まれた吸着部真空圧を圧力値Pと呼ぶ。
S105で、制御部の第1の圧力値判別手段によりPとP0との大小を比較する。P<P0の時、ウエハ吸着部は所定の真空圧に達しており、通常の搬送速度、加速度においてウエハが位置ズレもしくは落下を起こさない十分な吸着力があると判断しS106へ進む。P>P0の時(図7のA点、B点、C点)は所定の真空圧に達していないため、十分な吸着力がないと判断しS112へ進む。
S106ではカウンタ値をクリア(N=0)する。
S107で通常の搬送速度、加速度によりウエハを搬送する。
S108で、ウエハを載置すべき基板処理ステージのウエハ保持部へウエハ裏面が接触する直前にバルブを閉じ、吸着部真空圧がウエハの表面の圧力と同じになるまで待つ。
S109で、ウエハを基板処理ステージのウエハ保持部へ載置し、正常終了(S110)となる。前記S101〜110を繰り返すことで、基板処理装置内のウエハの搬送及び基板処理を行う。
S111で、入力部前記Nの値、前記P0の値を変更することができる。
S105の判定がP>P0の時は、S112でカウンタの値をN+1とする。
S113でカウンタをN≧2であるか判別する。Nの値は前記S111で任意の値に変更可能である。N≧2のときS114へ、N≦2のときS121へ進む。
図7は吸着部真空圧の検出値P(破線)と閾値P0(太線)の関係を示す。縦軸に検出検出圧力、横軸にウエハ処理数をとり、ウエハ処理数が増加するのに従い、吸着部真空圧Pが変化し次第に上昇することを模式的にグラフ化したものである。点Aは1回目に閾値P0を超えた状態を示す。この状態では従来は搬送不可能であったが、本実施例では基板の保持状態を確認し、低加速度によって搬送することで装置の稼動を続行することができる。点Bは2回目に閾値P0を超えた状態を示し、このとき前記制御部により基板の保持状態及び吸着部真空圧の判別が行われ、低加速度、低速度搬送される。さらに警告手段により、クリーニングが必要であることを出力手段211から出力する。点Cは3回目に閾値を超えた状態を示し、点Bと同様の判別及び警告出力が行われる。この状態で装置を稼動しつづけると搬送速度が遅い為、真空吸着圧が低下している搬送装置の吸着面のクリーニングをする必要が生じる。図7に示すように、吸着部真空圧の閾値P0を越える回数が増加し、高速搬送できない回数が増えることになり、クリーニングの必要と判断する。N=2の時点で低速搬送回数が増加し生産性が低下する前に、吸着面のクリーニングを実施する必要があることを装置管理者に認識させ、装置生産性が低下を回避することを可能にする。
S114で、警告手段によってウエハ搬送装置の吸着面のクリーニングを行う必要があることを装置管理者及び装置管理システムへ認識させる。ウエハ吸着面のクリーニングは装置管理者の判断で警告発生時に即実行してもよいし、装置管理システムが装置待ち時間に自動的に実行させてもよい。
S121で、ウエハの傾き検知センサの出力信号を制御部の保持判定手段に入力し、ウエハが搬送ハンドの吸着面に対して、許容値以上に傾いた状態で保持されていないか判別する。傾きが許容値以下と判別された場合にはS122へ進む。傾きが許容値以上と判別された場合にはS125へ進む。
S122で、ウエハの位置検知センサの出力信号を制御部の保持判定手段に入力し、ウエハが搬送ハンドの正常の保持位置に対して、許容値以上ずれていないか判別する。位置ずれが許容値以下と判別された場合にはS123へ進む。傾きが有ると判別された場合にはS125へ進む。
S123で圧力値Pに応じて速度・加速度変更手段209fにより、搬送速度、加速度を変更し、吸着吸着なしでも位置ずれもしくは落下を発生しないように搬送する。搬送後、S108に進む。
搬送加速度の決定方法は例えば、(*1)式による。(*1)式において、ウエハの質量をM、重力加速度をg、吸着面の最大静止摩擦係数をμ、吸引口の面積をS、吸着部真空圧をPとする。吸着部真空圧がPのとき位置ずれせずに搬送可能な最大の吸着面に対する水平方向の移動加速度aは
a=μ(Mg+SP)/M ・・・(*1)
により求められる。搬送速度vの決定方法は例えば、(*1)により求められる加速度aと予め設定された加減速時間tとから(*2)式
v=a×t ・・・・・・・・・・(*2)
により求められる。圧力値に応じた速度、加速度による搬送により、正常な吸着圧力(P0)に達していない場合でもウエハを搬送するため、装置の稼動率、生産性が低下することを回避できる。この搬送速度、加速度は前記(*1)式、(*2)式により決めてもよいし、実験的に求めてもよい。
S124で、クリーニング用工具の使用による吸着面クリーニングを行う。装置管理者の判断で警告発生時に即実行してもよいし、装置管理システムが装置待ち時間に自動的に実行させてもよい。
S125では、警告手段によって吸着搬送が不可能であることと、即時メンテナンス及び吸着部のクリーニングを行う必要があることを装置管理者及び装置管理システムへ認識させるための警告を行う。さらに、基板の傾きか基板の位置ずれ、またはその両方が原因で低速度、低加速度搬送することが不可能であること等を警告しても良い。次いで、S126で異常終了とする。
上述において、ウエハ保持状態を判定するセンサは、透過型光学センサを用いているが、前記基板の保持状態を検出できるセンサであれば検出方式は何であっても良い。
[第2の実施例]
図8は、本発明の第2の実施例に係るウエハ搬送装置の構成を示す。図8の装置において、制御部209は、検出された吸着部真空圧の記憶手段209cと、記憶された圧力データの演算手段209eを有することが、第1の実施例(図4)と異なる点である。その他の構成は第1の実施例と同様の為、説明を省略する。
図9を用いて本発明による吸着部真空圧Pの変化の予測制御を含む基板処理制御シーケンスのフローチャートを示す。以下、図8の構成に基づいてフローチャートを説明する。図9中のS101〜S123の処理は第1の実施例と同様なため説明を省略する。以下、S131より説明する。
S131で制御部に読み込まれた圧力値Pを制御部の記憶手段に記憶する。記憶保持されるデータ数は入力部で予め決められた所定の個数(n個)であり、所定の個数を超えるデータは古い順に破棄し新しいデータと入れ替える。
S132で通常の搬送速度によりウエハを搬送する。
S133では演算処理部でS131において記憶されたn個以下の圧力値データPの平均値と、この平均値にmと標準偏差σとの積mσを加えた演算値をQとして算出する。Qは吸着部真空圧の正規分布の最大値である。mは入力部から任意に変更できる値であり本実施例ではm=3として説明する。m=3の時、n個の圧力Pの平均値を中心とした正規分布は図11に示す通りであり、n個の圧力データの99.73%が含まれる。よって、吸着面に異物の付着等の異常が発生しなければ、次のウエハの吸着部真空圧も高い確率でこの正規分布の中に入ると予測できる。
S134で、制御部の第2の圧力値判別手段により演算値Qと閾値P0の大小を比較し、Q<P0の時は、次に搬送されるウエハを正常に吸着搬送できると判断し、S135へ進む。Q>P0の時は次に搬送されるウエハを正常に吸着搬送できない可能性が高いと判断し、S139へ進む。
S139では、警告手段によってウエハ搬送装置の吸着面のクリーニングを行う必要があることを装置管理者及び装置管理システムへ認識させる。ウエハ吸着面のクリーニングは装置管理者の判断で警告発生時に即実行してもよいし、装置管理システムが装置待ち時間に自動的に実行させてもよい。その後、S135へ進む。
S135で、ウエハを載置すべき基板処理ステージのウエハ保持部へウエハ裏面が接触する直前にバルブを閉じ、吸着部真空圧がウエハの表面の圧力と同じになるまで待つ。
S136で、ウエハを基板処理ステージのウエハ保持部へ載置し、S137で正常終了となる。
S140で、即時メンテナンス及び吸着部のクリーニングを行う必要があることを警告手段により装置管理者及び装置管理システムへ認識させる。
これは、吸着部真空圧の低下エラーと判別されたウエハ搬送装置の名称と、吸着搬送が不可能であることと、基板の傾きか基板の位置ずれ、またはその両方の原因で低速度、低加速度搬送も不可能であることを警告することにより行う。S141で、異常終了とする。
S142で、装置管理者が装置の稼動を停止するとともにステップ118で出力された警告を参照して、基板搬送装置のメンテナンス及びウエハ吸着部のクリーニングを行う。
次に、図10、図11を用いて前記制御部の演算手段209eにより、吸着部真空圧の検出値Pから演算値Qを算出し、吸着部真空圧の低下を予測する方法を示す。本図で示す吸着部真空圧は負の圧力であり、圧力が上昇することは外部雰囲気との差圧が減少し、ウエハ吸着力が低下することを意味する。また、本図において、P>P0のとき、所定の基板吸着力が得られず通常の搬送速度、加速度では搬送不可能であることを意味する。
図10は吸着部真空圧の検出値P(破線)と閾値P0(太線)の関係を示したグラフに前記演算値Q(中線)をプロットしたものである。縦軸に吸着部真空圧、横軸にウエハ処理数をとり、ウエハ処理数の増加に伴い吸着搬送装置の吸着部真空圧Pが変化し次第に上昇することにより、前記演算値Qが変化、上昇することを模式的にグラフ化したものである。吸着搬送に必要な吸着力を得る吸着部真空圧の閾値をP0と検出された吸着部真空圧P及び演算値Qの大小を比較することでウエハ吸着力の変化を予測できることを示す。なお、本グラフでは前述のとおりm=3としており、前記演算値Qは、n個のPの平均値+3σを表す。
前記入力部で演算に用いるデータ数をNとした場合、N個の吸着部真空圧の検出値Pに対して、Pの平均値とPの標準偏差3σの絶対値を加えることによってn=N+1の演算値Q(N+1)が求められる(点A)。演算値Q(N+1)はn=N枚のウエハ搬送における99.7%の吸着部真空圧の最大値を表している。点Aでは演算値Q(N+1)<P0となっており、n=N+1枚目のウエハ搬送においても高い確率でP(N+1)≦P0と予測することができる。点Bはn=N+1枚目のウエハ搬送におけるP(N+1)の値を示し、P(N+1)≦Q(N+1)<P0で予測通りとなり、吸着エラーが発生することなく吸着搬送が可能であったことを示している。
次に、吸着部真空圧Pが突発的に上昇し、n=N1−1で閾値P0を超えた点C直後の演算値Q(N1)(点D)を説明する。n=N1のとき点Cに示すように、PN1>P0となっており、第2の実施例における図9に示すフローチャートにおいて第1の圧力判別手段によって吸着搬送不可能と判別される。しかし、図9に示すフローチャートによれば、ウエハの保持状態が正常であれば低速度、低加速度でウエハ搬送可能である。次にn=N1+1枚目の真空吸着圧は前記演算手段により点Dの通りQN1<P0と予測されることになる。点Eに示す通りn=N1+1枚目の吸着搬送時の吸着部真空圧P(N1+1)はP(N1+1)<P0となり、正常に吸着搬送可能であり、予測結果と一致する。これは吸着部真空圧Pが突発的に上昇した場合に対応する予測例である。
次に、ウエハ処理数が増え、徐々に吸着面に異物が付着することにより、吸着部真空圧のバラツキが大きくなり、次第に吸着部真空圧が低下する傾向にある場合の予測結果を示す。n=N2枚目の搬送時の予測される吸着部真空圧の上限値QN2は点Fに示す通りQN2>P0であり閾値P0を超えている。よって、n=N2枚目のウエハ搬送における吸着部真空圧PN2がPN2<P0となり吸着エラーを発生する確率が高いと予測できる。つまり、真空吸着圧が閾値P0に達しない可能性が高くなってきたと判断する。
図9に示すフローチャートによれば、この時点でウエハ搬送装置の信頼性が低下していると判断し、警告メッセージ及び警告ブザー及び警告信号を出力する。このときの基板吸着時の吸着部真空圧は点Gに示す通り、n=N2枚目の真空吸着圧PN2はPN2<P0となり、吸着搬送可能であった。
Q>P0の状態でクリーニングを実施せずウエハ搬送を行った場合(点F〜点H)、正常に吸着搬送できる可能性が低い状態(少なくとも99.73%以下)で吸着搬送を行っていることになり、やがて点Iに示すn=N3枚目の結果の通り真空吸着圧PN3はPN3>P0となり、予測結果と一致し、正常な吸着搬送は不可能となった。
[第3の実施例]
次に、本発明の第3の実施例について図面を参照して説明する。図12は本発明の第3の実施例に係る半導体露光装置のウエハ搬送装置と搬送ハンド吸着面のクリーニング手段を示す。本実施例は第1、第2の実施例における基板処理装置の基板処理シーケンス中で実施されるクリーニング手段の一例を示す。
第1の実施例における図6のS124及び第2の実施例における図9のS142で、装置管理者又は装置管理システムによりクリーニングの実行が許可された場合は、図12に示すクリーニング手段によりクリーニングを実行する。本実施例のクリーニング手段は図3のウエハキャリアユニット31を載置する部分へ、吸着面のクリーニング用工具501を保管する工具収納手段502を載置し、搬送ロボット27によりクリーニング用工具の供給及び回収を行うものである。クリーニング用工具501とは例えば、粘着材つきクリーニング基板であり、工具収納手段とは例えばウエハキャリアユニットと同様のメカニカルインターフェースを有するクリーニング用工具収納キャリアである。基板保持部の材質は粘着性の低いPTFEであれば粘着材が張り付きにくく、粘着材つきクリーニング基板の挿入が容易になる。さらに、基板保持部がローラーになっていて、粘着材つきクリーニング基板の挿入時、ローラーが転がることによって支持部に張り付きにくくしてもよい。また、粘着材つきクリーニング基板の張り付きを防止する目的で工具収納キャリアの保持部と接触する部分だけ粘着材が貼り付けない方法を用いてもよい。従って、本実施例では従来のキャリアを粘着材付きクリーニング基板の収納手段として用いることができ、基板処理装置に標準的に具備されているローダーを使用することができるため、装置を大型化することなくクリーニング手段をもつことができる。
図13はクリーニング手段の実行例を示した図である。図13(1)〜(5)に示す各動作は、次の通りである。すなわち、(1)搬送ロボットにより粘着材付きクリーニング基板を工具収納手段から取り出す。(2)クリーニングが必要と判断されたプリアライメント部に搬送する。(3)粘着材つきクリーニング基板をプリアライメント部に接触し、所定の所定の時間、吸着圧で吸着する。(4)搬送ロボットにより粘着材付きクリーニング基板をプリアライメント部から剥離する。(5)搬送ロボットにより粘着材付きクリーニング基板を工具収納手段へ収納する。
粘着材付きクリーニング基板により吸着面に付着した異物を装置外へ搬出することにより吸着面のクリーニングを行うものである。前記のクリーニング方法を実施例1及び実施例2に示した基板処理シーケンスの中のクリーニング手段とすることで、短時間で基板処理装置の搬送ハンドを含む全ての基板保持部をタイミングよくクリーニングすることが可能になる。結果として、装置を長時間停止し人手による作業を行う必要がなくなり、搬送ハンドの吸着面をクリーニングすることが可能となり生産性の向上に寄与することができる。
上述の実施例によれば、吸着部真空圧を検出する圧力検知部からの出力により吸着部真空圧の変化を予測し、吸着部真空圧の閾値との大小を比較するため、吸着エラーが発生する前に吸着エラーの発生を予告する警告信号を出力することが可能となる。さらに、突発的に吸着面に異物等が付着し真空リークが発生し、吸着部真空圧が低下している場合でも、圧力に応じて速度、加速度を変更したり、基板の保持状態を検出した後に低速度、低加速度で基板を安全に搬送したりすることが出来る。これにより基板処理中に基板搬送装置が吸着エラーを発生することが非常に少なくなるため、基板処理装置の停止時間を減らすことができ、ひいては装置管理者の計画通り装置を稼動可能となり、半導体デバイス等の生産性向上に寄与する。
[デバイス製造の実施例]
次に、図14および図15を参照して、上述の露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図14は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造方法を例に説明する。
ステップS1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップS2(マスク製作)では設計した回路パターンに基づいてマスクを製作する。ステップS3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップS4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウエハ上に実際の回路を形成する。ステップS5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップS4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程である。ステップS5は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップS6(検査)では、ステップS5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップS7)される。
図15は、ステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップS11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップS12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップS13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップS15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップS16(露光)では、露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに露光する。ステップS17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップS18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップS19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
本発明の第1の実施例に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。 図1の露光装置のレチクル搬送高さで断面を取った上面図であり、レチクル搬送工程を模式的に示す図である。 図1の露光装置のウエハ搬送高さで断面を取った上面図であり、ウエハ搬送工程を模式的に示す図である。 図1の露光装置における吸着部真空圧の検出及びその変化予測手段を表す概略図である。 図4のB−B矢視図であり、図1の露光装置における基板保持状態を検出する手段を表す概略図である。 図1の露光装置における基板処理シーケンスを表すフローチャート図である。 図4の圧力センサによる検出圧力値の変化と閾値との関係を表す図である。 本発明の第2の実施例における吸着部真空圧の検出及びその変化予測手段を表す概略図である。 本発明の第2の実施例における基板処理シーケンスを表すフローチャート図である。 本発明の第2の実施例における吸着部真空圧の予測値の変化を表す図である。 本発明の第2の実施例における記憶された圧力値の正規分布曲線を表す。 本発明の第3の実施例に係るクリーニング手段を示す概略図である。 クリーニング手段の動作の説明図である。 露光装置を使用したデバイス製造の実施例を説明するためのフローチャートである。 図14に示すフローチャートのステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1:照明光学系
2:レチクル
3:レチクルステージ
4:投影光学系
5:ウエハ
5a:位置ずれしたウエハ
5b:傾いたウエハ
6:ウエハステージ
7:参照ミラー
8:測距用レーザー干渉計
9:ステージ制御装置、
10,11:定盤
12:環境チャンバー
13:レチクル搬送装置
14:ウエハ搬送装置
15:カセット
16:カセットライブラリ
17:カセット搬送ロボット
18:カセット開閉ユニット
19:レチクル搬送ロボット
20:プリアライメント装置
21:ストッカ
22:制御部
23:受け渡し位置
24:受け渡し位置
25:供給ロボット
26:回収ロボット
27:搬送ロボット
28:プリアライメント部
30:回収ステーション
31:ウエハキャリアユニット
201:搬送ハンド
202:吸着面
203:吸引口
204:吸引管
205:配管
206:圧力センサ
207:バルブ
208:排気ポンプ
209:制御部
209a:圧力判別手段(第1、第2)
209b:記憶手段
209c:カウンタ
209d:保持判定手段
209e:演算手段
209f:速度・加速度変更手段
210:入力部
211:出力手段
212a:傾き検知センサ(投光部)
212b:傾き検知センサ(受光部)
213a:位置検知センサ(投光部)
213b:位置検知センサ(受光部)
501:クリーニング工具
502:収納手段

Claims (12)

  1. 被処理基板を吸着して搬送する基板搬送装置であって、
    被処理基板を真空圧により吸着する真空吸着部の圧力を検出する圧力検知部と、
    前記圧力検知部から出力された検出圧力値と所定閾値とを比較する第1の圧力判別手段と、
    前記検出圧力値を前記被処理基板の一定処理枚数分記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された一定処理枚数分の検出圧力値を演算する圧力値演算手段と、
    前記圧力値演算手段による演算値と前記所定閾値とを比較する第2の圧力判別手段と、
    前記第2の圧力判別手段の判別結果を出力する警告手段と
    を備えることを特徴とする基板搬送装置。
  2. 前記圧力値演算手段は、前記一定処理枚数分の検出圧力値の平均値を算出することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
  3. 前記圧力値演算手段は、前記一定処理枚数分の検出圧力値の平均値と該一定処理枚数分の検出圧力値の標準偏差との和を算出することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
  4. 前記第1の圧力判別手段による比較の結果、前記検出圧力値が前記所定閾値以下であるときは前記被処理基板を第1の速度または加速度で搬送させ、前記所定閾値より前記検出圧力値が大きいときは前記被処理基板を前記第1の速度または加速度よりも低い第2の速度または加速度で移動させる駆動制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の基板搬送装置。
  5. 被処理基板を吸着して搬送する基板搬送装置であって、
    被処理基板を真空圧により吸着する真空吸着部の圧力を検出する圧力検知部と、
    前記圧力検知部から出力された検出圧力値と所定閾値とを比較する圧力判別手段と、
    前記圧力判別手段による比較の結果、前記検出圧力値が前記所定閾値以下であるときは前記被処理基板を第1の速度または加速度で搬送させ、前記所定閾値より前記検出圧力値が大きいときは前記被処理基板を前記第1の速度または加速度よりも低い第2の速度または加速度で移動させる駆動制御手段と
    を備えることを特徴とする基板搬送装置。
  6. 前記第2の速度または加速度を前記検出圧力値に基づいて演算する速度・加速度演算手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の基板搬送装置。
  7. 前記真空吸着部における前記被処理基板の保持状態の良否を判別する保持状態判別手段と、前記圧力判別手段による判定の結果で前記検出圧力値が前記所定閾値以下であり、かつ前記被処理基板の保持状態判別結果が否のときは前記駆動制御手段による前記被処理基板の移動を禁止するエラー処理手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の基板搬送装置。
  8. 前記保持状態判別手段は、前記真空吸着部またはその近傍の所定位置における前記被処理基板の有無と該基板の傾きを判別することを特徴とする請求項7に記載の基板搬送装置。
  9. 前記保持状態判別手段は、前記真空吸着部またはその近傍の所定位置における前記被処理基板の有無と該基板の位置ずれを判別することを特徴とする請求7記載の基板搬送装置。
  10. 前記エラー処理手段の出力信号により、前記真空吸着部のクリーニングを実行する洗浄部と、洗浄用工具およびその収納手段とをさらに有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の基板搬送装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の基板搬送装置を備えることを特徴とする基板処理装置。
  12. 請求項11に記載の基板処理装置の1つである露光装置を用いて基板を露光する工程と、露光した前記基板を現像する工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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