JP2007279252A - 画像形成装置 - Google Patents

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徹生 寺島
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Abstract

【課題】異臭の発生を確実に防止することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、排気口111を有するケーシング11と、ケーシング11内に設置され、未定着像を担持する記録媒体を加熱することにより未定着像を記録媒体に定着させる定着装置90と、定着装置90での定着時に発生する臭い成分を含む気体を排気口111へと流通させる排気経路と、排気経路に設けられ、前記臭い成分を吸着する吸着部材123と、吸着部材123に接触する熱交換部130と、ケーシング11の外壁に面して設けられた放熱部150と、熱交換部130から放熱部150へ熱を伝達する熱伝達部140とを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
近年、プリンタ等の画像形成装置(以下「プリンタ」という)の使用時において、プリンタから発生する臭気が問題となっている。
現状においても、環境基準が設定され、十分な対策が行われているものの、例えば、プリンタの近くで作業を行う状況が多く見受けられるSOHO(在宅、小規模オフィス)や、環境対策が特に望まれている公共施設および教育機関などでは、臭いに対する対策が望まれている。
従来、例えば、トナーそのものの改善によって、トナー自体から発生する臭い、および定着ローラ等を用いた加熱によりトナーを定着する際に発生する臭いを抑える技術が知られている。
しかしながら、トナー材料を改善しても完全に臭いを取り去ることは現時点では難しく、用いられるトナーも特殊なもの(添加する材料が特殊なもの)であることから、そのコストが懸念される。
また、例えば、粒状活性炭と活性炭繊維とを積層した活性炭フィルターを備えることにより、トナー自体から発生する臭い、および、定着ローラ等を用いた加熱によりトナーを定着する際に発生する臭いを抑える技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、一般に、活性炭フィルターのような臭気を吸着するフィルターは、フィルターを通過する気体の温度が高くなりフィルター自体の温度が上昇すると、臭いの元となる成分を吸着する能力が低下するおそれがある。
画像形成装置(レーザープリンタ)のトナー定着部からの排気は特に高温であるため、フィルターの臭気吸着特性が低下して、臭いを除去し切れないという問題がある。
特開平7−39712号公報
本発明の目的は、異臭の発生を確実に防止することができる画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の画像形成装置は、排気口を有するケーシングと、
前記ケーシング内に設置され、未定着像を担持する記録媒体を加熱することにより前記未定着像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、
前記定着装置での定着時に発生する臭い成分を含む気体を前記排気口へと流通させる排気経路と、
前記排気経路に設けられ、前記臭い成分を吸着する吸着部材と、
前記吸着部材に接触する熱交換部と、
前記ケーシングの外壁に面して設けられた放熱部と、
前記熱交換部から前記放熱部へ熱を伝達する熱伝達部とを有することを特徴とする。
これにより、吸着部材の熱を熱交換部が受け取り、その熱を熱伝達部を介して放熱部からケーシング外部へ放熱することができる。その結果、吸着部材は、優れた吸着特性を発揮することができる。
本発明の画像形成装置は、排気口を有するケーシングと、
前記ケーシング内に設置され、未定着像を担持する記録媒体を加熱することにより前記未定着像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、
前記定着装置での定着時に発生する臭い成分を含む気体を前記排気口へと流通させる排気経路と、
前記排気経路に設けられ、前記臭い成分を吸着する吸着部材と、
前記空気の流通方向において、前記吸着部材よりも上流側の前記排気経路内に設けられた熱交換部と、
前記ケーシングの外壁に面して設けられた放熱部と、
前記熱交換部から前記放熱部へ熱を伝達する熱伝達部とを有することを特徴とする。
これにより、熱交換部は、吸着部材上流側の臭気を含む気体の熱を受け取ることができる。その結果、吸着部材は、優れた吸着特性を発揮することができる。
本発明の画像形成装置では、前記排気経路の少なくとも一部を形成するダクトを有し、該ダクトは、前記排気経路の上流側で開口するダクト入口と、前記排気経路の下流側で開口するダクト出口とを有することが好ましい。
これにより、より確実に臭気を含む気体を吸着部材に接触させることができる。
本発明の画像形成装置では、前記熱交換部は、前記ダクトの壁面に設けられていることが好ましい。
これにより、熱交換部は、気体の流通を許容しつつ、定着装置で発生した熱を受け取ることができる。
本発明の画像形成装置では、前記ダクトの壁面の少なくとも一部は、前記熱交換部であることが好ましい。
これにより、ダクトと熱交換部とを組み合わせることで、より効果的に定着装置で発生した熱を受け取ることができ、吸着部材は、優れた吸着特性を発揮することができる。
本発明の画像形成装置では、前記熱交換部は、前記ダクト内へ突出する複数の突起を有することが好ましい。
これにより、熱交換部は、定着装置で発生した熱を受け取りつつ、突起により吸着部材周辺の臭気を含んだ気体の熱を受け取ることができる。その結果、吸着部材は、優れた吸着特性を発揮することができる。
本発明の画像形成装置では、前記突起は、前記気体の流通方向に沿って延在することが好ましい。
これにより、熱交換部は、定着装置で発生した熱を受け取りつつ、突起により吸着部材周辺の臭気を含んだ気体の熱を受け取ることができる。その結果、吸着部材は、優れた吸着特性を発揮することができる。さらに、ダクト内での気体の流通がよりスムーズになり圧力損失を減少させることができる。
本発明の画像形成装置では、前記定着装置は、加熱部と該加熱部の周囲を覆うカバー部材とを備え、前記カバー部は上方に開口する開口部を有し、前記ダクト入口が前記開口部を覆うように形成されていることが好ましい。
これにより、定着装置で生じた臭気をより積極的にカバー部材の開口部から放出させることができる。その結果、定着装置で生じた臭気をダクト内へ流通させることができ、より確実に吸着部材で臭気を吸着することができる。
本発明の画像形成装置では、前記熱交換部は、前記ダクト入口に設けられ、前記気体の流通方向に沿って、上流側の面と下流側の面とを連通する流通孔が形成されていることが好ましい。
これにより、熱交換部は、定着装置で発生した熱を発生直後に確実に受け取ることができる。その結果、吸着部材は、優れた吸着特性を発揮することができる。
本発明の画像形成装置では、前記熱交換部と前記熱伝達部と前記放熱部とは、それぞれシート状または板状の部材であることが好ましい。
これにより、画像形成装置の省スペース化を図ることができる。
本発明の画像形成装置では、前記熱伝達部は、柔軟性を有する部材であることが好ましい。
これにより、ケーシング内での熱伝達部の取り回しの自由度が増し、熱交換部と放熱部とを容易に連結することができる。
本発明の画像形成装置では、前記熱交換部と前記放熱部と前記熱伝達部は、一体的に形成されていることが好ましい。
これにより、部品点数を減少させることができ、製造コストを削減することができる。 本発明の画像形成装置では、前記熱伝達部の周囲の少なくとも一部が、断熱材で覆われていることが好ましい。
これにより、熱交換部から熱伝達部に伝わった熱を確実に放熱部へ伝えることができる。その結果、吸着部材は、優れた吸着効果を発揮することができる。
本発明の画像形成装置では、前記放熱部は、前記熱交換部よりも鉛直方向において上方に設けられていることが好ましい。
これにより、熱交換部から放熱部への熱の伝達を容易とすることができる。その結果、吸着部材は、優れた吸着特性を発揮することができる。
以下、本発明の画像形成装置の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1の実施形態を説明する。
まず、本実施形態にかかる画像形成装置の全体構成を簡単に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる画像形成装置の全体構成を示す模式的横断面図、図2は、図1に示す画像形成装置の模式的縦断面図、図3は、図1に示す画像形成装置の側面図(概略図)、図4は、図1に示す画像形成装置の側面図(概略図)である。
図1に示す本実施形態の画像形成装置10は、露光・現像・転写・定着を含む一連の画像形成プロセスによって、紙やOHPシート等の記録媒体に画像を形成するものである。このような画像形成装置10は、図1に示すように、本体ケース(ケーシング)11を有し、この本体ケース11内には、静電的な潜像を担持し図示矢印方向に回転する感光体20が配設されるとともに、その回転方向に沿って順次、帯電ユニット30、露光ユニット40、現像ユニット50、中間転写ユニット70、クリーニングユニット(図示せず)が配設されている。
また、画像形成装置10は、図1にて下部に、紙などの記録媒体Pを収容する給紙トレイ82と、給紙トレイ82上の記録媒体Pを1枚ずつ給紙する給紙ローラ84とが設けられている。そして、画像形成装置10には、中間転写ユニット70の後述する二次転写部に対して記録媒体Pの搬送方向下流側に、定着装置90が配設されている。また、画像形成装置10には、記録媒体の両面に画像を形成する場合に、定着装置90によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを二次転写部へ帰還させるための搬送ローラ対88が設けられている。
また、本体ケース11は、定着装置90の鉛直方向において上方に位置する部分に、開閉可能な開閉部材12を有している。この開閉部材12は、排気のためのダクト160を構成する。また、開閉部材12には、臭気を吸着する吸着部材123と、吸着部材123の熱を受け取る熱交換部材(熱交換部)130と、熱交換部材130の熱を後述する放熱部材(放熱部)150へ伝達する熱伝達部140の一部(第1の熱伝達部材141)とが配設されている。さらに、本体ケース11には、ダクト160からの気体を排気するための排気口111が形成され、この排気口111とダクト160との間には、排気のためのダクト13およびファン14が配設されている。なお、このような排気に関する構成は、後に詳述する。また、本体ケース11の外壁面には、熱交換部材130の熱(吸着部材123から受け取った熱)を本体ケース11の外部へ放熱する放熱部材150が取り付けられている。さらに本体ケース11の内部には熱伝達部140の一部(第2の熱伝達部材142)が取り付けられている。
以下、前述したような画像形成装置10を構成する各部を順次説明する。
感光体20は、円筒状の導電性基材(図示せず)と、その外周面に形成された感光層(図示せず)とを有し、その軸線まわりに図1中矢印方向に回転可能となっている。
帯電ユニット30は、コロナ帯電などにより感光体20の表面を一様に帯電するための装置である。
露光ユニット40は、図示しないパーソナルコンピュータなどのホストコンピュータから画像情報を受けこれに応じて、一様に帯電された感光体20上に、レーザを照射することによって、静電的な潜像を形成する装置である。
現像ユニット50は、ブラック現像装置51と、マゼンタ現像装置52と、シアン現像装置53と、イエロー現像装置54との4つの現像装置を有し、これらの現像装置を感光体20上の潜像に対応して選択的に用いて、前記潜像をトナー像として可視化する装置である。ブラック現像装置51はブラック(K)トナー、マゼンタ現像装置52はマゼンタ(M)トナー、シアン現像装置53はシアン(C)トナー、イエロー現像装置54はイエロー(Y)トナーを用いて現像を行う。
本実施形態におけるYMCK現像ユニット50は、前述の4つの現像装置51、52、53、54を選択的に感光体20に対向するように、回転可能となっている。具体的には、このYMCK現像ユニット50は、軸50aを中心として回転可能な保持体にそれぞれ4つの現像装置51、52、53、54が保持されており、保持体55の回転により、4つの現像装置51、52、53、54が相対位置関係を維持したまま、感光体20に選択的に対向するようになっている。
中間転写ユニット70は、駆動ローラ71および従動ローラ72、73と、これらローラに巻架され図示矢印方向に駆動される中間転写ベルト74と、中間転写ベルト74を介して感光体20に対向して配設された一次転写ローラ60と、中間転写ベルト74を介して駆動ローラ71に対向して配設された二次転写ローラ80とを有している。
一次転写ローラ60は、感光体20に形成された単色のトナー像を中間転写ベルト74に転写する機能を有する。
中間転写ベルト74上には、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローのうちの少なくとも1色のトナー像が担持され、例えばフルカラー画像の形成時に、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの4色のトナー像が順次重ねて転写されて、フルカラーのトナー像が形成される。本実施形態では、駆動ローラ71が、後述する二次転写ローラ80のバックアップローラとしても機能する。
二次転写ローラ80は、中間転写ベルト74上に形成された単色やフルカラーなどのトナー像を、紙、フィルム、布等の記録媒体Pに転写する機能を有する。
定着装置90は、前記トナー像の転写を受けた記録媒体Pを加熱および加圧することにより、前記トナー像を記録媒体Pに融着させて永久像として定着させるための装置である。なお、定着装置90については、後に詳述する。
搬送ローラ対88は、定着装置90によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを挟持搬送し、二次転写部へ帰還させるためのものである。
次に、このように構成された画像形成装置10の動作を説明する。
まず、図示しないホストコンピュータからの指令により、感光体20、現像ユニット50に設けられた現像ローラ(図示せず)、および中間転写ベルト74が回転を開始する。そして、感光体20は、回転しながら、帯電ユニット30により順次帯電される。
感光体20の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が前記領域に形成される。
感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置54によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。このとき、YMCK現像ユニット50は、イエロー現像装置54が、前記現像位置にて感光体20と対向している。
感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写部(すなわち、感光体20と一次転写ローラ60との対向部)に至り、一次転写ローラ60によって、中間転写ベルト74に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ60には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。
前述の処理と同様の処理が、第2色目、第3色目および第4色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した各色のトナー像が、中間転写ベルト74に重なり合って転写される。これにより、中間転写ベルト74上にはフルカラートナー像が形成される。
一方、記録媒体Pは、給紙トレイ82から、給紙ローラ84、レジストローラ86によって、二次転写部(すなわち、二次転写ローラ80と駆動ローラ71との対向部)へ搬送される。
中間転写ベルト74上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写ベルト74の回転に伴って二次転写部に至り、二次転写ローラ80によって記録媒体Pに転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ80は中間転写ベルト74に押圧されるとともに二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。
記録媒体Pに転写されたフルカラートナー像は、定着装置90によって加熱および加圧されて記録媒体Pに融着される。その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対87によって画像形成装置10の外部へ排出される。
一方、感光体20は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット(図示せず)によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット(図示せず)内の残存トナー回収部に回収される。
記録媒体の両面に画像形成する場合には、定着装置90によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを一旦排紙ローラ対87により挟持した後に、排紙ローラ対87を反転駆動するとともに、搬送ローラ対88を駆動して、当該記録媒体Pを表裏反転し二次転写ローラ80へ帰還させ、前述と同様の動作により、記録媒体Pの他方の面に画像を形成する。
≪定着装置≫
ここで、定着装置90を図5に基づいて説明する。
図5は、図1に示す画像形成装置に備えられた定着装置の好適な実施形態を示す模式的断面図である。
定着装置90は、図5に示すように、互いに圧接回転する1対の定着ローラ91および加圧ローラ92と、定着ローラ91を加熱するためのヒータ93と、定着ローラ91の温度を検知するための温度検知体94と、定着ローラ91から定着後の記録媒体を分離するための分離部材95と、記録媒体Pの搬送を許容しつつ定着ローラ91および加圧ローラ92の周囲を覆うカバー部材96とを有している。
この定着装置90は、定着ローラ91および加圧ローラ92の圧接により形成されるニップ部Nに対し、図5にて下方から、未定着像(トナー像)Tを担持する記録媒体Pがニップ部Nへ搬送され、記録媒体Pを加熱および加圧することにより、未定着像Tを記録媒体Pに定着させる。ニップ部Nを通過した記録媒体Pは、分離部材95によって定着ローラ91から分離され、後述する排出部(開口部97)から排出される。なお、本実施形態では、ニップ部Nに搬送される記録媒体Pは定着ローラ91側に未定着像Tを担持している。
このとき、例えばサーミスタのような温度検知体94によって検知された温度に基づき、図示しない制御手段により、定着ローラ91の外表面が目標温度となるように、前述したヒータ93の駆動が制御される。
また、カバー部材96には、記録媒体Pの搬送を許容するための、上方に開放する開口部97と、下方に開放する開口部98とが形成されている。したがって、前述したような定着動作時に記録媒体P上の未定着像Tが加熱されることにより生じた臭気が開口部97を通じて定着装置90の外部へ排出される。このような臭気は、後述するように、開閉部材12に設けられた吸着部材123で吸着され、消臭・脱臭され、消臭・脱臭済の気体が本体ケース11外へ排出される。
このように、定着装置90にあっては、定着ローラ91および加圧ローラ92が記録媒体Pを搬送しつつ加熱・加圧する加熱加圧部を構成し、カバー部材96の開口部97が定着後の記録媒体Pを排出する排出部を構成する。そして、この排出部(開口部97)から放出された臭気を後述する吸着部材123で吸着する。
カバー部材96の開口部97は、上方に向け開放し、吸着部材123は、開口部97をその上方から覆うように設けられているので、定着装置90で生じた臭気をより積極的にカバー部材96の開口部97(すなわち排出部)から放出させることができる。その結果、定着装置90で生じた臭気を吸着部材123でより確実に吸着することができる。
≪開閉部材≫
次に、図6ないし図8に基づいて、本実施形態の開閉部材12を詳細に説明する。
図6は、図1に示す画像形成装置に備えられたダクトの概略構成を示す斜視図、図7は、図6に示すダクトおよび吸着部材の平面図、図8は、図7におけるA−A線断面図である。
この開閉部材12は、定着装置90の上方にて、本体ケース11の本体に対し、開閉可能に設けられたものである。本実施形態では、開閉部材12が、排紙ローラ対87を回転可能に支持する軸部材89に回転可能に取り付けられている。このような開閉部材12を開状態(図1にて破線で示す状態)とすることにより、簡単に外部から定着装置90の交換や修理などのメンテナンスを行うことができる。
また、開閉部材12は、その裏面(閉状態で定着装置90に対向する面)に、記録媒体Pの搬送方向に対し直角な方向に互いに間隔を隔てて複数のリブ121が並設されている。このリブ121の先端と、前述した定着装置90のカバー部材96の上面との間で、両面画像形成に供される記録媒体Pの搬送路を形成する。
また、複数のリブ121のうち、図6にて最も左側のリブ121(ダクト13から最も遠位のリブ121)を除くリブ121には、開口が形成されていて、ダクト160を構成している。このダクト160の開口部161は、開閉部材12が閉状態であるときに、前述したダクト13の一端に接続されている。一方、このダクト160の吸気側開口部(ダクト入口)162は、開閉部材12が閉状態であるときに、定着装置90のカバー部材96の開口部97をその上部から覆うように位置する。これにより、より確実に臭気を含む気体を吸着部材に接触させることができる。
ダクト160から排気口111への排気経路は、本体ケース11内の他の排気経路15などから独立した実質的に単一の流路として形成されている。これにより、定着装置90で生じた臭気を吸着部材123へより確実に導くことができる。このような単一の経路を形成するために、例えば、図4に示すように、開口部97の周囲において、カバー部材96と開閉部材12との間をできる限りシール部材124によりシールする。
また、ダクト160から排気口111への排気経路には、その排気のための気流を生じさせるファン14が設けられているので、定着装置90で生じた臭気を吸着部材123へより確実に導くことができる。また、定着直後の高温な記録媒体Pを冷却して、定着後の記録媒体Pから生じる臭気の発生量を抑えることができる。
このような開閉部材12(本体)の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)などの各種樹脂材料、アルミニウム、マグネシウムなどの各種金属材料、グラファイトなどの炭素材料、これらの複合材料などを好適に用いることができる。
開閉部材12(本体)の構成材料としてABS樹脂を用いた場合には、材料が安価であり、製造コストを削減することができる。
開閉部材12(本体)の構成材料としてアルミニウム、マグネシウムなどの各種金属材料、グラファイトなどの炭素材料を用いた場合には、開閉部材12(ダクト160の壁面)が優れた熱伝導性を有することとなり、ダクト160自体が吸着部材123の熱を受け取ることができる。これにより、ダクト160と熱交換部材130とを組み合わせることで、熱交換部材130は、より効果的に吸着部材123の熱を受け取ることができる。その結果、吸着部材123は、優れた吸着特性を発揮することができる。
ダクト160内壁には、図8に示すように、熱交換部材130が一対のローラ(加熱ローラ91と加圧ローラ92)の軸線方向に沿うように配設されている。これにより、熱交換部材130は、気体の流通を許容しつつ吸着部材123の熱を受け取る(交換する)ことができる。
さらに、この熱交換部材130と面接触するように吸着部材123が配設されている。これにより、吸着部材123と熱交換部材130との接触面積を大きくし、熱交換部材130は、吸着部材123の熱を効率的に受け取ることができる。その結果、吸着部材123の昇温による吸着特性の低下を抑制し、吸着部材123は、優れた吸着特性を発揮することができる。
さらに、熱交換部材130は、図4に示すように、第1の熱伝達部材141と接触するよう配設されている。これにより、熱交換部材130が受け取った熱は、熱伝達部140(第1の熱伝達部材141)に伝えることができ、熱交換部材130は、より多くの熱を受け取ることができる。その結果、吸着部材123の昇温による吸着特性の低下を抑制し、吸着部材123は、優れた吸着特性を発揮することができる。なお、熱伝達部140に伝わった熱は、さらに放熱部材(放熱部)150へ伝わり、放熱部材150から本体ケース11外部へ放熱される。
また、熱交換部材130は、シート状をなしている。これにより、吸着部材123との接触面積を大きくしつつ、省スペース化を図ることができる。なお、熱交換部材130の形状は、ダクト160内に配設することができれば特に限定されない。
また、熱交換部材130の配設位置は、吸着部材123の熱を受け取ることができれば特に限定されず、例えば、熱交換部材130がダクト160の外壁面に配設されており、吸着部材123と熱交換部材130とが、ダクト160の壁面を介して接触するよう配設されていてもよい。
このような熱交換部材130の構成材料としては、ABS樹脂などの各種樹脂材料の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有するものであれば特に限定されないが、例えば、グラファイトなどの炭素材料や、SECC(亜鉛メッキ鋼板)や、アルミニウム、マグネシウムなどの各種金属材料や、シリコーンエラストマーなどの熱伝導性ゲルなどが好適に用いられる。これにより、熱交換部材130は、優れた熱伝導性を有することとなり、より多くの熱を受け取ることができ、吸着部材123の昇温による吸着特性の低下を抑制することができる。その結果、吸着部材123は、優れた吸着特性を発揮することができる。
熱伝達部140は、開閉部材12の裏面に配設された第1の熱伝達部材141と、本体ケース11に配設された第2の熱伝達部材142とで構成されている。第1の熱伝達部材141は、熱交換部材130と接触するように設けられており、第2の熱伝達部材142は、放熱部材150と接触するように配設されている。また、第1の熱伝達部材141と第2の熱伝達部材142とは、開閉部材12が閉状態であるときに互いに接触するようにそれぞれ配設されている。
さらに、熱伝達部140(第1の熱伝達部材141および第2の熱伝達部材142)は、その周囲を断熱材143で覆われている。これにより、熱交換部材130から熱伝達部140に伝わった熱を確実に放熱部材150へ伝えることができる。また、本体ケース11内の温度の不本意な昇温を防止することができる。なお、断熱材143は省略してもよい。
このような第1の熱伝達部材141および第2の熱伝達部材142の構成材料としては、熱交換部材130から放熱部材150へ熱を伝達することができれば特に限定されないが、例えば、グラファイトなどの炭素材料や、SECC(亜鉛メッキ鋼板)や、アルミニウム、マグネシウムなどの各種金属材料や、シリコーンエラストマーなどの熱伝導性ゲルなどを好適に用いることができる。これにより、熱伝達部140は、優れた熱伝導性を有するため、熱交換部材130から熱伝達部材140へ熱を容易に伝えることができる。
また、熱伝達部140(第1の熱伝達部材141および第2の熱伝達部材142)の形状は、熱交換部材130と放熱部材150とを連結することができれば特に限定されないが、例えば、柔軟性を有するシート状であることが好ましい。これにより、本体ケース11内での熱伝達部140の取り回しの自由度が増し、各種部品が複雑に取り付けられている本体ケース11内においても、熱交換部材130と放熱部材150とを容易に連結することができる。
このような、熱伝達部140は、その一部(第2の熱伝達部材142)が放熱部材150と接触するように配設されている。
放熱部材150は、本体ケース11の外壁面に配設されている。これにより、熱交換部材130で受け取った吸着部123の熱を本体ケース11の外部へ放熱することができる。なお、本実施形態では、放熱部材150は、本体ケース11の外壁面に配設されているが、本体ケース11の外部へ熱を放出することができれば特に限定されず、例えば、本体ケース11の外部であって本体ケース11と接触しないように放熱部材150を設けてもよい。また、放熱部材150は1つである必要はなく、複数の放熱部材が、別々に配設されていてもよい。この場合、複数の放熱部材はそれぞれ熱伝達部140と接触するように配設される。また、放熱部材150を本体ケース11と一体的に形成してもよい。
このような、放熱部材150の構成材料としては、熱伝達部140から熱を受け、これを本体ケース11外部へ放熱することができれば特に限定されないが、例えば、グラファイトなどの炭素材料や、SECC(亜鉛メッキ鋼板)や、アルミニウム、マグネシウムなどの各種金属材料や、シリコーンエラストマーなどの熱伝導性ゲルなどが好適に用いられる。これにより、放熱部150は、優れた熱伝導性を有するため、優れた放熱特性を発揮することができる。その結果、熱交換部材130がより多くの熱を受け取ることができ、吸着部材123は、優れた吸着特性を発揮することができる。
放熱部材150は板状をなしている。これにより、放熱部材150と本体ケース11の外部との接触面積を大きくして放熱特性を高めるとともに、省スペース化を図ることができる。また、本体ケース11の外部に面する面および第2の熱伝達部材142と接触する部分以外は、断熱材151で覆われている。これにより、本体ケース11内への不本意な放熱を防止することができる。なお、断熱材151は省略することができる。
なお、本実施形態では、熱交換部材130と熱伝達部140と放熱部150とがそれぞれ別々の部材で構成されているものについて説明したが、熱交換部材130の熱を熱交換部材130から放熱部材150へ伝達することができればこれに限定されず、例えば、熱交換部130と熱伝達部140と放熱部150とが、優れた熱伝導性を有する材料を主成分として一体的に構成されているものであってもよい。言い換えすれば、1つの部材中に熱交換部130と熱伝達部140と放熱部150とを有するようなものであってもよい。このような場合には、部品点数を減らすことで、製造工程や製造コストを削減することができる。
吸着部材123は、一対のローラの軸線方向に沿うように配設されている。すなわち、吸着部材123は、定着後の記録媒体を定着装置90の外部へ排出する排出部(開口部97)の近傍で記録媒体Pの幅方向に沿うように配設されている。これにより、定着装置90で生じた臭気はその発生直後に吸着部材123で確実に吸着されるので、異臭の発生を確実に防止することができる。すなわち、ニップ部Nにてトナー像Tが加熱されたときに生じた臭気、および、その加熱直後にトナー像Tや記録媒体Pから生じた臭気を定着装置90近傍で迅速かつ確実に消臭・脱臭することができる。また、ダクト160内を臭気を含む気体が吸着部材123に接触しつつ流通することで、圧力損失を軽減することができる。その結果、ファンの小型化を図ることができ省エネルギー化、画像形成装置の小型化を図ることができる。
また、排出部(開口部97)に沿って吸着部材123を配設することは、記録媒体Pの通過領域の周辺のスペース(特に、従来、デットスペースであった領域)を吸着部材123の設置スペースとして有効利用することとなる。そのため、画像形成装置10の小型化および低コスト化を図ることができる。
また、吸着部材123は、鉛直方向において上方に開放する開口部97をその上方から覆うように設けられているので、定着装置90で生じた臭気を吸着部材123でより確実に吸着することができる。
このような吸着部材123は、臭気を吸着することができるものであれば特に限定されないが、例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、リン酸カルシウム、ゼオライトのような酸化物系吸着材などの吸着材を含んで構成されている。この中でも特に、主として活性炭で構成されているものが好ましい。これにより、吸着部材123は、極めて優れた吸着特性を発揮することができる。また、このような吸着材としては、多孔質であるのが好ましい。
また、吸着部材123は、前述したような吸着材単独で構成されていてもよいし、吸着材のほかに他の成分を含んで構成されていてもよい。吸着材のほかに他の成分を含んで吸着部材123を構成した場合、吸着部材123としては、例えば、吸着材をバインダー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等)と混合して固化または硬化させたものや、吸着材を布帛、紙、フィルム等に担持させたものなどが挙げられる。
本実施形態の吸着部材123は、繊維状活性炭を含む不織布を配設する。これにより、ダクト160の気流の流れを許容しつつ(圧力損失を低減しつつ)、定着装置90で生じた臭気を吸着することができる。
なお、吸着部材123の形状は、これに限定されない。例えば、板状、ハニカム状、プリーツ状のものであってもよく、織物や編物のようなシート状などでもよい。
吸着部材123は、シート状をなしているので、吸着部材123の設置スペースの省スペース化を図ることができる。
以上説明したように本実施形態の画像形成装置10は、異臭の発生を確実に防止することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を図9に基づき説明する。以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図9は、本実施形態のダクト、熱交換部および吸着部材の構成を説明するための断面図である。
本実施形態の画像形成装置は、熱交換部材の形状が異なる以外は、第1実施形態の画像形成装置と同様である。
本実施形態の熱交換部材(熱交換部)130Aには、図9に示すように、ダクト160A内に向けて突出し、排気の流通方向に沿うように延在している突起(フィン)131Aが形成されている。これにより、熱交換部材130Aは、吸着部材123Aの熱を受け取りつつ、突起131Aにより吸着部材123A周辺の臭気を含む気体の熱を受け取ることができる。その結果、吸着部材123Aの昇温による吸着特性の低下を抑制し、吸着部材123Aは、優れた吸着特性を発揮することができる。
さらに、突起131Aが流通方向へ沿うように延在しているため、ダクト160A内での気体の流通がよりスムーズになり圧力損失を減少させることができる。
以上説明したような第2実施形態においても、異臭の発生を確実に防止することができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態を図10、図11に基づき説明する。以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図10は、本実施形態のダクトおよび熱交換部の平面図、図11は、本実施形態のダクト、熱交換部および吸着部材の構成を説明するための断面図である。
本実施形態の画像形成装置は、吸着部材と熱交換部材(熱交換部)の配設位置、構造が異なる以外は、第1実施形態の画像形成装置と同様である。
本実施形態では、図10に示すように、熱交換部材(熱交換部)130Bがダクト160Bの吸気側開口部(ダクト入口)162に設けられている。さらに、吸着部材123Bが、熱交換部材130Bの気体流通方向下流側の面(図10の上側の面)に面接触するよう配設されている。すなわち、熱交換部材130Bと吸着部材123Bは、定着後の記録媒体を定着装置90の外部へ排出する排出部(開口部97)の近傍で、記録媒体Pの幅方向に沿うように配設されている。このような配置とすることにより、熱交換部材130Bは、定着装置90で発生した熱をその発生直後に確実に受け取ることができる。これにより、熱交換部材130Bの下流側に配設されている吸着部材123Bの昇温による吸着特性の低下を抑制することができ、吸着部材123Bは、優れた吸着特性を発揮することができる。さらに、熱交換部材130Bは、吸着部材123Bと面接触しているため、吸着部材123Bの熱を受け取ることができるので、吸着部材123Bの昇温による吸着特性の低下を抑制することができる。その結果、吸着部材123Bは、優れた吸着特性を発揮することができる。
また、熱交換部材130Bには、気体の流通方向に沿って、一方の面と他方の面とを連通する流通孔132Bが形成されている。これにより、ダクト160B内へ臭気を含む気体を流通させつつ、その気体の熱を確実に受け取ることができる。ダクト160B内へ臭気を含む気体を流通させることができれば、熱交換部材130Bの形状は特に限定されず、例えば、流通孔132Bが格子状に形成されているものなどであってもよい。
なお、本実施形態の熱交換部材130Bには、図11に示すように、一方の面と他方の面とを連通する互いに平行な複数のスリットが形成されている。これにより、排気のダクト160B内への流通を許容しつつ、気体との接触面積を大きくすることができ、確実に臭気を含む気体の熱を受け取ることができる。
また、本実施形態では、吸気側開口部162を覆うように熱交換部材130Bが配設されているが、吸着部材123Bよりも気体流通方向上流側であれば熱交換部材130Bの配設位置は限定されず、例えば、吸気側開口部162の一部を覆うように配設されていてもよいし、ダクト13の内部を横断するよう配設されていてもよい。
以上説明したような第3実施形態においても、異臭の発生を確実に防止することができる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態を図12に基づき説明する。以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図12は、本実施形態の画像形成装置に備えられたダクトの概略構成を示す断面図である。
本実施形態の画像形成装置は、吸着部材と熱交換部材と熱伝達部材と放熱部材の配設位置が異なる以外は第1実施形態と同様である。
本実施形態では、ファン14C付近の外壁面には、本体ケース11から突出するようにしてフィルターケース170Cが設けられ、このフィルターケース170Cの対向する面には、それぞれ気体入口171Cと気体出口172Cが形成されている。さらに、フィルターケース170Cの内部には、吸着部材123Cが収容されている。
このようなフィルターケース170Cは、排気口111Cと気体入口171Cとが一致するよう本体ケース11に着脱自在に取り付けられている。これにより、排気口111Cから排出された臭気を含む気体がフィルターケース170C内に流通し、吸着部材123Cにより臭気を吸着することができる。また、吸着部材123Cの交換・修理などのメンテナンスを容易に行うことができる。なお、フィルターケース170Cは、このような形状に限定されない。
また、ダクト13Cは、ダクト13Cの横断面積が排気流通方向上流側から下流側へ漸増する形状(スロート部)をなしている。さらに、スロート部の壁面は、優れた熱伝導性を有する材料を主成分として構成されている。これにより、スロート部の壁面自体が熱交換部130Cとして機能する。その結果、熱交換部130Cと臭気を含んだ気体との接触面積を大きくすることができ、臭気を含んだ気体の熱をより多く受け取ることができる。
さらに、熱交換部130Cと熱伝達部140Cと放熱部150Cとは一体的に形成されている。言い換えすれば、1つの部材が、熱交換部130Cと熱伝達部140Cと放熱部150Cとを有している。これにより、部品点数を減らすことで、製造コストを削減することができる。
熱交換部130Cの熱を放熱部150Cから放熱することにより、熱交換部130Cは、より多くの熱を受け取ることができる。すなわち、吸着部材123Cの上流側の臭気を含む気体の熱をより多く受け取ることで、吸着部材123Cの昇温による吸着特性の低下を抑制することができる。その結果、吸着部材123Cは、優れた吸着特性を発揮することができる。
以上説明したような第4実施形態においても、異臭の発生を確実に防止することができる。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態を図13に基づき説明する。以下、第5実施形態について、前述した第1実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図13は、本実施形態のダクト、熱交換部および吸着部材の構成を説明するための断面図である。
本実施形態の画像形成装置は、放熱部材の配設位置が異なる以外は、第1実施形態の画像形成装置と同様である。
本実施形態の放熱部材(放熱部)150Dは、図13に示すように、開閉部材12Dの外表面に配設されている。さらに、放熱部材150Dは、開閉部材12の一部を構成している板状の熱伝達部材(熱伝達部)140Dを介して熱交換部材(熱交換部)130Dと接合している。
すなわち、シート状の熱伝達部材140Dの一方の面と面接触するように熱交換部材130Dが配設され、熱伝達部材140Dの他方の面と面接触するように放熱部材150Dが配設されている。
これにより、熱交換部材130Dから放熱部材150Dまでの距離が短くなり、さらに熱交換部材130Dと熱伝達部材140Dと放熱部材150Dの熱伝達方向における横断面積が大きくなるため、効率的に熱交換部材130Dの熱(吸着部材123Dから受け取った熱)を本体ケース11外部へ放熱することができる。その結果、吸着部材123Dは、優れた吸着特性を発揮することができる。
さらに、本実施形態では、放熱部材150Dは、熱交換部材130Dよりも鉛直方向において上方に配設されている。熱は、上方へ向けて移動するため、このような配設位置とすることにより、熱交換部材130Dから放熱部材150Dへの熱の伝達を容易とすることができる。これにより、吸着部材123Dは、優れた吸着特性を発揮することができる。
また、このように熱交換部材130Dと熱伝達部材140Dと放熱部材150Dとを配設することにより、熱交換部材130Dと熱伝達部材140Dと放熱部材150Dとを一体的に形成することができる。これにより、部品点数を減少させることができ、製造コストを削減することができる。
以上説明したような第5実施形態においても、異臭の発生を確実に防止することができる。
以下、本発明の具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
図1〜4に示すような画像形成装置(レーザビームプリンタ)を用い、図8に示すように、吸熱部材および吸着部材をダクトに組み込んだ。
ここで、用いた画像形成装置は、印刷速度40ppmである。
また、吸着部材として、繊維状活性炭を60wt%含む市販の不織布(厚み3mm)を用い、吸熱部材および熱伝達部材として、グラファイトを用いた熱伝導シート(パナソニックエレクトロデバイス社製)を用い、放熱部として、SECC(厚み0.6mm、幅100mm×400mm)を用いた。
そして、A4サイズ紙に写真画をプリントする動作を10枚連続で行い、そのとき排気口から排出される排気ガスを臭気センサで計測した。また、排気口にベーン式風速計を設置し、排気風速を測定した。
(実施例2)
図9に示すように、排気の流通方向に沿うように延在している複数の突起が形成されている吸熱部材を用いた以外は、実施例1と同様にして臭気および排気風速の測定を行った。
(実施例3)
吸着部材と吸熱部材の配置を図11に示すようにするとともに、吸着部材として、繊維状活性炭100%で構成された織物をプリーツ状に形成したものを用い、吸熱部材として、アルミニウム製のスリット状(厚さ1mm)のものを用いた以外は、実施例1と同様にして臭気および排気風速の測定を行った。
(実施例4)
吸着部材と吸熱部材の配置を図12に示すようにするとともに、アルミニウムで構成されている吸熱部材でダクト(スロート部)を形成し、吸着部材をファン14付近に取り付け、吸着部材として、活性炭素繊維を60wt%含むハニカム状のフィルター(厚さ15mm、幅90mm×90mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして臭気および排気風速の測定を行った。
(比較例1)
吸着部材を省略した以外は、実施例1と同様に臭気および排気風速の測定を行った。
(比較例2)
吸熱部材に代えてその部分をABS樹脂で構成した以外は、実施例1と同様にして、臭気および排気風速の測定を行った。
(比較例3)
吸熱部材に代えてその部分をABS樹脂で構成した以外は、実施例2と同様にして、臭気および排気風速の測定を行った。
(比較例4)
吸熱部材に代えてその部分をABS樹脂で構成した以外は、実施例3と同様にして、臭気および排気風速の測定を行った。
(比較例5)
吸熱部材に代えてその部分をABS樹脂で構成した以外は、実施例4と同様にして、臭気および排気風速の測定を行った。
以上のような実施例1〜4および比較例1〜5について、臭気および排気風速の測定結果を表1に示す。なお、センサ強度(臭気)については、比較例1を100とし、これとの相対的な数値を示している。
Figure 2007279252
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明の画像形成装置を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、前述した実施形態では、吸着部材による消臭・脱臭の対象が、トナーを構成する樹脂のモノマー成分である例を説明したが、これに限定されず、例えば、本発明での吸着部材は、定着装置で生じたオゾンなどの他の異臭を除去して、消臭・脱臭することができるのは言うまでもない。
また、前述した実施形態では、定着装置として、未定着像を担持する記録媒体を加熱・加圧することにより定着処理を行うものを説明したが、未定着像を担持する記録媒体に前記未定着像を定着させるものであれば、これに限定されない。例えば、定着装置としては、未定着像を担持する記録媒体に加熱および/または加圧することにより定着処理を行うものであればよい。
また、本体ケース外部へ気体および熱を排気することができれば、前述した実施形態に限定されない。
本発明にかかる画像形成装置の全体構成を示す模式的横断面図である。 図1に示す画像形成装置の模式的縦断面図である。 図1に示す画像形成装置の側面図(概略図)である。 図1に示す画像形成装置の側面図(概略図)である。 図1に示す画像形成装置に備えられた定着装置の好適な実施形態を示す模式的断面図である。 図1に示す画像形成装置に備えられたダクトの概略構成を示す斜視図である。 図6に示すダクトおよび吸着部材の平面図である。 図7におけるA−A線断面図である。 本発明の第2実施形態のダクト、吸熱部および吸着部材の構成を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態のダクトおよび吸熱部の平面図である。 本発明の第3実施形態のダクト、吸熱部および吸着部材の構成を説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態の画像形成装置に備えられたダクトの概略構成を示す断面図である 本発明の第5実施形態のダクト、吸熱部および吸着部材の構成を説明するための断面図である。
符号の説明
10‥‥‥画像形成装置 11‥‥‥本体ケース(ケーシング) 12、12D‥‥‥開閉部材 20‥‥‥感光体 30‥‥‥帯電ユニット 40‥‥‥露光ユニット 50‥‥‥現像ユニット 50a‥‥‥軸 51‥‥‥ブラック現像装置 52‥‥‥マゼンタ現像装置 53‥‥‥シアン現像装置 54‥‥‥イエロー現像装置 55‥‥‥保持体 60‥‥‥一次転写ローラ 70‥‥‥中間転写ユニット 71‥‥‥駆動ローラ 72、73‥‥‥従動ローラ 74‥‥‥中間転写ベルト 80‥‥‥二次転写ローラ 82‥‥‥給紙トレイ 84‥‥‥給紙ローラ 86‥‥‥レジストローラ 87‥‥‥排紙ローラ対 88‥‥‥搬送ローラ対 89‥‥‥軸部材 90‥‥‥定着装置 91‥‥‥定着ローラ 92‥‥‥加圧ローラ 93‥‥‥ヒータ 94‥‥‥温度検知体 95‥‥‥分離部材 96‥‥‥カバー部材 97、98‥‥‥開口部 13、13C‥‥‥ダクト 14、14C‥‥‥ファン 15‥‥‥排気経路 111、111C‥‥‥排気口 121‥‥‥リブ 123、123A、123B、123C、123D‥‥‥吸着部材 124‥‥‥シール部材 130、130B、130C、130D‥‥‥熱交換部材(熱交換部) 131A‥‥‥突起(フィン) 132B‥‥‥流通孔 140、140C、140D‥‥‥熱伝達部材(熱伝達部) 141‥‥‥第1の熱伝達部材 142‥‥‥第2の熱伝達部材 143、151‥‥‥断熱材 150、150C、150D‥‥‥放熱部材(放熱部) 160、160A、160B‥‥‥ダクト 161‥‥‥開口部 162‥‥‥吸気側開口部(ダクト入口) 170C‥‥‥フィルターケース 171C‥‥‥気体入口 172C‥‥‥気体出口 N‥‥‥ニップ部 P‥‥‥記録媒体 T‥‥‥未定着像(トナー像)

Claims (14)

  1. 排気口を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に設置され、未定着像を担持する記録媒体を加熱することにより前記未定着像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、
    前記定着装置での定着時に発生する臭い成分を含む気体を前記排気口へと流通させる排気経路と、
    前記排気経路に設けられ、前記臭い成分を吸着する吸着部材と、
    前記吸着部材に接触する熱交換部と、
    前記ケーシングの外壁に面して設けられた放熱部と、
    前記熱交換部から前記放熱部へ熱を伝達する熱伝達部とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 排気口を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に設置され、未定着像を担持する記録媒体を加熱することにより前記未定着像を前記記録媒体に定着させる定着装置と、
    前記定着装置での定着時に発生する臭い成分を含む気体を前記排気口へと流通させる排気経路と、
    前記排気経路に設けられ、前記臭い成分を吸着する吸着部材と、
    前記空気の流通方向において、前記吸着部材よりも上流側の前記排気経路内に設けられた熱交換部と、
    前記ケーシングの外壁に面して設けられた放熱部と、
    前記熱交換部から前記放熱部へ熱を伝達する熱伝達部とを有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記排気経路の少なくとも一部を形成するダクトを有し、該ダクトは、前記排気経路の上流側で開口するダクト入口と、前記排気経路の下流側で開口するダクト出口とを有する請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記熱交換部は、前記ダクトの壁面に設けられている請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記ダクトの壁面の少なくとも一部は、前記熱交換部である請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記熱交換部は、前記ダクト内へ突出する複数の突起を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記突起は、前記気体の流通方向に沿って延在する請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記定着装置は、加熱部と該加熱部の周囲を覆うカバー部材とを備え、前記カバー部は上方に開口する開口部を有し、前記ダクト入口が前記開口部を覆うように形成されている請求項3ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記熱交換部は、前記ダクト入口に設けられ、前記気体の流通方向に沿って、上流側の面と下流側の面とを連通する流通孔が形成されている請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記熱交換部と前記熱伝達部と前記放熱部とは、それぞれシート状または板状の部材である請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記熱伝達部は、柔軟性を有する部材である請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記熱交換部と前記放熱部と前記熱伝達部は、一体的に形成されている請求項10に記載の画像形成装置。
  13. 前記熱伝達部の周囲の少なくとも一部が、断熱材で覆われている請求項11ないし12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 前記放熱部は、前記熱交換部よりも鉛直方向において上方に設けられている請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012118410A (ja) * 2010-12-02 2012-06-21 Canon Inc 浮遊粒子捕集部材、及びこれを備える画像形成装置
JP2012189634A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Ricoh Co Ltd 画像形成システムの排気装置
JP2018084762A (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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