JP2007278609A - 電気ヒータおよび車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気ヒータの外周側とダクトの内周側との間の隙間の発生を抑制できる電気ヒータを提供する。
【解決手段】PTC素子21の外周側に配置されてPTC素子21の放熱を促進するとともに、PTC素子21に通電させる放熱板22を、PTC素子21の正極側に通電する正極側放熱板22aと、負極側に通電する負極側放熱板22bとで構成し、さらに、放熱板22の外周形状を、電気ヒータ20が配置されるフットダクトの内周形状に沿った形状にする。これにより、電気ヒータ20の外周側とフットダクトの内周側との間の隙間の発生を抑制して電気ヒータの加熱効率を向上させる。
【選択図】図2
【解決手段】PTC素子21の外周側に配置されてPTC素子21の放熱を促進するとともに、PTC素子21に通電させる放熱板22を、PTC素子21の正極側に通電する正極側放熱板22aと、負極側に通電する負極側放熱板22bとで構成し、さらに、放熱板22の外周形状を、電気ヒータ20が配置されるフットダクトの内周形状に沿った形状にする。これにより、電気ヒータ20の外周側とフットダクトの内周側との間の隙間の発生を抑制して電気ヒータの加熱効率を向上させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、電力を供給されることによって発熱する電気ヒータ、および、これを用いた車両用空調装置に関するものである。
従来、特許文献1に、放熱フィン、通電発熱部材、および通電発熱部材への電力供給用の電極板を幾層かに積層して放熱部を構成した流体加熱用の電気ヒータが開示されている。また、本出願人は、特許文献2に、このような電気ヒータを暖房開始時の補助加熱器として用いた車両用空調装置を開示している。
この特許文献2では、加熱対象流体である空気が通過するダクト内に電気ヒータを配置して、電気ヒータの放熱部を通過する空気を加熱している。なお、特許文献1、2では、電気ヒータとして、通電発熱部材を正特性サーミスタ(PTC素子)等で構成した、いわゆるPTCヒータを採用している。
特開平7−19781号公報
特許平5−169967号公報
ところで、特許文献1、2の電気ヒータでは、部品種類の多様化を抑制して製品コストの削減を図るために、同一種類の構成部材(放熱フィン、通電発熱部材、電極板)を積層している。このため、電気ヒータの外周形状は、積層方向に垂直な加熱対象流体の流れ方向から見ると、略矩形状になってしまう。
一方、特許文献2のような車両用空調装置では、搭載スペースの都合上、加熱対象流体(空気)が通過するダクトの内周形状を、必ずしも電気ヒータの外周形状と一致するような略矩形状に形成できない。このため、特許文献1、2の電気ヒータをダクト内に配置すると、電気ヒータの外周側とダクトの内周側との間に隙間ができてしまう。
この隙間を通過する加熱対象流体は電気ヒータによって加熱できないので、隙間の発生は電気ヒータの加熱効率を低下させる原因となる。
本発明は上記点に鑑み、電気ヒータの外周側とダクトの内周側との間の隙間の発生を抑制できる電気ヒータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、加熱対象流体が流れる流体通路(18)に配置される電気ヒータであって、電力が供給されて発熱する通電発熱部材(21)と、通電発熱部材(21)の外周側に配置されて、通電発熱部材(21)の放熱を促進させるとともに、通電発熱部材(21)に通電する機能を兼ね備える導電性放熱板(22)とを備え、導電性放熱板(22)は、通電発熱部材(21)の正極側に通電する正極側放熱板(22a)と、通電発熱部材(21)の負極側に通電する負極側放熱板(22b)とに分割されており、導電性放熱板(22)の外周形状は、流体通路(18)の内周形状に沿った形状になっており、さらに、導電性放熱板(22)には、加熱対象流体が通過する通過穴(22d)が設けられている電気ヒータを第1の特徴とする。
これによれば、導電性放熱板(22)を正極側放熱板(22a)と負極側放熱板(22b)とに分割しているので、通電発熱素子(21)の外周側を囲むように配置しやすい。また、導電性放熱板(22)によって通電発熱素子(21)に通電しているので、通電発熱部材(21)に電力を供給するための電極板や電極板を固定する固定部材等を廃止できる。
従って、導電性放熱板(22)の外周形状によって、電気ヒータの外周形状を形成しやすい。そして、導電性放熱板(22)の外周形状が流体通路(18)の内周形状に沿った形状になっているので、電気ヒータの外周側とダクトの内周側との間に隙間が発生することを抑制できる。
その結果、流体通路(18)を流れる加熱対象流体のほぼ全流量を、導電性放熱板(22)に設けられた通過穴(22d)を通過させて加熱することができるので、電気ヒータの加熱効率を向上させることができる。
なお、本発明における内周形状に沿った形状とは、導電性放熱板(22)の外周形状が流体通路(18)の内周形状に完全に一致する形状のみを意味するものではなく、導電性放熱板(22)の外周形状と流体通路の内周形状がほぼ一致する形状になっているものも含まれる。
従って、例えば、電気ヒータを流体通路(18)に配置するために必要な組付隙間等によって電気ヒータの外周側とダクトの内周側との間に隙間が発生している電気ヒータや、流体通路(18)に配置するための固定部等がダクトの内周側より外側に突出している電気ヒータも、本発明の範囲に含まれる。
また、上記第1の特徴の電気ヒータにおいて、通電発熱部材(21)は、板状に形成されており、その板面のうち一方側には正極側端子部が配置され、他方側には負極側端子部が配置されていてもよい。
これによれば、板状の通電発熱部材(21)を挟むように正極側放熱板(22a)と負極側放熱板(22b)を配置することができるので、通電発熱部材(21)の発熱量を正極側放熱板(22a)および負極側放熱板(22b)の双方から効率良く放熱させることができる。
また、通電発熱部材(21)が板状に形成された上述の第1の特徴の電気ヒータにおいて、通電発熱部材(21)の板面は、加熱対象流体の流れ方向に沿うように配置されていてもよい。これによれば、加熱対象流体が流体通路(18)を通過する際の圧力損失を低減できる。
また、上述の第1の特徴の電気ヒータにおいて、導電性放熱板(22)と通電発熱部材(21)との接触面圧を高めるバネ部材(25)を備えていてもよい。これによれば、通電発熱部材(21)から導電性放熱板(22)への熱伝達が促進されるだけでなく、導電性放熱板(22)と通電発熱部材(21)との通電不良を抑制できる。
また、上述の第1の特徴の電気ヒータにおいて、導電性放熱板(22)と通電発熱部材(21)は導電性の接着剤によって接着されていてもよい。これによれば、導電性放熱板(22)と通電発熱部材(21)との通電不良を抑制できる。
また、上述の第1の特徴の電気ヒータにおいて、導電性放熱板(22)は、電源供給用の電線を接続する電気接続用端子部(22g)を有していてもよい。これによれば、導電性放熱板(22)と電源供給用の電線を容易に接続できる。
また、上述の第1の特徴の電気ヒータにおいて、導電性放熱板(22)は、流体通路(18)に固定される固定部(22f)を有していてもよい。これによれば、電気ヒータを容易に流体通路(18)に配置することができる。
また、上述の第1の特徴の電気ヒータにおいて、導電性放熱板(22)は、導電性放熱板(22)の一部を加熱対象流体の流れ方向に沿って切り起こした切り起こし部(22e)を有していてもよい。これによれば、導電性放熱板(22)と加熱対象流体との熱交換面積を増大させることができるので、より一層、電気ヒータの加熱効率を向上できる。
また、本発明では、上述の第1の特徴の電気ヒータ(20)を備える車両用空調装置を第2の特徴とする。これによれば、上述の第1の特徴の電気ヒータ(20)を車両用空調装置の補助ヒータとして用いることで、暖房開始時に即効性のある補助ヒータを備えた車両用空調装置を構成できる。
さらに、上述の第1の特徴の電気ヒータ(20)の加熱効率向上効果によって、補助ヒータの省電力化を図ることもできる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
図1〜3により、本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の電気ヒータ20を車両用空調装置に適用したもので、図1は、この車両用空調装置の室内空調ユニット1の模式的な断面図である。
なお、この車両用空調装置は、エンジン起動時にエンジン冷却水温の上昇しにくい車両(例えば、ハイブリッド車両やディーゼルエンジン車両等)や寒冷地仕様の車両等に搭載されるもので、暖房開始時に車室内吹出空気を加熱する補助加熱器として電気ヒータ20を用いている。
まず、室内空調ユニット1は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)内側等に配置されており、外郭部を構成する樹脂製のケース2を有している。このケース2の内部には、車室内へ向かって空気が流れる空気通路が形成され、空気流れ最上流部には内外気切替箱3が配置されている。
内外気切替箱3は、内気導入口4、外気導入口5および内外気切替ドア6を有して構成されている。内気導入口4は、ケース2内に内気(車室内空気)を導入させる導入口であり、外気導入口5は、外気(車室外空気)をケース2内に導入させる導入口である。内外気切替ドア6は、内外気切替箱5の内部に回転自在に配置されており、図示しないサーボモータによって駆動される内外気切替手段である。
具体的には、内外気切替ドア6の回転位置によって、内気導入口4より内気を導入する内気モード、外気導入口5より外気を導入する外気モード、および、内気と外気を同時に導入する内気/外気モードに切り替えることができる。なお、図1では内気モードの状態を示しており、内気は矢印Aに示すようにケース2内に導入される。
内外気切替箱5の空気流れ下流側には、車室内に向かって空気を送風する電動式の送風機7が配置されている。送風機7は、周知の遠心多翼ファン7aを電動モータ7bによって回転駆動させて空気を矢印B方向に送風するものである。送風機7の空気流れ下流側には、送風空気を冷却する冷却用熱交換器である蒸発器8が配置されている。
蒸発器8は、冷凍サイクル(図示せず)を構成する要素の一つであり、周知の如く、蒸発器8に流入した低圧冷媒が蒸発する際に送風機7によって送風された送風空気から吸熱して送風空気を冷却するものである。蒸発器8の下流側には、蒸発器8通過後の空気(冷風)を加熱するヒータコア9が配置されている。
ヒータコア9は、エンジン冷却水を熱源として(エンジン冷却水回路は図示せず。)、蒸発器8通過後の空気(冷風)を再加熱する加熱用熱交換器である。また、ケース2内部のヒータコア9の側方には、蒸発器8通過後の空気(冷風)がヒータコア9をバイパスして通過するバイパス通路10が形成されている。
蒸発器8とヒータコア9との間には、エアミックスドア11が配置されている。このエアミックスドア11は、ケース2内に回転自在に配置されており、図示しないサーボモータによって駆動されて、その回転位置(開度)が連続的に調整できるようになっている。
従って、エアミックスドア11の開度によって、ヒータコア9を通過する空気量(矢印Cに示す温風量)とバイパス通路10を通過する空気量(矢印Dに示す冷風量)との風量割合が調整される。この温風(矢印C)と冷風(矢印D)はヒータコア9およびバイパス通路下流側で混合されて、車室内に吹き出されるので、上記の風量割合の調整によって車室内吹出空気温度が調整される。
ケース2の空気通路の最下流部には、車両の前面窓ガラスに向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ開口部12、乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すためのフェイス開口部13、および乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのフット開口部14の計3種類の開口部が設けられている。
これら開口部12〜14の上流部には、それぞれデフロスタドア15、フェイスドア16およびフットドア17が回転自在に配置されており、これらのドア15〜17は、図示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ(図示せず)によって開閉操作される。なお、図1では、デフロスタドア15とフットドア17とを同時に開放するフット・デフロスタモードの状態を示している。
デフロスタ開口部12は、図示しないデフロスタダクトを介して車両計器盤上面のデフロスタ吹出口に接続され、フェイス開口部13は、図示しないフェイスダクトを介して車両計器盤乗員側面のフェイス吹出口に接続される。さらに、フット開口部14はフットダクト18を介して乗員の足元近傍に配置されるフット吹出口19に接続されている。
また、本実施形態の車両用空調装置では、フットダクト18の内部に本発明の電気ヒータ20が配置されている。この電気ヒータ20は、車両用空調装置の暖房運転時に、ヒータコア9が蒸発器8通過後の空気を充分に加熱できない場合、図示しない制御装置から電力供給されることによって発熱してヒータコア9通過後の空気を加熱する補助加熱器である。
従って、本実施形態の加熱対象流体は、乗員の足元部に向けて吹き出される空気であり、加熱対象流体が流れる流体通路は、フットダクト18である。
なお、制御装置による電気ヒータ20の具体的な制御として、例えば、制御装置は、ヒータコア9を通過するエンジン冷却水温度を検出して、エンジン冷却水温度が所定温度以下になっているときは、ヒータコア9が蒸発器8通過後の空気を充分に加熱できない状態になっていると判定して、電気ヒータ20に電力供給すればよい。
次に、図2〜3により、電気ヒータ20の詳細について説明する。図2は、本実施形態の電気ヒータ20の構成を示す全体正面図であり、図3は、図2のE−E断面図である。なお、図2における上下左右の矢印は搭載状態における方向を示す。
電気ヒータ20は、図2、3に示すように略円形状の外周形状を有し、略平板状に形成されている。さらに、板面が空気流れ方向に対して垂直になるようにフットダクト18に配置されている。従って、空気の流れ方向は、図2においては表面から裏面方向、図3においては矢印F方向となる。
さらに、電気ヒータ20は、通電により発熱する通電発熱部材であるPTC素子21およびPTC素子21の放熱を促進させる放熱板22を有して構成されている。PTC素子21は、通電されると速やかに温度が上昇し、温度が所定温度(キュリー点)に達すると電気抵抗値が急増して電流を制限し、発熱を抑える自己温度制御機能を持つ正特性サーミスタである。
本実施形態のPTC素子21は、通電時に昇温された放熱板22によってフットダクト18が溶損しないようにキュリー点が設定されている。従って、電気ヒータに通電されてもフットダクト18が溶損することはない。
また、PTC素子21は、図2、図3に示すように、略矩形状の外周形状を有する平板状に形成されており、その板面のうち一方側(図2、3では上側)には正極側端子部が配置され、他方側(図2、3、では下側)には負極側端子部が配置されている。さらに、PTC素子21の板面は、フットダクト18を通過する空気の流れ方向に沿うように配置されている。
放熱板22は、PTC素子21に通電する機能を兼ね備える導電性放熱板であり、本実施形態では、放熱性に優れるとともに導電性を有する金属板(例えば、アルミニウム板、銅板)で構成されている。また、放熱板22は、PTC素子の正極側端子部と接触して通電する正極側放熱板22aと、負極側端子部と接触して通電する負極側放熱板22bとを有している。
正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bは、それぞれ略半円形状の平板であり、略対象形状になっている。また、半円形状の直線状端部(直径相当部位)の略中央にPTC素子21の各端子部との接点部22cが形成されている。
この接点部22cは直線上端部に形成された突出部をPTC素子21の板面に沿うように略90°折り曲げることによって形成されている。従って、接点部22cもフットダクト18を通過する空気の流れ方向に沿った方向になっている。
従って、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bのそれぞれの接点部22c、PTC素子21の各端子部に接触するように配置すると、放熱板22全体の外周形状は、図2に示すように略円形状になる。なお、本実施形態では、フットダクト18の内周形状も略円形状になっており、さらに、この放熱板22全体の外周形状は、フットダクト18の内周形状に沿った形状になっている。
また、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bには、空気が通過する複数の通過穴22dが形成されている。この通過穴22dは、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bの板面に表裏を貫通する略コの字状の切り込みを入れ、この切り込み部を略90°折り曲げることによって形成されている。
さらに、本実施形態では、上記のように切り込み部を曲げることで、通過穴22dを形成するとともに、フットダクト18を通過する空気の流れ方向に沿って切り起こした切り起こし部22eを形成している。
また、正極側放熱板22aの円弧状端部の略中央部(図2では上端部)および負極側放熱板22bの円弧状端部の略中央部(図2では下端部)には、電気ヒータ20をフットダクト18に固定するための固定部22fが形成されている。固定部22fには貫通穴が設けられており、この貫通穴を貫通するタッピングネジ23によって、電気ヒータ20がフットダクト18にネジ止めされている。
なお、本実施形態の固定部22fは電気ヒータ20の円弧状の外周に対して、径方向の外側に突出するように形成されているが、フットダクト18側の固定穴18aの位置に適合する位置に形成すれば、例えば、電気ヒータ20の円弧状の外周より径方向の内側等に形成してもよい。
また、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bの円弧状端部および直線状端部の交差部の近傍には、電源供給用の電線を接続する電気接続用端子22gが形成されている。それぞれの電気接続用端子22gはそれぞれの直線状端部に平行に同一方向(図2では左側方向)に突き出すように配置されている。
そして、各電気接続用端子22gの外周部には、電線の接続を容易化させるコネクタカバー24が取り付けられている。なお、このような正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bの形状は、打ち抜き加工によって容易に形成できる。
さらに、本実施形態の、正極側放熱板22a、負極側放熱板22bおよびPTC素子21は、バネ手段であるクリップ25によって固定されている。具体的には、それぞれの接点部22cが上下方向からPTC素子21を挟むように配置された状態で、さらに各接点部22cの外側面(PTC素子21と接触する面の反対側の面)から、クリップ25によって挟み込まれることで固定されている。
なお、本実施形態のクリップ25は金属で構成されているので、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bを電気的に絶縁するため、クリップ25と正極側放熱板22aの接点部22cとの間には樹脂製の絶縁シート26が挟み込まれている。もちろん、クリップを絶縁材で構成すれば、絶縁シート26を挟み込む必要はない。さらに、クリップ25と負極側放熱板22bの接点部22cとの間に絶縁シート26を挟み込んでもよい。
上述の構成において、電気ヒータ20の作動を説明する。前述の如く、この電気ヒータ20は、車両用空調装置が暖房運転を行う際に、ヒータコア9によって蒸発器8通過後の空気を充分に加熱できない場合、図示しない制御装置から電力供給されて発熱する。これにより、車室内吹出空気を加熱することができるので、車両用空調装置では即効暖房運転が可能となる。
さらに、本実施形態の電気ヒータ20では、放熱板22が正極側放熱板22aと負極側放熱板22bとに分割され、これらの放熱板22a、22bがPTC素子21の外周側を囲むように配置されている。従って、放熱板22の外周形状によって、電気ヒータ20の外周形状を形成できる。
そして、放熱板22の外周形状をフットダクト18の内周形状に沿った形状にすることで、電気ヒータ20の外周側とダクトの内周側との間に隙間が発生することを抑制している。その結果、フットダクト18を流れる空気のほぼ全流量を、放熱板22に設けられた通過穴22dを通過させて加熱することができるので、電気ヒータ20の加熱効率を向上させることができる。
さらに、PTC素子21が板状に形成されており、その板面のうち一方側には正極側端子部が配置され、他方側には負極側端子部が配置されているので、PTC素子21を挟み込むように、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bを配置することができる。その結果、PTC素子21の両面から効率良く放熱させることができる。また、PTC素子21の板面が空気の流れ方向に沿うように配置されているので、空気がフットダクト18を通過する際の圧力損失を低減できる。
さらに、正極側放熱板22a、負極側放熱板22bおよびPTC素子21がクリップ25によって固定されているので、正極側放熱板22a、負極側放熱板22bとPTC素子21との接触面圧を高めることができる。その結果、PTC素子21から正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bへの熱伝達が促進されるとともに、正極側放熱板22a、負極側放熱板22bとPTC素子21との通電不良も抑制できる。
さらに、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bが電気接続用端子22gを有しているので、電源供給用の電線を容易に接続できる。また、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bが固定部22fを有しているので、電気ヒータ20を容易にフットダクト18に固定することができる。また、放熱板22が、切り起こし部22eを有しているので、放熱板22と空気の熱交換面積を増大させて、より一層、電気ヒータの加熱効率を向上できる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、放熱板22の正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bを略半円形状の平板で構成しているが、電気ヒータ20が配置される流体通路(ダクト)の内周形状に適合するような形状であれば、略半円形状に限定されず他の形状にしてもよい。この場合も正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bが略対象形状にすれば、PTC素子21の両面から均等に効率良く放熱させることができる。
(2)上述の実施形態では、電気ヒータ20をフットダクト24aに配置しているが、もちろん他のダクトに配置してもよい。例えば、デフロスタダクトや後部座席乗員の足下へ空調風を導くリアフットダクトに配置してもよい。
(3)上述の実施形態では、正極側放熱板22a、負極側放熱板22bおよびPTC素子21をバネ手段であるクリップ25で固定しているが、他のバネ手段(円筒コイルバネ等)で固定してもよい。さらに、導電性の接着剤によって固定してもよい。具体的には、正極側放熱板22aおよび負極側放熱板22bの各接点部22cと、これに対応して接触するPTC素子21の各端子部を接着すればよい。
(4)本発明の電気ヒータ20の適用は、車両用空調装置に限定されず、種々な用途に適用できる。
18…フットダクト、20…電気ヒータ、21…PTC素子、22…放熱板、
22a…正極側放熱板、22b…負極側放熱板、22d…通過穴、
22e…切り起こし部、22f…固定部、22g…電気接続用端子、25…クリップ。
22a…正極側放熱板、22b…負極側放熱板、22d…通過穴、
22e…切り起こし部、22f…固定部、22g…電気接続用端子、25…クリップ。
Claims (9)
- 加熱対象流体が流れる流体通路(18)に配置される電気ヒータであって、
電力が供給されて発熱する通電発熱部材(21)と、
前記通電発熱部材(21)の外周側に配置されて、前記通電発熱部材(21)の放熱を促進させるとともに、前記通電発熱部材(21)に通電する機能を兼ね備える導電性放熱板(22)とを備え、
前記導電性放熱板(22)は、前記通電発熱部材(21)の正極側に通電する正極側放熱板(22a)と、前記通電発熱部材(21)の負極側に通電する負極側放熱板(22b)とに分割されており、
前記導電性放熱板(22)の外周形状は、前記流体通路(18)の内周形状に沿った形状になっており、
さらに、前記導電性放熱板(22)には、前記加熱対象流体が通過する通過穴(22d)が設けられていることを特徴とする電気ヒータ。 - 前記通電発熱部材(21)は、板状に形成されており、その板面のうち一方側には正極側端子部が配置され、他方側には負極側端子部が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒータ。
- 前記通電発熱部材(21)の板面は、前記加熱対象流体の流れ方向に沿うように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電気ヒータ。
- 前記導電性放熱板(22)と前記通電発熱部材(21)との接触面圧を高めるバネ部材(25)を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電気ヒータ。
- 前記導電性放熱板(22)と前記通電発熱部材(21)は導電性の接着剤によって接着されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電気ヒータ。
- 前記導電性放熱板(22)は、電源供給用の電線を接続する電気接続用端子部(22g)を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電気ヒータ。
- 前記導電性放熱板(22)は、前記流体通路(18)に固定される固定部(22f)を有していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電気ヒータ。
- 前記導電性放熱板(22)は、前記導電性放熱板(22)の一部を前記加熱対象流体の流れ方向に沿って切り起こした切り起こし部(22e)を有していることを特徴とする請求項1ないし7に記載の電気ヒータ。
- 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の電気ヒータ(20)を備えることを特徴とする車両用空調装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006106186A JP2007278609A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | 電気ヒータおよび車両用空調装置 |
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