JP2007276223A - バリ取り装置及びバリ取り方法 - Google Patents

バリ取り装置及びバリ取り方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂成形品のバリの大きさによって、切削処理と、火炎処理とを選択的に実施することができるバリ取り装置およびそれを用いたバリ取り方法を提供する。
【解決手段】切削処理および火炎処理を行なって、樹脂成形品のバリ取りをするためのバリ取り装置およびそれを用いたバリ取り方法であって、樹脂成形品12を所定位置に保持するための固定具14と、樹脂成形品に対して火炎処理を行なうための火炎噴射部18と、樹脂成形品に対して切削処理を行なうための切削部と、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え装置20とを含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形品のバリ取り装置及びバリ取り方法に関する。さらに詳しくは、樹脂成形品のバリの大きさによって、切削処理と、火炎処理とを選択的に実施することができるバリ取り装置及びバリ取り方法に関する。
従来、周縁部にバリを有する樹脂成型品のためのバリ取り作業は、樹脂成型品と、バリとに分断する工程と、樹脂成型品の周縁部に残る微小幅のバリを溶融、平滑化して、バリ取り仕上げを行う工程と、からなり、非常に時間のかかる作業であり、完成品の製造原価を押し上げる要因となっていた。
そこで、樹脂成形品と、バリとを分断するとともに、樹脂成形品に残るバリを溶融して、その表面張力によって樹脂成形品に吸着させてバリの部分を平滑化するためのバリ取り装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、図13に示すように、周縁部にバリをもつ樹脂成形品を保持する保持手段201と、バリを構成する材料を溶融する高温の気体を噴出する高温気体噴出手段202と、高温気体噴出手段202を、樹脂成形品に沿い、かつ、樹脂成形品に近接したバリの部分に高温の気体を噴出するように駆動する三次元駆動装置203と、から構成されている。そして、高温気体噴出手段202により、樹脂成形品に近接したバリの部分を溶融して、樹脂成形品と、バリとを分断するとともに、樹脂成形品に残るバリを溶融して、その表面張力によって樹脂成形品に吸着させて平滑化するためのバリ取り装置200が提案されている。
また、図14に示すように、格子体301の搬送途中に、搬送方向と交差する方向に格子体幅に亘ってバーナー302を配置し、格子体301をバーナー302の火炎中に通すことによりバリ取りを実施する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
すなわち、格子体301の本体から伸びているバリは薄肉であって、熱容量が小さいので、バーナー302の火炎をあてると、速やかに溶融して消失する。そして、溶融したバリは、表面張力により格子体301の本体と一体化して、滑らかな表面が形成できるというバリ取り方法である。
特開平6−71658号公報 (特許請求の範囲) 特開平11−54127号公報 (特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1に開示されたバリ取り装置は、比較的大きなバリであっても、比較的小さなバリであっても、同様に、高温気体噴出手段を設けて、高温気体を噴出させて、バリを溶融しなければならないため、バリ取りが不十分となりやすいという問題が見られた。特に、自動車部品等の大きな樹脂成形品に適用した場合には、各種バリが存在することから、バリ取りが不十分となりやすいという問題が見られた。
すなわち、比較的大きなバリを十分取ろうとすると、樹脂成形品を損傷させてしまうという問題が見られた。一方、樹脂成形品を損傷させずに、比較的小さなバリを十分取ろうとすると、比較的大きなバリが残留しやすいという問題が見られた。
一方、特許文献2に開示されたバリ取り方法に基づく火炎は、金属製の格子体のバリには適用できても、それ以外の樹脂成形品の比較的小さなバリに適用した場合、バリばかりでなく、樹脂成形品を損傷させてしまうという問題が見られた。
ましてや、自動車部品等の大きな樹脂成形品に見られる大きさや厚さが異なるバリに対応した機構については、何も言及されていなかった。
そこで、本発明の発明者は鋭意検討した結果、樹脂成形品のバリの大きさや厚さ等によって、切削処理と、火炎処理とを選択的に実施する機構を備えることによって、短時間で、効果的にバリ取りすることができることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、例えば、大きさや厚さが異なる複数のバリが存在する自動車部品等の大きな樹脂成形品に適用した場合であっても、短時間で、効果的にバリ取りすることができるバリ取り装置及びバリ取り方法をそれぞれ提供することを目的としている。
本発明によれば、切削処理および火炎処理を行なって、樹脂成形品のバリ取りをするためのバリ取り装置であって、樹脂成形品を所定位置に保持するための固定具と、樹脂成形品に対して切削処理を行なうための切削部と、樹脂成形品に対して火炎処理を行なうための火炎噴射部と、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え装置と、を含むバリ取り装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、このように樹脂成形品のバリの大きさによって、切削処理と、火炎処理とを選択的に実施する機構を備えることによって、主として切削処理により、樹脂成形品における比較的大きなバリ取りを効果的に実施することができる。一方、比較的小さなバリ取りについても、主として火炎処理により、樹脂成形品を損傷させることなく、短時間に実施することができる。したがって、各種バリが存在する自動車部品等の大きな樹脂成形品に適用した場合であっても、短時間で、効果的にバリ取り処理することができる。
また、本発明のバリ取り装置を構成するにあたり、火炎噴射部と、切削部とが、一つのロボットアームに取り付けてあることが好ましい。
このように構成することにより、火炎噴射部及び切削部の駆動部の大きさや構造を簡略化することができる。
したがって、自動車部品等のように、大きく、かつ複雑形状を有する樹脂成形品に対しても、コンパクトな駆動部を備えたバリ取り装置として、適用することができる。
また、本発明のバリ取り装置を構成するにあたり、火炎噴射部が、パイロット着火方式であることが好ましい。
このように構成することにより、火炎噴射部における着火部として、種火を使用することから、火炎噴射部に対して、何度も着火することと比較して、着火部の耐久性や、安全性を確保することができる。
また、本発明のバリ取り装置を構成するにあたり、固定具が、稼動レール上に設けてあり、当該稼動レールをまたぐように、シャッタが設けてあることが好ましい。
このように構成することにより、稼動レールおよびシャッタによって、樹脂成形品の取り付け箇所と、バリ取りの実施箇所を分離することができる。したがって、バリ取り装置の運転作業を、さらに効率的かつ安全に行うことができる。
また、本発明のバリ取り装置を構成するにあたり、固定具が、フレーム枠および吸引装置から構成してあることが好ましい。
このように構成することにより、固定具の大きさや構造を簡略化することができる。したがって、自動車部品等の大きく、かつ複雑形状を有する樹脂成形品に対しても、コンパクトなバリ取り装置として、適用することができる。
また、本発明のバリ取り装置を構成するにあたり、上述した固定具を第1の固定具としたときに、当該第1の固定具に保持してバリ取り処理を実施した後の樹脂成形品を、当該第1の固定具の上方に、一時的に固定保持するための第2の固定具をさらに設けることが好ましい。
このように構成することにより、固定具の大きさや構造を簡略化することができる一方、作業効率が2倍に引き上げられたバリ取り装置を提供することができる。
また、本発明の別の態様は、切削処理および火炎処理を行なって、固定具に保持された状態の樹脂成形品のバリ取りをするためのバリ取り方法であって、固定具に、樹脂成形品を保持するための固定工程と、樹脂成形品に対して切削処理を行なうための切削処理工程と、樹脂成形品に対して火炎処理を行なう火炎処理工程と、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え工程と、を含むことを特徴とするバリ取り方法である。
すなわち、このように選択的に実施することにより、樹脂成形品の大きなバリに対しては、主として切削処理を適用し、一方、比較的小さなバリに対しては、主として火炎処理を適用することができる。したがって、自動車部品等の大きく、かつ複雑形状を有する樹脂成形品に対しても、樹脂成形品を損傷させることなく、短時間に実施することができる。
また、本発明のバリ取り方法を実施するにあたり、上述した固定具を第1の固定具としたときに、当該第1の固定具に保持してバリ取り処理を実施した後の樹脂成形品を、当該第1の固定具の上方に設けてある第2の固定具によって、一時的に固定保持する工程を含むことが好ましい。
このように実施することにより、複数の樹脂成形品に対して、バリ取り処理と、着脱処理を同時に実施することができ、例えば、作業効率を2倍に引き上げることができる。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態は、図1に例示するように、切削処理および火炎処理を行なって、樹脂成形品のバリ取りをするためのバリ取り装置10であって、樹脂成形品12を所定位置に保持するための固定具14と、樹脂成形品12に対して切削処理を行なうための切削部16と、樹脂成形品12に対して火炎処理を行なうための火炎噴射部18と、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え装置20と、を含むバリ取り装置10である。
以下、図1〜図12を参照して、本発明のバリ取り装置10の態様を具体的に説明する。
1.基本的構成
(1)バリ取り装置
図1に例示するように、バリ取り装置10は、基本的に、樹脂成形品12の保持台である固定具14と、切削処理を行なうための切削部16と、樹脂成形品12に対して火炎処理を行なうための火炎噴射部18と、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え装置20と、から基本的に構成されている。
また、これらの固定具14と、切削部16と、火炎噴射部18とは、概ね直方体状に組み立てられた筐体30中に収容されている。そして、壁パネル30a、30b、30cによって、筐体30の外部を覆い、火炎噴射部18の火炎が、外部に漏れないように構成してある。
さらに、作業エリアCに、所定のバリを有する樹脂成形品12を搬入した後、バリ取り処理エリアBに移動させるとともに、バリを取った後、樹脂成形品12を脱離すべく作業エリアCに戻すために、バリ取り装置10の正面の開口通路の途中に、シャッタ14fが設けてある。
なお、図1中、記号Aで示されるエリアは、切削部16および火炎噴射部18等の配置エリアである。
また、図2に示すように、バリ取り装置10を構成するにあたり、カッター16a等を備えた切削部16と、バーナー18a等を備えた火炎噴射部18とが、一つのロボットアーム22に取り付けてあることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、駆動部としてのロボットアーム22の大きさや構造を簡略化することができるためである。したがって、自動車部品等の大きくて、かつ複雑形状を有する樹脂成形品12に対しても、コンパクトな駆動部位を備えたバリ取り装置10として、適用することができる。また、切削部16と、火炎噴射部18とが、近接していることからして、これらの間の切り替え自体も、迅速に行なうことができる。
ここで、図3に示すように、ロボットアーム22は、矢印で示すように、互いに直交するX軸と、Y軸と、Z軸の3軸方向に適宜移動し、かつ、支柱の土台22gを中心として、回転駆動も可能である。すなわち、かかるロボットアーム22であれば、サーボモーターやパルスモーターによって、360°方向の任意位置へ移動が可能であって、それにともない、切削部16および火炎噴射部18を所定位置に移動させることができる。
なお、ロボットアーム22については、図示しないものの、切り替え機能を発揮する制御装置に接続されており、かかる制御装置を介して、ロボットアーム22に取り付けてある切削部16と、火炎噴射部18とを適宜切り替えながら、バリ取り処理を効率的に実施することができる。
そして、作業エリアCにて、固定した位置でそのままバリ取り処理が可能であって、バリ取り処理後の着脱も容易であることから、バリ取り処理エリアBに移動した後も、樹脂成形品をほぼ水平方向に維持することが好ましい。
したがって、ロボットアーム22における切削部16および火炎噴射部18が、ほぼ水平方向に維持された樹脂成形品の表面や縁部との間の一定距離、例えば、0.1〜10cmの間隔を保持しつつ、なぞるように進行することが好ましい。
(2)樹脂成形品
バリ取り(バリ取り仕上げも含む)を施される樹脂成形品としては、図4に示すような自動車用バンパが典型的である。また、樹脂成形品として、自動車用内装材、自動車用フロントパネル、自動車用シート等、各種自動車部品に適用することができる。これらの自動車部品は、大型樹脂成形品であって、複数の大小のバリが発生しやすい一方、外観上、安全上、平滑な表面が要求されるためである。
より具体的には、かかる自動車部品は、通常、ポリプロピレン樹脂(以下、PPという。)や、それ以外のオレフィン樹脂を射出成形やブロー成形して得られる、内部が中空の樹脂成形品である。その成形直後には、周縁部に、比較的大きな円柱状バリや、平板状バリ、あるいは比較的小さく、薄皮的なバリを有していることがほとんどである。
したがって、本発明のバリ取り装置10によって、比較的大きなバリ、例えば、直径1〜15mm程度の円相当径を有する円柱状バリや、厚さ1〜15mm程度の平板状バリに対しては、選択的に、切削処理を行なうことが好適である。
一方、比較的小さなバリ、例えば、直径0.01〜1mm未満の円相当径を有する円柱状バリや、厚さ0.01〜1mm未満の平板状バリに対しては、本発明のバリ取り装置10によって、選択的に、火炎処理を行なうことが好適である。
なお、このような樹脂成型品の大きさは、一例であるが、横幅が1000〜2000mm、奥行きが200〜800mm、高さが200〜500mmであり、全周の長さは樹脂成型品1個あたり、2000〜5000mmである。
但し、複数の大きさや厚さ等のバリが発生する樹脂成形品であれば、このような寸法外であっても、本発明のバリ取り装置10を好適に適用することができる。
2.固定具
また、図5に示すように、樹脂成形品12の固定具14は、所定の樹脂成形機から取り出され、周縁部にバリを有する樹脂成形品12を保持するための載置台である。
かかる樹脂成形品12の固定具14は、図5に示すように、樹脂成形品12である自動車用バンパ等の外形に対応すべく、両端部分が持ち上がった舟形のフレーム枠14aと、吸引装置14bと、ストッパ14cと、から構成してあることが好ましい。
このうち、フレーム枠14aは、樹脂成形品12を支持し、所定場所に保持するための部材である。
また、吸引装置14bは、吸引ホース等が省略してあるものの、フレーム枠14aとともに、所定場所に固定的に保持するための部材である。
さらに、ストッパ14cは、樹脂成形品12の一定方向の移動を規制して、樹脂成形品12を所定場所に保持する際の位置きめの基準となる部材である。
すなわち、このように樹脂成形品12の固定具14を構成することにより、固定具14の大きさや構造を簡略化しつつ、確実かつ迅速に所定場所に、樹脂成形品12を保持することができるためである。したがって、自動車部品等のように、サイズが大きくて、かつ複雑形状を有する樹脂成形品に対しても、所定の固定具を含むコンパクトなバリ取り装置として、適用することができる。
また、図5に示す二つのストッパ14cの当接部には、回転可能な円板部材14dがそれぞれ設けてあり、樹脂成形品12と当接した場合、奥行き方向には移動できなくなるが、横方向には、若干スライドして移動できるように構成してある。そのため、樹脂成形品12について、フレーム枠14aの最も安定的な位置に、確実に保持することができる。
但し、比較的軟かく、かつ大きな樹脂成型品12におけるバリ取りをする場合であっても、当該樹脂成型品12を固定している最中に、その表面に対して損傷を起こさないために、あるいは樹脂成型品12の滑り止めのために、図5に示すように、部分的に皮革14gを巻きつけたフレーム枠14aを用いることがより好ましい。
なお、図6に例示するように、樹脂成型品12に対する吸引装置14bについては、吸引部15aと、弾性部材からなる吸引室15bと、吸引部15aの圧力を調整するための圧力弁15cと、から構成してあることが好ましい。
この理由は、このような吸引装置14bであれば、基本的に弾性部材から構成されているため、比較的大きな樹脂成型品12であっても、表面等に損傷を与えることなく、確実に固定することができるためである。
また、図7(a)〜(b)に示すように、樹脂成形品12の固定具14が、稼動レール14e上に設けてあり、当該稼動レール14eをまたぐように、シャッタ14fが設けてあることが好ましい。図7(a)は、樹脂成形品12を、作業エリアCから、バリ取り処理エリアBに、シャッタ14fが開いた状態で、稼動レール14eによって、移送される状況を示している。また、図7(b)は、シャッタ14fが閉じた状態で、バリ取り処理エリアBにおける、樹脂成形品12のバリ取り処理を実施するための状況を示している。
この理由は、このように構成することにより、稼動レール14eおよびシャッタ14fによって、樹脂成形品を着脱するための作業エリアCと、バリ取り処理エリアBと、を明確に分離することができるためである。また、このような稼動レール14eを用いることにより、作業エリアCにて、固定した水平位置でそのままバリ取り処理が可能となるとともに、バリ取り処理後の着脱も容易となるためである。
したがって、樹脂成形品の作業エリアCを広く確保して、効率適に使用することができる。一方、バリ取り処理が終了した樹脂成形品12を着脱しながら、同時に、バリ取り処理エリアBにおいて、ロボットアーム22を円滑かつ迅速に動作させて、別の樹脂成形品12に対して、バリ取り処理することが可能となる。すなわち、このように構成することにより、ロボットアーム22における切削部16および火炎噴射部18によるバリ取り作業を、さらに効率的かつ安全に行うことができる。
なお、図示しないものの、樹脂成形品12の固定具14を、稼動レール14eおよび固定具14の基台14hに対して、クランプする際に、樹脂成形品12の種類(形状や大きさの相違を含む)に対応して、複数のクランプを設けておくことが好ましい。すなわち、樹脂成形品12の種類に対応させて固定具14も変更し、それに合わせてクランプの位置や、クランプ自体を変えることが好ましい。
この理由は、樹脂成形品12の種類に対応して、複数のクランプのうち、いずれかを選択するとともに、その情報が、制御装置に伝えられ、樹脂成形品12の種類に対応して、切削部や火炎処理部による所定のバリ取り作業を間違いなく、自動的に実施することができるためである。よって、一連のバリ取り作業の中に、複数種の樹脂成形品12が混在していたとしても、所定の切削部や火炎処理部による所定のバリ取り作業を、誤らずに自動的に実施することができる。
3.切削部
次いで、図8(a)〜(d)を参照しながら、バリを構成する材料を切削するための切削部16について説明する。
より具体的には、図8(a)〜(d)に順次示すように、カッター(かみそり刃)、ナイフ、電源16eを備えたレーザー装置(熱線装置)16d、円盤刃等を、ロボットアーム22の先端部に備えることが好ましい。すなわち、比較的大きなバリに対しては、これらの切断治具を用いて、選択的に、切削処理を行なうことができる。なお、各切断治具における矢印は、移動方向や熱線の出射方向を示しており、その方向に沿って、バリが切除されることになる。
また、ロボットアーム22については、図示しないものの、切り替え機能を発揮する制御装置に接続されており、かかる制御装置を介して、ロボットアーム22に取り付けてある切削部16を適宜切り替えながら、バリ取り処理を効率的に実施することができる。
なお、火炎噴射部及び切削部の駆動部の大きさや構造を簡略化等するために、図2に例示するように、上述した切削部16と、後述する火炎噴射部18とが、一つのロボットアーム22に取り付けてあることが好ましい。
4.火炎噴射部
次いで、図2および図9を参照しながら、バリを構成する材料を溶融するための火炎を噴出する火炎噴射部18について説明する。
かかる火炎噴射部18は、図2に示すように、ロボットアーム22の先端部22aに備えられており、樹脂成形品12の形状に沿い、かつ、樹脂成形品12のバリに対して火炎18bを噴射するように駆動する部位であり、図9に示すバーナー18aが代表的である。
すなわち、比較的小さなバリに対しては、図2および図9に示すようなバーナー18aを備えた火炎噴射部18を用いて、選択的に、火炎処理を行ない、表面を平滑化することができる。
また、火炎噴射部18は、ロボットアーム22の先端部22aに配設されていることから、ロボットアーム22の動きに応じて、360°方向の任意位置へ移動および火炎噴射が可能である。
なお、バーナー18aの末端部については、図示しないものの、配管18eを介して、可燃ガスを収容した燃料源と連通しており、適宜、可燃ガスを移送して、バーナー18aの出口において燃焼させることができる。
また、火炎噴射部18の代表であるバーナー18aは、配管18eを介して移送されるプロパンガスや天然ガス等の可燃ガスと、配管18fを介して移送される空気とを、ジョイント部分18dにて、均一に混合させて得られる燃料ガスに由来した火炎を噴射するための装置である。
ここで、火炎噴射部18の形態は、特に制限されるものではないが、図2に示すようなバーナー18aとは若干形態が異なるが、例えば、図9に示すような複数のガス出口18aが並列的に配置されたガスバーナー18aを使用することが好ましい。
すなわち、並列的に、かつ横方向に配列されたガス入口18bと、バーナー本体18cと、バーナー延長部18hと、ガス流量計18k、弁18lと、ガス貯蔵部18m、18n等からなるガスバーナー18aが好適である。そして、二種類のガス入口18i、18gから、ガス流量計18kを介してそれぞれ導入されたLPGガス及び酸素等は、圧力損失が可及的に少なくなるように、ガス出口18b付近まで混合されることがない、いわゆる先混合型バーナー18aであることが好ましい。
さらに、火炎を所定位置のみに噴射可能とし、予定外の箇所に放射されないよう、バーナー出口において、噴射方向、少なくとも噴射方向の上方側には、制御板18pを設けることが好ましい。
また、燃料ガスや樹脂成形品の種類にもよるが、かかる火炎温度としては約500〜1000℃の範囲であり、火炎長さは約5〜40mmの範囲が好適である。そして、樹脂成型品のバリに対して、バーナー18aから火炎を噴射して、当該部分をバリ取りしながら溶融させて、平滑化する構成である。
なお、より選択的にバリ取り作業を実施するため、バーナー18aの先端孔の内径を0.2〜2.0mmとして、火炎18bを噴出させることが好ましい。
また、図10に示すように、火炎噴射部18が、パイロット着火方式を採用することが好ましい。
この理由は、このように火炎噴射部18を構成することにより、バーナー18a等に対して、何度も着火することによる着火部の耐久性や、火花が飛ぶことを抑制して、安全性を確保することができるためである。また、火炎噴射部18においては、極め細かく着火および消火を繰り返すことにより、燃料ガスの消費を少なくすることができるとともに、二酸化炭素の発生量を少なくすることができるためである。
すなわち、火炎噴射部18において、常に火炎を噴射しているとなると、大量の燃料ガスの消費が生じて、無駄になるばかりか、安全性についても劣る可能性がある。それに対して、パイロット着火方式を採用し、燃料ガスの消費が少ない種火を準備しておくことにより、燃料ガスの消費を著しく低下することができる。また、種火であることから、過剰発火等の問題も少なくなる。
なお、図10に示すように、火炎検知手段19によって、その状態を検知して、安全装置により、火炎噴射部18における火炎照射を確実に中止したり、あるいは条件によっては、再び着火させたりすることが好ましい。
例えば、火炎検知手段19として、紫外線光電管ウルトラビジョン(山武アドバンスオートメーションカンパニー製)19bを備えることにより、種火19cがついていることを確認することができる。その場合、仮に、種火19cが消えたことが確認されると、種火19c用の燃料ガスの供給を止めることになる。さらに、別の火炎検知手段19aを備えることにより、種火19cからバーナー18aに火が移って、ついていることや、バーナー18aから安定的に火炎が噴射されていることを確認することができる。
よって、このように複数の火炎検知手段19a、19bを備えた火炎噴射部18を構成することにより、火炎噴射部18の安全性や経済性を担保できるとともに、バリ取り作業の安定性を高度に保つことができる。
5.切り替え装置
次いで、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え装置20について説明する。
より具体的には、図1に示されるように、切り替え装置20は、切削処理および火炎処理の切り替え機能を発揮する制御装置である。したがって、かかる制御装置を介して、ロボットアーム22に取り付けてある切削部16と、火炎噴射部18との動作が切り替えられ、バリの大きさ等に対応して、最適なバリ取りを選択して、バリ取り処理を効率的に実施することができる。
なお、切り替え装置20としての制御装置は、アームロボット22の位置制御システムや樹脂成形品12の形状記憶装置等を含むことが好ましい。
この理由は、このような制御装置を備えることにより、樹脂成形品12の存在場所を正確に認識し、さらには、樹脂成形品12の形状や大きさ等にかかわらず、火炎発生部において、均一かつ迅速なバリ取りが可能となるためである。
そして、制御装置において、樹脂成形品12の位置や形状等を一旦認識し、記憶した後は、その認識した情報に基づいて、アームロボット22を動作させ、確実にバリ取りを実施することができる。
6.第2の固定具
また、図1や図11(a)〜(c)に示すように、第1の実施の形態におけるバリ取り装置10の変形例であるが、上述した固定具を第1の固定具14としたときに、第2の固定具24をさらに設けることが好ましい。
すなわち、第2の固定具24として、第1の固定具14に保持してバリ取り処理を実施した後の樹脂成形品12を、当該第1の固定具14の上方に設けて保持する固定具を備えることが好ましい。また、第2の固定具24を上下動させるに際して、ラックアンドピニオン方式を採用することが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、作業効率が2倍に引き上げられたバリ取り装置10を提供することができるためである。また、ラックアンドピニオン方式を採用することにより、第2の固定具24における左右の平衡バランスをとりやすくするためである。
次いで、図11(a)〜(c)を参照して、第1の固定具14および第2の固定具24を用いて、バリ取り効率を高めたバリ取り処理について説明する。なお、図11(a)〜(c)において、左側に、バリ取り装置10の側面図を示し、右側に、バリ取り装置10の正面図を示している。
まず、図11(a)に示すように、作業エリアCから移送された樹脂成形品12につき、バリ取り処理エリアBにおいて、シャッタ14fを閉じた状態で、第1の固定具14に保持された樹脂成形品12のバリ取りを実施する。その際、第2の固定具24は、上方に待機している状態である。
次いで、バリ取りが終了すると、シャッタ14fを開けるとともに、第1の固定具14に保持された樹脂成形品12を、作業エリアCに移動する。
次いで、図11(b)に示すように、上方に待機していた第2の固定具24が、バリ取りされた樹脂成形品12を、左右の吸引装置24aにより固定した状態で、上方に持ち上げる。なお、第2の固定具24が上方に持ち上げる直前には、第1の固定具14は、吸引動作を中止し、バリ取りされた樹脂成形品12をフリー状態にしておく。
そして、第1の固定具14が空状態となるので、そこに新たな樹脂成形品12を載置して、吸引動作によって固定する。この新たな樹脂成形品12については、シャッタ14fを開けて、新たな樹脂成形品12を、バリ取り処理エリアBに移動させることになる。
次いで、図11(c)に示すように、新たな樹脂成形品12を、バリ取り処理エリアBに移動させた後、シャッタ14fを降ろして、新たな樹脂成形品12につき、バリ取り処理を実施する。それと同時に、第2の固定具24が保持した状態で、バリ取りされた樹脂成形品12が作業エリアに下りてくる。そこで、第2の固定具24の吸引装置24aによる吸引を解除し、バリ取りされた樹脂成形品12を着脱する。すると、第2の固定具24は、再び、図11(a)に示すように、第2の固定具24は、上方に待機している状態となる。
したがって、図11(a)〜(c)に示す動作を繰り返すことにより、樹脂成形品の作業エリアCを広く確保することができる一方、第1の固定具14および第2の固定具24を用いて、樹脂成形品12の着脱をしながら、同時に、バリ取り処理エリアBにおいて、ロボットアーム22を円滑かつ迅速に動作して、バリ取り処理することが可能となる。
すなわち、このように第1の固定具14および第2の固定具24を備えて構成し、実施することにより、ロボットアーム22の運転作業、すなわち、樹脂成形品12に対する切削処理や火炎処理をさらに効率的かつ安全に行うことができる。
7.バリ回収部
また、図5に示すように、切り取ったバリを、一箇所に集めるためのバリ回収部14iを設けることが好ましい。
より具体的には、かかるバリ回収部14iは、例えば、箱型の貯蔵箇所として構成されており、かつ、その取り出しが容易なように、基体14hの内部であって、稼動レール14上に配置してあり、固定具14としてのフレーム枠14aおよび吸引装置14b等といっしょに、移動可能な構成としてあることが好ましい。
8.筐体
また、図1に示すように、樹脂成型品12の固定具14、バーナー18a、およびロボットアーム22は、直方体状に組み立てられた筐体30中に収容されている。
すなわち、筐体30中に収容されることにより、火炎噴射部18や切削部16の安全性や経済性を担保できるとともに、ロボットアーム22の駆動によるバリ取り作業の安定的実施を保つことができる。
また、バリ取り装置10の下部、すなわち、筐体30の下部には、2つの稼動レール14eが取り付けてある。すなわち、バリを有する樹脂成型品12を取り付ける際には、固定具14を、作業エリアCに固定して、迅速に実施することができる。一方、樹脂成型品12について、バリ取りを実施しようとする際には、固定具14に保持された樹脂成型品12を、バリ取り処理エリアBに移動して、迅速かつ安全的に実施することができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、切削処理および火炎処理を行なって、固定具に保持された状態の樹脂成形品のバリ取りをするためのバリ取り方法であって、固定具に、樹脂成形品を保持するための固定工程と、樹脂成形品に対して切削処理を行なうための切削処理工程と、樹脂成形品に対して火炎処理を行なう火炎処理工程と、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え工程と、を含むバリ取り方法である。
以下、第2の実施の形態のバリ取り方法の態様を、図12に示す製造フローチャートに沿って、具体的に説明する。
1.準備工程
図12に、S1として示すように、バリ取り装置の使用を開始する前に、樹脂成型品のバリ取り作業をさらに効率化するために、準備工程を設けて、樹脂成型品の表面を洗浄したり、表面の均一化処理を施したりすることが好ましい。
この理由は、樹脂成型品の表面に剥離剤等が付着している場合には、樹脂成型品の固定性が低下したり、樹脂成型品のバリ取り効率が低下したりする場合があるためである。
また、樹脂成型品のバリ取り作業をさらに効率化するために、樹脂成型品の温度のばらつきを一定にすることが好ましい。より具体的には、樹脂成型品を加温したりして、その温度のばらつきを±30℃の範囲にすることが好ましく、±20℃の範囲にすることがより好ましく、±10℃の範囲にすることがさらに好ましい。
この理由は、樹脂成型品の温度がばらつくと、樹脂成型品のバリ取り効率が低下したり、バリ取りが不十分になったりする場合があるためである。
なお、樹脂成型品の構成材料にもよるが、具体的に、樹脂成型品の実際の温度を20〜80℃の範囲内の値に制御することが好ましく、30〜70℃の範囲内の値に制御することがさらに好ましい。
2.固定工程
まず、図12に、S2として示すように、固定工程を実施し、ブロー成形機から取り出された周縁部にバリをもつ樹脂成型品12を、フレーム状の固定具14上に、吸引装置14bを介して固定する。すなわち、図4に示すように、樹脂成形品の固定工程は、所定の装置(吸引装置14b)を用いて、樹脂成形品12を所定位置(固定具14)に保持する工程である。
この際、樹脂成型品およびバリは、それらが分断された後も、それらの相対的な位置関係に変化が生じないように、吸引装置14bによって、樹脂成型品12の固定具14上に保持されている。
なお、このバリ取り装置10においては、固定具14として、フレーム枠14aおよび吸引装置14bから構成してある例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、別な固定具14としては、樹脂材料からなるブロック状の部材、金属または樹脂材料からなるピン状の部材とすることもできる。
3.切削工程
切削工程は、図12に、S3として示すように、バリ取り装置を起動させて、樹脂成型品の比較的大きなバリを取る工程である。
より具体的には、カッター、ナイフ、レーザー(熱線)等の切断治具16を、ロボットアーム22の先端部に備えた切削部によって、比較的大きなバリを選択的に、切削処理することができる。
逆に、比較的大きなバリについても、後述する火炎処理により切断除去しようとすると、過度に時間がかかって、樹脂成形品を損傷させてしまうという問題が見られた。一方、比較的小さなバリについても、切削処理によって取ろうとすると、やはり過度に時間がかかるばかりか、樹脂成型品の表面を損傷しやすいという問題が見られた。
したがって、切削工程において、所定の大きさのバリ取りについて選択的に切削することにより、確実、効率的、かつ経済的に、対象となるバリを取り除くことができる。
4.火炎処理工程
火炎処理工程は、図12に、S4として示すように、ロボットアームの先端部に備えられたバーナーを、樹脂成形品の形状に沿って、かつ、樹脂成形品のバリに対して火炎を噴射して、表面の小さなバリを除去する工程である。
したがって、バリ取り装置10を起動させ、さらに、図示しない火炎発生源およびロボットアーム22を動作して、バーナー18から、火炎温度が約800℃で、火炎長さが約5〜40mmの火炎を、樹脂成型品12のバリ部分に噴出させるとともに、図示しない制御装置を介して、バーナー18を樹脂成型品12の周縁部に沿って走査する。
なお、バリ取り装置10においては、樹脂成型品12の周縁部から1〜1.5mmの幅にわたって、すなわち、樹脂成型品12に残るバリの幅が1〜1.5mmの幅になるように、バーナー18から火炎を噴出させることが好ましい。
5.切替工程
次いで、図12に、S5として示すように、切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切替工程について説明する。
より具体的には、比較的大きなバリについては、切削処理を選択して除去し、比較的小さなバリについては、火炎処理を選択して除去することにより、短時間で処理できるばかりか、樹脂成型品の表面を損傷しやすいという問題も解決することができる。
すなわち、切替工程は、所定の切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替える工程である。
例えば、比較的大きなバリと、比較的小さなバリとを有する樹脂成形品については、通常、上述した切削処理(S3)を所定時間実施し、次いで、上述した火炎処理(S4)を所定時間実施するように、切替工程を実施することが好ましい。
もちろん、例えば、比較的大きなバリの個数が少ないような場合には、上述した火炎処理(S4)を先に実施し、その後、上述した切削処理(S3)を実施するように、切替工程を実施することも好ましい。
また、比較的大きなバリと、比較的小さなバリとの位置関係によるが、両端部に比較的大きなバリがそれぞれあるような場合には、一端部につき、上述した切削処理(S3)を所定時間実施し、次いで、中間部分について、上述した火炎処理(S4)を所定時間実施し、再度、もう一端部につき、上述した切削処理(S3)を所定時間実施するように、切替工程を実施することも好ましい。
6.着脱工程
着脱工程は、図12に、S6として示すように、バリ取り方法によって、バリ取りした樹脂成形品を取り外す一方、次に処理すべき樹脂成形品を固定する工程である。
より具体的には、バリを有する樹脂成型品を取り付ける際には、バリ取り装置を、着脱エリアに固定して、迅速に実施することができる。一方、樹脂成型品について、バリ取りを実施しようとする際には、バリ取り装置を、処理エリアに移動して、迅速かつ安全的に実施することができる。
すなわち、着脱工程は、バリ取りの処理前の樹脂成形品およびバリ取りの処理後の樹脂成形品をそれぞれ着脱する工程である。
なお、着脱工程の実施については、人力でも十分行なうことができるが、さらにロボットアーム等を用いて、作業効率を高めることも好ましい。
以上、詳述したように、本発明のバリ取り装置及びバリ取り方法においては、所定の固定具と、所定の火炎噴射部と、所定の切削部と、所定の切り替え装置と、を含むことにより、樹脂成形品のバリの大きさや形状等に対応して、切削処理と、火炎処理とを選択的に実施できるようになった。もちろん、第一回目のスキャンでは、切削処理のみを行ない、次いで、第二回目のスキャンでは、火炎処理のみを行なうこともできるようになった。
したがって、本発明のバリ取り装置及びバリ取り方法によれば、例えば、自動車部品等の大きな樹脂成形品に適用した場合であっても、短時間で、効果的にバリ取りすることができるようになった。
この結果、本発明のバリ取り装置及びバリ取り方法によれば、樹脂成形品の製造原価を大幅に低減できるようになった。
バリ取り装置の基本的構成を示す図である。 カッターを備えた切削部と、バーナーを備えた火炎噴射部とが、一つのロボットアームに取り付けてある状態を説明するために供する図である。 ロボットアームの三次元方向の動作および回転動作を説明するために供する図である。 樹脂成形品の一例としての自動車用バンパを示す図である。 樹脂成形品の固定具を説明するために供する図である。 吸引部と、吸引室とから構成してある吸引装置を示す図である。 (a)〜(b)は、樹脂成形品の固定具における稼動レールと、シャッタとの関係を説明するために供する図である。 (a)〜(d)は、切削部の各種態様を説明するために供する図である。 火炎噴射部(バーナー)を説明するために供する図である。 火炎噴射部のパイロット着火方式を説明するために供する図である。 第2の固定具を説明するために供する図である。 第2の実施形態に係る製造フローチャートを示す図である。 従来のバリ取り装置の構成を示す図である(その1)。 従来のバリ取り装置の構成を示す図である(その2)。
符号の説明
10:バリ取り装置、12:樹脂成形品、14:固定具、14a:フレーム枠、14b:吸引装置、14c:ストッパ、14d:円板部材、14e:稼動レール、14f:シャッタ、14g:革部材、14h:基台、14i:回収部、15a:吸引部、15b:吸引室、16:切削部、18:火炎噴射部、20:切り替え装置(制御装置)、22:ロボットアーム、24:第2の固定具、30:筐体、30a〜30c:壁パネル

Claims (8)

  1. 切削処理および火炎処理を行なって、樹脂成形品のバリ取りをするためのバリ取り装置であって、
    前記樹脂成形品を所定位置に保持するための固定具と、
    前記樹脂成形品に対して切削処理を行なうための切削部と、
    前記樹脂成形品に対して火炎処理を行なうための火炎噴射部と、
    前記切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え装置と、
    を含むことを特徴とするバリ取り装置。
  2. 前記切削部と、火炎噴射部とが、一つのロボットアームに取り付けてあることを特徴とする請求項1に記載のバリ取り装置。
  3. 前記火炎噴射部が、パイロット着火方式であることを特徴とする請求項1または2に記載のバリ取り装置。
  4. 前記固定具が、稼動レール上に設けてあり、当該稼動レールをまたぐように、シャッタが設けてあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバリ取り装置。
  5. 前記固定具が、フレーム枠および吸引装置から構成してあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバリ取り装置。
  6. 前記固定具を第1の固定具としたときに、当該第1の固定具に保持してバリ取り処理を実施した後の樹脂成形品を、当該第1の固定具の上方に、一時的に固定保持するための第2の固定具をさらに設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のバリ取り装置。
  7. 切削処理および火炎処理を行なって、固定具に保持された状態の樹脂成形品のバリ取りをするためのバリ取り方法であって、
    前記固定具に、前記樹脂成形品を保持するための固定工程と、
    前記樹脂成形品に対して切削処理を行なうための切削処理工程と、
    前記樹脂成形品に対して火炎処理を行なう火炎処理工程と、
    前記切削処理および火炎処理をそれぞれ切り替えるための切り替え工程と、
    を含むことを特徴とするバリ取り方法。
  8. 前記固定具を第1の固定具としたときに、当該第1の固定具に保持してバリ取り処理を実施した後の樹脂成形品を、当該第1の固定具の上方に設けてある第2の固定具によって、一時的に固定保持する工程を含むことを特徴とする請求項7に記載のバリ取り方法。
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