JP2007276075A - スローアウェイ式tスロットカッタ - Google Patents

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Abstract

【課題】外周刃の損傷を抑制し該外周刃の寿命を延長することができるスローアウェイ式Tスロットカッタを提供することを目的とする。
【解決手段】工具本体(1)の先端部に設けられたカッティングヘッド(4)には、周方向に複数個のチップ座(5A、5B)が設けられ、これらチップ座(5A、5B)に外周刃(11、21)を備えた複数のチップ(10、20)が取り付けられてなるスローアウェイ式Tスロットカッタにおいて、複数のチップ(10、20)の各々の外周刃(11、21)が、工具本体(1)の軸心(CL)回りの回転軌跡が一部重複して上記軸心(CL)方向の切込み深さを分担する2以上の刃列(La、Lb)を構成し、最も工具基端部側の刃列(Lb)の刃数(Zb)を他の刃列(La)の刃数(Za)より多くなるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外周刃の寿命延長に好適なスローアウェイ式Tスロットカッタに関する。
Tスロットの加工に用いられる従来スローアウェイ式Tスロットカッタを図5〜図7に例示する。図5に図示するスローアウェイ式Tスロットカッタは、工具本体1の先端部に設けられたカッティングヘッド3に周方向に等間隔に偶数個のチップ取付け部5a〜5dを設け、これらチップ取付け部5a〜5dにスローアウェイチップを取り付けてあり、前記スローアウェイチップは、大形チップ6と小形チップ7とからなり、前記各チップ取付け部5a〜5dに前記大形チップ6と小形チップ7を前記カッティングヘッド3の軸方向に1個ずつ配置するとともに、周方向には前記大形チップ6と小形チップ7を交互に配置したものである(例えば、特許文献1参照)。
図6に図示するスローアウェイ式Tスロットカッタは、工具本体に、シャンク並びに正方形プレート状の切削インサートを2刃列配置で各々着脱自在に取り付けたカッティングヘッドを備え、上記切削インサートをその正面すくい面がカッティングヘッドの回転方向を向くように取り付けるとともに、使用切刃の実スクイ角を20°〜40°とし、且つ、底面側および天井側の切刃が水平方向に対して1°15′〜2°15′の逃げ角を有するものである(例えば、特許文献2参照)。
図7に図示するスローアウェイ式Tスロットカッタは、その外周刃が着脱自在にされた切刃チップを組み合わされて形成され、前記切刃チップが平行四辺形の鋭角コーナを先端コーナとして前端面及び円筒面に対して切刃角θを有して配設される第1切刃チップ41と、平行四辺形の鋭角コーナを後端コーナとして後端面および円筒面に対して切刃角θを有して配設される第2切刃チップ42と、前記第1切刃チップ41と前記第2切刃チップ42とによって外周側に形成されるV字状の回転軌跡の溝底部分に突出して円筒面を形成する第3切刃チップと、により構成されてなるものである。さらに、前記外周刃は、前記第1切刃チップと、前記第2切刃チップと、前記第3切刃チップとが略均等する長さでもって形成されたものである(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−123009号公報 特開平11−188523号公報 特開2002−263939号公報
一般的にTスロット100の加工は、図4の(a)に図示するように、例えばスクエアエンドミル等を用いて被削材に断面矩形状の上溝120(図4中、実線で示す。)を形成した後、この上溝120の底面部側にTスロットカッタを用いて断面横長形状の下溝110(図4中、2点鎖線で示す。)を形成して行われている。通常、上記上溝120は、図4の(a)のクロスハッチング部で示すように、上記下溝110が形成される予定の部分110の一部を切欠いて形成される。これは、上記下溝110の加工後に削り残しが発生しないようにするためである。しかしながら、上記特許文献1〜3の発明では、上記上溝120によって一部切欠かれた部分121を切削する外周刃は、他の部分を切削する外周刃より食付き及び離脱の回数が増し大きい衝撃負荷を受けてしまうため、チッピングや欠損といった損傷が発生しやすくなり寿命が短くなるおそれがあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、外周刃の損傷を抑制し該外周刃の寿命を延長することができるスローアウェイ式Tスロットカッタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、軸心(CL)まわりに回転させられる工具本体(1)の先端部に設けられたカッティングヘッド(4)には、周方向に複数のチップ座(5A、5B)を設け、これらチップ座(5A、5B)に少なくとも1つの外周刃(11、21)を備えた複数のチップ(10、20)を取り付けてなるスローアウェイ式Tスロットカッタにおいて、上記複数のチップ(10、20)の外周刃(11、21)が上記軸心(CL)方向で2以上の刃列(La、Lb)により構成され、それぞれの刃列(La、Lb)の上記軸心(CL)を回転中心とした回転軌跡が一部重複して上記軸心(CL)方向の切込み深さを分担するように千鳥状に配設され、最も工具基端部側の刃列(Lb)を構成する外周刃(21)の刃数(Zb)を、その他の刃列(La)を構成する外周刃(11)の刃数(Za)より多くしたことを特徴とする。
本発明によれば、Tスロットの加工において、上溝によって切欠かれた部分の切削を担当する、最も工具基端部側の刃列Lbを構成する外周刃11の刃数Zbを、その他の刃列Laを構成する外周刃11の刃数Zaよりも多くしたことから、上記最も工具基端部側の刃列Lbを構成するそれぞれの外周刃11は、他の刃列Laを構成する外周刃11と比較して切取り厚さが小さくなるため食付き及び離脱による刃先への衝撃負荷が小さくなる。そのため、チッピングや欠損の発生が抑制され切刃寿命が向上する。
本発明において、少なくとも上記最も工具基端部側の刃列Lbを構成する外周刃11のアキシャルレーキ及びラジアルレーキをポジにすれば、該外周刃11の切れ味の向上により切削抵抗が小さくなるため、刃先への衝撃負荷が小さくなりチッピングや欠損の発生が抑制され切刃寿命がいっそう向上する。
以下に、本発明に係るスローアウェイ式Tスロットカッタ(以下、Tスロットカッタという。)の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るTスロットカッタを示し、(a)は側面図、(b)は矢印A方向からみた先端視端面図、(c)は矢印B方向からみた側面図、(d)は外周刃の軸心まわりの回転軌跡を示す図である。図2は、同実施形態に係るチップを示し、(a)は平面図、(b)は矢印C方向からみた図、(c)は矢印D方向からみた図、(d)は矢印E方向からみた図である。図3は、同実施形態に係るチップを示し、(a)は平面図、(b)は矢印Fからみた図、(c)は矢印Gからみた図、(d)は矢印Hからみた図、(e)は矢印Iからみた図である。図4は本実施形態に係るTスロットカッタの加工状況を説明する図であり、(a)は上溝を示す断面図、(b)は下溝の加工状況を示す一部断面図である。
図1の(a)〜(c)はスローアウェイ式Tスロットカッタを示し、工具本体1の首3の先端部にはカッティングヘッド4が一体的に設けられている。工具基端部側には、円筒状をなすシャンク2Aと、このシャンク2Aの基端部側に図4の(b)に図示するような保持具30に取り付けるためのねじ部2Bと、を備えたシャンク部2が設けられている。上記カッティングヘッド4は、図1の(b)に示すように、周方向に等間隔に例えば3つの切屑ポケット6A、6Bが設けられている。これら切屑ポケット6A、6Bは略V字状に切欠かれて形成されており、それぞれの工具回転方向Kを向く壁面にはチップ座5A、5Bがそれぞれ形成されている。カッティングヘッド4の先端面に開口した1つの先端部側チップ座5A及び該チップ座5Aに取り付けられる先端部側チップ10と、カッティングヘッド4の工具基端部側を向く端面に開口した2つの基端部側チップ座5B及び該チップ座5Bに取り付けられる基端部側チップ20とは形状が相違している。また、工具本体1の軸心CLに沿って、シャンク部2の基端部側の端面2aからカッティングヘッド4まで流体供給孔30が形成され、この流体供給孔30から分岐しそれぞれの切屑ポケット6A、6Bの壁面に開口する各流体噴射孔31は対応する各チップ10、20に指向するように形成されている。
図2に図示する先端部側チップ10は、先端部側チップ座5Aに取り付けられるものである。平面視において、略平行四辺形をなす上面の長辺に連なる一対の側面にはすくい面14が形成され、図2の(b)に図示するように、上記側面側から側面視したとき上記側面の一対の短辺の一方には外周刃11が形成され、この外周刃11に、曲線状をなすコーナ刃12を介して連なる長辺には側刃13が形成されている。上記外周刃11、コーナ刃12及び側刃13を挟んで上記側面に形成されたすくい面12と交差する側面及び上面には逃げ面が形成されている。上記外周刃11及びコーナ刃12に連なる逃げ面は、これら外周刃11及びコーナ刃12の直後に設けられる第1逃げ面15aと、この第1逃げ面15aに続いて設けられる第2逃げ面15bとから構成されている。図2の(a)に図示するように、第2逃げ面15bは、第1逃げ面15aに対して内側に向かって屈曲しており、すくい面14とのなす角度θbが、上記第1逃げ面15aと上記すくい面14とのなす角度θaより小さくなるように形成されている。また、すくい面14は外周刃11から下面に向かうにつれ内側に向かうように傾斜している。平坦な下面には着座面16が形成される。さらに、上面の中央部には、該上面と下面とを貫通する取付け孔17が形成される。
図3に図示する基端部側チップ20は、基端部側チップ座5Bに取り付けられるものである。平面視において、略平行四辺形をなす上面の短辺に連なる一対の側面がすくい面24とされ、図3の(c)に図示するように、上記すくい面24側から側面視したとき上記側面と上面との交差稜線部には外周刃21が形成され、この外周刃21に、曲線状をなすコーナ刃22を介して連なる短辺には側刃23が形成されている。上記外周刃21、コーナ刃22及び側刃23を挟んで上記側面に形成されたすくい面24と交差する上面及び側面には逃げ面が形成されている。上記外周刃21及びコーナ刃22から連なる逃げ面は、これら外周刃21及びコーナ刃22の直後に設けられる第1逃げ面25aと、この第1逃げ面25aに続いて設けられる第2逃げ面25bとから構成されている。図3の(b)に図示するように、第2逃げ面25bは、第1逃げ面25aに対して内側に向かって屈曲しており、すくい面24とのなす角度θbが、上記第1逃げ面25aと上記すくい面24とのなす角度θaより小さくなるように形成されている。また、すくい面24は外周刃21から下面に向かうにつれ内側に向かうように傾斜している。平坦な下面には着座面26が形成される。さらに、上面の中央部には、該上面と下面とを貫通する取付け孔27が形成されている。
図1に図示するように、先端部側チップ10は、その着座面16を先端部側チップ座5Aの底面5aに着座させ、そのすくい面14を工具回転方向Kに向け、その第1逃げ面15aを工具外周側に向け、さらに外周刃11をカッティングヘッド4の外周面4cから突出するように配設されて、その取付け孔17に挿通された取付ねじ40を上記チップ座5Aの底面5aに設けた雌ねじ孔(図示しない)にねじ込むことにより固定されている。一方、基端部側チップ20は、その着座面26を基端部側チップ座5Bの底面5aに着座させ、そのすくい面24を工具回転方向Kに向け、その第1逃げ面25aを工具径方向外側に向け、さらに外周刃21をカッティングヘッド4の外周面4cから突出するように配設されて、その取付け孔27に挿通された取付ねじ40を上記チップ座5Bの底面5aに設けた雌ねじ孔(図示しない)にねじ込むことにより固定されている。
図1の(a)〜(c)からわかるように、カッティングヘッド4には、1つの先端部側チップ10と2つの基端部側チップ20が上記カッティングヘッド4の軸心CL方向の両端部間で千鳥状に工具本体1に取り付けられており、図1の(d)に図示するように、先端部側チップ10の外周刃11が工具先端部側を分担する刃列Laを構成し、基端部側チップ20が工具基端部側を分担する刃列Lbを構成し、これら刃列La、Lbが工具本体1の軸心CLまわりの回転軌跡が互いに重複して上記軸心CL方向の切込み深さにわたって切刃を構成するように配置されている。ここで、図4の(a)及び(b)のクロスハッチング部で示した、上溝120によって一部切欠かれた部分121の切削を担当する、工具基端部側の刃列Lbを構成する外周刃21の刃数Zbは2枚であり、工具先端部側の刃列Laを構成する外周刃11の刃数Zaである1枚より多くなっている。
さらに、先端部側チップ10及び基端部側チップ20の双方は、図1の(b)に図示するように、先端視において、外周刃11、21から延びるすくい面14、24は、外周端部から軸心CL側へ向かうにつれ工具回転方向Kの反対側に向かって後退する、いわゆるポジのラジアルレーキに設定され、さらに、図1の(a)及び(c)に図示するように、側面視において、外周刃11、21は、カッティングヘッド4の一端面側から他端側へ向かうにつれ軸心CLに対して工具回転方向K反対側に向かって傾斜する、いわゆるポジのアキシャルレーキに設定されている。
以上の構成を有するTスロットカッタによれば、図4の(a)及び(b)に図示するように、下溝110を加工する際、上溝120によって切欠かれた部分121の切削を担当する、最も工具基端部側の刃列Lbを構成する外周刃11の刃数Zbがその他の刃列Laを構成する外周刃11の刃数Zaよりも多いことから、上記最も工具基端部側の刃列Lbを構成するそれぞれの外周刃11は、他の刃列Laを構成する外周刃11に比較して切取り厚さが小さくなるため食付き及び離脱による刃先への衝撃負荷が小さくなるため、チッピングや欠損の発生が抑制され切刃寿命が向上する。一方、刃列Laを構成する外周刃11は、上記刃列Lbを構成する外周刃21と比較して被削材への食付き及び離脱の回数が少なく刃先への衝撃負荷が小さいため、上記外周刃21より刃数が少なくてもチッピングや欠損の問題を生じることがない。なお、本実施形態のTスロットカッタは、図4の(c)に図示するように、Tスロットの片側だけを加工するのにも使用され、その際においても上述した効果が得られる。
さらに、刃列La、Lbを構成する各外周刃11、21のアキシャルレーキ及びラジアルレーキがともにポジであることから、該外周刃11、21の切れ味が向上し切削抵抗が小さくなるため、刃先への衝撃負荷が小さくなりチッピングや欠損の発生が抑制され切刃寿命がいっそう向上する。したがって、少なくとも衝撃負荷が比較的大きい工具基端部側の刃列Lbを構成する外周刃に関して、アキシャルレーキ及びラジアルレーキをポジにすることが望ましい。
さらに、先端部側チップ10及び基端部側チップ20は、各々の厚さ方向が工具本体1の軸心CL方向及び工具本体1の軸心CLを中心とした円周の法線方向とほぼ平行になるように、工具本体1に縦置きされているため、上記円周の接線方向の寸法が充分に確保されて、上記接線方向に作用する切削抵抗(主分力)に対抗して高い強度を確保できる。よって、各外周刃11、21のチッピングや欠損、あるいは各チップ10、20の破損の突発が防止され、各外周刃11、21の切刃寿命が安定する。
図1の(b)に図示するように、先端視したとき、両チップ10、20において、第1逃げ面15a、25aは、その各位置における工具本体1の軸心CLを中心とした円周の接線より内周側に向かってそれぞれ傾斜して、その逃げ角β1が3°〜15°の範囲になるように配設されるとともに、第2逃げ面13b、23bが上記第1逃げ面15a、25aに対して内側に向かって屈曲して、その各位置における上記軸心CLを中心とした円周の接線より内周側に向かってそれぞれ傾斜して、その逃げ角β2が3°〜15°の範囲になるように配設されている。こうすることによって、各外周刃11、21から延びる逃げ面と、工具本体1の軸心CLを中心とした円周とのクリアランスが工具回転方向K後方側で不足するといった問題が解消されて、第1逃げ面15a、25a及び第2逃げ面15b、25bと、加工した下溝の内周面との間に適正なクリアランス(逃げ)が確保され、各外周刃11、21の強度、チップ自体の強度が高く且つ切削抵抗の低いTスロット加工が可能となるため、各外周刃11、21の切刃寿命がいっそう向上する。上記逃げ角β1、β2が3°未満では、第1逃げ面15a、25a及び第2逃げ面15b、25bと、加工した下溝の内周面とのクリアランスが不足して逃げ面摩耗の増大及び切削抵抗の増大を招くおそれがあり、上記逃げ角β1、β2が15°を超えると、外周刃11、21の強度やチップ自体の強度が低下しチッピングや欠損又は破損を招くおそれがある。
以上の実施形態において、Tスロットカッタの外周刃11、21は2刃列で構成されていたが、本発明は、3以上の刃列を有するTスロットカッタにも適用可能であり、最も工具基端部側の刃列を構成する外周刃の刃数が他の刃列を構成する外周刃の刃数より多ければよく、特に2倍以上多ければ上述した効果がいっそう大きくなる。
本実施形態における各チップ10、20の工具本体1への取付け姿勢は、チップ10、20の厚さ方向を工具本体1の軸心CL方向又は半径方向となるように取り付けた、いわゆる竪刃方式に限定されず、チップ10、20の厚さ方向を工具回転方向Kとなるように取り付けた一般的な取付け方式に変更可能である。また、チップ10、20のクランプ方式についても、取付けねじ40を利用したねじ止め方式の他に、楔を利用した楔止め方式、押さえ金を利用したクランプオン方式等、公知のクランプ方式から選択可能である。
本発明の一実施形態に係るスローアウェイ式Tスロットカッタを示し、(a)は側面図、(b)は矢印A方向からみた先端視端面図、(c)は矢印B方向からみた側面図、(d)は外周刃の軸心まわりの回転軌跡を示す図である。 同実施形態のチップを示し、(a)は平面図、(b)は矢印C方向からみた図、(b)は矢印D方向からみた図、(c)は矢印E方向からみた図である。 同実施形態のチップを示し、(a)は平面図、(b)は矢印F方向からみた図、(b)は矢印G方向からみた図、(c)は矢印H方向からみた図、(d)は矢印Hからみた図、(e)は矢印Iからみた図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式Tスロットカッタの加工形態を説明する図であり、(a)は上溝を示す断面図、(b)及び(c)は下溝の加工状況を示す一部断面図である。 従来スローアウェイ式Tスロットカッタの全体の側面図である。 他の従来スローアウェイ式Tスロットミルの切刃稜部に直交する断面図である。 さらに他の従来スローアウェイ式Tスロットカッタの切刃チップのみを示した図である。
符号の説明
1 工具本体
2 シャンク部
3 首
4 カッティングヘッド
5A 先端部側チップ座
5B 基端部側チップ座
10 先端部側チップ
20 基端部側チップ
11、21 外周刃
12、22 コーナ刃
13、23 側刃
14、24 すくい面
15a、25a 第1逃げ面
15b、25b 第2逃げ面
16、26 着座面
100 Tスロット
110 下溝
120 上溝
121 上溝によって切欠かれた部分
CL 工具本体の軸心
K 工具回転方向
La 工具先端部側の刃列
Lb 最も工具基端部側の刃列
Za 刃列Laを構成する外周刃の刃数
Zb 刃列Lbを構成する外周刃の刃数
β1 第1逃げ面の逃げ角
β2 第2逃げ面の逃げ角

Claims (2)

  1. 軸心(CL)まわりに回転させられる工具本体(1)の先端部に設けられたカッティングヘッド(4)には、周方向に複数のチップ座(5A、5B)が設けられ、これらチップ座(5A、5B)に少なくとも1つの外周刃(11、21)を備えた複数のチップ(10、20)が取り付けられてなるスローアウェイ式Tスロットカッタにおいて、
    上記複数のチップ(10、20)は、各々の外周刃(11、21)が上記軸心(CL)方向で2以上の刃列(La、Lb)を構成し、それぞれの刃列(La、Lb)を構成する外周刃(11、21)の上記軸心(CL)を回転中心とした回転軌跡が一部重複して上記軸心(CL)方向の切込み深さを分担するように千鳥状に配設され、
    最も工具基端部側の刃列(Lb)を構成する外周刃(21)の刃数(Zb)を、その他の刃列(La)を構成する外周刃(11)の刃数(Za)より多くしたことを特徴とするスローアウェイ式Tスロットカッタ。
  2. 少なくとも最も工具基端部側の刃列(Lb)を構成する外周刃(21)のアキシャルレーキ及びラジアルレーキがともにポジであることを特徴とする請求項1記載のスローアウェイ式Tスロットカッタ。
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