JP2007273215A - 燃料電池用拡散層の製造方法。 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス通路と水通路とを分離して設けることが容易であり、かかる通路の状態を燃料電池の出力を上げるために最適な状態となるように制御することが容易な燃料電池用拡散層の製造方法を提供する。
【解決手段】撥水性の有機フッ素化合物ポリマーの微粉末を含む高分子バインダーとカーボンブラック粉末とを混合し、カーボン繊維の不織布に塗布した後、ホットプレス法によって固めて多孔質の拡散層2を得る(準備工程)。そして、この拡散層2の一面側から親水化処理剤又は疎水化処理剤を加圧注入して拡散層2の一面側から他面側に通ずる通路2aを形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体電解質膜や拡散層の湿潤化を好適に行うことができる燃料電池用拡散層の製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池は、高分子電解質からなる膜が触媒層で挟まれ、さらにその触媒層の外側を集電及びガス拡散の役割を果たす拡散層で挟まれた膜−電極接合体(以下「MEA」と称する)を備えている。触媒層は、白金等の触媒を担持してなるカーボン粒子と、ナフィオン(登録商標、Nafion(Dupont社製))等の高分子固体電解質が混合されている。そして、MEAの両面は、空気や水素のガス流路を備えたセパレータで挟持されて単位セルが構成され、さらにこの単位セルが複数積層されたスタックが形成されている。
この固体高分子型燃料電池では、水素がアノード側のセパレータに供給され、拡散層を通って触媒層に供給される。そして、触媒層での電気化学反応によって水素が酸化されてプロトンと電子とが生成する。こうして生成したプロトンは、オキソニウムイオンの形態で水を引き連れながら触媒層および高分子固体電解質内を移動し、カソード側に達する。また、電子はアノード側のセパレータから外部回路を経てカソード側のセパレータに供給される。
一方、カソード側のセパレータに供給された酸素は、拡散層を介して触媒層に供給され、アノード側から外部回路を経て供給された電子によって還元され、水酸イオンとなり、さらにはオキソニウムイオンと結合して水が生成する。
このため、固体高分子型燃料電池の内部における電気化学反応によって生じた水は、主としてカソード側において特に多量に存在することとなり、その結果拡散層が水浸しの状態となり(フラッディング現象)、ガスの拡散を妨げ燃料電池の出力の低下原因となる。
また、固体高分子電解質のプロトン伝導性は、その中に含まれる水分量によって影響を受ける。すなわち、固体高分子電解質が乾燥するとプロトン伝導性が低下し、燃料電池の内部抵抗が大きくなり、燃料電池の出力の低下原因となる。特に燃料電池を高出力状態で運転する場合には、燃料電池の内部抵抗によって発熱するため、固体高分子電解質が乾燥しやすい状態となりやすく、このことが固体高分子型燃料電池の高出力化を阻む原因となる。
このため、固体高分子型燃料電池の高出力化を図るには、燃料電池内部における水分量をたえず適度な湿潤状態にすることが、重要なポイントとなる。通常、燃料電池内部の水分量は、拡散層が制御することとなっている。従来の拡散層はガス透過性を付与するためのフッ素樹脂粉末と、導電性及び水透過性を付与するためのカーボン粉末との混合物からなるペーストを基材上に形成(マイクロポーラスレイヤー、以下「MPL」という)することで製造される。そして、水分量の制御は、主としてフッ素樹脂からなる多孔質高分子とカーボン粉末との混合割合の設定によって決定されている。
しかしながら、従来の拡散層は一定条件下におけるガス透過性及び水透過性はある程度達成できるものの、燃料電池の運転条件によっては充分な特性を得難い場合があった。例えば、燃料電池を高出力で運転する場合には水の排出が追い付かずにフラッディング現象が生じたり、反対に水が排出されすぎて乾燥してプロトン伝導性が不十分となったりすることがあった。また、水分状態の制御に主眼をおいてフッ素樹脂の含有量を高めた場合、多孔度が低下して反応ガスの供給が充分でなくなる場合もあった。その結果として本来燃料電池が有する高効率を生かしきれないという状況があった。
このため、拡散層において、反応ガスが通過するガス通路と、水や水蒸気が通過する通路とを別々に設けるという提案がなされている(特許文献1、2)。このような拡散層であれば、反応ガスが通過するガス通路と、水が通過する水通路とを分離することにより、ガス通路に要求される特性と、水通路に要求される特性とをそれぞれに影響されることなく実現できる。このため、電池内部における水分量をたえず適度な湿潤状態にすることが容易となる。
特開2003−151585号公報 特開2006−19162号公報
しかし、上記特許文献におけるガス拡散層では、ガス通路と水通路とを分離して設けなければならず、このような構造をガス拡散層に形成させることは困難であるという問題があった。また、例えそのような通路を分離して設けることができたとしても、燃料電池の出力を上げるための最適な状態となるように制御しながら形成することはさらに困難であった。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ガス通路と水通路とを分離して設けることが容易であり、かかる通路の状態を燃料電池の出力を上げるために最適な状態となるように制御することが容易な燃料電池用拡散層の製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の燃料電池用拡散層の製造方法の第1の局面は、燃料電池用の拡散層を用意する準備工程と、該拡散層の一面側から流体によって圧力を付与し、該一面側から他面側に該流体を通過させることによって該拡散層に通路を形成する通路形成工程と、前記通路に親水化処理液又は疎水化処理液を入れて該通路を親水化又は疎水化する通路処理工程とを備えることを特徴とする。
本発明の燃料電池用拡散層の製造方法における第1の局面では、まず準備工程において燃料電池用の拡散層を用意する。このような拡散層は、例えばガス透過性を付与するためのフッ素樹脂粉末と、導電性及び水透過性を付与するためのカーボン粉末との混合物からなるペーストを基材上に形成させることで製造することができる。
そして、次に通路形成工程として、拡散層の一面側から液体や気体によって圧力をかけながら拡散層の他面側へ通過させる。このとき拡散層のMPLの内部では、流体が通った場所が圧力によって押し広げられ、一面側から他面側に通ずる通路が形成される。
そして、さらに通路処理工程において、親水化処理液又は疎水化処理液によって通路が親水化あるいは疎水化される。親水化処理液で通路が親水化された場合には、通路における水の濡れ性が改善されるため、通路の経由しての水の排出が円滑化され、燃料電池内部の湿度の過多が緩和される。また、疎水化処理液によって通路が疎水化された場合には、疎水化処理剤の接触によって通路が水に濡れ難くなるため、通路内に水が詰まり難くなり、フラッディング現象が生じ難くなる。
したがって、この燃料電池用拡散層の製造方法によれば、ガス通路と水通路とを分離して設けることを容易に行うことができる。また、通路形成工程における圧力を制御することにより、通路を燃料電池の出力を上げるために最適な状態となるようにすることができる。
本発明の第2の局面では、前記通路形成工程において用いられる流体は親水化処理液又は疎水化処理液であり、前記通路形成工程において通路形成を行いつつ、該通路を親水化又は疎水化する通路処理工程も行うこととした。こうであれば、通路形成工程と親水化工程とを同時に行うことができるため、製造工程が短縮化され、燃料電池用拡散層の製造に要する時間が短縮され、製造コストも低廉化される。
また、本発明の第3の局面では、前記親水化処理液は親水性物質の分散液であり、前記疎水性処理液は疎水性物質の分散液であることとした。このような分散液を通路に入れれば、通路内部に親水性物質や疎水性物質が充填されるため、親水性の通路や疎水性の通路を容易に形成することができる。
さらに、本発明の第4の局面では、前記親水化処理液は通路表面に親水基を形成させる親水化処理剤溶液であり、前記疎水化処理液は通路表面に疎水基を形成させる疎水化処理剤溶液であることとした。このような溶液を通路に入れれば、通路内部に親水基や疎水基が形成され、やはり親水性の通路や疎水性の通路を容易に形成することができる。
また、本発明の第5の局面では、前記通路形成工程において、拡散層の材質、厚さ、構造等の拡散層の性質に応じて圧力を制御し、所定の通路を形成することとした。通路形成工程においては、流体の圧力が高いほど多数の通路が形成され、また、通路が広く押し広げられるため、流体の圧力を拡散層の材質、厚さ、構造等の拡散層の性質に応じて制御すれば、所望の通路幅や通路数とすることができ、ひいては燃料電池の出力を上げるために最適な状態となるようにすることが容易となる。
さらに、本発明の第6の局面では、通路形成工程における通路の形成は拡散層の一部について選択的に行うこととした。固体電解質型燃料電池における湿潤状態は、場所においても異なる。例えば、高分子固体電解質膜や触媒層は燃料ガス又は酸化ガスが供給される上流側では乾燥しやすく、下流側では水分が多くなりやすい。こうした状況を考慮し、通路形成工程における通路の形成を部分的に行えば、場所によらず状況に応じた最適な状態を保つことが可能な燃料電池用拡散層とすることができる。
また、本発明の第7の局面では、通路形成工程の前に拡散層に無数の凹部及び/又は無数の孔を設ける前処理工程を備えることとした。このような前処理を行うことにより、通路形成工程における圧力を付与された流体は、前処理工程で設けられた無数の凹部や孔を経由して通路が形成されることとなる。このため、通路形成を確実に行うことが可能となるとともに、前処理によって形成する凹部や孔の密度や大きさを制御することによって、形成される通路の密度や径を精密に制御することができる。このような前処理工程としては、例えば、無数の針状突起を有する穴あけ治具を前記拡散層に押し当てることによって拡散層に無数の凹部及び/又は無数の孔を形成すること等が挙げられる。
<準備工程>
準備工程において用意する燃料電池用の拡散層としては、例えばガス透過性を付与するためのフルオロカーボン系ポリマー(たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等)と、導電性を付与するためのカーボン粉末とを混合したペーストをカーボン繊維不織布などの基材上に塗り込んで形成したものを用いることができる。また、反応層が拡散層の片面に形成して一体化された拡散層を用いることもできる。
<通路形成工程>
次に、準備工程で用意した拡散層の一面側に、流体による圧力を付与し、拡散層の一面側から他面側に通ずる通路を形成させる。圧力付与の具体的な方法については、特に限定はないが、ブフナー漏斗のような穴の開いた仕切り板を有する治具に拡散層を載せ、液体を注ぎ、加圧ポンプで加圧して拡散層中に液体を通過させたり、減圧ポンプで下方から吸引しながら拡散層中に液体を通過させる等の方法が挙げられる。また、液体の替わりに空気等の気体を用いてもよい。
こうして拡散層中に通路を形成した後、親水化処理液や疎水化処理液で通路を親水性あるいは疎水性にする。親水化処理液としては、親水性物質が分散した分散液や通路表面に親水基を形成させる親水化処理剤溶液が挙げられる。このような親水性物質としては特に限定はされないが、例えば、イオン伝導性ポリマー、パーフルオロスルホン酸、スルホン酸トリフルオロスチレンポリマー、シリカや酸化チタン等の無機系酸化物、ポリアクリル酸ナトリウムやポリアクリルアミド等の吸水性ポリマー等が挙げられる。また、このような親水化処理剤溶液としては、例えば拡散層に含まれているカーボン粒子表面に水酸基などの親水基を形成することの可能な硝酸や硫酸などが挙げられる。
一方、疎水化処理液としては、疎水性物質が分散した分散液や通路表面に疎水基を形成させる疎水化処理剤溶液が挙げられる。このような疎水性物質としては特に限定はされないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂や、シリカやアルミナや酸化チタン等の表面をシランカップリング剤等の疎水化剤で表面処理した粉末等を用いることができる。また、疎水化処理剤としては、シランカップリング剤等、疎水基をカーボン等の表面に修飾させることができる表面処理剤等が挙げられる。
(実施例1)
<準備工程>
実施例1では、まず準備工程としてポリテトラフルオロエチレンの微粉末を含む高分子バインダーとカーボンブラック粉末とを混合したペーストを、カーボン繊維の不織布に塗布する。そしてホットプレス法によって固めて多孔質の拡散層を得る。
<通路形成工程>
そして、図1に示す無数に孔1aが開けられた仕切り板1bを有する管状治具1を用意し、仕切り1a上に拡散層2を載せる。さらに水3を拡散層2の上に注ぎ、図示しない圧縮ポンプにて加圧する(なお、圧縮ポンプを用いる代わりに図2に示すように吸引ポンプを用いて大気圧で加圧してもよい)。ここで、拡散層2はカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレンとの境界で剥離を起こしながら押し広げられ、図3に示すように、一面側から他面側に通じる通路2aが形成される。
<通路処理工程>
全ての水が図1に示す拡散層2を通過した後、親水化処理剤としてパーフルオロスルホン酸水溶液を注ぎ、圧縮ポンプにて加圧する。これにより通路2aの側面にパーフルオロスルホン酸が付着する。そして、すべてのパーフルオロスルホン酸水溶液が通路2aを通過した後、拡散層2を取り出して乾燥させる。こうして、図4に示すように、通路2aの側面に親水性のパーフルオロスルホン酸からなる親水性層2bが形成される。
このようにして得られた実施例1の拡散層2を燃料電池に用いた場合、親水性の表面処理層2bの存在により通路2a内の水の濡れ性が改善されるため、表面処理層2bを通じて水を排出するルートができ、水の過多な蓄積がさらに緩和される。このため、フラッディング現象が起こり難くなる。
なお、実施例1の変形例として、準備工程においてポリテトラフルオロエチレンの微粉末を含む高分子バインダーとカーボンブラック粉末とを混合し、カーボン繊維の不織布に塗布した後、さらに、Ptが担持されたカーボン触媒と高分子固体電解質であるパーフルオロスルホン酸とを混合した混合物を拡散層の片面に塗布して拡散層と触媒層を一体化しておいてもよい(図5参照)。その後、実施例1と同様に、通路形成工程及び通路処理工程を行い、通路2a、表面処理層2bを形成する。この場合、通路形成工程及び通路処理工程は、より排水性を高めるために、触媒層側からの加圧又は触媒層が無い側からの減圧によって行うほうが好ましい。
こうした変形例の方法によれば、触媒層と拡散層に連通した通路が形成されるため、水の排水がさらに円滑に行われる。
(実施例2)
実施例2では、実施例1の通路処理工程における親水化処理剤としてパーフルオロスルホン酸水溶液の代わりに、PTFEの微粉末をフッ素系の界面活性剤で水に分散させたPTFE分散液を用いた。他の製造条件については実施例1と同様であり、説明を省略する。
こうして得られた実施例2の拡散層は、通路が水に濡れ難くなるため、通路内に水が詰まり難くなり、フラッディング現象が生じ難くなる。
なお、実施例2の変形例として、準備工程においてポリテトラフルオロエチレンの微粉末を含む高分子バインダーとカーボンブラック粉末とを混合し、カーボン繊維の不織布に塗布した後、さらに、Ptが担持されたカーボン触媒と高分子固体電解質であるパーフルオロスルホン酸とを混合した混合物を拡散層の片面に塗布して拡散層と触媒層を一体化しておいてもよい(図5参照)。その後、実施例2と同様に、通路形成工程及び通路処理工程を行い、通路2a、表面処理層2bを形成する。この場合、通路形成工程及び通路処理工程は、よりガス透過性を高めるために、触媒層側からの加圧又は触媒層が無い側からの減圧によって行うほうが好ましい。
こうした変形例の方法によれば、触媒層と拡散層に連通した通路が形成されるため、ガスの透過がさらに円滑に行われる。
(実施例3)
実施例3では、実施例1における準備工程によって得られた拡散層2に対して、前処理工程として図6に示すように、無数の針5aが立設された治具5によって無数の孔を開けてから通路形成工程を行う。他の製造条件は実施例1と同様であり、説明を省略する。
実施例3では、前処理工程で設けられた無数の凹部や孔を経由して通路が形成されることとなる。このため、通路形成を確実に行うことが可能となるとともに、前処理によって形成する凹部や孔の密度や大きさを制御することによって、形成される通路の密度や径を精密に制御することができる。
加圧によって通路形成工程を行う場合の模式断面図である。 減圧によって通路形成工程を行う場合の模式断面図である。 通路形成工程によって通路が形成された拡散層の模式断面図である。 実施例1の製造方法によって得られた燃料電池用の拡散層の模式部分拡大断面図である。 実施例1の変形例によって得られた燃料電池用の拡散層の模式部分拡大断面図である。 実施例3の前処理工程を示した部分断面模式図である。
符号の説明
2…拡散層
2a…通路
3…水(流体)

Claims (7)

  1. 燃料電池用の拡散層を用意する準備工程と、
    該拡散層の一面側から流体によって圧力を付与し、該一面側から他面側に該流体を通過させることによって該拡散層に通路を形成する通路形成工程と、
    前記通路に親水化処理液又は疎水化処理液を入れて該通路を親水化又は疎水化する通路処理工程と、
    を備えることを特徴とする燃料電池用拡散層の製造方法。
  2. 前記通路形成工程において用いられる流体は親水化処理液又は疎水化処理液であり、前記通路形成工程において通路形成を行いつつ、該通路を親水化又は疎水化する通路処理工程も行うことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用拡散層の製造方法。
  3. 前記親水化処理液は親水性物質の分散液であり、前記疎水性処理液は疎水性物質の分散液であることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池用拡散層の製造方法。
  4. 前記親水化処理液は通路表面に親水基を形成させる親水化処理剤溶液であり、前記疎水化処理液は通路表面に疎水基を形成させる疎水化処理剤溶液であることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池用拡散層の製造方法。
  5. 前記通路形成工程において、拡散層の材質、厚さ、構造等の拡散層の性質に応じて圧力を制御し、所定の通路を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の燃料電池用拡散層の製造方法。
  6. 通路形成工程における通路の形成は拡散層の一部について選択的に行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の燃料電池用拡散層の製造方法。
  7. 通路形成工程の前に拡散層に無数の凹部及び/又は無数の孔を形成する前処理工程を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の燃料電池用拡散層の製造方法。
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