JP2007271127A - 浴室自動洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】浴室自動洗浄装置において、銀イオンを用いた浴室洗浄の際に発生する耐性菌の繁殖を抑制し、且つ人体に悪影響を及ぼす可能性のある銀イオンの濃度最適化により、装置の安全性を高める。
【解決手段】浴室内に湯水を噴射可能な噴射手段と、前記噴射手段を作動させて浴室内を自動洗浄する洗浄運転を実行可能な制御手段を備えた浴室自動洗浄装置であって、前記噴射手段が噴射する湯水に銀イオンを供給可能な銀イオン供給手段と、前記浴室を乾燥可能な浴室乾燥手段とを備え、前記制御手段が、前記銀イオン供給手段により銀イオン水を供給した湯水を用いた実行後に、自動的に前記浴室乾燥手段を作動させて前記浴室を乾燥する乾燥運転を実行するように構成する浴室自動洗浄装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、浴室内に湯水を噴射可能な噴射手段と、前記噴射手段を作動させて浴室内を自動洗浄する洗浄運転を実行可能な制御手段を備えた浴室自動洗浄装置に関する。
従来の上記浴室自動洗浄装置として、抗菌効果や防汚効果のある洗浄水を浴室内に噴射することで、前記浴室内を自動洗浄するものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
又、上記のような洗浄水としては銀イオン水を用いることができ、このような銀イオン水は、水中で銀電極に通電して、水に銀イオンを供給することで生成することができる(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2001−353207 号公報 特開平09−220273 号公報
上述した従来の浴室自動洗浄装置による洗浄運転を実行するだけでは、前記浴室の清潔性が維持できなくなるという問題があった。また、前記浴室の洗浄にあたって好適な銀イオン濃度の範囲については、あまり検討されていなかったが、単に濃度を高くしても洗浄効果が低下する場合があり、更に高くしすぎると貴重な銀を無駄にすることにもなるという問題がある。
本発明の目的は、上記課題の解決を図るため、当該課題の解決を図るための一形態である、洗浄運転の洗浄効果を常に高いものに維持し得る浴室自動洗浄装置を提供する点にある。
本発明に係る浴室自動洗浄装置の第1特徴構成は、浴室自動洗浄装置は浴室内に湯水を噴射可能な噴射手段と、前記噴射手段を作動させて浴室内を自動洗浄する洗浄運転を実行可能な制御手段を備えた浴室自動洗浄装置であって、前記噴射手段が噴射する湯水に銀イオンを供給可能な銀イオン供給手段と、前記浴室を乾燥可能な浴室乾燥手段とを備え、前記制御手段が、洗浄運転を実行後に、自動的に前記浴室乾燥手段を作動させて前記浴室を乾燥する乾燥運転を実行するように構成されていることを特徴とする。
本願発明者は、上記洗浄運転を繰り返し行うだけでは耐性菌がなお繁殖する場合があり、洗浄効果が経時的に低下することを見出し、かかる耐性菌の繁殖を抑止し得る方法として、本願発明を考案した。
上記第1特徴構成によれば、前記制御手段により前記噴射手段を作動させ、浴室内に銀イオンを噴射した後、自動的に浴室乾燥手段を実行する。このような洗浄運転及び乾燥運転が実行されると、銀イオンによる強い抗菌効果及び防カビ効果と浴室乾燥による細菌繁殖抑制効果との相乗効果が得られ、耐性菌の発生および繁殖を効果的に防止することが可能である。すなわち、従来の浴室自動洗浄装置では抑制できなかった耐性菌の発生及び繁殖を防止し、浴室自動洗浄装置の洗浄効果を常に高い状態に維持できる。
また、このように洗浄効果を高くできるので、銀イオン濃度を問題のない程度に低下できる。
本発明に係る浴室自動洗浄装置の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記銀イオン供給手段が、前記湯水に含有する銀イオンの濃度が0.1mg/L以上且つ2.0mg/L以下の範囲内になるように、前記銀イオンを供給するよう構成されていることを特徴とする。
上記第2特徴構成によれば、銀イオン供給手段が供給する銀イオンの濃度を0.1mg/L以上、且つ2.0mg/L以下の範囲に設定し、銀イオンの供給を実行する。すなわち、本発明の発明者は、洗浄運転の後乾燥運転を行う場合の好適な銀イオン濃度について鋭意実験を繰り返すことにより、人体に影響を及ぼす恐れがなく、貴重な銀イオンを無駄にすることのない銀イオン濃度を特定した。即ち、銀イオン濃度を0.1mg/L以上にすることで、除菌効果及び防カビ効果を有する洗浄運転が可能であり、2.0mg/L以下にすることで安全性が確保され、且つ経済性をも向上させる洗浄運転が実行できる。また、必要十分な銀イオン濃度で前記洗浄運転を実行することにより、無用な銀イオンの噴射を防ぐことができるためより経済的で、環境にも優しい浴室自動洗浄装置が実現できる。
本発明に係る浴室自動洗浄装置の第3特徴構成は、上記第1特徴構成又は上記第2特徴構成に加えて、前記制御手段が、前記洗浄運転の実行周期と前記乾燥運転の実行周期とを各別に設定することが可能なように構成されていることを特徴とする。
上記第3の特徴構成によれば、浴室利用者が洗浄運転や乾燥運転の実行時毎に制御手段を作動させなくても、前記制御手段が、利用者の都合に合わせ、且つ浴室を清潔に保つべく適切なタイミングで洗浄運転を実行後に、自動的に耐性菌の発生及び繁殖を抑制するのに最も効率の良いタイミングで前記乾燥運転を実行するように設定することが可能である。
説明を加えると、耐性菌の繁殖を抑制するのに、洗浄運転を実行する毎に乾燥運転を実行する必要はなく、例えば毎日浴室を使用する場合、浴室使用後に洗浄運転を実行し、更に、洗浄運転を2ないし3回実行するのにつき、乾燥運転を1回実行すれば効果がある。このため、前記洗浄運転の実行回数に対する前記乾燥運転の実行割合は、浴室使用者が使用頻度に応じて予め設定できるように構成されており、浴室の使用頻度が変更されても、当該使用頻度において耐性菌を抑制するのに最適のタイミングで前記乾燥運転が実行されるよう設定できる。
したがって、一連の前記洗浄運転の実行を手動で行う煩雑さを軽減でき、且つ最適なタイミングで前記乾燥運転を実行することが可能となり、効果的且つ効率的に耐性菌の発生及び繁殖を抑制できる浴室自動洗浄装置を実現することができる。
本発明に係る浴室自動洗浄装置の第4特徴構成は、上記第1特徴構成から上記第3特徴構成のいずれかに加えて、前記噴射手段が、前記浴室に湯水をミスト状にして噴射するミストノズルであり、前記制御手段が、前記銀イオン供給手段を停止した状態で前記ミストノズルを作動させ、前記浴室内にミスト状の湯水を噴射し、当該浴室内をミストサウナとするミストサウナ運転を実行可能なように構成されていることを特徴とする。
上記第4特徴構成によれば、上記のようなミストサウナ運転を実行可能ないわゆるミストサウナ装置を、これまで説明してきた浴室自動洗浄装置により機能させることができる。即ち、ミストサウナ運転においては、加熱された湯水が噴射手段に備えられたミストノズルによりミスト状にして浴室内に供給されることになる。従って、浴室利用者は、加熱されて温度が高くなった湯水がミスト状態で供給されるから浴室内において快適にミストサウナの効果を得ることができる。
以下本発明に係る浴室自動洗浄装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、当該発明にかかる浴室自動洗浄装置は、温風を吹気し浴室Y内の空気を排気することにより乾燥運転を実行する機能を有する収納ボックス36と浴室Y内に銀イオン水を噴射することにより洗浄運転を実行する機能を有する本体ケーシング34からなる浴室乾燥洗浄機2と、湯水を加熱し外部配管路4を通して浴室乾燥洗浄機2へ送出する熱源機1と、浴室Y内の空気を排気する排気ダクト44と、熱源機1と浴洗浄乾燥機2を制御する制御部5と、制御部5に浴室自動洗浄装置の運転の起動、停止、各種運転モードの切り替え、浴室乾燥運転に関する情報を入力する制御情報入力部6から構成されている。
図3に示すように、熱源機1は、熱媒としての湯水が流通している熱媒用熱交換器7をバーナー8で加熱することにより湯水の温度を設定目標温度(例えば、80℃程度)まで加熱することができる。バーナー8は、燃料供給路27を通過し電磁断続弁28とガス量調整弁29で供給量が調整されたガスが供給され、点火機能を有するイグナイタ31により点火され湯水を加熱する。さらに、バーナー8の着火状態を検出するフレームロッド32とバーナー8へ酸素を供給するファン30が備えられている。
熱源機1は、湯水を膨張タンク10まで配送するタンク給水路21と制御部5により湯水量を調整できる湯水電磁弁23を備える。前記膨張タンク10は、貯水量が最上限であることを制御部5に知らせる上限センサ24と、貯水量が最下限であることを制御部5に知らせる下限センサ25と、貯水量が上限を超えた時に貯水限界量以上の湯水を排水可能なオーバーフロー路26により構成されている。
さらに熱源機1は、前記膨張タンク10に蓄えられた湯水を加熱する熱媒用熱交換機7に圧送する循環ポンプ13と、膨張タンク10と熱媒用熱交換機7間をつなぐ熱媒連通路16と、熱媒用熱交換機7より下流の水温を測定する往きサーミスタ20とを備える。更に、加熱された湯水を浴室洗浄乾燥装置2へ送出する往き路15と、浴室洗浄乾燥機2からの戻り湯水を膨張タンク10に戻す戻り路14と、往き路15から戻り路14へ過剰湯水供給分を分流するバイパス路18とを備える。
図2に示すように、浴室洗浄乾燥機2は、温風を吹気し浴室Y内の空気を排気することで乾燥運転を実行する浴室乾燥手段として機能する収納ボックス36と、浴室Y内に銀イオン水を噴射することで洗浄運転を実行する噴射手段として機能する本体ケーシング34から構成されており、湯水を収納ボックス36と本体ケーシング34に供給する熱源供給路48供給路途中で分岐する形で備えられている。
収納ボックス36には、浴室Y内の空気を吸気する吸気口39と、熱源供給路48から供給された湯水の熱により上記空気を加熱する空調用熱交換機11と、上記空気を温風として浴室Y内に送出する循環ファン33と、上記温風の浴室Y内への送出口となる吹出口40と、浴室Y内の空気を屋外に送出する換気ファン45から構成されている。
本体ケーシング34は、通水路46から供給された水に電気分解により銀イオンを溶解し供給する銀イオン供給手段の一例である銀イオン供給部70と、銀イオン供給部70内に備えられた電極70aと70bに印加する電圧を調整する電圧調整部71と、銀イオン供給部70に供給する湯水量を調整する通水量調整弁52を備えている。また、電圧調整部71及び通水量調整弁52は、制御部5により制御される。電圧調整部71により電圧を印加しない場合、銀イオンの供給を停止することができ、上記浴室Y内に銀イオンを含まない湯水を噴射することができる。逆に、電圧調整部71に電圧を印加すれば、湯水に銀イオンが供給され、浴室Y内に銀イオン水を含む水が噴射することができ、洗浄運転が実行されることになる。さらに、電圧調整部71により印加電圧を調整することにより、銀イオン濃度を任意の値に設定することができる。
本体ケーシング34は、銀イオンの供給停止時に、通水路46から供給された水を加熱する噴射用熱交換機12を銀イオン供給部70の下流に備え、さらにその下流に銀イオン水供給量を調節する供給弁47と、湯水もしくは銀イオン水を浴室Y内にミスト状にして噴射することができるミストノズル41を備えたミスト噴出部35と、ミスト噴出部35の上流部に出水時の湯水もしくは銀イオン水の温度を測定する出湯温サーミスタ53を備えている。さらに、出湯温サーミスタ53の下流で供給弁47の上流に、余分な湯水もしくは銀イオン水を排出できる排水路55が備えられている。
制御情報入力部6では、浴室自動洗浄装置の電源スイッチ61、運転モード切替スイッチ62、液晶63、及び各種設定を行うための選択ボタン64と決定ボタン65から構成されており、浴室自動洗浄装置の運転の起動、停止、運転モードの切り替え、自動乾燥運転頻度に関する設定を行うことができる。また、制御情報入力部6で設定できる運転モードは、洗浄運転、乾燥運転、ミストサウナ運転の三つの運転モードに切り替えることができる。更に、洗浄運転実行後に自動的に乾燥運転を実行できるように構成されている。
以下、各運転について説明する。
上記の洗浄運転は、湯水(温水又は冷水)に含有する銀イオンの濃度が0.1mg/L以上、且つ2.0mg/L以下の範囲内になるように、銀イオン供給部70に供給する水量を水調整弁52により調整し、且つ電流調整部71により銀イオン供給部70に流す電流を調整する。生成された銀イオン水をミスト噴出部35に備えられているミストノズル41によりミスト状にして浴室Y内に噴射し、循環ファン33を作動させる。
上記の乾燥運転は、熱源供給路48から空調用熱交換器11に湯水を供給し、吸気口39から浴室Y内の空気を取り込み、前記空気を循環通風路42を通して前記空調用熱交換器11に通風することで温風にし、前記温風を循環ファン33により吹出口40から浴室Y内に吹き出す。
上記の乾燥運転は、洗浄運転を行うだけでは抑制することのできない耐性菌の発生及び繁殖を抑制するために、洗浄運転後に自動で実行される。浴室使用者は、制御入力装置6を用いて、浴室自動洗浄装置を最初に使用する際、若しくは使用頻度を変更する際に、浴室使用頻度に関する情報を入力する。制御装置4は、入力された浴室使用頻度に関する情報をキーとして、上記使用頻度において最も効率よく耐性菌を抑制できる乾燥周期を予め保持しているデータテーブルより検索して選択し、当該乾燥周期を登録する。制御装置4は、登録された乾燥周期に従って、洗浄運転とは各別に、且つ自動で乾燥運転を実行する。
上記のミストサウナ運転は、換気ファン45を停止し、循環ファン33及び熱源機1を作動させて、空調用熱交換器側断続弁51の開閉を制御して熱源機1にて設定目標温度に加熱した湯水を空調用熱交換器11に循環供給するようにしながら、噴射用熱交換器側断続弁49を開弁させ、熱源機1にて設定目標温度に加熱した湯水を噴射用熱交換器12にも循環供給する。又、供給弁47及び通水量調整弁52を開弁して、噴射用熱交換機12へ通水路46から水の供給を開始し、噴射用熱交換器12にて温度調整された湯水をミスト噴出部35からミスト状態で浴室Y内に噴霧する。このとき、通水量調整弁52の通水量はミストサウナ運転用の設定値として予め設定している通水量に設定する。
上記洗浄運転における銀イオン水噴射ノズルは、浴室Y内で細菌やカビが発生しやすい箇所に集中して銀イオン噴射可能な構成にしてもよいし、浴室Y内全体に銀イオンが偏りなく往き渡るように、銀イオン水をミスト状にして噴霧可能なように構成してもよい。
上記自動乾燥運転モードに設定時においては、制御情報入力部6により乾燥運転を手動で設定し、実行できるように構成してもよい。
本発明に係る浴室洗浄方法により浴室Yを洗浄した場合の除菌効果を確認するため、有機物存在下と非存在下において除菌を行うための最適銀イオン濃度を決定するための(第1−A試験)、実際の浴室と近い条件で除菌のための最適銀イオン濃度を決定するための(第1−B試験)、及び洗浄運転と乾燥運転の相乗効果を確認するための(第2試験)を行った。
(第1−A試験)
有機物非存在下と有機物存在下において、除菌を行うための最適銀イオン濃度を決定するため、以下の条件で試験を行った。
1.試験条件
1―1.共通条件
試験箇所:三角フラスコ内
試験試料:浴室の壁面、床面に存在するヌメリ菌を添加した滅菌水(50mL)
温度:25℃
サンプリング時期:0、3、6、24時間後
標準培地:カゼインペプトン:5.0g/L、
酵母抽出物:2.5g/L、
グルコース:1.0g/L
1―2.個別条件
(α)有機物非存在下
銀イオン濃度: 0、0.01、0.1、1.0mg/L
(β)有機物存在下
銀イオン濃度: 0、0.1、0.2、0.4、0.6、0.8、1.0、2.0mg/L
液体培地(有機物):カゼインペプトン:0.5g/L、
酵母抽出物:0.25g/L、
グルコース:0.1g/L
2.試験手法及び手順
上記条件で、有機物非存在下(α)と有機物存在下(β)における細菌数の銀イオン濃度依存性を測定する実験を行った。(α)では、三角フラスコ内に滅菌水を入れ、ヌメリ菌を添加し攪拌したものを試験試料とした。(β)では、三角フラスコ内に、上記に示した液体培地を有機物として入れ、ヌメリ菌を添加し攪拌したものを試験試料とした。
上記三角フラスコを、上記温度条件での下で、150rpmで振とうする。試験試料を
上記タイミングでサンプリングし、サンプリングした試料を標準寒天培地(標準培地に寒天1.5%添加したもの)に塗布した後、30℃、48時間培養して生菌数を計測した。
3.実験結果および考察
有機物非存在下(α)における実験結果を図4に示す。本試験結果から、ヌメリ成分を放出する細菌に対して有機物非存在下では、0.1mg/Lで良好な繁殖抑制効果を確認することができた。
次に、有機物存在下(β)における試験結果を図5に示す。本試験結果から、有機物存在下においては、0.8mg/L以上で細菌繁殖抑制効果を確認することができた。さらに24時間後の細菌数から、銀イオン濃度が0.8、1.0mg/Lにおいては、耐性菌の発生を抑制することができず、2.0mg/Lまで高めると耐性菌の発生が抑制されていることが確認できた。
(第1−B試験)
実際の浴室と近い条件で除菌のための最適銀イオン濃度を決定するため、浴室試験片を用いて以下の条件で試験を行った。
1.試験条件
試験片:浴室壁面と同素材の浴室試験片(10cm×10cm)
試験試料:ヌメリ菌を添加した水道水(洗剤0.01%含む)を二週間放置した溶液
温度:30℃
銀イオン水量(銀イオン濃度):50mL(0、1.0、2.0、3.0、4.0mg/L)
試験期間:24時間
2.試験手法及び手順
まず浴室試験片を、試験試料内に2ないし3週間沈殿させ放置する。そして、試験試料から取り出した浴室試験片に銀イオン溶液を噴霧して、30℃、24時間放置する。さらに、浴室試験片表面の細菌量を計測可能量に培養するため、浴室試験片表面を拭払し、払拭した表面付着物を標準培地に塗布して30℃、48時間放置し、当該標準培地上で培養された細菌数を計測した。
3.実験結果および考察
実験結果を図6に示す。各銀イオン濃度における細菌数の推移データから、浴室試験片に噴霧する銀イオン濃度が1.0mg/Lではある程度効果があり、2.0mg/L以上になった場合、浴室試験片上から測定される細菌数の発生を完全に抑制できることを確認した。
(第2試験)
洗浄運転と乾燥運転の相乗効果による耐性菌抑制効果を確認するため、以下の条件で試験を行った。
1.実験条件
銀イオン水量(銀イオン濃度):50mL(2.0mg/L)
他の条件は、(第1―B試験)と同様。
2.実験手法及び手順
第1試験で使用した浴室試験片に、銀イオン溶液を毎日連続で噴霧する。そして、浴室試験片をほぼ隔日で2時間乾燥する場合(a)と、まったく乾燥しない場合(b)とで、それぞれ浴室試験片上の細菌数を第1試験と同様の方法で計測した。
3.試験結果および考察
上記試験方法で試験を行った結果、(b)の場合は実験開始から20日経過した後、浴室試験片上において耐性菌が発生し繁殖し始めたのに対し、(a)の場合は耐性菌の発生および繁殖を抑制することができた。
(総括)
以上で説明した実験結果から、銀イオンを利用した洗浄を行う場合0.1mg/L以上で繁殖抑制効果を得ることができる。この効果は、2.0mg/Lとすると細菌の発生をほぼ完全に抑制できるものとなる。ただし、本願にあっては、銀イオンを利用した洗浄と浴室乾燥を組み合わせるため、銀イオンによる抑制効果が低くても乾燥による抑制効果との相乗効果により、細菌の発生及び繁殖を抑制しさらに耐性菌の発生及び繁殖まで良好に抑制することができる。
本発明に係る浴室自動洗浄装置は、銀イオン噴射による洗浄運転と乾燥運転の運転周期を各別に設定し、さらに乾燥運転については最適のタイミングに自動で実行することで、従来の浴室洗浄装置では抑制することのできなかった耐性菌の発生及び繁殖を効果的に抑制することができる。また実験により、高い除菌効果を有するのに充分な銀イオン濃度の範囲を特定することができたため、上記浴室自動洗浄装置は当該銀イオン濃度により浴室洗浄を実行することにより、安全面、効率面、環境面に配慮した洗浄装置として好適に利用可能である。
浴室自動洗浄装置の斜視図 浴室乾燥洗浄機の概略構成図 熱源機の概略構成図 有機物非存在下における細菌繁殖数の銀イオン濃度依存性を示すグラフ図 有機物存在下における細菌繁殖数の銀イオン濃度依存性を示すグラフ図 ぬめり菌の繁殖数の銀イオン濃度依存性を示すグラフ図
符号の説明
5 制御手段(制御部)
34 噴射手段(本体ケーシング)
36 乾燥手段(収納ボックス)
70 銀イオン供給手段(銀イオン供給部)
41 ミストノズル

Claims (4)

  1. 浴室内に湯水を噴射可能な噴射手段と、前記噴射手段を作動させて浴室内を自動洗浄する洗浄運転を実行可能な制御手段を備えた浴室自動洗浄装置であって、
    前記噴射手段が噴射する湯水に銀イオンを供給可能な銀イオン供給手段と、
    前記浴室を乾燥可能な浴室乾燥手段とを備え、
    前記制御手段が、前記銀イオン供給手段により銀イオンを供給し前記洗浄運転を行う洗浄運転の実行後に、自動的に前記浴室乾燥手段を作動させて前記浴室を乾燥する乾燥運転を実行するように構成されている浴室自動洗浄装置。
  2. 前記銀イオン供給手段は、前記湯水に含有する銀イオンの濃度が0.1mg/L以上、且つ2.0mg/L以下の範囲内になるように、前記銀イオンを供給するよう構成されている請求項1に記載の浴室自動洗浄装置。
  3. 前記制御手段が、前記洗浄運転の実行周期と前記乾燥運転の実行周期とを各別に設定することが可能なように構成されている請求項1または2に記載の浴室自動洗浄装置。
  4. 前記噴射手段が、前記浴室に湯水をミスト状にして噴射するミストノズルであり、
    前記制御手段が、前記銀イオン供給手段を停止した状態で前記ミストノズルを作動させ、前記浴室内にミスト状の湯水を噴射し、当該浴室内をミストサウナとするミストサウナ運転を実行可能なように構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の浴室自動洗浄装置。
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