JP2007271028A - すべり軸受ユニット及び回転陽極型x線管 - Google Patents

すべり軸受ユニット及び回転陽極型x線管 Download PDF

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Hiroto Yasutake
浩人 安武
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Abstract

【課題】安定した動圧を得ることができ、良好な軸受動作を維持することができるすべり軸受ユニット及びこのすべり軸受ユニットを備えた回転陽極型X線管を提供する。
【解決手段】すべり軸受ユニットは、回転軸に沿って延出して筒状に形成され、内面に軸受面20Sを含み、回転軸を中心に回転可能な回転体20と、回転軸に沿って延出して回転体の内部に嵌合され、外面に軸受面と対向した他の軸受面30Sを含み、他の軸受面の回転軸に沿った方向の一端部に重なった支点部31を含み、支点部とともに回転体を回転可能に支持する固定体と、軸受面及び他の軸受面間の隙間に充填された潤滑剤と、を備えている。回転体20は、支点部31と対向した個所の近傍に設けられているとともに潤滑剤を収容する収容部21を有している。
【選択図】 図2

Description

この発明は、すべり軸受ユニット及びこのすべり軸受ユニットを備えた回転陽極型X線管に関する。
一般に、X線管装置として、回転陽極型X線管装置が使用されている。回転陽極型X線管装置は、X線を放射する回転陽極型X線管と、電磁コイルと、これら回転陽極型X線管及び電磁コイルを収容した筐体と、を備えている。回転陽極型X線管は、すべり軸受ユニットと、陽極ターゲットと、陰極と、真空外囲器と、を備えている。すべり軸受ユニットは、回転軸を中心に回転可能な筒状の回転体と、この回転体の内部に嵌合され、回転体を回転可能に支持する固定シャフトと、回転体及び固定シャフトの隙間に充填された金属潤滑剤と、を有している。陽極ターゲットは、回転体に固定されている。陰極は、陽極ターゲットに対向配置されている。真空外囲器は、すべり軸受ユニット、陽極ターゲット及び陰極を収容している。
固定シャフトの軸受面に、ヘリンボン・パターンの溝が形成されている。すべり軸受ユニットは、軸受として、動圧式すべり軸受を使っている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5及び特許文献6参照)。金属潤滑剤は、Ga(ガリウム)又はGaInSn(ガリウム・インジウム・錫)合金等の材料を用いている。
上記回転陽極型X線管装置の動作状態において、電磁コイルは回転体に与える磁界を発生するため、回転体及び陽極ターゲットは回転する。また、陰極は陽極ターゲットに対して電子ビームを照射する。これにより、陽極ターゲットは、電子と衝突するときにX線を放出する。
また、上記回転体の回転動作中において、回転体の軸受面と、固定シャフトの軸受面とは、約20μm程度の隙間が置かれ、非接触状態に保たれる。このように、軸受面間に金属潤滑剤が薄い膜として介在すれば、軸受面同士の擦れやそれによる傷の発生等は生じない。
しかし、回転体の回転動作を停止させる回転動作停止中において、回転体の回転速度は次第に低下し、金属潤滑剤を掻き集める力も次第に低下し、その結果、金属潤滑剤の飛散及び回転体の自重を支える浮力の低下を招いてしまう。そして、回転動作停止中に金属潤滑剤が稀薄になる領域が存在した場合、回転動作停止時に軸受面同士が擦れて軸受面間に金属潤滑剤が十二分に存在しない状態が生じる恐れがある。
軸受面同士が擦れると、軸受面はそれぞれ削られ、このとき多く発生する微細金属紛のような異物が金属潤滑剤に混入してしまう。さらに、微細金属紛と金属潤滑剤との反応による反応生成物が異物となって金属潤滑剤に混入することも考えられる。
また、軸受面間に金属潤滑剤が存在しない状態が生じると、次の回転体の回転起動時においても、軸受面同士が擦れ、軸受面がそれぞれ削られ、異物が金属潤滑剤に混入する恐れがある。この場合も、微細金属紛と金属潤滑剤との反応による反応生成物が異物となって金属潤滑剤に混入することも考えられる。
金属潤滑剤に異物が混入すると、異物はすり潰されるまで軸受面間に留まり、軸受面に無数の傷を生じさせる原因となってしまう。さらに、ヘリンボン・パターンの溝の内部に異物の堆積が徐々に進むと、溝の深さが徐々に浅くなり、所要の動圧が発生しなくなり、動圧軸受の機能が低下してしまう。
上記したように、軸受面間に金属潤滑剤が存在しない状態が生じて軸受面同士が接触し、金属潤滑剤に異物が混入すると、軸受面にダメージが生じ、また、トルクの上昇を招いてしまう。このため、軸受面に生じるダメージ及びトルクの上昇をそれぞれ抑制する必要がある。
そこで、上記問題を解決するため、ヘリンボン・パターンの溝の外側の領域の固定シャフトに円形枠状の窪み又は多数の窪みを設け、金属潤滑剤及び異物を溜める技術が開示されている(例えば、特許文献7及び特許文献8参照)。
特公昭60−21463号公報 特開昭60−97536号公報 特開昭60−117531号公報 特開昭62−287555号公報 特開平2−227947号公報 特開平2−227948号公報 特開平1−141218号公報 特開平1−141219号公報
上記したように、固定シャフトに窪みを設けた技術が開示されているが、窪みに異物が収容される確率は小さく、窪みによる異物捕捉効果を十分得ることが困難であった。このため、固定シャフトに窪みを設けても、軸受面に与えるダメージ及びトルクの上昇をそれぞれ抑制することは困難である。また、固定シャフトに窪みを設けた技術は、異物の発生を抑制する技術ではないため、異物に起因した軸受面に生じるダメージ及びトルクの上昇をそれぞれ抑制することは困難であった。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、安定した動圧を得ることができ、良好な軸受動作を維持することができるすべり軸受ユニット及びこのすべり軸受ユニットを備えた回転陽極型X線管を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の態様に係るすべり軸受ユニットは、
回転軸に沿って延出して筒状に形成され、内面に軸受面を含み、前記回転軸を中心に回転可能な回転体と、
前記回転軸に沿って延出して前記回転体の内部に嵌合され、外面に前記軸受面と対向した他の軸受面を含み、前記他の軸受面の前記回転軸に沿った方向の一端部に重なった支点部を含み、前記支点部とともに前記回転体を回転可能に支持する固定体と、
前記軸受面及び他の軸受面間の隙間に充填された潤滑剤と、を備え、
前記回転体は、前記支点部と対向した個所の近傍に設けられているとともに前記潤滑剤を収容する収容部を有している。
また、本発明の他の態様に係る回転陽極型X線管は、
回転軸に沿って延出して筒状に形成され、内面に軸受面を含み、前記回転軸を中心に回転可能な回転体と、前記回転軸に沿って延出して前記回転体の内部に嵌合され、外面に前記軸受面と対向した他の軸受面を含み、前記他の軸受面の前記回転軸に沿った方向の一端部に重なった支点部を含み、前記支点部とともに前記回転体を回転可能に支持する固定体と、前記軸受面及び他の軸受面間の隙間に充填された潤滑剤と、を有したすべり軸受ユニットと、
前記回転軸に沿った方向に前記支点部が位置した側の前記固定体の端部に対向配置され、前記回転体に固定された陽極ターゲットと、
前記陽極ターゲットに対向配置された陰極と、
前記すべり軸受、陽極ターゲット及び陰極を収容し、前記固定体を固定する真空外囲器と、を備え、
前記回転体は、前記支点部と対向した個所の近傍に設けられているとともに前記潤滑剤を収容する収容部を有している。
この発明によれば、安定した動圧を得ることができ、良好な軸受動作を維持することができるすべり軸受ユニット及びこのすべり軸受ユニットを備えた回転陽極型X線管を提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態に係るすべり軸受ユニット及びこのすべり軸受ユニットを備えた回転陽極型X線管装置について詳細に説明する。
図1に示すように、回転陽極型X線管装置は、回転陽極型X線管1と、磁界を発生させるコイルとしての電磁コイル2と、回転陽極型X線管及び電磁コイルを収容した筐体3とを備えている。
図1及び図2に示すように、回転陽極型X線管1は、すべり軸受ユニット10と、陽極ターゲット50と、陰極60と、真空外囲器70とを備えている。すべり軸受ユニット10は、回転体20と、固定体としての固定シャフト30と、潤滑剤としての金属潤滑剤40とを備え、すべり軸受を使っている。
回転体20は、筒状、より詳しくは円筒状に形成され、一端部が閉塞されている。回転体20は、この回転体の回転動作の中心軸となる回転軸aに沿って延出している。回転体20は、回転軸aを中心に回転可能である。回転体20は、Fe(鉄)やMo(モリブデン)等の材料で形成されている。回転体20は、この回転体の内面に軸受面20Sを有している。回転体20は、この回転体の内側に、円形枠状に窪んだ凹部20Aを有している。軸受面20S及び凹部20Aは、回転軸aに沿った方向に並んでいる。
固定シャフト30は、回転体20よりサイズの小さい筒状、より詳しくは円筒状に形成されている。固定シャフト30は、回転体20と同軸的に設けられ、回転軸aに沿って延出している。固定シャフト30は、この固定シャフトの外面に軸受面20Sと対向した他の軸受面30Sを有している。
固定シャフト30は、この固定シャフトの外側に、円形枠状に突出した凸部30Aを有している。他の軸受面30S及び凸部30Aは、回転軸aに沿った方向に並んでいる。凸部30Aが凹部20Aの内部に嵌合された状態で、固定シャフト30は、回転体20の内部に嵌合されている。凹部20A及び凸部30Aは、回転体20及び固定シャフト30の回転軸aに沿った方向への相対的なズレを規制するものである。固定シャフト30は、FeやMo等の材料で形成されている。
固定シャフト30は、この固定シャフトの一端部側に位置しているとともに他の軸受面30Sの回転軸aに沿った方向の一端部に重なった支点部31を有している。なお、支点部31は、回転体20の閉塞された一端部側に位置している。固定シャフト30の他端部は、閉塞され、回転体20の外部に露出されている。
回転体20及び固定シャフト30は、軸受面20S及び他の軸受面30Sの対向した領域及び凹部20A及び凸部30Aの嵌合された領域を含む全対向領域で、互いに隙間を置いて設けられている。固定シャフト30は、支点部31とともに回転体20を回転可能に支持している。
金属潤滑剤40は、回転体20及び固定シャフト30間の隙間に充填されている。
陽極ターゲット50は、回転軸aに沿った方向に、固定シャフト30の一端部に対向配置されている。陽極ターゲット50は、陽極51と、この陽極の外面の一部に設けられたターゲット層52とを有している。陽極51は、回転体20の閉塞された一端部に固定されている。陽極51は、形状が円環状であり、Mo等の材料で形成されている。陽極51は、回転体20及び固定シャフト30と同軸的に設けられている。陽極51は、回転軸aを中心に回転可能である。
陰極60は、陽極ターゲット50のターゲット層52に間隔を置いて対向配置されている。陰極60は、真空外囲器70の内壁に取付けられている。
真空外囲器70は、円筒状に形成されている。真空外囲器70はガラスで形成されている。真空外囲器70において、陽極ターゲット50と対向した個所の径は、回転体20と対向した個所の径より大きい。真空外囲器70は開口部71を有している。真空外囲器70の密閉状態を維持するよう、開口部71は、固定シャフト30の他端部に密着している。真空外囲器70は固定シャフト30を固定している。真空外囲器70は、密閉され、すべり軸受ユニット10、陽極ターゲット50及び陰極60等を収容している。真空外囲器70の内部は真空状態に維持されている。
電磁コイル2は、回転体20の側面に対向して真空外囲器70の外側を囲むように設けられている。電磁コイル2の形状は環状である。
筐体3は、陰極60と対向したターゲット層52付近にX線を出射させるX線放射窓3aを有している。筐体3の内部には、回転陽極型X線管1及び電磁コイル2が収容されている他、冷却液が充填されている。
次に、すべり軸受ユニット10について詳細に説明する。
回転体20の軸受面として機能する領域は回転体の内面全域であるが、ここでいう軸受面20Sは、凹部20Aの内面及び回転体20の他端部の内面を除いた回転体20の内面である。
回転体20と同様、固定シャフト30の軸受面として機能する領域は固定シャフトの外面全域であるが、ここでいう他の軸受面30Sは、凸部30Aの外面及び固定シャフト30の他端部の外面を除いた固定シャフト30の外面である。
回転体20は、支点部31と対向した個所の近傍に設けられているとともに金属潤滑剤40を収容する収容部21を有している。さらに、回転体20は、回転軸aに沿った方向に収容部21に間隔を置き、固定シャフト30に対向して設けられているとともに金属潤滑剤40を収容する他の収容部22を有している。この実施の形態において、収容部21は、軸受面20Sの回転軸aに沿った方向の一端部に重なり、他の収容部22は、軸受面20Sの回転軸aに沿った方向の他端部に重なっている。また、収容部21及び他の収容部22は回転体20の内側を円形枠状に窪めてそれぞれ形成されている。
図2及び図3に示すように、固定シャフト30は、回転軸aに沿った方向に並んだ複数の掻き込み部32a、32b、32c、32dを有している。掻き込み部32a、32b、32c、32dは、他の軸受面30Sに形成され、かつ、回転体20の回転方向に沿って並べられているとともに回転方向に対して斜線状に延出して配列されている複数のパターン部33をそれぞれ有している。この実施の形態において、パターン部33は、数十μmの深さを有した溝で形成されている。
隣合う一対の掻き込み部32a、32bは、ヘリンボン・パターンを形作っている。隣合う一対の掻き込み部32c、32dは、ヘリンボン・パターンを形作っている。このため、2組のヘリンボン・パターンが固定シャフト30に形作られている。
固定シャフト30は、回転軸aに沿った方向に互いに間隔を置いて位置し、固定シャフトを貫通して形成された複数の流路34及び複数の流路35を有している。流路34は、掻き込み部32b及び掻き込み部32cの間に位置している。流路35は、掻き込み部32d及び凸部30Aの間に位置している。例えば、流路34及び流路35は、回転軸aに直交した同一平面に沿って3つずつ形成されている。上述した金属潤滑剤40は、回転体20及び固定シャフト30間の隙間だけでなく、固定シャフト30の内部にも適量充填されている。金属潤滑剤40は、流路34、35を介して固定シャフト30の内部及び外部に出入り可能である。
次に、上記回転陽極型X線管装置の回転動作中及び回転動作停止中の状態について説明する。
始めに、回転陽極型X線管装置の回転動作中の状態について説明する。
図1乃至図3に示すように、電磁コイル2は回転体20に与える磁界を発生するため、回転体20及び陽極ターゲット50は回転する。
これにより、金属潤滑剤40は、流路34、35を介して軸受面20S及び他の軸受面30S間の隙間に与えられる。そして、金属潤滑剤40は、掻き込み部32a、32b、32c、32dにより、軸受面20S、他の軸受面30S、掻き込み部32a及び掻き込み部32b間、並びに軸受面20S、他の軸受面30S、掻き込み部32c及び掻き込み部32d間にそれぞれ掻き集められ、動圧が発生する。また、金属潤滑剤40は、収容部21及び他の収容部22に収容される。軸受面20S及び他の軸受面30Sは、約20μm程度の隙間が置かれ、非接触状態に保たれる。
陰極60は、陽極ターゲット50のターゲット層52に対して電子ビームを照射する。これにより、ターゲット層52は、電子と衝突するときにX線を放出し、放出されたX線はX線放射窓3aを介して筐体3外部に放出される。
次に、回転陽極型X線管装置の回転動作停止中の状態について説明する。
電磁コイル2は回転体20に与える磁界の発生を停止するため、回転体20及び陽極ターゲット50の回転速度は次第に低下する。上記発生させた動圧も次第に低下する。金属潤滑剤40を掻き集める力は低下するものの、金属潤滑剤40は、収容部21及び他の収容部22から軸受面20S及び他の軸受面30S間の隙間に与えられる。
金属潤滑剤40は軸受面20S及び他の軸受面30S間全域に存在し続けるため、回転陽極型X線管装置は、軸受面20S及び他の軸受面30Sが非接触状態に保たれた状態で回転動作を停止する。なお、回転陽極型X線管装置の回転動作停止中において、支点部31は、回転体20及び陽極ターゲット50の回転動作を支える中心部となるが、支点部31と対向した領域でも軸受面20S及び他の軸受面30Sが非接触状態に保たれることは言うまでもない。
以上のように構成されたすべり軸受ユニットを備えた回転陽極型X線管装置によれば、すべり軸受ユニット10は、収容部21及び他の収容部22を備えている。回転陽極型X線管装置の回転動作停止中において、収容部21及び他の収容部22に収容された金属潤滑剤40は、軸受面20S及び他の軸受面30S間の隙間に与えられ、金属潤滑剤40不足を補っている。
金属潤滑剤40は軸受面20S及び他の軸受面30S間全域に存在し続けるため、回転陽極型X線管装置は、軸受面20S及び他の軸受面30Sが非接触状態に保たれた状態で回転動作を停止することができる。なお、次の回転体20の回転起動時においても、軸受面20S及び他の軸受面30Sが非接触状態に保たれて、回転体20が回転可能となる。
これにより、支点部31と対向した領域で金属潤滑剤40が稀薄になり、又は金属潤滑剤40が存在しなくなる場合に生じる軸受面20S及び他の軸受面30S同士の接触を抑制することができる。さらに、軸受面20S及び他の軸受面30Sの少なくとも一方が削られてなる異物の発生自体を抑制することができるため、異物の金属潤滑剤40への混入を抑制することができる。
万一、上記軸受面が削られる等して生じた異物が金属潤滑剤40へ混入した場合であっても、収容部21及び他の収容部22は、金属潤滑剤40とともに異物を収容し、トラップとして、異物を捕捉し続けることができる。このため、収容部21及び他の収容部22は、軸受面20S及び他の軸受面30Sに与えるダメージを抑制することができる。
上記したことから、安定した動圧を得ることができ、良好な軸受動作を維持することができるすべり軸受ユニット及びこのすべり軸受ユニットを備えた回転陽極型X線管を得ることができる。
なお、この発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
すべり軸受ユニット10は、回転軸aに沿って延出して筒状に形成され、内面に軸受面20Sを含み、回転軸aを中心に回転可能な回転体20と、回転軸aに沿って延出して回転体20の内部に嵌合され、外面に軸受面20Sと対向した他の軸受面30Sを含み、他の軸受面30Sの回転軸aに沿った方向の一端部に重なった支点部31を含み、支点部31とともに回転体20を回転可能に支持する固定シャフト30と、軸受面20S及び他の軸受面30S間の隙間に充填された金属潤滑剤40と、を備えていれば良い。この場合、回転体20が、支点部31と対向した個所の近傍に設けられているとともに金属潤滑剤40を収容する収容部21を有していれば上述した効果を得ることができる。
固定シャフト30が流路34及び流路35を設けずに円柱状に形成されていても上記した効果を得ることができる。固定シャフト30が掻き込み部32a、32b、32c、32dを設けずに形成されていても上記した効果を得ることができる。
すべり軸受ユニット10は、回転陽極型X線管装置に限らず、各種装置に適用することができる。
この発明の実施の形態に係るすべり軸受ユニット及び回転陽極型X線管を含む回転陽極型X線管装置を示す断面図。 図1に示したすべり軸受ユニット及び陽極ターゲットを示す断面図。 図1及び図2に示した固定シャフト30を示す側面図。
符号の説明
1…回転陽極型X線管、2…電磁コイル、3…筐体、10…すべり軸受ユニット、20…回転体、20S…軸受面、20A…凹部、21…収容部、22…他の収容部、30…固定シャフト、30S…他の軸受面、30A…凸部、31…支点部、32a,32b,32c,32d…掻き込み部、33…パターン部、34,35…流路、40…金属潤滑剤、50…陽極ターゲット、60…陰極、70…真空外囲器、a…回転軸。

Claims (16)

  1. 回転軸に沿って延出して筒状に形成され、内面に軸受面を含み、前記回転軸を中心に回転可能な回転体と、
    前記回転軸に沿って延出して前記回転体の内部に嵌合され、外面に前記軸受面と対向した他の軸受面を含み、前記他の軸受面の前記回転軸に沿った方向の一端部に重なった支点部を含み、前記支点部とともに前記回転体を回転可能に支持する固定体と、
    前記軸受面及び他の軸受面間の隙間に充填された潤滑剤と、を備え、
    前記回転体は、前記支点部と対向した個所の近傍に設けられているとともに前記潤滑剤を収容する収容部を有しているすべり軸受ユニット。
  2. 前記収容部は、前記軸受面の前記回転軸に沿った方向の一端部に重なっている請求項1に記載のすべり軸受ユニット。
  3. 前記収容部は、前記回転体の内側を窪めて形成されている請求項1に記載のすべり軸受ユニット。
  4. 前記回転体は、前記回転軸に沿った方向に前記収容部に間隔を置き前記固定部に対向して設けられているとともに前記潤滑剤を収容する他の収容部を備えている請求項1に記載のすべり軸受ユニット。
  5. 前記他の収容部は、前記軸受面の前記回転軸に沿った方向の他端部に重なっている請求項4に記載のすべり軸受ユニット。
  6. 前記固定体は、前記他の軸受面に形成され、かつ、前記回転体の回転方向に沿って並べられているとともに前記回転方向に対して斜線状に延出して配列されている複数のパターン部を有した掻き込み部を備えている請求項1に記載のすべり軸受ユニット。
  7. 前記固定体は、前記他の軸受面に形成され、かつ、前記回転体の回転方向に沿って並べられているとともに前記回転方向に対して斜線状に延出して配列されている複数のパターン部をそれぞれ有し、前記回転軸に沿った方向に並んだ複数の掻き込み部を備えている請求項1に記載のすべり軸受ユニット。
  8. 前記複数の掻き込み部の隣合う少なくとも一対の掻き込み部は、ヘリンボン・パターンを形作る請求項7に記載のすべり軸受ユニット。
  9. 回転軸に沿って延出して筒状に形成され、内面に軸受面を含み、前記回転軸を中心に回転可能な回転体と、前記回転軸に沿って延出して前記回転体の内部に嵌合され、外面に前記軸受面と対向した他の軸受面を含み、前記他の軸受面の前記回転軸に沿った方向の一端部に重なった支点部を含み、前記支点部とともに前記回転体を回転可能に支持する固定体と、前記軸受面及び他の軸受面間の隙間に充填された潤滑剤と、を有したすべり軸受ユニットと、
    前記回転軸に沿った方向に前記支点部が位置した側の前記固定体の端部に対向配置され、前記回転体に固定された陽極ターゲットと、
    前記陽極ターゲットに対向配置された陰極と、
    前記すべり軸受、陽極ターゲット及び陰極を収容し、前記固定体を固定する真空外囲器と、を備え、
    前記回転体は、前記支点部と対向した個所の近傍に設けられているとともに前記潤滑剤を収容する収容部を有している回転陽極型X線管。
  10. 前記収容部は、前記軸受面の前記回転軸に沿った方向の一端部に重なっている請求項9に記載の回転陽極型X線管。
  11. 前記収容部は、前記回転体の内側を窪めて形成されている請求項9に記載の回転陽極型X線管。
  12. 前記回転体は、前記回転軸に沿った方向に前記収容部に間隔を置き前記固定部に対向して設けられているとともに前記潤滑剤を収容する他の収容部を備えている請求項9に記載の回転陽極型X線管。
  13. 前記他の収容部は、前記軸受面の前記回転軸に沿った方向の他端部に重なっている請求項12に記載の回転陽極型X線管。
  14. 前記固定体は、前記他の軸受面に形成され、かつ、前記回転体の回転方向に沿って並べられているとともに前記回転方向に対して斜線状に延出して配列されている複数のパターン部を有した掻き込み部を備えている請求項9に記載の回転陽極型X線管。
  15. 前記固定体は、前記他の軸受面に形成され、かつ、前記回転体の回転方向に沿って並べられているとともに前記回転方向に対して斜線状に延出して配列されている複数のパターン部をそれぞれ有し、前記回転軸に沿った方向に並んだ複数の掻き込み部を備えている請求項9に記載の回転陽極型X線管。
  16. 前記複数の掻き込み部の隣合う少なくとも一対の掻き込み部は、ヘリンボン・パターンを形作る請求項15に記載の回転陽極型X線管。
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