JP2007270386A - 発泡壁紙の製造方法及び製造システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高品質の発泡壁紙を低コストで製造するための製造方法を提供する。
【解決手段】発泡壁紙の製造方法であって、(1)第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する工程1、(2)工程1により形成された積層体の一部をトリミングする工程2、(3)工程2により得られたトリミング片を、次の工程1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する工程3を含む発泡壁紙の製造方法に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡壁紙の製造方法及び製造システムに関する。
従来、発泡壁紙としては紙質基材(裏打紙)に塩化ビニル樹脂からなる発泡樹脂層を形成したものが知られている。近年では、環境に配慮し、発泡樹脂層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂等のハロゲンを含有しない樹脂が用いられてきている(特許文献1〜3等)。
発泡壁紙は、例えば、非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び接着剤層を三層同時押出し成形して得られる積層体を紙質基材上に積層した後、1)絵柄模様層を形成する工程、2)発泡樹脂層を形成する工程及び3)エンボス模様を賦型する工程を経て製造できる。
三層同時押出し成形により積層体を製造すると、積層体の両端部(ダイスの端部から押し出された部分)に膨らみが生じるため、膨らみをトリミングしてから紙質基材上に積層する必要がある。
発泡壁紙の製造コスト等から、従来廃棄されていたトリミング片を有効利用することが切望されている。
特開平6−47875号公報 特開2000−255011号公報 特開2001−347611号公報
本発明は、高品質の発泡壁紙を低コストで製造するための製造方法及び製造システムを提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の工程を有する製造方法及び製造システムによれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の発泡壁紙の製造方法及び製造システムに関する。
1. 発泡壁紙の製造方法であって、
(1)第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する工程1、
(2)工程1により形成された積層体の一部をトリミングする工程2、
(3)工程2により得られたトリミング片を、次の工程1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する工程3、
を含む発泡壁紙の製造方法。
2. 工程2において、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が30重量%以下となるように再生する、前記項1に記載の製造方法。
3. 発泡壁紙の製造システムであって、
(1)第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する手段1、
(2)手段1により形成された積層体の一部をトリミングする手段2、
(3)手段2により得られたトリミング片を、次の手段1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する手段3、
を含む発泡壁紙の製造システム。
4. 手段2において、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が30重量%以下となるように再生する、前記項3に記載の製造システム。
本発明の発泡壁紙の製造方法及び製造システムによれば、低コストで発泡壁紙を製造することができる。しかも、本発明の製造方法及び製造システムにより得られる発泡壁紙は、従来の発泡壁紙と同等の品質を有する。
発泡壁紙の製造方法
本発明の発泡壁紙の製造方法は、(1)第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する工程1、(2)工程1により形成された積層体の一部をトリミングする工程2、(3)工程2により得られたトリミング片を、次の工程1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する工程3を含む。
本発明の製造方法では、上記工程1〜3を順に繰り返す。具体的には、まず、1巡目として、上記工程1及び工程2を経て得られた積層体を用いて発泡壁紙を作製する。そして、1巡目で得たトリミング片を、2巡目以降の工程1に再生して発泡壁紙を作製する。
第1非発泡樹脂層〜第2非発泡樹脂層は、発泡させることを目的としない樹脂層であればよく、特に限定されるものではない。
以下、第1非発泡樹脂層は、紙質基材と発泡剤含有樹脂層との密着性を向上させるための接着層、第2非発泡樹脂層は、発泡壁紙の耐スクラッチ性等を向上させるための表面保護層として、本発明の製造方法を具体的に説明する。
三層同時押出し成形により第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を製造する場合、ダイスの端部から押し出された部分に膨らみが生じる。そのような膨らみを有する(厚さが不均一な)積層体は、紙質基材へのラミネートに適していない。
本発明の製造方法では、前記膨らみをトリミングする。そして、前記トリミングにより得られたトリミング片を発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する。
前記トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生しても、通常の方法により得られる発泡壁紙と同等の品質を有する発泡壁紙が得られる。
前記トリミング片を、第1非発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する場合、溶融押出しの際にダイス出口に付着する樹脂組成物等の残渣(フィラー等)が原因で、安定的に第1非発泡樹脂層を形成することができない。
前記トリミング片を、第2非発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する場合も同様に、ダイス出口に付着する残渣(フィラー等)が原因で、安定的に第2非発泡樹脂層を形成することができない。また、目的とする耐スクラッチ性、耐摩耗性等が得られない。
前記トリミング片を再生して得られた発泡壁紙は、通常の方法により得られる発泡壁紙と同等の品質を有する。しかも、トリミング片を再生して使用することにより、発泡剤含有樹脂層を形成するために使用する原料を削減することができる。その結果、低コストで発泡壁紙を製造することができる。
特に、本発明の製造方法では、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が30重量%以下となるよう再生することが好ましい。トリミング片の含有量を30重量%以下にすることにより、製造される発泡壁紙の発泡特性等を阻害することなく、発泡壁紙を製造できる。特に前記含有量は、20重量%以下が望ましく、15〜20重量%がより望ましい。本発明の製造方法では、低コストで発泡壁紙を製造するという観点から、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が15重量%以上となるよう再生することが望ましい。
以下、図1を参照しつつ、本発明の製造方法について詳細に説明する。図1には、本発明の製造方法(又はシステム)の一例の概要を示す。
工程1
工程1では、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する。
溶融押出しは、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層の順に3層同時押出しすることにより行う。これにより、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体が得られる。
(i)第1非発泡樹脂層
第1非発泡樹脂層は、第1非発泡樹脂層用原料タンク1中の樹脂組成物を、第1非発泡樹脂層用押出し機5により、マルチマニホールドTダイ8を通じて、溶融押出し成形することにより形成される。
第1非発泡樹脂層を構成する樹脂成分としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)等の少なくとも1種を例示できる。この中でも特に、EVAが好ましい。
本発明の効果を妨げない範囲であれば、公知の添加剤を含有させてもよい。
公知の添加剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石けんのほか、ポリエチレンワックス等を用いることができる。これらは、一種又は二種以上で用いることができる。
紙質基材との貼り合わせ易さの観点から、第1非発泡樹脂層の樹脂組成物のメルトフローレート値(以下、「MFR」と略記する)は、発泡剤含有樹脂層の樹脂組成物のMFRより大きいことが好ましい。なお、前記MFRは、JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)記載の試験方法により測定することができる。試験条件は、JIS K 6760記載の「190℃、21.18N(2.16kgf)」採用したものである。
特に、樹脂組成物が前記添加剤を含有する場合、原料タンク1中の樹脂組成物は、十分に混合・分散しておくことが好ましい。混合・分散は、ミキサー、ブレンダー等により行えばよい。
形成される第1非発泡樹脂層の厚みは限定的ではないが、5〜20μm程度が好ましく、10〜15μm程度がより好ましい。
(ii)発泡剤含有樹脂層
後記工程2及び工程3を行う前の発泡剤含有樹脂層は、発泡剤含有樹脂層用原料タンク3中の樹脂組成物を、発泡剤含有樹脂層用押出し機7により、Tダイ8を通じて、溶融押出し成形することにより形成される。
発泡剤含有樹脂層を構成する樹脂成分としては、例えばエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、EVA、EMMA、EEA、EMA等の少なくとも1種を例示できる。この中でも特に、EMAA及びEVAが好ましい。
発泡剤含有樹脂層は、前記樹脂成分、発泡剤、その他の添加剤等を含む。
発泡剤としては、熱分解型発泡剤が好ましい。熱分解型発泡剤は、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のビドラジド系などが挙げられる。これらは一種又は二種以上で用いることができる。
熱分解型発泡剤の含有量は、種類、所望の発泡倍率等に応じて調整できる。通常は、発泡剤含有樹脂層の樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度が好ましい。
その他の添加剤としては、例えば、無機充填剤、顔料、セル調整剤、架橋助剤等が挙げられる。これらは一種又は二種以上で用いることができる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。これらは一種又は二種以上で用いることができる。
顔料としては、次のものが挙げられる。無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。これらは一種又は二種以上で用いることができる。
セル調整剤としては、例えば、金属石鹸、亜鉛化合物等が挙げられる。これらは一種又は二種以上で用いることができる。
架橋助剤としては、アクリルモノマーなどが挙げられる。架橋助剤の添加量としては、発泡剤含有樹脂層の樹脂100重量部に対して、10重量部以下が好ましく、1〜4重量部がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層の樹脂組成物のMFRは、特に限定されないが、20〜60g/10分が好ましい。
原料タンク3中の樹脂組成物は、十分に混合・分散しておくことが好ましい。混合・分散は、ミキサー、ブレンダー等により行えばよい。
混合・分散の際、樹脂組成物の温度は、10〜40℃であることが好ましい。樹脂組成物の温度を前記範囲内に設定することにより、押出機7の入口部分の閉塞を有効に防止できる。すなわち、押出機7の入口付近での樹脂組成物の融解を抑制できる。
形成される発泡剤含有樹脂層の厚みは限定的ではないが、10〜200μm程度が好ましい。
(iii)第2非発泡樹脂層
第2非発泡樹脂層は、第2非発泡樹脂層用原料タンク2中の樹脂組成物を、第2非発泡樹脂層用押出し機6により、マルチマニホールドTダイ8を通じて、溶融押出し成形することにより形成される。
第2非発泡樹脂層を構成するための樹脂成分としては、例えばEMAA、EVA、EMMA、EEA、EMA、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が挙げられる。この中でも特にEMAAが好ましい。EMAAの含有量は70〜100重量%が好ましい。
本発明の効果を妨げない範囲であれば、公知の添加剤を含有させてもよい。
公知の添加剤としては、例えば上記(i)で述べたものと同様のものを使用できる。
第2非発泡樹脂層の樹脂組成物のMFRは、発泡剤含有樹脂層のMFRより高いことが好ましい。
特に、樹脂組成物が前記添加剤を含有する場合、原料タンク2中の樹脂組成物は、十分に混合・分散しておくことが好ましい。混合・分散は、ミキサー、ブレンダー等により行えばよい。
形成される第2非発泡樹脂層の厚みは限定的ではないが、5〜30μm程度が好ましく、10〜20μm程度がより好ましい。
工程2
工程2では、工程1により成形された積層体の一部をトリミングする。すなわち、Tダイ8を通じて得られた積層体をトリミング部9へ送り、前記積層体の一部をトリミングする。本発明の製造方法では、押出し成形により押し出す方向と垂直方向の両端部の膨らみ部分(いわゆる耳)をトリミングすることが好ましい。
トリミング片は、通常、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体であるが、本発明の製造方法においては、このような態様に特に限定される必要はない。例えば、前記トリミング片が第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層から選ばれる少なくとも1種又は2種からなる積層体であってもよい。
トリミングは、公知の手段により行えばよい。例えばスコアーカッター、シャーカッター等を用いてトリミングすればよい。
工程3
工程3では、工程2により得られたトリミング片を、次の工程1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する。すなわち、トリミング片を再生造粒機10へ送り、必要に応じて造粒した後、得られた造粒物を再生原料タンク4へ供給する。特に再生造粒機10での造粒の際、十分混練することが好ましい。造粒物の大きさは、材料の種類等に応じて所望の流動性等が得られる程度に適宜設定することができる。
なお、再生造粒機10へ送る前に、トリミング片を破砕機(図示せず)により破砕してもよい。
そして、発泡剤含有樹脂層用押出し機7に、発泡剤含有樹脂層用原料タンク3から樹脂組成物を供給し、さらに、再生原料タンク4中の樹脂組成物の全部又は一部を供給することにより発泡剤含有樹脂層を形成する。
発泡壁紙
紙質基材積層部11において、一部をトリミングされた積層体を、紙質基材上に、紙質基材と第1非発泡樹脂層とが接するように積層する。
紙質基材は、基材繰出部より供給される。
紙質基材は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
積層後、必要に応じて、電子線照射部12により前記第1非発泡樹脂層の上から電子線(200KV、30KGy)を照射して、第1非発泡樹脂層に含まれる樹脂成分を架橋させる。
なお、必要に応じて、第2非発泡樹脂層上に絵柄模様層等を形成させてもよい。
絵柄模様層は、絵柄模様としては、例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡壁紙の種類に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、非発泡樹脂層のおもて面に絵柄模様を印刷することにより形成する。印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、ビヒクル及び溶剤を含む公知の印刷インキが使用できる。
得られた発泡壁紙用原反は、発泡壁紙用原反巻き取り部により巻き取られる。
発泡壁紙用原反の発泡剤含有樹脂層を加熱することにより、発泡壁紙が得られる。
加熱温度は、180〜240℃程度が好ましく、210〜230℃程度がより好ましい。加熱時間は、20〜60秒程度が好ましく、25〜40秒程度がより好ましい。
発泡樹脂層の発泡倍率(発泡剤含有樹脂層からみた倍率)は、特に限定されないが、通常4倍以上、好ましくは4〜8倍程度である。発泡倍率が低すぎると優れた外観意匠を付与し難い。また、発泡倍率が高すぎると発泡樹脂層が機械的に弱くなり、耐スクラッチ性が低下しやすい。
得られた発泡壁紙は、必要に応じてエンボス模様を賦型してもよい。
エンボス模様は、例えば、公知のエンボス版により付与できる。例えば、発泡樹脂層のおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
発泡壁紙の製造システム
本発明の発泡壁紙の製造システムは、(1)第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する手段1、(2)手段1により形成された積層体の一部をトリミングする手段2、(3)手段2により得られたトリミング片を、次の手段1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する手段3を含む。
本発明システムの一例を図1に示す。本発明のシステムで採用される各手段は、それぞれ公知の装置を用いることもできる。各手段及びその役割は、前記の製造方法で説明したとおりである。本発明の製造システムによれば、本発明の製造方法を好適に実行することができる。
図1のシステム(装置)の一例では、原料供給源として、第1非発泡樹脂層用原料タンク1、第2非発泡樹脂層用原料タンク2、発泡剤含有樹脂層用原料タンク3及び再生原料タンク4が備えられている。これらは、それぞれ配管を介して第1非発泡樹脂層用押出し機5、第2非発泡樹脂層用押出し機6及び発泡剤含有樹脂層用押出し機7に接続されている。ここで、再生原料タンク4から伸びる配管は、発泡剤含有樹脂層用原料タンク3から伸びる配管に合流するように接続されている。第1非発泡樹脂層用押出し機5、第2非発泡樹脂層用押出し機6及び発泡剤含有樹脂層用押出し機7は、マルチマニホールドTダイ8に原料を供給できるように接続されている。マルチマニホールドTダイ8を通じて得られた積層体は、トリミング部9に送られ、前記積層体の一部がトリミング(切除)される。ここで得られたトリミング片は、再生造粒機10に送り込まれ、必要に応じて造粒された後、得られた造粒物を再生原料タンク4に供給され、積層体を製造するために再利用される。
特に、本発明の製造システムでは、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が30重量%以下となるよう再生することが好ましい。トリミング片の含有量を30重量%以下にすることにより、製造される発泡壁紙の発泡特性等を阻害することなく、再生システムを構築できる。特に前記含有量は、20重量%以下が望ましく、15〜20重量%がより望ましい。本発明の製造システムでは、低コストで発泡壁紙を製造するという観点から、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が15重量%以上となるよう再生することが望ましい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
図1のフローに従って発泡壁紙用原反を作成し、さらにその原反を用いて発泡壁紙を製造した。
実施例1
(発泡剤含有樹脂層)
発泡剤含有樹脂層を形成するために、下記表1に記載の原料を混合し、2軸押出し機を用いて溶融押出することによりペレットを作成した。なお、混合及び溶融押出しは、樹脂温度が130℃以上にならないようにして行った。
前記ペレットと下記再生ペレットとを80:20の割合で混合して、発泡剤含有樹脂層用押出し機7に供給し、溶融押出しした。前記押出し機7としては、単軸押出し機(Φ100mm)を用いた。
Figure 2007270386
(第1非発泡樹脂層(接着剤層))
第1非発泡樹脂層を形成するために、EVA(製品名「ウルトラセン750」MFR:30g/10分、VA含有量:32重量%、東ソー製)100重量部を押出し機5に供給し、溶融押出した。なお、溶融押出しは、樹脂温度が120℃以上にならないようにして行った。前記押出し機5としては、単軸押出し機(Φ50mm)を用いた。
(発泡樹脂層2(表面保護層))
第2非発泡樹脂層を形成するために、EMAA(製品名「ニュクレルN1560」MFR:60g/10分、メタクリル酸含有量:10重量%、三井デュポンポリケミカル製)100重量部を押出し機6に供給し、溶融押出した。なお、溶融押出しは、樹脂温度が140℃以上にならないようにして行った。前記押出し機6としては、単軸押出し機(Φ50mm)を用いた。
(発泡壁紙の作製)
溶融押出しした樹脂組成物をTダイ8を通過させることにより、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を得た。なお、ダイス温度は、すべて120℃とした。また、第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層の厚みは、それぞれ10μm、100μm及び10μmとした。
得られた積層体の耳(各々約5cm)を刃物を備えたトリミング部9にてシャーカット方式によりトリミングした後、トリミング片を、吸引配管を通じて破砕機(図示せず)に送った。破砕機によりトリミング片を大きさ約5mm程度のフレーク状物にした後、前記フレーク状物を吸引配管を通じて、再生造粒機10に送り、再生ペレットを作成した。
なお、再生造粒機10は、単軸押出し機(Φ95mm、L/D30、ベント口1つ)を用いた。
得られた再生ペレットを上記のように発泡剤含有樹脂層形成用原料として再利用した。
そして、紙質基材積層部11にてトリミング後の積層体を厚み110μmの紙質基材(坪量70g)上に積層することにより発泡壁紙用原反を得た。なお、前記積層は、紙質基材と第1非発泡樹脂層とが接するようにして行った。
その後、電子線照射部12にて前記第1非発泡樹脂層の上から電子線(200KV、30KGy)を照射して、各層の樹脂成分を架橋させた。
架橋後、得られた発泡壁紙用原反を巻き取った。
次いで、前記発泡壁紙用原反を発泡炉中、220℃で35秒間加熱した。これにより、発泡剤が分解し、発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層とした。
以上の方法により、発泡壁紙を作製した。
得られた発泡壁紙の発泡倍率及び耐スクラッチ性を表3に示す。
比較例1
再生ペレットを発泡剤含有樹脂層形成用原料として再利用しない以外は、実施例1と同様の方法により発泡壁紙を作製した。
得られた発泡壁紙の発泡倍率及び耐スクラッチ性を表3に示す。
実施例1において得られた発泡壁紙用原反と比較例1において得られた発泡壁紙用原反の色差(ΔE)を測定した。色差(ΔE)は、0.2であった。
また、実施例1において得られた発泡壁紙と比較例1において得られた発泡壁紙の色差(ΔE)を測定した。色差(ΔE)は、0.2であった。
実施例2
発泡剤含有樹脂層を形成するために、下記表2に記載の原料を樹脂温度が130℃以上とならないよう混合した以外は実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
Figure 2007270386
得られた発泡壁紙の発泡倍率及び耐スクラッチ性を表3に示す。
比較例2
再生ペレットを発泡剤含有樹脂層形成用原料として再利用しない以外は、実施例2と同様の方法により発泡壁紙を作製した。
得られた発泡壁紙の発泡倍率及び耐スクラッチ性を表3に示す。
実施例2において得られた発泡壁紙用原反と比較例2において得られた発泡壁紙用原反の色差(ΔE)を測定した。色差(ΔE)は、0.2であった。
また、実施例2において得られた発泡壁紙と比較例2において得られた発泡壁紙の色差(ΔE)を測定した。色差(ΔE)は、0.2であった。
試験例1(発泡倍率)
実施例及び比較例で作成した発泡壁紙の発泡倍率を厚み計により確認した。
試験例2(耐スクラッチ性)
実施例及び比較例で作製した発泡壁紙の耐スクラッチ性を評価した。
試験・評価は、日本ビニル工業会ビニル建装部会制定の「表面強化壁紙性能規定」に準拠して行った。具体的には、次の手順に従って試験・評価を行った。
学振摩耗試験機(JIS L0849 摩耗試験機II型)に試験片(発泡壁紙)を取り付けた。試験機の摩擦子として同部会指定の金属製爪を用いて、金属爪先端に200g荷重をかけて試験片上を5往復させた。試験片の試験後の表面状態を肉眼観察した。
前記規定における耐スクラッチ性の評価は、5級:変化なし、4級:表面に少し変化あり、3級:表面が破けて見える、2級:表面が破けて紙等の裏打材が見える(長さ1cm未満)、1級:表面が破けて紙等の裏打材が見える(長さ1cm以上)の5段階である。
試験例3(色差)
CIE1976Lab表色系(JIS Z 8279)の色差計を用いて色差(ΔE)を確認した。
Figure 2007270386
図1は、本発明の製造方法(又はシステム)の一例の概要を示す図である。
符号の説明
1…第1非発泡樹脂層用原料タンク
2…第2非発泡樹脂層用原料タンク
3…発泡剤含有樹脂層用原料タンク
4…再生原料タンク
5…第1非発泡樹脂層用押出し機
6…第2非発泡樹脂層用押出し機
7…発泡剤含有樹脂層用押出し機
8…マルチマニホールドTダイ
9…トリミング部
10…再生造粒機
11…紙質基材積層部
12…電子線照射部

Claims (4)

  1. 発泡壁紙の製造方法であって、
    (1)第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する工程1、
    (2)工程1により形成された積層体の一部をトリミングする工程2、
    (3)工程2により得られたトリミング片を、次の工程1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する工程3、
    を含む発泡壁紙の製造方法。
  2. 工程2において、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が30重量%以下となるように再生する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 発泡壁紙の製造システムであって、
    (1)第1非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層及び第2非発泡樹脂層からなる3層の積層体を、各層を形成するための樹脂組成物を溶融押出成形することにより形成する手段1、
    (2)手段1により形成された積層体の一部をトリミングする手段2、
    (3)手段2により得られたトリミング片を、次の手段1における発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物の一部として再生する手段3、
    を含む発泡壁紙の製造システム。
  4. 手段2において、トリミング片を、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物中における含有量が30重量%以下となるように再生する、請求項3に記載の製造システム。
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