JP2007269739A - 脂肪蓄積抑制剤およびこれを含有する飲食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全で簡便に日常的に継続して摂取することができ、顕著な脂肪蓄積抑制作用を有し、肥満の予防および改善に有効な脂肪蓄積抑制剤ならびに該脂肪蓄積抑制剤を含有する飲食品を提供する。
【解決手段】キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を含有する脂肪蓄積抑制剤、ならびにこの脂肪蓄積抑制剤を含む飲食品であり、キクラゲ類の脂溶性成分を有効成分として含有する。
【選択図】なし
【解決手段】キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を含有する脂肪蓄積抑制剤、ならびにこの脂肪蓄積抑制剤を含む飲食品であり、キクラゲ類の脂溶性成分を有効成分として含有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を含有する脂肪蓄積抑制剤に関する。詳細には、キクラゲ類から含水有機溶媒または有機溶媒を用いた抽出によって得られた脂溶性の成分を有効成分として含み、脂肪蓄積抑制作用を有する、肥満の予防および改善に好適な脂肪蓄積抑制剤、ならびにこの脂肪蓄積抑制剤を含有してなる飲食品に関する。
近年、食の欧米化、過剰量の食物摂取、運動不足等の原因による、肥満、脂肪肝、高脂血症の増加が社会問題となっている。従来、肥満、脂肪肝、高脂血症の予防や治療は、食事制限等の摂取カロリー低下、運動等の消費カロリー増加などの方法により行われてきた。しかしながら、摂取カロリーの低下や消費カロリーの増加を図るには、長期にわたって日常生活に負担や制限が課されることから、そのような予防や治療方法の継続には相当の困難が伴う。また医薬品により、肥満、脂肪肝、高脂血症の改善をしようとする場合には、通院や薬剤の投与管理が煩雑であるうえ、副作用の恐れがあり、また費用もかかることから、継続するには困難がある。
これに対して、これまでに様々な天然物の抽出物を有効成分とするダイエット剤や脂質代謝改善剤が提案されている。例えば、カテキン類を高濃度に含む茶の抽出物およびその濃縮液を用いたダイエット飲料(特許文献1参照)、ガルシニアから抽出したガルシニアエキスとコーヒーや茶から抽出したカフェインとを含有する脂肪代謝促進剤(特許文献2参照)が提案されている。しかしながら、これらの抽出物には独特の苦味や臭いがあり、有効な量を継続して摂取するのは困難である。
また、従来から食用に供され、その安全性が確認されている天然物の1つに、担子菌類のうちの異担子菌類(Heterobasidiae)に属するきのこであるキクラゲ類がある。このキクラゲ類については、例えば、低カロリーであることに注目し、シロキクラゲ目(Tremellales)またはキクラゲ目(Auriculariales)に属するきのこを添加したダイエット用飲食品が提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、これはキクラゲ類が水分を吸収して膨潤すると満腹感が得られ、食物摂取量が減少するというものであり、必要な栄養素の摂取が不十分になる恐れがあるうえ、キクラゲ類そのものを多量に摂取するのは困難である。
また、シロキクラゲ(Tremella fuciformis)の酵母状菌体が血清中のコレステロール低下作用を示すこと(特許文献4参照)、シロキクラゲ粉末の経口摂取により、ラットの血清中の中性脂肪濃度およびLDLコレステロール濃度が減少したこと(非特許文献1参照)が報告されている。しかしながら、これらはいずれも、シロキクラゲそのものの経口摂取に着目したにすぎない。
さらに、キクラゲ(Auricularia auricular-judae)の水溶性多糖成分が血清中のコレステロール値上昇抑制作用、肝臓コレステロール値低下作用を示すこと(非特許文献2参照)、また、金耳(Tremella aurantia)の熱水抽出物である酸性ヘテログリカンの経口摂取により、マウス血漿中の中性脂肪濃度、総コレステロール濃度および過酸化脂質濃度が減少することが報告されている(非特許文献3参照)。他にも、金耳(Tremella aurantia、Tremella mesenterica、Tremella encephola等)の水抽出物に含まれる多糖類の血糖降下作用が報告され、金耳の抽出液、濃縮液、乾燥物または乾燥粉砕物を有効成分とする血糖降下剤が提案されている(特許文献5参照)。しかしながら、これらはいずれも、
キクラゲ類に含まれる水溶性成分に着目したものであり、脂溶性成分の検討はなされていない。
キクラゲ類に含まれる水溶性成分に着目したものであり、脂溶性成分の検討はなされていない。
また、シロキクラゲ粉末ならびに金耳由来の酸性へテログリカンの経口摂取による中性脂肪濃度減少作用については、血清中あるいは血漿中のデータが示されているに過ぎず、脂肪細胞内の脂肪蓄積を抑制するかどうかは明らかでないため、高脂血症の改善は期待できても、肥満の予防や改善は期待できない。
特開2002−326932号公報
特開2001−258506号公報
特開平2−92251号公報
特開昭64−20070号公報
特開平9−67267号公報
Peter C.K. Cheung、"THE HYPOCHOLESTEROLEMIC EFFECT OF TWO EDIBLE MUSHROOMS: AURICULARIA AURICULA(TREE-EAR) AND TREMELLA FUCIFORMIS(WHITE JELLY-LEAF) IN HYPERCHOLESTEROLEMIC RATS"、Nutrition Research、1996、Vol.16、No.10、p.1721-1725
水野卓、川合正允 編、"キノコの化学・生化学"、学会出版センター、1992年、p.269−274
木方正、"異担子菌類に属するキノコの多糖の化学構造と生物活性について"、岐阜県保健環境研究所報 2003年 第11号 p.1−8
本発明は、安全で簡便に日常的に継続して摂取することができ、顕著な脂肪蓄積抑制作用を有し、肥満の予防および改善に有効な脂肪蓄積抑制剤ならびに該脂肪蓄積抑制剤を含有する飲食品を提供することを課題としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、キクラゲ類から含水有機溶媒または有機溶媒を用いた抽出によって得られた抽出物が、前駆脂肪細胞から脂肪細胞への分化を阻害することなく、脂肪細胞内の脂肪の蓄積を有効に抑制する作用を有することを見出した。そして、さらに検討を重ねた結果、キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物に含まれる脂溶性成分が、該脂肪蓄積抑制作用を示す主たる成分であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の事項に関する。
本発明に係る脂肪蓄積抑制剤は、キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を含有することを特徴としている。
本発明に係る脂肪蓄積抑制剤は、キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を含有することを特徴としている。
本発明では、前記キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物は、該キクラゲ類の脂溶性成分を有効成分として含み、該脂溶性成分は、酸性条件下または中性条件下で抽出される脂溶性成分であることがより好ましい。
さらに、前記脂溶性成分は、前記キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を、酢酸エチルと0.1mol/lの塩酸とで分配抽出したときに、酢酸エチル移行部として得られるものであることが好ましい。
なお、本発明の脂肪蓄積抑制剤は、前駆脂肪細胞から脂肪細胞への細胞分化抑制活性を有しない。
また、本発明に係る飲食品は、前記脂肪蓄積抑制剤を含有することを特徴としている。
また、本発明に係る飲食品は、前記脂肪蓄積抑制剤を含有することを特徴としている。
本発明の脂肪蓄積抑制剤およびこれを含む飲食品は、副作用の心配がなく安全性が高い上に、風味がよいことから、日常生活において、長期間継続して簡便に摂取することができ、摂取した場合には、体脂肪、具体的には脂肪細胞内に中性脂肪が新たに蓄積することを顕著に抑制するという優れた肥満予防および肥満改善作用が奏される。そのため、本発明の脂肪蓄積抑制剤およびこれを含む飲食品は、肥満症の予防および治療の他、体脂肪の減少、痩身、体脂肪の蓄積防止などにも有用である。
さらに、本発明の脂肪蓄積抑制剤およびこれを含む飲食品は、優れた脂肪蓄積抑制作用を有し、体脂肪の新たな蓄積を顕著に抑制するが、前駆脂肪細胞から脂肪細胞への分化を阻害しないため、分泌器官としての脂肪細胞の働きを損なうことがない。
以下、本発明の好適な実施形態について具体的に説明する。
<キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物>
キクラゲ類は、担子菌類のうちの異担子菌類(Heterobasidiae)のキクラゲ目(Auriculariales)、シロキクラゲ目(Tremellales)、アカキクラゲ目(Dacyomycetales)に属するきのこであり、従来より食用に供され、一般に広く知られている。該キクラゲ類は、世界中の温帯に広く分布し、ブナ、カエデ、ニワトコなどの枯れ木に密生して生えており、ビタミンD、鉄分、カルシウムが豊富である。また、該キクラゲ類は生食できる数少ないきのこであるが、一般に流通しているものは乾燥した状態であり、食す際は水や熱水で戻す必要がある。
<キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物>
キクラゲ類は、担子菌類のうちの異担子菌類(Heterobasidiae)のキクラゲ目(Auriculariales)、シロキクラゲ目(Tremellales)、アカキクラゲ目(Dacyomycetales)に属するきのこであり、従来より食用に供され、一般に広く知られている。該キクラゲ類は、世界中の温帯に広く分布し、ブナ、カエデ、ニワトコなどの枯れ木に密生して生えており、ビタミンD、鉄分、カルシウムが豊富である。また、該キクラゲ類は生食できる数少ないきのこであるが、一般に流通しているものは乾燥した状態であり、食す際は水や熱水で戻す必要がある。
このうち、本発明に用いられるキクラゲ類は、食用として知られるキクラゲ類であればどのようなものでもよく、特に種類を限定しない。例えば、キクラゲ目に属するキクラゲ(Auricularia auricular-judae:別名 クロキクラゲ)、アラゲキクラゲ(Auricularia
polytricha:別名 裏シロキクラゲ)、アミキクラゲ、ヒダキクラゲ(Auricularia mesenterica)、シロキクラゲ目に属するシロキクラゲ(Tremella huciformis)、ヒメキクラゲ(Exidia glanduosa)、金耳(Tremella aurantia、Tremella mesenterica、Tremella encephola)、アカキクラゲ目に属するアカキクラゲ(Dacryomyces aurantius)などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらは生あるいは乾燥物いずれの形態でもよく、そのまま抽出操作に供してもよいし、必要に応じて切断、粉砕して抽出操作に供することもできる。
polytricha:別名 裏シロキクラゲ)、アミキクラゲ、ヒダキクラゲ(Auricularia mesenterica)、シロキクラゲ目に属するシロキクラゲ(Tremella huciformis)、ヒメキクラゲ(Exidia glanduosa)、金耳(Tremella aurantia、Tremella mesenterica、Tremella encephola)、アカキクラゲ目に属するアカキクラゲ(Dacryomyces aurantius)などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらは生あるいは乾燥物いずれの形態でもよく、そのまま抽出操作に供してもよいし、必要に応じて切断、粉砕して抽出操作に供することもできる。
本発明に用いられるキクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物(以下、キクラゲ類溶媒抽出物ともいう。)は、上記の原料から任意の含水有機溶媒または有機溶媒を用いて抽出して得ることができ、抽出には公知の方法が使用できる。なお、有機溶媒を含まない水性溶液を用いて抽出されたキクラゲ類の抽出物では、脂溶性成分が抽出されないことから本発明の効果は期待できない。
以下、本発明に用いられるキクラゲ類溶媒抽出物の製造方法について詳細に説明する。
キクラゲ類溶媒抽出物を得るための抽出方法としては、含水有機溶媒または有機溶媒を用いる抽出方法であれば特に制限されないが、上記のキクラゲ類をそのまま、あるいは切断または粉砕したものを、含水有機溶媒または有機溶媒中に浸漬、攪拌あるいは還流などする方法、超臨界流体抽出法などの公知の方法を挙げることができる。
キクラゲ類溶媒抽出物を得るための抽出方法としては、含水有機溶媒または有機溶媒を用いる抽出方法であれば特に制限されないが、上記のキクラゲ類をそのまま、あるいは切断または粉砕したものを、含水有機溶媒または有機溶媒中に浸漬、攪拌あるいは還流などする方法、超臨界流体抽出法などの公知の方法を挙げることができる。
抽出に用いられる有機溶媒は、キクラゲ類から脂溶性成分を抽出できるものであれば種類を問わないが、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン等の多価アルコールなどの室温で液体であるアルコール類;ジエチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類;ヘキサン、クロロホルム等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いて抽出を行うことができる。上記の有機溶媒の中では、操作性や環境性の点から、室温で液体であるアルコール類、たとえば、炭素原子数1〜4の低級アルコールを用いるのが好ましく、残留溶媒による安全性の観点からはエタノールを用いるのがより好ましい。
グリコール、グリセリン等の多価アルコールなどの室温で液体であるアルコール類;ジエチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類;ヘキサン、クロロホルム等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いて抽出を行うことができる。上記の有機溶媒の中では、操作性や環境性の点から、室温で液体であるアルコール類、たとえば、炭素原子数1〜4の低級アルコールを用いるのが好ましく、残留溶媒による安全性の観点からはエタノールを用いるのがより好ましい。
また、これらの有機溶媒にさらに水性成分が含まれている含水有機溶媒を抽出に用いてもよい。
ただし、本発明の脂肪蓄積抑制剤の脂肪蓄積抑制作用を示す主たる成分は脂溶性の成分であるため、水性成分の含有量が高くなると抽出効率が低下する。したがって、脂溶性成分の抽出効率を高く保持する観点からは、上記含水有機溶媒中の水性成分の含有量は、通常80体積%以下、好ましくは65体積%以下、より好ましくは50体積%以下であるのが望ましい。
ただし、本発明の脂肪蓄積抑制剤の脂肪蓄積抑制作用を示す主たる成分は脂溶性の成分であるため、水性成分の含有量が高くなると抽出効率が低下する。したがって、脂溶性成分の抽出効率を高く保持する観点からは、上記含水有機溶媒中の水性成分の含有量は、通常80体積%以下、好ましくは65体積%以下、より好ましくは50体積%以下であるのが望ましい。
この場合、該水性成分としては、水、あるいは水溶性成分の水溶液などが挙げられ、上記有機溶媒と酸性水溶液、中性水溶液(または水)、あるいは塩基性水溶液とを混合することで、抽出条件をそれぞれ酸性条件、中性条件、または塩基性条件に調整することができるが、本発明の脂肪蓄積抑制剤の有効成分である脂溶性成分を効率よく抽出する点からは、抽出条件を酸性条件または中性条件に調整することが望ましい。
たとえば、酸性条件下で含水有機溶媒抽出を行う場合は、上記アルコール類:0.01〜0.1mol/L塩酸=1:1(体積比)混合液や、上記アルコール類:0.01〜0.1mol/L有機酸(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸などの1種または2種以上)水溶液=1:1(体積比)混合液などを含水有機溶媒として使用できる。
以上の中でも、安全性や抽出効率の点からは、50〜70体積%エタノール水溶液を用いて抽出を行うのが、とくに好ましい。
抽出操作は、上記キクラゲ類を生のままであるいは小片に切断したもの、乾燥したキクラゲ類を水や熱水を用いて戻したもの、または乾燥したキクラゲ類を破砕あるいは粉砕などの処理により粉末化したものなどと、上述した含水有機溶媒または有機溶媒を用いて行うことができる。具体的な抽出方法としては、このキクラゲ類を、常圧あるいは加圧下で室温あるいは加温した含水有機溶媒または有機溶媒中に加え、浸漬や攪拌しながら抽出する方法、含水有機溶媒または有機溶媒中で還流しながら抽出する方法などが挙げられる。その際、抽出温度は5℃から含水有機溶媒また有機溶媒の沸点以下の温度とするのが適切であり、抽出時間は使用する有機溶媒の種類や抽出条件、含水有機溶媒の場合にはさらに水性成分含有量によっても異なるが、30分〜72時間程度とするのが適切である。還流操作により抽出を行う場合は、キクラゲ類溶媒抽出物が変性や熱分解を起こさないように低沸点の有機溶媒を用いるのが好ましい。
抽出操作は、上記キクラゲ類を生のままであるいは小片に切断したもの、乾燥したキクラゲ類を水や熱水を用いて戻したもの、または乾燥したキクラゲ類を破砕あるいは粉砕などの処理により粉末化したものなどと、上述した含水有機溶媒または有機溶媒を用いて行うことができる。具体的な抽出方法としては、このキクラゲ類を、常圧あるいは加圧下で室温あるいは加温した含水有機溶媒または有機溶媒中に加え、浸漬や攪拌しながら抽出する方法、含水有機溶媒または有機溶媒中で還流しながら抽出する方法などが挙げられる。その際、抽出温度は5℃から含水有機溶媒また有機溶媒の沸点以下の温度とするのが適切であり、抽出時間は使用する有機溶媒の種類や抽出条件、含水有機溶媒の場合にはさらに水性成分含有量によっても異なるが、30分〜72時間程度とするのが適切である。還流操作により抽出を行う場合は、キクラゲ類溶媒抽出物が変性や熱分解を起こさないように低沸点の有機溶媒を用いるのが好ましい。
また、二酸化炭素などを用いる超臨界流体抽出法により抽出することもできる。
ついで、抽出液および残渣を含む混合物を、必要に応じて濾過あるいは遠心分離などに供し、残渣である固形成分を除去して抽出液を得る。なお、除去した固形成分を再度、含水有機溶媒または有機溶媒を用いる抽出操作に供することもでき、さらにこの操作を何回か繰り返してもよい。
ついで、抽出液および残渣を含む混合物を、必要に応じて濾過あるいは遠心分離などに供し、残渣である固形成分を除去して抽出液を得る。なお、除去した固形成分を再度、含水有機溶媒または有機溶媒を用いる抽出操作に供することもでき、さらにこの操作を何回か繰り返してもよい。
このようにして得られた抽出液をそのままキクラゲ類溶媒抽出物として用いてもよく、さらに必要に応じて、濃縮あるいは凍結乾燥やスプレードライなどの方法により、乾燥、粉末化して、キクラゲ類溶媒抽出物として使用してもよい。
具体的な乾燥方法としては、キクラゲ類溶媒抽出物が変性や熱分解を起こさない条件下で行いうる方法あれば、どのような方法でもよく、例えば、濾過、遠心分離、遠心濾過、スプレードライ、スプレークール、ドラムドライ、真空乾燥、凍結乾燥等のいずれかの方法を単独でまたは組み合わせて採用できる。
得られたキクラゲ類溶媒抽出物は、脂肪細胞がその内部に脂肪を蓄積するのを抑制する作用を有するが、前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化を阻害しない。
該キクラゲ類溶媒抽出物は、キクラゲ類の脂溶性成分を含んでおり、この脂溶性成分が、該脂肪蓄積抑制作用を示す有効成分であると考えられる。なお、キクラゲ類に含まれる水溶性成分に着目した従来の研究では、脂溶性成分は脱脂などにより排除されており、検討対象とされていない。
該キクラゲ類溶媒抽出物は、キクラゲ類の脂溶性成分を含んでおり、この脂溶性成分が、該脂肪蓄積抑制作用を示す有効成分であると考えられる。なお、キクラゲ類に含まれる水溶性成分に着目した従来の研究では、脂溶性成分は脱脂などにより排除されており、検討対象とされていない。
該脂溶性成分は、酸性条件下または中性条件下で効率よく抽出される脂溶性成分であり、キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を、酢酸エチルと0.1mol/lの塩酸とで分配抽出したときには、酢酸エチル移行部として得られる。
なお、上記キクラゲ類溶媒抽出物は、食経験のあるキクラゲ類を原料としており、安全性が高く、風味もよいことから、そのまま単独でも摂取することが可能であり、後述する脂肪蓄積抑制剤として長期間の継続的摂取が容易である。
<脂肪蓄積抑制剤>
本発明の脂肪蓄積抑制剤は、上記キクラゲ類溶媒抽出物を含有する。
上述したように、該キクラゲ類溶媒抽出物、とくにそのなかに含まれている脂溶性成分は、脂肪蓄積抑制作用を有するため、これを単独で脂肪蓄積抑制剤として、あるいは他の成分と共に含有する脂肪蓄積抑制剤として、継続的に摂取すると、肥満や脂肪肝などの体脂肪が蓄積される疾患の予防および改善が期待される。
本発明の脂肪蓄積抑制剤は、上記キクラゲ類溶媒抽出物を含有する。
上述したように、該キクラゲ類溶媒抽出物、とくにそのなかに含まれている脂溶性成分は、脂肪蓄積抑制作用を有するため、これを単独で脂肪蓄積抑制剤として、あるいは他の成分と共に含有する脂肪蓄積抑制剤として、継続的に摂取すると、肥満や脂肪肝などの体脂肪が蓄積される疾患の予防および改善が期待される。
具体的には、本発明の脂肪蓄積抑制剤は、通常の場合、上記キクラゲ類溶媒抽出物の乾燥質量として、成人1日当たり0.0001〜5gの範囲、好ましくは成人1日当たり0.001〜0.1gの範囲で摂取されるが、該キクラゲ類溶媒抽出物は安全性の高いものであるため、その摂取量をさらに増やすこともできる。1日当たりの摂取量は、1回で摂取してもよいが、数回に分けて摂取してもよい。
その際、キクラゲ類溶媒抽出物をそのまま単独で脂肪蓄積抑制剤として摂取してもよいが、本発明の効果を阻害しない限り、上記キクラゲ類溶媒抽出物に、後述する添加剤、他の公知の脂肪蓄積抑制物質、脂肪分解促進物質、脂肪代謝改善物質等を単独または複数組み合わせて配合して得られた組成物を脂肪蓄積抑制剤として摂取してもよい。
本発明の脂肪蓄積抑制剤の剤型としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、ドライシロップ剤、液剤、懸濁剤、吸入剤などの経口剤;坐剤などの経腸製剤;軟膏、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤などの皮膚外用剤;注射剤などが挙げられる。これらのうちでは、経口剤が好ましい。
このような剤型の脂肪蓄積抑制剤は、上述した成分に、慣用される賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、界面活性剤、アルコール、水、水溶性高分子、甘味料、矯味剤、酸味料等の添加剤を剤型に応じて配合し、常法に従って製造することができる。なお、液剤、懸濁剤等の液体製剤は、服用直前に水または他の適当な媒体に溶解または懸濁する形であってもよく、また錠剤、顆粒剤の場合には周知の方法でその表面をコーティングしてもよい。
本発明の脂肪蓄積抑制剤が、上記添加剤や他の脂肪蓄積抑制物質、脂肪分解促進物質、脂肪代謝改善物質などを含む場合、脂肪蓄積抑制剤中のキクラゲ類溶媒抽出物の含有量は、その剤型により異なるが、キクラゲ類溶媒抽出物の乾燥質量として、通常は、0.00001〜99質量%、好ましくは0.001〜80質量%の範囲であり、上述した、成人1日当たりのキクラゲ類溶媒抽出物(乾燥質量)の摂取量を摂取できるよう、1日当たりの投与量が管理できる形にするのが望ましい。
本発明の脂肪蓄積抑制剤は、脂肪細胞内に脂肪が蓄積されるのを抑制し、優れた肥満予防作用、肥満改善作用を奏する上に、安全性が高く副作用の心配がない。また、風味がよく簡便に摂取可能で長期間の継続的摂取が容易である。そのため、本発明の脂肪蓄積抑制剤は、肥満予防剤、肥満改善剤としても使用できる。さらに、本発明の脂肪蓄積抑制剤を、上述した摂取量を管理できる形態で摂取することにより、該脂肪蓄積抑制剤を用いる、肥満の予防方法が提供される。
<脂肪蓄積抑制剤を含有する飲食品>
上述したように、該キクラゲ類溶媒抽出物は、脂肪蓄積抑制作用を有する上、食経験のあるキクラゲ類を原料としており、安全性が高く、風味もよい。さらに、様々な飲食品に添加しても飲食品自体の風味を阻害しないため、種々の飲食品に添加して継続的に摂取することができ、肥満や脂肪肝などの体脂肪が蓄積される疾患の予防および改善が期待される。
上述したように、該キクラゲ類溶媒抽出物は、脂肪蓄積抑制作用を有する上、食経験のあるキクラゲ類を原料としており、安全性が高く、風味もよい。さらに、様々な飲食品に添加しても飲食品自体の風味を阻害しないため、種々の飲食品に添加して継続的に摂取することができ、肥満や脂肪肝などの体脂肪が蓄積される疾患の予防および改善が期待される。
本発明の飲食品は、上述したキクラゲ類溶媒抽出物を含む脂肪蓄積抑制剤を含有する。本発明の脂肪蓄積抑制剤を含有する飲食品としては、肥満予防作用により健康増進を図る健康食品、機能性食品、特定保健用食品等の他、上記脂肪蓄積抑制剤を配合できる、全ての飲食品が挙げられる。
具体的には、経管経腸栄養剤などの流動食、錠剤、錠菓、チュアブル錠、粉剤、カプセル剤、顆粒剤、ドリンク剤などの健康食品または栄養補助食品;緑茶、ウーロン茶や紅茶などの茶飲料、清涼飲料、ゼリー飲料、スポーツ飲料、乳飲料、炭酸飲料、果汁飲料、乳酸菌飲料、発酵乳飲料、粉末飲料、ココア飲料、精製水などの飲料;バター、ジャム、ふりかけ、マーガリンなどのスプレッド類;マヨネーズ、ショートニング、カスタードクリーム、ドレッシング類、パン類、米飯類、麺類、パスタ、味噌汁、豆腐、牛乳、ヨーグルト、スープまたはソース類、菓子(たとえばビスケットやクッキー類、チョコレート、キャンディ、ケーキ、アイスクリーム、チューインガム、タブレット)などが挙げられる。
本発明の飲食品は、上記脂肪蓄積抑制剤のほかに、その飲食品の製造に用いられる他の飲食品素材、各種栄養素、各種ビタミン、ミネラル、食物繊維、種々の添加剤(たとえば呈味成分、甘味料、有機酸等の酸味料、安定剤、フレーバー)などを配合して、常法に従って製造することができる。
本発明の飲食品において、キクラゲ類溶媒抽出物の含有量は、飲食品の形態により異なるが、キクラゲ類溶媒抽出物の乾燥質量として、通常は0.00001〜90質量%、好ましくは0.001〜70質量%の範囲であり、脂肪蓄積抑制剤の摂取量として上述した、成人1日当たりのキクラゲ類溶媒抽出物(乾燥質量)の摂取量を飲食できるよう、1日当たりの摂取量が管理できる形にするのが好ましい。
本発明の飲食品に含まれる脂肪蓄積抑制剤は、上述したとおり、脂肪細胞内に脂肪が蓄積するのを抑制し、優れた肥満予防作用、肥満改善作用を奏する上に、安全性が高く副作用の心配がない。また、風味がよく、様々な飲食品に添加してもその飲食品の風味を阻害しないため、得られる飲食品は長期間の継続的摂取が容易であり、優れた肥満予防作用、
肥満改善作用が期待される。なお、本発明の飲食品を、脂肪蓄積抑制剤の摂取量として上述した、成人1日当たりのキクラゲ類溶媒抽出物(乾燥質量)の摂取量を管理できる形態で飲食することにより、該飲食品を用いる、肥満の予防方法が提供される。
肥満改善作用が期待される。なお、本発明の飲食品を、脂肪蓄積抑制剤の摂取量として上述した、成人1日当たりのキクラゲ類溶媒抽出物(乾燥質量)の摂取量を管理できる形態で飲食することにより、該飲食品を用いる、肥満の予防方法が提供される。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[製造例1]
反応釜にクロキクラゲ100g、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、85℃で1時間還流した。その後、200メッシュの篩により固液分離し、固形成分は反応釜内に移し、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、再度85℃で1時間還流した。ついで、200メッシュの篩により固液分離し、得られた抽出液を先の抽出液と合一した。
反応釜にクロキクラゲ100g、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、85℃で1時間還流した。その後、200メッシュの篩により固液分離し、固形成分は反応釜内に移し、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、再度85℃で1時間還流した。ついで、200メッシュの篩により固液分離し、得られた抽出液を先の抽出液と合一した。
合一して得られた抽出液を、減圧下で水分を除去した後、凍結乾燥し、さらにこれをミキサーで粉砕して、固形の形態のクロキクラゲ溶媒抽出物9.58gを得た。
この固形のクロキクラゲ溶媒抽出物は、わずかに甘味のある風味の良い粉末であり、これを水性媒体に添加すると、容易に分散し均一な液体が得られた。
この固形のクロキクラゲ溶媒抽出物は、わずかに甘味のある風味の良い粉末であり、これを水性媒体に添加すると、容易に分散し均一な液体が得られた。
[製造例2]
反応釜に裏シロキクラゲ100g、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、85℃で1時間還流した。なお、裏シロキクラゲは大きいため、製造例1のクロキクラゲと同程度の大きさまでカットして抽出操作に供した。その後、200メッシュの篩により固液分離し、固形成分は反応釜に移し、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、再度85℃で1時間還流した。ついで、200メッシュの篩により固液分離し、得られた抽出液を先の抽出液と合一した。
反応釜に裏シロキクラゲ100g、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、85℃で1時間還流した。なお、裏シロキクラゲは大きいため、製造例1のクロキクラゲと同程度の大きさまでカットして抽出操作に供した。その後、200メッシュの篩により固液分離し、固形成分は反応釜に移し、50体積%エタノール水溶液4Lを仕込み、再度85℃で1時間還流した。ついで、200メッシュの篩により固液分離し、得られた抽出液を先の抽出液と合一した。
合一して得られた抽出液を、減圧下で水分を除去した後、凍結乾燥し、さらにこれをミキサーで粉砕して、固形の形態の裏シロキクラゲ溶媒抽出物3.80gを得た。
この固形の裏シロキクラゲ溶媒抽出物は、わずかに甘味のある風味の良い粉末であり、これを水性媒体に添加すると、容易に分散し均一な液体が得られた。
この固形の裏シロキクラゲ溶媒抽出物は、わずかに甘味のある風味の良い粉末であり、これを水性媒体に添加すると、容易に分散し均一な液体が得られた。
[製造例3]
反応釜にクロキクラゲ7,030g、50体積%エタノール水溶液650Lを仕込み、85℃で1時間還流した。その後、200メッシュの篩により固液分離し、固形成分は反応釜に移し、50体積%エタノール水溶液500Lを仕込み、再度85℃で1時間還流した。ついで、200メッシュの篩により固液分離し、得られた抽出液を先の抽出液と合一した。
反応釜にクロキクラゲ7,030g、50体積%エタノール水溶液650Lを仕込み、85℃で1時間還流した。その後、200メッシュの篩により固液分離し、固形成分は反応釜に移し、50体積%エタノール水溶液500Lを仕込み、再度85℃で1時間還流した。ついで、200メッシュの篩により固液分離し、得られた抽出液を先の抽出液と合一した。
合一して得られた抽出液を、減圧下で水分を除去した後、凍結乾燥し、固形の形態のクロキクラゲ溶媒抽出物770gを得た。
この固形のクロキクラゲ溶媒抽出物は、わずかに甘味のある風味の良い粉末であり、これを水性媒体に添加すると、容易に分散し均一な液体が得られた。
この固形のクロキクラゲ溶媒抽出物は、わずかに甘味のある風味の良い粉末であり、これを水性媒体に添加すると、容易に分散し均一な液体が得られた。
[製造例4]
製造例3で得られた固形のクロキクラゲ溶媒抽出物0.1gを試験管に入れ、これに0.1mol/Lの塩酸5mLを加え、ついで、酢酸エチル5mLを加えた。試験管を試験管ミキサーで1分間振とう後、遠心分離(3,000rpm、10分間)した。
製造例3で得られた固形のクロキクラゲ溶媒抽出物0.1gを試験管に入れ、これに0.1mol/Lの塩酸5mLを加え、ついで、酢酸エチル5mLを加えた。試験管を試験管ミキサーで1分間振とう後、遠心分離(3,000rpm、10分間)した。
その後、脂溶性成分を含む上層(酢酸エチル層)を別の試験管に移し、これに蒸留水5
mLを加え、試験管ミキサーで1分間振とうした。ついで、上層(酢酸エチル層)を別の試験管に移し、これを濃縮乾固して脂溶性区分を得た。
mLを加え、試験管ミキサーで1分間振とうした。ついで、上層(酢酸エチル層)を別の試験管に移し、これを濃縮乾固して脂溶性区分を得た。
製造例3で得られた固形のクロキクラゲ溶媒抽出物中、脂溶性成分は14.2質量%であった。
[比較例1]
クロキクラゲ乾燥品を、ミキサーを用いて粉砕した。ついで、このクロキクラゲ粉砕物38.1gにアセトン150mLを添加し、15分間攪拌して洗浄した。その後、アセトンを濾去し、残渣33gを得た。
[比較例1]
クロキクラゲ乾燥品を、ミキサーを用いて粉砕した。ついで、このクロキクラゲ粉砕物38.1gにアセトン150mLを添加し、15分間攪拌して洗浄した。その後、アセトンを濾去し、残渣33gを得た。
この残渣に蒸留水100mLを添加し、室温にて2時間攪拌した後、遠心分離(10,000g、15分間)し、上清を得た。得られた上清を凍結乾燥し、固形の形態のクロキクラゲ水抽出物0.64gを得た。
[比較例2]
比較例1で得られた固形のクロキクラゲ水抽出物0.1gを試験管に入れ、これに0.1mol/Lの塩酸5mLを加え、次いで、酢酸エチル5mLを加えた。試験管を試験管ミキサーで1分間振とう後、遠心分離(3,000rpm、10分間)した。
比較例1で得られた固形のクロキクラゲ水抽出物0.1gを試験管に入れ、これに0.1mol/Lの塩酸5mLを加え、次いで、酢酸エチル5mLを加えた。試験管を試験管ミキサーで1分間振とう後、遠心分離(3,000rpm、10分間)した。
その後、脂溶性成分を含む上層(酢酸エチル層)を別の試験管に移し、これに蒸留水5mLを加え、試験管ミキサーで1分間振とうした。ついで、上層(酢酸エチル層)を別の試験管に移し、これを濃縮乾固して脂溶性区分を得た。
比較例1で得られた固形のクロキクラゲ水抽出物中、脂溶性成分は0.6質量%であった。
[試験例1]
細胞分化抑制活性確認試験
(1)脂肪細胞への分化・培養
3T3−L1細胞(マウス、繊維芽様細胞)を、24ウェルプレートに播種し、分化誘導培地(0.5mM 1−メチル−3−イソブチルキサンチン、0.25μM デキサメタゾン、10μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)で2日間培養し、脂肪細胞に分化誘導した。その後、成熟促進培地(5μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)に変えて7日間培養した。
[試験例1]
細胞分化抑制活性確認試験
(1)脂肪細胞への分化・培養
3T3−L1細胞(マウス、繊維芽様細胞)を、24ウェルプレートに播種し、分化誘導培地(0.5mM 1−メチル−3−イソブチルキサンチン、0.25μM デキサメタゾン、10μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)で2日間培養し、脂肪細胞に分化誘導した。その後、成熟促進培地(5μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)に変えて7日間培養した。
この際、上記分化誘導培地および成熟促進培地に、製造例1で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物を5、50、500μg/mLとなるように添加し、培養終了後、細胞分化マーカーであるGPDH(グリセロール−3−リン酸脱水素酵素)活性の測定を、GPDH測定キット(株式会社ホクドー)を用いて行った。対照群として、キクラゲ類の抽出物を添加しない培地で培養したものを使用した。
(2)GPDH活性の測定
培養終了後、ウェルをPBS(−)で2回洗浄し、その後、酵素抽出液を0.5mL加え、ピペッティングにより、細胞をウェル底から剥がした。
培養終了後、ウェルをPBS(−)で2回洗浄し、その後、酵素抽出液を0.5mL加え、ピペッティングにより、細胞をウェル底から剥がした。
ついで、剥がした細胞をサンプリングチューブに酵素抽出液ごと入れ、このサンプリングチューブを液体窒素に約10分間浸し、内容物を凍結させた。その後、このサンプリングチューブを37℃に設定したウォーターバスに浸し、内容物を融解させた。この凍結融解を計3回繰り返して行い、細胞を破砕させ、得られた破砕液を12,800G、4℃で、5分間、遠心分離し、上清を回収した。回収した上清を検体として用いた。
反応基質溶液200μLを96ウェルプレートに入れ、25℃で約5分間加温した。ついで、この96ウェルプレートに上記検体200μLを入れ、よく撹拌した後、340nmでの吸光度の減少を経時的に(1分置きに10分間)測定し、得られた測定値を平均して、1分間当たりの吸光度の変化量(ΔO.D.(340nm)/分)を求めた。
求めた吸光度の変化量を、下記式に当てはめGPDH活性を決定した。
GPDH活性(U/mL)=ΔO.D.(340nm)/分×0.482
その結果を、対照群のGPDH活性を100%としたときの相対値で表1に示す。
GPDH活性(U/mL)=ΔO.D.(340nm)/分×0.482
その結果を、対照群のGPDH活性を100%としたときの相対値で表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の脂肪蓄積抑制剤の一態様であるクロキクラゲ溶媒抽出物を添加した培地で培養した3T3−L1細胞は、対照群とほぼ同じGPDH活性を示した。したがって、本発明の脂肪蓄積抑制剤は、前駆脂肪細胞から脂肪細胞への細胞分化抑制活性を有しないことが明らかとなった。
[試験例2]
脂肪蓄積抑制作用確認試験
(1)脂肪細胞への分化・培養
3T3−L1細胞を、24ウェルプレートに播種し、分化誘導培地(0.5mM 1−メチル−3−イソブチルキサンチン、0.25μM デキサメタゾン、10μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)で2日間培養し、脂肪細胞に分化誘導した。その後、成熟促進培地(5μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)に変えて7日間培養した。
脂肪蓄積抑制作用確認試験
(1)脂肪細胞への分化・培養
3T3−L1細胞を、24ウェルプレートに播種し、分化誘導培地(0.5mM 1−メチル−3−イソブチルキサンチン、0.25μM デキサメタゾン、10μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)で2日間培養し、脂肪細胞に分化誘導した。その後、成熟促進培地(5μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)に変えて7日間培養した。
この際、上記分化誘導培地および成熟促進培地に、製造例1で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物を5、50、500μg/mLとなるように添加し、培養終了後、細胞中に蓄積されている脂肪量の測定を行った。対照群として、キクラゲ類の抽出物を添加しない培地で培養したものを使用した。
(2)脂肪量測定用試薬の調製
脂肪細胞の蓄積脂肪量は、オイルレッドO染色液で細胞内の脂肪滴を染色し、その染色液を吸光度測定することにより測定した。
脂肪細胞の蓄積脂肪量は、オイルレッドO染色液で細胞内の脂肪滴を染色し、その染色液を吸光度測定することにより測定した。
オイルレッドO染色液原液は、オイルレッドO染色液粉末0.5gを2−プロパノール100mLに溶解し、3,000rpmで5分間程度遠心分離し、上清を0.5〜1.0μmのシリンジフィルターでろ過し、調製した。オイルレッドO染色液は、測定時にこの
原液6mLに水4mLを加え、1時間静置後、0.5〜1.0μmのシリンジフィルターで濾過して使用した。
原液6mLに水4mLを加え、1時間静置後、0.5〜1.0μmのシリンジフィルターで濾過して使用した。
(3)脂肪量の測定
上記(1)の培養終了後、培養液を除去し、10体積%ホルマリン溶液500μLを添加して、4℃、1時間で細胞をウェル上に固定した。ホルマリン除去後、蒸留水で洗浄し、オイルレッドO染色液300μLをウェルに添加し、室温で15分間静置して細胞内の脂肪を染色した。染色液除去後、蒸留水で細胞を洗浄した。ついで、500μLの2−プロパノールをウェルに添加して細胞から色素を抽出し、抽出液の540nmでの吸光度をプレートリーダーで測定した。
上記(1)の培養終了後、培養液を除去し、10体積%ホルマリン溶液500μLを添加して、4℃、1時間で細胞をウェル上に固定した。ホルマリン除去後、蒸留水で洗浄し、オイルレッドO染色液300μLをウェルに添加し、室温で15分間静置して細胞内の脂肪を染色した。染色液除去後、蒸留水で細胞を洗浄した。ついで、500μLの2−プロパノールをウェルに添加して細胞から色素を抽出し、抽出液の540nmでの吸光度をプレートリーダーで測定した。
その結果を、対照群の吸光度を100%としたときの相対値で表2に示す。
表2から明らかなように、本発明の脂肪蓄積抑制剤の一態様であるクロキクラゲ溶媒抽出物を添加した培地で培養した脂肪細胞は、対照群に比べて5μg/mLで95%、50μg/mLで92%、500μg/mLで77%しか脂肪蓄積しなかった。したがって、本発明の脂肪蓄積抑制剤が脂肪蓄積抑制作用を示すことが明らかとなった。
[試験例3]
脂肪蓄積抑制作用確認試験2
(1)脂肪細胞への分化・培養
3T3−L1細胞を、96ウェルプレートに播種し、3日培養した。分化誘導培地(0.5mM 1−メチル−3−イソブチルキサンチン、0.25μM デキサメタゾン、10μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)で2日間培養し、脂肪細胞に分化誘導した。その後、成熟促進培地(5μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)に変えて5日間培養した。
脂肪蓄積抑制作用確認試験2
(1)脂肪細胞への分化・培養
3T3−L1細胞を、96ウェルプレートに播種し、3日培養した。分化誘導培地(0.5mM 1−メチル−3−イソブチルキサンチン、0.25μM デキサメタゾン、10μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)で2日間培養し、脂肪細胞に分化誘導した。その後、成熟促進培地(5μg/mL インスリンを含む10%FCS添加DMEM培地)に変えて5日間培養した。
この際、上記分化誘導培地および成熟促進培地に、製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物および比較例1で得られたクロキクラゲ水抽出物をそれぞれ別に、100、500μg/mLとなるように添加し、培養終了後、細胞中に蓄積されている脂肪量の測定を行った。対照群として、キクラゲ類の抽出物を添加しない培地で培養したものを使用した。
(2)脂肪量の測定
上記(1)の培養終了後、培地を除去し、細胞をダルベッコのリン酸緩衝液 50μL
で3回洗浄した。ついで、2−プロパノール100μLづつをwellに添加し、20分間攪拌することにより、細胞内脂質を2−プロパノールで抽出した。得られた抽出液の中性脂肪量を市販キット(トリグリセライドE−テストワコー;和光純薬)を用いて定量した。
上記(1)の培養終了後、培地を除去し、細胞をダルベッコのリン酸緩衝液 50μL
で3回洗浄した。ついで、2−プロパノール100μLづつをwellに添加し、20分間攪拌することにより、細胞内脂質を2−プロパノールで抽出した。得られた抽出液の中性脂肪量を市販キット(トリグリセライドE−テストワコー;和光純薬)を用いて定量した。
脂肪蓄積抑制活性は、対照群の中性脂肪量を100%としたときの相対値で表した。
その結果を表3に示す。
その結果を表3に示す。
表3から明らかなように、本発明の脂肪蓄積抑制剤の一態様であるクロキクラゲ溶媒抽出物を添加した培地で培養した脂肪細胞は、対照群に比べて100μg/mLで45.4%、500μg/mLで32.9%の脂肪蓄積量であった。一方、比較例1のクロキクラゲ水抽出物を添加した培地で培養した脂肪細胞では、脂肪蓄積量は製造例3のものに比べて多く、クロキクラゲ溶媒抽出物を含有する本発明の脂肪蓄積抑制剤が顕著な脂肪蓄積抑制作用を示すことが明らかとなった。
[試験例4]
脂肪蓄積抑制作用確認試験3
製造例4および比較例2のそれぞれの脂溶性区分を50μLのジメチルスルホキシドに溶解して溶液を得た。この溶液25μLを別の試験管に移し、これに25μLのジメチルスルホキシドを加えた。これらを試験液として、試験例3と同様の方法で脂肪蓄積抑制作用を測定した。なお、試験液は、それぞれ製造例3のクロキクラゲ溶媒抽出物換算、比較例1のクロキクラゲ水抽出物換算で100、200μg/mLとなるように分化誘導培地および成熟促進培地に添加した。
脂肪蓄積抑制作用確認試験3
製造例4および比較例2のそれぞれの脂溶性区分を50μLのジメチルスルホキシドに溶解して溶液を得た。この溶液25μLを別の試験管に移し、これに25μLのジメチルスルホキシドを加えた。これらを試験液として、試験例3と同様の方法で脂肪蓄積抑制作用を測定した。なお、試験液は、それぞれ製造例3のクロキクラゲ溶媒抽出物換算、比較例1のクロキクラゲ水抽出物換算で100、200μg/mLとなるように分化誘導培地および成熟促進培地に添加した。
脂肪蓄積抑制活性は、対照群の中性脂肪量を100%としたときの相対値で表した。
その結果を表4に示す。
その結果を表4に示す。
表4から明らかなように、製造例3のクロキクラゲ溶媒抽出物から得られた、製造例4の脂溶性区分(酸性条件下で抽出された脂溶性成分)を添加した培地で培養した脂肪細胞は、対照群に比べて100μg/mLで87%の脂肪蓄積量であり、200μg/mLでは脂肪蓄積量は測定限界以下しか蓄積しなかった。一方、比較例1のクロキクラゲ水抽出物から得られた、比較例2の脂溶性区分(酸性条件下で抽出された脂溶性成分)には脂肪蓄積抑制活性はなく、キクラゲ類の水抽出物は、本発明の脂肪蓄積抑制剤に含まれる、キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物とは異なるものであること、さらに、キクラゲ類を水で抽出しても、脂肪蓄積抑制作用を示す脂溶性成分は抽出されないことが分かった。
[実施例1]
錠剤の製造
製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物2g、結晶セルロース(旭化成)92gおよびポリビニルピロリドン(BASF)5gを混合し、これにエタノール30mLを添加して、湿式法により常法にしたがって顆粒を製造した。この顆粒を乾燥した後、ステアリン酸マグネシウム1.2gを加えて打錠用顆粒末とし、打錠機を用いて打錠し、1錠が1gの錠剤100個を製造した。
錠剤の製造
製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物2g、結晶セルロース(旭化成)92gおよびポリビニルピロリドン(BASF)5gを混合し、これにエタノール30mLを添加して、湿式法により常法にしたがって顆粒を製造した。この顆粒を乾燥した後、ステアリン酸マグネシウム1.2gを加えて打錠用顆粒末とし、打錠機を用いて打錠し、1錠が1gの錠剤100個を製造した。
[実施例2]
顆粒剤の製造
製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物8g、乳糖(DMV)192gおよび結晶セルロース(旭化成)40gを混合し、これにエタノール130mLを練合機に添加し、通常の方法により5分間練合した。練合終了後、10メッシュで篩過し、乾燥機中にて50℃で乾燥した。乾燥後、整粒し、顆粒剤240gを得た。
顆粒剤の製造
製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物8g、乳糖(DMV)192gおよび結晶セルロース(旭化成)40gを混合し、これにエタノール130mLを練合機に添加し、通常の方法により5分間練合した。練合終了後、10メッシュで篩過し、乾燥機中にて50℃で乾燥した。乾燥後、整粒し、顆粒剤240gを得た。
[実施例3]
シロップ剤の製造
精製水400gを煮沸し、これをかき混ぜながら、白糖750gおよび製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物1gを加えて溶解し、熱時に布ごしし、これに精製水を加えて全量を1,000mLとしてシロップ剤を製造した。
シロップ剤の製造
精製水400gを煮沸し、これをかき混ぜながら、白糖750gおよび製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物1gを加えて溶解し、熱時に布ごしし、これに精製水を加えて全量を1,000mLとしてシロップ剤を製造した。
[実施例4]
流動食の製造
約65℃の純水700gにカゼインナトリウム(DMV)40g、マルトデキストリン(三和デンプン)160gおよび製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.2gを添加して溶解させ、ついでビタミンミックスおよび微量ミネラルの各成分混合液を添加した。得られた混合液をホモミキサーに投入し、約8,000rpmにて15分間粗乳化した。得られた乳化液を約20℃に冷却し、香料を添加後、最終メスアップを行った。この液をパウチへ230g充填後、窒素置換を行いながらパウチを密封し、121℃で15分間殺菌を行って流動食を得た。
流動食の製造
約65℃の純水700gにカゼインナトリウム(DMV)40g、マルトデキストリン(三和デンプン)160gおよび製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.2gを添加して溶解させ、ついでビタミンミックスおよび微量ミネラルの各成分混合液を添加した。得られた混合液をホモミキサーに投入し、約8,000rpmにて15分間粗乳化した。得られた乳化液を約20℃に冷却し、香料を添加後、最終メスアップを行った。この液をパウチへ230g充填後、窒素置換を行いながらパウチを密封し、121℃で15分間殺菌を行って流動食を得た。
[実施例5]
パンの製造
小麦粉(強力粉)160gとドライイースト2gを混ぜた。これとは別に、製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.5g、砂糖25g、食塩3g、脱脂粉乳6gを温湯70gに溶かし、鶏卵1個を添加してよく混ぜた。これを上記の小麦粉とドライイーストの混合物に加え、よく手でこねた後、バター約40gを加えてよくこね、20個のロールパン生地を作った。次いで、これらのパン生地を発酵させた後、表面に溶き卵を塗り、オーブンにて180℃で約15分焼き、ロールパンを作成した。外観、味、食感ともに良好であった。
パンの製造
小麦粉(強力粉)160gとドライイースト2gを混ぜた。これとは別に、製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.5g、砂糖25g、食塩3g、脱脂粉乳6gを温湯70gに溶かし、鶏卵1個を添加してよく混ぜた。これを上記の小麦粉とドライイーストの混合物に加え、よく手でこねた後、バター約40gを加えてよくこね、20個のロールパン生地を作った。次いで、これらのパン生地を発酵させた後、表面に溶き卵を塗り、オーブンにて180℃で約15分焼き、ロールパンを作成した。外観、味、食感ともに良好であった。
[実施例6]
レトルトご飯の製造
お米2合を用いて一般的な水量に対し、製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.1gを加えて炊飯し、これを慣用の方法に従ってレトルト用パックに充填した後、窒素置換を行いながら密封し、121℃で15分間殺菌を行ってレトルトご飯を得た。得られたレトルトご飯の米飯は、外観、味、食感ともに良好であった。
レトルトご飯の製造
お米2合を用いて一般的な水量に対し、製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.1gを加えて炊飯し、これを慣用の方法に従ってレトルト用パックに充填した後、窒素置換を行いながら密封し、121℃で15分間殺菌を行ってレトルトご飯を得た。得られたレトルトご飯の米飯は、外観、味、食感ともに良好であった。
[実施例7]
パスタ用ソースの製造
パスタ用のミートソース一人前(150g)を鍋に入れ、これに製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.02gを加えて加温した。このソースをパウチへ充填した後、窒素置換を行いながらパウチを密封し、121℃で15分間殺菌を行って、パスタ用ミートソースを得た。
パスタ用ソースの製造
パスタ用のミートソース一人前(150g)を鍋に入れ、これに製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.02gを加えて加温した。このソースをパウチへ充填した後、窒素置換を行いながらパウチを密封し、121℃で15分間殺菌を行って、パスタ用ミートソースを得た。
[実施例8]
オレンジ果汁入り飲料の製造
1/6濃縮オレンジ果汁167g、製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.1gおよび香料適量をイオン交換水に溶解し全量を1000mLとした。これを容器に充填した後、65℃で15分間殺菌を行って、オレンジ果汁入り飲料を得た。
オレンジ果汁入り飲料の製造
1/6濃縮オレンジ果汁167g、製造例3で得られたクロキクラゲ溶媒抽出物0.1gおよび香料適量をイオン交換水に溶解し全量を1000mLとした。これを容器に充填した後、65℃で15分間殺菌を行って、オレンジ果汁入り飲料を得た。
Claims (6)
- キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を含有することを特徴とする脂肪蓄積抑制剤。
- 前記キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物が、有効成分として該キクラゲ類の脂溶性成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の脂肪蓄積抑制剤。
- 前記脂溶性成分が、酸性条件下または中性条件下で抽出される脂溶性成分であることを特徴とする請求項2に記載の脂肪蓄積抑制剤。
- 前記脂溶性成分が、前記キクラゲ類の含水有機溶媒抽出物または有機溶媒抽出物を、酢酸エチルと0.1mol/lの塩酸とで分配抽出したときに、酢酸エチル移行部として得られるものであることを特徴とする請求項2に記載の脂肪蓄積抑制剤。
- 前駆脂肪細胞から脂肪細胞への細胞分化抑制活性を有しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の脂肪蓄積抑制剤。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の脂肪蓄積抑制剤を含有することを特徴とする飲食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006100038A JP2007269739A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 脂肪蓄積抑制剤およびこれを含有する飲食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006100038A JP2007269739A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 脂肪蓄積抑制剤およびこれを含有する飲食品 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2009184948A (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-20 | Rikomu:Kk | ヒトアドレナリンβ3受容体アゴニスト剤、これを含む食品及び医薬品 |
KR20200062745A (ko) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 전라남도 | 신규한 털목이버섯 균주를 포함하는 비만 예방 또는 치료용 조성물 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10251156A (ja) * | 1997-03-13 | 1998-09-22 | Shinichi Konuma | 茸の薬効成分抽出法 |
JP2004300438A (ja) * | 2003-03-20 | 2004-10-28 | Nippon Flour Mills Co Ltd | 茸類から脂質を抽出する方法、食品及び化粧料 |
JP2005068132A (ja) * | 2003-08-06 | 2005-03-17 | Enkaku Iryo Kenkyusho:Kk | アディポネクチン分泌促進剤、並びに該アディポネクチン分泌促進剤を含有する抗動脈硬化剤、抗肥満剤、抗糖尿病剤、食品添加剤、機能性食品及び飼料添加剤 |
-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006100038A patent/JP2007269739A/ja active Pending
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KR20200062745A (ko) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 전라남도 | 신규한 털목이버섯 균주를 포함하는 비만 예방 또는 치료용 조성물 |
KR102179636B1 (ko) | 2018-11-27 | 2020-11-17 | 전라남도 | 신규한 털목이버섯 균주를 포함하는 비만 예방 또는 치료용 조성물 |
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