JP2007269012A - 液体噴射ヘッド、及び、その組立方法 - Google Patents

液体噴射ヘッド、及び、その組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で導入針ホルダとケース部材とを取り付けすることができ、主走査方向の幅を抑えることが可能な液体噴射ヘッド、及びその組立方法を提供する。
【解決手段】ケース部材17は、ヘッドユニット16を取り付けるヘッドユニット取付部22と、該ヘッドユニット取付部22とは反対側に導入針ホルダ12を取り付けるホルダ取付部23と、該ホルダ取付部23の一側に立設した支持壁25とを有し、この支持壁25は、導入針ホルダ12側の面に係合爪45を有し、導入針ホルダ12は、係合爪45と係合可能な被係合爪46を一端部に突設し、導入針ホルダ12の他端部をケース部材17のホルダ取付部23に固定する導入針ホルダ用固定部48を形成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドに係り、特に、導入針ホルダとケース部材とを備え、これらの部材を積層して構成される液体噴射ヘッド、及びその組立方法に関する。
圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口から液滴として吐出させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等がある。
このような液体噴射ヘッドには種々の形式があるが、例えば、インクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという)におけるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)は、圧力室を経てノズル開口に至る一連の液体流路が形成された流路ユニットやこの液体流路に連通する複数のノズル開口を列設してなるノズル列を有するノズルプレートや圧力室の容積を変動可能な圧力発生素子を有するアクチュエータユニット等を備えたヘッドユニットと、このヘッドユニット及び液体貯留部材内の液体を圧力室内に通じる液体流路内に導入する液体導入針を有する導入針ホルダ(基台)が固定される樹脂製のケース部材(ヘッドケース)とを備えたものがある。
このような記録ヘッドにおいて、上記の導入針ホルダとケース部材とを接合する場合は、これらの部材の間に液体流路を連結するパッキン部材とアクチュエータユニットに駆動信号を供給する配線基板とを介在させた状態で、ケース部材の基端側から周囲方向に延出したフランジ部を3箇所のビス留めをすることにより導入針ホルダに固定している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−74676号公報
ところで、この種の記録ヘッドを搭載したプリンタ等では、近年、コンパクト化の要求に応えるため、プリンタ本体を小さくする傾向がある。しかしながら、導入針ホルダとケース部材とを固定するためのビス留め位置がケース部材から周囲方向に延出したフランジ部に配置されるため、記録ヘッドの主走査方向の幅を容易に縮めることができず、このため、プリンタ本体の主走査方向の幅を縮めることが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造で導入針ホルダとケース部材とを取り付けすることができ、主走査方向の幅を抑えることが可能な液体噴射ヘッド、及びその組立方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射ヘッドは、複数のノズル開口を列設してなるノズル列を有し、圧力発生源を駆動することにより圧力室内の液体を前記ノズル開口から液滴として吐出可能なヘッドユニットを備えたケース部材と、
液体貯留部材内の液体を前記圧力室内に通じる液体流路内に導入する液体導入針を有する導入針ホルダと、
を備え、
前記導入針ホルダに、前記液体導入針から導入された液体を前記ケース部材側に供給するホルダ側液体流路を形成する一方、前記ケース部材に、導入針ホルダのホルダ側液体流路から供給された液体を圧力室側に供給するケース側液体流路を形成し、
前記ケース部材は、前記ヘッドユニットを取り付けるヘッドユニット取付部と、該ヘッドユニット取付部とは反対側に前記導入針ホルダを取り付けるホルダ取付部と、該ホルダ取付部の一側に立設した支持壁とを有し、
前記支持壁は、前記導入針ホルダ側の面に係合爪を有し、
前記導入針ホルダは、前記係合爪と係合可能な被係合爪を一端部に突設し、
前記導入針ホルダの他端部をケース部材のホルダ取付部に固定する導入針ホルダ用固定部を形成したことを特徴とする。
上記構成によれば、前記ケース部材は、前記ヘッドユニットを取り付けるヘッドユニット取付部と、該ヘッドユニット取付部とは反対側に前記導入針ホルダを取り付けるホルダ取付部と、該ホルダ取付部の一側に立設した支持壁とを有し、前記支持壁は、前記導入針ホルダ側の面に係合爪を有し、前記導入針ホルダは、前記係合爪と係合可能な被係合爪を一端部に突設し、前記導入針ホルダの他端部をケース部材のホルダ取付部に固定する導入針ホルダ用固定部を形成したので、部品点数を削減することができ、単純な構造で導入針ホルダをケース部材に取り付けることができる。したがって、取付作業を簡素化でき、作業効率を向上させることができる。さらに、係合爪が配置された支持壁と導入針ホルダ用固定部とを、液体噴射ヘッドの主走査方向に設けた場合は、従来のようにケース部材の副走査方向側に延出したフランジ部にネジ留め等をして固定する必要がなくなるので、液体噴射ヘッドの主走査方向の幅を小さくすることができる。
上記構成において、前記ケース部材または前記導入針ホルダの何れか一方には、他方に向けて突出した凸部を設け、他方には、該凸部が嵌入可能な凹部を設け、
該凸部及び該凹部の少なくとも一方に、摺動することで取付方向を案内するテーパ摺動面を形成し、
前記ケース部材と導入針ホルダとの間には、ホルダ側液体流路とケース側液体流路とを液密状態で連通するためのパッキン部材を配設し、
導入針ホルダをホルダ取付部に取り付ける際、ケース部材導入針ホルダとによってパッキン部材が挟まれる前に凸部と凹部とが嵌合するように構成することが望ましい。
上記構成によれば、パッキン部材が挟まれる前に、凸部と凹部とが嵌合するので、摺動面の案内により、ケース部材と導入針ホルダとを取付方向に沿って近づけさせて、パッキン部材を取付方向に沿って挟み付けることができる。このため、パッキン部材に取付方向に対して傾斜した方向の応力が働くことを防止することができ、パッキン部材を均一な圧力で偏りなく押圧できる。また、凸部と凹部との少なくとも一方に形成された摺動面が、導入針ホルダをケース部材のホルダ取付部に近づける際に、ケース部材と導入針ホルダとの取付方向を案内することができる。そのため、作業者が導入針ホルダとケース部材とを取付ける際に、凸部と凹部とが干渉(当接)することを防止できるとともに、取付方向のバラツキを抑えることができ、作業効率や組付け性を向上させることができる。
上記構成において、前記凸部及び前記凹部が、前記導入針ホルダ用固定部を構成することが望ましい。
上記構成によれば、液体ヘッドに設けられた導入針ホルダ用固定部がケース部材と導入針ホルダとの取付方向の案内を兼ねるので、新たに取付方向を案内する部材が不要となる。
上記構成において、前記ケース部材は、前記圧力発生源に駆動信号を供給する配線基板を備え、
前記支持壁の係合爪が配置された面とは反対側の面に基板ベース部を設け、該基板ベース部に前記配線基板を固定することが望ましい。
上記構成によれば、支持壁の係合爪が配置された面とは反対側の面に基板ベース部を設け、該基板ベース部に前記配線基板を固定したので、ホルダ取付部と基板ベース部とを区画することができ、万一、ホルダ側液体流路とケース側液体流路との連結部から液体が漏れ出た場合も、配線基板側に液体が回り込むことを防止することができる。したがって、配線基板に液体が付着することを防止でき、配線基板が短絡して破壊されることを可及的に防止することができる。
上記構成において、前記ヘッドユニットは、前記圧力発生源の入力端子部に一端側端子部が接続され、他端側端子部が前記配線基板の端子部に接続されるフレキシブルケーブルを備え、
前記支持壁の基端側の一部に、ケース部材の支持壁側から他側に向けて下り傾斜させた傾斜ガイド部を設けると共に、該傾斜ガイド部に臨ませて開口部を開設し、
前記フレキシブルケーブルの他端側端子部を前記圧力発生源から起立させた状態の前記ヘッドユニットを前記ヘッドユニット取付部に取り付ける際に、前記フレキシブルケーブルの他端側端子部を、前記開口部内に通して前記傾斜ガイド部の傾斜に従って前記ヘッドユニット取付部側から前記基板ベース部側に案内するように構成することが望ましい。
上記構成によれば、前記フレキシブルケーブルの他端側端子部を、前記開口部内に通して前記傾斜ガイド部の傾斜に従って前記ヘッドユニット取付部側から前記基板ベース部側に案内することができるので、フレキシブルケーブルの他端側端子部を基板ベース部側に確実に案内することができ、組み立て時の不良の発生を抑え、歩留りを向上させることが可能となる。
上記各構成において、前記ホルダ取付部の支持壁側に、導入針ホルダ側に向けて突出した起立部を設け、
前記起立部の上端が導入針ホルダの下部に当接することによって、導入針ホルダの取付方向の位置を規制することが望ましい。
上記各構成において、前記導入針ホルダ用固定部はネジ留めであることが望ましい。
上記各構成において、前記導入針ホルダ用固定部は、前記ケース部材または導入針ホルダの何れか一方に突設した固定用ピンを他方に開設した挿通孔に通し、当該挿通孔から突出した固定用ピンの先端部分を加熱変形させてかしめるかしめ留めであることが望ましい。
また、本発明の液体噴射ヘッドの組立方法は、複数のノズル開口を列設してなるノズル列を有し、圧力発生源を駆動することにより圧力室内の液体を前記ノズル開口から液滴として吐出可能なヘッドユニットを備えたケース部材と、
液体貯留部材内の液体を前記圧力室内に通じる液体流路内に導入する液体導入針を有する導入針ホルダと、
を備え、
前記導入針ホルダに、前記液体導入針から導入された液体を前記ケース部材側に供給するホルダ側液体流路を形成する一方、前記ケース部材に、導入針ホルダのホルダ側液体流路から供給された液体を圧力室側に供給するケース側液体流路を形成し、
前記ケース部材は、前記ヘッドユニットを取り付けるヘッドユニット取付部と、該ヘッドユニット取付部とは反対側に前記導入針ホルダを取り付けるホルダ取付部と、該ホルダ取付部の一側に立設した支持壁とを有し、
前記支持壁は、前記導入針ホルダ側の面に係合爪を有し、
前記導入針ホルダは、前記係合爪と係合可能な被係合爪を一端部に突設し、
前記係合爪に前記被係合爪を係合した状態で、導入針ホルダの他端部をケース部材のホルダ取付部に固定することを特徴とする。
上記構成によれば、前記ケース部材は、前記ヘッドユニットを取り付けるヘッドユニット取付部と、該ヘッドユニット取付部とは反対側に前記導入針ホルダを取り付けるホルダ取付部と、該ホルダ取付部の一側に立設した支持壁とを有し、前記支持壁は、前記導入針ホルダ側の面に係合爪を有し、前記導入針ホルダは、前記係合爪と係合可能な被係合爪を一端部に突設し、前記係合爪に前記被係合爪を係合した状態で、導入針ホルダの他端部をケース部材のホルダ取付部に固定するので、部品点数を削減することができ、単純な構造で導入針ホルダをケース部材に取り付けることができる。したがって、取付作業を簡素化でき、作業効率を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、本発明の液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種。以下、単にプリンタという)に搭載されるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を例に挙げて行う。
まず、プリンタの概略構成について、図1を参照して説明する。プリンタ1は、記録紙等の記録媒体2の表面へ液体状のインクを吐出して画像等の記録を行う装置である。このプリンタ1は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッド3(本発明の液体噴射ヘッドの一種に相当。以下、記録ヘッドという)、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送するプラテンローラ6等を備えている。ここで、上記のインクは、本発明の液体の一種であり、インクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモータ等のパルスモータ9により駆動される。従ってパルスモータ9が作動すると、キャリッジ4は、プリンタ1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。
図2及び図3は、上記記録ヘッド3の構成を説明する図であり、図2は記録ヘッド3を斜め上方から見た分解斜視図、図3は記録ヘッド3の要部断面図である。この記録ヘッド3は、上記インクカートリッジ7内のインク(液体の一種)を記録ヘッド3内部の液体流路に導入するインク導入針11(液体導入針の一種)が複数配設された導入針ホルダ12と、アクチュエータユニット13や流路ユニット14からなるヘッドユニット16とをケース部材17に備えて概略構成される。尚、本実施形態では、図3で示すように、インク導入針11の先端が尖頭形状になっているものを示しているが、この形状に限定されずに先端が尖頭形状ではないものもインク導入針11として用いることも可能である。
導入針ホルダ12は、例えばエポキシ系樹脂等の合成樹脂によって成型されており、その上面にはフィルタを介在させた状態でインク導入針11が複数取付けられている。これらのインク導入針11には、インクを貯留したインクカートリッジ7やサブタンク等(図示せず)の液体貯留部材が装着されるようになっており、また、この導入針ホルダ12の内部には、図3に示すように、インク導入針11から導入されたインクをケース部材17側に供給するホルダ側液体流路18が形成されている。このホルダ側液体流路18の上流側はフィルタを介してインク導入針11に連通し、下流側開口はパッキン部材19を備えた連結部20を介してケース部材17の内部に形成されたケース側液体流路21と連通する。
ケース部材17は、例えば、エポキシ系樹脂等の合成樹脂製の中空箱体状部材であり、図2,3に示すように、上記ヘッドユニット16が取り付けられるヘッドユニット取付部22と、このヘッドユニット取付部22とは反対側に位置して上記導入針ホルダ12が取り付けられるホルダ取付部23とにより構成される部材である。ホルダ取付部23には、一側に立設した支持壁25を有し、パッキン部材19を間に介在させた状態で導入針ホルダ12が取り付けられるようになっている。なお、この点については、後で詳述する。
また、このケース部材17の内部には、高さ方向を貫通してケース側液体流路21が設けられている。このケース側液体流路21の上流側開口は、図3に示すように、ホルダ取付部23の底面よりも一段高い位置に開口し、パッキン部材19を備えた連結部20を介して導入針ホルダ12のホルダ側液体流路18と連通するようになっている。また、ケース側液体流路21の下流側は、流路ユニット14内のリザーバ27に連通するようになっている。したがって、インク導入針11から導入されたカートリッジ7内のインクは、ホルダ側液体流路18及びケース側液体流路21(本発明における液体流路に相当)を通じてリザーバ27側に供給され、このリザーバ27を介して各圧力室内に分配される。
上記の導入針ホルダ12とケース部材17との間に介在されるパッキン部材19は、例えば、エラストマーやゴムなどの弾性材によって作製された板状体であり、連通孔28が開設されている。この連結部20は、パッキン部材19を主要な部材として、このパッキン部材19をケース側液体流路21の上流側開口とホルダ側液体流路18の下流側開口との間に介在させることにより、これらの流路18,21同士を液密状態で連通するようになっている(図3参照)。さらに、連結部20では、ホルダ取付部23の底面よりも一段高い位置に開口したケース側液体流路21の上流側開口と、導入針ホルダ12の下部に突設したホルダ側液体流路18の下流側開口とを、パッキン部材19を介して連通するようになっているため、パッキン部材19全体が潰されるのではなく、ケース側液体流路21の上流側開口とホルダ側液体流路18の下流側開口と接する領域のみが潰されることになる。つまり、パッキン部材19が、ケース側液体流路21の上流側開口とホルダ側液体流路18の下流側開口とが接する領域と接しない領域とでの厚みの差を発生させ易くなるので、これらの流路18,21同士の液密状態をより確保することができる。
上記ケース部材17の支持壁25には、図3に示すように、導入針ホルダ12側とは反対側の面に基板ベース部31が設けられ、この基板ベース部31に配線基板32が固定されている。配線基板32は、各種駆動信号用の電子部品が実装されると共に、後述するアクチュエータユニット13のフレキシブルケーブル34の他端側端子部34bが接続される端子部35が形成され、このフレキシブルケーブル34を介してアクチュエータユニット13に駆動信号を供給する基板である。また、この配線基板32はコネクタ36を備えており、このコネクタ36には、制御装置からのFFC(フレキシブルフラットケーブル)等の制御ケーブル(何れも図示せず)が電気的に接続されるようになっている。
上記ケース部材17のヘッドユニット取付部22に取り付けられるヘッドユニット16は、図2に示すように、アクチュエータユニット13と流路ユニット14とから構成されており、これらを重ね合わせた状態で一体化してある。アクチュエータユニット13は、ノズル開口に対応する圧力室を形成した圧力室プレート、連通口を形成した連通口プレート、及び、圧力発生源の一種である圧電振動子を実装した振動子プレートを積層した状態で備え、また、TCP(テープキャリアパッケージ)等のフレキシブルケーブル34を、その一端側端子部34aを圧電振動子の入力端子部37に電気的に接続した状態で備えている。このアクチュエータユニット13における圧電振動子は、所謂撓み振動モードの圧電振動子であり、この圧電振動子を駆動、即ち、撓み振動させると、圧力室の容積が変化し、ノズル開口からインク滴(液滴の一種)が吐出されるようになっている。
上記流路ユニット14は、インク供給口38とリザーバ27の圧力変動を緩和するコンプライアンス部39とを形成した供給口プレート40、インクカートリッジ7側から導入されたインクが供給される複数のリザーバ27が形成されたリザーバプレート41、及び、複数のノズル開口を記録ヘッド3の副走査方向(主走査方向に対し垂直な方向)に列設してなるノズル列42を有するノズルプレート43により構成されている(図4参照)。供給口プレート40とリザーバプレート41とは、積層した状態で熱溶着フィルム等によって接合されており、リザーバ27からノズル開口に至るまでのインク流路を形成している。そして、このリザーバプレート41の供給口プレート40の接合面とは反対側の面に、ノズルプレート43が接合される。
次に、ケース部材17の支持壁25と、導入針ホルダ12をケース部材17に取り付ける状態について説明する。図4は、記録ヘッド3を下方から見た平面図、図5(a)は、ケース部材17を一側から見た斜視図、(b)は、ケース部材17を他側から見た斜視図、図6は、導入針ホルダ12をケース部材17に取り付ける状態を段階的に説明する部分断面図、図7は、ケース部材17に導入針ホルダ12を仮留めした状態を説明する部分断面図である。
本実施形態において、記録ヘッド3は、ホルダ取付部23の一側に立設した支持壁25を有し、支持壁25は、導入針ホルダ12側の面に係合爪45を有し、導入針ホルダ12は、ホルダ取付部23への取り付け状態において、係合爪45と係合可能な被係合爪46を一端部に突設し、係合爪45に被係合爪46を係合した状態で、導入針ホルダ12の他端部をケース部材17のホルダ取付部23に固定する導入針ホルダ用固定部48によって固定されている。
この様にして、一側を係合爪45と被係合爪46とを係合させることにより導入針ホルダ12をケース部材17に取り付けると、全てビス止めする従来構成と比較して、部品点数を削減することができ、単純な構造で導入針ホルダ12をケース部材17に取り付けることができる。したがって、取付作業を簡素化でき、作業効率を向上させることができ、ひいては、コスト削減に寄与する。また、係合爪45が配置された支持壁25と導入針ホルダ用固定部48とを、図3,4に示すように、記録ヘッド3の主走査方向、即ち、ノズル列方向に設けた場合は、従来のようにケース部材17の副走査方向側に延出したフランジ部にネジ留め等をして固定する必要がなくなるので、記録ヘッド3の主走査方向の幅を小さくすることができる。このことにより、記録ヘッド3を搭載したプリンタ1等の液体噴射装置の主走査方向のサイズを小さくすることが可能となる。
上記のケース部材17のホルダ取付部23は、図3,4に示すように、記録ヘッド3の走査方向、即ち、ノズル面(ノズルプレート43の表面)におけるノズル列方向の一側に起立した支持壁25を有し、底面にケース側液体流路21が開口している。支持壁25は、前述したように、係合爪45が配置された導入針ホルダ12側の面とは反対側の面に基板ベース部31が設けられており、この基板ベース部31に配線基板32を固定している。即ち、この支持壁25によって、ホルダ側液体流路18とケース側液体流路21とを連結する連結部20が配置されたホルダ取付部23と電子部品等を有する配線基板32を固定する基板ベース部31とを区画している。このことにより、ホルダ取付部23と基板ベース部31が区画されるので、万一、連結部20(パッキン部材19)からインク等の液体が漏れ出た場合も、配線基板32側にインクが回り込むことを防止することができる。したがって、配線基板32にインクが付着することを防止でき、配線基板32が短絡して電子部品等が破壊されることを可及的に防止することができる。
また、支持壁25の基端側の一部には、図3に示すように、ケース部材17の支持壁25側から他側に向けて下り傾斜させた傾斜ガイド部51を設けると共に、この傾斜ガイド部51に臨ませて開口部52を開設している。これにより、フレキシブルケーブル34の他端側端子部34bをアクチュエータユニット13から起立させた状態のヘッドユニット16を、ヘッドユニット取付部22に取り付ける際に、フレキシブルケーブル34の他端側端子部34bを、開口部52内に挿通して傾斜ガイド部51の傾斜に従ってヘッドユニット取付部22側から基板ベース部31側に案内するようにしている。したがって、フレキシブルケーブル34の他端側端子部43bを基板ベース部32側に確実に案内することができ、組み立て時の不良の発生を抑え、歩留りを向上させることが可能となる。
また、本実施形態におけるケース部材17のホルダ取付部23は、一側に起立した支持壁25に係合爪45を設けると共に、ケース側液体流路21の上流側開口を挟んで係合爪45と対向する他側に導入針ホルダ用固定部48を設けて構成されている。係合爪45は、支持壁25の導入針ホルダ12側の面からホルダ取付部23の他側に向けて突出した鉤状の形状であり、例えば支持壁25の主走査方向の両隅側に1つずつそれぞれ配置されてる。そして、係合爪45は、導入針ホルダ12をホルダ取付部23に取り付ける状態において、導入針ホルダ12の上面の一端部に、先端を上に向けて突設した被係合爪46を下方から上方に向けて差し込んで係合させるようになっている。
また、上記ホルダ取付部23は、図5に示すように、他側に記録ヘッド3の副走査方向、即ち、ノズル列方向の外側に延出したフランジ部53を設け、このフランジ部53に貫通孔54を開設すると共に、このフランジ部53の上面の貫通孔54の周縁に導入針ホルダ12の下部が当接する短筒状の当接部54aが隆設されている。この貫通孔54(当接部54a)は、例えばケース側液体流路21の上流側開口を挟んで1つの係合爪45に対向して、記録ヘッド3の主走査方向の直線上に1つ配置されている。本実施形態では、2つの係合爪45に対し2つの貫通孔54が設けられている。そして、導入針ホルダ12の下部には、これらの貫通孔54に対応した位置に、内周面にネジ孔55を形成した短筒状凸部がそれぞれ設けられており、凸部を貫通孔54内に嵌合した状態で止着ネジ56をフランジ部53の下方より貫通孔54にそれぞれ挿通させてネジ孔55に螺合することにより、導入針ホルダ12をホルダ取付部23に固定している。このことにより、止着ネジ56を充分に締め込むと、導入針ホルダ12の下部、具体的にはネジ孔55の開口縁が当接部54aに当接して固定されるので、導入針ホルダ12とケース部材17との取付方向、主走査方向、及び副走査方向の位置を所定の位置に規定して取り付けることができる。この結果、導入針ホルダ用固定部48による固定と、係合爪45と被係合爪46との係合と、パッキン部材19が有する反力とによって、導入針ホルダ12がケース部材17の取付方向に対して平行に取り付けられるので、ホルダ側液体流路18の下流側開口とケース側液体流路21の上流側開口によって、パッキン部材19を均一に押圧することができる。したがって、連結部20からのインク等の漏れが発生する可能性を小さくすることができる。なお、これら貫通孔54、当接部54a、ネジ孔55、及び止着ネジ56からなるネジ留めによって本発明の導入針ホルダ用固定部48が構成される(図3参照)。また、パッキン部材19が有する反力により導入針ホルダ12を上方に押し上げる力が働くことで係合爪45を変形させてしまう虞があるが、図5に示すように、係合爪45を支持壁25上に配置し、この支持壁25の両側に側壁26を結合させて形成しているので、係合爪45の剛性を高めることができ、係合爪45の変形を抑制することができる。
また、ホルダ取付部23には、支持壁25側の底面で、導入針ホルダ12を挟んで係合爪45と対向する領域に、導入針ホルダ12側に向けて突出した起立部58を設けている。起立部58は、この上端が導入針ホルダ12の下部に当接することによって、導入針ホルダ12の取付方向の位置を規制している。このことにより、導入針ホルダ12をケース部材17に固定する際に、これらの部材の間に介在させるパッキン部材19を、必要以上に押圧することを防止することができる。また、インクカートリッジ7やサブタンク等(図示せず)の液体貯留部材を装着する際にも、上記と同様に、起立部58で導入針ホルダ12の取付方向の位置を規制することにより、パッキン部材19に必要以上の押圧力が掛からないようにしている。
ここで、本実施形態の導入針ホルダ12は、上面の一端部に被係合爪46を有し、この被係合爪46の位置より下方に位置する下部側にホルダ側液体流路18の下流側開口を設けている。この様に、回転中心Pより下方にホルダ側液体流路18の下流側開口を配置すると、図6に示すように、導入針ホルダ12とケース部材17の取り付け状態において、ホルダ側液体流路18の下流側開口がパッキン部材19に当接する際に、この下流側開口とパッキン部材19の上面が平行に近い状態で当接して押圧することができる。したがって、導入針ホルダ12をケース部材17に取り付ける際に、パッキン部材19が所定の位置からずれることを防止することができる。
また、本実施形態では、図7に示すように、導入針ホルダ12の他端部側の下方に突設したフック60を設け、ホルダ取付部23のフック60に対応した位置にフック用孔61を設けて、導入針ホルダ12をケース部材17に取り付ける際に、係合爪45と被係合爪46を係合させた後にフック60をフック用孔61に係合させることにより、導入針ホルダ12をケース部材17に仮留めするようにしてもよい。この様に、フック60によって仮留めできるようにすると、止着ネジ56等でネジ留めするまで導入針ホルダ12を手で押さえておく必要性が無くなり、作業を容易にすることができる。また、仮留め状態で長時間放置することもでき、その際に液体流路等に異物が混入することを防止することが可能となる。
また、上記実施形態では、導入針ホルダ用固定部48がネジ留めである場合の例を示したが、本発明は、これに限定されない。導入針ホルダ12を、規定位置に位置決めしてケース部材17に固定することができるものであれば、どのようなものを用いてもよい。例えば、ケース部材17または導入針ホルダ12の何れか一方に突設した固定用ピンを他方に開設した挿通孔に通し、この挿通孔から突出した固定用ピンの先端部分を加熱変形させてかしめるかしめ留めであってもよい。
次に、本発明の他の実施形態にかかる液体噴射ヘッドを図8を参照して説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の導入針ホルダ用固定部48は、ケース部材17に導入針ホルダ12を取り付ける際の位置決めガイドの機能を兼備させたものであり、導入針ホルダ12には筒状の凸部72をケース部材17に向けて突設し、ケース部材17には短筒状当接部54aの貫通孔54を凹部74として設け、この凹部74内に前記した凸部72が嵌入可能に構成している。
凸部72は、導入針ホルダ12の下面からケース部材17に向けて、ホルダ取付部23に対する導入針ホルダ12の取付方向(以下、この方向をKとする)に沿って伸びた筒状に形成されており、環状先端面には下降するにしたがって急激に縮径するテーパ面が形成されている。
凹部74は、ケース部材17を貫通した短筒状当接部54aの貫通孔54を利用した孔であり、当接部54a側の内周面に、先端開口側の直径が最大であって奥深くなる(下降する)にしたがって次第に縮径するテーパ面76(凹部側テーパ摺動面の一部)が形成されている。そして、凹部側テーパ摺動面のテーパ面76から外れた最小径のストレート面(凹部側テーパ摺動面の一部)の直径は、凸部72が嵌入してガタが生じない内径に設定されている。なお、凹部74を有する当接部54aは、導入針ホルダ12の下面に当接することにより導入針ホルダ12とケース部材17との間隔を決定する機能を有するので、その突出長さは、前記間隔に応じた所定長さに設定されている。これに対して、前記した凸部72の突出長さは、導入針ホルダ12をホルダ取付部23に取り付ける際、ケース部材17と導入針ホルダ12とによってパッキン部材19が挟まれる前に凸部72と凹部74とが嵌合を開始できる長さに設定されている。さらに、凹部74は、凸部72が嵌合し始めた状態で周囲の隆設部分に当接することなく円滑に嵌入し得る大きさに開口寸法が設定されている。
この様な凸部72と凹部74とを有する導入針ホルダ用固定部48を備えた液体噴射ヘッド3は、以下のように組立てられる。まず、導入針ホルダ12の係合爪45とケース部材17の被係合爪46を係合させた後に、導入針ホルダ12を回動させて、導入針ホルダ12凸部72と、ケース部材17の凹部74とを互いに近づける。すると、図9に示すように、凸部72の先端が凹部74内に嵌合し始める。なお、この状態ではパッキン部材は、図9に示すように、導入針ホルダ12との間に隙間が存在して押圧されていない。そして、さらに導入針ホルダ12の凸部72と、ケース部材17の凹部74とを近づけると、凸部72が凹部74のテーパ摺動面に沿って摺動し、これにより取付方向Kに沿って移動する。すると、凸部72が取付方向Kに沿って案内されて凹部74に奥深く嵌合し、その後十分に回動して近接状態になると、ケース側液体流路21の上流側開口とホルダ側液体流路18の下流側開口とが取付方向Kに沿って移動する状態になり、パッキン部材19を挟む。即ち、パッキン部材19がケース部材12と導入針ホルダ17との間に挟まれる直前に、凸部72と凹部74とが真っ直ぐに摺動しつつ、互いに嵌合する。このため、パッキン部材19を、表面に平行に近い状態で当接して均一に押圧することができる。したがって、導入針ホルダ12をケース部材17に取り付ける際に、パッキン部材19が所定の位置からずれたり、流路18,21との間に段が付いたりすることを防止できる。なお、パッキン部材19を挟んだ後は、前記実施形態と同様に、止着ねじ56により固定することができる。また、導入針ホルダ12とケース部材17とは両者の一端部が下向きの係合爪45と上向きの被係合爪46との係合により繋がっているだけなので、この係合状態では多少の上下方向のバックラッシュがあるので、パッキン部材19を押圧する直前においては凸部72と凹部74とが無理なく真っ直ぐに移動し得る。
本実施形態ではテーパ摺動面を凹部74の内周の全周に形成したが、図10に示すように、テーパ摺動面を凹部74の一部のみに形成しても良いし、あるいは凸部72の外周面に、基端側から先端側に向かって次第に縮径するテーパ面を形成することによりテーパ摺動面を構成してもよい。さらには、凸部72の外周面と凹部74の内周面の両方にテーパ摺動面を形成してもよい。そして、凸部72と凹部74との配置は、凸部72がケース部材17に設けられ、凹部74が導入針ホルダ12に設けられていてもよい。即ち、凸部72及び凹部74が導入針ホルダとケース部材のいずれに設けられていても導入針ホルダ用固定部48を構成することができる。さらには、凸部72と凹部74を、導入針ホルダ用固定部48とは別個に設けることもできる。
なお、本発明は、構成部材同士を積層してなるものであれば、例示したインクジェット式記録ヘッドには限らず、例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等、他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を斜め上方から見た分解斜視図である。 記録ヘッドの要部断面図である。 記録ヘッドを下方から見た平面図である。 (a)はケース部材を一側から見た斜視図、(b)はケース部材を他側から見た斜視図である。 導入針ホルダをケース部材に取り付ける状態を段階的に説明する部分断面図である。 ケース部材に導入針ホルダを仮留めした状態を説明する部分断面図である。 他の実施形態にかかる導入針ホルダ固定部を示す部分断面図である。 他の実施形態にかかる導入針ホルダをケース部材に取り付ける状態を説明する部分断面図である。 他の実施形態にかかる導入針ホルダ固定部を示す部分断面図の変形例である。
符号の説明
1…プリンタ,2…記録媒体,3…記録ヘッド,4…キャリッジ,5…キャリッジ移動機構,6…プラテンローラ,7…インクカートリッジ,8…タイミングベルト,9…パルスモータ,10…ガイドロッド,11…インク導入針,12…導入針ホルダ,13…アクチュエータユニット,14…流路ユニット,16…ヘッドユニット,17…ケース部材,18…ホルダ側液体流路,19…パッキン部材,20…流路ジョイント部,21…ケース側液体流路,22…ヘッドユニット取付部,23…ホルダ取付部,25…支持壁,26…側壁, 27…リザーバ,28…連通孔,31…基板ベース部,32…配線基板,34…フレキシブルケーブル,35…端子部,36…コネクタ,37…入力端子部,38…インク供給口,39…コンプライアンス部,40…供給口プレート,41…リザーバプレート,42…ノズル列,43…ノズルプレート,45…係合爪,46…被係合爪,48…導入針ホルダ用固定部,51…傾斜ガイド部,52…開口部,53…フランジ部,54…貫通孔,55…ネジ孔,56…止着ネジ,58…起立部,60…フック,61…フック用孔,72…凸部,74…凹部,76…テーパ面

Claims (9)

  1. 複数のノズル開口を列設してなるノズル列を有し、圧力発生源を駆動することにより圧力室内の液体を前記ノズル開口から液滴として吐出可能なヘッドユニットを備えたケース部材と、
    液体貯留部材内の液体を前記圧力室内に通じる液体流路内に導入する液体導入針を有する導入針ホルダと、
    を備え、
    前記導入針ホルダに、前記液体導入針から導入された液体を前記ケース部材側に供給するホルダ側液体流路を形成する一方、前記ケース部材に、導入針ホルダのホルダ側液体流路から供給された液体を圧力室側に供給するケース側液体流路を形成し、
    前記ケース部材は、前記ヘッドユニットを取り付けるヘッドユニット取付部と、該ヘッドユニット取付部とは反対側に前記導入針ホルダを取り付けるホルダ取付部と、該ホルダ取付部の一側に立設した支持壁とを有し、
    前記支持壁は、前記導入針ホルダ側の面に係合爪を有し、
    前記導入針ホルダは、前記係合爪と係合可能な被係合爪を一端部に突設し、
    前記導入針ホルダの他端部をケース部材のホルダ取付部に固定する導入針ホルダ用固定部を形成したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記ケース部材または前記導入針ホルダの何れか一方には、他方に向けて突出した凸部を設け、他方には、該凸部が嵌入可能な凹部を設け、
    該凸部及び該凹部の少なくとも一方に、摺動することで取付方向を案内するテーパ摺動面を形成し、
    前記ケース部材と導入針ホルダとの間には、ホルダ側液体流路とケース側液体流路とを液密状態で連通するためのパッキン部材を配設し、
    導入針ホルダをホルダ取付部に取り付ける際、ケース部材と導入針ホルダとによってパッキン部材が挟まれる前に凸部と凹部とが嵌合するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記凸部及び前記凹部が、前記導入針ホルダ用固定部を構成することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記ケース部材は、前記圧力発生源に駆動信号を供給する配線基板を備え、
    前記支持壁の係合爪が配置された面とは反対側の面に基板ベース部を設け、該基板ベース部に前記配線基板を固定したことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記ヘッドユニットは、前記圧力発生源の入力端子部に一端側端子部が接続され、他端側端子部が前記配線基板の端子部に接続されるフレキシブルケーブルを備え、
    前記支持壁の基端側の一部に、ケース部材の支持壁側から他側に向けて下り傾斜させた傾斜ガイド部を設けると共に、該傾斜ガイド部に臨ませて開口部を開設し、
    前記フレキシブルケーブルの他端側端子部を前記圧力発生源から起立させた状態の前記ヘッドユニットを前記ヘッドユニット取付部に取り付ける際に、前記フレキシブルケーブルの他端側端子部を、前記開口部内に通して前記傾斜ガイド部の傾斜に従って前記ヘッドユニット取付部側から前記基板ベース部側に案内するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記ホルダ取付部の支持壁側に、導入針ホルダ側に向けて突出した起立部を設け、
    前記起立部の上端が導入針ホルダの下部に当接することによって、導入針ホルダの取付方向の位置を規制したことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記導入針ホルダ用固定部はネジ留めであることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記導入針ホルダ用固定部は、前記ケース部材または導入針ホルダの何れか一方に突設した固定用ピンを他方に開設した挿通孔に通し、当該挿通孔から突出した固定用ピンの先端部分を加熱変形させてかしめるかしめ留めであることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 複数のノズル開口を列設してなるノズル列を有し、圧力発生源を駆動することにより圧力室内の液体を前記ノズル開口から液滴として吐出可能なヘッドユニットを備えたケース部材と、
    液体貯留部材内の液体を前記圧力室内に通じる液体
    流路内に導入する液体導入針を有する導入針ホルダと、
    を備え、
    前記導入針ホルダに、前記液体導入針から導入された液体を前記ケース部材側に供給するホルダ側液体流路を形成する一方、前記ケース部材に、導入針ホルダのホルダ側液体流路から供給された液体を圧力室側に供給するケース側液体流路を形成し、
    前記ケース部材は、前記ヘッドユニットを取り付けるヘッドユニット取付部と、該ヘッドユニット取付部とは反対側に前記導入針ホルダを取り付けるホルダ取付部と、該ホルダ取付部の一側に立設した支持壁とを有し、
    前記支持壁は、前記導入針ホルダ側の面に係合爪を有し、
    前記導入針ホルダは、前記係合爪と係合可能な被係合爪を一端部に突設し、
    前記係合爪に前記被係合爪を係合した状態で、導入針ホルダの他端部をケース部材のホルダ取付部に固定することを特徴とする液体噴射ヘッドの組立方法。
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