JP2005262646A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インク供給針とインクカートリッジ等の保持部との一体化を図るとともに、この一体化された部材を高い精度のもとで他の部材に接合し得る液体噴射装置を提供する。
【解決手段】 液体貯留ユニット33と連通して上記液体貯留ユニット33から液体噴射ヘッド10に供給する液体を受け入れる液体導入部34と、上記液体貯留ユニット33を保持するための保持構造35c,35dを有するユニット保持部28とを一体的に設けて液体導入基部35を構成し、上記液体導入基部35は液体噴射ヘッド10のヘッドケース15を保持するヘッドホルダー31に接合されている。これにより、液体導入基部35とヘッドホルダー31との正確な接合ができ、また、液体貯留ユニット33と液体導入部34との相対位置が高い精度で設定できる。
【選択図】図3

Description

この発明は、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の液体を吐出する液体噴射ヘッド及びそれを用いた液体噴射装置全般に関する。
液体噴射装置として広く使用されているものに、インクジェット式記録装置がある。インクジェット式記録装置においては、複数のノズル開口から液体であるインク滴を噴射するための液体噴射ヘッドとして記録ヘッドを備えている。この記録ヘッドによりインク滴を媒体である記録紙等の表面に着弾させて、画像や文字等を印刷するようにしている。このようなインクジェット式記録装置では、移動手段により、上記記録紙等に対して相対的に移動されるキャリッジを備えており、このキャリッジに記録ヘッドが搭載されている。
特開2000−218781号公報
図14は、インクジェット式記録装置のヘッドホルダーの一部を示す図である。通常、図14(A)に示すように、ヘッドホルダー100に内部が中空とされたインク供給針101が接合され、インクカートリッジ102等のインク貯留ユニットがヘッドホルダー100に装着されるようになっている。装着されたインクカートリッジ102は、ヘッドホルダー100の保持壁103にガイドされて、ヘッドホルダー100とインクカートリッジ102との相対位置が設定されるようになっている。上記インク供給針101は、インクカートリッジ102内に突き刺さり、これによってインクがインク供給針101内に流入する。
上記インク供給針101内に流入したインクは、フィルタ104およびホルダ流路105を通過して、ヘッドケースの先端部に配置された流路ユニット(図示していない)に供給されるように構成されている。インク供給針101は、その下面に形成された平坦な接合面106とヘッドホルダー100の上面に形成された平坦な接合面107を密着させて、ヘッドホルダー100に接合されている。
図14(B),(C)に示すように、インク供給針101の下端部に設けられたフランジ板108が接続部109で接続され、図示の場合にはインク供給針101が3連構造になっていて、製造原価や部品点数の低減が図られている。このような連続構造とされたインク供給針101は、通常、合成樹脂材料のインジェクション成形によって製作されているため、成形歪みが発生することがある。上記成形歪みが発生すると、インク供給針101側の接合面106とヘッドホルダー100側の接合面107が全面にわたって密着することが不可能となる。したがって、このような密着不良のまま接合すると、接合部からインクが漏れる恐れがある。接合方法としては、接着剤や超音波溶着等の手法が採用されるが、とくに、超音波溶着において接合部に隙間が存在すると、その部分の溶着がなされないこととなり、インク漏れの原因になる。
さらに、ヘッドホルダー100の所定の位置にインク供給針101が正確に取り付けられていなければ、インク供給針101と、インクカートリッジ102を支持するヘッドホルダー100の部位との相対位置が正しく設定されなくなる。このため、ヘッドホルダー100に装着されたインクカートリッジ102とインク供給針101との相対位置が所定の位置関係にならず、それが原因になってインクが漏れる恐れがある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、インク供給針とインクカートリッジ等の保持部との一体化を図るとともに、この一体化された部材を高い精度のもとで他の部材に接合し得る液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射装置は、液体貯留ユニットと連通して上記液体貯留ユニットから液体噴射ヘッドに供給する液体を受け入れる液体導入部と、上記液体貯留ユニットを保持するための保持構造を有するユニット保持部とを一体的に設けて液体導入基部を構成し、上記液体導入基部は液体噴射ヘッドのヘッドケースを保持するヘッドホルダーに接合されていることを要旨とする。
上記液体導入部とユニット保持部とが一体的に設けられているので、液体導入部とユニット保持部との相対位置が正確に設定される。したがって、ユニット保持部に取り付けられた液体貯留ユニットと液体導入部との相対位置が正確に設定される。このため、液体貯留ユニットと液体導入部との合致状態が極めて高精度のもとに確保され、この合致部分からの液体漏れが確実に防止できる。さらに、上記ユニット保持部には、液体貯留ユニットの保持構造を、液体貯留ユニットの形状等に応じて最適な構造状態で形成できるので、液体貯留ユニットの保持状態を良好なものとすることができる。また、複数の液体導入部であっても、液体導入部とユニット保持部とが一体的に設けられることから、上述のような多連式のインク供給針のような成形歪み等の問題が解消する。
本発明の液体噴射装置において、上記液体噴射ヘッド内の液体を加圧する圧力発生手段に動作信号を送給する制御基板が、上記ヘッドケースとヘッドホルダーとの間に配置されている場合には、上記制御基板の配置箇所が、液体導入基部とヘッドホルダーとの接合箇所から離れているので、液体導入基部とヘッドホルダーとの接合箇所に、制御基板の配置箇所が悪影響を及ぼすことがない。
本発明の液体噴射装置において、上記ヘッドホルダーには、上記液体導入基部の液体導入部に受け入れられた液体を液体噴射ヘッドに導くホルダ流路が設けられ、上記液体導入基部とヘッドホルダーとの間にシール材を介在させて上記液体導入部からホルダ流路に流れる液体をシールする場合には、上記シール材が液体導入基部とヘッドホルダーとの間に介在させてあるので、液体導入部からホルダ流路に流れる流体が完全にシールされ、液体導入基部とヘッドホルダーとの良好な接合が確保できる。
本発明の液体噴射装置において、上記液体導入基部とヘッドホルダーとの間に、液体導入部からホルダ流路に流れる液体をろ過するフィルタが配置されている場合には、液体導入基部をヘッドホルダーに接合するのと同時にフィルタの配置が可能となり、フィルタ配置のために特別な構造部分を設けたりする必要がなく、構造簡素化や製造工程数の低減にとって有効である。また、フィルタ自体は上記シール材でシールされた空間内に存在しているので、フィルタの配置構造部から液体が漏れることがない。
本発明の液体噴射装置において、上記液体導入基部には、ヘッドホルダーとの相対位置を決める第1位置決め部が設けられ、ヘッドホルダーには、上記液体導入基部との相対位置を決める第2位置決め部とが設けられ、上記第1位置決め部と第2位置決め部は摺動しながら嵌合するガイド構造部になっている場合には、上記ガイド構造部が摺動を伴う嵌合構造であるから、上記摺動の方向に直交する方向の液体導入基部とヘッドホルダーとの相対位置が高い精度のもとで確保できる。
本発明の液体噴射装置において、上記ガイド構造部の摺動方向は、液体導入基部がヘッドホルダーに接合する第1接合面およびヘッドホルダーが液体導入基部と接合する第2接合面に対して略垂直な方向となるよう設定されている場合には、上記第1接合面と第2接合面は相対的に面方向にずれるようなことがなく、第1および第2接合面の間隔が狭くなる方向にのみ液体導入基部とヘッドホルダーとを変位させることができる。このため、液体導入基部とヘッドホルダーとの相対位置が正確に確保され、同時に、上記シール材がその厚さ方向にのみ圧縮されて良好なシールがなされる。また、上記のような面方向のずれが発生しないので、シール材が片側からはみ出るようなこともない。
本発明の液体噴射装置において、上記第1接合面と第2接合面が接近する方向に締め付け力が作用するよう、上記ガイド構造部の中心部に結合ボルトがねじ込まれている場合には、ガイド構造部の中心部において、上記結合ボルトの締め込みによる推力を作用させることができるので、ガイド構造部における摺動を伴う嵌合が正確にかつ円滑になされ、第1接合面と第2接合面との接近状態が適正に行われる。
本発明の液体噴射装置において、上記ヘッドケースには、ヘッドホルダーとの相対位置を決める第3位置決め部が設けられ、上記第3位置決め部は、上記第2位置決め部に対して摺動しながら嵌合するガイド構造部になっている場合には、上記ガイド構造部が摺動を伴う嵌合構造であるから、上記摺動の方向に直交する方向のヘッドホルダーとヘッドケースとの相対位置が高い精度のもとで確保できる。
本発明の液体噴射装置において、上記結合ボルトが、上記ヘッドケースの第3位置決め部を貫通してヘッドケースがヘッドホルダーに取り付けられている場合には、上記ヘッドケースとヘッドホルダーと液体導入基部との3部品の相対位置が各ガイド構造部において正確に設定されて、上記3部品の組み立て状態が高い精度のもとで確保できる。また、結合ボルトで一時に上記3部品が一体化されるので、構造簡素化に有効である。
本発明の液体噴射装置において、上記結合ボルトが、液体噴射ヘッドの表面を保護するヘッドカバーをヘッドケースに固定している場合には、結合ボルトが上記ヘッドカバーの固定機能を果たすことにより、部品点数の削減や構造簡素化が促進される。
本発明の液体噴射装置において、上記第1位置決め部と第2位置決め部との嵌合部が、少なくとも第1ガイド構造部と第2ガイド構造部との2箇所に配置され、上記第1ガイド構造部には第1位置決め部と第2位置決め部との軸心を決める複数の第1リブが設けられ、上記第2ガイド構造部には上記軸心を中心にした液体導入基部とヘッドホルダーとの相対回転位置を決める複数の第2リブが設けられている場合には、液体導入基部とヘッドホルダーとの相対回転の軸心が設定される上記第1ガイド構造部と、上記相対回転の回転位置を決める上記第2ガイド構造部とが、分離した構造配置となるので、液体導入基部とヘッドホルダーとの相対位置が正確に設定できる。特に、回転軸心から離隔した箇所で回転変位の規制を行う構造であるから、液体導入基部とヘッドホルダーとの相対位置が一層正確に設定できる。
本発明の液体噴射装置において、上記液体導入基部に液体貯留ユニットを保持する壁部材が立設されている場合には、起立状態の壁部材を利用して、液体貯留ユニットの保持に最適な保持構造を壁部材に形成することができる。
本発明の液体噴射装置において、上記液体貯留ユニットの一側部が、上記壁部材に設けたガイド部と嵌合して嵌合構造部を形成し、上記ガイド部から離隔した箇所において、液体貯留ユニットの他側部が、液体導入基部に設けられた嵌合部と嵌合して嵌合構造部を形成している場合には、液体貯留ユニットは離隔した関係にある一側部と他側部において嵌合構造部によって位置決めがなされる。したがって、液体貯留ユニットと液体導入基部との相対位置を正確に設定することができる。
つぎに、本発明の液体噴射装置を実施するための最良の形態を説明する。
図1〜図13は、本発明の液体噴射装置の一実施例を示す。
図1は、本発明が適用されるインクジェット式記録装置1の周辺構造の一例を示す図である。この装置は、インクカートリッジ2が搭載されるとともに液体噴射ヘッドである記録ヘッド10が搭載されたキャリッジ3を備えている。
上記キャリッジ3は、タイミングベルト4を介してステッピングモータ5に接続され、ガイドバー6に案内されて記録紙7の紙幅方向すなわち主走査方向に往復移動するようになっている。上記キャリッジ3は、上部に開放する箱型を呈し、被噴射物である記録紙7と対向する面(この例では下面)に、記録ヘッド10のノズル面が露呈するよう取り付けられるとともに、インクカートリッジ2が収容されるようになっている。
そして、上記記録ヘッド10にインクカートリッジ2からインクが供給され、キャリッジ3を移動させながら記録紙7上面にインク滴を吐出させて記録紙7に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。図1において、8は印刷休止中に記録ヘッド10のノズル開口を封止することによりノズルの乾燥をできるだけ防ぐとともに、後述のノズル開口11や記録ヘッド10内のインク流路をクリーニングするための吸引キャップ、9は記録ヘッド10のノズル面をワイピングするワイパーブレードである。また、キャリッジ3には、図1に示すように、ガイドバー6が挿通されている。さらに、9aはワイパーブレード9でワイピングされたインクを貯留する廃インク貯留部である。
図2は、上記記録ヘッド10の基本構造を示す断面図である。この基本構造の一例を図2にしたがって説明すると、この記録ヘッド10の先端部に流路ユニット13が配置されている。この流路ユニット13は、ノズル形成面16aにノズル開口11が列設されたノズルプレート16と、上記ノズル開口11に連通し圧電振動子14によりインクを加圧する圧力発生室12と、上記圧力発生室12に供給されるインクを貯留するインク貯留室17から構成されている。なお、ノズル開口11が主走査方向に直交する方向(副走査方向)に列設されて、ノズル列11aが形成されている。
上記流路ユニット13は、ノズル開口11が穿設されたノズル形成面16aを有するノズルプレート16と、圧力発生室12と共通の液体貯留室であるインク貯留室17ならびにこれらを連通させるインク供給路18とに対応する空間が形成された圧力発生室形成板19と、上記圧力発生室12やインク貯留室17の開口を封止する封止板すなわち振動板20とが積層されて形成されている。そして、上記ノズル形成面16aは平坦面とされている。図2に示すように、流路ユニット13は、接着剤を用いてヘッドケース15の先端面27に接合されている。
上記圧電振動子14は、駆動信号の入力により、充電状態で長手方向に収縮し、充電状態から放電する過程で長手方向に伸長する、いわゆる縦振動モードの振動子である。上記圧電振動子14は、その先端が圧力発生室12の一部を形成する振動板20の島部20aに固着された状態で、他端が基台21に固定されている。なお、本発明においては、上記縦振動モードの圧電振動子14を、たわみ振動モードの圧電振動子に変更してもよい。
また、上記ヘッドケース15には、そのインク貯留室17に対応する部分に、インク貯留室17にインクカートリッジ2のインクを導入するヘッド流路24が形成されている。上記ヘッド流路24の開口縁には、管部材で構成された環状突起23が形成されている。
上記記録ヘッド10では、上記圧電振動子14の収縮および伸長を受けて圧力発生室12が拡張および収縮し、圧力発生室12の圧力変動によりインクの吸引とインク滴の吐出とが行われるようになっている。図2において、22は圧電振動子14に駆動信号を入力するフレキシブル回路板であり、ヘッドケース15に結合された制御基板25に結線されている。また、インクジェット式記録装置1全体を動作する制御装置1a(図1参照)からの動作信号を制御基板25に供給するフレキシブル回路板29が、ターミナル30を介して制御基板25に接続されている。
ヘッドケース15には、流路ユニット13とは反対の側にフランジ15aが設けられ、上記制御基板25はこのフランジ15a上に載置されている。
上記記録ヘッド10では、図2において紙面に垂直な方向に圧電振動子14,圧力発生室12,ノズル開口11が列設されており、ノズルプレート16には、2列のノズル列が一対となり、複数対のものが形成されている。上記のノズル開口11は一直線上に列設され、このようなノズル列に符号11aが付してある。
上記流路ユニット13は、接着剤等を用いてヘッドケース15に接合されている。上記のワイパーブレード9でノズル形成面16aをワイピングするときには、ワイパーブレード9が流路ユニット13の角部に擦れてワイパーブレード9が滑らかに動作しなかったり、流路ユニット13の角部に傷がついたりするのを防止するために、ノズル形成面16aの周縁部を保護するヘッドカバー26が設けられている。
インクカートリッジ2から送られてきたインクは、ヘッド流路24からインク貯留室17に流入し、その後、圧力発生室12において圧電振動子14の動作で加圧され、ノズル開口11から記録紙7に向ってインク滴の状態で吐出され、印刷が進行するようになっている。
図3は、上記のように、液体噴射ヘッドである記録ヘッド10のヘッドケース15と、ヘッドケース15が結合されるとともに、後述の液体導入基部が接合されるヘッドホルダー31が一体化されたインク噴射装置32の断面図である。そして、この断面は、図4の〔3〕−〔3〕断面図に相当している。
以下に説明する液体貯留ユニットであるインク貯留ユニットとしては、図1に示したようなインクカートリッジ2や、インクジェット式記録装置1の静止部材に取り付けられたインクカートリッジからのインクを受け入れて中継的機能を果たすユニット、例えば、インクの圧力変動を緩和する圧力ダンパユニット、あるいは、記録ヘッド10に供給されるインクの圧力を所定圧力に制御する圧力制御弁ユニット等が挙げられる。この実施例では、図3(D)に示した圧力ダンパユニット33である。
上記圧力ダンパユニット33は、厚板状の部材で形成されたユニット基部材33aの一側面を窪ませてダンパ室33bが設けられ、その外形形状は偏平な四角い形になっている。上記ユニット基部材33aの一側面に弾性シート33cを熱溶着等の方法で接合してある。インクジェット式記録装置1の静止部材に取り付けられた供給チューブ(図示していない)が圧力ダンパユニット33に接続され、ダンパ室33b内へ流入するようになっている。一端がダンパ室33bに開口し、他端がユニット基部材33aの下部に開口している流出路33dが設けられている。そして、ユニット基部材33aの下端部には、接続筒33eが下向きに形成されている。
上記圧力ダンパユニット33を保持するとともに、ダンパ室33b内のインクを液体導入部であるインク供給針34内に導くために、液体導入基部35が設けられている。上記液体導入基部35は、平たい板状部材35aと、その片側に立設した壁部材35bとが一体的に形成され、また、板状部材35aとインク供給針34も一体的に形成されている。すなわち、液体導入基部35は合成樹脂材料をインジェクション成形したもので、このような成形によって、インク供給針34,板状部材35a,壁部材35b等が一体的に構成されている。
なお、インク供給針34の形状は、尖った形状の先端部と、それに連続する真直ぐな管状の直管部と、この直管部に連続して徐々に大径になっている大径部と、この大径部の端部に形成された大径端部を有する形状となっている。また、インク供給針34の断面形状は円形である。
図4(A)に示すように、インク供給針34は板状部材35aから垂直方向に起立した状態で8本設けられ、1つの圧力ダンパユニット33に対して2本のインク供給針34が突き刺さるようになっている。このように液体導入基部35に対して装着される圧力ダンパユニット33を保持するために、ユニット保持部28が設けられている。
上記ユニット保持部28は、圧力ダンパユニット33を保持するために必要な部分を総括的に指しているもので、具体的には上記板状部材35a,壁部材35b,保持構造部35c,35d等によって構成されている。
上記保持構造部35c,35dの構造態様としては、種々な構造のものが採用できるが、この例では嵌合構造部を採用している。符号35cで示された保持構造部は、ガイド溝35eとその中に嵌合するスライド部材33fによって構成されている。上記ガイド溝35eは、板状部材35aから起立している壁部材35bの内面側にインク供給針34と同方向に形成されている。また、上記スライド部材33fは、ユニット基部材33aの一側部に設けられた細長い突起部材であり、圧力ダンパユニット33の挿入方向すなわちインク供給針34の起立方向に延ばしてある。
一方、ユニット基部材33aの他側部に配置されている保持構造部35dは、図4(C)に示すように、板状部材35aに設けた位置決めピン35fが、ユニット基部材33aに設けた受入穴33g内に嵌入した構造とされている。なお、位置決めピン35fの起立方向もインク供給針34の起立方向と同じである。
上記保持構造部35cおよび35dは、いずれも雌雄関係となる嵌合構造部を基本としているが、図示の雌雄関係を逆にして実施することもできる。
圧力ダンパユニット33を液体導入基部35に装着するときには、圧力ダンパユニット33を、保持構造部35c,35dの嵌合関係が成立するようにして、液体導入基部35の上方から差し込むと、インク供給針34が図3(D)に示すように、接続筒33e内に相対的に差し込まれて装着が完了する。なお、図3(D)に示されている符号33hはエラストマー等で作られたシールリングである。
図4(A)に示すように、2本のインク供給針34が保持構造部35cと35dによって挟まれた状態になっている。このように保持構造部35cと35dの間にインク供給針が配置されていることにより、一方のインク供給針34と保持構造部35cおよび他方のインク供給針と保持構造部35dとの各距離がそれぞれ短くなり、それぞれにおける相対位置が正確に設定され、引いては圧力ダンパユニット33とインク供給針34との相対位置も正確に設定される。したがって、インク供給針34が差し込まれている箇所からインク漏れが発生することがない。
図3(A)および(B)には、液体導入基部35の下面とヘッドホルダー31の上面とが接合されている状態が示されている。また、同図(C)には、液体導入基部35とヘッドホルダー31との接合前の離れた状態が示されている。液体導入基部35側のヘッドホルダー31に接合される面が第1接合面35gとされている。この第1接合面35gは、インク供給針34の肉厚とされた円形の大径端部34aの外周側に形成された環状の平坦な面である。
上記大径端部34aは、上記第1接合面35gから突出させてあり、その突出距離は符号hで示されている。また、大径端部34aの外径は符号D1で示されている。さらに、大径端部34aの端面部分に環状の平坦な押圧面34bが形成されている。
一方、ヘッドホルダー31側の液体導入基部35に接合される面が第2接合面31aとされている。この第2接合面31aは、インク供給針34の大径端部34aがはめ込まれる円形の凹穴31bの外周側に形成された環状の平坦な面である。上記凹穴31bの底面の外周側に環状の平坦な受け面31cが形成されている。この受け面31cの内側にインクの流通凹部31dが形成され、この流通凹部31dにホルダ流路31eが連通した状態で形成してある。上記受け面31cは、円形のフィルタ36が載置される面であり、また、凹穴31bはフィルタ36の収容空間を形成している。
上記凹穴31bの内径は符号D2で示され、上記大径端部34aの外径D1との関係は、D2>D1の関係とされている。このような径差を付与するのは、大径端部34aを凹穴31b内にはめ込みやすくするためであり、上記径差は符号d1で示されている。また、他に段構造部があるときには、同様な径差d1が与えられている。なお、図3(B)および(C)においては、上記径差d1を理解しやすくするために、その大きさを拡大して図示してある。
上記のように、液体導入基部35の板状部材35aに、上記インク供給針34,大径端部34a,第1接合面35g等が一体に成形され、他方、ヘッドホルダー31側の板状部材31fに、上記第2接合面31a,凹穴31b等が一体に成形されている。そして、両板状部材35aと31fとが対面した状態で、液体導入基部35がヘッドホルダー31に接合されている。
液体導入基部35のヘッドホルダー31に対する接合は、つぎのような順序で行われる。まず、上記凹穴31bの受け面31c上に円形のフィルタ36を載置し、上記第1接合面35gと第2接合面31aとの間に接着剤37(図3(B)参照)を介在させて大径端部34aを凹穴31b内にはめ込む。これにより、第1接合面35gと第2接合面31aとが接着剤で接合されるのと同時に、フィルタ36の外周部が上記押圧面34bと受け面31cとの間で挟みつけられる。
したがって、液体導入基部35とヘッドホルダー31は、第1接合面35gと第2接合面31aが対面する部位において接着剤37で接合され、他方、フィルタ36は上記接合に伴って押圧面34bと受け面31cとの間で所定の加圧力で挟み付けられている。フィルタ36は液体導入基部35、またはヘッドホルダー31に直接、熱溶着または接着により固定されても良い。
上記の例では、接着剤37がシール材としての機能を果たしている。このようなシールを接着剤37に代えてパッキン材で行うこともできる。
図3(A)に示すように、上記ヘッドホルダー31のホルダ流路31eは、板状部材31fから下方に延びている管部材31gによって形成されている。この管部材31gの端部がパッキン部材38を介して上記環状突起23に接合され、これによりフィルタ36を通過したインクがホルダ流路31eからヘッド流路24を経て流路ユニット13に供給されるようになっている。
図3(A)に示すように、上記液体導入基部35とヘッドホルダー31との一体化構造は、液体導入基部35に設けた第1位置決め部39と、ヘッドホルダー31に設けた第2位置決め部40によって構成されるガイド構造部41によって形成されている。また、ヘッドホルダー31とヘッドケース15との一体化構造は、ヘッドホルダー31に設けた第2位置決め部40と、ヘッドケース15に設けた第3位置決め部42によって構成されるガイド構造部43によって形成されている。
上記各ガイド構造部41および43の細部構造は、拡大された図12(A)に示されている。以下、図12(A)にしたがって説明する。上記第1位置決め部39は、液体導入基部35の板状部材35aから下方に延ばした円筒部材39aによって構成されている。また、上記第2位置決め部40は、ヘッドホルダー31の板状部材31fから下方に延ばした円筒部材40aによって構成されている。上記円筒部材40aの内側に円筒部材39aが摺動しながら嵌合するように組み合わされ、こうすることによってガイド構造部41が形成されている。
上記ガイド構造部41における摺動の方向は、図3に示されている上記第1接合面35gおよび第2接合面31aに対して略垂直な方向となるように設定されている。
また、上記第3位置決め部42は、ヘッドケース15のフランジ15aから上方に延ばした円筒部材42aによって構成されている。上記円筒部材42aの内側に円筒部材40aが摺動しながら嵌合するように組み合わされ、こうすることによってガイド構造部43が形成されている。なお、上記円筒部材40aは、上から順に大径部,中径部,小径部からなる3段構造とされ、その小径部が円筒部材42aの内側に嵌入されている。
上記ガイド構造部43における摺動の方向は、図3に示されている上記第1接合面35gおよび第2接合面31aに対して略垂直な方向となるように設定されている。
フランジ15aには、挿通穴15bが円筒部材42aと同心状に設けられ、この挿通穴15bから挿入した結合ボルト44が円筒部材40aを通過して円筒部材39aにねじ込まれている。上記結合ボルト44の雄ねじ部分が円筒部材39aの内側にセルフタップを立てながらねじ込まれて行くようになっている。このセルフタップに代えて円筒部材39aの内側に雌ねじを形成しておいてもよい。
上記結合ボルト44を締め込むことにより、円筒部材42aの端面と円筒部材40aの端面とが、符号45で示された衝合部において衝合をする。また、同様に円筒部材40aの底面と円筒部材39aの端面とが、符号46で示された衝合部において衝合をするようになっている。上記の衝合が衝合部45および46においてなされると、結合ボルト44の軸方向におけるヘッドケース15,ヘッドホルダー31,液体導入基部35の3部品の相対位置が設定される。この相対位置は、上記各円筒部材39a,40a,42a等の長さや、上記衝合部45,46の位置等を選定することにより、適正に設定される。
上記のように、ヘッドケース15,ヘッドホルダー31,液体導入基部35の3部品の相対位置が適正に設定されることにより、パッキン部材38を介した管部材31gと環状突起23との接合状態、すなわちパッキン部材38の適正なシール状態が確保できる。一方、液体導入基部35側の第1接合面35gとヘッドホルダー31側の第2接合面31aとの間に配置されている接着剤37の加圧状態が適正になされて、確実なシール状態が確保できる。さらに、インク供給針34の下部に設けられた押圧面34bと、凹穴31b側の受け面31cとの間でフィルタ36が位置ずれをしないように、確実に挟み付けられる。
また、上記結合ボルト44を締め込むことによって発生するガイド構造部41の摺動方向が、第1接合面35gと第2接合面31aに対して垂直になっているので、第1接合面35gと第2接合面31aが面方向に相対的にずれることがない。すなわち、図3(B),(C)に示した径差d1の範囲内で発生する位置ずれが防止できる。
図12(B)は、上記ガイド構造部の変形例を示す断面図である。この例は、別の結合ボルト47を用いて、ヘッドケース15のフランジ15aが、直接ヘッドホルダー31に固定されている。それ以外は、上記図12(A)に示された構造と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。なお、フランジ15aに結合ボルト44の通過穴15cが設けてある。
図12(C)は、上記円筒部材39a,40a,42aの嵌合の内外関係が、同図(A)に示したものと逆になっている場合を示す断面図である。それ以外は、上記図12(A)に示された構造と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
図11は、図3(A)に示したインク噴射装置32をノズル形成面16a側から見た斜視図である。図11に示すように、記録ヘッド10の表面すなわちノズル形成面16aを保護するヘッドカバー26が配置されている。このヘッドカバー26は、ノズル形成面16aの主走査方向の両側端部を保護するカバー板26aと、この各カバー板26aを屈曲させた主保護壁部26bと、この主保護壁部26bを屈曲させて形成した主固定フランジ26cと、カバー板26aの端部を屈曲させた副保護壁部26dと、片側の副保護壁部26dを屈曲させて形成した副固定フランジ26eとから構成されている。
上記2つの主固定フランジ26cと1つの副固定フランジ26eの都合3つのフランジに、上記結合ボルト44を貫通してヘッドカバー26がヘッドケース15に固定されている。上記3本の結合ボルト44は、略正三角形に近い二等辺三角形をなす位置に配置されている。したがって、図12(A)に示すような結合ボルト44による結合構造が、3箇所に配置されている。
図7,図12および図13等に示すように、上記液体導入基部35とヘッドホルダー31との回転方向の相対位置を、一層正確に設定するために、第1位置決め部39と第2位置決め部40との嵌合部が、少なくとも2箇所に配置され、一方が第1ガイド構造部41aとされ、他方が第2ガイド構造部41bとされている。
上記第1ガイド構造部41aでは、円筒部材39aと40aとの嵌合部における軸心を設定する。そのために、円筒部材40aの内面に円筒部材40aの軸方向に延びている第1リブ40bが4本90度間隔で設けられている。この4本の第1リブ40bに円筒部材39aが線接触することにより、円筒部材40a内における円筒部材39aの軸心が正確に設定される。すなわち、図13(A)に示すように、線接触であるから4つの第1リブ40bの全てにおいて、円筒部材39aの円筒面に線接触がなされ、隙間のないいわゆるガタつきのない軸サポートが行われる。
一方、第2ガイド構造部41bでは、上記のようにして設定された円筒部材39aと40aとの嵌合部における軸心を中心にした、液体導入基部35とヘッドホルダー31との相対回転位置を決める。そのために、円筒部材40aの内面に円筒部材40aの軸方向に延びている第2リブ40cが2本180度間隔で設けられている。この第2リブ40cは、第1ガイド構造部41aの軸心を中心にして描かれ、しかも第2ガイド構造部41bの中心部を通る円弧線上またはその近傍に配置されている。したがって、第2ガイド構造部41bにおける液体導入基部35とヘッドホルダー31との上記円弧線方向の相対位置の変化が、第2リブ40cと円筒部材39aとの線接触により、確実に規制される。
上記の各部の説明をより一層理解しやすくするために、各方向から見た斜視図が付されている。すなわち、図5は、液体導入基部35をインク供給針34側から見た斜視図、図6は、図5のものを裏側から見た斜視図、図8は、液体導入基部35がヘッドホルダー31に接合された状態をインク供給針34側から見た斜視図である。図9は、ヘッドホルダー31を裏側から見た斜視図、図10は、図3に示した組み立てられた部品を分解して示した斜視図である。
上記実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
上記インク供給針34と、板状部材35a,壁部材35b,保持構造部35c,35d等によって構成されているユニット保持部28とが、合成樹脂材料のインジェクション成形で一体的に設けられているので、インク供給針34とユニット保持部28との相対位置が正確に設定される。したがって、ユニット保持部28に取り付けられた圧力ダンパユニット33とインク供給針34との相対位置が正確に設定される。このため、圧力ダンパユニット33とインク供給針34との合致状態が極めて高精度のもとに確保され、この合致部分からのインク漏れが確実に防止できる。さらに、上記ユニット保持部28には、圧力ダンパユニット33の保持構造部35c,35d等を、圧力ダンパユニット33の形状等に応じて最適な構造状態で形成できるので、圧力ダンパユニット33の保持状態を良好なものとすることができる。また、複数のインク供給針34であっても、インク供給針34とユニット保持部28とが一体的に設けられることから、上述のような多連式のインク供給針101のような成形歪み等の問題が解消する。
上記記録ヘッド10内のインクを加圧する圧電振動子14に動作信号を送給する制御基板25が、上記ヘッドケース15とヘッドホルダー31との間に配置されている。このため、上記制御基板25の配置箇所が、液体導入基部35とヘッドホルダー31との接合箇所から離れた状態となり、液体導入基部35とヘッドホルダー31との接合箇所に、制御基板25の配置箇所が悪影響を及ぼすことがない。
上記ヘッドホルダー31には、上記液体導入基部35のインク供給針34に受け入れられたインクを記録ヘッド10に導くホルダ流路31eが設けられ、上記液体導入基部35とヘッドホルダー31との間に接着剤37を介在させて上記インク供給針34からホルダ流路31eに流れるインクをシールするようになっている。このように、上記接着剤37が液体導入基部35とヘッドホルダー31との間に介在させてあるので、インク供給針34からホルダ流路31eに流れるインクが完全にシールされ、液体導入基部35とヘッドホルダー31との良好な接合が確保できる。
上記液体導入基部35とヘッドホルダー31との間に、インク供給針34からホルダ流路31eに流れるインクをろ過するフィルタ36が配置されていることにより、液体導入基部35をヘッドホルダー31に接合するのと同時にフィルタ36の配置が可能となり、フィルタ36配置のために特別な構造部分を設けたりする必要がなく、構造簡素化や製造工程数の低減にとって有効である。また、フィルタ36自体は上記接着剤37でシールされた空間内に存在しているので、フィルタ36の配置構造部からインクが漏れることがない。
上記液体導入基部35には、ヘッドホルダー31との相対位置を決める第1位置決め部39が設けられ、ヘッドホルダー31には、上記液体導入基部35との相対位置を決める第2位置決め部40とが設けられ、上記第1位置決め部39と第2位置決め部40は摺動しながら嵌合するガイド構造部41になっている。上記ガイド構造部41が摺動を伴う嵌合構造であるから、上記摺動の方向に直交する方向の液体導入基部35とヘッドホルダー31との相対位置が高い精度のもとで確保できる。
上記ガイド構造部41の摺動方向は、液体導入基部35がヘッドホルダー31に接合する第1接合面35gおよびヘッドホルダー31が液体導入基部35と接合する第2接合面31aに対して略垂直な方向となるよう設定されているため、上記第1接合面35gと第2接合面31aは相対的に面方向にずれるようなことがなく、第1および第2接合面35g,31aの間隔が狭くなる方向にのみ液体導入基部35とヘッドホルダー31とを変位させることができる。このため、液体導入基部35とヘッドホルダー31との相対位置が正確に確保され、同時に、上記接着剤37がその厚さ方向にのみ圧縮されて良好なシールがなされる。また、上記のような面方向のずれが発生しないので、接着剤37が片側からはみ出るようなこともない。
上記第1接合面35gと第2接合面31aが接近する方向に締め付け力が作用するよう、上記ガイド構造部41の中心部に結合ボルト44がねじ込まれている。これにより、ガイド構造部41の中心部において、上記結合ボルト44の締め込みによる推力を作用させることができるので、ガイド構造部41における摺動を伴う嵌合が正確にかつ円滑になされ、第1接合面35gと第2接合面31aとの接近状態が適正に行われる。
上記ヘッドケース15には、ヘッドホルダー31との相対位置を決める第3位置決め部42が設けられ、上記第3位置決め部42は、上記第2位置決め部40に対して摺動しながら嵌合するガイド構造部43になっている。上記ガイド構造部43が摺動を伴う嵌合構造であるから、上記摺動の方向に直交する方向のヘッドホルダー31とヘッドケース15との相対位置が高い精度のもとで確保できる。
上記結合ボルト44、上記ヘッドケース15の第3位置決め部42を貫通してヘッドケース15がヘッドホルダー31に取り付けられているので、上記ヘッドケース15とヘッドホルダー31と液体導入基部35との3部品の相対位置が各ガイド構造部43,41において正確に設定されて、上記3部品の組み立て状態が高い精度のもとで確保できる。また、結合ボルト44で一時に上記3部品が一体化されるので、構造簡素化に有効である。
上記結合ボルト44が、記録ヘッド10のノズル形成面16aを保護するヘッドカバー26をヘッドケース15に固定しているため、結合ボルト44が上記ヘッドカバー26の固定機能を果たすことにより、部品点数の削減や構造簡素化が促進される。
上記第1位置決め部39と第2位置決め部40との嵌合部が、少なくとも第1ガイド構造部41aと第2ガイド構造部41bとの2箇所に配置され、上記第1ガイド構造部41aには第1位置決め部39と第2位置決め部40との軸心を決める複数の第1リブ40bが設けられ、上記第2ガイド構造部41bには上記軸心を中心にした液体導入基部35とヘッドホルダー31との相対回転位置を決める複数の第2リブ40cが設けられている。このような構成により、液体導入基部35とヘッドホルダー31との相対回転の軸心が設定される上記第1ガイド構造部41aと、上記相対回転の回転位置を決める上記第2ガイド構造部41bとが、分離した構造配置となるので、液体導入基部35とヘッドホルダー31との相対位置が正確に設定できる。特に、回転軸心から離隔した箇所で回転変位の規制を行う構造であるから、液体導入基部35とヘッドホルダー31との相対位置が一層正確に設定できる。
上記液体導入基部35に圧力ダンパユニット33を保持する壁部材35bが立設されているので、起立状態の壁部材35bを利用して、圧力ダンパユニット33の保持に最適な保持構造部35cを壁部材35bに形成することができる。
上記圧力ダンパユニット33の一側部に設けたスライド部材33fが、上記壁部材35bに設けたガイド溝35eと嵌合して嵌合構造部を形成し、上記ガイド溝35eから離隔した箇所において、圧力ダンパユニット33の他側部が、板状部材35aに設けられた位置決めピン35fと嵌合して嵌合構造部を形成している。よって、圧力ダンパユニット33は離隔した関係にある一側部と他側部において嵌合構造部によって位置決めがなされ、圧力ダンパユニット33と液体導入基部35との相対位置を正確に設定することができる。
上記各実施例は、インクジェット式記録装置を対象にしたものであるが、本発明によってえられた液体噴射装置は、インクジェット式記録装置用のインクだけを対象にするのではなく、グルー,マニキュア,導電性液体(液体金属)等を噴射することができる。さらに、上記実施例では、液体の一つであるインクを用いたインクジェット式記録ヘッドについて説明したが、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド,液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド,有機ELディスプレー,FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド,バイオチップ製造に用いられる生体有機噴射ヘッド等の液体を吐出する液体噴射ヘッド全般に適用することも可能である。
インクジェット式記録装置の全体構造の一例を示す概略構成図である。 記録ヘッド全体を示す断面図である。 インク噴射装置とその各部の断面図である。 インク噴射装置の平面図と各部の断面図である。 液体導入基部の斜視図である。 図5のものを反対側から見た斜視図である。 ヘッドホルダーの斜視図である。 液体導入基部をヘッドホルダーに取り付けた状態を示す斜視図である。 ヘッドホルダーを裏側から見た斜視図である。 インク噴射装置の各部品を分解して示した斜視図である。 インク噴射装置をノズル形成面側から見た斜視図である。 ガイド構造部の断面図である。 第1および第2ガイド構造部を示す平面図と部分的な断面図である。 従来の構造を示す断面図,平面図および側面図である。
符号の説明
1 インクジェット式記録装置,1a 制御装置,1b 開口,1c 静止部材,1d ケース壁,2 インクカートリッジ,3 キャリッジ,4 タイミングベルト,5 ステッピングモータ,6 ガイドバー,7 記録紙,8 吸引キャップ,9 ワイパーブレード,9a 廃インク貯留部,10 記録ヘッド,11 ノズル開口,11a ノズル列,12 圧力発生室,13 流路ユニット,14 圧電振動子,15 ヘッドケース,15a フランジ,15b 挿通穴,15c 通過穴,16 ノズルプレート,16a ノズル形成面,17 インク貯留室,18 インク供給路,19 圧力発生室形成板,20 振動板,20a 島部,21 基台,22 フレキシブル回路板,23 環状突起,24 ヘッド流路,25 制御基板,26 ヘッドカバー,26a カバー板,26b 主保護壁部,26c 主固定フランジ,26d 副保護壁部,26e 副固定フランジ,27 先端面,28 ユニット保持部,29 フレキシブル回路板,30 ターミナル,31 ヘッドホルダー,31a 第2接合面,31b 凹穴,31c 受け面,31d 流通凹部,31e ホルダ流路,31f 板状部材,31g 管部材,32 インク噴射装置,33 圧力ダンパユニット,33a ユニット基部材,33b ダンパ室,33c 弾性シート,33d 流出路,33e 接続筒,33f スライド部材,33g 受入穴,33h シールリング,34 インク供給針,34a 大径端部,34b 押圧面,35 液体導入基部,35a 板状部材,35b 壁部材,35c 保持構造部,35d 保持構造部,35e ガイド溝,35f 位置決めピン,35g 第1接合面,36 フィルタ,37 接着剤,38 パッキン部材,39 第1位置決め部,39a 円筒部材,40 第2位置決め部,40a 円筒部材,40b 第1リブ,40c 第2リブ,41 ガイド構造部,41a 第1ガイド構造部,41b 第2ガイド構造部,42 第3位置決め部,42a 円筒部材,43 ガイド構造部,44 結合ボルト,45 衝合部,46 衝合部,47 結合ボルト,D1 大径端部の外径,D2 凹穴の内径,d1 径差,h 突出距離,100 ヘッドホルダー,101 インク供給針,102 インクカートリッジ,103 保持壁,104 フィルタ,105 ホルダ流路,106 接合面,107 接合面,108 フランジ板,109 接続部

Claims (13)

  1. 液体貯留ユニットと連通して上記液体貯留ユニットから液体噴射ヘッドに供給する液体を受け入れる液体導入部と、上記液体貯留ユニットを保持するための保持構造を有するユニット保持部とを一体的に設けて液体導入基部を構成し、上記液体導入基部は液体噴射ヘッドのヘッドケースを保持するヘッドホルダーに接合されていることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 上記液体噴射ヘッド内の液体を加圧する圧力発生手段に動作信号を送給する制御基板が、上記ヘッドケースとヘッドホルダーとの間に配置されている請求項1記載の液体噴射装置。
  3. 上記ヘッドホルダーには、上記液体導入基部の液体導入部に受け入れられた液体を液体噴射ヘッドに導くホルダ流路が設けられ、上記液体導入基部とヘッドホルダーとの間にシール材を介在させて上記液体導入部からホルダ流路に流れる液体をシールする請求項1または2記載の液体噴射装置。
  4. 上記液体導入基部とヘッドホルダーとの間に、液体導入部からホルダ流路に流れる液体をろ過するフィルタが配置されている請求項3記載の液体噴射装置。
  5. 上記液体導入基部には、ヘッドホルダーとの相対位置を決める第1位置決め部が設けられ、ヘッドホルダーには、上記液体導入基部との相対位置を決める第2位置決め部とが設けられ、上記第1位置決め部と第2位置決め部は摺動しながら嵌合するガイド構造部になっている請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 上記ガイド構造部の摺動方向は、液体導入基部がヘッドホルダーに接合する第1接合面およびヘッドホルダーが液体導入基部と接合する第2接合面に対して略垂直な方向となるよう設定されている請求項5記載の液体噴射装置。
  7. 上記第1接合面と第2接合面が接近する方向に締め付け力が作用するよう、上記ガイド構造部の中心部に結合ボルトがねじ込まれている請求項6記載の液体噴射装置。
  8. 上記ヘッドケースには、ヘッドホルダーとの相対位置を決める第3位置決め部が設けられ、上記第3位置決め部は、上記第2位置決め部に対して摺動しながら嵌合するガイド構造部になっている請求項5〜7のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  9. 上記結合ボルトが、上記ヘッドケースの第3位置決め部を貫通してヘッドケースがヘッドホルダーに取り付けられている請求項8記載の液体噴射装置。
  10. 上記結合ボルトが、液体噴射ヘッドの表面を保護するヘッドカバーをヘッドケースに固定している請求項9記載の液体噴射装置。
  11. 上記第1位置決め部と第2位置決め部との嵌合部が、少なくとも第1ガイド構造部と第2ガイド構造部との2箇所に配置され、上記第1ガイド構造部には第1位置決め部と第2位置決め部との軸心を決める複数の第1リブが設けられ、上記第2ガイド構造部には上記軸心を中心にした液体導入基部とヘッドホルダーとの相対回転位置を決める複数の第2リブが設けられている請求項5〜10のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  12. 上記液体導入基部に液体貯留ユニットを保持する壁部材が立設されている請求項1〜11のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  13. 上記液体貯留ユニットの一側部が、上記壁部材に設けたガイド部と嵌合して嵌合構造部を形成し、上記ガイド部から離隔した箇所において、液体貯留ユニットの他側部が、液体導入基部に設けられた嵌合部と嵌合して嵌合構造部を形成している請求項12記載の液体噴射装置。
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