JP2006272885A - 液体噴射ヘッド - Google Patents

液体噴射ヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP2006272885A
JP2006272885A JP2005099086A JP2005099086A JP2006272885A JP 2006272885 A JP2006272885 A JP 2006272885A JP 2005099086 A JP2005099086 A JP 2005099086A JP 2005099086 A JP2005099086 A JP 2005099086A JP 2006272885 A JP2006272885 A JP 2006272885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flexible cable
wiring board
hole
base end
positioning pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005099086A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Okubo
勝弘 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005099086A priority Critical patent/JP2006272885A/ja
Publication of JP2006272885A publication Critical patent/JP2006272885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】 フレキシブルケーブルと配線基板の配線作業を簡便にすることができ、また、ヘッドの小型化に対応可能な液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】 ケース10の基端面14に、配線基板5とフレキシブルケーブル9の相対的な位置を規定する位置決めピン20を立設し、位置決めピンが挿通可能な基板貫通孔21を配線基板に形成する一方、フレキシブルケーブルには位置決めピンが挿通可能なケーブル貫通孔32を形成し、他端側端子部31が形成された面を基端面とは反対側に向けた状態でケーブル貫通孔に位置決めピンを挿通して、フレキシブルケーブルの他端部9bを基端面上に配置し、基板端子部26が形成された面を基端面側に向けた状態で基板貫通孔に位置決めピンを挿通し、フレキシブルケーブルの他端部を介在させた状態で配線基板をケース10に取り付けることで、フレキシブルケーブルの他端側端子部と配線基板の基板端子部とを重合させて導通させた。
【選択図】 図6

Description

本発明は、共通液体室及び圧力室を通ってノズル開口に至る一連の液体流路が形成され、圧力発生素子を駆動することにより圧力室内の液体をノズル開口から液滴として吐出可能なヘッドユニットを備える液体噴射ヘッドに関する。
圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口から液滴として吐出させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等がある。
このような液体噴射ヘッドには種々の形式があるが、広く普及している所謂オン・デマンド方式のものは、リザーバから圧力室を経てノズル開口に至る一連の液体流路をノズル開口に対応して複数備え、圧力発生素子の駆動によって圧力室内の液体に生じた圧力変動を利用してノズル開口から液滴を吐出させるように構成されている。
この液体噴射ヘッドでは、装置本体側からの駆動信号を受けてこれを圧力発生素子に供給するための配線基板(プリント基板)をケース部材に備え、TCP(テープ・キャリア・パッケージ)等の可撓性を有する配線部材(以下、フレキシブルケーブルと称する)を通じて配線基板から各圧力発生素子に駆動信号が供給される(例えば、特許文献1(第7頁)参照)。このフレキシブルケーブルは、例えば、ポリイミド等のベースフィルムの表面に銅箔等で導体パターンを形成し、この導体パターンをレジストで被覆した構成とされる。そして、このフレキシブルケーブルの一端側の端子部は圧力発生素子の端子部に接続され、他端側の端子部は配線基板上の基板端子部に接続される。
特開2004−074678号公報(第7頁)
ところで、上記特許文献1の構成では、ケース部材内部に形成された収容空部に圧力発生素子(振動子ユニット)を収納し、その収容空部の上部開口を塞ぐように配線基板を配置する構成を採っているため、配線基板にフレキシブルケーブルが挿通可能な大きさの貫通孔を開設し、この貫通孔にフレキシブルケーブルを通して配線基板と圧力発生素子との間の配線を行うようになっている。つまり、一端部が圧力発生素子に接続されたフレキシブルケーブルの他端部を、ケース部材側から貫通孔を通して配線基板の接続端子形成面側に引き出して折り曲げ、半田付けによって配線基板に接続していた。
しかしながら、配線基板に上記のような貫通孔を開設すると、この貫通孔を避けた状態に配線パターンを配線基板に形成する必要があるため、その分、配線基板の面方向の大きさを拡大するか、若しくは、配線基板を積層することとなり、必然的に配線基板が大型化するという問題がある。
また、配線作業時において、折り曲げられたフレキシブルケーブルは元の状態に戻ろうとして配線基板から浮いてしまう虞があるため、フレキシブルケーブルの端子と配線基板の端子との半田付けが完了するまで、フレキシブルケーブルの他端部を治具などで配線基板側に押圧しておく必要があり、配線作業が煩雑となっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フレキシブルケーブルと配線基板の配線作業を簡便にすることができ、また、ヘッドの小型化に対応可能な液体噴射ヘッドを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、共通液体室及び圧力室を通ってノズル開口に至る一連の液体流路が形成され、圧力発生素子を駆動することにより前記圧力室内の液体をノズル開口から液滴として吐出可能なヘッドユニットと、
一端部が前記圧力発生素子に電気的に接続されるフレキシブルケーブルと、
前記フレキシブルケーブルの他端部に形成されたケーブル端子部に対応した基板端子部を有し、前記フレキシブルケーブルを通じて前記圧力発生素子に駆動信号を供給する配線基板と、
をケース部材に備え、
前記ケース部材の基端面に、前記配線基板と前記フレキシブルケーブルの相対的な位置を規定する位置決めピンを立設し、
前記位置決めピンが挿通可能な基板貫通孔を前記配線基板に形成する一方、前記フレキシブルケーブルには前記位置決めピンが挿通可能なケーブル貫通孔を形成し、
ケーブル端子部形成面を前記ケース部材の基端面とは反対側に向けた状態で前記ケーブル貫通孔に前記位置決めピンを挿通して、前記フレキシブルケーブルの他端部を前記基端面上に配置し、
基板端子部形成面を前記ケース部材の基端面側に向けた状態で前記基板貫通孔に前記位置決めピンを挿通して、前記フレキシブルケーブルの他端部を間に介在させた状態で前記配線基板を前記ケース部材に取り付けることで、前記ケーブル端子部と前記基板端子部とを重合させて導通させたことを特徴とする。
上記構成によれば、ケーブル端子部形成面をケース部材の基端面とは反対側に向けた状態でフレキシブルケーブルの他端部を基端面上に配置し、基板端子部形成面をケース部材の基端面側に向け、ケース部材との間にフレキシブルケーブルの他端部を介在させた状態で配線基板をケース部材に取り付けることにより、ケーブル端子部と基板端子部とを導通させるので、配線基板にフレキシブルケーブルを挿通させるための貫通孔を設ける必要がなく、その分、配線基板のサイズを縮小化することができる。これにより、液体噴射ヘッドの小型化に寄与することができる。また、半田付けが不要となり、配線作業性を向上させることができる。さらに、基板貫通孔とケーブル貫通孔にケース部材の基端面に立設された位置決めピンを挿通することによって、フレキシブルケーブルのケーブル端子部と配線基板の基板端子部の相対的な位置を合致させるので、各端子部の位置を合わせるための治具などを使用する必要がなく、容易且つ確実に各端子同士を導通させることができる。これにより、配線作業の作業効率を一層向上させることが可能となる。
上記構成において、前記フレキシブルケーブルが挿通可能な挿通開口部および前記位置決めピンが挿通可能なプレート貫通孔が開設された弾性プレートを設け、
前記プレート貫通孔に前記位置決めピンを挿通した状態で、前記弾性プレートを前記ケース部材の基端面上に配置し、
前記フレキシブルケーブルの他端部を、前記ケース部材側から前記弾性プレートの挿通開口部を通して当該弾性プレートの載置面側に引き出して当該載置面上に配置し、
前記配線基板と前記弾性プレートとで、前記フレキシブルケーブルの他端部を挟持する状態で前記配線基板を前記ケース部材に取り付ける構成とするのが望ましい。
そして、この構成において、前記ケース部材の基端面には、止着部材が止着される止着孔を開設し、
前記配線基板には、前記止着部材が挿通される止着部材孔を開設し、
前記止着部材を前記配線基板の止着部材孔を通して前記ケース部材の止着孔に螺合させて止着することにより、前記配線基板を前記基端面に固定する構成とするのが望ましい。
この構成によれば、止着部材によって配線基板をケース部材に固定するので、ケーブル端子部と基板端子部の導通をより確実にすることができる。そして、配線基板と弾性プレートとでフレキシブルケーブルの他端部を挟持させた状態で止着部材を締め付けることで、配線基板とケース部材との間で弾性プレートが圧縮され、この弾性プレートの弾性によってフレキシブルケーブルの他端部が配線基板側に常時押圧された状態となる。これにより、ケーブル端子部と基板端子部をさらに確実に導通させることが可能となる。その結果、接触不良を防止することができる。
また、上記構成において、前記共通液体室側に液体を導入するための液体導入針が立設された導入針ユニットを備え、
前記導入針ユニットにおける液体導入針立設面側とは反対側の面に、前記ケース部材の基端面側に向けて当接リブを延出し、
前記当接リブを前記配線基板に当接させた状態で、前記導入針ユニットを前記ケース部材の基端面に取り付ける構成を採用することも可能である。
この構成によれば、当接リブを配線基板に当接させた状態で、導入針ユニットをケース部材の基端面に取り付けるので、配線基板のケース部材に対する浮き上がりを防止することができ、ケーブル端子部と基板端子部との導通を一層確実にすることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面等を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、本発明の液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種。以下、単にプリンタという)に搭載されるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を例に挙げて行う。
図1は、本実施形態における記録ヘッド1の構成を説明する分解斜視図、図2は、記録ヘッド1の全体断面図、図3(a)は、記録ヘッド1の要部断面図、図3(b)は、(a)における領域Aの拡大断面図である。また、図4は、ケース10の基端面14にブッシュ7及びフレキシブルケーブル9の他端部9bを配置した状態を示す斜視図、図5は、基端面14に配線基板5を配置したケース10に導入針ユニット2を取り付ける状態を示す斜視図である。
本実施形態における記録ヘッド1は、導入針ユニット2、配線基板5、ブッシュ7(本発明における弾性プレートの一種)、ケース10(本発明におけるケース部材に相当)、流路ユニット11、及び、アクチュエータユニット13を主な構成要素としている。なお、本実施形態における流路ユニット11とアクチュエータユニット13は、本発明におけるヘッドユニットを構成している。
導入針ユニット2は、例えば、エポキシ系樹脂等の合成樹脂によって成型されており、その上面にはフィルタ3を介在させた状態でインク導入針4(本発明における液体導入針に相当)が複数取り付けられている。これらのインク導入針4には、インク(液体の一種)を貯留したインクカートリッジ(図示せず)が装着されるようになっている。また、この導入針ユニット2の内部には、各インク導入針4に対応した集束流路2´が形成されている。この集束流路2´の上端はフィルタ3を介してインク導入針4に連通し、下端はブッシュ7の流路ジョイント部18を介してケース10内部に形成されたケース流路10´と連通する。さらに、本実施形態における導入針ユニット2は、インク導入針立設面側とは反対側の面に、ケース10の基端面14側に向けて当接リブ17を延出している。この当接リブ17の先端面は、ケース10への取り付け状態において、このケース10の基端面14上に配置された配線基板5に当接するようになっている。この点については図7を用いて後述する。
上記配線基板5は、図示せぬプリンタ本体側からの駆動信号を受け、この駆動信号をフレキシブルケーブル9を通じて圧電振動子28へ供給するための配線パターンが形成された基板である。この配線基板5は、フレキシブルケーブル9のケーブル端子部(他端側端子部31)が導通される基板端子部26(何れも図6参照)が形成されると共に、プリンタ本体側との接続のためのコネクタ6や電子部品8等を実装している。コネクタ6にはFFC(フレキシブルフラットケーブル)等の配線部材が接続され、配線基板5は、このFFCを介してプリンタ本体側から駆動信号を受けるようになっている。
また、この配線基板5において、ブッシュ7の流路ジョイント部18に対応する位置には、この流路ジョイント部18が挿通する逃げ穴19が開設されている。さらに、この配線基板5には、ケース10の基端面14上に突設された位置決めピン20が挿通可能な基板貫通孔21が開設されている(図6参照)。さらに、この配線基板5には、ケース10の基端面14に突設されたボス15に対応して、このボス15が挿通可能なボス穴22が開設されている(図5参照)。そして、この配線基板5は、基板端子部形成面をケース10の基端面14側に向け、ボス穴22にボス15を挿通すると共に基板貫通孔21に位置決めピン20を挿通し、ブッシュ7との間にフレキシブルケーブル9の他端部9bを介在させた状態で、ケース10の基端面14に配置される。この点の詳細については、図6を用いて後述する。
ブッシュ7は、例えば、エラストマーやゴムなどの弾性材によって作製された板状体であり、ケース10の基端面14と配線基板5との間に配置され、本発明における弾性プレートとして機能する部材である。このブッシュ7の隅角部には、図4に示すように、ケース10の基端面14に突設されたボス15に対応して、このボス15が挿通可能なボス穴23が開設されている。また、このブッシュ7におけるケース流路10´及び導入針ユニット2における集束流路2´に対応する位置には、流路ジョイント部18が隆設されている。この流路ジョイント部18は、集束流路2´とケース流路10´との間に介在して、これらの流路2´,10´同士を液密状態で連通するようになっている。
さらに、このブッシュ7には、フレキシブルケーブル9の他端部9bが挿通可能な挿通開口部24および位置決めピン20が挿通可能なプレート貫通孔25が開設されている。そして、このブッシュ7は、ボス穴23にボス15を挿通すると共にプレート貫通孔25に位置決めピン20を挿通し、ケース10の収容空部12の上部開口に対応する部分に挿通開口部24が位置する状態でケース10の基端面14に配置される。
ケース10は、合成樹脂製の中空箱体状部材であり、基端面14とは反対側の先端面(下面)には流路ユニット11を接合し、内部に形成された収容空部12内にはアクチュエータユニット13を収容し、流路ユニット11側とは反対側の基端面14には、ブッシュ7、フレキシブルケーブル9の他端部9b、及び、配線基板5を間に介在させた状態で導入針ユニット2が取り付けられるようになっている。このケース10の内部には、高さ方向を貫通してケース流路10´が設けられている。このケース流路10´の上端は、基端面14に開口し、ブッシュ7の流路ジョイント部18を介して導入針ユニット2の集束流路2´と連通するようになっている。また、ケース流路10´の下端は、流路ユニット11内の共通インク室37に連通するようになっている。したがって、インク導入針4から導入されたインクは、集束流路2´及びケース流路10´を通じて共通インク室37側に供給される。
ケース10の基端面14の外縁部には、図4に示すように、ブッシュ7や配線基板5の大まかな配置位置を規定するボス15が合計3つ突設されており、また、この基端面14における収容空部12の上部開口縁近傍には、位置決めピン20が、収容空部12毎に2本ずつ上方に向けて立設されている。この位置決めピン20は、基端面14にフレキシブルケーブル9の他端部9bや配線基板5を配置する際に各部材の貫通孔に挿通し、これにより、基端面14上における配線基板5とフレキシブルケーブル9の相対的な位置、より具体的には、フレキシブルケーブル9における他端側端子部31と、配線基板5における基板端子部26との相対的な位置を規定するように構成されている。さらに、このケース10の先端面側には、金属製の薄板部材によって作製されたヘッドカバー16が、流路ユニット11の外側からその周縁部を包囲するように、ネジ27によって取り付けられる。このヘッドカバー16は、流路ユニット11やケース10を保護すると共に、流路ユニット11のノズル形成基板36を接地電位に調整し、記録紙等から発生する静電気によるノイズ等の障害を防止する機能を果たす。
上記アクチュエータユニット13は、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子28(圧力発生素子の一種)と、この圧電振動子28が接合される固定板29等から構成される。各圧電振動子28は、固定端部側が固定板29上に接合され、自由端部側が固定板29の先端面よりも外側に突出している。即ち、各圧電振動子28は、所謂片持ち梁の状態で固定板29上に取り付けられている。また、各圧電振動子28を支持する固定板29は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。そして、アクチュエータユニット13は、固定板29の背面を、収容空部12を区画するケース内壁面に接着することで収容空部12内に収納・固定されている。
フレキシブルケーブル9は、例えば、ポリイミド等のベースフィルムの表面に銅箔等で導体パターンを形成し、この導体パターンをレジストで被覆した構成とされる。そして、このフレキシブルケーブル9の一端部9aには、圧電振動子28に導通される一端側端子部(図示せず)が形成される一方、他端部9bには、配線基板5の基板端子部26に導通される他端側端子部31(本発明におけるケーブル端子部に相当)が形成されている。このフレキシブルケーブル9の他端部9bには、位置決めピン20が挿通されるケーブル貫通孔32が穿設されている(図6参照)。このケーブル貫通孔32の内径は、位置決めピン20の外径とほぼ同じか或いは若干小さく設定されている。即ち、このケーブル貫通孔32は、位置決めピン20が挿通すると、この位置決めピン20に対して所謂締り嵌めになるように構成されている。そして、このフレキシブルケーブル9は、一端部9aが圧電振動子28の素子端子部に接続された状態で収容空部12内に収容され、その他端部9bは、収容空部12側からブッシュ7の挿通開口部24を通じてブッシュ7の載置面7´側に引き出して当該載置面7上に配置される(詳細については図6を用いて後述)。
流路ユニット11は、図3(b)に示すように、封止板34、流路形成基板35、及びノズル形成基板36からなる流路ユニット構成部材を積層した状態で接着剤で接合して一体化することにより作製されており、共通インク室37(共通液体室)からインク供給口38及び圧力室39を通りノズル開口40に至るまでの一連のインク流路(本発明における液体流路に相当)を形成する部材である。圧力室39は、ノズル開口40の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。また、共通インク室37は、ケース流路10´と連通し、インク導入針4側からのインクが導入される室である。そして、この共通インク室37に導入されたインクは、インク供給口38を通じて各圧力室39に分配供給される。
流路ユニット11の底部に配置されるノズル形成基板36は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル開口40を列状に開設した金属製の薄い板材である。本実施形態のノズル形成基板36は、ステンレス鋼の板材によって作製され、ノズル開口40の列(ノズル列)が、記録ヘッド1の走査方向に複数並べて設けられている。そして、1つのノズル列は、例えば、180個のノズル開口40によって構成される。
ノズル形成基板36と封止板34との間に配置される流路形成基板35は、インク流路となる流路部、具体的には、共通インク室37、インク供給口38、及び、圧力室39となる空部が区画形成された板状の部材である。本実施形態において、流路形成基板35は、結晶性を有する基材であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。
ノズル形成基板36とは反対側の流路形成基板35の上面に配置される封止板34は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この封止板34の圧力室39に対応する部分には、エッチングなどによって支持板を環状に除去することで、圧電振動子28の自由端部の先端面を接合するための島部41が形成されており、この部分はダイヤフラム部として機能する。即ち、この封止板34は、圧電振動子28の作動に応じて島部41の周囲の弾性フィルムが弾性変形するように構成されている。また、封止板34は、流路形成基板35の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部42としても機能する。このコンプライアンス部42に相当する部分についてはダイヤフラム部と同様にエッチングなどにより支持板を除去して弾性フィルムだけにしている。
そして、この記録ヘッド1において、上記駆動用基板5からフレキシブルケーブル9を通じて圧電振動子28に駆動信号が供給されると、この圧電振動子28が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部41が圧力室39に近接する方向或いは離隔する方向に移動する。これにより、圧力室39の容積が変化し、圧力室39内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル開口40からインク滴(液滴の一種)が吐出される。
ここで、上記構成の記録ヘッド1では、フレキシブルケーブル9と配線基板5との配線、つまり、フレキシブルケーブル9の他端側端子部31と、配線基板5の基板端子部26との間の導通を図るための構成に特徴を有している。以下、この点について、図6を参照しながら説明する。
図6(a)は、収容部12の上部開口近傍におけるブッシュ7、フレキシブルケーブル9(他端部9b)、及び、配線基板5のケース10への取り付け状態を説明する斜視図、(b)は、(a)において各部材を取り付けた状態のA−A線断面図である。
同図に示すように、ケース10の基端面14上には、まず、ブッシュ7が、プレート貫通孔25に位置決めピン20を挿通し、ケース10の収容空部12の上部開口に対応する部分に挿通開口部24が位置する状態で載置される。次に、フレキシブルケーブル9の他端部9bを、ケース10の収容空部12側からブッシュ7の挿通開口部24を通してブッシュ7の載置面7´側に引き出し、位置決めピン20立設側に略90°に折り曲げる。この際、この他端部9bにおける他端側端子部31が形成された面は、基端面14とは反対側(上方)に向いた状態となる。そして、ケーブル貫通孔32に位置決めピン20を挿通して、他端部9bを基端面14上に載置する。上述したように、ケーブル貫通孔32は、位置決めピン20が挿通されると、この位置決めピン20に対して締り嵌めになるように構成されているので、フレキシブルケーブル9の他端部9bが位置決めピン20から離脱し難くなる。このため、配線基板5の取り付けが完了するまで治具などで他端部9bを押さえ付けておく必要がなく、作業効率を向上させることができる。また、位置決めピン20との間でがたつきが生じ難くなるため、他端側端子部31と基板端子部26の相対的な位置がずれるのを防止することができる。
ブッシュ7とフレキシブルケーブル9の他端部9bが基端面14上に配置されたならば、次に、これらの上に配線基板5が積層される。この際、配線基板5は、基板端子部26が形成された面を、基端面14側、即ち、基端面14上の他端部9bに向けた状態で基板貫通孔21に位置決めピン20を挿通し、ブッシュ7とでフレキシブルケーブル9の他端部9bを挟持する状態で基端面14に取り付けられる。これにより、他端側端子部31の各端子と基板端子部26の各端子の相対的な位置が合致した状態で他端側端子部31と基板端子部26とが重合して導通、即ち、電気的に接続される。
そして、本実施形態においては、ケース10の基端面14には、雄ネジ等の止着部材44が止着される止着孔45が開設され、また、配線基板5には、止着部材44が挿通される止着部材孔46が開設されており、止着部材44を配線基板の止着部材孔46を通してケース10の止着孔45に螺合させて止着することにより、配線基板5を基端面14に固定する。これにより、他端側端子部31と基板端子部25の導通をより確実にすることができる。そして、この止着部材44を締め付けると、配線基板5とケース10との間でブッシュ7が圧縮され、このブッシュ7の弾性によってフレキシブルケーブル9の他端部9bが配線基板5側に常時押圧された状態となる。これにより、他端側端子部31と基板端子部26とをさらに確実に導通させることが可能となる。
また、本実施形態では、導入針ユニット2には、上記当接リブ17が設けられているので、図7に示すように、ブッシュ7、フレキシブルケーブル9(他端部9b)、及び、配線基板5を基端面14に取り付けた後、この導入針ユニット2をケース10の基端面14に取り付けると、当接リブ17の先端面が、配線基板5の背面(基板端子部形成面とは反対側の面)における他端側端子部31と基板端子部26との重合位置に対応する部分に当接する。これにより、例えば止着部材44が万一緩んだ場合にも、配線基板5の浮き上がりを防止することができ、他端側端子部31と基板端子部26との導通を一層確実にすることが可能となる。その結果、接触不良を未然に防止することができる。
以上のように記録ヘッド1を構成することにより、配線基板5にフレキシブルケーブル9を挿通させるための貫通孔を設ける必要がなく、その分、配線基板5のサイズを縮小化することができる。これにより、記録ヘッド1の小型化に寄与することができる。また、半田付けが不要となり、配線作業性を向上させることができる。さらに、基板貫通孔21とケーブル貫通孔32に位置決めピン20を挿通することによって他端側端子部31と基板端子部26の相対的な位置を合致させるので、各端子部26,31の位置を合わせるための治具などを使用する必要がなく、容易且つ確実に各端子部26,31同士を導通させることができる。これにより、配線作業の作業効率を一層向上させることが可能となる。
なお、以上では、液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録ヘッド1を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する全体断面図である。 (a)は記録ヘッドの要部断面図、(b)は(a)における領域Aの拡大断面図である。 ケースの基端面にブッシュ及びフレキシブルケーブルの他端部を配置した状態を示す斜視図である。 配線基板を配置したケースを導入針ユニットに取り付ける状態を示す斜視図である。 (a)はブッシュ、フレキシブルケーブル(他端部)、及び配線基板のケースへの取り付け状態を説明する斜視図、(b)は(a)において各部材を取り付けた状態のA−A線断面図である。 当接リブを配線基板に当接させた状態で導入針ユニットをケースの基端面に取り付けた状態を説明する要部断面図である。
符号の説明
1 記録ヘッド,2 導入針ユニット,3 フィルタ,4 インク導入針,5 配線基板,6 コネクタ,7 ブッシュ,8 電子部品,9 フレキシブルケーブル,10 ケース,11 流路ユニット,12 収容空部,13 アクチュエータユニット,14 基端面,16 ヘッドカバー,17 当接リブ,18 流路ジョイント部,19 逃げ穴,20 位置決めピン,21 基板貫通孔,24 挿通開口部,25 プレート貫通孔,26 基板端子部,28 圧電振動子,29 固定板,31 他端側端子部,32 ケーブル貫通孔,44 止着部材,45 止着孔,46 止着部材孔

Claims (4)

  1. 共通液体室及び圧力室を通ってノズル開口に至る一連の液体流路が形成され、圧力発生素子を駆動することにより前記圧力室内の液体をノズル開口から液滴として吐出可能なヘッドユニットと、
    一端部が前記圧力発生素子に電気的に接続されるフレキシブルケーブルと、
    前記フレキシブルケーブルの他端部に形成されたケーブル端子部に対応した基板端子部を有し、前記フレキシブルケーブルを通じて前記圧力発生素子に駆動信号を供給する配線基板と、
    をケース部材に備え、
    前記ケース部材の基端面に、前記配線基板と前記フレキシブルケーブルの相対的な位置を規定する位置決めピンを立設し、
    前記位置決めピンが挿通可能な基板貫通孔を前記配線基板に形成する一方、前記フレキシブルケーブルには前記位置決めピンが挿通可能なケーブル貫通孔を形成し、
    ケーブル端子部形成面を前記ケース部材の基端面とは反対側に向けた状態で前記ケーブル貫通孔に前記位置決めピンを挿通して、前記フレキシブルケーブルの他端部を前記基端面上に配置し、
    基板端子部形成面を前記ケース部材の基端面側に向けた状態で前記基板貫通孔に前記位置決めピンを挿通して、前記フレキシブルケーブルの他端部を間に介在させた状態で前記配線基板を前記ケース部材に取り付けることで、前記ケーブル端子部と前記基板端子部とを重合させて導通させたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記フレキシブルケーブルが挿通可能な挿通開口部および前記位置決めピンが挿通可能なプレート貫通孔が開設された弾性プレートを設け、
    前記プレート貫通孔に前記位置決めピンを挿通した状態で、前記弾性プレートを前記ケース部材の基端面上に配置し、
    前記フレキシブルケーブルの他端部を、前記ケース部材側から前記弾性プレートの挿通開口部を通して当該弾性プレートの載置面側に引き出して当該載置面上に配置し、
    前記配線基板と前記弾性プレートとで、前記フレキシブルケーブルの他端部を挟持する状態で前記配線基板を前記ケース部材に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記ケース部材の基端面には、止着部材が止着される止着孔を開設し、
    前記配線基板には、前記止着部材が挿通される止着部材孔を開設し、
    前記止着部材を前記配線基板の止着部材孔を通して前記ケース部材の止着孔に螺合させて止着することにより、前記配線基板を前記基端面に固定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記共通液体室側に液体を導入するための液体導入針が立設された導入針ユニットを備え、
    前記導入針ユニットにおける液体導入針立設面側とは反対側の面に、前記ケース部材の基端面側に向けて当接リブを延出し、
    前記当接リブを前記配線基板に当接させた状態で、前記導入針ユニットを前記ケース部材の基端面に取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
JP2005099086A 2005-03-30 2005-03-30 液体噴射ヘッド Pending JP2006272885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005099086A JP2006272885A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 液体噴射ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005099086A JP2006272885A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 液体噴射ヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006272885A true JP2006272885A (ja) 2006-10-12

Family

ID=37208076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005099086A Pending JP2006272885A (ja) 2005-03-30 2005-03-30 液体噴射ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006272885A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099871A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US8596743B2 (en) 2010-03-30 2013-12-03 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head, liquid ejecting head unit, liquid ejecting apparatus and method of manufacturing liquid ejecting head
US9656470B2 (en) 2015-03-03 2017-05-23 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
CN111231513A (zh) * 2018-11-29 2020-06-05 精工爱普生株式会社 液体喷射装置
CN111231514A (zh) * 2018-11-29 2020-06-05 精工爱普生株式会社 液体喷射头以及液体喷射装置
CN111619234A (zh) * 2019-02-28 2020-09-04 精工爱普生株式会社 液体喷射头、液体喷射装置、以及液体喷射头的制造方法
JP2021041658A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099871A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US8596743B2 (en) 2010-03-30 2013-12-03 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head, liquid ejecting head unit, liquid ejecting apparatus and method of manufacturing liquid ejecting head
US9656470B2 (en) 2015-03-03 2017-05-23 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
US10933670B2 (en) 2018-11-29 2021-03-02 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
CN111231514A (zh) * 2018-11-29 2020-06-05 精工爱普生株式会社 液体喷射头以及液体喷射装置
CN111231513A (zh) * 2018-11-29 2020-06-05 精工爱普生株式会社 液体喷射装置
US10974510B2 (en) 2018-11-29 2021-04-13 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
CN111231513B (zh) * 2018-11-29 2022-06-03 精工爱普生株式会社 液体喷射装置
CN111231514B (zh) * 2018-11-29 2022-07-22 精工爱普生株式会社 液体喷射头以及液体喷射装置
CN111619234A (zh) * 2019-02-28 2020-09-04 精工爱普生株式会社 液体喷射头、液体喷射装置、以及液体喷射头的制造方法
US11020970B2 (en) 2019-02-28 2021-06-01 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting head, liquid ejecting apparatus, and method of manufacturing liquid ejecting head
CN111619234B (zh) * 2019-02-28 2022-07-15 精工爱普生株式会社 液体喷射头、液体喷射装置、以及液体喷射头的制造方法
JP2021041658A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8136924B2 (en) Liquid ejecting head unit and liquid ejecting apparatus
JP2006272885A (ja) 液体噴射ヘッド
JP2011025493A (ja) 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2014208439A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2007269012A (ja) 液体噴射ヘッド、及び、その組立方法
US8371679B2 (en) Liquid ejecting head unit and liquid ejecting apparatus
JP2009184213A (ja) 液体噴射ヘッドユニット
JP5018899B2 (ja) 液体噴射ヘッド
JP5257563B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP2007105926A (ja) 液体噴射ヘッド
JP2009255444A (ja) インクジェット式記録ヘッド
JP4089378B2 (ja) フレキシブルケーブル用位置決めピン、及び、液体噴射ヘッド
JP2007050674A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2006231584A (ja) 液体噴射ヘッド
JP2012218255A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4605356B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
US8491097B2 (en) Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
JP4483568B2 (ja) 液体噴射ヘッド
JP4556562B2 (ja) 液体噴射ヘッド
JP4639782B2 (ja) 液体噴射ヘッド
JP2007055046A (ja) 液体噴射ヘッド
JP2008207433A (ja) 液体噴射ヘッド及びその製造方法
JP2007054963A (ja) 液体噴射ヘッド
JP2009214368A (ja) 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
JP2009184179A (ja) 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置