JP2007268996A - 高分子積層体、位相差フィルム、および、高分子積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シクロオレフィン系樹脂からなる透明基板と、前記透明基板上に接するように形成され、重合性モノマーの重合物を含有する密着機能層と有する高分子積層体であって、上記重合性モノマーが、特定のアクリレート、ビニルエーテル、エポキシ化合物、オキセタン化合物から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、上記重合性モノマーを構成する炭素数Nを、上記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mで除した値(N/M)が3以上であることを特徴とする、高分子積層体。
【選択図】図1
Description
さらに最近では、外光によって画像の視認性が低下することを防止する目的で、液晶表示装置の最前面にAGフィルム(アンチグレアフィルム)やARフィルム(アンチリフレクションフィルム)等が用いられるようになっている。
しかしながら、上記液晶表示装置等に用いられる光学機能フィルムは、通常、透明基材上に所望の光学的機能を発現する光学機能層が積層された構成を有するものであるところ、上記シクロオレフィン系樹脂は一般的に光学機能層に用いられる材料とは接着性が悪いという問題があった。このため、シクロオレフィン系樹脂は上述したような耐水性に優れるという利点を有するものの、実用性に欠けるという問題点があった。
したがって、本発明によればシクロオレフィン系樹脂からなる透明基板が用いられ、かつ、密着性に優れた高分子積層体を提供することができる。
なお、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)においてR1、R2、R3は、メチル基または水素を表す。また、R4は、水素、メチル基または、エチル基を表す。
したがって、本発明によればシクロオレフィン系樹脂からなる透明基板が用いられ、かつ、密着性に優れた高分子積層体を製造することができる。
なお、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)においてR1、R2、R3は、メチル基または水素を表す。また、R4は、水素、メチル基または、エチル基を表す。
まず、本発明の高分子積層体について説明する。本発明の高分子積層体は、シクロオレフィン系樹脂からなる透明基板と、上記透明基板上に接するように形成され、重合性モノマーの重合物を含有する密着機能層と有するものであって、上記重合性モノマーが、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、上記重合性モノマーを構成する炭素数Nを、上記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mで除した値(N/M)(以下、単に「炭素含有比」と称する場合がある。)が3以上であることを特徴とするものである。
このような例において本発明の高分子積層体10は、上記密着機能層2に、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、上記炭素含有比が3以上である重合性モノマーの重合物が含有されることを特徴とするものである。
本発明において、上記密着機能層に上記構造を有する重合性モノマーの重合物が含有されることにより、上記透明基板と上記密着機能層との密着性を向上できるのは次のような理由に基づくと考えられる。
すなわち、従来、シクロオレフィン系樹脂は一般的に光学機能層に用いられる材料とは接着性が悪いという問題があったが、これはシクロオレフィン系樹脂が光学機能フィルム用の透明基板に広く用いられてきたセルローストリアセテートよりも、分子の極性が低いことが主たる原因であったと考えられる。
この点、本発明においては上記密着機能層に含有される重合性モノマーの重合物を構成する重合性モノマーが、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、上記重合性モノマーの上記炭素含有比が3以上であることにより、上記重合性モノマーの極性を上記シクロオレフィン系樹脂の極性に近似させることができるため、上記密着機能層と上記透明基板との密着性を向上することができると考えられる。
このようなことから、本発明によればシクロオレフィン系樹脂からなる透明基板が用いられ、かつ、密着性に優れた高分子積層体を提供することができる。
まず、本発明における密着機能層について説明する。本発明に用いられる密着機能層は、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有する重合性モノマーの重合物が含有されるものであり、かつ、上記重合性モノマーの上記炭素含有比が3以上であることを特徴とするものである。本発明は、密着機能層にこのような構造を有する重合性モノマーの重合物が含有されることにより、透明基板と密着機能層との密着性に優れた高分子積層体を提供することができるのである。
以下、このような密着機能層について詳細に説明する。
本発明に用いられる重合性モノマーは、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、上記炭素含有比が3以上であるものである。本発明においては上記炭素含有比が上記範囲であることにより、上記重合性モノマーの極性を、後述する透明基板を構成するシクロオレフィン系樹脂の極性に近似させることができるため、密着機能層と後述する透明基板との密着性を向上することができるのである。
ここで、上述したように上記炭素含有比は、上記重合性モノマーを構成する炭素数Nを、上記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mで除した値(N/M)であるが、上記「重合性モノマーを構成する炭素数N」とは、上記重合性モノマーを分子式で示した際に、表記される炭素の数を意味するものであり、また、上記「重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数M」とは、上記重合性モノマーを分子式で示した際に、表記される炭素および水素以外の元素の数の総和を意味するものである。したがって、例えば、分子式がC12H18O4である1,6−ヘキサンジオールジアクリレートの場合、上記重合性モノマーを構成する炭素数Nは12となり、上記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mは4となるため、上記N/Mは3ということになる。また、分子式がC7H11NO2であるアクリロイルモルホリンの場合、上記重合性モノマーを構成する炭素数Nは7となり、上記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mは3(窒素+酸素)となるため、上記N/Mは2.3ということになる。
なお、本発明に用いられる重合性モノマーが上記重合性官能基が複数結合してなるものである場合、重合性官能基はすべて同一であっても良く、または、それぞれ異なっていても良い。
さらに、本発明に用いられる重合性モノマーは、酸価が150mgKOH/g以下であることが好ましく、なかでも50mgKOH/g以下であることが好ましく、特に5mgKOH/g以下であることが好ましい。
重合性モノマー中に極性の大きい水酸基、酸性基(カルボン酸、リン酸、スルホン酸等)を含み、水酸基価および酸価のいずれかが150mgKOH/gより高いと、上記炭素含有比を本発明で規定する範囲内にしても、上記重合性モノマーの極性を後述するシクロオレフィン系樹脂の極性に近似されることが困難となり、密着機能層と透明基板との密着性が低下する場合も想定されるからである。
ここで、上記水酸基価はJIS K0070に準拠した方法により測定することができる。また、上記酸価は、JIS K2501に準拠した方法により測定することができる。
さらに、Y2は、−CnH2n−(nは1〜34の整数)で表される直鎖状、または、分岐鎖状の炭化水素、シクロヘキシル基、トリシクロデカンジメチル基、フェニル基、または、ビフェニル基を表す。
上記式(II)で表される重合性官能基を有する重合性モノマー;1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル<5>、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル<5>、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル<6>、ノナンジオールジビニルエーテル<6.5>、トリメチルプロパントリビニルエーテル<4>。
上記式(III)で表される重合性官能基を有する重合性モノマー;エチルヘキシルグリシジルエーテル<5.5>。
上記式(III)および(IV)で表される重合性官能基を有する重合性モノマー;ジペンテンジオキシド<5>。
上記式(V)で表される重合性官能基を有する重合性モノマー;3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン<7>、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル<4>。
上記式(I)および(V)で表される重合性官能基を有する重合性モノマー;3−エチル−3−オキセタニルメチルアクリレート<3>。
上述したように本発明に用いられる密着機能層は上記重合性モノマーの重合物を含むものである。したがって、上記密着機能層の態様としては、上記重合性モノマーの重合物のみからなる態様と、上記重合性モノマーの重合物以外に他の化合物が含まれる態様とを挙げることができる。本発明においては、これらのいずれの態様であっても好適に用いることができるが、なかでも上記重合性モノマーの重合物以外に他の化合物が含まれる態様が好ましい。上記重合性モノマーの重合物以外に他の化合物が含まれることにより、本発明における密着機能層に任意の機能性を付与することが可能になるからである。
次に、本発明に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板はシクロオレフィン系樹脂からなるものである。
ここで、上記飽和吸水率は、上記吸水率は、ASTMD570に準拠し23℃の水中で1週間浸漬して増加重量を測定することにより求められる。
ここで、上記R11またはR12と、R13またはR14とは相互に結合して炭素環または複素環を形成しても良い。さらに、上記炭素環または複素環は単環構造であっても良く、または、多環構造であっても良い。
ここで、透明基板の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
ここで、上記「λ/4板としての性質を有する」とは、通常、透明基板の面内レターデーション(以下、単に「Re」と称する場合がある。)の絶対値が入射光の波長の1/4の値を示すことを意味するものであるが、なかでも本発明に用いられる透明基板は、波長550nmにおけるReの絶対値が120nm〜150nmの範囲内であることが好ましい。
また、上記「λ/2板としての性質を有する」とは、通常、透明基板のReの絶対値が、入射光の波長の1/2の値を示すことを意味するものであるが、なかでも本発明に用いられる透明基板は、波長550nmにおけるReの絶対値が250nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
ここで、上記Reとは、上記透明基板の進相軸方向(屈折率が最も小さい方向)の屈折率Nx、および、遅相軸方向(屈折率が最も大きい方向)の屈折率Nyと、透明基板の厚みdとにより、Re=(Nx−Ny)×dの式で表される値であり、自動複屈折測定装置(王子計測機器株式会社製、商品名:KOBRA−21ADH)により測定することができる。
ここで、Rthとは、透明基板の面内における進相軸方向(屈折率が最も小さい方向)の屈折率Nx、および、遅相軸方向(屈折率が最も大きい方向)の屈折率Nyと、厚み方向の屈折率Nzと、透明基板の厚みdとにより、Rth={(Nx+Ny)/2−Nz}×dの式で表される値である。
また、本発明に用いられる透明基板のRthは、上述したReと同様の方法により測定することができる。
本発明の高分子積層体の用途は、透水性の低い透明フィルムが必要とされるあらゆる用途に用いることが可能であるが、なかでも液晶表示装置に用いられる位相差フィルムや、反射防止フィルム等の光学機能フィルムに好適に用いることができる。本発明の高分子積層体をこのような光学機能フィルムとして用いる態様としては、上記密着機能層に光学機能を付与して用いる態様と、本発明の高分子積層体に所望の光学的機能を発現する光学機能層を積層して用いる態様とを挙げることができる。
本発明の高分子積層体の製造方法としては、上記構成を有する高分子積層体を製造できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、後述する「C.高分子積層体の製造方法」の項に記載する方法を例示することができる。
次に、本発明の位相差フィルムについて説明する。本発明の位相差フィルムは、上記本発明の高分子積層体が有する密着機能層上に、液晶材料を含有する位相差層が形成されていることを特徴とするものである。
以下、このような本発明の位相差フィルムについて詳細に説明する。
次に、本発明に用いられる位相差層について説明する。本発明の位相差層は液晶材料を含むものであり、本発明の位相差フィルムに所望の位相差性(複屈折性)を付与する機能を有するものである。
ここで、上記「λ/4板としての性質を有する」とは、通常、位相差層のReの絶対値が、入射光の波長の1/4の値を示すことを意味するものであるが、なかでも本発明における位相差層は、波長550nmにおけるReの絶対値が120nm〜150nmの範囲内であることが好ましい。
また、上記「λ/2板としての性質を有する」とは、通常、位相差層のReの絶対値が、入射光の波長の1/2の値を示すことを意味するものであるが、なかでも本発明における位相差層は、波長550nmにおけるReの絶対値が250nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
なお、上記位相差層のReの定義および測定方法は上記「A.高分子積層体」の項において説明した方法と同様であるためここでの説明は省略する。
次に、本発明に用いられる高分子積層体について説明する。本発明に用いられる高分子積層体は、上記「A.高分子積層体」の項に記載した構成を有するものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記高分子積層体として、上記密着機能層が本発明の位相差フィルムに加わる外部応力を緩和する応力緩和機能を有するものを用いることが好ましい。上記密着機能層が、このような応力緩和機能を有するものであることにより、本発明の位相差フィルムに外部から応力が加わった際に、位相差層や配向層等が損傷を受けることを防止することができるからである。本発明においては、上記配向膜として光配向膜を用いる際に、特にこのような応力緩和機能を有するものを用いることが好ましい。光配向膜は機械強度が低いことから、例えば、本発明の位相差フィルムを長尺のロール状で形成して巻き取る際に加わる外力によって、その形態や配向規制力が損なわれる恐れがあるが、上記密着機能層がこのような応力緩和機能を有することにより、このような恐れを解消することができるからである。
本発明の位相差フィルムには、上記高分子積層体および位相差層以外のその他の層が形成されていても良い。このような他の層としては、上記高分子積層体の密着機能層と、上記位相差層との間に形成され、上記位相差層に含有される液晶材料に対する配向規制力を有する配向層や、上記密着機能層と位相差層との間に形成され、応力緩和機能を備える応力緩和層、および、上記密着機能層と位相差層との間に形成され、上記透明基板に含有される添加剤等が上記位相差層に移動することを防止する遮蔽機能を有するバリア層等を挙げることができる。以下、これらの層について説明する。
まず、上記配向層について説明する。本発明に用いられる配向層は、上記高分子積層体の密着機能層と上記位相差層との間に形成され、上述した位相差層に含有される液晶材料を配向させる配向規制力を備えるものである。
また、上記ラビング膜は、配向規制力を発現させるためのラビング処理で発生する塵に起因して、例えば、本発明の位相差フィルムを液晶表示装置等に用いた場合に輝点欠陥が生じる可能性があるが、上記光配向膜は光を照射することにより非接触で配向規制力を発現することが可能であるためそのような問題が少ないからである。
ここで、上記「光配向法」とは、任意の偏光状態を有する光(偏光)を配向層に照射することにより配向層の配向規制力(異方性)を発現させる方法である。
上記式中、Bは、水素原子を表すか、第二の物質、たとえばポリマー、オリゴマー、モノマー、光活性ポリマー、光活性オリゴマーおよび/または光活性モノマーもしくは表面と反応または相互作用することができる基を表す。
上記式中、Cは、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR11−、−NR11−CO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−O−、−O−CO−NR11−、−NR11−CO−NR11−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−および−Si(CH3)2−O−Si(CH3)2−(R11は水素原子または低級アルキルを表す)から選択される基を表す。
上記式中、Dは、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR11−、−NR11−CO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−O−、−O−CO−NR11−、−NR11−CO−NR11−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−および−Si(CH3)2−O−Si(CH3)2−(R11は水素原子または低級アルキルを表す)から選択される基、芳香族基または脂環式基を表す。
上記式中、S1およびS2は、互いに独立して、単結合またはスペーサー単位、たとえば炭素原子1〜40個の直鎖状もしくは分岐鎖状アルキレン基(非置換であるか、フッ素、塩素によって一または多置換されており、1個以上の隣接しない−CH2−基が独立して基Dによって置換されていてもよいが、酸素原子が互いに直接的には結合していない)を表す。
上記式中、Qは、酸素原子または−NR11−(R11は水素原子または低級アルキルを表す)を表す。
上記式中、XおよびYは、互いに独立して、水素、フッ素、塩素、シアノ、炭素原子1〜12個のアルキル(場合によってはフッ素によって置換されており、場合によっては1個以上の隣接しない−CH2−基が−O−、−CO−O−、−O−CO−および/または−CH=CH−によって置換されている)を表す。
次に、上記応力緩和層について説明する。本発明に用いられる応力緩和層は、上記密着機能層と位相差層との間に形成され、応力緩和機能を備えるものである。本発明においては、上記高分子積層体として、上記密着機能層が応力緩和機能を有さないものを用いる場合等においては、このような応力緩和層が形成されていることが好ましい。本発明に用いられる応力緩和層としては、上述した樹脂材料からなるものが好適に用いられる。
次に、上記バリア層について説明する。本発明に用いられるバリア層は、上記密着機能層と上記位相差層との間に形成され、上記透明基板に含有される添加剤等が上記位相差層に移動することを防止する遮蔽機能を有するものである。本発明に用いられるバリア層としては、上記遮蔽機能を備えるものであれば特に限定されるものではない。このようなバリア層としては、例えば、低分子量モノマーの重合物からなるものや、蒸着法等によって形成された無機透明膜からなるものを挙げることができる。
本発明に用いられる位相差フィルムが示す位相差性は、本発明の位相差フィルムの用途等に応じて適宜決定することができるが、なかでも本発明の位相差フィルムは、λ/4板としての性質、または、λ/2板としての性質を有することが好ましい。
ここで、上記「λ/4板としての性質を有する」とは、通常、本発明の位相差フィルムReの絶対値が、入射光の波長の1/4の値を示すことを意味するものであるが、なかでも本発明の位相差フィルムは、波長550nmにおけるReの絶対値が120nm〜150nmの範囲内であることが好ましい。
また、上記「λ/2板としての性質を有する」とは、通常、本発明の位相差フィルムのReの絶対値が、入射光の波長の1/2の値を示すことを意味するものであるが、なかでも本発明の位相差フィルムは、波長550nmにおけるReの絶対値が250nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。
なお、上記Reの定義および測定方法については上記「A.高分子積層体」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明の位相差フィルムの製造方法としては、上記構成を有する位相差フィルムを製造できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、通常、上記本発明の高分子積層体を用い、上記高分子積層体の密着機能層上に配向層と位相差層とをこの順で積層する方法が用いられる。上記配向層と位相差層とを積層する方法としては、一般的に公知の方法を用いることができる。
本発明の位相差フィルムの用途としては、例えば、液晶表示装置に用いられる光学補償フィルム(例えば、視野角補償フィルム)、楕円偏光板、輝度向上板等を挙げることができる。なかでも本発明の位相差フィルムは、液晶表示装置の視野角依存性改善のための光学補償フィルムとして好適に用いることができる。
次に、本発明の高分子積層体の製造方法について説明する。本発明の高分子積層体の製造方法は、シクロオレフィン系樹脂からなる透明基板を用い、上記透明基板上に重合性モノマーを含有する密着機能層形成用塗工液を塗布することによって密着機能層形成用層を形成した後、上記重合性モノマーを重合することにより密着機能層を形成する密着機能層形成工程を有するものであって、上記重合性モノマーが、下記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、上記重合性モノマーを構成する炭素数Nを、上記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mで除した値(N/M)が3以上であることを特徴とする高分子積層体の製造方法を提供する。
このような例において、本発明の高分子積層体の製造方法は、上記密着機能層形成用塗工液に含有される重合性モノマーが、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、上記重合性モノマーを構成する炭素数Nを、上記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mで除した値(N/M)が3以上であることを特徴とするものである。
ここで、上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)においてR1、R2、R3は、メチル基または水素を表す。また、R4は、水素、メチル基または、エチル基を表す。
このように密着機能層形成用塗工液として上記重合性モノマーを含有するものを用いることによって、透明基板との密着性に優れた密着機能層を形成できるのは次のような理由に基づくものと考えられる。
すなわち、上記重合性モノマーの上記炭素含有比が上記範囲内であることにより、上記重合性モノマーの極性と、上記透明基板を構成するシクロオレフィン系樹脂の極性とを近似させることができる。このため、上記重合性モノマーを含有する密着機能形成用塗工液を上記透明基板上に塗布すると、上記透明基板表面に重合性モノマーが浸透し、この状態で上記重合性モノマーを硬化させることで上記密着機能層と上記透明基板との接着力を向上させることができるものと考えられる。
このようなことから、本発明によればシクロオレフィン系樹脂からなる透明基板が用いられ、かつ、密着性に優れた高分子積層体を製造することができる。
以下、このような密着機能層形成工程について詳細に説明する。
以下、上記密着機能層形成用層形成工程と、上記硬化処理工程とに分けて、それぞれについて説明する。
まず、上記密着機能層形成用層形成工程について説明する。本工程はシクロオレフィン系樹脂からなる透明基板を用い、上記透明基板上に上記重合性モノマーを含有する密着機能層形成用塗工液を塗布することによって密着機能層形成用層を形成する工程である。
次に、上記硬化処理工程について説明する。本工程は、上記密着機能層形成用層形成工程によって透明基板上に形成された密着機能層形成用層中に含まれる重合性モノマーを重合することによって上記密着機能層形成用層を硬化し、密着機能層とする工程である。
本発明により製造される高分子積層体は、透明基板と、上記透明基板上に密着機能層が形成された構成を有し、上記密着機能層に上記重合性モノマーの重合物が含有されたものになる。このような高分子積層体については、上記「A.高分子積層体」の項に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
重合性モノマーとしてトリシクロデカンジメタノールジアクリレート(炭素含有比=4.5)用い、当該重合性モノマーを固形分40%になるようにMEKに溶解させ、さらに開始剤を添加した密着機能性形成用塗工液をノルボルネン系樹脂からなる透明基板(ジェイエスアール社製 商品名:アートン)上に塗工した後、80℃の温風で2分間乾燥し、120mJ/cm2のUVにて硬化させ厚み6μmになるように密着機能層を形成した。
上記重合性モノマーとして、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(炭素含有比=3)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により位相差フィルムを作製した。
上記重合性モノマーとして、カプロラクトン変性ウレタンアクリレート(炭素含有比<3)100重量部に対して1,9−ノナンジオールジアクリレート(炭素含有比=3.75)を20重量部混合したものを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により密着機能層を形成した。ここで、カプロラクトン変性ウレタンアクリレートは、密着機能層に応力緩和機能を付与することを目的として用いた。
上記重合性モノマーとしてペンタエリスリトールトリアクリレート(炭素含有比=1.86)100重量部に対してトリシクロデカンジメタノールジアクリレート(炭素含有比=4.5)を30重量部混合したものを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により位相差フィルムを作製した。
ここで、上記ペンタエリスリトールトリアクリレートは、密着機能層に配向性を付与することを目的として用いた。
上記重合性モノマーとしてペンタエリスリトールトリアクリレート(炭素含有比=1.86)を使用した以外は、実施例1と同様に位相差フィルムを作製した。
上記重合性モノマーとしてネオペンチルグリコールジアクリレート(炭素含有比=1.86)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により位相差フィルムを作製した。
上記実施例および比較例において作製した位相差フィルムについて液晶配向性評価と、密着性評価を行った。上記液晶配向性評価は、クロスニコルに配置された2枚の偏光板の間に位相差フィルムを配置し、上記偏光板の一方から白色光を照射し、他方の偏光板側から目視で光漏れを評価することにより実施した。
また、上記密着性評価は、1mm角の切れ目を碁盤目状に入れ、接着テープ(ニチバン社製、商品名:セロテープ(登録商標))を位相差層の表面に貼り付けて、その後、接着テープを引き剥がし、目視により観察した。このとき、密着性を剥がれなかった部分のマス目数/テープを貼り付けた領域のマス目数で評価した。
2 … 密着機能層
2’ … 密着機能層形成用層
3 … 位相差層
10 … 高分子積層体
20 … 位相差フィルム
Claims (3)
- シクロオレフィン系樹脂からなる透明基板と、前記透明基板上に接するように形成され、重合性モノマーの重合物を含有する密着機能層と有する高分子積層体であって、
前記重合性モノマーが、下記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、前記重合性モノマーを構成する炭素数Nを、前記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mで除した値(N/M)が3以上であることを特徴とする、高分子積層体。
- 請求項1に記載の高分子積層体が有する密着機能層上に、液晶材料を含有する位相差層が形成されていることを特徴とする位相差フィルム。
- シクロオレフィン系樹脂からなる透明基板を用い、前記透明基板上に重合性モノマーを含有する密着機能層形成用塗工液を塗布することによって密着機能層形成用層を形成した後、前記重合性モノマーを重合することにより密着機能層を形成する密着機能層形成工程を有する高分子積層体の製造方法であって、
前記重合性モノマーが、下記式(I)、(II)、(III)、(IV)および、(V)からなる群から選択される少なくとも1つの重合性官能基を有するものであり、かつ、前記重合性モノマーを構成する炭素数Nを、前記重合性モノマーを構成する炭素および水素以外の元素数Mで除した値(N/M)が3以上であることを特徴とする高分子積層体の製造方法。
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