JP2016184013A - 位相差フィルムとその製造方法および該位相差フィルムを有する光学部材 - Google Patents

位相差フィルムとその製造方法および該位相差フィルムを有する光学部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2016184013A
JP2016184013A JP2015063069A JP2015063069A JP2016184013A JP 2016184013 A JP2016184013 A JP 2016184013A JP 2015063069 A JP2015063069 A JP 2015063069A JP 2015063069 A JP2015063069 A JP 2015063069A JP 2016184013 A JP2016184013 A JP 2016184013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
retardation film
anisotropic layer
liquid crystal
retardation
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015063069A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6636253B2 (ja
Inventor
理晃 福井
Michiaki Fukui
理晃 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayashi Telempu Corp
Original Assignee
Hayashi Telempu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hayashi Telempu Corp filed Critical Hayashi Telempu Corp
Priority to JP2015063069A priority Critical patent/JP6636253B2/ja
Publication of JP2016184013A publication Critical patent/JP2016184013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6636253B2 publication Critical patent/JP6636253B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

【課題】逆波長分散性を有して広帯域の波長に対応でき、薄型化が可能な位相差フィルムとその製造方法を提供する。
【解決手段】複屈折誘起材料からなる第一の光学異方性層1と、重合性液晶からなる、第二の光学異方性層2とが、粘着層を介さずに直接積層された広帯域位相差フィルム10であって、波長450nm、550nm、650nmの光に対するリタデーションをRe450、Re550、Re650とした際、第一の光学異方性層は、第二の光学異方性層よりも、Re450/Re550の値が小さく、Re650/Re550の値が大きく、かつRe550の値が小さく、第一の光学異方性層の遅相軸方向と、第二の光学異方性層の遅相軸方向とが、所定の角度で交差している位相差フィルムとする。この位相差フィルムは、複屈折誘起材料層を基材上に形成した後の第一の偏光照射と、重合性液晶層を積層した後の第二の偏光照射を含む方法により、製造される。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネルや有機EL表示装置などにおける反射防止フィルム、光学補償フィルムとして好適な位相差フィルムおよびその製造方法に関し、またこのような位相差フィルムを有する光学部材に関する。
従来から、ポリマーフィルムの延伸などにより得られる種々のリタデーションを持った位相差フィルムがあり、様々な用途に使用されている。特に、有機EL表示装置などに反射防止膜として使用される円偏光板には、直線偏光板と貼合したλ/4板(1/4波長板)が用いられている。しかしながら、それら位相差フィルムのリタデーションは、透過光の波長毎に異なり、その機能は可視光域の中心付近の特定波長に限定されるという問題点があった。たとえば、波長550nmの光に対してλ/4板とした位相差フィルムを偏光板と貼合し、前述の反射防止膜として使用した場合、550nm以外の光に対しては反射防止機能が十分ではなく、青色や紫色の光が反射してしまう問題があった。
この問題の解決方法として、光が短波長であるほどその光に対して付与するリタデーション値が小さくなる様にリタデーションの波長分散を制御した、いわゆる逆波長分散性を有する位相差フィルムが求められている。そのような位相差フィルムの製造方法として、2枚の位相差フィルムを積層する方法が知られており、特許文献1には波長分散性の異なる2枚以上の延伸プラスチックフィルムを特定の角度で積層する方法が開示されている。また、特許文献2には、位相差が1/4波長と1/2波長である2枚の位相差板をそれぞれの光軸が交差した状態で積層する方法により、広帯域の波長光において1/4波長の位相差を実現できることが開示されている。しかしながら、これらの方法では実際の製造工程において2種類のフィルムをそれぞれ所定の角度に精度よくチップカットし、それらを精密に貼合する必要がある為、工程が煩雑であり生産性が悪い。さらに、チップカットによる端材ロスの発生や貼合ズレによる歩留り低下などによりコストアップの原因となる上、2枚のフィルムを貼り合せるため分厚くなり、薄型化が求められる表示装置等に使用する際には好適でないという問題がある。
また、特許文献3や特許文献4にはセルロースエステルフィルムや変性ポリカーボネートフィルムを延伸することにより1枚のフィルムで逆波長分散性の位相差フィルムを実現する方法が開示されている。しかしながら、円偏光板などとして使用する場合、位相差フィルム面内の遅相軸が偏光板の吸収軸に対して、約45度の角度を成すように貼合される必要がある。一般的に偏光板は、長手方向に一軸延伸された長尺フィルムであり、その吸収軸が長手方向(長尺搬送方向)と一致している。これに対し延伸による位相差フィルムは一般的に長手方向か長手方向と直交方向(幅方向)に延伸された長尺フィルムである。そのため、延伸されたフィルムの長手方向が平行となるように積層した場合、偏光板と位相差フィルムは面内の遅相軸と搬送方向とのなす角度が0度か90度の関係にある。位相差フィルムを長尺フィルムとして製造する際に、任意の延伸方向にて安定して製造することは難しく、そのため、偏光板と貼合する場合には長尺フィルムから所定の角度で切り出す必要があり、やはり製造工程の煩雑さが残る。
特開平02−120804号公報 特開平10−68816号公報 特開2000−137116号公報 特開2003−294942号公報
本発明は以上のような点を鑑み、逆波長分散性を有し広帯域の波長に対応した位相差フィルムとその製造方法に関し簡便な製造工程にて実現可能であり、精密なカットや貼合技術によらずとも、面内遅相軸方向を自由に設定でき、塗布成膜により薄型化が可能な、位相差フィルムとその製造方法を提供する事を目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明は、下記の態様を含む、広帯域位相差フィルムおよび、その製造方法を提供する。
本発明の一態様にかかる広帯域位相差フィルムは、
複屈折誘起材料からなる第一の光学異方性層と、
重合性液晶からなる、第二の光学異方性層とが、粘着層を介さずに直接積層された広帯域位相差フィルムであって、
波長450nmの光に対するリタデーションをRe450、波長550nmの光に対するリタデーションをRe550、波長650nmの光に対するリタデーションをRe650とした際、
第一の光学異方性層は、第二の光学異方性層よりも、Re450/Re550の値が小さく、Re650/Re550の値が大きく、かつRe550の値が小さく、
第一の光学異方性層の遅相軸方向と、第二の光学異方性層の遅相軸方向とが、所定の角度で交差していることを特徴とする位相差フィルムである。
上記構成の位相差フィルムにおいては、透過光が短波長となるほど、光に付与するリタデーションが小さくなり、広い帯域(波長域)の光に対して、位相差フィルムとしての機能を発揮することができる。また、位相差フィルムの光学的異方性が、複屈折誘起材料、および重合性液晶材料の材料特性によって生じるので、延伸フィルムを貼り合わせた位相差フィルムなどに比べて、薄膜化が容易である。
上記の位相差フィルムは、第一の光学異方性層の面内遅相軸の方向と、第二の光学異方性層の面内遅相軸の方向が直交(90度で交差)するものでもよい。
例えば、上記の位相差フィルムは、位相フィルム全体としてのRe550の値が113〜163nmとなり、λ/4板(1/4波長板)として用い得るものであってもよい。
上記構成の位相差フィルムを、例えば、直線偏光板と貼り合わせることにより、従来の光学部材よりも薄厚化が容易な、円偏光板を提供することができる。
本発明の一態様にかかる光学部材は、前記の本発明にかかる位相差フィルムを有する光学部材である。
前記光学部材は、光学的等方体からなる基材と、前記基材上に積層された、前記本発明にかかる位相差フィルムを有する位相差プレートであってもよい。この位相差プレートは、基材が光学的等方体であるため、上記の位相差フィルムと同様の光学特性を発現することができ、各種の光学部材と組み合わせて用いることができる。また、二層の延伸フィルムを貼り合わせた位相差プレートよりも、薄型化が容易である。
前記光学部材は、直線偏光板と、前記直線偏光板に接合された、前記の本発明にかかる位相差フィルムとを有する円偏光板であってもよい。上記構成の円偏光板では、位相差フィルムを薄型化することにより、薄型の円偏光板とすることが容易である。
本発明の一態様にかかる広帯域位相差フィルムの製造方法は、
支持基材上に、複屈折誘起材料を塗布し、複屈折誘起材料層を形成する工程と、
前記複屈折誘起材料層上に、第一の偏光を照射する、第一の光照射工程と、
前記第一の偏光を照射された、前記複屈折誘起材料層上に、重合性液晶を塗布して、前記複屈折誘起材料層上に重合性液晶材料層が積層された積層体を形成する工程と、
前記積層体に第二の偏光を照射する第二の光照射工程とを含み、
前記第一の偏光の偏光軸方向と、前記第二の偏光の偏光軸方向とが、異なる、位相差フィルムの製造方法である。
上記方法においては、第一の光照射工程において、複屈折誘起材料に配向膜としての機能が付与されるので、複屈折誘起材料層上に形成された重合性液晶層において、液晶分子が配向する。次いで、第二の光照射工程において、複屈折誘起材料層を構成する分子に配向性が付与される。第一の光照射工程で用いる偏光の偏光軸方向と、第二の光照射工程で用いる偏光の偏光軸方向とは異なるので、複屈折誘起材料層と、重合性液晶層には異なる配向性が付与され、結果として、遅相軸方向が互いに異なる、第一の光学異方性層と、第二の光学異方性層からなる積層体(位相差フィルム)を形成することができる。
前記、位相差フィルムの製造方法において、例えば第一の偏光の偏光軸方向と、第二の偏光の偏光軸方向が90°異なってもよい。偏光軸の方向をこのように制御することにより、例えば、第一の光学異方性層の遅相軸方向と、第二の光学異方性層の遅相軸方向を直交させることができる。
前記、位相差フィルムの製造方法は、前記第二の光照射工程の後、前記積層体を所定温度まで加熱した後、冷却する、加熱・冷却工程を含むものであってもよい。加熱・冷却工程では、複屈折誘起材料層の配向を促進することができる。
前記、位相差フィルムの製造方法には、前記第二の光照射工程の後、積層体に非偏光を照射する第三の光照射工程を含むものであってもよい。この第三の光照射工程は、前記加熱・冷却工程の後に行ってもよい。第三の光照射工程では、複屈折誘起材料層の分子の配向性を安定化(固定)できる。なお、重合性液晶層の配向性は、第二の光照射工程の際の光重合、または加熱・冷却工程の際の熱重合によって固定される。
本発明によれば、逆波長分散性を有する広帯域位相差フィルムが得られる。前記位相差フィルムでは、位相差フィルムを構成する第一の光学異方性層と第二の光学異方性層の配向性を制御し、各層の面内遅相軸方向を自由に設定できる。そのため、このような位相差フィルムと偏光板とをロールツーロールなどを用いて貼合することにより、広帯域円偏光板や広帯域楕円偏光板などを簡単に効率よく製造可能である。さらに、本発明の広域帯位相差フィルムは、塗布製膜により製造可能であるため、従来の延伸ポリマーフィルムにより得られる位相差フィルムと比較して薄型化が可能である。
本発明の一実施形態にかかる位相差フィルムの模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる位相差フィルムを構成する各層の遅相軸方向の関係を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態にかかる、透明の支持基材を有する位相差フィルムを示す模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる、円偏光板(基材レス広帯域円偏光板)の製造過程における状態を示す、模式断面図である。 円偏光板を構成する偏光板の透過軸の方向と、位相差フィルム各層の面内遅相軸の方向との関係を示す模式図である。 実施例1、および比較例1、2の位相差フィルムにおける面内リタデーションの波長依存性を示すグラフである。 円偏光板の反射分光特性を示したグラフである。
(広帯域位相差フィルムの基本構成)
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で引用する図1、3、4には各層の断面が示されているが、これらは実際の厚みの比を示すものではないことに留意されたい。
図1は、本発明の一実施形態にかかる位相差フィルム(広帯域位相差フィルム)の基本的構成をなす、第一の光学異方性層1と、第二の光学異方性層2の積層体を示す、模式断面図であり、図2は、この積層体における各層の面内遅相軸方向の関係を模式的に示す図である。図2において、矢印は面遅相軸の方向を示しており、θ1、θ2は、それぞれ、破線で示される直交座標の横軸に対する、第一の光学異方性層1の遅相軸と、第二の光学異方性層2の遅相軸の角度を示している。
広帯域位相差フィルム(積層体)10は、複屈折誘起材料からなる第一の光学異方性層1と重合性液晶からなる第二の光学異方性層2から構成されている。図2に示すように、第一の光学異方性層1と、第2の光学異方性層2は、両層の面内遅相軸方向が、平行ではない、任意の角度(ゼロを除く角度)で交差するように、積層されている。その角度(θ2-θ1)は、本発明の位相差フィルム(第一及び第二光学異方性層の積体)に所望される面内リタデーション値に応じて、各光学異方性層の面内リタデーションと、各光学異方性層に用いる複屈折誘起材料、及び重合性液晶材料が持つ固有の波長分散特性に基づいて設定される。
位相差フィルム10において、波長550nmの光に対する面内リタデーションRe550は、第一の光学異方性層1のRe550が第二の光学異方性層2のRe550よりも小さい。
また位相差フィルム10において、波長450nmの光に対する面内リタデーションRe450と、波長550nmの光に対する面内リタデーションRe550との比、Re450/Re550の値は、第一の光学異方性層1の値を第二の光学異方性層2の値より小さいものとすることができる。また波長650nmの光に対する面内リタデーションRe650とRe550の比、Re650/Re550の値は、第一の光学異方性層1の値を、第二の光学異方性層2の値よりも大きなものとすることができる。
なお、各光学異方性層のリタデーションの値は、複屈折特性(常光と異常光の屈折率差)と層厚に依存するため、各層の材料を適宜選択して、その配向性と、層厚を制御することにより、適宜調整することが可能である。
上記の位相差フィルムは、第一の光学異方性層の面内遅相軸の方向と、第二の光学異方性層の面内遅相軸の方向が直交(90度で交差)するものでもよい。
例えば、上記の位相差フィルムは、位相フィルム全体としてのRe550の値が113〜163nmとなり、λ/4板(1/4波長板)として用い得るものであってもよい。
例えば、上記の位相差フィルムは、可視光波長全域の波長 400〜700nmの光に対し、均一な位相差特性を与える様なものであってもよい。
位相差フィルムを構成する、第一の光学異方性層と第二の光学異方性層からなる積層体の膜厚は、例えば1〜50μm、好ましくは1〜20μmとすることができる。
(支持基材)
本発明において、第一の光学異方性層1及び、第二の光学異方性層2は、それぞれ支持基材の上に各層の材料を塗布製膜することにより、形成される。
支持基材は、光学的等方体からなる基材、すなわちガラスや、トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)など、光学的等方相からなり、面内リタデーションが10nm以下(好ましくはゼロ)である透明基材であってもよい。支持基材としては、例えば、汎用ポリエステルフィルムなどの、第一の光学異方性層との密着性が低い材料からなる基材を、離型用基材として用いてもよい。離型用基材の場合、基材自体のリタデーションの有無は考慮しなくてもよく、面内リタデーションが10nmを超える基材や、不透明な基材を用いてもよい。離型用基材を用いる場合、基材上に本発明の広帯域位相差フィルムを形成した後、粘着剤などを介して他の光学部材(例えば偏光板など)に接合し、その後離型用基材を剥離して使用することにより、広帯域位相差フィルムを、支持基材を持たない構成とし、厚みが実質的に光学異方性層の膜厚のみからなる、薄型の光学部材とすることができる。
(光学部材)
上記の広帯域位相差フィルムを用いることにより、広帯域に対して位相差補償機能を有し、かつ薄型化の容易な光学部材を提供できる。例えば、本発明にかかる光学部材は、トリアセチルセルロースフィルム等の、光学的等方体からなる透明基板上に上述の本発明にかかる位相差フィルムが積層されたものであってもよい。あるいは、偏光板などの光学部材に粘着剤層などを介して、次の位相差フィルムを貼り合わせたものであってもよい。例えば、直線偏光板に、本発明の位相差フィルムを貼り合わせることにより、円偏光板を提供することができる。
図3は、本発明の一実施形態にかかる位相差板11を示す模式断面図である。支持基材3上には、図1の位相差フィルム10と同様の、第一の光学異方性層1と、第二の光学異方性層2からなる積層体が積層されている。支持基材3を光学的等方体からなるものとすれば、支持基材3と、第一の光学異方性層1と、第二の光学異方性層2からなる位相差板11は、上述の位相差フィルム10と同様の光学特性を発現することができる。
図4は、本発明の一実施形態にかかる、光学プレート(円偏光板)12の一実施形態を示す模式断面図である。図4は、離型用基材4上に、図1で示した位相差フィルム10と同様の、第一の光学異方性層1と、第二の光学異方性層2からなる積層体を形成し、粘着剤層5を介して、偏光板(直線偏光板)6に接着した後、離型用基材4を剥離する段階を示している。離型用基材4を剥離した後の光学プレート12は、偏光板と位相差フィルムが積層された円偏光板として機能することができる。その際、基材が剥離されているので、従来にくらべ、薄型の円偏光板を提供することができる。
図5は、第一の光学異方性層1、第二の光学異方性層2と、偏光板3からなる円偏光板における光学軸の関係を示すための模式図である。図2と同様に、破線で示される面内直交座標において、θ1は第一の光学異方性層1の遅相軸の方向(矢印)を示す角度、θ2は第二の光学異方性層2の遅相軸の方向(矢印)を示す角度である。偏光板3に示す矢印は、偏光板6の透過軸の方向を示しており、その方向は角度θ3で示される。本発明によれば、θ1、θ2、θ3を任意の角度に設定することが可能である。
(複屈折誘起材料)
第一の光学異方性層は、複屈折誘起材料から製膜されたものである。本発明において、複屈折誘起材料とは、本出願人らがさきに公開している、特開2002−202409号公報、特開2004−258426号公報や特開2007−304215号、などに記載のあるような、光照射(好ましくは光照射と加熱冷却処理)により軸選択的に複屈折を発現することができる有機材料を指す。
例えば、複屈折誘起材料は、炭化水素、アクリレート、メタクリレート、シロキサンなどの構造を主鎖に有し、メソゲン基(芳香族環−連結基−芳香族環)と、必要に応じて挿入されるスペーサ(例えば、酸素原子、アルキレン基など)と、下記化学式1または化学式2で示されるナフチルアクロイル構造またはその誘導体構造単位、ないしは下記化学式3または化学式4または化学式5で示されるビフェニルアクロイルまたはその誘導体からなる構造単位とが連結している側鎖を有する液晶性高分子であってもよい。メソゲン基中の連結基としては、例えば、なし(none)、−COO、−OCO−、−N=N−、−C≡C−、−C−のいずれかが挙げられる。
Figure 2016184013
Figure 2016184013
Figure 2016184013
Figure 2016184013
Figure 2016184013
上記の式中、−R〜−R11は、−H、ハロゲン原子、−CN、ニトロ基、アミノ基、アルキル基またはメトキシ基などのアルキルオキシ基、またはそれらを弗化した基から選択されるいずれかである。
上記の複屈折誘起材料として、例えば、下記の化学式6で示されるような誘導体を挙げることができる。
Figure 2016184013
式中、x、yはx:y=100〜0:0〜100となる整数、nは1〜12の整数、mは1〜12の整数、jは1〜12の整数、連結基X、Yは、それぞれ独立に、なし(none)、−COO、−OCO−、−N=N−、−C≡C−、−C−のいずれか、W、Wは、化学式1または化学式2で表される構造である。
また、複屈折誘起材料として、炭化水素、アクリレート、メタクリレート、シロキサンなどの構造を主鎖に有し、側鎖末端にカルボキシル基を有する液晶性高分子が用いられてもよい。この複屈折誘起材料は、側鎖末端のカルボキシル基の水素結合による2量体の形成により、従来技術の材料のようなメソゲン基を構造に含まなくとも液晶相を発現する材料である。この材料は、メソゲン基とスペーサと下記化学式7で示される構造単位とが連結している側鎖を有していてもよい。
Figure 2016184013
式中、kは0〜12の整数、mは0または1、cは0または1、nは1、2、3のいずれかの整数、Xはなし、またはО、−CH−、−N=N−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−C−(フェニレン)のいずれか、R、Rは、それぞれH、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子のいずれかである。
このような材料では、メソゲン基をその構造に含まないことから、感光性基の光反応を進行する波長の光を吸収することがない。このことで、照射された光は感光性基の吸収にのみ消費され光反応が促進される。結果として、光反応効率を大きく向上することができる。
このような光配向材は、同一の繰り返し単位からなる単一重合体または構造の異なる側鎖を有する単位の共重合体でもよく、あるいは感光性基を含まない側鎖を有する単位を共重合させることも可能である。
更には、液晶性を損なわない程度に耐熱性を向上させるための架橋剤を添加することや、液晶性を損なうことなく液晶性を示さない単量体を感光性の重合体に共重合してもかまわない。
また、特開2002−202409号公報に記載したようなメソゲン成分として多用されているビフェニル、ターフェニル、フェニルベンゾエート、アゾベンゼンなどの置換基を有する結晶性または、液晶性を有する低分子化合物を混合することもできる。混合する低分子化合物は、単一の化合物のみとは限らず複数種の化合物を混合することも可能である。
更には、液晶性を損なわない程度に配向性を向上させるための配向助剤や耐熱性を向上させるための架橋剤を添加することや、液晶性を損なうことなく液晶性を示さない単量体を感光性の重合体に共重合してもかまわない。
(重合性液晶材料)
第二の光学異方性層を構成する重合性液晶材料は、反応性官能基とメソゲン性基とを少なくとも含む単官能もしくは二官能性の重合性液晶化合物を含む組成物であって、光学異方性層として配向させた際に前記複屈折誘起材料層よりも波長分散性が低い材料(重合性液晶層において、Re450/Re550の値が複屈折誘起材料層より小さくなり、Re650/Re550の値が複屈折有機材料層より大きくなる材料)であればよく、市販の重合性液晶材料を用いることができる。また、重合性液晶材料は、光重合開始剤、熱重合開始剤を含有するものであってもよく、さらにその塗工液には塗布成膜表面の平滑性確保を目的として界面活性剤を添加することが好ましい。
重合性液晶化合物は、液晶性モノマーであってもよく、液晶性ポリマーであってもよい。例えば、重合性液晶化合物としては、光や熱により重合する官能基を有する重合性液晶モノマーおよび/または重合性液晶ポリマーや、イソシアネート材料、エポキシ材料などの架橋剤により、液晶性を損なわない程度に架橋構造を導入した液晶性ポリマーがあげられる。
重合性液晶化合物は、メソゲン形成基を有するモノマーまたはメソゲン形成性基で構成されたユニットを有するポリマーであって、液晶構造を形成できるとともに、重合性を有する限り特に限定されず、各種重合性液晶化合物を利用することができる。重合性液晶化合物としては、例えば、シッフ塩基系、ビフェニル系、ターフェニル系、エステル系、チオエステル系、スチルベン系、トラン系、アゾキシ系、アゾ系、フェニルシクロヘキサン系、ピリミジン系、シクロヘキシルシクロヘキサン系、トリメシン酸系、トリフェニレン系、トルクセン系、フタロシアニン系、ポルフィリン系分子骨格を有する液晶化合物、またはこれらの化合物の混合物等が挙げられ、ネマチック性、コレステリック性またはスメクチック性の液晶相を示す化合物であればいずれでもよい。一例として、重合性液晶化合物はとして、光重合性のネマチック液晶モノマーを用いてもよい。
前記メソゲン形成性基で構成されたユニットは、液晶ポリマーの主鎖にあってもよく、側鎖にあってもよい。主鎖型液晶ポリマーとしては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリイミド系、ポリウレタン系、ポリベンズイミダゾール系、ポリベンズオキサゾール系、ポリベンズチアゾール系、ポリアゾメチン系、ポリエステルアミド系、ポリエステルカーボネート系、ポリエステルイミド系の液晶ポリマー、またはこれらの混合物等が挙げられる。また側鎖型液晶性ポリマーとしては、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリビニル系、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリマロネート系等の直鎖状又は環状構造の骨格鎖を有する高分子に側鎖としてメソゲン基が結合した液晶ポリマー、またはこれらの混合物等が挙げられる。
また、重合性液晶化合物は、必要に応じて導入された架橋性基あるいは適宜な架橋剤のブレンドによって、液晶状態あるいは液晶転移温度以下に冷却した状態で、架橋(熱架橋あるいは光架橋)等の手段により配向固定化できる液晶化合物でもよい。このような液晶化合物は、ネマチック性、コレステリック性またはスメクチック性の液晶相を示す液晶化合物であればいずれでもよく、メソゲン基を有するモノマーまたはメソゲン形成性基で構成されたユニットを有するポリマーである限り特に限定されない。
架橋性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、特にアクリロイルオキシ基がより好ましい。
光重合開始剤としては、イルガキュア(Irgacure)907、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア250、イルガキュア369(以上、全てチバ・ジャパン(株)製)、セイクオールBZ、セイクオールZ、セイクオールBEE(以上、全て精工化学(株)製)、カヤキュアー(kayacure)BP100(日本化薬(株)製)、カヤキュアーUVI−6992(ダウ社製)、アデカオプトマーSP−152又はアデカオプトマーSP−170(以上、全て(株)ADEKA製)、TAZ−A、TAZ−PP(以上、日本シイベルヘグナー社製)及びTAZ−104(三和ケミカル社製)など、市販の光重合開始剤を用いることができる。
熱重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;過酸化水素、過硫酸塩、過酸化ベンゾイル等の過酸化物等が挙げられる。
重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、0.5〜8質量部がさらに好ましい。上記範囲内であれば、重合性液晶化合物の配向を乱すことなく重合させることができる。
なお、重合開始剤として光重合開始剤を用いる場合、光増感剤を併用してもよい。光増感剤としては、例えば、キサントン及びチオキサントン等のキサントン化合物(例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等);アントラセン及びアルコキシ基含有アントラセン(例えば、ジブトキシアントラセン等)等のアントラセン化合物;フェノチアジン;ルブレン等が挙げられる。
(粘着剤)
離型用基材上に形成した位相差フィルムと、偏光板等の光学部材との貼り合わせに用いられる粘着剤としては、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルなどをベースポリマーとするものを挙げることができる。その中でも、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤を用いることが好ましい。
(広帯域位相差フィルムの製造工程)
本発明における一実施形態として、本発明に係る、広帯域位相差フィルムは、基材上に、複屈折有機材料の塗膜を形成し、複屈折有機材料層を形成する工程と、前記複屈折有機材料層に偏光(例えば直線偏光)を照射し、配向膜としての機能を付与する第一の光照射工程と、前記複屈折有機材料層上に、重合性液晶材料の塗膜を形成し、液晶相が配向した重合性液晶層を形成する工程と、前記重合性液晶層上から、第一の光照射工程とは、異なる方向に偏光軸を有する偏光を照射し(第二の光照射工程)、次いで必要に応じて積層体を加熱・冷却することにより(加熱・冷却工程)、複屈折有機材料層全体に分子配向を誘起するとともに、前記重合性液晶層の配向を固定する工程と、次いで必要に応じ、前記積層体に非偏光を照射することにより、前記複屈折有機材料の配向性を固定する工程(第三の光照射工程)と、を含む、製造方法によって製造することができる。
以下、この製造方法の各工程について、説明する。
(複屈折誘起材料の塗膜の形成)
まず、上述のような複屈折誘起材料を溶媒に溶解して溶液とし、この溶液を基材上に塗布する。溶媒は、複屈折誘起材料の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、トルエン、テトラヒドロフラン、o−ジクロロベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど)、プロピレングリコール誘導体(プロピレンモノメチルエーテル、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート)などが挙げられ、これらの溶媒は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。
溶媒の濃度は、特に限定されないが、例えば、複屈折誘起材料を5〜50重量%含有するものであってもよい。基材への溶液の塗布には、スピンコート、ロールコート等、公知の塗工方法を用いることができる。
基材には、上述のような光学的等方体からなる基材、または離型用基材を用いることができる。
塗工後、必要に応じ、加熱して塗膜を乾燥させ、基材と複屈折誘起材料層を有する積層体とする。
(第一の光照射工程)
次いで、複屈折誘起材料層に対し、偏光を照射する。この偏光は、紫外線の直線偏光であってもよい。この偏光照射により、複屈折誘起材料層において、偏光軸方向に対応して、分子の選択的な光反応が生じ、次の工程で塗布される重合性液晶層に対して、一時的に配向膜として機能する。但し、この際、複屈折誘起材料の分子配向を誘起することは好ましくないため、偏光の照射エネルギーは、配向膜としての機能を付与する必要最小限のエネルギーであることが好ましい。
例えば、偏光の照射量(単位面積あたりの照射エネルギー)は、0.1mJ/cm〜1J/cm、好ましくは1〜100mJ/cm程度であってもよい。
(重合性液晶層の形成)
次いで、複屈折誘起材料層上に重合性液晶層が形成される。形成にあたっては、溶媒に溶解した重合性液晶性材料をスピンコート、ロールコート等の公知の塗工方法で塗布すればよい。重合性液晶性材料は、上述のような材料から選択することができ、溶媒としては、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、トルエン、テトラヒドロフラン、o−ジクロロベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど)、プロピレングリコール誘導体(プロピレンモノメチルエーテル、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート)などが挙げられ、これらの溶媒は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。溶剤は、光配向膜を侵さない溶媒であるのが好ましく、例えば、エチレングルコール誘導体、プロピレングリコール誘導体などが好ましい。
溶液の塗布により塗膜を形成し、必要に応じ加熱して塗膜を乾燥させる。その際、下部に存在する複屈折誘起材料層が配向膜(配向性付与膜)として機能し、液晶の配向(液晶分子の配向)が生じる。これにより所定の方向に液晶が配向した重合性液晶層が形成される。
(第二の光照射工程)
次いで、基材と、複屈折誘起材料層と、重合性液晶材料層からなる積層体に対し、第一の光照射工程で用いた偏光とは、異なる方向に偏光軸を有する偏光を照射する。偏光は、例えば、紫外線の直線偏光であってもよい。これによって、複屈折誘起材料層において、分子の選択的な光反応が生じ、分子の配向性が誘起される。なお、その際、重合性液晶はすでに配向しているので、複屈折誘起材料層に生じる配向性による影響は小さい。これにより、例えば、重合性液晶層の配向方向(遅相軸方向)と、直交する配向方向を有する配向性を複屈折誘起材料層に付与することができる。
複屈折誘起材料層に配向性を誘起するため、第二の光照射工程で用いる偏光のエネルギーは、第一の光照射工程で用いた偏光のエネルギーより大きなものとすることが好ましい。なお、その際、同様の光源(例えば紫外線ランプ)の光を用い、光量によってエネルギーを調節してもよい。
第二の偏光照射における、偏光の照射量は、1mJ/cm〜10J/cm、好ましくは10mJ/cm〜1J/cmとすることが好ましい。
(加熱・冷却工程)
必要に応じて、第二の偏光の照射後、積層体を所定温度に加熱してもよい。第二の光照射工程では、複屈折誘起材料層中で、偏光の照射方向と振動方向に依存する分子配向が誘起され、未配向の分子も配向した分子に従って再配列するが、加熱することにより、未配向分子の再配列を促進することができる。積層体は、加熱した後、例えば放置することなどにより室温程度まで、冷却すればよい。第二の偏光照射後の、積層体の加熱は、複屈折誘起材料の等方相転移点付近が加熱温度の目安であり、好ましくは100℃〜140℃で、5〜30分程度行ってもよい。
なお、重合性液晶材料層では、すでに所定の方向に液晶が配向しており、上記の第二の光照射工程および/または加熱・冷却工程において、重合性液晶材料が重合することにより、配向性が固定される。
具体的には、重合性液晶層が、光重合性の材料からなる場合、偏光の照射時に光架橋が生じ、配向性が固定される。重合性液晶層が、熱重合性の材料からなる場合、偏光照射後の加熱時に熱架橋が生じ、配向性が固定される。
(非偏光照射)
次いで、積層体に非偏光を照射することが好ましい。非偏光の照射により、複屈折誘起材料層において光反応を進め、上記の工程で形成された分子の配向性を安定化(固定)することができる。非偏光は、例えば、非偏光紫外線でもよい。非偏光の照射量は、10mJ/cm〜100J/cm、好ましくは100mJ/cm〜10J/cmとすることが好ましい。
上記の方法により、遅相軸方向が互いに異なる光学異方性層が積層された積層体を形成することができる。離型用基材を基材として用いた場合、例えば、偏光板等の光学部材に、重合性液晶層を接着した後、複屈折誘起材料層と基材の界面で、基材を剥離すればよい。これにより、従来の位相差部材に比べて膜厚の薄い、位相差フィルムを提供することができる。具体的には、位相差フィルムの膜厚は1〜50μm、好ましくは1〜20μm程度に制御することが可能である。
なお、特に限定するものではないが、上記に記載した本発明の実施形態において、各層のリタデーションは、偏光測定装置(例えば、ミュラー行列ポラリメータ)を用いて測定することができる。膜厚は、エリプソメータなどを用いて測定することができる。光照射に紫外線を用いる場合、高圧水銀灯やメタルハライドランプ、LEDなど、他の公知の紫外線光源を用い、偏光照射を行う場合には、例えば、グランテーラープリズムを用いて直線偏光に変換した光を照射すればよい。照射エネルギーは、照射光を予め光量計で測定して設定した条件を用いて照射を行うことにより、所定の値に調整できる。
[実施例1]
下記化学式の単量体をテトラヒドロフラン中に溶解し、反応開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を添加して重合することにより重合体を得た。この重合体は135℃から187℃の温度範囲で液晶性を呈した。
Figure 2016184013
この重合体をエチレングリコールモノエチルエーテルに対し20wt%の割合で溶解し複屈折誘起材料の塗工液1を得た。
また、重合性液晶(BASF社製、商品名PaliocolorLC242)に対して、当該重合性液晶化合物に対する光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名イルガキュア907)を5wt%で混合したものを、トルエンに30wt%の割合で溶解した後、界面活性剤(ビックケミー社製、商品名BYK−350)を0.05wt%添加して重合性液晶の塗工液2を得た。
厚み50μmのTAC(トリアセチルセルロース)フィルム上に塗工液1を1000rpm・20secにてスピンコートし、50℃にて3分間乾燥させ、約3μmの複屈折誘起材料層を製膜した。そこに高圧水銀灯の光をグランテーラープリズムを用いて直線偏光に変換した偏光を用い、約4mJ/cmの照射量にて1回目の偏光UV照射を行った。
この複屈折誘起材料層上に塗工液2を1600rpm・10secにてスピンコートし、80℃にて2分間乾燥させ、約2.5μmの重合性液晶層を製膜した。この時、重合性液晶層は1回目の偏光UV照射時の偏光軸とは直交方向に遅相軸を持ち配向していた。
続いて、1回目の偏光UV照射とは90度偏光軸が異なる偏光にて2回目の偏光UVを約170mJ/cmの照射量で照射した。そのフィルムを125℃まで加熱し、室温付近まで徐冷した後、非偏光UVを約200mJ/cm照射し、複屈折誘起材料層の配向誘起処理及び配向固定を行い、位相差フィルムのサンプルを得た。ミュラー行列ポラリメータ(AXOMETRICS社製AxoScan)を用いて各波長毎の面内リタデーション値を測定した。得られたサンプルは波長550nmにおいて約1/4波長の面内リタデーションを有しており、また、図2における各層構成毎の遅相軸方向はθ1=45°、θ2=135°であり、積層状態における面内遅相軸はθ2(=135°)と並行方向であった。
[実施例2]
1回目の偏光UV照射の偏光軸方向に対して、2回目の偏光UV照射の偏光軸方向が約60度異なる点以外は、実施例1と同様の手順にて位相差フィルムサンプルを作製した。得られたサンプルは複屈折誘起材料層ではRe550≒145nm、重合性液晶層ではRe≒280nmであり、図2における各層構成毎の遅相軸方向はθ1=45°、θ2=105°であった。
[比較例1]
比較例として、膜厚50μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルム上に前記実施例1で用いた複屈折誘起材料の塗工液1を1500rpm・20secの条件にてスピンコートし、50℃で3分間乾燥し約2.5μmの複屈折誘起材料層を成膜した。その後、偏光UVを約170mJ/cmの照射量で照射し、フィルムを125℃まで加熱し、室温付近まで徐冷した後、非偏光UVを約200mJ/cmの照射量で照射して、複屈折誘起材料層のみによる位相差フィルムを得た。実施例と同様に波長毎の面内リタデーションを測定した。得られたサンプルは波長550nmにおいて約1/4波長の面内リタデーションを有していた。
[比較例2]
比較例として、ポリカーボネートの一軸延伸フィルムである市販のλ/4 板を用意し、実施例と同様に波長毎の面内リタデーションを測定した。得られたサンプルは波長550nmにおいて約1/4波長の面内リタデーションを有していた。
[評価結果]
実施例1と比較例1、2の可視光域(400〜700nm)における各波長毎の面内リタデーションをRe550の値で規格化した結果を図6に示す。比較例1、2ではその他の各測定波長において順波長分散性を示すのに対し、本実施例1のサンプルは測定波長が短波長であるほどその光に対して付与するリタデーション値が小さくなっており、逆波長分散性を有していた。
また、広帯域化の効果を確認するため、比較例1、2のフィルムサンプルは面内遅相軸と透過軸が45°となる様に、実施例1のフィルムサンプルは図5のθ3=90°となる様に、実施例2のフィルムサンプルは図5のθ3=120°となる様な軸角度にて偏光板をそれぞれ貼合し円偏光板(=反射防止膜)とした。これらを、位相差フィルム面側を下にしてアルミ蒸着ミラー上に置き、正面鉛直方向反射強度の分光特性を測定した結果を図7に示す。比較例1、2による円偏光板では波長550nm付近以外の反射光は抑制されずに反射しているのに対し、実施例1、2の円偏光板は波長400〜750nmにおいて反射光が抑制されており、反射防止効果が広帯域化されていることがわかる。
さらに、各円偏光板サンプルをアルミ蒸着ミラー上に置いた状態にて白色光源による正反射光を目視で観察し、正面鉛直方向と傾斜約45°方向(全方位)から反射光の色変化を比較した。
結果を表1に示す。正面方向では比較例1、2に比べて実施例1及び実施例2の反射光は黒色で反射防止効果にすぐれることがわかる。特に、傾斜方向の反射光においては実施例1の位相差フィルムを使用した円偏光板は色変化がなく黒色で、広帯域の反射防止効果が得られていた。実施例1の位相差フィルムサンプルは、Nz係数が負(Nz<0)である複屈折誘起材料層と、ポジティブAプレート(Nz≒1)である重合性液晶層とが面内遅相軸が直交するように積層されているため、傾斜した入射光に対しても方位角によらず、鉛直入射光に対するリタデーションと同等の概ね一定のリタデーション値を示す。これにより光線が斜めに入射する場合にもその特性が一定となり色ズレの無い良好な反射防止効果が得られる。なお、Nz係数とは位相差フィルムの面内屈折率をnx、ny、厚み方向屈折率nzとした場合にNz=(nx−nz)/(nx−ny)の値であり、屈折率楕円体の形状を表す。
Figure 2016184013
本発明によれば、逆波長分散性を有し広帯域の波長に対応した位相差フィルムを得ることができる。この位相差フィルムは、薄型化が容易であるので、位相差フィルムを備えた光学部材を薄型化することができる。
1 第一の光学異方性層
2 第二の光学異方性層
10 位相差フィルム

Claims (6)

  1. 複屈折誘起材料からなる第一の光学異方性層と、
    重合性液晶からなる、第二の光学異方性層とが、粘着層を介さずに直接積層された位相差フィルムであって、
    波長450nmの光に対するリタデーションをRe450、波長550nmの光に対するリタデーションをRe550、波長650nmの光に対するリタデーションをRe650とした際、
    第一の光学異方性層は、第二の光学異方性層よりも、Re450/Re550の値が小さく、Re650/Re550の値が大きく、かつRe550の値が小さく、
    第一の光学異方性層の遅相軸方向と、第二の光学異方性層の遅相軸方向とが、所定の角度で交差していることを特徴とする位相差フィルム。
  2. 請求項1に記載の位相差フィルムであって、前記第一の光学異方性層の面内遅相軸の方向と、第二の光学異方性層の面内遅相軸の方向とが、直交している、位相差フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の位相差フィルムであって、位相差フィルム全体として、Re550の値が113〜165nmであり、1/4波長板として使用される位相差フィルム。
  4. 直線偏光板と、前記直線偏光板に貼りあわされた、請求項1から3のいずれか一項に記載の位相差フィルムとを有する、円偏光板。
  5. 位相差フィルムの製造方法であって、
    支持基材上に、複屈折誘起材料を塗布し、複屈折誘起材料層を形成する工程と、
    前記複屈折誘起材料層上に、第一の偏光を照射する、第一の光照射工程と、
    前記第一の偏光を照射された、前記複屈折誘起材料層上に、重合性液晶を塗布して、前記複屈折誘起材料層上に重合性液晶材料層が積層された積層体を形成する工程と、
    前記積層体に第二の偏光を照射する第二の光照射工程とを含み、
    前記第一の偏光の偏光軸方向と、前記第二の偏光の偏光軸方向とが、異なることを特徴とする、位相差フィルムの製造方法。
  6. 請求項5に記載の位相差フィルムの製造方法であって、前記第一の偏光の偏光軸方向と、第二の偏光の偏光軸方向とが、90°異なることを特徴とする、位相差フィルムの製造方法。
JP2015063069A 2015-03-25 2015-03-25 位相差フィルムとその製造方法および該位相差フィルムを有する光学部材 Active JP6636253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015063069A JP6636253B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 位相差フィルムとその製造方法および該位相差フィルムを有する光学部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015063069A JP6636253B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 位相差フィルムとその製造方法および該位相差フィルムを有する光学部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016184013A true JP2016184013A (ja) 2016-10-20
JP6636253B2 JP6636253B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=57242801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015063069A Active JP6636253B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 位相差フィルムとその製造方法および該位相差フィルムを有する光学部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6636253B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018169479A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 富士フイルム株式会社 位相差フィルムの製造方法
WO2019186912A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 シャープ株式会社 表示デバイスおよびその製造方法
CN110720064A (zh) * 2017-06-09 2020-01-21 住友化学株式会社 聚合性液晶组合物及相位差板
CN111752034A (zh) * 2019-03-28 2020-10-09 夏普株式会社 液晶面板的制造方法以及液晶面板
KR20210006958A (ko) * 2018-06-12 2021-01-19 후지필름 가부시키가이샤 광학 이방성층의 제조 방법
JP2021056419A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日本ゼオン株式会社 積層体及びその製造方法、並びに光学フィルム
CN113474691A (zh) * 2019-02-22 2021-10-01 林特琅普股份有限公司 光学层积体及其制造方法
WO2022018995A1 (ja) * 2020-07-20 2022-01-27 林テレンプ株式会社 光学フィルムおよび光学フィルム積層体

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0313916A (ja) * 1989-06-13 1991-01-22 Seiko Epson Corp 位相差板およびこれを用いた液晶電気光学素子
JPH0527119A (ja) * 1991-07-17 1993-02-05 Nitto Denko Corp 位相差板及び楕円偏光板並びに液晶表示装置
JPH09292610A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 Hitachi Ltd 液晶表示装置
US20040166250A1 (en) * 2000-12-28 2004-08-26 Hayashi Telempu Co., Ltd Retardation film and process for producing the same
JP2005292727A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Nitto Denko Corp 積層位相差フィルム、その製造方法、およびこれを用いた光学フィルム
JP2006133718A (ja) * 2004-10-07 2006-05-25 Nitto Denko Corp 光配向膜の製造方法、光配向膜、液晶配向フィルムの製造方法、液晶配向フィルム、光学フィルムおよび画像表示装置
JP2006527394A (ja) * 2003-08-14 2006-11-30 エルジー・ケム・リミテッド 相違する分散比値を有する2枚以上のcプレートを含む複合光補償cプレート及びこれを使用した液晶表示装置
JP2007232934A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hayashi Telempu Co Ltd 光配向材料
JP2007232935A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hayashi Telempu Co Ltd 光学フィルム、およびこの光学フィルムを用いた楕円偏光板、楕円偏光板の製造方法
WO2010150693A1 (ja) * 2009-06-25 2010-12-29 チッソ株式会社 光配向した液晶性ポリイミドによる位相差膜及び光学素子
JP2012255926A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Hayashi Engineering Inc 光学フィルム積層体
JP2013148805A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 光学フィルム及びその製造方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0313916A (ja) * 1989-06-13 1991-01-22 Seiko Epson Corp 位相差板およびこれを用いた液晶電気光学素子
JPH0527119A (ja) * 1991-07-17 1993-02-05 Nitto Denko Corp 位相差板及び楕円偏光板並びに液晶表示装置
JPH09292610A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 Hitachi Ltd 液晶表示装置
US20040166250A1 (en) * 2000-12-28 2004-08-26 Hayashi Telempu Co., Ltd Retardation film and process for producing the same
JP2006527394A (ja) * 2003-08-14 2006-11-30 エルジー・ケム・リミテッド 相違する分散比値を有する2枚以上のcプレートを含む複合光補償cプレート及びこれを使用した液晶表示装置
JP2005292727A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Nitto Denko Corp 積層位相差フィルム、その製造方法、およびこれを用いた光学フィルム
JP2006133718A (ja) * 2004-10-07 2006-05-25 Nitto Denko Corp 光配向膜の製造方法、光配向膜、液晶配向フィルムの製造方法、液晶配向フィルム、光学フィルムおよび画像表示装置
JP2007232934A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hayashi Telempu Co Ltd 光配向材料
JP2007232935A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hayashi Telempu Co Ltd 光学フィルム、およびこの光学フィルムを用いた楕円偏光板、楕円偏光板の製造方法
WO2010150693A1 (ja) * 2009-06-25 2010-12-29 チッソ株式会社 光配向した液晶性ポリイミドによる位相差膜及び光学素子
JP2012255926A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Hayashi Engineering Inc 光学フィルム積層体
JP2013148805A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 光学フィルム及びその製造方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018169479A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 富士フイルム株式会社 位相差フィルムの製造方法
CN110720064A (zh) * 2017-06-09 2020-01-21 住友化学株式会社 聚合性液晶组合物及相位差板
CN110720064B (zh) * 2017-06-09 2021-12-07 住友化学株式会社 聚合性液晶组合物及相位差板
WO2019186912A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 シャープ株式会社 表示デバイスおよびその製造方法
JPWO2019240048A1 (ja) * 2018-06-12 2021-06-10 富士フイルム株式会社 光学異方性層の製造方法
KR20210006958A (ko) * 2018-06-12 2021-01-19 후지필름 가부시키가이샤 광학 이방성층의 제조 방법
JP7182627B2 (ja) 2018-06-12 2022-12-02 富士フイルム株式会社 光学異方性層の製造方法
KR102532379B1 (ko) * 2018-06-12 2023-05-12 후지필름 가부시키가이샤 광학 이방성층의 제조 방법
CN113474691A (zh) * 2019-02-22 2021-10-01 林特琅普股份有限公司 光学层积体及其制造方法
KR20210123290A (ko) 2019-02-22 2021-10-13 하야시 텔렘프 가부시끼가이샤 광학적층체 및 그 제조 방법
CN113474691B (zh) * 2019-02-22 2023-05-30 林特琅普股份有限公司 光学层积体及其制造方法
CN111752034A (zh) * 2019-03-28 2020-10-09 夏普株式会社 液晶面板的制造方法以及液晶面板
JP2021056419A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日本ゼオン株式会社 積層体及びその製造方法、並びに光学フィルム
JP7310513B2 (ja) 2019-09-30 2023-07-19 日本ゼオン株式会社 積層体及びその製造方法、並びに光学フィルム
WO2022018995A1 (ja) * 2020-07-20 2022-01-27 林テレンプ株式会社 光学フィルムおよび光学フィルム積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6636253B2 (ja) 2020-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6636253B2 (ja) 位相差フィルムとその製造方法および該位相差フィルムを有する光学部材
JP6616489B2 (ja) 着色組成物、光吸収異方性膜、積層体および画像表示装置
JP5531419B2 (ja) 化合物および該化合物を含む光学フィルム
JP4321761B2 (ja) 二軸性フィルム
WO2016136231A1 (ja) 積層体及び光学フィルム
JP2007176870A (ja) キラル剤
WO2016043219A1 (ja) 光学フィルム、照明装置および画像表示装置
JP4756342B2 (ja) 光学フィルム、楕円偏光板、円偏光板、液晶表示素子、及び該光学フィルムの製造方法
WO2004063779A1 (ja) 広帯域コレステリック液晶フィルム、その製造方法、円偏光板、直線偏光子、照明装置および液晶表示装置
JP5209223B2 (ja) フィルムおよびフィルムの製造方法、並びにその利用
JP7147766B2 (ja) 光学フィルム及び画像表示装置
JP2004262884A (ja) 非液晶性(メタ)アクリレート化合物、液晶性組成物、コレステリック液晶組成物、光学フィルム、及び画像表示装置
JP2004318066A (ja) 広帯域コレステリック液晶フィルムの製造方法、円偏光板、直線偏光素子、照明装置および液晶表示装置
JP2008276165A (ja) 光学機能層形成用感光性材料、光学機能層形成用組成物、光学機能フィルム、および、光学機能フィルム。
JP2019203933A (ja) 偏光放射性膜形成用組成物、偏光放射性膜、光学積層体、表示装置、加飾部材および立体加飾部材
US20180265609A1 (en) Polymerizable liquid crystal composition, and optically anisotropic body, phase difference film, antireflection film, and liquid crystal display element produced using composition
JP7196278B2 (ja) 光学積層体およびその製造方法
JP2004318062A (ja) 広帯域コレステリック液晶フィルムの製造方法、円偏光板、直線偏光素子、照明装置および液晶表示装置
JPWO2020158428A1 (ja) 光学フィルム積層体及びポジティブcプレート並びに光学フィルム積層体の製造方法
JP2008089894A (ja) 位相差フィルムの製造方法
JP2017067964A (ja) 光学シートとその製造方法、液晶表示装置
JP2005258192A (ja) 広帯域コレステリック液晶フィルムの製造方法
KR102030270B1 (ko) 유기 el 화상 표시 장치의 제조 방법
JP4877160B2 (ja) 円偏光分離シート及びその製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP2016004143A (ja) 光学フィルム積層体およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190906

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20190913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6636253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250