JP2007268484A - ハニカム基材へのコート方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1回のコートで軸方向及び径方向の少なくとも一方に複数種のコート層を塗り分け形成できるようにする。
【解決手段】分布パターンと略同一パターンとなるように複数種のスラリーを筒状のコート治具1に区画して充填し、コート治具1をハニカム基材2の一端面に当接させコート治具1の端面からスラリーをセル通路に導入する。
コート治具1に区画投入されたスラリーの区画パターンと同様のパタンでハニカム基材2を塗り分けることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の排ガス浄化用触媒などに用いられるハニカム基材へ、触媒担持層あるいは触媒担持層に触媒金属を担持した触媒層などのコート層を形成するためのコート方法に関する。
三元触媒などの排ガス浄化用触媒には、コージェライト製あるいは金属箔製などの高耐熱性のハニカム基材が用いられている。このハニカム基材はセル隔壁で区画された多数のセル通路を有し、そのセル通路内を排ガスが流通するので、排ガスと触媒との接触面積が大きいという特徴がある。
そしてセル隔壁の表面にγ−アルミナ粉末などの多孔質な担体粉末からなるコート層を形成し、そのコート層に白金などの触媒金属を担持して排ガス浄化用触媒とされている。また近年では、γ−アルミナ粉末などの担体粉末に予め触媒金属を担持した触媒粉末を調製し、それをハニカム基材にコートすることも行われている。
コート層を形成するには、担体粉末又は触媒粉末をバインダー及び水と共にスラリー化し、そのスラリーをハニカム基材のセル通路に充填した後に余分なスラリーを排出し、その後に焼成する方法が一般に用いられている。
ところで排ガス浄化用触媒においては、一つの触媒中でコート層を均一とするよりも上流側と下流側、あるいは内周部と外周部とでコート層の種類を変更するのが効果的な場合がある。例えば特開2004−000838号公報には、細孔容積が 0.6cc/g以下の Al2O3を含み排ガス流の上流部に形成された上流コート層と、細孔容積が 0.8cc/g以上の Al2O3を含み排ガス流の下流部に形成された下流コート層と、を有する排ガス浄化用触媒が記載されている。また特開平07−232084号公報には、径方向の内周部と外周部で異なるコート層を形成した排ガス浄化用触媒が記載されている。
このようにハニカム基材の軸方向でコート層の種類が異なるようにコートするには、先ずハニカム基材の一端面から所定深さまで第1のスラリーを充填し、余分なスラリーを一端面側から吸引除去して第1のコート層を形成しそれを乾燥・焼成する。次いで反対側の他端面から第2のスラリーを所定深さまで充填し、余分なスラリーを他端面側から吸引除去して第2のコート層を形成しそれを乾燥・焼成する。
また径方向でコート層の種類が異なるようにコートするには、先ず一端面の外周部をマスクして内周部のみに第1のスラリーを充填し、余分なスラリーを除去して第1のコート層を形成しそれを乾燥・焼成する。次いで一端面の内周部をマスクして外周部のみに第2のスラリーを充填し、余分なスラリーを除去して第2のコート層を形成しそれを乾燥・焼成する。
特開平07−328454号公報には、外周部のセルにスラリーが塗布されるのを防止できるスラリー塗布方法及びその装置が記載されている。
特開2004−000838号 特開平07−232084号 特開平07−328454号
ところが上記した塗り分けコート方法では、コート工程及び乾燥・焼成工程を複数回行う必要があり、工数が多大となっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、1回のコートで軸方向及び径方向の少なくとも一方に複数種のコート層を塗り分け形成できるようにすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明のハニカム基材へのコート方法の特徴は、セル隔壁で区画された多数のセル通路を有するハニカム基材のセル隔壁の表面に、複数種のスラリーをハニカム基材の軸方向及び径方向の少なくとも一方で異なる分布パターンをもつようにコートするコート方法であって、
分布パターンと略同一パターンとなるように複数種のスラリーを筒状のコート治具に区画して充填し、コート治具をハニカム基材の一端面に当接させコート治具の端面からスラリーをセル通路に導入することにある。
径方向に塗り分けるには、コート治具は複数の筒体が同軸的に配置されてなり、複数の筒体で区画された複数の空間にそれぞれ異種のスラリーを充填し異種のスラリーを同時にセル通路に導入する方法が好ましい。
また軸方向に塗り分けるには、コート治具には複数種のスラリーが軸方向に分布をもつように充填され、複数種のスラリーをハニカム基材の一端面に近い側から順にセル通路に導入する方法が好ましい。この場合、複数種のスラリーは、コート治具中に充填された状態でハニカム基材の一端面から遠ざかるものほど低粘度であることが望ましい。
本発明のコート方法によれば、1回のコート工程だけで複数種類のスラリーをハニカム基材の軸方向及び径方向の少なくとも一方で異なる分布パターンをもつように塗り分けることができ、乾燥・焼成工程も1回でよい。したがって塗り分けコート層をもつ触媒の生産工数を大幅に低減することができる。
本発明のコート方法に用いられるハニカム基材は、コージェライトなどの耐熱セラミック製のもの、あるいは金属箔製の平板と波板からなるメタル製のものを用いることができる。このハニカム基材は、セル隔壁で区画された多数のセル通路を有し、そのセル隔壁の表面にコート層が形成される。なお、セル通路が両端で閉塞されないストレートフロー構造のハニカム基材が望ましいが、DPFなどのウォールフロー構造のハニカム基材を用いることも可能である。またセル通路の断面形状は、丸形、四角形、六角形などのものを用いることができ、特に制限されない。
本発明のコート方法では、複数種のスラリーがハニカム基材の軸方向及び径方向の少なくとも一方で異なる分布パターンをもつようにコートされる。ここで分布パターンとしては、軸方向で塗り分けられたパターンと、径方向で塗り分けられたパターンと、軸方向及び径方向の両方で塗り分けられたパターンとがある。
そして分布パターンと略同一パターンとなるように複数種のスラリーを筒状のコート治具に区画して充填し、コート治具をハニカム基材の一端面に当接させコート治具の端面からスラリーをセル通路に導入する。
例えば径方向で塗り分けられたパターンを形成する場合には、複数の筒体が同軸的に配置されてなるコート治具を用い、複数の筒体で区画された複数の空間にそれぞれ異種のスラリーを充填する方法がある。例えば外筒と内筒との二重筒体からなるコート治具の場合には、内筒の内部空間と、外筒と内筒との間の空間とにそれぞれ異種のスラリーを充填する。そしてコート治具をハニカム基材の一端面に当接させ、コート治具の端面からスラリーをセル通路に導入すれば、ハニカム基材の内周部と外周部とで異種のスラリーをコートすることができる。同様に三重筒体からなるコート治具を用いれば、3種類のスラリーを内周、中間周及び外周と径方向に塗り分けることができる。
また軸方向で塗り分けられたパターンを形成する場合には、複数種のスラリーが軸方向に分布をもつように充填されたコート治具を用いる方法がある。例えば上流側と下流側とで異なる二種類のコート層を形成する場合には、コート治具に先ず下流側コート層用のスラリーを所定高さまで充填し、その上部に上流側コート層用のスラリーを所定高さまで充填する。そしてコート治具をハニカム基材の一端面に当接させコート治具の端面から、先ず下流側コート層用のスラリーをセル通路に導入し、次いで上流側コート層用のスラリーをセル通路に充填する。
先ず下流側コート層用のスラリーがセル通路内を流れ、セル隔壁の全面に付着する。次いで上流側コート層用のスラリーがセル通路内を流れると、既に付着していた下流側コート層が入口側から上流側コート層用のスラリーで洗い流されることとなり、その結果、入口側には上流側コート層用のスラリーが付着し、出口側では下流側コート層用のスラリーが洗い流されることなく残ることとなる。したがってハニカム基材の上流側と下流側とで異種のスラリーを塗り分けてコートすることができる。
しかしながら軸方向に塗り分ける上記方法の場合には、コート治具内で異種のスラリーどうしが混ざり合う場合がある。またセル通路に先に導入されたスラリーが付着した部位を洗い流すことが困難となり、塗り分けが困難となったりハニカム基材中で異種のスラリーどうしが混ざり合って付着したりする場合がある。
そこで複数種のスラリーは、コート治具中に充填された状態でハニカム基材の一端面から遠ざかるものほど低粘度であることが望ましい。このようにすることで、後からコート治具に入れられるスラリーの方が既に充填されているスラリーより低粘度であるので、コート治具内で両者が混ざり合うのが防止される。また低粘度のスラリーによって、セル通路に付着した先のスラリーが洗い流される効果が向上する。したがって、軸方向の塗り分けの精度が向上する。
軸方向に塗り分ける場合、入口にコートされるスラリーの粘度は出口側にコートされるスラリーの粘度の1/5以下とするのが望ましい。この範囲とすることで上記効果を確実に発現させることができる。そして後から投入されるスラリーの粘度及び量に応じて、軸方向の塗り分けパターンを調整することができる。
スラリーの組成は特に制限がなく、従来の排ガス浄化用触媒の製造に用いられているスラリーを用いることができる。例えばγ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリアなどから選ばれる担体粉末と、硝酸アルミニウム、アルミナゾルなどのバインダ成分とを水又は有機溶媒に分散させたスラリーを用いることができる。この場合は、コートした後に乾燥・焼成してコート層を形成し、それに貴金属などの触媒金属を定法で担持することで排ガス浄化用触媒が製造される。
また担体粉末に予め触媒金属を担持した触媒粉末と、硝酸アルミニウム、アルミナゾルなどのバインダ成分とを水又は有機溶媒に分散させたスラリーを用いてもよい。この場合には、コートした後に乾燥・焼成することで排ガス浄化用触媒を製造することができる。
コート治具をハニカム基材の一端面に当接させ、コート治具の端面からスラリーをセル通路に導入する場合、スラリーの自重によってセル通路に導入してもよいし、コート治具内の液面側からスラリーを押圧することでセル通路に導入してもよい。あるいはハニカム基材の出口側を負圧とすることで、スラリーをセル通路に吸引して導入することもできる。セル通路に空気が流通するまで負圧又は正圧を導入して、セル通路の目詰まりを防ぐことが望ましい。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
γ−アルミナ粉末:ジルコニア粉末:セリア粉末:水を重量%で25:15:15:45の比率で混合し、それにアルミナゾルをそのスラリーの固形分に対し7重量%添加したものをボールミルにて湿式粉砕してスラリーを調製した。このスラリーに水を添加して、固形分50重量%、粘度500mPa・Sのスラリー(A)と、固形分52重量%、粘度550mPa・Sのスラリー(B)と、固形分48重量%、粘度460mPa・Sのスラリー(C)との3種類のスラリーをそれぞれ調製した。
次に、図1に示すコート治具1を用意した。このコート治具1は、ゴム製の外筒10とテフロン(R)製の内筒11とからなる二重筒形状をなし、内筒11は両端面で橋部12によって外筒10に同軸的に連結されている。外筒10の内径は 103mm、内筒11の内径は60mmである。また外筒10の長さは内筒11の長さより長くされ、外筒10の一端面は内筒11の一端面と同一平面にあるが、外筒10の他端面側では内筒11の他端面は外筒10の他端面より内部に位置している。
一方、断面積83.3cm2 (直径 103mm)、長さ 130mm、セル形状四角形、セル密度 600セル/in2 のコージェライト製のハニカム基材2を用意し、図2に示すように減圧装置3の上にセル通路が上下方向となるように載置して、リング状のシール部材30で下端面と減圧装置3との界面をシールした。そしてハニカム基材2の上にコート治具1を配置し、外筒10をハニカム基材2の上端部に被せた。外筒10はゴム製であるので、ハニカム基材2の外周表面に弾接してシール力が発現される。また内筒11の下端面は、ハニカム基材2の上端面に密着している。
その状態で内筒11の内部空間にスラリー(B)を投入し、外筒10と内筒11との間の空間にスラリー(C)を投入した。投入時には、減圧装置3はオフとされている。そして減圧装置3を駆動し、ハニカム基材2の下端面側を8KPaの負圧にすることで、スラリー(B)及びスラリー(C)を同時にハニカム基材2のセル通路に導入した。コート治具1内のスラリーが無くなり、セル通路内をエアが流通した後に減圧装置3を停止し、得られたハニカム基材2を 500℃で1時間乾燥・焼成してコート層を形成した。
(比較例1)
内筒11をもたず外筒10のみからなるコート治具を用い、その内部にスラリー(A)のみを投入したこと以外は実施例1と同様にしてコート層を形成した。
<試験・評価>
実施例1及び比較例1で製造されたコート層をもつハニカム基材2をそれぞれ切断し、ハニカム基材2の径方向におけるコート層の厚さの分布を調査した。結果を図3に示す。
図3より、比較例1の方法ではコート層の厚さは径方向でほぼ均一であるが、実施例1の方法ではコート層の厚さが内周部で比較例1より厚く、外周部で比較例1より薄くなっていることがわかる。スラリーの粘度が高いほどコート層の厚さが厚くなることがわかっており、厚さの分布は用いた各スラリーの粘度と一致しているので、実施例1では外周部のコート層が最も粘度の低いスラリー(C)から形成され、内周部のコート層が最も粘度の高いスラリー(B)から形成されていることが明らかである。
(実施例2)
セリア粉末に白金を0.55重量%担持したPt/CeO2粉末と、ジルコニア粉末にロジウムを0.15重量%担持したRh/ZrO2粉末と、をそれぞれ調製し、γ−アルミナ粉末:Pt/CeO2粉末:Rh/ZrO2粉末:水を重量%で25:15:15:45の比率で混合し、それにアルミナゾスをそのスラリーの固形分に対し7重量%添加したものをボールミルにて湿式粉砕してスラリーを調製した。
次に、内筒11の内径が20mm、40mm、60mm、83mm、93mmとそれぞれ異なること以外は実施例1と同様の複数種のコート治具1を用意し、それぞれの内筒11の内部空間と、外筒10と内筒11との間の空間に、上記スラリーを適宜水で希釈したスラリーを投入した。外筒10と内筒11との間の空間に投入されたスラリーの方が、内筒11の内部空間に投入されたスラリーより粘度が低くなるようにした。
そして実施例1と同様のハニカム基材2及び減圧装置3を用い、実施例1と同様にして、それぞれのコート治具1内のスラリーを同時にハニカム基材2のセル通路に導入した。コート治具1内のスラリーが無くなり、セル通路内をエアが流通した後に減圧装置3を停止し、得られたそれぞれのハニカム基材2を 500℃で1時間乾燥・焼成してコート層を形成した。
この方法では実施例1と同様に、内周コート層と外周コート層とが形成される。ここで、それぞれのハニカム基材における総コート量が同一となるように調整し、それぞれのハニカム基材において内周コート層のコート量と外周コート層のコート量とが異なるけれども、スラリーの粘度を変更することで、平均コート量を 100%としたときに両コート量の差が20%となるように調整した。平均コート量を 100%としたときの各コート層のコート量を表1に示す。
(比較例2)
内筒11をもたず外筒10のみからなるコート治具を用い、その内部に実施例2で用いた一つのスラリーを投入したこと以外は実施例1と同様にしてコート層を形成した。コート量は実施例2と同一である。
<試験・評価>
Figure 2007268484
上記により得られた触媒をそれぞれエンジンベンチに装着し、 A/Fを14と15に1Hzで振動させる雰囲気下、入りガス温度 950℃の排ガスを50時間流通させる耐久試験を施した。その後、同一条件にて室温から 400℃までHC浄化率を連続的に測定し、HCを50%浄化できる温度を測定した。結果を図4に示す。
図4から、内筒11の内径が20mm以上で触媒活性の向上が認められ、これは内筒11に投入されたスラリーと、外筒10と内筒11との間の空間に投入されたスラリーとで塗り分けコートしたことによる効果である。しかし外筒10と内筒11との径差が10mm未満となると、効果が認められない。したがって径方向に塗り分ける場合には、コート治具1の内筒11の内径を(外筒10の内径−10mm)以下とすることが望ましい。
(実施例3)
γ−アルミナ粉末:ジルコニア粉末:セリア粉末:水を重量%で25:15:15:45の比率で混合し、それにアルミナゾルをそのスラリーの固形分に対し7重量%重量%添加したものをボールミルにて湿式粉砕してスラリーを調製した。このスラリーに水を添加して、固形分55重量%、粘度800mPa・Sのスラリー(D)と、固形分40重量%、粘度150mPa・Sのスラリー(E)との2種類のスラリーをそれぞれ調製した。
次に、実施例1と同様のハニカム基材2と、内筒11をもたず外筒10のみからなること以外は実施例1と同様のコート治具1’を、図5に示すように実施例1と同様の減圧装置3に設置した。そしてコート治具1’に先ず高粘度のスラリー(D)を投入し、その上に低粘度のスラリー(E)を静かに投入した。スラリー(D)とスラリー(E)とは粘度が大きく異なるので、図5に示すように投入直後にはほとんど混じり合っていない。またスラリー(D)とスラリー(E)の投入量は、それぞれ 800gと 250gである。
その状態で実施例1と同様にして、コート治具1’内のスラリーをハニカム基材2のセル通路に導入した。先ずスラリー(D)が導入され、次いでスラリー(E)が導入された。コート治具1’内のスラリーが無くなり、セル通路内をエアが流通した後に減圧装置3を停止し、得られたそれぞれのハニカム基材2を 500℃で1時間乾燥・焼成してコート層を形成した。
実施例3で製造されたコート層をもつハニカム基材2を切断し、ハニカム基材2の軸方向におけるコート層の厚さの分布を調査した。結果を図6に示す。
図6より、コート層の厚さが下端面側で厚く上端面側で薄くなっていることがわかる。スラリーの粘度が高いほどコート層の厚さが厚くなることがわかっており、厚さの分布は用いた各スラリーの粘度と一致しているので、実施例3では下端面側のコート層が粘度の高いスラリー(D)から形成され、上端面側のコート層が粘度の低いスラリー(E)から形成されていることが明らかである。
(実施例4)
本実施例では、実施例1と同様のコート治具1を用いている。そして図7に示すように、内筒11の内部空間にスラリー(F)を投入した。また外筒10と内筒11との間の空間には、先ず高粘度のスラリー(G)を投入し、次いで低粘度のスラリー(H)を投入した。その後は実施例1と同様にしてコート層を形成した。
本実施例では、ハニカム基材2の内周部にスラリー(F)が塗布されたコート層が形成され、ハニカム基材2の外周部では、下端面側にスラリー(G)が塗布されたコート層が形成され上端面側にスラリー(H)が塗布されてコート層が形成される。
本発明の実施例1で用いたコート治具の斜視図である。 本発明の実施例1で用いたコート装置の概略断面図である。 本発明の実施例1で得られたコート層の径方向のコート量分布を示すグラフである。 本発明の実施例2で得られた触媒のHC50%浄化温度を示すグラフである。 本発明の実施例3で用いたコート装置の概略断面図である。 本発明の実施例3で得られたコート層の軸方向のコート量分布を示すグラフである。 本発明の実施例4で用いたコート装置の概略断面図である。
符号の説明
1:コート治具 2:ハニカム基材 3:減圧装置
10:外筒 11:内筒

Claims (4)

  1. セル隔壁で区画された多数のセル通路を有するハニカム基材の該セル隔壁の表面に、複数種のスラリーを該ハニカム基材の軸方向及び径方向の少なくとも一方で異なる分布パターンをもつようにコートするコート方法であって、
    該分布パターンと略同一パターンとなるように複数種の該スラリーを筒状のコート治具に区画して充填し、該コート治具を該ハニカム基材の一端面に当接させ該コート治具の端面から該スラリーを該セル通路に導入することを特徴とするハニカム基材へのコート方法。
  2. 前記コート治具は複数の筒体が同軸的に配置されてなり、複数の該筒体で区画された複数の空間にそれぞれ異種のスラリーを充填し異種の該スラリーを同時に前記セル通路に導入する請求項1に記載のハニカム基材へのコート方法。
  3. 前記コート治具には複数種のスラリーが軸方向に分布をもつように充填され、複数種の該スラリーを前記ハニカム基材の一端面に近い側から順に前記セル通路に導入する請求項1に記載のハニカム基材へのコート方法。
  4. 複数種の前記スラリーは、前記コート治具中に充填された状態で前記ハニカム基材の一端面から遠ざかるものほど低粘度である請求項3に記載のハニカム基材へのコート方法。
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