JP2017177080A - 液状混合物供給治具、及びそれを用いた分離膜構造体の製造方法 - Google Patents

液状混合物供給治具、及びそれを用いた分離膜構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多孔質体に液状混合物を均一に供給可能な液状混合物供給治具、及びそれを用いた分離膜構造体の製造方法を提供する。【解決手段】液状混合物供給治具30は、第1面T1から第2面T2まで連通する複数の流路FCを有する治具本体31を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、液状混合物供給治具、及びそれを用いた分離膜構造体の製造方法に関する。
従来、多孔質体に設けられた1以上の貫通孔の内表面に多孔質膜を成膜する手法として、流下法が知られている(例えば、特許文献1参照)。流下法とは、多孔質体の上端に固定した漏斗を用いて、1以上の貫通孔に液状混合物を流し込む手法である。
特開2009−189941号公報
しかしながら、漏斗を用いて液状混合物を流し込んだ場合、多孔質体に液状混合物を均一に供給することが困難であるため、貫通孔の内表面に多孔質膜の膜厚が不均一になりやすい。具体的には、多孔質体が1つの貫通孔を有する場合、当該貫通孔の内表面に成膜される多孔質膜において膜厚差が生じやすく、多孔質体が複数の貫通孔を有する場合、各貫通孔の内表面に成膜される多孔質膜間において膜厚差が生じやすい。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、多孔質体に液状混合物を均一に供給可能な液状混合物供給治具、及びそれを用いた分離膜構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る液状混合物供給治具は、1以上の貫通孔を有する多孔質体に液状混合物を供給するための液状混合物供給治具であって、第1面から第2面まで連通する複数の流路を有する治具本体を備える。
本発明によれば、多孔質体に液状混合物を均一に供給可能な液状混合物供給治具、及びそれを用いた分離膜構造体の製造方法を提供することができる。
分離膜構造体の斜視図 図1のA−A断面図 液状混合物供給治具を上方から見た斜視図 液状混合物供給治具を下方から見た斜視図 液状混合物供給治具を第2面側から見た平面図 分離膜構造体の製造方法を説明するための断面図 分離膜構造体の製造方法を説明するための断面図 分離膜構造体の製造方法を説明するための断面図
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なっている場合がある。
(分離膜構造体10の構成)
図1は、分離膜構造体10の斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。分離膜構造体10は、支持体20、第1シール部21、第2シール部22及び分離膜23を備える。
支持体20は、濾過対象の混合流体(混合液体又は混合気体)を流通させるための複数の濾過セルCLを有するモノリス形状に形成される。「モノリス形状」とは、長手方向に形成された複数の連通孔を有する形状を意味し、ハニカム形状を含む概念である。ただし、支持体20の外形は、モノリス形状に限られるものではなく、濾過セルCLを1つ以上有していればよい。
支持体20の長さは特に制限されないが、例えば150mm〜2000mmとすることができる。支持体20の直径は特に制限されないが、例えば30mm〜220mmとすることができる。
支持体20は、第1端面S1、第2端面S2及び側面S3を有する。第1端面S1は、第2端面S2の反対に設けられる。側面S3は、第1端面S1と第2端面S2に連なる。各濾過セルCLは、第1端面S1から第2端面S2まで支持体20を貫通している。各濾過セルCLは、支持体20の長手方向に延びる。本実施形態において、各濾過セルCLの断面は円形であるが、円形に限られるものではなく三角形以上の多角形であってもよい。
本実施形態において、支持体20は、図2に示すように、基材20aと中間層20bと表層20cを有する。
基材20aは、多孔質材料によって構成される。多孔質材料としては、例えば、セラミックス焼結体、金属、有機高分子、ガラス、或いはカーボンなどを用いることができる。セラミックス焼結体としては、アルミナ、シリカ、ムライト、ジルコニア、チタニア、イットリア、窒化ケイ素、炭化ケイ素などが挙げられる。金属としては、アルミニウム、鉄、ブロンズ、銀、ステンレスなどが挙げられる。有機高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリイミドなどが挙げられる。
基材20aは、無機結合材を含んでいてもよい。無機結合材としては、チタニア、ムライト、易焼結性アルミナ、シリカ、ガラスフリット、粘土鉱物、易焼結性コージェライトのうち少なくとも一つを用いることができる。
基材20aの平均細孔径は、例えば5μm〜25μmとすることができる。基材20aの平均細孔径は、水銀ポロシメーターによって測定できる。基材20aの気孔率は、例えば25%〜50%とすることができる。基材20aを構成する多孔質材料の平均粒径は、例えば5μm〜100μmとすることができる。本実施形態において、「平均粒径」とは、SEM(Scanning Electron Microscope)を用いた断面微構造観察によって測定される30個の測定対象粒子の最大直径を算術平均した値である。
中間層20bは、基材20a上に形成される。中間層20bは、基材20aに用いることのできる上記多孔質材料によって構成することができる。中間層20bの平均細孔径は、基材20aの平均細孔径より小さくてもよく、例えば0.005μm〜5μmとすることができる。中間層20bの平均細孔径は、パームポロメーターによって測定することができる。中間層20bの気孔率は、例えば20%〜60%とすることができる。中間層20bの厚みは、例えば30μm〜300μmとすることができる。
表層20cは、中間層20b上に形成される。表層20cは、基材20aに用いることのできる上記多孔質材料によって構成することができる。表層20cの平均細孔径は、中間層20bの平均細孔径より小さくてもよく、例えば0.001μm〜2μmとすることができる。表層20cの平均細孔径は、パームポロメーターによって測定することができる。表層20cの気孔率は、例えば20%〜60%とすることができる。表層20cの厚みは、例えば1μm〜50μmとすることができる。
第1シール部21は、第1端面S1の略全面と側面S3の一部とを覆う。第1シール部21は、混合流体が支持体20の第1端面S1に浸潤することを抑制する。第1シール部21を構成する材料としては、ガラス、金属及び樹脂などを用いることができ、支持体20の熱膨張係数との整合性を考慮するとガラスが好適である。
第2シール部22は、第2端面S2の略全面と側面S3の一部とを覆う。第2シール部22は、混合流体が支持体20の第2端面S2に浸潤することを抑制する。第2シール部22を構成する材料としては、ガラス、金属及び樹脂などを用いることができ、支持体20の熱膨張係数との整合性を考慮するとガラスが好適である。
分離膜23は、支持体20に形成された各濾過セルCLの内表面に形成される。分離膜23は、筒状に形成される。
分離膜23を構成する材料としては、無機材料や金属などを用いることができる。分離膜23の無機材料としては、ゼオライト、炭素及びシリカなどが挙げられる。分離膜23を構成するゼオライトの結晶構造は特に限られるものではなく、例えばLTA、MFI、MOR、FER、FAU、DDR、CHA、BEAなどを用いることができる。分離膜23がDDR型ゼオライト膜である場合には、二酸化炭素を選択的に分離するためのガス分離膜として好適に用いることができる。分離膜23の金属材料としては、パラジウムなどが挙げられる。
分離膜23の厚みは、分離膜23を構成する材料種によって任意に設定できるが、混合流体のうち分離膜23を透過する透過成分の透過量を考慮すると、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
(液状混合物供給治具30)
次に、分離膜構造体10の製造に用いられる液状混合物供給治具30の構成について説明する。図3は、液状混合物供給治具30を上方から見た斜視図である。図4は、液状混合物供給治具30を下方から見た斜視図である。
液状混合物供給治具30は、治具本体31、網状体32及び複数の毛片33を備える。
治具本体31は、円柱状に形成される。治具本体31の外形は、分離膜構造体10の外形に合っていればよく、円柱状には限られない。治具本体31は、第1面T1、第2面T2、第3面T3及び複数の流路FCを有する。第1面T1は、第2面T2の反対に設けられる。第3面T3は、第1面T1と第2面T2に連なる。各流路FCは、第1面T1から第2面T2まで連通する。各流路FCの位置は特に制限されないが、全体的に均等に散在していることが好ましく、支持体20の各濾過セルCLの位置と合致していることが特に好ましい。各流路FCの内径は特に制限されないが、各濾過セルCLの内径と同等又はそれ以上であることが好ましい。
網状体32は、治具本体31の第2面T2側に配置される。本実施形態において、網状体32は、治具本体31の第2面T2に固定されている。網状体32の外縁は、例えば接着剤によって第2面T2に貼付することができる。網状体32は、網状に形成されていればよく、その網目の形状及びサイズは特に制限されるものではない。網状体32の形状及びサイズは、第2面T2の平面形状に合っていることが好ましい。網状体32は、例えばPP(ポリプロピレン)やナイロンなどの樹脂によって構成することができる。
各毛片33は、治具本体31の第2面T2側に配置される。各毛片33は、網状体32に固定されている。各毛片33は、例えば接着剤によって網状体32に貼付することができる。各毛片33は、毛状に形成されていればよく、その形状、長さ及び太さは特に制限されるものではない。各毛片33は、直線状に形成されていてもよいし、波線状に形成されていてもよい。さらに、毛片の先端形状は、球状、針状、平状などにすることができる。各毛片33の長さは、例えば0.5mm以上10mm以下とすることができる。各毛片33の太さは、例えば0.01mm以上1mm以下とすることができる。
本実施形態では、複数の毛片33の一部によって複数の毛束34が形成されている。各毛束34は、全体として円柱状に形成される。各毛束34は、治具本体31の第2面T2に形成された各流路FCの流出口の外側に配置される。すなわち、各毛束34は、各流路FCの流出口から外向きに突出するように配置される。各毛束34に含まれる毛片33の本数は特に制限されないが、例えば1本以上1000本以下とすることができる。各流路FCから流出する液状混合物を効果的に散布することを考慮すると、例えば、毛片33の太さを0.1mm、貫通孔の内径を2mmとした場合、各毛束34に含まれる毛片33は100本以上であることが好ましい。各流路FCからスムーズに液状混合物を流出させることを考慮すると、各毛束34に含まれる毛片33は300本以下であることが好ましい。但し、毛片33の太さや本数は液状混合物の粘性などの性状によって適宜変更することができる。
ここで、図5は、治具本体31の第2面T2に形成された流路FCの流出口の平面図である。図5に示すように、毛束34は、平面視において、流路FCの流出口の内側に配置されている。毛束34は、平面視において、流路FCの流出口と同じ形状(すなわち、円形)に配置されている。毛束34に含まれる複数の毛片33は、平面視において、流路FCの流出口の内側に散在している。複数の毛片33は、平面視において、流路FCの流出口の内側に均等に配置されていることが好ましい。
ここで、流路FCの流出口の総面積における毛束34(複数の毛片33)の占有面積率は、0.5%以上10%以下とすることができる。流路FCの流出口の総面積における毛束34の占有面積率を0.5%以上とすることによって、流路FCから流出する液状混合物を効果的に散布することができる。流路FCの流出口の総面積における毛束34の占有面積率を10%以下とすることによって、流路FCからスムーズに液状混合物を流出させることができる。
(分離膜構造体の製造方法)
分離膜構造体10の製造方法について説明する。図6乃至図8は、分離膜構造体10の製造方法を説明するための断面図である。
(1)支持体20の形成
まず、押出成形法、プレス成形法あるいは鋳込み成形法などを用いて、基材20aの原料を所望の形状に成形することによって基材20aの成形体を形成する。次に、基材20aの成形体を焼成(例えば、900℃〜1450℃)して基材20aを形成する。本実施形態において、基材20aは、「多孔質体」の一例である。本実施形態に係る基材20aは、図6に示すように、複数の濾過セルCLを形成するための複数の貫通孔THを有する。
次に、図6に示すように、基材20aの上端部を漏斗40の下端部に固定する。漏斗40は、漏斗本体41とバタフライ弁42を有する。漏斗本体41は、貯留部41aと流下部41bを有する。バタフライ弁42は、漏斗本体41の内部に配置される。バタフライ弁42は、漏斗本体41の貯留部41aと流下部41bの間に配置される。バタフライ弁42は、軸42aを中心として開閉可能である。バタフライ弁42の下方には、上述した液状混合物供給治具30が配置される。液状混合物供給治具30は、漏斗本体41の流下部41b内に固定されている。本実施形態では、液状混合物供給治具30の各流路FCは、基材20aの各濾過セルCLの鉛直上方に位置する。
次に、所望の粒径のセラミックス原料を用いて中間層用スラリーを調製し、図6に示すように、中間層用スラリーを漏斗本体41の貯留部41aに貯留する。この際、バタフライ弁42は閉じられている。本実施形態において、中間層用スラリーは、「液状混合物」の一例である。
次に、バタフライ弁42を開くことによって、中間層用スラリーを流下させる。図7に示すように、バタフライ弁42を開き始めた時点では、中間層用スラリーは流下部41bの内壁に沿って不均一に流下するが、液状混合物供給治具30によって堰き止められて一時的に貯留される。液状混合物供給治具30上に一時的に貯留された中間層用スラリーは、図8に示すように、液状混合物供給治具30の各流路FCから均等に流出する。各流路FCから流出する中間層用スラリーは、各流路FCの下方に配置された毛束34によってさらに均等に整流される。毛束34は、濾過セルCLの流入口に近接していることが好ましい。これによって、流路FCから濾過セルCLにスムーズに液状混合物を流し込むことができる。
そして、上述のとおり、液状混合物供給治具30の各流路FCが基材20aの各濾過セルCLの鉛直上方に位置しているため、毛束34によって整流された中間層用スラリーは、基材20aの各濾過セルCLに均等に流れ込んで各濾過セルCLの内部を流下する。これによって、基材20aの内表面に中間層20bの成形体が成膜される。
次に、中間層20bの成形体を焼成(例えば、900℃〜1450℃)して中間層20bを形成する。上述のとおり、中間層20bの成形体は、液状混合物供給治具30の各流路FCから中間層用スラリーを均等に流出させて成膜したものであるため、各中間層20b間における膜厚差が抑えられている。本実施形態において、中間層20bは、「多孔質膜」の一例である。
次に、所望の粒径のセラミックス原料を用いて表層用スラリーを調製し、中間層用スラリーと同様(図6参照)、漏斗本体41の貯留部41aに貯留する。そして、バタフライ弁42を開くことによって、表層用スラリーを流下させる。表層用スラリーは、中間層用スラリーと同様(図7及び図8参照)、液状混合物供給治具30上に一時的に貯留された後、各流路FCから各濾過セルCLに均等に流れ込む。これによって、中間層20bの内表面に表層20cの成形体が成膜される。
次に、表層20cの成形体を焼成(例えば、900℃〜1450℃)して表層20cを形成する。上述のとおり、表層20cの成形体は、液状混合物供給治具30の各流路FCから表層用スラリーを均等に流出させて成膜したものであるため、各表層20c間における膜厚差が抑えられている。以上により、支持体20が完成する。本実施形態において、中間層20bが形成された基材20aは「多孔質体」の一例であり、表層20cは「多孔質膜」の一例である。
(2)分離膜23の形成
表層20cの内表面に分離膜23を形成する。分離膜23は、膜種に応じた従来既知の手法で形成することができる。以下、分離膜23の形成手法の一例としてゼオライト膜、シリカ膜及び炭素膜それぞれの形成方法を順次説明する。なお、本実施形態において、中間層20b及び表層20cが形成された基材20a(すなわち、支持体20)は「多孔質体」の一例であり、分離膜23は「多孔質膜」の一例である。
・ゼオライト膜
まず、ゼオライト種結晶を含む種結晶溶液を表層20cの内表面に塗布する。この際、上述した中間層用スラリーと同様(図6〜図8参照)、種結晶溶液を流下法で表層20cの内表面に塗布することが好ましい。これによって、ゼオライト種結晶を表層20cの内表面に均等に塗布することができる。
次に、シリカ源、アルミナ源、有機テンプレート、アルカリ源及び水に窒素吸着性金属カチオン及び窒素吸着性金属錯体の少なくとも一方が添加された原料溶液の入った耐圧容器に支持体20を浸漬する。
次に、耐圧容器を乾燥器に入れ、100〜200℃で1〜240時間ほど加熱処理(水熱合成)を行うことによってゼオライト膜を形成する。次に、ゼオライト膜が形成された支持体20を洗浄して、80〜100℃で乾燥する。
次に、原料溶液中に有機テンプレートが含まれる場合には、支持体20を電気炉に入れ、大気中にて400〜800℃で1〜200時間ほど加熱することによって有機テンプレートを燃焼除去する。このように成膜されるゼオライト膜は、均等に塗布されたゼオライト種結晶を核として合成されたものであるため、各ゼオライト膜間における膜厚差が抑えられている。
・シリカ膜
まず、テトラエトシキシランを硝酸の存在下で加水分解してゾル液とし、エタノール又は水で希釈することによって前駆体溶液(シリカゾル液)を調製する。
次に、表層20cの内表面に前駆体溶液を接触させる。この際、上述した中間層用スラリーと同様(図6〜図8参照)、前駆体溶液を流下法で表層20cの内表面に接触させることが好ましい。これによって、前駆体溶液を表層20cの内表面に均等に塗布することができる。
次に、100℃/hrにて400〜700℃まで昇温して1時間保持した後に100℃/hrで降温する。以上の工程を1〜5回繰り返すことによってシリカ膜を成膜する。このように成膜されるシリカ膜は、均等に塗布された前駆体溶液から形成されたものであるため、各シリカ膜間における膜厚差が抑えられている。
・炭素膜
まず、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂、セルロース系樹脂、又はこれらの前駆体物質を、窒素吸着性金属カチオン及び窒素吸着性金属錯体の少なくとも一方が添加されたメタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、NMP、トルエン等の有機溶媒や水に溶解することによって前駆体溶液を調製する。
次に、表層20cの内表面に前駆体溶液を接触させる。この際、上述した中間層用スラリーと同様(図6〜図8参照)、前駆体溶液を流下法で表層20cの内表面に接触させることが好ましい。これによって、前駆体溶液を表層20cの内表面に均等に塗布することができる。
次に、前駆体溶液に含まれる樹脂の種類に応じた熱処理(例えば、500℃〜1000℃)を施すことによって炭素膜を成膜する。このように成膜される炭素膜は、均等に塗布された前駆体溶液から形成されたものであるため、各炭素膜間における膜厚差が抑えられている。
(その他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態において、液状混合物供給治具30は、治具本体31と複数の毛片33を備えることとしたが、複数の毛片33を備えていなくてもよい。この場合、複数の毛片33を支持するための網状体32も不要である。
上記実施形態において、複数の毛片33は、網状体32に固定されることとしたが、治具本体31の第2面T2に直接的に固定されていてもよい。この場合、毛片33を支持体20の各流路FCの外側に配置することはできないが、各流路FCから第2面T2を伝ってくる液状混合物を各毛片33によってスムーズに流下させることができる。
上記実施形態において、複数の毛片33は、複数の毛束34を形成することとしたが、第2面T2の全面に一様に配置されていてもよい。
上記実施形態において、支持体20は、基材20a、中間層20b及び表層20cを有することとしたが、中間層20bと表層20cの少なくとも一方を有していなくてよい。
上記実施形態において、分離膜構造体10は、支持体20上に積層された分離膜23を備えることとしたが、分離膜23を備えていなくてもよい。また、分離膜構造体10は、分離膜23上に積層された別の機能膜や保護膜を備えていてもよい。このような機能膜や保護膜としては、ゼオライト膜や炭素膜やシリカ膜などの無機膜や、ポリイミド膜やシリコーン膜などの有機膜を用いることができる。
上記実施形態において、液状混合物供給治具30は、漏斗40の内部に固定されることとしたが、周知の供給管の内部に固定されていてもよい。この場合であっても、液状混合物供給治具30によって液状混合物を均等に多孔質体に流下させることができる。
10 分離膜構造体
20 支持体
20a 基材
20b 中間層
20c 表層
23 分離膜
30 液状混合物供給治具
31 治具本体
32 網状体
33 毛片
34 毛束
40 漏斗
41a 貯留部
41b 流下部
41 漏斗本体
42 バタフライ弁

Claims (10)

  1. 1以上の貫通孔を有する多孔質体に液状混合物を供給するための液状混合物供給治具であって、
    第1面から第2面まで連通する複数の流路を有する治具本体を備える液状混合物供給治具。
  2. 前記治具本体の前記第2面側に配置される複数の毛片をさらに備える、
    請求項1に記載の液状混合物供給治具。
  3. 前記複数の毛片は、網状体に固定されており、
    前記複数の毛片のうち少なくとも一部の毛片は、前記第2面に形成された前記複数の流路それぞれの流出口の外側に配置される、
    請求項2に記載の液状混合物供給治具。
  4. 前記複数の毛片は、前記第2面に固定されている、
    請求項2に記載の液状混合物供給治具。
  5. 第1面から第2面まで連通する複数の流路を有する治具本体を含む液状混合物供給治具を、1以上の貫通孔を有する多孔質体の上方に配置する工程と、
    前記液状混合物供給治具の前記複数の流路を介して前記多孔質体の前記1以上の貫通孔に液状混合物を流し込むことによって、前記1以上の貫通孔の内表面に多孔質膜を成膜する工程と、
    を備える分離膜構造体の製造方法。
  6. 前記液状混合物供給治具は、前記治具本体の前記第2面側に配置される複数の毛片をさらに含む、
    請求項5に記載の分離膜構造体の製造方法。
  7. 前記複数の毛片は、網状体に固定されており、
    前記複数の毛片のうち少なくとも一部の毛片は、前記第2面に形成された前記複数の流路それぞれの流出口の外側に配置される、
    請求項6に記載の分離膜構造体の製造方法。
  8. 前記複数の毛片は、前記第2面に固定されている、
    請求項6に記載の液状混合物供給治具。
  9. 前記複数の毛片のうち少なくとも一部の毛片は、前記多孔質体に形成された前記1以上の貫通孔の流入口に配置される、
    請求項6乃至8のいずれかに記載の分離膜構造体の製造方法。
  10. 前記多孔質体は、複数の貫通孔を有しており、
    前記液状混合物供給治具の前記複数の流路それぞれは、前記多孔質体の前記複数の貫通孔それぞれの鉛直方向上方に位置する、
    請求項6乃至9のいずれかに記載の分離膜構造体の製造方法。
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